JP4339709B2 - 部品振り分け方法、その装置及び部品実装機 - Google Patents
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Description
そのために、従来より、各種の実装部品振り分け方法が提案されている(たとえば、特許文献1及び特許文献2等)。
例として、いま、装着ヘッドが回転しながら部品を実装するロータリー機と呼ばれるタイプの部品実装機と装着ヘッドがXY移動しながら部品を実装するモジュラー機と呼ばれるタイプの部品実装機からなる部品実装ラインに部品振り分けを行う場合を想定する。従来の振り分け方法では、ある部品Aについては、ロータリー機によるタクト(全ての部品Aを実装するのに要する時間)がN秒であり、モジュラー機によるタクトがM秒であることを考慮し、より平準化するために、部品Aをモジュラー機に振り分けるという処理を行う。つまり、部品単位のタクトだけに基づいて、各部品実装機への振り分けを行う。
さらに、近年の部品実装機の販売競争の激化に伴い、1つの部品実装ラインに異なる機種の部品実装機や異なるメーカーの部品実装機が混在するという状況が発生してきており、対象となり得る全ての機種の部品実装機の特性を予め把握した上で最適な部品振り分けを行うということが困難となってきている。たとえば、部品振り分けにおいては、部品ごとのタクトは必須のパラメータであるが、全ての種類の部品について、全ての種類の部品実装機ごとのタクトを予め記憶しておく必要があるし、新たな部品実装機が部品実装ラインに加わった場合には、その部品実装機によるタクトを登録する必要があり、煩わしい作業が発生する。
また、予め記憶している部品ごとの理想的なタクトではなく、各部品実装機への問い合わせによって得られた現実的なタクトに基づいて部品が振り分けられていくので、個々の部品実装機の事情が緻密に考慮され、より高度に平準化された部品振り分けが実現される。
図1は、本発明の実施の形態における部品振り分け装置200の構成を示す機能ブロック図である。なお、本図には、部品振り分け装置200だけでなく、複数の部品実装機101〜102から構成される部品実装ライン100も併せて図示されている。
この部品振り分け装置200は、部品実装ライン100を構成する部品実装機101〜102それぞれの実装時間が均等化されるように実装部品を部品(ここでは、部品の種別)単位で振り分けるコンピュータ装置等であり、部品実装機101〜102と通信ネットワーク110で接続され、通信I/F部210、入力部220、出力部230、記憶部240及び最適化処理部250を備える。
入力部220は、ユーザが部品振り分け装置200に対して指示するための操作パネル等である。
出力部230は、部品振り分け装置200による部品振り分け等の結果をユーザに表示するためのディスプレイ装置等である。
最適化処理部250は、部品振り分けを実行するプログラム及びCPU等からなり、初期振り分け部251、部品移動部252、部品交換部253及び終了判定部254を備える。
部品移動部252は、2台の部品実装機間で、既に振り分けられた部品を移動させることで振り分けを変更し、ラインタクトを均等化する。たとえば、タクトが最も大きい部品実装機に振り分けられた部品をタクトが最も小さい部品実装機に振り分け変更することで、ラインタクトを減少させる。
終了判定部254は、ラインタクトの均等化が十分に図られたか否かを判断する。つまり、予め定められた一定の条件を満たすように部品振り分けが実行された否かを判断し、満たす場合に、一連の部品振り分け処理を終了する。
さらに、API「OptimizeSetup()」は、引数で指定した部品を実装した場合の実装タクト、実装順序、Z軸配列等を部品振り分け装置200が部品実装機101〜102に問い合わせるサブプログラムであり、この問い合わせに対して、部品実装機101〜102は部品の実装順序について最適化を施した後に、その結果として得られる実装タクト、実装順序、Z軸配列等を部品振り分け装置200に回答する。
次に、以上のように構成された部品振り分け装置200の動作について説明する。
まず、部品振り分け装置200は、初期振り分けを行う(S100)。つまり、部品振り分け装置200の初期振り分け部251は、部品実装機101〜102と情報交換しながら、対象となる全ての部品について、部品の種別ごとに、実装することができるいずれかの部品実装機にタクトを均等化させながら順次振り分けていく。つまり、対象の部品を実装することができ、かつ、タクトが最少の部品実装機に部品を振り分けるという処理を全部品がなくなるまで順次繰り返す。
部品振り分け装置200は、まず、実装上の制約があるか否かを部品実装機101〜102に問い合わせることで(S110)、その制約の有無を確認する(S111)。たとえば、ある部品を部品実装機に振り分けるに際して、その部品実装機がその部品を実装することが可能か否かをその部品実装機に問い合わせて確認する。このとき、部品実装機101〜102は、この問い合わせに対して、予め内部に保持している制約条件(上述の吸着制約、ノズル交換制約等)と照らし合わせることで、実装可能か否かの返答を生成し、生成した返答を部品振り分け装置200に返信する。
部品振り分け装置200は、このような手順を繰り返しながらタクト算出テーブル241を更新していくことで、初期振り分け、部品移動、部品交換を実行していく。
図10に示されるように、初期振り分け部251は、まず、部品1種類の単位で、部品実装機101〜102が各部品を実装できるか否かを判断する。つまり、部品振り分け装置200は、図10(a)に示されるように、部品実装機101〜102に、各部品A〜Dについて実装可能か否かを問い合わせることで、図10(b)に示されるように、その結果をタクト算出テーブル241に反映する。なお、図10(b)において、「T」は実装可能であること、「F」は実装不可であることを示す。
部品Bの実装タクト=0.4×1(部品Bの員数)/3(部品A及びBの員数)=0.13(秒)
続いて、図14に示されるように、初期振り分け部251は、最後の未振り分け部品Cについて、タクトの小さい部品実装機102への振り分けを検討する。具体的には、図14(a)に示されるように、部品Cと部品Dとを部品実装機102が実装できるか否か、実装できる場合には、その実装タクト(部品C及び部品Dの全部品に対する実装タクト)を取得する。ここでは、部品実装機102は部品C及び部品Dを実装することができ、その実装タクトが1.5秒であったので、初期振り分け部251は、図14(b)に示されるように、部品Cを部品実装機102に振り分けるとともに、タクト算出テーブル241を図14(c)に示されるように更新する。
このようにして、初期振り分け部251による全部品A〜Dの初期振り分けが完了し、続いて、部品移動部252は、部品移動によって、タクトの平準化を図る。
ここでは、図14(b)に示される初期振り分けの状態を更に平準化させるために、部品移動部252は、タクトの大きい部品実装機102に振り分けられた部品Cをタクトの小さい部品実装機101に移動させることを検討する。
具体的には、移動後の状態を検討するために、まず、図15(a)に示されるように、部品Aと部品Bと部品Cとを部品実装機101が実装できるか否か、実装できる場合には、その実装タクト(部品Aと部品Bと部品Cとからなる全部品に対する実装タクト)を取得する。ここでは、部品実装機101は部品Aと部品Bと部品Cとを実装することができ、その実装タクト1.0秒を取得する。
その結果、ラインタクトが1.5秒から1.0秒に減少することが分かるので、部品移動部252は、図15(c)に示されるように、部品Cを部品実装機102から部品実装機101に移動させる。これによって、図14(b)と図15(c)とを比較して分かるように、ラインタクトがより平準化されることになる。
たとえば、本実施の形態では、部品実装機の制約としてモジュラー機の例が説明されたが、本発明はモジュラー機だけに適用できるのではなく、ロータリー機等の高速の部品実装機やその他あらゆる種類の部品実装機にも適用することができる。本発明は、部品実装機の型式に依存することなく、共通のAPIを介して各部品実装機と個別に対話しながら最適な部品振り分けを進めていく点に特徴があるからである。
20 ノズルステーション
30 基板
40 部品供給部
100 部品実装ライン
101〜102 部品実装機
200 部品振り分け装置
210 通信I/F部
220 入力部
230 出力部
240 記憶部
241 タクト算出テーブル
250 最適化処理部
251 初期振り分け部
252 部品移動部
253 部品交換部
254 終了判定部
Claims (4)
- 部品を基板に実装する複数の部品実装機からなる生産ラインを対象とし、実装すべき部品を各部品実装機に振り分ける方法であって、
前記複数の部品実装機は、複数のヘッドから構成される装着ヘッドをXY移動させ、前記複数のヘッドで吸着した各部品を基板に実装するタイプの部品実装機であるモジュラー機であり、
前記モジュラー機には、前記装着ヘッドを構成する各ヘッド毎に、部品供給部において部品を吸着可能な部品カセットの配置位置、または、ノズルステーションにおいて交換可能な吸着ノズルの配置位置が規定された、実装上の制約があり、
前記部品振り分け方法は、
前記モジュラー機に部品を振り分ける際に、振り分けようとする部品を前記実装上の制約がなく実装することができるか否かを振り分け先となる部品実装機に問い合わせる可否問い合わせステップと、
前記可否問い合わせステップでの問い合わせに対する返答を取得する可否取得ステップと、
前記可否取得ステップで前記実装上の制約がなく実装可能との返答を取得した場合に、当該部品を実装した場合に要する時間を問い合わせる実装時間問い合わせステップと、
前記実装時間問い合わせステップでの問い合わせに対する返答を取得する実装時間取得ステップと、
前記実装時間取得ステップで取得された実装時間に基づいて、各部品実装機での実装時間が均等化するように、実装すべき部品を各部品実装機に振り分ける振り分けステップと
を含むことを特徴とする部品振り分け方法。 - 部品を基板に実装する複数の部品実装機からなる生産ラインを対象とし、実装すべき部品を各部品実装機に振り分ける装置であって、
前記複数の部品実装機は、複数のヘッドから構成される装着ヘッドをXY移動させ、前記複数のヘッドで吸着した各部品を基板に実装するタイプの部品実装機であるモジュラー機であり、
前記モジュラー機には、前記装着ヘッドを構成する各ヘッド毎に、部品供給部において部品を吸着可能な部品カセットの配置位置、または、ノズルステーションにおいて交換可能な吸着ノズルの配置位置が規定された、実装上の制約があり、
前記部品振り分け装置は、
前記モジュラー機に部品を振り分ける際に、振り分けようとする部品を前記実装上の制約がなく実装することができるか否かを振り分け先となる部品実装機に問い合わせる可否問い合わせ手段と、
前記可否問い合わせ手段での問い合わせに対する返答を取得する可否取得手段と、
前記可否取得手段で前記実装上の制約がなく実装可能との返答を取得した場合に、当該部品を実装した場合に要する時間を問い合わせる実装時間問い合わせ手段と、
前記実装時間問い合わせ手段での問い合わせに対する返答を取得する実装時間取得手段と、
前記実装時間取得手段で取得された実装時間に基づいて、各部品実装機での実装時間が均等化するように、実装すべき部品を各部品実装機に振り分ける振り分け手段と
を備えることを特徴とする部品振り分け装置。 - 部品を基板に実装する複数の部品実装機からなる生産ラインを対象とし、実装すべき部品を各部品実装機に振り分けるためのプログラムであって、
前記複数の部品実装機は、複数のヘッドから構成される装着ヘッドをXY移動させ、前記複数のヘッドで吸着した各部品を基板に実装するタイプの部品実装機であるモジュラー機であり、
前記モジュラー機には、前記装着ヘッドを構成する各ヘッド毎に、部品供給部において部品を吸着可能な部品カセットの配置位置、または、ノズルステーションにおいて交換可能な吸着ノズルの配置位置が規定された、実装上の制約があり、
前記プログラムは、
前記モジュラー機に部品を振り分ける際に、振り分けようとする部品を前記実装上の制約がなく実装することができるか否かを振り分け先となる部品実装機に問い合わせる可否問い合わせステップと、
前記可否問い合わせステップでの問い合わせに対する返答を取得する可否取得ステップと、
前記可否取得ステップで前記実装上の制約がなく実装可能との返答を取得した場合に、当該部品を実装した場合に要する時間を問い合わせる実装時間問い合わせステップと、
前記実装時間問い合わせステップでの問い合わせに対する返答を取得する実装時間取得ステップと、
前記実装時間取得ステップで取得された実装時間に基づいて、各部品実装機での実装時間が均等化するように、実装すべき部品を各部品実装機に振り分ける振り分けステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - 部品を基板に実装する複数の部品実装機からなる生産ラインを対象として実装すべき部品を各部品実装機に振り分ける最適化装置と通信する部品実装機であって、
請求項1に記載の部品振り分け方法により振り分けられた部品を基板に実装する実装手段を備える
ことを特徴とする部品実装機。
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