JP4337969B2 - 回転式冷却ローラの構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,セロファン,アルミ箔,紙,合成樹脂等の各種シートや各種フィルムの製造装置,または,これら各種シートや各種フィルムの加工装置,あるいは,これら各種シートや各種フィルムのうち同種又は異種の複数枚を貼合又は積層するラミネート装置,若しくは,前記各種のシートや各種フィルムに対して合成樹脂をフィルム状に押し出しながら貼合わせる押出ラミネート装置等に使用される回転式冷却ローラの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に,例えば,紙に対して合成樹脂フィルムを貼合したラミネート積層紙の製造に際しては,図1に示すように,ロール状原紙1から繰り出された原料紙2を,一対の回転式押圧ローラ3と回転式冷却ローラ4との間を通したのち,巻き取りロール5に巻き取らせる一方,前記回転式押圧ローラ3と回転冷却ローラ4との間の上部に,樹脂ホルダー6a内の溶融合成樹脂7をフィルム状に押し出すようにした押し出しダイス6bを配設し,この押し出しダイス6bから押し出される合成樹脂フィルム8を,前記原料紙2と一緒に回転式押圧ローラ3と回転式冷却ローラ4との間に送り込むことにより,この合成樹脂フィルム8を,回転式冷却ローラ4にて冷却しながら前記原料紙2に貼合わせて,ラミネート積層紙9を製造するという方法が採用されている。
【0003】
従来,この製造方法に使用する回転式冷却ローラ4は,特許文献1に記載され,且つ,図2に示すように構成している。
【0004】
すなわち,円筒体11内の両端部に,当該円筒体11内を密封する面板12,13を固着し,この円筒体11を,前記両面板12,13の中心から外向きに突出した中空支持軸14,15にて回転自在に軸支する一方,前記円筒体11内における一端部に冷却水等の冷却流体を前記一方の中空支持軸14から導入する入り口室16を,他端部に前記冷却流体を前記他方の中空の支持軸15に流出する出口室17を,これら入り口室16及び出口室17の一部を前記円筒体11と前記面板12,13との両方にて形成するか,或いは,前記面板12,13にて形成するように設け,更に,前記円筒体11の内部に,蒸発と凝縮とを繰り返す作動流体を充填すると共に,内部を前記入り口室16から前記出口室15に向かって流れる冷却流体によって前記作動流体を間接的に冷却するようにした多数本の伝熱管18を設け,前記円筒体11内における作動流体の蒸発と凝縮との繰り返しにて前記円筒体11の表面を冷却するという構成にしている。
【0005】
また,別の特許文献2は,前記と略同じ構造の回転式冷却ローラにおいて,その入り口室及び出口室の一部を,前記円筒体内の両端を密封するための面板にて形成するという構成にしている。
【0006】
【特許文献1】
特公平4−2720号公報
【特許文献2】
特開2001−159419号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし,前記従来における回転式冷却ローラ4は,円筒体11内の両端部における冷却水等の冷却流体の入り口室16及び出口室17の一部を,前記したように,前記円筒体11と前記面板12,13との両方にて形成するか,或いは前記面板にて形成するというように,換言すると,当該入り口室16及び出口室17の一部が,前記円筒体11の内面と前記面板12,13の内面との両方に直接的に接するか,前記面板の内面に直接的に接するように構成にしていることにより,以下に述べるような問題があった。
【0008】
すなわち,この回転式冷却ローラ4においては,その全長寸法を,その円筒体11における外周面に対して接触することで冷却する前記原料紙2等の被冷却シートにおける幅寸法より長くすることにより,前記原料紙2等の被冷却シートを前記円筒体11の全長にわたって接触することなく,両端の部分に前記被冷却シートを接触させない非接触外周面を残し,この両非接触外周面よりも内側の部分に対して前記被冷却シートを接触するようにしている。
【0009】
このために,前記特許文献1のように,前記円筒体11内の両端部に設ける入り口室16及び出口室17が,その一部が前記円筒体11の内面と前記面板12,13の内面との両方に対して直接的に接するような構成であると,前記円筒体11における外周面のうち両端における被冷却シートに対する非接触外周面の部分が,円筒体11内に封入した作動流体によって冷却されることなく,冷却水等の冷却流体によって直接的に冷やされることになって,この非接触外周面の部分における表面温度が,前記被冷却シートが接触する外周面の部分における表面温度よりも低くなり,特に,前記冷却流体に対する入り口室16側における非接触外周面の部分の表面温度がより低くなるから,この非接触外周面の部分に結露が発生して,この結露が,ラミネートを阻害することになる。
【0010】
また,前記冷却流体における入り口室16への入り口温度と出口室17からの出口温度との温度差を小さくした場合には,前記冷却流体に対する出口室17側における非接触外周面の部分における表面にも結露が発生するのである。
【0011】
一方,前記特許文献2のように,前記入り口室及び出口室の一部が,両面板の内面に直接的に接するような構成である場合には,前記円筒体における外周面のうち両端における被冷却シートに対する非接触外周面の部分が,両面板を介しての冷却流体への熱伝達によって前記被冷却シートが接触する外周面の部分よりも低い表面温度になるように冷却されるから,前記と同様に,前記円筒体における外周面のうち冷却流体の入り口室側における非接触外周面の部分の表面に結露が発生するのである。
【0012】
また,この場合においても,前記冷却流体における入り口室への入り口温度と出口室からの出口温度との温度差を小さくしたときには,前記冷却流体に対する出口室側における非接触外周面の部分の表面にも結露が発生する。
【0013】
これに加えて,前記した従来の回転式冷却ローラ4においては,いずれも,その両端の支持軸14,15を中空にして,その内部に,前記冷却水等の冷却流体を直接的に流すように構成していることにより,この中空支持軸14,15は,その内部を流れる冷却流体の温度まで下がることになるから,前記中空支持軸14,15のうち前記入り口室16側に対する中空支持軸14の表面に,結露が発生するのであり,また,前記冷却流体における入り口室16への入り口温度と出口室17からの出口温度との温度差を小さくしたときには,前記中空支持軸14,15のうち前記出口室17側に対する中空支持軸15の表面にも結露が発生する。
【0014】
本発明は,このような結露の発生を確実に抑制することを技術的課題とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を達成するため本発明の請求項1は,
「外周面に被冷却シートが接触する円筒体と,この円筒体内の両端を塞ぐ面板から突出する中空支持軸とを備え,前記円筒体の内部に,蒸発と凝縮とを繰り返す作動流体を充填すると共に,一端に前記一方の中空支持軸からの冷却流体の入り口室を他端に前記他方の中空支持軸への前記冷却流体の出口室を備え且つ内部を前記入り口室から出口室に流れる前記冷却流体にて前記作動流体を間接冷却するようにした間接熱交換型の伝熱体を設けて成る回転式冷却ローラにおいて,
前記冷却流体に対する入り口室及び出口室のうち少なくとも入り口室の外周と,前記円筒体の内周との間に,空隙部を,当該空隙部内に前記作動流体を導入するように設けて,この空隙部を,当該空隙部内に導入する作動流体が前記面板の全面に対して直接的に接触するように構成し,更に,前記両中空支持軸のうち少なくとも前記入り口室側における中空支持軸内に,冷却流体の輸送管を,当該輸送管の外周面と前記中空支持軸の内周面との間に前記空隙部及び前記輸送管内とは中空支持軸の全長にわたって非連通の隙間を形成するように挿入して,前記中空支持軸がその内部の輸送管内を流れる冷却流体によって冷却されることを前記隙間にて低減できるように構成した。」
ことを特徴としている。
【0016】
また,本発明の請求項2は,
「外周面に被冷却シートが接触する円筒体と,この円筒体内の両端を塞ぐ面板から突出する中空支持軸とを備え,前記円筒体の内部に,蒸発と凝縮とを繰り返す作動流体を充填すると共に,一端に前記一方の中空支持軸からの冷却流体の入り口室を他端に前記他方の中空支持軸への前記冷却流体の出口室を備え且つ内部を前記入り口室から出口室に流れる前記冷却流体にて前記作動流体を間接冷却するようにした間接熱交換型の伝熱体を設けて成る回転式冷却ローラにおいて,
前記冷却流体に対する入り口室及び出口室の外周と,前記円筒対の内周との間に,空隙部を,当該空隙部内に前記作動流体を導入するように各々設けて,この空隙部を,当該空隙部内に導入する作動流体が前記両面板の全面に対して直接的に接触するように構成し,更に,前記両中空支持軸内に,冷却流体の輸送管を,当該輸送管の外周面と前記中空支持軸の内周面との間に前記空隙部及び前記輸送管内とは中空支持軸の全長にわたって非連通の隙間を形成するように各々挿入して,前記両中空支持軸がその内部の輸送管内を流れる冷却流体によって冷却されることを前記隙間にて低減できるように構成した。」
ことを特徴としている。
【0017】
更にまた,本発明の請求項3は,
「前記請求項1又は2の記載において,前記隙間内に断熱材を充填した。」
ことを特徴としている。
【0018】
【発明の作用・効果】
前記請求項1に記載したように,冷却流体に対する入り口室及び出口室のうち少なくとも入り口室の外周と,前記円筒体の内周との間に,空隙部を,当該空隙部内に前記作動流体を導入するように設けたことにより,前記円筒体の両端における被冷却シートに対する非接触外周面の部分のうち,冷却流体に対する入り口室側における非接触外周面の部分は,前記入り口室の外周の空隙部の存在により入り口室内における冷却流体にて直接的に冷却されることなく,前記空隙部内においても作動流体が蒸発と凝縮とを繰り返すことで冷却されることになり,前記非接触外周面の部分における表面温度は,前記円筒体における外周面のうち前記被冷却シートが接触する部分における表面温度に近づくことになるから,前記冷却流体に対する入り口室側における非接触外周面の部分の表面に結露が発生することを確実に低減できるのである。勿論,この請求項1の構成を,冷却流体に対する出口室側に対しても適用することにより,前記円筒体の両端における非接触外周面の部分の両方における結露の発生を確実に低減できる。
【0019】
また,請求項1に記載したように,前記空隙部を,当該空隙部内に導入する作動流体が前記面板の全面に対して直接的に接触するように構成したことにより,円筒体の熱が面板を介して入り口室内の冷却流体に伝わること,換言すると,前記面板を介しての円筒体から冷却流体への熱伝達を,前記空隙部内に流入する作動流体が前記面板に対して接触することで低減できるから,前記した効果,前記冷却流体に対する入り口室側における非接触外周面の部分の表面における結露の発生低減を更に助長できる。
しかも,請求項1は,前記両中空支持軸のうち少なくとも前記入り口室側における中空支持軸内に,冷却流体の輸送管を,当該輸送管の外周面と前記中空支持軸の内周面との間に前記空隙部及び前記輸送管内とは中空支持軸の全長にわたって非連通の隙間を形成するように挿入して,前記中空支持軸がその内部の輸送管内を流れる冷却流体によって冷却されることを前記隙間にて低減できるように構成したことにより,冷却流体の入り口室側における中空支持軸が,その内部を流れる冷却流体によって冷却されることを低減できて,前記入り口室側における中空支持軸の温度が,冷却流体の温度まで下がることを防止できるから,この中空支持軸の表面に結露が発生することを確実に低減できるのである。
【0020】
次に,請求項2は,前記請求項1の記載を,回転式冷却ローラの両端に対して適用した場合であり,これによると,前記円筒体の両端における非接触外周面の部分の両方における結露の発生を確実に低減できるとともに,両方の中空支持軸に結露が発生することを確実に低減できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の実施の形態を図面について説明する。
【0022】
図3〜図5は,第1の実施の形態を示す。
【0023】
この第1の実施の形態における回転式冷却ローラ40は,前記図1に示す原料紙2等の被冷却シートが外周面に接触する円筒体21を備え,この円筒体21における両端内には,その内部を密閉するように面板22,23が固着され,且つ,この円筒体21の内部には,ナフタリン又はキノリン等のように蒸発と凝縮とを繰り返す作動流体が充填されている。
【0024】
前記両面板22,23の中心には,前記円筒体21の両端に対する中空支持軸24,25が,前記両面板22,23を貫通して外向き及び内向きに突出するように固着され,この両中空支持軸24,25のうち面板22,23から外向きに突出する部分に,前記円筒体21の両端を回転自在に軸支するためのジャーナル部24′,25′が設けられている。
【0025】
なお,本実施の形態の場合,前記両中空支持軸24,25は,一本の直線軸に連なった構成にしている。
【0026】
前記円筒体21の内部には,一端に前記一方の中空支持軸24からの冷却流体の入り口室26を他端に前記他方の中空支持軸25への前記冷却流体の出口室27を備え且つ内部を前記入り口室26から出口室27に流れる前記冷却流体にて前記作動流体を間接冷却するようにした間接熱交換型の伝熱体28が設けられている。
【0027】
すなわち,前記両中空支持軸24,25のうち一方の中空支持軸24には,その前記円筒体21内への突出端24″に前記入り口室26が形成される一方,前記他方の中空支持軸25には,その前記円筒体21内への突出端25″に前記出口室27が形成され,前記入り口室26と,前記出口室27との間には,前記間接熱交換型の伝熱体28としての伝熱管28′の多数本が同心円に沿って並ぶように装架されている。
【0028】
そして,前記入り口室26及び出口室27を,前記円筒体21における内径よりも小径にするとともに,これらを入り口室26及び出口室27を,前記円筒体21内の両端を塞ぐ面板22,23より内向きに適宜距離Lだけ離れた部位に位置することにより,前記入り口室26及び出口室27における外周と,前記円筒体21の内周との間に,前記入り口室26及び出口室27の周囲を囲うように環状にした空隙部29,30を,当該空隙部29,30が前記面板22,23の内面にまで達するように形成して,この空隙部29,30内にも,前記円筒体21内に充填した作動流体が前記面板22,23の全面に直接的に接触するように導入するという構成にする。
【0029】
前記一方の中空支持軸24の内部に,前記入り口室26内に冷却水等の冷却流体を導入するための輸送管31を,当該輸送管31の外周と前記中空支持軸24の内面との間に,前記空隙部29及び前記輸送管31内とは中空支持軸24の全長にわたって非連通に構成した隙間32を形成するように挿入して,前記中空支持軸24がその内部の輸送管31内を流れる冷却流体によって冷却されることを前記隙間32にて低減できるように構成する一方,前記他方の中空支持軸25の内部に,前記出口室27内の冷却水等の冷却流体を排出するための輸送管33を,当該輸送管33の外周と前記中空支持軸25の内面との間に,前記空隙部30及び前記輸送管33内とは中空支持軸25の全長にわたって非連通に構成した隙間34を形成するように挿入して,前記中空支持軸25がその内部の輸送管33内を流れる冷却流体によって冷却されることを前記隙間34にて低減できるように構成する。なお,前記隙間32,34の終端部には,シール用のOリング35が装着されている。
【0030】
この構成において,前記円筒体21内に充填した作動流体は,円筒体21の内面に接したとき,この円筒体21の外周面に接触する被冷却シートからの熱にて蒸発し,各伝熱管28′への接触にて冷却・凝縮して液化して,前記円筒体21の内面に至ってこれに接することを繰り返すことにより,前記被冷却シートの冷却を行う。
【0031】
この場合において,前記各伝熱管28′の一端の入り口室26及び出口室27の外周と,前記円筒体21の内周との間には空隙部29,30が形成され,前記作動流体が,この空隙部29,30内においても蒸発と凝縮とを繰り返すことにより,前記円筒体21の両端における被冷却シートに対する非接触外周面の部分が,前記入り口室26内における冷却流体及び前記出口室27内における冷却流体にて直接的に冷却されることなく,前記作動流体にて冷却されることになるから,この両端における非接触外周面の部分の表面温度を,前記円筒体21における外周面のうち前記被冷却シートが接触する部分における表面温度に近づけることができる。
【0032】
また,前記空隙部29,30内で蒸発と凝縮とを繰り返す作動流体は,前記円筒体21内の両端を密閉する面板22,23の全面に直接的に接触することにより,前記面板22,23を介しての冷却流体への熱伝達を低減するから,前記両端における非接触外周面の部分の表面温度を,被冷却シートが接触する部分における表面温度に更に近づけることができる。
【0033】
更にまた,前記入り口室26内に流入する冷却流体,及び前記出口室27内から流出する冷却流体は,前記両中空支持軸24,25内に,当該中空支持軸24,25の内面との間に中空支持軸24,25の全長にわたって隙間32,34を形成するように挿入した輸送管31,33内を流れることにより,前記両中空支持軸24,25が,その内部を流れる冷却流体によって冷却されることを,前記隙間32,34の存在にて低減できるから,前記両中空支持軸24,25の温度が,冷却流体の温度まで下がることを防止できる。
【0034】
なお,前記隙間32,34内に,ガラスウール等の断熱材を充填するという構成にしても良い。
【0035】
次に,図6は,第2の実施の形態を示す。
【0036】
この第2の実施の形態における回転式冷却ローラ20aは,前記第1の実施の形態と略同様に,被冷却シートが外周面に接触する円筒体21aを備え,この円筒体21aにおける両端内にその内部を密閉するように固着した面板22a,23aの中心には,中空支持軸24a,25aが,前記両面板22,23を貫通して外向き及び内向きに突出するように固着され,また,前記円筒体21aの内部には,ナフタリン又はキノリン等のように蒸発と凝縮とを繰り返す作動流体が充填されている。
【0037】
また,前記円筒体21aの内部には,前記両中空支持軸24a,25aの円筒体21a内への突出端24a″,25a″の間に,一端に前記一方の中空支持軸24aからの冷却流体の入り口室26aを他端に前記他方の中空支持軸25aへの前記冷却流体の出口室27aを備え且つ内部を前記入り口室26aから出口室27aに流れる前記冷却流体にて前記作動流体を間接冷却するようにした間接熱交換型の伝熱体28aが設けられている。
【0038】
この第2の実施の形態においては,前記間接熱交換型の伝熱体28aを,外管28a′と,その内部に挿入した内管28a″とによって,その間に冷却流体の流れ通路36を形成した構成にしている。
【0039】
この第2の実施の形態の回転式冷却ローラ20aにおいても,前記第1の実施の形態と同様に,前記入り口室26a及び出口室27aを,前記円筒体21aの内径D0よりも小径にするとともに,これらを入り口室26a及び出口室27aを,前記円筒体21a内の両端を塞ぐ面板22a,23aより内向きに適宜距離Lだけ離れた部位に位置することにより,前記入り口室26a及び出口室27aにおける外周と,前記円筒体21aの内周との間に,前記入り口室26a及び出口室27aの周囲を囲うように環状にした空隙部29a,30aを,当該空隙部29a,30aが前記面板22a,23aの内面にまで達するように形成して,この空隙部29a,30a内にも,前記円筒体21a内に充填した作動流体が前記面板22a,23aの全面に直接的に接触するように導入するという構成にする。
【0040】
これに加えて,前記一方の中空支持軸24aの内部に,前記入り口室26a内に冷却水等の冷却流体を導入するための輸送管31aを,当該輸送管31aの外周と前記中空支持軸24aの内面との間に,前記空隙部29a及び前記輸送管31a内とは中空支持軸24aの全長にわたって非連通に構成した隙間32aを形成するように挿入して,前記中空支持軸24aがその内部の輸送管31a内を流れる冷却流体によって冷却されることを前記隙間32aにて低減できるように構成する一方,前記他方の中空支持軸25aの内部に,前記出口室27a内の冷却水等の冷却流体を排出するための輸送管33aを,当該輸送管33aの外周と前記中空支持軸25aの内面との間に,前記空隙部30a及び前記輸送管33a内とは中空支持軸25aの全長にわたって非連通に構成した隙間34aを形成するように挿入して,前記中空支持軸25aがその内部の輸送管33a内を流れる冷却流体によって冷却されることを前記隙間34aにて低減できるように構成する。
【0041】
この第2の実施の形態においても,前記作動流体が,前記入り口室26a及び出口室27の外周を囲う空隙部29a,30a内において蒸発と凝縮とを繰り返すことにより,前記円筒体21aから入り口室26a内及び出口室27a内における冷却流体への直接的な熱伝達を低減できる一方,前記両中空支持軸24,25が,その内部を流れる冷却流体によって冷却されることを,前記隙間32,34の存在にて低減できるから,前記第1の実施の形態と同様の効果を有する。
【0042】
また,この第2の実施の形態においても,前記両中空支持軸24,25とその内部に挿入した輸送管31a,33aとの間の隙間32a,34a内に,ガラスウール等の断熱材を充填するという構成にしても良い。また,この第2の実施の形態においては,前記伝熱体28aにおける内管28a″の外周面に,螺旋状の突起37を設ける一方,外管28a′の外周面にフィン38を設けることにより,伝熱性を向上するように構成している。
【0043】
なお,前記した各実施の形態は,入り口室26,26a側と出口室27,27a側の両方の各々に対して,空隙部29,29a,30,30aを形成することに加えて,両中空支持軸24,24a,25,25aの各々に対して輸送管31,31a,33,33aを挿入する場合であったが,前記円筒体21,21a及びその中空支持軸24,24a,25,25aに発生する結露は,主として,冷却流体の温度が低い入り口側に発生することから,結露の発生が入り口側に限られる場合には,この入り口側にのみ前記空隙部29,29a及び輸送管31,31aを設けるという構成にすれば良い。
【0044】
また,冷却流体における入り口側と出口側との間における温度差が小さいことにより,結露が入り口側と出口側との両方に発生するおそれがある場合には,前記した各実施の形態にように,両端に対して適用するという構成にすれば良いのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラミネート積層紙の製造装置の概略図である。
【図2】従来における回転式冷却ローラを示す縦断正面図である。
【図3】本発明における第1の実施の形態による回転式冷却ローラを示す縦断正面図である。
【図4】図3のIV−IV視断面図である。
【図5】図3の要部拡大図である。
【図6】本発明における第2の実施の形態による回転式冷却ローラを示す縦断正面図である。
【符号の説明】
40,40a 回転式冷却ローラ
21,21a 円筒体
22,22a,23,23a 面板
24,24a,25,25a 中空支持軸
26,26a 入り口室
27,27a 出口室
28,28a 伝熱体
29,29a,30,30a 空隙部
31,31a,33,33a 輸送管
32,32a,34,34a 隙間
Claims (3)
- 外周面に被冷却シートが接触する円筒体と,この円筒体内の両端を塞ぐ面板から突出する中空支持軸とを備え,前記円筒体の内部に,蒸発と凝縮とを繰り返す作動流体を充填すると共に,一端に前記一方の中空支持軸からの冷却流体の入り口室を他端に前記他方の中空支持軸への前記冷却流体の出口室を備え且つ内部を前記入り口室から出口室に流れる前記冷却流体にて前記作動流体を間接冷却するようにした間接熱交換型の伝熱体を設けて成る回転式冷却ローラにおいて,
前記冷却流体に対する入り口室及び出口室のうち少なくとも入り口室の外周と,前記円筒体の内周との間に,空隙部を,当該空隙部内に前記作動流体を導入するように設けて,この空隙部を,当該空隙部内に導入する作動流体が前記面板の全面に対して直接的に接触するように構成し,更に,前記両中空支持軸のうち少なくとも前記入り口室側における中空支持軸内に,冷却流体の輸送管を,当該輸送管の外周面と前記中空支持軸の内周面との間に前記空隙部及び前記輸送管内とは中空支持軸の全長にわたって非連通の隙間を形成するように挿入して,前記中空支持軸がその内部の輸送管内を流れる冷却流体によって冷却されることを前記隙間にて低減できるように構成したことを特徴とする回転式冷却ローラの構造。 - 外周面に被冷却シートが接触する円筒体と,この円筒体内の両端を塞ぐ面板から突出する中空支持軸とを備え,前記円筒体の内部に,蒸発と凝縮とを繰り返す作動流体を充填すると共に,一端に前記一方の中空支持軸からの冷却流体の入り口室を他端に前記他方の中空支持軸への前記冷却流体の出口室を備え且つ内部を前記入り口室から出口室に流れる前記冷却流体にて前記作動流体を間接冷却するようにした間接熱交換型の伝熱体を設けて成る回転式冷却ローラにおいて,
前記冷却流体に対する入り口室及び出口室の外周と,前記円筒対の内周との間に,空隙部を,当該空隙部内に前記作動流体を導入するように各々設けて,この空隙部を,当該空隙部内に導入する作動流体が前記両面板の全面に対して直接的に接触するように構成し,更に,前記両中空支持軸内に,冷却流体の輸送管を,当該輸送管の外周面と前記中空支持軸の内周面との間に前記空隙部及び前記輸送管内とは中空支持軸の全長にわたって非連通の隙間を形成するように各々挿入して,前記両中空支持軸がその内部の輸送管内を流れる冷却流体によって冷却されることを前記隙間にて低減できるように構成したことを特徴とする回転式冷却ローラの構造。 - 前記請求項1又は2の記載において,前記隙間内に断熱材を充填したことを特徴とする回転式冷却ローラの構造。
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