JP4337116B2 - 遊技機の前枠 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機の前枠に関し、更に詳細には、遊技盤を保持した中枠の前側に開閉可能に配設されると共に、多数の発光体を有する照明装置を備えた遊技機の前枠に関するものである。
パチンコ機やアレンジボール機に代表されるこの種の遊技機では、外郭をなす外枠に、遊技盤を保持した中枠が開閉および着脱可能に組み付けられると共に、該中枠の各部に、遊技盤を透視保護する前枠や、遊技媒体としてのパチンコ球を貯留する上球皿および下球皿、その他各種の球処理部等を有する機構セット盤等が夫々組み付けセットされている。ここで、遊技者に近接すると共に遊技者の注目を集める前記遊技盤の前側に位置する前記前枠に、立体的なデザインを施したり照明装置を配設することで、パチンコ機のグレードを向上して遊技者に当該パチンコ機に対する興味を高めるよう構成したものが多数提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、前記前枠の上部位置に、前方に向けて山形状に膨出する光透過性のカバー部材を設け、該カバー部材の内側にキセノン管やLED等の発光体を備えた照明装置を配置する構成が提案されている。すなわち、機前面側に位置する前枠に立体的なカバー部材を設けることでパチンコ機全体のデザイン性を向上して遊技者の注意を惹くと共に、発光体を点灯・消灯することで装飾性を一層向上して、遊技の興趣を高めるようになっている。
特開2000−237386号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載されたパチンコ機では、前記発光体が、前枠前面をなす垂直な設置部に配設されているため、該発光体を覆うカバー部材を曲面形状に形成した場合には、前記発光体からカバー部材までの距離は、カバー部材の部位によって不均一となってしまう。すなわち、前記発光体を発光させた場合に、前記カバー部材の部位によって該発光体から到達する光の強さに差異が生じ、該カバー部材全体を均一な明るさで照明できないため、照明装置による装飾効果が低減する難点があった。
そこで、本発明は、立体的な形状により遊技機全体のデザイン性を向上し得ると共に、発光による装飾効果を高め得る遊技機の前枠を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係る遊技機の前枠は、
遊技盤(10)を保持した中枠(B)の前側に開閉可能に配設され、該遊技盤(10)を視認し得る開口部(22a)を開設した枠本体(27)と、前記枠本体(27)に配設され、多数の発光体(42a)が設けられた照明装置(41)とを備えた遊技機の前枠(22)において、
前記枠本体(27)における開口部(22a)の外周に、前側に向けて湾曲させた湾曲面(36)を少なくとも一部に有し、かつ内側に前記照明装置としての第1および第2の照明装置(41,51)を収容配置し得る収容空間(40)を画成した膨出部(30)を設け、
前記膨出部(30)における前記遊技盤(10)が臨む前記枠本体(27)の開口部(22a)側の面は、該開口部(22a)の上端縁に沿って前側に向けて略水平に延出して前端縁(31a)が円弧状に形成された平板状のベース部(31)で構成されると共に、該ベース部(31)の前端縁(31a)に沿うよう形成された光透過性を有するカバー部材(36)により前記湾曲面が構成され、
前記第1の照明装置(41)は、表面に前記多数の第1の発光体(42a)が取り付けられて可撓性を有する第1の配線基板(42)と、前記ベース部(31)に取り付けられ、前記カバー部材(36)内側に対向して略整合する円弧面(45)を有する第1の取付部材(44)と、前記第1の取付部材(44)に形成され、前記第1の配線基板(42)を前記円弧面(45)に沿うよう撓ませた状態で保持し得る第1の基板保持部(46a,48,49)とからなり、前記第1の基板保持部(46a,48,49)を介して前記第1の配線基板(42)を前記第1の取付部材(44)に保持した状態で、該第1の取付部材(44)を前記ベース部(31)に取り付けることで、該第1の照明装置(41)の第1の発光体(42a)と前記カバー部材(36)内側との距離を略一定にするよう構成して、第1の発光体(42a)の点灯時にカバー部材(36)を照明すると共に、
前記ベース部(31)には、上下に貫通する第2の開口部(31b)が形成されて、該ベース部(31)における前記収容空間(40)側に、第2の開口部(31b)に臨むよう前記第2の照明装置(51)が配設され、
前記第2の照明装置(51)は、表面に多数の第2の発光体(52a)が取り付けられる第2の配線基板(52)と、前記ベース部(31)に取り付けられて前記第2の開口部(31b)に臨む第2の取付部材(54)と、前記第2の取付部材(54)に形成され、該第2の取付部材(54)に前記第2の配線基板(52)を保持し得る第2の基板保持部(61,62)とからなり、
前記第2の取付部材(54)は、前記第2の開口部(31b)に臨む主反射面(55)と、前記主反射面(55)の外周囲から前記ベース部(31)に向けて延出する補助反射面(56,57)とから、下方に開口する略箱状に形成されると共に、該第2の取付部材(54)の側部には、前記第2の基板保持部(61,62)を介して前記第2の配線基板(52)を保持した際に、前記第2の発光体(52a)が臨む第3の開口部(60)が形成され、該第3の開口部(60)に臨んだ前記各第2の発光体(52a)の光軸は、該第3の開口部(60)と対向する前記補助反射面(56)を指向し、かつ前記主反射面(55)と略平行になるよう設定されて、第2の発光体(52a)の点灯時に、該主反射面(55)で反射した光が前記第2の開口部(31b)を介して照射されて前記遊技盤(10)側を照明するよう構成したことを特徴とする。
本発明の請求項1に係る遊技機の前枠によれば、枠本体に前側に向けて湾曲する膨出部を形成したことで、前枠を立体的に構成して遊技機全体のデザイン性を向上し、遊技者の注意を惹くことができる。また、前記膨出部の湾曲面と第1の発光体との離間距離が略一定になるよう第1の照明装置を配設することで、該膨出部のカバー部材を略均一な明るさで照明でき、装飾効果を向上し得る。そして、遊技盤を視認するための開口部側を指向するベース部に第2の照明装置を配設することで、遊技盤側を照明することができるから、装飾効果をより向上し得る。また、前側に位置する湾曲面としてのカバー部材を照明する前記第1の照明装置と、遊技盤側を照明する前記第2の照明装置を設けたから、夫々の照明装置により異なる方向を照明して、より装飾性を向上させることができる。
更に、第1の取付部材の円弧面に、可撓性を有する第1の配線基板を配設するようにしたから、第1の配線基板を確実に円弧面に倣うよう取り付けることが可能となる。すなわち、第1の発光体(配線基板)とカバー部材(湾曲面)との距離を容易に一定にすることができる。更にまた、第1の基板保持部を介して第1の配線基板を取付部材に保持するよう構成したから、第1の取付部材を単位として第1の照明装置をユニットとして取り扱うことができ、該第1の照明装置の組み付け作業性が向上される。なお、前記第1の取付部材の円弧面を、前記カバー部材の内面に略整合するよう形成したから、該円弧面に配設した第1の配線基板をカバー部材の内面に最大限まで近接させ得る。従って、前記各第1の発光体を、より遊技者側に近接して配置できるから、該第1の発光体による装飾効果を向上することができる。また、ベース部に開設した第2の開口部から第2の照明装置が臨むよう構成したから、前枠の上部位置に形成した膨出部により、光が当たり難くなった部位を効果的に照明することができ、遊技機の装飾効果が低減するのは防止される。そして、遊技盤側を照明する第2の照明装置を、光を反射して照明する間接照明タイプにすることで第2の発光体からの光を弱めて、遊技盤側を柔らかい光で照明することができる。すなわち、発光体からの直接の光で遊技盤側を照明した場合に、光が強すぎて遊技盤が見え難くなったり、遊技者が眩しく感じて不快感等を覚えることはない。更に、主反射面と略平行に光軸を設定して光を反射させるようにしたから、照明ムラを抑制できる。
次に、本発明に係る遊技機の前枠につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら、以下詳細に説明する。なお、実施例では、遊技機として、パチンコ球を遊技媒体として使用する一般的なパチンコ機を例にして説明する。なお、以下の説明において、前・後、左・右とは、特に断りのない限り、図2に示すようにパチンコ機Pを前側から見た状態において指称するものとする。
(パチンコ機について)
先ず、実施例のパチンコ機Pについて、図2を参照して説明する。本実施例のパチンコ機Pは、その基本的な構成として、外郭をなす外枠Aの開口前面側に対し、各種部品の搭載枠として機能する中枠Bが連結支持手段Nおよび施錠手段Sを利用して着脱および開閉可能に組み付けられている。前記中枠Bは、全体が合成樹脂により前記外枠Aの開口領域に整合する外形サイズに成形されて、前後に開口するよう開設した遊技盤保持部14(図4または図7参照)に遊技領域11を画成した遊技盤10が着脱交換可能に配設される。また、中枠Bの前側には、前記遊技盤10の前側を覆う前枠22がヒンジ機構21を介して開閉自在に枢支されると共に、該前枠22の下方に、遊技媒体としてのパチンコ球(図示せず)を貯留し得る上球皿Eが配設され、更にこれらの下段に下球皿Fが配設されている。なお、前記下球皿Fの右側には、前記上球皿Eに貯留したパチンコ球を遊技盤10に打ち出す打球発射装置H等を配置してある。また、前記中枠Bの後側には、前記パチンコ球が流通する球通路部(図示せず)が形成されると共に、パチンコ機Pを構成する各部を制御する多数の制御装置(図示せず)を配設した機構セット盤G(図4または図7参照)等が装備されている。
図2に示すように、前記遊技盤10は、円形状に湾曲形成したレール12により前記遊技領域11が画成され、該遊技領域11の縦央やや下部に、パチンコ球をスイッチで検出し得る始動入賞具13が配設される。また、前記始動入賞具13の直上方には、遊技盤10を装飾する装飾部材15が配設され、該装飾部材15に開設した可視表示部15aに、各種図柄を可変表示して所要の遊技演出を行なう図柄表示装置Kが後方から臨んでいる。更に、前記始動入賞具13の直下方には、大型電動式の入賞装置M等が配設されると共に、前記遊技領域11の両側部には、発光により遊技盤10を装飾する電飾装置16,16が配設されている。なお、前記図柄表示装置Kの背面側には、前記前枠22に配設した後述する第1〜第4の照明装置41,51,70,74や、前記遊技盤10に設けた前記電飾装置16,16を制御する図示しないランプ制御装置が取り付けられており、該ランプ制御装置の制御に基づいて、該第1〜第4の照明装置41,51,70,74が点灯するようになっている。
また、前記遊技盤10の前面における前記遊技領域11の外側には、図3または図4に示すように、該遊技盤10を装飾する板面飾り部材18が配設されており、該板面飾り部材18の左上端部に、後方に向けて凹む中継接続部19を形成してある。そして、前記中継接続部19に開設した固定孔19a(図4参照)に、前記ランプ制御装置に接続した接続線17のコネクタ受部17aが遊技盤10の前側に露出するよう固定されており、該コネクタ受部17aに対して、後述する中継基板68から導出した中継線69のコネクタ差込部69aを前側から着脱し得るようなっている。なお、前記遊技盤10における前記中継接続部19と対応する部位には、所定範囲に亘って切り欠かれた挿通部10aが形成され、該中継接続部19に対して前記接続線17のコネクタ受部17aを後方から固定し得るよう構成してある。また、前記中継接続部19の前側には、該中継接続部19の略全体を覆う保護カバー20(図2または図4参照)が取り付けられており、前側から中継接続部19を直接視認し得ないようになっている。
(前枠について)
前記前枠22は、全体が合成樹脂により前記中枠Bにおける前記遊技盤10の配設領域に略整合する外形サイズに成形され、図1または図2に示すように、該遊技盤10の遊技領域11を前側から視認し得る第1の開口部(開口部)22aが開設されている。すなわち、前記前枠22の枠本体27は、上枠部23、右枠部24、左枠部25および下枠部26から一体的に形成されて、各枠部23,24,25,26の裏側に2枚重ねた状態で保持したガラス板(透明板)28,28を介して、前記遊技盤10を前側から視認し得るようになっている(図7参照)。なお、前記前枠22の左側部に、該前枠22を前記中枠Bに対して開閉自在に枢支し得る前記ヒンジ機構21が形成されると共に、該前枠22(上枠部23)の左側部には、前後方向に貫通する第1の挿通口23aを開設してある。
前記前枠22の前記上枠部23(第1の開口部22aの外周)には、その左右方向の略全長に亘って前側に膨出する膨出部30が形成され、該膨出部30の内部に画成された収容空間40に、前記第1および第2の照明装置41,51が収容されている。そして、前記収容空間40は、前記第1の挿通口23aを介して前枠22の裏側(中枠B側)に連通している。ここで、前記膨出部30は、図1、図2、図5または図7に示すように、前記第1の開口部22aの上端縁に沿って前側に略水平に延出し、膨出部30の下面を構成する平板状のベース部31と、該ベース部31の前端縁31aに沿うよう湾曲状に形成されて、膨出部30の前面を構成する光透過性の第1のカバー部材(湾曲面、カバー部材)36と、前記上枠部23の上端縁に沿って前側に略水平に延在し、膨出部30の上面を構成する保護部37とから構成される。なお、図6に示すように、前記ベース部31の前端縁31aは、略円弧状に形成されている。
ここで、前記保護部37は、前記ベース部31と対向する天板38と、該天板38の後端縁から下方に垂下する後壁部39とから構成されて、該後壁部39の左右両側部に、前後に貫通する通孔39a,39a(図1に右側の通孔39aのみ図示)が穿設される。一方、前記第1のカバー部材36には、その左右両側端部に後方に向けて突出するボス部36a,36a(図1に左側のボス部36aのみ図示)を形成してある。そして、前記後壁部39の後方から前記各通孔39aに挿通したネジ(図示せず)を、第1のカバー部材36のボス部36aに螺挿することで、該第1のカバー部材36の上端縁が、前記保護部37(天板38)の前端縁38aに整合する状態で組み付けられて、両者36,37を一体的に取り扱い得るようになっている。なお、図1に示すように、前記保護部37の前端縁38aは、前記ベース部31の前端縁31aと同様に略円弧状に形成されている。
また、前記ベース部31には、図5または図6に示すように、その左右両側部の近傍および中央前端部近傍に、上方に向けて突出する支持部32,32,32が夫々設けられており、該支持部32,32,32の上端面に前記保護部37の天板38が当接した状態で、該天板38を支持部32,32,32にネジ止めするよう構成される。ここで、前記保護部37を前記各支持部32に固定した際に、前記第1のカバー部材36の下端縁が、前記ベース部31の前端縁31aに整合すると共に、保護部37の後壁部39が前記上枠部23の前面に当接するようになっている。また、前記ベース部31における平面部の略中央位置には、横長の略楕円形状を呈する第2の開口部31bが開設されて、前記収容空間40に収容した前記第2の照明装置51が、該第2の開口部31bを介して前記遊技盤10側を照明し得るよう構成される。
なお、前記ベース部31において、左右両隅部近傍に形成された支持部32,32に近接する位置には、前記第1の照明装置(照明装置)41を固定する第1固定部33,33が上方に向けて突設されると共に、前記第2の開口部31bを挟む左右両側には、前記第2の照明装置51を固定する第2固定部34,34が突設されている。また、前記ベース部31の左右両側部には、前記第3および第4の照明装置70,74に接続した図示しない配線を前記収容空間40内に通出させる第2の挿通口31c,31cを形成してある。
(第1の照明装置について)
前記第1の照明装置41は、図1または図7に示すように、表面に多数の第1のLED(発光体)42aが取り付けられて可撓性を有する第1の配線基板(配線基板)42と、該第1の配線基板42を配設する第1の取付部材44とから基本的に構成される。なお、前記第1のLED42aは、単色発光型のLEDが使用されて、発光色の異なるLEDを前記第1の配線基板42に複数行・複数列で混在的に配置してある。また、前記第1の配線基板42における右端部の裏側には、前記中継基板68に設けた第1のコネクタ受部68aに接続する図示しない配線が接続されている。
図8(a)〜(d)に示すように、前記第1の取付部材44は、左右方向に長尺に形成されて前記第1のカバー部材36の内側に対向して略整合するよう前側に湾曲した円弧面45と、該円弧面45の上端縁から前側に延出する上フランジ部46と、円弧面45の下端縁から後方に延出する下フランジ部47と、円弧面45の左右両端部に形成されて、前記第1の配線基板42の端部を保持する第1の保持部(基板保持部)48,49とから構成される。ここで、前記第1の保持部48,49には、図8(c)に示すように、前記円弧面45側および下方に開口する溝部48a,49aが形成されており、該溝部48a,49aに前記第1の配線基板42における左右の端部を下方から挿入することで、該第1の配線基板42が円弧面45に沿って撓んだ状態で保持される。なお、前記円弧面45の前面側には、左右方向に所定間隔離間する位置に、上下方向に延在する突出片45cが複数突設されており、前記第1の保持部48,49に保持した前記第1の配線基板42の裏面を該突出片45cで支持するよう構成してある。
また、前記上フランジ部46の前端縁における左右方向に離間する位置には、図8(a),(c)に示すように規制片(基板保持部)46a,46aを垂下してあり、該規制片46a,46aが前記第1の保持部48,49で保持した前記第1の配線基板42の表面側に当接して、該第1の配線基板42が確実に前記円弧面45に沿うよう位置規制している。なお、前記円弧面45における右側の前記第1の保持部48に近接する位置には、前後に開放する切欠部45bが形成されており、該切欠部45bを介して前記第1の配線基板42から導出した前記配線が、円弧面45の裏側に露出するようになっている。
前記円弧面45の裏側における左右方向に離間する位置には、後方に向けて突出すると共に、下方に開口する第1取付部45a,45aが形成されており(図8(b)〜(d)参照)、該第1取付部45a,45aに前記ベース部31に形成した前記第1固定部33,33を挿入した状態で、該第1取付部45a,45aと第1固定部33,33とをネジ止めして、前記第1の取付部材44(第1の照明装置41)がベース部31に固定される。ここで、前記ベース部31に前記第1の取付部材44を固定した際に、前記円弧面45が前記第1のカバー部材36に対向するようになっている。すなわち、前記第1のLED42aの夫々が、第1のカバー部材36の内側に沿って対向的に延在すると共に、各第1のLED42aと第1のカバー部材36の内側との距離が略一定となるよう構成してある。また、前記下フランジ部47の左右方向に離間する位置には、その後端縁から平板状の配線押え部47a,47aが上方に向けて延出しており、前記第1の配線基板42に接続した配線や、前記第3および第4の照明装置70,74に接続した配線を、該配線押え部47a,47aと円弧面45の裏側とで束ねるようになっている。
(第2の照明装置について)
前記第2の照明装置51は、図1、図7または図9に示すように、表面に第2のLED(第2の発光体)52aが取り付けられて可撓性を有する第2の配線基板52と、前記ベース部31に着脱自在に固定されて、該第2の配線基板52を配設する第2の取付部材54と、第2の取付部材54の下方に位置して前記ベース部31に形成した第2の開口部31bに臨む第2のカバー部材65とから基本的に構成される。なお、前記第2のLED52aは、赤色・緑色・青色を発光し得る3色発光型のLED(所謂、フルカラーLED)が使用され、前記第2の配線基板52の長手方向に沿って単数列で配置してある。また、前記第2の配線基板52の略中央位置には、前後に貫通する位置決め孔(図示せず)が穿設されると共に、第2の配線基板52における左端部の裏側には、前記中継基板68に接続する図示しない配線が導出されている。
ここで、前記第2の取付部材54は、前端縁を前記第1の取付部材44の円弧面45に略整合する円弧状に形成した主反射面55と、該主反射面55の後端縁(外周囲)から下方に延出する第1補助反射面(補助反射面)56と、主反射面55の左右両側端縁(外周囲)から下方(ベース部31側)に延出する第2補助反射面(補助反射面)57,57とから、前方および下方に開口する略矩形箱状に形成されて、該主反射面55が前記第2のカバー部材65に対向する状態で前記ベース部31に配設される。なお、前記各補助反射面56,57,57は、下方に向かうにつれて外側(主反射面55から離間する方向)に傾斜するよう形成してある。
また、前記主反射面55の左右両側端縁側に形成した第2補助反射面57,57には、その下端縁の前側に、該主反射面55から所定距離離間して両第2補助反射面57,57の間に亘って延在すると共に当該主反射面55の前端縁に沿うよう湾曲した被覆片59が設けられており、該主反射面55と被覆片59との間に、前記第2のLED52aを収容配置し得る発光体収容部(第3の開口部)60が形成されている。ここで、前記発光体収容部60は、図7に示すように、前記第2の開口部31b(第2のカバー部材65)より前側に位置するよう構成されて、該発光体収容部60に収容した前記第2のLED52aが後方に向けて光を照射するようになっている。また、前記被覆片59により、前記発光体収容部60に配置した第2のLED52aからの光が第2のカバー部材65側に直接に漏れることはない。なお、前記被覆片59の略中央位置には、前記主反射面55と連結する支持片59aが形成されて、該被覆片59の変形を防止すると共に、該支持片59aの前端面には、前記第2の配線基板52に穿設した前記位置決め孔に挿入可能な位置決め突部59bを突設してある。
また、前記第2の取付部材54における前方位置の左右両側には、前記発光体収容部60側および下方に開口する溝部61a,62aを形成した第2の保持部(第2の基板保持部)61,62が形成されており、該保持部61,62の溝部61a,62aに、前記第2の配線基板52を差し込むことで、第2の取付部材54(主反射面55)の円弧形状に沿って撓んだ状態で第2の配線基板52が保持される。このとき、前記第2のLED52aの発光部が、前記発光体収容部60の内側に臨んだ状態で、前記位置決め突部59bが前記位置決め孔に挿入されて、該第2の配線基板52を所定位置に位置決めしている。すなわち、前記第2のLED52aは、前記発光体収容部60と対向する前記第1補助反射面56を指向して、その光軸が前記主反射面55と略平行になるよう設定され、該第2のLED52aからの光を主反射面55と各補助反射面56,57,57の夫々で反射した反射光により、前記第2のカバー部材65(第2の開口部31b)を介して前記遊技盤10側を照明するよう構成してある。
更に、前記左右の第2補助反射面57,57の外側には、第2の取付部材54から離間する方向に延在して下方に開口する第2取付部63,63が形成されており、前記ベース部31に形成した前記第2固定部34,34を挿入した状態で、該第2取付部63,63と第2固定部34,34とをネジ止めして、第2の取付部材54(第2の照明装置51)がベース部31に固定される。なお、前記第2のカバー部材65は、図9に示すように、前記ベース部31に当接する支持面65aと、該支持面65aから下方に突出して前記第2の開口部31bに略整合する透過部65bとから構成され、前記第2取付部63,63と第2固定部34,34とをネジ止めした際に、前記ベース部31と前記第2の取付部材54の下端部との間に、支持面65aが挟持されるようになっている。
また、図7、図9または図10(a)に示すように、前記第2の取付部材54の上面には、前端部に近接する略中央位置に円筒体66が上方に向けて突設されており、該円筒体66の上端部が前記保護部37における天板38の下面に近接するよう構成されている。すなわち、前記天板38が上方から押された場合に、前記円筒体66に当接して該天板38が撓むのを防止している。また、前記円筒体66の後方位置には、所定長さ突出するボス部67,67,67,67が4箇所に突設されて、各ボス部67の上端面に前記中継基板68がネジ止めされる。なお、前記中継基板68の上面には、前記第1〜第4の照明装置41,51,70,74に接続した各配線を接続し得る第1のコネクタ受部68aと、前記中継接続部19に固定した前記ランプ制御装置のコネクタ受部17aに接続する前記中継線69を接続し得る第2のコネクタ受部68bとを配設してある。すなわち、前記中継基板68は、前記第1〜第4の照明装置41,51,70,74に接続した各配線を、単一の中継線69に纏めるよう機能している。なお、前記第2の取付部材54の下部から前記中継基板68の第1および第2のコネクタ受部68a,68bまでの高さ寸法は、前記第1の取付部材44の高さ寸法より小さく設定されて、該第1および第2のコネクタ受部68a,68bに接続した各配線および中継線69の夫々が、第1の取付部材44の上方に突出しないようになっている。
(第3および第4の照明装置について)
前記第3の照明装置70は、図1または図2に示すように、前記前枠22の右枠部24に沿って延在し、表面に多数の第3のLED70aを配設した第3の配線基板70からなり、固定具72,72を介して右枠部24に固定した第3の配線基板70の前側を、第3のカバー部材71で被覆するよう構成されている。また、前記第3の配線基板70における上下の端部近傍には、前後に貫通する通孔70b,70bが穿設されており、前記右枠部24に対応的に突設した突起24a,24aを該通孔70b,70bに挿入することで、所定位置に位置決めされている。なお、前記各固定具72は、略コ字状に形成されて、前記右枠部24に位置決めした前記第3の配線基板70の前面と、右枠部24の後面とを挟んで固定している。また、前記第3の配線基板70は、前記ベース部31の右側部に形成した前記第2の挿通口31cの下方に臨むよう構成されて、第3の配線基板70に接続した配線を第2の挿通口31cを介して前記収容空間40内に導入して、前記中継基板68の第1のコネクタ受部68aに接続するようになっている。
また、前記第4の照明装置74は、図1または図2に示すように、前記前枠22の左枠部25に沿って延在し、表面に多数の図示しない第4のLEDを配設した第4の配線基板74からなり、前記固定具72,72を介して左枠部25に固定した第4の配線基板74の前側を、第4のカバー部材75で被覆している。ここで、前記左枠部25に対する前記第4の配線基板74の固定構造は、前述した第3の照明装置70の右枠部24に対する固定構造と基本的に同一であるので、詳細な説明は省略する。すなわち、前記第4の配線基板は、前記ベース部31の左側部に形成した前記第2の挿通口31cの下方に臨むよう構成され、第4の配線基板74に接続した配線を第2の挿通口31cを介して前記収容空間40内に導入して、前記中継基板68の第1のコネクタ受部68aに接続するようになっている。
なお、前記第3のLED70aおよび第4のLEDは、前述した第1のLED42aと同様に単色発光型のLEDであって、対応する配線基板70,74に複数行・複数列で混在的に配置されている。また、実施例における前記第1〜第4のカバー部材36,65,71,75の夫々は、乳白色の半透明部材で構成してある。
〔実施例の作用〕
次に、前述の如く形成したパチンコ機の作用につき説明する。前記パチンコ機Pの前面を構成する前記前枠22の上枠部23に、前側に向けて湾曲する膨出部30を形成して、該前枠22を立体的な形状に形成してある。このため、パチンコ機Pの全体的なデザイン性を向上し得るから、当該パチンコ機Pに対する遊技者の興味を惹くことができる。また、前記膨出部30の収容空間40に、該膨出部30の前面を構成する第1のカバー部材36を照明する第1の照明装置41を配設すると共に、下面を構成するベース部31に設けた第2のカバー部材65を照明する第2の照明装置51を配設し、前記前枠22の左右の枠部24,25に、第3および第4のカバー部材71,75を照明する第3および第4の照明装置70,74を配設したから、前記パチンコ機P(前枠22)の装飾性を向上し得る。更に、遊技者が最も注目する遊技盤10の周囲が照明されるから、より一層遊技の興趣が高められる。なお、前記膨出部30のベース部31を前枠22と一体成形してあるから、該前枠22の部品点数が減少されて、組み付け作業が簡略化される。
ところで、前記第1の照明装置41を構成する前記第1の配線基板42として、可撓性を有する配線基板を採用し、前記円弧面45に沿うよう該第1の配線基板42を撓ませた状態で、前記第1の取付部材44に保持するようになっている。また、前記第1の取付部材44における円弧面45を、前記第1のカバー部材36に略合致するよう形成し、該円弧面45が該第1のカバー部材36の内側に沿うように、第1の取付部材44を前記ベース部31に取り付けてある。このため、前記円弧面45に配設した前記第1の配線基板42の表面と、前記第1のカバー部材36との距離を一定にすることができる。
すなわち、前記第1の配線基板42に配設した第1のLED42aの夫々は、第1のカバー部材36の内側に沿って対向的に延在し、各第1のLED42aと第1のカバー部材36の内側との距離を略一定とし得るから、各第1のLED42aを点灯した際に、前記第1のカバー部材36に到達する光の強さのバラツキを抑制して、第1のカバー部材36を略均一な明るさで照明することが可能となり、パチンコ機P(前枠22)の装飾効果をより向上し得る。また、前記第1の取付部材44における円弧面45を、前記第1のカバー部材36に略合致するよう形成したことで、前記各第1のLED42aを、より遊技者側(第1のカバー部材36)に近接して配置できるから、発光による装飾効果を更に向上することができる。なお、前記第1のカバー部材36を、半透明の乳白色で構成してあるから、前記第1のLED42aで第1のカバー部材36をより均一に照明することができる。
そして、前記第1の照明装置41は、前記第1の取付部材44における第1の保持部48,49の溝部48a,49aに前記第1の配線基板42を挿入することで組み付け得るよう構成したから、該第1の配線基板42をネジ等で固定する場合に較べ、部品点数を低減して組み付け作業を簡略化し得る。また、前記溝部48a,49aに挿入した前記第1の配線基板42は、前述のように、前記円弧面45に沿うよう撓ませた状態で保持するから、第1の配線基板42の復帰弾力により、常には前記第1の保持部48,49に押圧され、前記溝部48a,49aから第1の配線基板42が脱落するのは防止される。また、前記第1の配線基板42の表面に、前記第1の取付部材44の前記規制片46a,46aが当接して位置規制するよう構成してあるので、該第1の配線基板42が前記円弧面45から離間するのは防止され、確実に該円弧面45に沿って第1の配線基板42を保持することができる。更に、前記第1の取付部材44に、前記第1の保持部48,49を介して前記第1の配線基板42を保持することで、前記第1の照明装置41を単一のユニットとして取り扱うことができ、前記膨出部30に対する第1の照明装置41の着脱作業を容易に行ない得るようになる。
ところで、前記膨出部30の前面を構成する前記第1のカバー部材36の内側に沿うよう前記第1の配線基板42(第1の照明装置41)を設け、該第1の配線基板42を遊技者側に配置したことで、前記第1のLED42aの発光によるパチンコ機Pの装飾性を向上し得る反面、該膨出部30は、前記前枠22の上枠部23に前側に突出しているから、パチンコ機Pを設置した遊技場(所謂ホール)の照明からの光を遮り、遊技盤10に光が当たり難くなる難点がある。これに対して、実施例のパチンコ機Pでは、前記前枠22に開設した前記第1の開口部22a側を指向する前記膨出部30のベース部31に前記第2の照明装置51を配設し、該ベース部31に開設した第2の開口部31bを介して遊技盤10側を照明するようにしたから、光が当たり難くなった遊技盤10側を効果的に照明することができ、パチンコ機Pの装飾効果が低減するのは防止される。また、膨出部30の前側に位置する前記第1のカバー部材36を前記第1の照明装置41で照明すると共に、遊技盤10側を前記第2の照明装置51で照明するようにしたから、夫々の照明装置41,51により異なる方向を照明して、より装飾性を向上させることができる。
ここで、前記第2の照明装置51を構成する前記第2の配線基板52として、可撓性を有する配線基板を採用し、該第2の配線基板52を前記第2の取付部材54(主反射面55)の前端縁に沿うよう撓ませて、前記第2の取付部材54の発光体収容部60に第2のLED52aを収容した状態で保持するようになっている。すなわち、前記第2の取付部材54(主反射面55)と、第2の配線基板52との間に隙間が生ずるのは防止されるから、前記発光体収容部60に収容した第2のLED52aの光が外部に漏れるのは防止できる。更に、前記第2の取付部材54に形成した第2の保持部61,62の溝部61a,62aに、前記第2の配線基板52を挿入することで、前記第2の照明装置51を組み付け得るよう構成してあるから、第2の配線基板52をネジ等で固定する場合に較べ、部品点数を低減して組み付け作業を簡略化し得る。
なお、前記第2の配線基板52は、前記第2の取付部材54(主反射面55)の前端縁に沿うよう撓ませた状態で前記第2の保持部61,62に保持されるから、第2の配線基板52の復帰弾力により常には前記第2の保持部61,62に押圧され、前記溝部61a,62aから第2の配線基板52が脱落するのは防止される。また、前記第2の配線基板52に穿設した位置決め孔に、前記第2の取付部材54の支持片59aに形成した位置決め突部59bを挿入するよう構成してあるので、該第2の配線基板52が第2の取付部材54から脱落するのは確実に防止し得る。更に、前記第2の保持部61,62を介して前記第2の配線基板52を保持することで、前記第2の照明装置51を単一のユニットとして取り扱うことができ、前記膨出部30に対する第2の照明装置51の着脱作業を容易に行ない得るようになる。
また、前記第2の照明装置51は、前記第2のLED52aからの光を主反射面55と第1および第2補助反射面56,57,57とにより一旦反射するよう構成することで、該第2のカバー部材65の全体を略均一にぼやかしたように照明し得るから、発光による装飾効果を高め得る。このように、前記第2の照明装置51として、前記第2のLED52aからの光を反射面55〜57で反射して照明する間接照明タイプにしたから、該第2のLED52aからの光が弱まり、遊技盤10側を柔らかい光で照明することができる。すなわち、前記第2のLED52aからの直接的な光により遊技盤10側を照明した場合のように、光が強すぎて遊技盤10が見え難くなったり、遊技者が眩しく感じて不快感等を覚えることはない。更に、前記第2のカバー部材36を、半透明の乳白色で形成してあるから、反射面55〜57からの反射光をより均一に分散して照明することができ、遊技盤10側をより柔らかい光で照明することができる。なお、前記第1および第2補助反射面56,57,57を、下方に向かうにつれて外側(主反射面55から離間する方向)に傾斜するよう構成したから、前記第2のLED52aからの光を、前記第2のカバー部材65に向けて反射させることができ、該第2のカバー部材65をより明確に照明し得る。
なお、前記発光体収容部60に収容した前記第2のLED52aの下方を、前記被覆片59で覆うよう構成してあるから、該第2のLED52aから前記第2のカバー部材65に向けて照射される光は該被覆片59で遮られて、該第2のカバー部材65を直接照明するのは防止される。すなわち、前記第2のカバー部材65に照射される光に強弱が生ずるのは防止でき、第2のカバー部材65の全体を確実に略均一な明るさで照明することが可能である。なお、前記第2のLED52aと対向する前記第1補助反射面56により、該第2のLED52aの光が第2の照明装置51の外部に洩れることはなく、確実に前記第2のカバー部材65に向けて反射させることができる。
更に、前記第2のLED52aは、前記主反射面55における長尺な前端縁に沿って配置してあるから、該第2のLED52aからの光を主反射面55の全体でムラなく均一に反射させることができる。すなわち、前記第2のカバー部材65に照明ムラが生ずることはない。なお、前記第2のLED52aとしてフルカラーLEDを採用したので、多彩な色で前記第2のカバー部材65(遊技盤10側)を照明できるから、発光による装飾効果をより向上し得る。また、前記第2のLED52aを前記第2のカバー部材65の配設位置より前側に配置し、該第2のLED52aが後方に向けて光を照射するよう構成したから、遊技者から第2のLED52aが見えることはない。すなわち、第2のLED52aからの直接的な強い光が、遊技者に向けて照射されないから、遊技者に不快感を与えるのを確実に防止し得る。
ところで、前記収容空間40に収容した前記第1および第2の照明装置41,51に接続した配線は、前記第2の取付部材54の上面に設けた前記中継基板68の第1のコネクタ受部68aに接続される。また、前記前枠22の左右の枠部24,25に配設した前記第3および第4の照明装置70,74に接続する配線は、前記膨出部30のベース部31に形成した第2の挿通口31c,31cを介して前記収容空間40内に導入して前記中継基板68の第1のコネクタ受部68aに接続される。このように、前記第1〜第4の照明装置41,51,70,74の夫々に接続された各配線を前記中継基板68に接続し、該中継基板68で単一の中継線69に纏めるようにしたから、配線の取り回しを容易に行ない得る。
そして、前記中継基板68から導出する単一の中継線69のみを前枠22(上枠部23)の第1の挿通口23aを介して前枠22の裏側に挿通して前記中継接続部19に接続するだけで、前記ランプ制御装置との接続作業を完了し得るから、作業を簡略化して作業時間を短縮し得る。また、前記遊技盤10の前側から、中継接続部19に設けた前記ランプ制御装置のコネクタ受部17aに前記中継基板68の中継線69を接続し得るので、該ランプ制御装置と中継基板68との接続作業が簡略化される。更に、前記前枠22(上枠部23)の第1の挿通口23aは、前記単一の中継線69のみを挿通し得る大きさに形成すればよいから、該前枠22の強度が低下するのは防止される。更にまた、パチンコ機Pの裏側に配設した前記ランプ制御装置と、中継基板68の中継線69とを接続する中継接続部19を遊技盤10に設けたことで、中枠Bに該中継線69を挿通する開口を形成する必要はないから、中枠Bの強度が低下するのは防止され、当該中枠Bに歪みや損傷等の不具合が生ずることもない。
なお、前記中継基板68の上面に第1および第2コネクタ受部68a,68bを配置したから、前記膨出部30の上面を構成する前記保護部37を取り外すだけで、各コネクタ受部68a,68bに対する中継線69や各照明装置41,51,70,74の配線の着脱作業を行なうことができ、作業を簡略化することができる。また、前記中継基板68を前記第1の照明装置41における第1の取付部材44より上方に突出しないよう構成したことで、前記収容空間40を必要以上に大きくする必要はない。なお、前記前枠22の第1の挿通口23aおよび前記遊技盤10の中継接続部19の夫々を、前記中枠Bに対して前枠22を枢支するヒンジ機構の形成側(左側)に設けるようにしたから、前枠22の開閉動作を前記中継線69が阻害することはなく、また該第1の挿通口23aと中継接続部19とが近接するので、該中継線69を必要最小限の長さにすることができる。
〔変更例〕
なお、本発明に係る遊技機の前枠の構成としては、実施例のものに限られるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、実施例では、前枠における膨出部の前側を略円弧状に形成したが、膨出部の少なくとも一部が前側に向けて湾曲するよう形成すればよい。また、前記膨出部内に画成される収容空間に、2つの照明装置を配設するようにしたが、これに限らず、1つまたは3つ以上の照明装置を配設することもできる。また、前記膨出部の形成箇所としては、前枠の上枠部に限られるものではなく、左右の枠部や下枠部に形成することもでき、更には複数箇所に形成することも可能である。
そして、前記膨出部の湾曲面(第1のカバー部材)を照明する第1の照明装置の構成としては、実施例の構成に限らず、該第1の照明装置における多数の発光体が、膨出部の湾曲面内側に沿って対向的に延在すると共に、夫々の発光体と湾曲面内側との距離が略一定になるよう構成すれば、何れの構成であってもよい。また、前記第2の照明装置の構成に関しては、前記各発光体の点灯時に、前記主反射面および補助反射面で反射した光が機前面側に照射されるよう構成すれば、任意の構成とすることができる。なお、第2の照明装置に関しては、実施例のように発光体の光を反射面で反射させる間接的な照明に限らず、発光体の光で直接的に照明する手段であってもよい。更に、前記第3および第4の照明装置の構成に関しても、実施例の構成に限られず、例えば第2の照明装置のように、発光体の光を反射面で反射させる間接的な照明装置を採用することもできる。また、前記第1〜第4の照明装置に配設する発光体としては、単色発光型のLEDや3色発光型のLED、あるいは2色発光型のLEDを所要に応じて使用することが可能である。
なお、前記中継接続部の形状に関しても、実施例のものに限られるものではなく、遊技盤裏側に臨む第1の配線と、遊技盤前側に臨む第2の配線とを電気的に接続し得る形状および構成であれば、任意に決定することが可能である。また、遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機等であってもよく、前枠に照明装置を備えた遊技機であれば、何れの遊技機でもよい。
本発明の実施例に係る前枠を示す分解斜視図である。 実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。 実施例に係る中継接続部を示す斜視図である。 実施例に係る前枠を開放した状態におけるパチンコ機の上部位置を示す縦断側面図である。 実施例に係る前枠に形成した膨出部のベース部を示す斜視図である。 実施例に係る前枠を、保護部を取り外した状態で示す平面図である。 実施例に係るパチンコ機の上部位置を示す縦断側面図である。 実施例に係る第1の照明装置における第1の取付部材を示し、(a)は正面図であり、(b)は平面図であり、(c)は底面図であり、(d)は背面図である。 実施例に係る第2の照明装置を第2のカバー部材を取り外した状態で示す斜視図である。 実施例に係る第2の照明装置における第2の取付部材を示し、(a)は正面図であり、(b)は平面図であり、(c)は底面図である。
符号の説明
10 遊技盤
22 前枠
22a 第1の開口部(開口部)
27 枠本体
30 膨出部
31 ベース部
31a 前端縁
31b 第2の開口部
36 第1のカバー部材(湾曲面、カバー部材)
40 収容空間
41 第1の照明装
42 第1の配線基
42a 第1のLED(第1の発光体)
44 第1の取付部
45 円弧面
46a 規制片(第1の基板保持部)
48 第1の保持部(第1の基板保持部)
49 第1の保持部(第1の基板保持部)
51 第2の照明装置
52 第2の配線基板
52a 第2のLED(第2の発光体)
54 第2の取付部材
55 主反射面
56 第1補助反射面(補助反射面)
57 第2補助反射面(補助反射面)
60 発光体収容部(第3の開口部)
61 第2の保持部(第2の基板保持部)
62 第2の保持部(第2の基板保持部)
B 中枠

Claims (1)

  1. 遊技盤を保持した中枠の前側に開閉可能に配設され、該遊技盤を視認し得る開口部を開設した枠本体と、前記枠本体に配設され、多数の発光体が設けられた照明装置とを備えた遊技機の前枠において、
    前記枠本体における開口部の外周に、前側に向けて湾曲させた湾曲面を少なくとも一部に有し、かつ内側に前記照明装置としての第1および第2の照明装置を収容配置し得る収容空間を画成した膨出部を設け、
    前記膨出部における前記遊技盤が臨む前記枠本体の開口部側の面は、該開口部の上端縁に沿って前側に向けて略水平に延出して前端縁が円弧状に形成された平板状のベース部で構成されると共に、該ベース部の前端縁に沿うよう形成された光透過性を有するカバー部材により前記湾曲面が構成され、
    前記第1の照明装置は、表面に前記多数の第1の発光体が取り付けられて可撓性を有する第1の配線基板と、前記ベース部に取り付けられ、前記カバー部材内側に対向して略整合する円弧面を有する第1の取付部材と、前記第1の取付部材に形成され、前記第1の配線基板を前記円弧面に沿うよう撓ませた状態で保持し得る第1の基板保持部とからなり、前記第1の基板保持部を介して前記第1の配線基板を前記第1の取付部材に保持した状態で、該第1の取付部材を前記ベース部に取り付けることで、該第1の照明装置の第1の発光体と前記カバー部材内側との距離が略一定になるよう構成して、第1の発光体の点灯時にカバー部材を照明すると共に、
    前記ベース部には、上下に貫通する第2の開口部が形成されて、該ベース部における前記収容空間側に、第2の開口部に臨むよう前記第2の照明装置が配設され、
    前記第2の照明装置は、表面に多数の第2の発光体が取り付けられる第2の配線基板と、前記ベース部に取り付けられて前記第2の開口部に臨む第2の取付部材と、前記第2の取付部材に形成され、該第2の取付部材に前記第2の配線基板を保持し得る第2の基板保持部とからなり、
    前記第2の取付部材は、前記第2の開口部に臨む主反射面と、前記主反射面の外周囲から前記ベース部に向けて延出する補助反射面とから、下方に開口する略箱状に形成されると共に、該第2の取付部材の側部には、前記第2の基板保持部を介して前記第2の配線基板を保持した際に、前記第2の発光体が臨む第3の開口部が形成され、該第3の開口部に臨んだ前記各第2の発光体の光軸は、該第3の開口部と対向する前記補助反射面を指向し、かつ前記主反射面と略平行になるよう設定されて、第2の発光体の点灯時に、該主反射面で反射した光が前記第2の開口部を介して照射されて前記遊技盤側を照明するよう構成した
    ことを特徴とする遊技機の前枠。
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