JP4337172B2 - エッジ検出方法、エッジ検出装置、及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばリバース圧延における厚板圧延及びホットストリップの粗圧延等で鋼板の先端に発生する板反りを測定するために、鋼板を撮影した画像上で鋼板エッジの画素座標を検出するエッジ検出方法、その実施に使用するエッジ検出装置、及び該エッジ検出装置をコンピュータで実現するためのコンピュータプログラムが記録されてある記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
リバース圧延における厚板圧延及びホットストリップ粗圧延等で発生する上下反り(以下、板反りと言う)によって、鋼板には腰折れ等の表面疵が生じ、また板反りに起因して冷却ムラが生じ、品質が劣化する。そして、板反りに起因してストリッパガイドの破損等の設備トラブルが発生することもある。
この対策として、板反りを測定し、その値から上下圧延ロール等の圧延条件を修正している。
特開平4−213013号公報に開示された鋼板の反り測定方法では、検出器がテーブルローラ上の鋼板を検知したときに、テレビカメラで鋼板の側面を撮影し、その画像に対して画像処理を行って鋼板エッジの画素座標(以下、エッジ座標と言う)を複数個検出し、これに基づき板反りの反り量を測定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この測定方法においては、鋼板の有無を前記検出器で検出するために、設備が複雑になり、メンテナンスが問題となっていた。また、前記検出器は設備上及びメンテナンス上、鋼板の先端部がロールから出た直後の位置に設置することが出来ず、ロールから例えば5m離れた位置に検出器を設置している場合、鋼板の長さが3mであるときは、少なくとも2m以上余分に搬送させて検出させた後、再圧延のために逆方向に搬送することになり、生産性の低下が問題となっていた。
また、この測定方法においては、テレビカメラで鋼板の側面を撮影しているが、鋼板が反っている場合、テレビカメラ設置側と反対側は、鋼板の上面が撮影されることになってエッジ座標を正確に検出することができないという問題があった。
さらに、撮影する鋼板は、エッジの部分が他の部分より温度が低くなる場合があり、可視光領域の波長の光を含んで撮影するときには、画像において温度の低い部分が暗くなり、2値化等の処理を行うときに、エッジ座標を正確に検出することができない。
【0004】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、搬送される金属板の平面に対して撮像装置の撮像方向を所定角度傾けて金属板を撮影し、撮影画像の画素の列毎に、所定値以上の輝度を有した画素の輝度の合計値を求め、該合計値を指標としてエッジ座標を検出する画像を選択することにより、エッジ座標検出の精度が向上するエッジ検出方法、その実施に使用するエッジ検出装置、及び該エッジ検出装置をコンピュータで実現するためのコンピュータプログラムが記録されてある記録媒体を提供することを主たる目的とする。そして、撮像装置に波長が所定値以上である光を透過させるフィルタを設けることにより、エッジの部分が他の部分より温度が低くなっている場合においても、精度良くエッジ座標を検出することができるエッジ検出方法、エッジ検出装置、及び記録媒体を提供することを目的とする。また、撮像装置の撮影画像の所定領域の輝度値が所定値以上になった時点から撮影画像を保存することにより、検出器が不要であって、装置の構成が簡単であり、生産性を低下させることなく、低コストで実施できるエッジ検出方法、エッジ検出装置、及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0005】
そして、金属板を画像の長手方向に広範囲に取り込んだ画像を容易に選択することができるエッジ検出方法、エッジ検出装置、及び記録媒体を提供することを目的とする。さらに、画像に輝度ムラがある場合でも精度良くエッジ座標を検出することができるエッジ検出方法、エッジ検出装置、及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係るエッジ検出方法は、搬送される金属板を撮像装置により撮影して得られた撮影画像を画像処理し、処理した画像上で前記金属板のエッジの画素座標を検出するエッジ検出方法において、前記撮像装置の撮像方向を前記金属板の平面に対して所定角度傾けて前記金属板を撮影し、前記撮影画像を複数保存し、各撮影画像につき、該撮影画像を構成する画素の列毎に、所定値以上の輝度を有する画素の輝度の合計値を求め、該合計値を指標として前記画素座標を検出する撮影画像を選択することを特徴とする。
【0007】
第2発明に係るエッジ検出方法は、第1発明において、前記撮像装置に波長が所定値以上である光を透過させるフィルタを設けて、前記金属板を撮影することを特徴とする。
【0008】
第3発明に係るエッジ検出方法は、第1発明において、前記撮像装置の撮影画像の所定領域の輝度値が所定値以上になった時点から撮影画像を保存することを特徴とする。
【0010】
第4発明に係るエッジ検出方法は、第1発明において、選択した撮影画像について、行方向にm画素、列方向にn画素を1ブロックとして輝度の合計値を求め、列方向に隣接するブロックの各輝度の合計値の差の絶対値を(m×n)で除した商を1行ずつずらして求め、これを各列について実行して得られた各商を画素値として強調画像を得、該強調画像について、しきい値を設定して各画素毎に2値化処理を行い、得られた2値化画像上で前記エッジの画素座標を検出することを特徴とする。
【0011】
第5発明に係るエッジ検出装置は、搬送される金属板の撮影画像を保存して画像処理し、処理した画像上で前記金属板のエッジの画素座標を検出するエッジ検出装置において、前記撮影画像の所定領域の輝度値が所定値以上であるか否かを判定し、前記輝度値が所定値以上になった時点から、前記撮影画像を保存する手段と、保存した各撮影画像につき、該撮影画像を構成する画素の列毎に、所定値以上の輝度を有する画素の輝度の合計値を求める手段と、該合計値を指標として前記画素座標を検出する画像を選択する画像選択手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
第6発明に係るエッジ検出装置は、第5発明において、選択した撮影画像について、行方向にm画素、列方向にn画素を1ブロックとして輝度の合計値を求める第1処理を実行する手段と、列方向に隣接するブロックの各合計値の差の絶対値を(m×n)で除して商を求める第2処理を実行する手段と、ブロックを1行ずつずらして、前記第1処理及び第2処理を実行する第3処理を実行する手段と、ブロックを1列ずつずらして、前記第3処理を実行する手段と、得られた各商を画素値として強調画像を得る手段と、前記強調画像について、しきい値を設定して各画素毎に2値化処理を行う手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
第7発明に係る記録媒体は、コンピュータに、搬送される金属板の撮影画像を保存させて画像処理させ、処理した画像上で前記金属板のエッジの画素座標を検出させるコンピュータプログラムを記録してあるコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体において、コンピュータに、前記撮像装置の撮影画像の所定領域の輝度値が所定値以上であるか否かを判定させ、前記輝度値が所定値以上になった時点から、前記撮影画像を保存させるプログラムコード手段と、コンピュータに、保存した各撮影画像につき、該撮影画像を構成する画素の列毎に、所定値以上の輝度を有する画素の輝度の合計値を求めさせるプログラムコード手段と、コンピュータに、前記合計値を指標として前記画素座標を検出する撮影画像を選択させる画像選択プログラムコード手段とを含むコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とする。
【0016】
第8発明に係る記録媒体は、第7発明において、コンピュータに、選択した撮影画像について、行方向にm画素、列方向にn画素を1ブロックとして輝度の合計値を求める第1処理を実行させるプログラムコード手段と、コンピュータに、列方向に隣接するブロックの各合計値の差の絶対値を(m×n)で除して商を求める第2処理を実行させるプログラムコード手段と、コンピュータに、ブロックを1行ずつずらして、前記第1処理及び第2処理を実行する第3処理を実行させるプログラムコード手段と、コンピュータに、ブロックを1列ずつずらして、前記第3処理を実行させるプログラムコード手段と、コンピュータに、得られた各商を画素値として強調画像を作成させるプログラムコード手段と、コンピュータに、前記強調画像について、しきい値を設定して各画素毎に2値化処理を行わせるプログラムコード手段とを含むコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とする。
【0017】
第1発明による場合は、撮像装置の撮像方向を金属板の平面に対して所定角度傾けて金属板を撮影するので、金属板の側面とともに上面が撮影され、金属板の撮像装置設置側と反対側のエッジ座標も精度良く検出することができる。
第1発明、第5発明及び第7発明による場合は、撮影画像を構成する画素の列毎に前記合計値を求めており、該合計値の大きい画素の列を多く含む画像は、金属板が画像の長手方向に広範囲に侵入した画像に相当するので、該合計値の大きい画素の列を多く含む画像を選択することで、金属板を画像の長手方向に広範囲に取り込んだ画像を容易に選択することができ、エッジ座標検出の精度が向上する。
第2発明による場合は、撮像装置にフィルタを設けて金属板を撮影するので、金属板のエッジの部分が他の部分より温度が低くなっている場合でも、画像においてエッジの部分が暗くならないので、エッジ座標検出の精度が向上する。
【0018】
第3発明、第5発明及び第7発明による場合は、前記撮像装置の撮影画像の所定領域の輝度値が所定値以上になった時点、すなわち金属板の先端部が撮影画面に侵入した時点から撮影画像を保存するので、金属板の先端部が視野に侵入したことを検出する検出器が不要になる。従って、装置の構成が簡単になり、余分な搬送を行って生産性を低下させることなく、低コストでエッジの検出を行うことができる。
【0019】
第4発明、第6発明及び第8発明による場合は、金属板部分と金属板のない背景部分との境界であるエッジのコントラストを強調する強調画像処理を行うので、精度良くエッジ座標を検出することができる。隣接する前記ブロックが共に背景部分にある場合は、各ブロックの輝度の合計値は小さく、略等しいので、前記商は略0になる。隣接する一方のブロックが背景部分にあり、他方のブロックが金属板内にある場合は、各ブロックの輝度の合計値の差が大きいので、前記商は大きくなる。隣接するブロックが共に金属板内にある場合は、各ブロックの輝度の合計値は大きいが、値が略等しいので、前記商は略0になる。従って、エッジ部分が他の部分と比較してコントラストが強くなる。
そして、撮影画像に輝度ムラがある場合においても、ムラにより生じるブロック間の輝度の差と、隣接するブロックがエッジ部分にあるために生じる輝度の差とでは、エッジ部分の輝度の差の方が大きいので、前記強調画像処理を行うことにより、エッジ部分のコントラストが強くなり、エッジ座標を検出し易くなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係るエッジ検出装置の構成を示すブロック図であり、図2は鋼板1、ローラ2及び撮像装置としてのテレビカメラを示す断面図である。鋼板1は、ローラ2により長手方向に、図1中左から右に搬送される。テレビカメラ3は、鋼板1の側方上側から鋼板1の平面に光軸を向けて配置されている。テレビカメラ3は、撮影画面の長手方向を鋼板1の長手方向に一致させ、撮影画面の左側から鋼板1が侵入する状態で鋼板1を撮影する。テレビカメラ3のレンズにはフィルタ3aが取り付けられている。図3のフィルタ特性のグラフに示したように、フィルタ3aは波長が800nm以上である光を透過させる。従って、このフィルタ3aにより可視光がカットされる。
テレビカメラ3は画像処理装置4の通信インターフェース45に接続され、画像処理装置4には圧延条件設定装置5が接続されている。
【0021】
画像処理装置4はコンピュータからなり、CPU41、及び本発明のCD−ROM等の記録媒体6からプログラムを読み取るCD−ROMドライブ等の補助記録手段42を備える。補助記録手段42に読み取られたプログラムはハードディスク43に記録され、前記プログラムがハードディスク43から読み取られ、一時的に情報を記憶するメモリ44に記憶されて、CPU41により実行することで、コンピュータは画像処理装置4として動作する。
【0022】
図4は、画像処理装置4の処理手順を示すフローチャートであり、図5は、テレビカメラ3の撮影画像を示す模式図である。
画像処理装置4の処理は各鋼板1の圧延及び再圧延毎に行われる。
まず、ステップS1において、テレビカメラ3により撮影された撮影画像を通信インターフェース45を介して取り込み、図5に示した撮影画像の左側の所定領域(例えば幅1×長さ100画素)の輝度の合計値を求め、これがしきい値α(例えば10000)より大きいか否かを判断する。
前記領域の画素の輝度の合計値がα以下である場合、テレビカメラ3が次に撮影した画像を取り込み、ステップS1を繰り返す。
前記合計値がαより大きい場合、鋼板1の先端部が撮影画面に侵入しているので、撮影画像の保存を開始する(ステップS2)。撮影画像はメモリ44に保存され、30画像保存される。図6は、前記領域における輝度の合計値の経時的変化の1例を示したグラフである。この場合、処理開始5秒後に、前記合計値が10000を超えており、この時点から撮影画像の保存が開始される。
【0023】
次に、メモリ44に保存された撮影画像の中からエッジ座標を検出するのに最適な撮影画像を選択する(ステップS3)。各撮影画像について、画素の列毎に、所定値以上の輝度を有した画素の輝度を合計し、この合計値がβ(例えば5000)を超える画素の列を最大数含む撮影画像を選択する。各撮影画像につき、合計値がβを超える右端の画素の列の座標を求め、この座標が撮影画像の最右端座標以下であって最大である撮影画像を選択する。選択された撮影画像は、鋼板1が画像の長手方向に最も広範囲に侵入した画像に相当する。図7に、撮影画像の模式図、及び該撮影画像の座標と輝度合計値との関係を示したグラフを3例示す。(a)の場合、鋼板1の先端部は撮影画像の左側に片寄っており、右端の画素の列の座標も左寄りであり、鋼板1の画像への侵入が不充分である。(c)の場合、鋼板1の先端部は撮影画像の右側で切れており、右端の画素の列の座標が撮影画像の最右端座標と一致している。従って、(a)及び(c)は選択画像として不適当であり、先端部が切れることがなく、鋼板1が撮影画像の長手方向に広範囲に入っている(b)の撮影画像を選択する。
【0024】
そして、選択された撮影画像において、エッジのコントラストを強調する強調画像処理及び2値化処理を行い、エッジ座標を検出する(ステップS4)。
図8は、強調画像の画素値の求め方の説明図であり、図9は、強調画像の処理の説明図である。(a)の選択した撮影画像につき、行方向にm(例えば3)画素、列方向にn(例えば2)画素を1ブロックとして輝度の合計値を求め、列方向に隣接するブロックの各合計値の差の絶対値をm×n(=6)で除して商を求めることを順次、1行ずつずらして行う。例えば、1行目及び2行目の6画素の輝度の和L1と、3行目及び4行目の6画素の輝度の和L2との差の絶対値を6で除して平均値を求め、次に2行目及び3行目の画素の輝度の和L1と、4行目及び5行目の画素の輝度の和L2との差の絶対値を6で除して平均値を求める。得られた各商をその列の画素値とし、これを各列に繰り返して強調画像(b)を得る。
鋼板1のない背景部分にL1及びL2がある場合は、L1及びL2は小さく、略等しいので、前記商は略0になる。L1が背景部分にあり、L2が鋼板1内にある場合は、L2とL1との差が大きいので、前記商は大きくなる。L1及びL2が鋼板1内にある場合は、L1及びL2は大きいが、値が略等しいので、前記商は略0になる。従って、鋼板1部分と背景部分との境界であるエッジ部分が他の部分と比較してコントラストが強くなり、(b)に示した強調画像が得られる。
なお、撮影画像に輝度ムラがある場合においても、ムラにより生じるブロック間の輝度の差と、ブロックがエッジ部分にあるために生じる輝度の差とでは、エッジ部分の輝度の差の方が大きいので、前記強調画像処理を行うことにより、エッジ部分のコントラストが強くなる。
上述のようにして得られた強調画像(b)に適宜の2値化しきい値thを設定して、強調画像(b)の2値化及びノイズ除去処理を行い、画像(c)を得て、公知の手法によりエッジ座標を検出する。ノイズ除去は、検出したエッジ座標を追跡し、所定の角度以上曲がった点以降を鋼板1の前面のエッジとして判断し、除去することにより行われる。
【0025】
検出されたエッジ座標のデータは圧延条件設定装置5に送られる。圧延条件設定装置5は、このデータに基づき板反りの反り量(反り曲率等)を算出し、予め求めておいたパスライン位置と板反り量との関係、又は上下ワークロールの周速差と板反り量との関係から、前記実測板反り量の板反りの発生を防止するのに必要なパスライン位置及び上下ワークロールの周速差を算出し、算出したパスライン位置及び上下ワークロールの周速差に基づき、パスライン位置及び上下ワークロールの周速の少なくとも一方を制御して、次パスの圧延での板反りの発生を防止する。この制御方法は、特開平11-47812号公報に開示されている。
【0026】
以上のように本発明のエッジ検出方法によれば、撮像方向を鋼板1の平面に対して所定角度傾けて鋼板1を撮影するので、鋼板1の側面とともに上面が撮影される。また、テレビカメラ3にフィルタ3aを設けることにより、鋼板1のエッジの部分が他の部分より温度が低くなっている場合でも、撮影画像においてエッジの部分が暗くならない。そして、保存した各撮影画像につき、前記画素の輝度の合計値がβを超える右端の画素の列の座標を求め、該座標が画像の最右端座標以下であって最大である画像を選択するので、鋼板1を長手方向に広範囲に取り込んだ画像を容易に選択することができる。さらに、前記強調画像処理を行うので、撮影画像に輝度ムラがある場合においても、エッジ部分のコントラストを強くすることができる。従って、本発明のエッジ検出方法においては、エッジ座標を精度良く検出することができ、その結果、板反り量を精度良く測定して圧延条件の設定を適正に行い、板反りを確実に制御することができる。
そして、テレビカメラ3の撮影画像の所定領域の輝度値が所定値以上になった時点から撮影画像を保存するので、検出器が不要で装置の構成が簡単になり、生産性を低下させることなく、低コストで板反りの測定を実施することができる。
【0027】
なお、前記実施形態においては、テレビカメラ3のレンズにフィルタ3aを取り付けた場合につき説明しているがこれに限定されるものではない。但し、フィルタ3aを設けると、鋼板1のエッジの部分の温度が低くなっている場合でも、画像でこの部分が暗くならないので、エッジ座標を精度良く検出することができる。
そして、金属板の種類、しきい値α及びβ、並びに画素数m及びn等は自由に設定できるのは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係るエッジ検出方法及びエッジ検出装置による場合は、撮像方向を金属板の平面に対して所定角度傾けて金属板を撮像するので、金属板の側面とともに上面が撮影され、金属板の撮像装置設置側と反対側のエッジ座標も精度良く検出することができ、板反り測定の精度が向上する。
また、撮像装置にフィルタを設けることにより、金属板のエッジの部分が他の部分より温度が低くなっている場合でも、画像においてエッジの部分が暗くならないので、エッジ座標検出の精度が向上する。
【0029】
そして、保存した各画像につき、画素の列毎に所定値以上の輝度を有した画素の輝度の合計値を求め、これを指標とするので、金属板を画像の長手方向に広範囲に取り込んだ画像を容易に選択することができる。この場合、前記合計値がしきい値を超える画素の列を最大数含む撮影画像を選択するのが好ましい。
さらに、行方向にm画素、列方向にn画素を1ブロックとして輝度の合計値を求め、列方向に隣接する2ブロックの前記合計値の差の絶対値を(m×n)で除した商を1行ずつずらして求め、これを各列に実行して得られた各商を画素値として強調画像処理を行うので、輝度ムラがある場合においてもエッジのコントラストが強調される。従って、エッジ座標の検出の精度が向上する。その結果、板反り量の測定の精度が向上し、圧延条件の設定を適正に行って、反りを確実に制御することができる。
【0030】
また、撮像装置の撮影画像の所定領域の輝度値が所定値以上になった時点から撮影画像を保存するので、金属板の先端部の撮影画面への侵入を検出する検出器が不要になる。従って、装置の構成が簡単になり、余分な搬送を行って生産性が低下することなく、低コストで板反りの測定を実施することができる。
さらに、本発明に係る記録媒体による場合は、汎用コンピュータで前記エッジ検出装置を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエッジ検出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】鋼板、ローラ及びテレビカメラを示す断面図である。
【図3】フィルタ特性を示したグラフである。
【図4】画像処理装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】テレビカメラの撮影画像を示す模式図である。
【図6】所定領域における輝度の合計値の経時的変化の1例を示したグラフである。
【図7】撮影画像の模式図、及び該画像の座標と輝度合計値との関係を示したグラフである。
【図8】強調画像の画素値の求め方を示す説明図である。
【図9】強調画像の処理を示す説明図である。
【符号の説明】
1 鋼板
2 ローラ
3 テレビカメラ
3a フィルタ
4 画像処理装置
5 圧延条件設定装置
6 記録媒体
Claims (8)
- 搬送される金属板を撮像装置により撮影して得られた撮影画像を画像処理し、処理した画像上で前記金属板のエッジの画素座標を検出するエッジ検出方法において、
前記撮像装置の撮像方向を前記金属板の平面に対して所定角度傾けて前記金属板を撮影し、前記撮影画像を複数保存し、各撮影画像につき、該撮影画像を構成する画素の列毎に、所定値以上の輝度を有する画素の輝度の合計値を求め、該合計値を指標として前記画素座標を検出する撮影画像を選択することを特徴とするエッジ検出方法。 - 前記撮像装置に波長が所定値以上である光を透過させるフィルタを設けて、前記金属板を撮影する請求項1記載のエッジ検出方法。
- 前記撮像装置の撮影画像の所定領域の輝度値が所定値以上になった時点から撮影画像を保存する請求項1記載のエッジ検出方法。
- 選択した撮影画像について、行方向にm画素、列方向にn画素を1ブロックとして輝度の合計値を求め、列方向に隣接するブロックの各輝度の合計値の差の絶対値を(m×n)で除した商を1行ずつずらして求め、これを各列について実行して得られた各商を画素値として強調画像を得、該強調画像について、しきい値を設定して各画素毎に2値化処理を行い、得られた2値化画像上で前記エッジの画素座標を検出する請求項1記載のエッジ検出方法。
- 搬送される金属板の撮影画像を保存して画像処理し、処理した画像上で前記金属板のエッジの画素座標を検出するエッジ検出装置において、
前記撮影画像の所定領域の輝度値が所定値以上であるか否かを判定し、前記輝度値が所定値以上になった時点から、前記撮影画像を保存する手段と、
保存した各撮影画像につき、該撮影画像を構成する画素の列毎に、所定値以上の輝度を有する画素の輝度の合計値を求める手段と、
該合計値を指標として前記画素座標を検出する画像を選択する画像選択手段と
を備えたことを特徴とするエッジ検出装置。 - 選択した撮影画像について、行方向にm画素、列方向にn画素を1ブロックとして輝度の合計値を求める第1処理を実行する手段と、
列方向に隣接するブロックの各合計値の差の絶対値を(m×n)で除して商を求める第2処理を実行する手段と、
ブロックを1行ずつずらして、前記第1処理及び第2処理を実行する第3処理を実行する手段と、
ブロックを1列ずつずらして、前記第3処理を実行する手段と、
得られた各商を画素値として強調画像を得る手段と、
前記強調画像について、しきい値を設定して各画素毎に2値化処理を行う手段と
を備える請求項5記載のエッジ検出装置。 - コンピュータに、搬送される金属板の撮影画像を保存させて画像処理させ、処理した画像上で前記金属板のエッジの画素座標を検出させるコンピュータプログラムを記録してあるコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体において、
コンピュータに、前記撮像装置の撮影画像の所定領域の輝度値が所定値以上であるか否かを判定させ、前記輝度値が所定値以上になった時点から、前記撮影画像を保存させるプログラムコード手段と、
コンピュータに、保存した各撮影画像につき、該撮影画像を構成する画素の列毎に、所定値以上の輝度を有する画素の輝度の合計値を求めさせるプログラムコード手段と、
コンピュータに、前記合計値を指標として前記画素座標を検出する撮影画像を選択させる画像選択プログラムコード手段と
を含むコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。 - コンピュータに、選択した撮影画像について、行方向にm画素、列方向にn画素を1ブロックとして輝度の合計値を求める第1処理を実行させるプログラムコード手段と、
コンピュータに、列方向に隣接するブロックの各合計値の差の絶対値を(m×n)で除して商を求める第2処理を実行させるプログラムコード手段と、
コンピュータに、ブロックを1行ずつずらして、前記第1処理及び第2処理を実行する第3処理を実行させるプログラムコード手段と、
コンピュータに、ブロックを1列ずつずらして、前記第3処理を実行させるプログラムコード手段と、
コンピュータに、得られた各商を画素値として強調画像を作成させるプログラムコード手段と、
コンピュータに、前記強調画像について、しきい値を設定して各画素毎に2値化処理を行わせるプログラムコード手段と
を含むコンピュータプログラムを記録してある請求項7記載のコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。
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