JP4338011B2 - ブレーキ操作評価装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両を運転中にブレーキ操作を適切に行っていたかどうかを評価するブレーキ操作評価装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両を運転する際、ブレーキ操作を頻繁に行うほど燃費は悪くなる。なぜなら、せっかく燃料を使って生じさせている速度を、減速してしまう操作だからである。また、ブレーキ操作を頻繁に行うほど、ブレーキシュー等の制動装置部品の補修,交換を頻繁に行う必要がある。
商業車においては、ブレーキ操作によるこれらの影響は、運送コストに反映することになるから、運送コストを下げるために、適切なブレーキ操作を心掛ける必要がある。
【0003】
特に、大型トラック等の大型商業車では、もともと大量に燃料を消費する上、長距離を運転することが多いので、ブレーキ操作の仕方によっては燃料の節約量も大となり、運送コストの低減にも大いに寄与することになる。また、制動装置部品の値段も高く、これらを頻繁に補修,交換する費用もばかにならない。特に、多くの大型トラックを毎日運行している事業者にとってみれば、各運転者が運転中にブレーキ操作を適切に行ってくれるかどうかは、運送コストに大きな影響を及ぼす問題である。
そのため、大型商業車の運転者には、ブレーキ操作を適切に行うことが、特に要望されている。
【0004】
なお、燃費に関係する運転要因としては、ブレーキ操作のほかに走行速度,シフトアップ回転数,アイドリング時間等いろいろな要因があるが、実際に行なった運転をこれら運転要因毎に分析し、燃費の良い運転であったかどうかを評価する技術も、提案され始めている。例えば特開2000−247162号公報では、減速度に着目し、運転を評価する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来の技術には、減速度の大きさに基づき評価するという概念は記載されているものの、実際にそれを具体的にどのように実現するかということについては、何ら開示されてはいなかった。
本発明は、ブレーキ操作による減速運転につき、燃費低減等の運送コスト低減の観点からみて、具体的,実際的に評価し得るようにすることを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明のブレーキ操作評価装置では、少なくともブレーキ操作の開始と減速終了を検知することでブレーキ操作がなされたことを検出するブレーキ操作検出手段と、該ブレーキ操作の開始から減速終了による減速度を求める減速度検出手段と、前記ブレーキ操作の回数を予め定めた減速度範囲毎に記録するブレーキ操作回数記録手段と、減速度範囲毎のブレーキ操作回数を累積した回数のうち、予め定めたノイズ分除去累積割合の回数に対応した減速度を演算するノイズ分除去累積割合対応減速度演算手段と、減速度が大となるにつれて評価点が低くなるよう予め作成した評価点表を、前記ノイズ分除去累積割合対応減速度に対して適用することにより、ブレーキ操作を評価するブレーキ操作評価手段とを具えることとした。
【0007】
そして、本発明のブレーキ操作評価方法では、少なくともブレーキ操作の開始と減速終了を検知することでブレーキ操作がなされたことを検出する第1の過程と、前記ブレーキ操作の開始から減速終了による減速度を求める第2の過程と、予め定めた減速度範囲毎にブレーキ操作回数を記録する第3の過程と、減速度範囲毎のブレーキ操作回数の記録を基に、予め定めたノイズ分除去累積割合の回数に対応した減速度を求める第4の過程と、減速度が大となるにつれて評価点が低くなるよう予め作成した評価点表を、前記ノイズ分除去累積割合の回数に対応した減速度に対して適用することにより、ブレーキ操作を評価する第5の過程とを具えることとした。
【0008】
また、本発明のブレーキ操作評価装置では、少なくともブレーキ操作の開始と減速終了を検知することでブレーキ操作がなされたことを検出するブレーキ操作検出手段と、該ブレーキ操作の開始から減速終了による減速度を求める減速度検出手段と、前記ブレーキ操作の回数を予め定めた減速度範囲毎に記録するブレーキ操作回数記録手段と、減速度最大範囲から順に減速度N番目範囲までの各範囲におけるブレーキ操作回数の全ブレーキ操作回数に対する割合を求め、該減速度最大範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合と他の各範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合の組み合わせに応じて評価点が予め設定されている評価点表に従って評価点を与えるブレーキ操作評価手段とを具えるものとすることも出来る。
【0009】
これに対応して、本発明のブレーキ操作評価方法では、少なくともブレーキ操作の開始と減速終了を検知することでブレーキ操作がなされたことを検出する第1の過程と、前記ブレーキ操作の開始から減速終了による減速度を求める第2の過程と、予め定めた減速度範囲毎にブレーキ操作回数を記録する第3の過程と、減速度最大範囲から順に減速度N番目範囲までの各範囲におけるブレーキ操作回数の全ブレーキ操作回数に対する割合を求め、該減速度最大範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合と他の各範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合の組み合わせに応じて評価点が予め設定されている評価点表に従ってブレーキ操作を評価する第4の過程とを具えるものとすることも出来る。
【0010】
(作 用)
減速度が大きいブレーキ操作をするほど、燃費等が悪くなるということに注目し、ブレーキ操作がどのような減速度で行われたかにより、運転者のブレーキ操作を評価する。
第1の例では、まずブレーキ操作の回数を減速度(範囲)毎に記録しておき、その総累積回数のノイズ分除去累積割合Mに対応した減速度(範囲)を求める。そして、この減速度(範囲)を、減速度が大となるほど評価点が低くしてあるブレーキ操作評価点表を参照して、ブレーキ操作を数値で評価する。
第2の例では、まずブレーキ操作の回数を減速度(範囲)毎に記録する。そして、減速度最大範囲から順に減速度N番目範囲までの各範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合を求め、該割合の組み合わせに応じて評価点を与えることにより、ブレーキ操作を数値で評価する。
これらにより、燃費低減等の運送コスト低減の観点からみて、ブレーキ操作が適切に行われているかどうかを、具体的に数値で評価することが出来るようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、ブレーキ操作により減速をした場合、どのような減速度のブレーキ操作を何回やったかということを記録し、燃費低減等の運送コスト低減の観点からみて適切なブレーキ操作をしているかどうか、具体的に評価しようとするものである。
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態のブレーキ操作評価装置のブロック構成図である。図2において、1はブレーキセンサ、2は車速センサ、3はコントローラ、4は時間カウンタ、5はブレーキ操作回数記録部、6は評価点表格納部である。
コントローラ3は車両に搭載されており、CPUやメモリ等を具えてコンピュータ的に構成されている。本発明を動作させるプログラムは、ここに記憶させておく。ブレーキセンサ1,車速センサ2からは、それぞれの検出信号がコントローラ3に入力される。
【0013】
時間カウンタ4は、ブレーキを開始してから終了するまでの時間を計測するためのものであり、ブレーキ操作回数記録部5は、ブレーキ操作の回数を記録しておく部分である。ブレーキ操作回数の記録は、それをどういう減速度で行ったかも分かる要領で記録する(図1のステップ7で、図3を参照しつつ詳しく説明する)。
評価点表格納部6は、燃費低減等の運送コスト低減の観点からみて予め定めておいた評価点表を、格納しておく部分である。
【0014】
次に、動作について説明する。
図1は、本発明のブレーキ操作評価装置の動作を説明するフローチャートである。
ステップ1…ブレーキセンサ1により、ブレーキペダルが踏まれているかどうかを検出する。
ステップ2…ブレーキペダルが踏まれた時は、時間カウンタ4により時間の計測を開始する。これは、減速時間を計るためである。また、車速センサ2により検出した車速を、ブレーキ減速開始車速VSTとして記憶する。
【0015】
ステップ3…車速が0(つまり、車両停止)になったかどうか判断する。停止すれば、当然、減速終了ということであるから、減速終了時の処理をするステップ5に進む。
ステップ4…車速がまだ0でない場合は、ブレーキセンサ1からの検出信号により、ブレーキペダルが放されたかどうか判断する。
【0016】
ステップ5…ここでは、減速終了時の処理をする。時間カウンタ4による時間計測を終了する。またステップ3からこのステップに来た場合は(車速=0)、ブレーキ減速終了車速VEDを0として記憶し、ステップ4からこのステップに来た場合は、車速センサ2から検出されて来る車速を、ブレーキ減速終了車速VEDとして記憶する。
ステップ6…減速度を算出する。減速度をaとし、時間カウンタ4により計測した減速時間をTとすれば、減速度はaは次式で算出される。
a=(VED−VST)/T
【0017】
ステップ7…以上のように、ブレーキ操作が1回行われ、減速度を算出した後、該減速度でのブレーキ操作1回と数え、所定の要領で、ブレーキ操作回数記録部5に記録する。記録の仕方を次に説明する。
図3は、ブレーキ操作回数の記録の仕方を示す図である。横軸はブレーキ操作による減速度(範囲)を示し、縦軸はその減速度でのブレーキ操作回数を示している。
横軸の大なる方向に進むほど、減速度は大である。従って、横軸の大なる方向に行くほど急ブレーキをかけた場合に相当し、小なる方向へ行くほど緩ブレーキをかけた場合に相当する。減速度は適宜に定めた所定範囲ΔGで範囲を区切り、その範囲毎にブレーキ操作回数を加算して記録する。
【0018】
減速度G4 〜G5 の範囲の棒グラフの値がK5 となっているが、これは、ブレーキ操作を行った場合の減速度の大きさが、G4 〜G5 の範囲に入るようなブレーキ操作を、K5 回行ったということを表している。
従って、この後、ブレーキ操作を1回して減速度を算出したところ、G4 〜G5 の範囲に入る値であったとすると、G4 〜G5 の範囲の累積値K5 に対し、今回の1回が加算されK5 +1となる。
【0019】
ステップ8…ブレーキ操作の評価を行えとの指令信号が来たかどうか調べる。来ない場合にはステップ1へ戻る。この指令信号の発生のさせ方は、どのような時点で評価させるかに応じて定めることが出来る。例えば、車両が停止する毎に評価したいということであれば、キースイッチのオフ信号を指令信号とすることが出来るし、定期的に(例、週末とか月末とかに)評価したいということであれば、時計情報を基に指令信号を発するようにすればよい。
【0020】
ステップ9…ブレーキ操作を評価するということになれば、まず、ブレーキ操作回数記録部5に記録したブレーキ操作回数を基に、各減速度範囲迄毎にブレーキ操作の累積回数を求める。
図4は、各減速度範囲迄毎のブレーキ操作の累積回数を示す図である。横軸は減速度(範囲)を表し、左側の縦軸は累積回数を表し、図中の曲線は各減速度範囲迄毎の累積回数を表している。例えば、減速度範囲G3 〜G4 に属する曲線上の点Aに注目すると、これは、減速度が減速度範囲G3 〜G4 以下の値であったブレーキ操作回数を全て加算したところ、KA 回であったということを表している。従って、図中の曲線の右上の最高点に対応する累積回数KT は、総累積回数(図3の棒グラフの値を全て足した数)を意味している。
【0021】
ステップ10…ここでは、人の飛び出し等の止むなき事情でかけるブレーキ(それは殆どが急ブレーキであると考えられるが)は、燃費低減等の運送コスト低減の観点から見て適切なブレーキ操作であるかどうかの評価対象からは外し、それ以外のブレーキの回数は、どの位の大きさの減速度までの累積回数に相当するかを求める。
なお、評価の対象から外されたものは、本発明においては、いわばノイズ分である。従って、このステップで行うことは、ブレーキ操作回数の内、ノイズ分を除去した回数は、どの減速度範囲までの累積回数に相当しているかを求めること、と言い換えることが出来る。
【0022】
これも、図4によって求める。ノイズ分に属するブレーキの割合(%)は、実験データ等を参考にして定めることが出来るが、100%からその割合を差し引いた%が、ノイズ分除去累積割合ということになる。図4中のMはノイズ分除去累積割合を表している。例えばノイズ分の割合を10%と定めたとすると、M=90%ということになる。
図4の例では、総累積回数のM%の累積回数(KB )を表しているのは曲線上の点Bであり、それを下方に辿れば、減速度GB と求められる。これは、GB が属する減速度範囲G12〜G13という形で求めてもよい。
このことにより、評価の対象としようとするブレーキ操作は、減速度GB (あるいは減速度範囲G12〜G13)以下で行われているという事実が判明する。この減速度(範囲)がどの位の大きさかを見て、ブレーキ操作がどの程度適切に行われているかを評価しよう、というのが本発明である。
【0023】
ステップ11…ノイズ分除去累積割合Mに対応して求めた減速度GB (あるいは減速度範囲G12〜G13)を、予め定められ評価点表格納部6に格納されている評価点表に照らし、評価点を求める。以上によりブレーキ操作の評価がなされる。
図5は、評価点表の例を示す図である。横軸は、減速度(範囲)であり、縦軸は点数である。横軸の減速度におけるGE1,GE2等の範囲分けは、車両やエンジン等の種類に応じて適宜に行えばよい。
【0024】
ステップ10で求めた減速度がGB であり、それは図5に示すようにGE3〜GE4の範囲に入る値であったとすると、評価点は2点と求められる。
図5の評価点表では、低い減速度の方に高い点が与えられているが、これは、運転において殆どのブレーキ操作をゆっくりした減速度で行うようにしていれば、燃費は低減される等して運送コストは低減されるから、それを高く評価するためである。
【0025】
(第2の実施形態)
前記した第1の実施形態では、減速度を求めるのに、ブレーキ操作開始時の車速の検出,ブレーキ操作終了時の車速の検出,およびブレーキ操作開始時から終了までの時間の計測を行なった上、演算によって求めていた。しかし、このようなことはせずに、加速度センサを設置して、加速度センサからの出力として直接、減速度を得るようにしてもよい。
【0026】
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、分けた減速度範囲の内の「減速度最大範囲」から始まって連続して幾つかの範囲を定めておき、それらの範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合をみて、評価しようとするものである。
このような評価を思い付いたのは、燃費低減等の運送コスト低減の観点から見て適切ではないブレーキ操作は、減速度が大なるブレーキ操作であるから(減速度小の範囲でのブレーキ操作はあまり燃費等に悪影響を与えない)、「減速度最大範囲」から始まって連続した幾つかの範囲のブレーキ操作回数が、全回数に対してどれだけの割合を占めているかだけで評価しても、ほぼ適切な評価ができるということに基づいている。
【0027】
図6は、第3の実施形態における減速度範囲とブレーキ操作回数を示す図である。符号は図3のものに対応し、A,B,C,Dは減速度の範囲を示し、GA ,GB ,GC は減速度の範囲を区切る減速度、K1 〜K4 はブレーキ操作回数である。範囲Dは減速度最大の範囲である。範囲Cは、減速度最大範囲Dより数えて減速度が2番目に大きい範囲であるが、説明の便宜上、「減速度2番目範囲」と言うことにする。
各範囲A〜Dにおけるブレーキ操作回数は、それぞれ次のようなものである。
範囲Aにおけるブレーキ操作回数…K3
範囲Bにおけるブレーキ操作回数…K4
範囲Cにおけるブレーキ操作回数…K2
範囲Dにおけるブレーキ操作回数…K1
なお、全ブレーキ操作回数をKT とすると、KT =K1 +K2 +K3 +K4 である。
【0028】
図7は、第3の実施形態の評価点表の例を示す図である。この例では、減速度最大範囲と減速度2番目範囲の2つの範囲におけるブレーキ操作回数の割合に注目して、評価するようにしている。
縦軸は、減速度最大範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合(%)であり、図6の例で言えば、K1 /KT である。横軸は、減速度2番目範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合(%)であり、図6の例で言えば、K2 /KT である。
【0029】
第3の実施形態では、この縦軸,横軸で規定される平面を、次のような領域に分けて1〜5点の評価点を与えるようにしている。
1点…減速度最大範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合がP1 以上で且つ減速度2番目範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合がQ2 以上の領域
2点…減速度最大範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合がP1 以上で且つ減速度2番目範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合がQ2 より小の領域
3点…減速度最大範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合がP1 より小(但し0を除く)で且つ減速度2番目範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合がQ1 以上の領域
4点…減速度最大範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合がP1 より小で且つ減速度2番目範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合がQ1 より小の領域
5点…減速度最大範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合が0で且つ減速度2番目範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合がQ1 より小の領域(つまり横軸線上0〜Q1 まで)
【0030】
従って、例えば、減速度最大範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合がPH (PH >P1 )であり、減速度2番目範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合がQH (Q1 <QH <Q2 )であったとすると(つまり図7上ではH点の位置となる)、この点は評価点が2点の領域にあるから、評価点として2点が与えられることになる。
【0031】
(第4の実施形態)
第3の実施形態では、減速度最大範囲と減速度2番目範囲の各範囲におけるブレーキ操作回数に注目して評価したが、何も減速度大の順に2番目の範囲までに限定して注目する必要はなく、もっと多くの範囲のブレーキ操作回数に注目してもよい。
即ち、減速度最大範囲から始まって、減速度大の順に第N番目の範囲(つまり減速度N番目範囲)までの各範囲におけるブレーキ操作回数の、全回数に対する割合の組み合わせに応じて評価点を与えることにより、ブレーキ操作を数値で評価するようにしてもよい。
【0032】
その場合の評価点表は、N次元のパラメータを有する表となる(第3の実施形態のものは、減速度最大範囲と減速度2番目範囲の2つの範囲に注目したものであったので、評価点表のパラメータは2次元であり、図7のように平面で表せた。)。従って、評価点は、Nが大になるにつれ複雑なものとなる。
なお、何番目の範囲にまで注目するかは、求める精度と求めるための手間との兼ね合いによって決めることになる。例えば、或る車種について第3番目の範囲まで注目して評価した場合と、第5番目の範囲まで注目して評価した場合と比べてみたところ、結果は大して変わらないということであれば、この車種については、手間の少ない第3番目の範囲まで注目すればよいことになる。
【0033】
なお、前記した第1〜第4の実施形態ではブレーキ操作評価装置について述べたが、このような装置により行っているブレーキ操作評価方法も、新規な方法である。
【0034】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明のブレーキ操作評価装置および方法によれば、ブレーキ操作の回数を累積加算して記録しておき、その総累積回数のノイズ分除去累積割合Mに対応した減速度(範囲)を求める。そして、この減速度(範囲)を、減速度が大となるほど評価点が低くしてある評価点表を参照して、ブレーキ操作運転を数値で評価するようにしたので、ブレーキ操作における運転の仕方を、燃費低減等の運送コスト低減の観点から具体的に数値で評価することが出来るようになった。
【0035】
また、本発明によれば、減速度最大範囲から順に減速度N番目範囲までの各範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合を求め、該割合の組み合わせに応じて評価点を与えることにより、ブレーキ操作を数値で評価することも出来る。
運転者に対しては、評価点より判断して、ブレーキ操作をする際には減速度を従来よりもどの位低くして運転した方が良いなどと、運転方法を具体的に指示することも出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブレーキ操作評価装置の動作を説明するフローチャート
【図2】本発明のブレーキ操作評価装置のブロック構成図
【図3】ブレーキ操作回数の記録の仕方を示す図
【図4】各減速度範囲迄毎のブレーキ操作の累積回数を示す図
【図5】第1の実施形態の評価点表の例を示す図
【図6】第3の実施形態における減速度範囲とブレーキ操作回数を示す図
【図7】第3の実施形態の評価点表の例を示す図
【符号の説明】
1…ブレーキセンサ、2…車速センサ、3…コントローラ、4…時間カウンタ、5…ブレーキ操作回数記録部、6…評価点表格納部
Claims (4)
- 少なくともブレーキ操作の開始と減速終了を検知することでブレーキ操作がなされたことを検出するブレーキ操作検出手段と、
該ブレーキ操作の開始から減速終了による減速度を求める減速度検出手段と、
前記ブレーキ操作の回数を予め定めた減速度範囲毎に記録するブレーキ操作回数記録手段と、
減速度範囲毎のブレーキ操作回数を累積した回数のうち、予め定めたノイズ分除去累積割合の回数に対応した減速度を演算するノイズ分除去累積割合対応減速度演算手段と、
減速度が大となるにつれて評価点が低くなるよう予め作成した評価点表を、前記ノイズ分除去累積割合対応減速度に対して適用することにより、ブレーキ操作を評価するブレーキ操作評価手段と
を具えたことを特徴とするブレーキ操作評価装置。 - 少なくともブレーキ操作の開始と減速終了を検知することでブレーキ操作がなされたことを検出する第1の過程と、
前記ブレーキ操作の開始から減速終了による減速度を求める第2の過程と、
予め定めた減速度範囲毎にブレーキ操作回数を記録する第3の過程と、
減速度範囲毎のブレーキ操作回数の記録を基に、予め定めたノイズ分除去累積割合の回数に対応した減速度を求める第4の過程と、
減速度が大となるにつれて評価点が低くなるよう予め作成した評価点表を、前記ノイズ分除去累積割合の回数に対応した減速度に対して適用することにより、ブレーキ操作を評価する第5の過程と
を具えたことを特徴とするブレーキ操作評価方法。 - 少なくともブレーキ操作の開始と減速終了を検知することでブレーキ操作がなされたことを検出するブレーキ操作検出手段と、
該ブレーキ操作の開始から減速終了による減速度を求める減速度検出手段と、
前記ブレーキ操作の回数を予め定めた減速度範囲毎に記録するブレーキ操作回数記録手段と、
減速度最大範囲から順に減速度N番目範囲までの各範囲におけるブレーキ操作回数の全ブレーキ操作回数に対する割合を求め、該減速度最大範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合と他の各範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合の組み合わせに応じて評価点が予め設定されている評価点表に従って評価点を与えるブレーキ操作評価手段と、
を具えたことを特徴とするブレーキ操作評価装置。 - 少なくともブレーキ操作の開始と減速終了を検知することでブレーキ操作がなされたことを検出する第1の過程と、
前記ブレーキ操作の開始から減速終了による減速度を求める第2の過程と、
予め定めた減速度範囲毎にブレーキ操作回数を記録する第3の過程と、
減速度最大範囲から順に減速度N番目範囲までの各範囲におけるブレーキ操作回数の全ブレーキ操作回数に対する割合を求め、該減速度最大範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合と他の各範囲におけるブレーキ操作回数の全回数に対する割合の組み合わせに応じて評価点が予め設定されている評価点表に従ってブレーキ操作を評価する第4の過程と
を具えたことを特徴とするブレーキ操作評価方法。
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