JP4339226B2 - 通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、受信機や送信機などといった通信装置に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、通信装置内の集積回路(以下、ICと称す。)から発生する高周波ノイズのアンテナ体への影響を効果的に低減するための技術に関するものである。
携帯用の送信機あるいは受信機として、FMラジオ付き腕時計や腕時計型個別選択呼出受信機などが知られている。これらの腕時計型の装置では、装置本体を腕に装着するための腕バンドに導電性の板材やフィルムなどを組み込むことによって、腕バンドを腕に装着したとき、上記の板材やフィルムなどによってループアンテナが構成されるようになっている。
このような通信装置では、図9(b)に模式的に示すように、その装置本体の内部に、送信または受信を行うための高周波アナログIC93B、および数MHzといった高周波数の駆動信号で駆動される信号処理用のデジタルIC94Bが実装されている回路基板73が内蔵されている。これらのIC(双方をA・B−ICと図示してある。)は、回路基板73の裏面側(ループアンテナ4の全体または大部分が位置している側)において、回路基板73の裏面部732にワイヤボンディングされている。
なお、回路基板73の表面側(液晶表示パネル6の側)には、数十kHzの駆動信号で駆動される表示用のデジタルIC95B(C−ICと図示してある。)が回路基板72の表面部721にワイヤボンディングにより実装されている。
しかしながら、腕装着型通信装置において、本願発明者が高周波ノイズの影響を種々検討したところ、従来のように、高周波アナログIC93B、または信号処理用のデジタルIC94Bを回路基板73の裏面部732にワイヤボンディングすると、感度が低いという新たな知見を得た。すなわち、高周波アナログIC93B、または信号処理用のデジタルIC94Bの能動面930B、940B(端子が露出している面、配線面、素子面のことを意味する。)からは高周波ノイズが発生するにもかかわらず、従来のように、高周波アナログIC93B、または信号処理用のデジタルIC94Bを、能動面930B、940Bがループアンテナ4の側に向くように配置すると、この高周波ノイズの影響をループアンテナ4が受けやすいからである。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、ノイズ発生源となるICの配置を適正化することによって、ICの能動面から発生する高周波ノイズの影響を低減し、感度の高い通信装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本願発明では、高周波ノイズを発生する集積回路と、前記集積回路が搭載される基板と、前記基板の一方の基板面の側に、全体または大部分が配置されたアンテナ体と、を有する通信装置において、
前記集積回路は、前記集積回路の端子が露出している面、配線面、および素子面が、前記基板に対して前記アンテナ体の全体または大部分が位置する方向と反対の方向に向くように、前記基板に実装されていることを特徴とする。
本発明に係る通信装置において、高周波ノイズを発生する集積回路は、基板に対して前記アンテナ体の全体または大部分が位置する方向と反対側の方向に能動面が向いているため、前記集積回路が能動面から高周波ノイズを発しても、この高周波ノイズはアンテナ体に届きにくい。それ故、通信機器の感度を向上させることができる。
このような通信機器を腕装着型として構成する場合には、たとえば、表示面が構成されている側が表面側とされる装置本体と、前記装置本体から裏面側に延びて前記装置本体を腕に装着するための腕バンドとを設け、前記腕バンドに前記アンテナ体を構成するとともに、前記装置本体内における前記表示面の裏面側に前記基板を配置する。
本発明において、前記の高周波ノイズを発生するような集積回路とは、たとえば、送信機能および受信機能の少なくとも一方の機能を備える高周波アナログ集積回路、または高周波数の駆動信号により駆動される信号処理用のデジタル集積回路、あるいはCPUなどの集積回路である。
本発明において、前記基板に対してアンテナ体の全体または大部分が位置する方向と反対側の方向に能動面が向くように集積回路を基板に実装するには、たとえば、基板におけるアンテナ体の全体または大部分が位置する側の基板面に集積回路をフェイスダウンボンディングする。
また、前記基板におけるアンテナ体の全体または大部分が位置する側と反対側の基板面に集積回路をワイヤボンディングすることによって、基板に対してアンテナ体の全体または大部分が位置する方向と反対側の方向に集積回路の能動面を向かせてもよい。
本発明において、フェイスダウンボンディングとは、集積回路用半導体チップにあらかじめ取り付けられた表面電極または配線用リードと、基板上に形成された配線用電極とを表面同士向かい合わせて接着して、電極同士を電気的接続する方法の全てを意味し、フリップチップボンディングをも含む意味である。発明を実施するための最良の形態図面に基づいて、本発明の一実施例を説明する。
本発明に係る通信装置では、高周波ノイズを発生する集積回路は、回路基板に対してアンテナ体の全体または大部分が位置する方向と反対側の方向に能動面が向いている。すなわち、高周波ノイズを発生する集積回路は、能動面がアンテナ体の方に向いていない。従って、集積回路が能動面から高周波ノイズを発しても、この高周波ノイズはアンテナ体に届きにくいので、感度が高い通信装置を構成できる。
(実施例1)
図1は、本発明を適用した腕装着型通信装置の構成を示す説明図である。図1において、腕装着型通信装置1は、液晶表示パネル6(表示面)が配置されている側が表面側とされる装置本体2と、一対の腕バンド4R、4Lとから構成されている。それぞれの腕バンド4R、4Lは、各バンド基端が装置本体の両端に取り付けられており、これらのバンドは、各末端部で尾錠41によって相互に結合することが可能になっている。
腕バンド4R、4Lは内部に導電体板が設置されており、使用者の手首に装着され、かつ、腕バンド4R、4Lの末端部同士を結合したときに、ループアンテナ4(アンテナ体)を構成するようになっている。
装置本体2は、表面側のケーシング3aと、装置本体2の裏側でケーシング3aの裏側に固定される裏カバー3bとで構成されている。ケーシング3aと裏カバー3bとによって構成された装置本体2には、回路組立体5が内蔵されている。
図2(a)、(b)は、回路組立体5の表面および裏面をそれぞれ示している。図3(a)は、回路組立体5の図2におけるIV−IV′線における断面を模式的に示す説明図である。
これらの図において、回路組立体5は、その主要構成部品が、装置本体2の内部においてその厚さ方向に積層配置された構造になっている。すなわち、回路組立体5では、液晶表示パネル6と、回路基板71と、回路駆動用電池8とが厚さ方向に配置されている。
ループアンテナ4は、各内端が回路基板71の端子部に電気的に、かつ機械的に結合されている。これらの端子部はデジタルIC90Aと接続している。また、ループアンテナ4は、腕バンド4R,4Lに保持されて回路基板71の裏面側に延出しているものである。
なお、ループアンテナ4は必ずしも回路基板71に直接、固定される必要はなく、電気的に回路基板71の端子部に接続しておればよく、単なる圧接でも、またはリード線などで配線接続されていてもよい。回路基板71には種々の電子部品が実装され、その表面側(液晶表示パネル6が位置する側)および裏面側(ループアンテナ4の全体または大部分が位置する側)のうち、液晶表示パネル6に対峙する表面部711には、液晶表示装置6での表示動作を制御するためのデジタルIC90A(C−ICと図示してある。)がフリップチップボンディングなどのフェイスダウンボンディング方式により接着され、電気的な接続が行われている。
また、回路基板71には、手首に装着した腕バンド4R、4Lの末端部間士を結合したときに構成されるループアンテナ4の大部分が位置する裏面側において、その裏面部712には、送信および受信の機能を備える高周波アナログIC91Aと、信号処理用のデジタルIC92Aとが実装されている。これらのIC(双方をA・B−ICと図示してある。)も、回路基板71に対してフェイスダウンボンディングされている。このため、高周波アナログIC91Aおよび信号処理用のデジタルIC92Aは、いずれも、能動面910A、920Aを回路基板71の側(液晶表示パネル6が位置する側)に向けており、ループアンテナ4の大部分が位置する方向には向いていない。
ここで、液晶表示用のデジタルIC90Aは、数十kHzといった比較的低周波数の駆動信号で駆動され、高周波ノイズを発生しない。これに対して、高周波アナログIC91Aは、数十MHz〜数百MHzといった高周波数の信号を送受信するため、矢印Aで示すように、高周波ノイズを発生させる。
また、信号処理用のデジタルIC92Aは、アナログ/デジタル変換前に受信信号をサンプリングするデジタル回路やフェイズ・ロック・ループ回路などが組み込まれ、数MHzといった高周波数の駆動信号で駆動されるため、矢印Aで示すように、高周波ノイズを発生させる。
しかしながら、本例では、高周波ノイズを発生する高周波アナログIC91Aおよび信号処理用のデジタルIC92Aは、いずれも、回路基板71の裏面側において、能動面910A、920Aを回路基板71の側(液晶表示パネル6が位置する側)に向けており、ループアンテナ4の大部分が位置する方向には向けていないため、それが発する高周波ノイズの影響は、ループアンテナ4に届きにくい。それ故、本発明を適用した腕装着型通信装置1は、感度が高い。
かかるノイズ低減効果を検討するために、図3(a)に示した本例の配置構造と、図3(b)に示すように、回路基板71の裏面部712に、液晶表示パネル6での表示動作を制御するデジタルIC90B(C−ICと図示してある。)をフェイスダウンボンディングし、かつ、回路基板71の表面部711に対して、高周波ノイズの発生源となる高周波アナログIC91Bおよび信号処理用のデジタルIC92Bをフェイスダウンボンディングした比較例に係る配置構造とについて、受信時の感度を相対比較した。
まず、図4には、回路基板71の裏面部712に、高周波ノイズの発生源となる高周波アナログIC91Aおよび信号処理用のデジタルIC92Aをフェイスダウンボンディングすることによって、能動面910A、920Aを液晶表示パネル6の側に向けた本例の腕装着型通信装置1において、87.4MHz〜108.2MHzの周波数領域における受信時の感度を計測した結果を折れ線L1Aによって示してある。
また、図4には、回路基板71の表面部711に、高周波ノイズの発生源となる高周波アナログIC91Bおよび信号処理用のデジタルIC92Bをフェイスダウンボンディングすることによって、能動面910B、920Bをループアンテナ4の側に向けた比較例に係る腕装着型通信装置において、87.4MHz〜108.2MHzの周波数領域における受信時の感度を計測した結果を折れ線L1Bによって示してある。
なお、図4における縦軸は、基準となる感度のレベルを0dBとしたときの相対的な感度である。
この図から明らかなように、本例の配置構造では、図3(a)に高周波アナログIC91Aおよび信号処理用のデジタルIC92Aの能動面910A、920Aから放射される高周波ノイズを矢印Aで示すように高周波ノイズかループアンテナ4に向けて放射されないのに対し、比較例に係る配置構造では、図3(b)に高周波アナログIC9IBおよび信号処理用のデジタルIC92Bの能動面910B、920Bから放射される高周波ノイズを矢印Bで示すように高周波ノイズがループアンテナ4に向けて放射される。このため、本例の配置構造は、比較例の配置構造に比較して、87.4MHz〜108.2MHzのいずれの周波数においても、感度が高い。すなわち、本例の配置構造を用いたときの感度は、基準感度に対する相対感度で表せば−2.5dBであるのに対し、比較例の配置構造を用いたときの感度は、基準感度に対する相対感度で表せば−1.0dBであり、本例の配置構造によれば、感度が1.5dB向上する。
なお、図5には、本例の配置構造を用いた腕装着型通信装置において、各ICを実装した回路基板71のままで通信装置を構成した場合における感度を折れ線L3Aで表し、回路基板71に対して高周波アナログIC91Aが配置されている側を全面シールドし、かつ、回路基板71の裏面側に対峙するように回路駆動用電池8を配置して通信装置を構成した場合における感度を折れ線L4Aで表し、回路基板71の両面側を全面シールドし、かつ、回路基板71の裏面側に対峙するように回路駆動用電池8を配置して通信装置を構成した場合における感度を折れ線L5Aで表し、回路基板71の裏面側に駆動電位を印加したシールド板を配置し、かつ、回路基板71の裏面側に対峙するように回路駆動用電池8および裏蓋を配置して通信装置を構成した場合における感度を折れ線L6Aで表してある。
また、図6には、比較例に係る配置構造を用いた腕装着型通信装置において、各ICを実装した回路基板71のままで通信装置を構成した場合における感度を折れ線L3Bで表し、回路基板71に対して高周波アナログIC91Bが配置されている側を全面シールドし、かつ、回路基板71の裏面側に対峙するように回路駆動用電池8を配置して通信装置を構成した場合における感度を折れ線L4Bで表し、回路基板71の両面側を全面シールドし、かつ、回路基板71の裏面側に対峙するように回路駆動用電池8を配置して通信装置を構成した場合における感度を折れ線L5Bで表し、回路基板71の裏面側に駆動電位を印加したシールド板を配置し、かつ、回路基板71の裏面側に対峙するように回路駆動用電池8および裏蓋を配置して通信装置を構成した場合における感度を折れ線L6Bで表してある。
なお、図5および図6における縦軸は、基準となる感度のレベルを0dBとしたときの相対的な感度である。
図5および図6において、いずれの配置構造を用いた場合でも、シールド対策を施すほど、感度が向上するが、図5および図6に示す感度特性から得た感度を表1に比較して示すように、いずれの条件であっても、本発明に係る配置構造を採用した方が感度が高い。
なお、表1には、同じ構造・同じ仕様の腕装着型通信装置であるが、別の試料で計測した感度をかっこ内に示してある。また、表1中の数値は、図5および図6に示す各グラフ中の測定値の平均値である。
Figure 0004339226
また、図7には、この別の試料を用いて、本例の配置構造を用いた腕装着型通信装置において、各ICを実装した回路基板71のままで通信装置を構成した場合における感度を折れ線L3Aで表し、回路基板71に対して高周波アナログIC91Aが配置されている側を全面シールドし、かつ、回路基板71の裏面側に対峙するように回路駆動用電池8を配置して通信装置を構成した場合における感度を折れ線L4Aで表し、回路基板71の両面側を全面シールドし、かつ、回路基板71の裏面側に対峙するように回路駆動用電池8を配置して通信装置を構成した場合における感度を折れ線L5Aで表し、回路基板71の裏面側に駆動電位を印加したシールド板を配置し、かつ、回路基板71の裏面側に対峙するように回路駆動用電池8および裏蓋を配置して通信装置を構成した場合における感度を折れ線L6Aで表してある。
また、図8には、この別の試料を用いて、比較例に係る配置構造を用いた腕装着型通信装置において、各ICを実装した回路基板71のままで通信装置を構成した場合における感度を折れ線L3Bで表し、回路基板71に対して高周波アナログIC91Bが配置されている側を全面シールドし、かつ、回路基板71の裏面側に対峙するように回路駆動用電池8を配置して通信装置を構成した場合における感度を折れ線L4Bで表し、回路基板71の両面側を全面シールドし、かつ、回路基板71の裏面側に対峙するように回路駆動用電池8を配置して通信装置を構成した場合における感度を折れ線L5Bで表し、回路基板71の裏面側に駆動電位を印加したシールド板を配置し、かつ、回路基板71の裏面側に対峙するように回路駆動用電池8および裏蓋を配置して通信装置を構成した場合における感度を折れ線L6Bで表してある。
なお、図7および図8における縦軸は、基準となる感度のレベルを0dBとしたときの相対的な感度である。
その結果、表1、図7、および図8からわかるように、本発明を適用した配置構造を用いれば感度が向上するという効果は、試料を変えて計測しても、再現性があることが確認できている。
(実施例2)
本例の腕装着型通信装置は、回路基板に対してICがワイヤボンディングされている点を除けば、その他の構造が実施例1に係る腕装着型通信装置と略同様であるため、同じく、図1および図2を参照して説明する。
図1において、腕装着型通信装置1は、液晶表示パネル6(表示面)が配置されている側が表面側とされる装置本体2と、一対の腕バンド4R、4Lとから構成されている。それぞれの腕バンド4R、4Lは、各バンド基端が装置本体の両端に取り付けられており、これらのバンドは、各末端部で尾錠41によって相互に結合することが可能になっている。
腕バンド4R、4Lは、内部に導電体板が設置されており、使用者の手首に装着され、かつ、腕バンド4R、4Lの末端部同士を結合したときに、ループアンテナ4(アンテナ体)を構成するようになっている。装置本体2には、回路組立体5が内蔵されている。
図2(a)、(b)は、回路組立体5の表面および裏面をそれぞれ示している。図9(a)は、回路組立体5の図2におけるIV−IV′線における断面を模式的に示す説明図である。
これらの図において、回路組立体5は、その主要構成部品が、装置本体2の内部において、その厚さ方向に積層配置された構造になっている。すなわち、回路組立体5では、液晶表示パネル6と、第1の回路基板72と、この回路基板の裏面側に配置された第2の回路基板73と、回路駆動用電池8とが厚さ方向に配置されている。第2の回路基板73には、その裏面側(ループアンテナ4の全体または大部分が位置する側)において、その裏面部732に、液晶表示装置6での表示動作を制御するためのデジタルIC95A(C−ICと図示してある。)がワイヤボンディングされている。
また、第1の回路基板72では、種々の電子部品が実装されているが、その表面側(液晶表示パネル6が位置する側)において、その表面部721には、送信および受信の機能を備える高周波アナログIC93Aと、信号処理用のデジタルIC94Aとが実装されている。これらのIC(双方をA・B−ICと図示してある。)は、第1の回路基板72に対してワイヤボンディングされている。このため、高周波アナログIC93Aおよび信号処理用のデジタルIC94Aは、いずれも、能動面930A、940Aを液晶表示パネル6の側に向けており、ループアンテナ4が位置する方向には向いていない。
ここで、液晶表示用のデジタルIC95Aは、数十kHzといった比較的低周波数の駆動信号で駆動され、高周波ノイズを発生しない。これに対して、高周波アナログIC93Aは、数十MHz〜数百MHzといった高周波数の信号を送受信するため、矢印Cで示すように、高周波ノイズを発生させる。また、信号処理用のデジタルIC94Aは、アナログ/デジタル変換前に受信信号をサンプリングするデジタル回路やフェイズ・ロック・ループ回路などが組み込まれ、数MHzといった高周波数の駆動信号で駆動されるため、矢印Cで示すように、高周波ノイズを発生させる。
しかしながら、本例では、高周波ノイズを発生する高周波アナログIC93Aおよび信号処理用のデジタルIC94Aは、いずれも、第1の回路基板72の表面側において、能動面930A、940Aを液晶表示パネル6の側に向けており、ループアンテナ4の方には向けていない。このため、それが発する高周波ノイズの影響は、ループアンテナ4に届きにくい。それ故、本例の腕装着型通信装置1は、感度が高い。
このようなノイズ低減効果を検討するために、図9(a)に示した本例の配置構造と、図9(b)に示すように、第1の回路基板72の表面部721に、液晶表示パネル6での表示動作を制御するデジタルIC95Bをワイヤボンディングし、かつ、第2の回路基板73の裏面部732に対して、高周波ノイズの発生源となる高周波アナログIC93Bおよび信号処理用のデジタルIC94Bをワイヤボンディング化た従来の配置構造とについて、受信時の感度を相対比較した。
その結果、第1の回路基板72の表面部721に、高周波ノイズの発生源となる高周波アナログIC93Aおよび信号処理用のデジタルIC94Aをワイヤボンディングすることによって、能動面930A、940Aを液晶表示パネル6の側に向けた本例の腕装着型通信装置1の感度は、基準感度に対する相対感度で表せば−3.0dBであった。
これに対して、第2の回路基板73の裏面部732に、高周波ノイズの発生源となる高周波アナログIC93Bおよび信号処理用のデジタルIC94Bをワイヤボンディングすることによって、能動面930B、940Bをループアンテナ4の側に向けた従来の腕装着型通信装置の感度は、基準感度に対する相対感度で表せば−2.0dBであった。すなわち、本例の配置構造によれば、図9(a)に高周波アナログIC93Aおよび信号処理用のデジタルIC94Aの能動面930A、940Aから放射される高周波ノイズを矢印Cで示すように、高周波ノイズがループアンテナ4に向けて放射されないのに対し、従来の配置構造では、図9(b)に高周波アナログIC93Bおよび信号処理用のデジタルIC94Bの能動面930B、940Bから放射される高周波ノイズを矢印Dで示すように、高周波ノイズがループアンテナ4に向けて放射されるため、本例の配置構造によれば、比較例の配置構造に比較して感度が1.0dB向上する。
なお、図10には、本例の配置構造を用いた腕装着型通信装置1において、完成品とした状態における感度を折れ線L7Aで表し、第2の回路基板73の裏面側に配置されるべき裏蓋を外した状態における感度を折れ線L8Aで表し、第2の回路基板73の裏面側に配置されるべき裏蓋および回路駆動用電池8を外した状態における感度を折れ線L9Aで表し、第1および第2の回路基板72、73だけで通信装置を構成した場合における感度を折れ線L10Aで表してある。また、図11には、従来の腕装着型通信装置において、完成品とした状態における感度を折れ線L7Bで表し、第2の回路基板73の裏面側に配置されるべき裏蓋を外した状態における感度を折れ線L8Bで表し、第2の回路基板73の裏面側に配置されるべき裏蓋および回路駆動用電池8を外した状態における感度を折れ線L9Bで表し、第1および第2の回路基板72、73だけで通信装置を構成した場合における感度を折れ線L10Bで表してある。
なお、図10および図11における縦軸は、基準となる感度のレベルを0dBとしたときの相対的な感度である。図10および図11において、いずれの配置構造を用いた場合でも、完成品に近いほど、感度が向上するが、図10および図11に示す感度特性から得た感度を表2に比較して示すように、いずれの条件であっても、本発明を適用した配置構造を採用した方が感度が高い。
なお、表2には、同じ構造・同じ仕様の腕装着型通信装置であるが、別の試料で計測した感度をかっこ内に示してある。また、表2中の数値は、図10および図11に示す各グラフ中の測定値の平均値である。
Figure 0004339226
また、図12には、この別の試料を用いて、本例の配置構造を用いた腕装着型通信装置1において、完成品とした状態における感度を折れ線L7Aで表し、第2の回路基板73の裏面側に配置されるべき裏蓋を外した状態における感度を折れ線L8Aで表し、第2の回路基板73の裏面側に配置されるべき裏蓋および回路駆動用電池8を外した状態における感度を折れ線L9Aで表し、第1および第2の回路基板72、73だけで通信装置を構成した場合における感度を折れ線L10Aで表してある。
また、図13には、別の試料を用いて、従来の腕装着型通信装置において、完成品とした状態における感度を折れ線L7Bで表し、第2の回路基板73の裏面側に配置されるべき裏蓋を外した状態における感度を折れ線L8Bで表し、第2の回路基板73の裏面側に配置されるべき裏蓋および回路駆動用電池8を外した状態における感度を折れ線L9Bで表し、第1および第2の回路基板72、73だけで通信装置を構成した場合における感度を折れ線L10Bで表してある。
なお、図12および図13における縦軸は、基準となる感度のレベルを0dBとしたときの相対的な感度である。
その結果、表2、図12、および図13からわかるように、本例の配置構造を用いれば、感度が向上するという効果は、試料を変えて計測しても、再現性があることが確認できている。
(実施例3)
実施例1、2は、表示面が構成されている側が表面側とされる装置本体と、この装置本体を腕に装着するための腕バンドに構成されたアンテナ体とを有する腕装着型の通信装置において、高周波ノイズを発生するICを、能動面が表示面側(回路基板に対してアンテナ体の全体または大部分が位置する側とは反対の方向)に向くように回路基板に実装した例であったが、図14(a)、(b)に示すように、ICとアンテナ体とが同じ回路基板上に構成されている通信装置にも本発明を適用できる。
図14(a)は、実施例3に係る通信装置におけるアンテナ体と回路基板との配置を模式的に示す斜視図、図14(b)は、この配置構造の側面図である。図14(a)に示すように、本例の通信装置は、各種の電子部品が搭載された回路基板74と、この回路基板74に対して一方の基板面741の側に構成されたアンテナ体41とを有する。電子部品のうち、高周波アナログIC96や信号処理用のデジタルIC97などといった高周波ノイズを発生するICはいずれも、回路基板74に対してアンテナ体41と同じ基板面741の側に実装されている。
但し、高周波アナログIC96および信号処理用のデジタルIC97は、図14(b)に示すように、回路基板74に対してフェイスダウンボンディングされているため、回路基板74に対してアンテナ体41が位置する方向と反対側の方向に能動面960、970が向いている。それ故、本例の通信装置では、高周波アナログIC96や信号処理用のデジタルIC97か能動面960、970から、矢印Eで示すように、高周波ノイズを発しても、この高周波ノイズの影響はアンテナ体41に届きにくいので、感度が高い。
(実施例4)
図15(a)は、実施例4に係る通信装置におけるアンテナ体と回路基板との配置を模式的に示す斜視図、図15(b)は、この配置構造の側面図である。図15(a)に示すように、本例の通信装置は、各種の電子部品が搭載された回路基板75と、この回路基板75に対して一方の基板面751の側に構成されたアンテナ体42とを有する。電子部品のうち、高周波アナログIC98や信号処理用のデジタルIC99などといった高周波ノイズを発生するICはいずれも、回路基板75に対してアンテナ体42とは反対側の基板面752の側に実装されている。
但し、高周波アナログIC98および信号処理用のデジタルIC99は、図15(b)に示すように、回路基板75に対してワイヤボンディングされているため、回路基板75に対してアンテナ体42が位置する方向と反対側の方向に能動面980、990が向いている。それ故、本例の通信装置でも、高周波アナログIC98や信号処理用のデジタルIC99が、矢印Fで示すように、能動面980、990から高周波ノイズを発しても、この高周波ノイズの影響はアンテナ体941に届きにくいので、感度が高い。
(その他の実施例)
なお、いずれの実施例でも、アンテナ体としてループアンテナを用いた場合を説明したが、アンテナ体の長手方向にスリットを形成して、スロットアンテナを構成してもよい。
また、ICが実装されている同じ回路基板上にアンテナ体も構成されている場合に限らず、回路基板とは別の基体上にアンテナ体が構成されている場合でも、高周波ノイズを発生するICが、回路基板に対してアンテナ体の全体または大部分が位置する方向と反対側の方向に能動面が向くように回路基板に実装されていれば、集積回路が能動面から高周波ノイズを発しても、この高周波ノイズの影響はアンテナ体に届きにくいので、感度が高いという効果が得られる。
また、本発明は、FMラジオ付き腕時計、腕時計型個別選択呼出受信機、ポケットタイプのページャー、携帯電話、PHS等、どのようなタイプの通信装置にも適用できる。
本発明の腕装着型の通信装置の全体構成を示す説明図である。 (a)は、図1に示す通信装置に搭載された回路組立体の平面図、(b)は、その底面図である。 (a)は、図2に示す実施例1に係る回路組立体をそのIV−IV′線で切断したときの断面を模式的に示す説明図、(b)は、比較例に係る回路組立体を図2に示すIV−IV′線に相当する位置で切断したときの断面を示す説明図。 図3(a)に示す通信機器の感度特性を、図3(b)に示す比較例に係る配置構造を用いた腕装着型の通信機器の感度特性と比較して示すグラフ。 図3(a)に示す実施例1に係る配置構造を用いた腕装着型の通信機器において、組立状態を変えたときの感度特性を示すグラフ。 図3(b)に示す通信機器において、組立状態を変えたときの感度特性を示すグラフ。 図5に示す評価とは試料を代えて、図3(a)に示す通信機器において、組立状態を変えたときの感度特性を示すグラフ。 図6に示す評価とは試料を代えて、図3(b)に示す通信機器において、組立状態を変えたときの感度特性を示すグラフ。 (a)は、図2に示す実施例2に係る回路組立体をそのIV−IV′線で切断したときの断面を模式的に示す説明図、図9(b)は、従来例に係る回路組立体をIV−IV′線に相当する位置で切断したときの断面を模式的に示す説明図。 図9(a)に示す実施例2に係る配置構造を用いた腕装着型の通信機器において、組立状態を変えたときの感度特性を示すグラフ。 図9(b)に示す従来例に係る配置構造を用いた腕装着型の通信機器において、組立状態を変えたときの感度特性を示すグラフ。 図10に示す評価とは試料を代えて、図9(a)に示す実施例2に用いた通信機器において、組立状態を変えたときの感度特性を示すグラフ。 図11に示す評価とは試料を代えて、図9(b)に示す従来例に係る通信機器において、組立状態を変えたときの感度特性を示すグラフ。 (a)は、実施例3に係る通信装置におけるアンテナ体と回路基板との配置を模式的に示す斜視図、(b)は、この配置構造の側面図。 (a)は、実施例4に係る通信装置におけるアンテナ体と回路基板との配置を模式的に示す斜視図、(b)は、この配置構造の側面図。
符号の説明
1 腕装着型の通信装置、2 装置本体、4 ループアンテナ(アンテナ体)、4R、4L 腕バンド、5 回路組立体、6 液晶表示パネル(表示面)、41、42 アンテナ体、71、72、73、74、75 回路基板、90A、95A 表示データを処理するためのデジタルIC、91A、93A、96、98 高周波ノイズを発生する高周波アナログIC、92A、94A、97、99 高周波ノイズを発生する信号処理用のデジタルIC910A、920A、930A、940A、960、970、 980、990 ICの能動面。

Claims (3)

  1. 高周波ノイズを発生する集積回路と、
    前記集積回路が搭載される基板と、
    前記基板の一方の基板面の側に、全体または大部分が配置されたアンテナ体と、
    を有する通信装置において、前記集積回路は、前記集積回路の端子が露出している面、配線面、および素子面が、前記基板に対して前記アンテナ体の全体または大部分が位置する方向と反対の方向に向くように、前記基板に実装されていることを特徴とする通信装置。
  2. 請求項1において、表示面が構成されている側が表面側とされる装置本体と、前記装置本体から裏面側に延びて前記装置本体を腕に装着するための腕バンドとを有し、前記腕バンドに前記アンテナ体が構成され、前記装置本体内における前記表示面の裏面側に前記基板が配置されていることを特徴とする通信装置。
  3. 請求項1または2において、前記集積回路は、送信機能および受信機能の少なくとも一方の機能を備える高周波アナログ集積回路、および高周波数の駆動信号により駆動される信号処理用のデジタル集積回路のうちの少なくとも一方の集積回路であることを特徴とする通信装置。
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