JP4336382B2 - 感熱転写用二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
インラインコーティングを施さないポリエステルフィルムの厚み変動を抑える技術としては、たとえばポリエチレンナフタレートフィルムに関する改良(特開昭63−60730号公報、特開昭63−60731号公報、特開昭63−60732号公報)、ポリエステル系収縮フィルムに関する改良(特開昭63−146940号公報)、口金周辺の音圧レベルを一定値以下とする製造方法(特開昭63−162215号公報)、厚さムラの波形をフーリエ変換した際のスペクトル強度和の比を規定した技術(特願平9−254254号公報)などが知られているが、インラインコーティングが施されていて、しかも厚さ変動の少ないポリエステルフィルム、およびそれを製造する技術に関しては、従来知られていない。
本発明で用いるポリエステルフィルムは、フェノール/テトラクロルエタン混合溶媒(重量比50/50)中30℃で測定した場合、0.45〜1.20dl/g、より好ましくは0.50〜0.80dl/gの範囲の固有粘度を有することが、製膜時の連続性維持のためと、厚さムラを特定の範囲内とするために好ましい。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、水溶性または水分散性の有機高分子化合物を含む塗液を、配向結晶化が完了する前のフィルムの少なくとも片面に塗布し、ついで乾燥・延伸・熱処理を施して得られる塗布フィルムである。
有機高分子化合物の微分散液は、もともと乳化重合で作られた分散液、機械的な剪断を強くかけて分散する方法、有機高分子分化合物溶液に水を加えた後に溶剤を留去する方法等を用いて調製した分散液であってよく、有機高分子化合物を水に分散させるために、分散剤を使用することもできる。
本発明における有機高分子化合物を含む塗液の媒体は、水であることが好ましいが、有機高分子化合物を分散するため、あるいは塗膜の可撓性(延伸時の追従性)を改善するために、水に可溶な有機溶媒を併用することができる。ただしこの場合、その濃度の上限は、用いる有機溶媒の大気中での濃度が爆発限界以下となるように設定するのが好ましい。
上述した塗布液をポリエステルフィルムに塗布するには、通常の塗布装置、例えば、リバースロールコーター、グラビアコーター、ロッドコーター、エアードクタコーター等を用いることができる。
1)ポリエステルフィルムとインク層との中間層として、
a)昇華転写用インク層バインダーとの接着性改良
b)溶融転写用インクとの接着性改良・離型性改良;
2)ポリエステルフィルムと背面層との中間層として、
インクリボン背面層との接着性改良;
3)インクリボン背面層そのものとして、あるいは
4)インクリボンに帯電防止性能を付加する
等の目的で、設けられるものである。
厚さムラが10%を越える場合には、これをベースフィルムとして用いたインクリボンで高精細なフルカラー画像を印刷した時に、濃度変動による色調の差が目視でも分かるようになり、画像品位が損なわれる結果となる。厚さムラの範囲は7%以下が好ましく、さらに5%以下であるならば、色調の差はほとんど問題にならないレベルとなる。下限は0%となることが本来理想であるが、様々な要因で、通常は2%程度が限界となることが多い。
本発明の感熱転写用二軸配向ポリエステルフィルムは、水溶性または水分散性の有機高分子化合物を含む塗液を配向結晶化が完了する前に塗布し、ついで乾燥・延伸・熱処理を施す、いわゆるインラインコーティングを用いて積層したフィルムであり、しかも長手方向の厚さムラが小さいことが必要である。ところが前述したように、上記インラインコーティングプロセスを行った場合、水を多量に含む塗液をポリエステルフィルムの上に塗布することが原因で、インラインコーティングを施さない場合と比べて、その後の延伸工程でフィルムの温度ムラを生じやすく、この結果フィルムの厚み変動が大きくなる問題が存在する。
これらの振動を少なくするためには、例えば、テンターでの熱風をインバーター制御として脈動を抑える方法、熱風の風量自体を下げる方法、フィルムが加熱されることにより膨張する分だけクリップ幅を徐々に広げて、両端をクリップで把持されたフィルムの中央に弛みを生じさせない方法、テンタークリップがフィルムの耳を把持する際に、衝撃が少なくなるようにクリップに緩衝材を用いる方法などを採用することができる。また、振動があってもその影響を受け難くするために、乾燥区間において、コーターからテンタークリップでフィルムの耳を把持する箇所までの距離をできるだけ短くして、振動の振幅を小さく抑える方法、片面塗布の場合には、乾燥区間において塗布面とは反対のフィルム面に、駆動あるいはフリーロールを単独であるいは複数個接触させて、振動の伝搬を短い区間で遮断する方法などを用いることができる。もちろんこれらの2つ以上の方法を併用することも可能である。
ポリエステル原料の溶融押し出しを行う際には、吐出の脈動を押さえる目的で、押し出し機のメルトラインにギヤーポンプを設置するのが好ましい。このほか、溶融ポリエステルのメルトラインでの温度分布を均一化させるため、スタティックミキサーを設置するのも好ましい。
さらに、溶融ポリエステルを口金から吐出する際には、口金スリット間隙/冷却固化した未延伸フィルムの厚みの比を5〜20、さらには8〜15に調節すれば、未延伸フィルムの厚さムラを少なくすることができて好ましい。
上記手法のほか、冷却ドラムの回転ムラを極力小さくすること、風等を遮ることで、キャスティング時の溶融ポリエステルをできるだけ振動させないで冷却ドラムへ密着させる等の処方も用いることができる。これらの方法を採用し、シート状の溶融ポリエステルが冷却ドラムに接地する際に、冷却ドラム上に幅方向に広がる線状の接地部(以後、接地ラインと略称する)のゆらぎの幅が、有効製品幅に相当する領域で、1mm以下、さらに0.5mm以下となるようにするのが好ましい。
この後、テンターで横延伸を行うが、横延伸の条件も縦延伸と同様に、用いるポリエステルの組成によって異なる。PETを例にとれば、85℃〜130℃の温度範囲で3.0〜5.0倍に延伸倍率を設定することができる。この際に、テンター内でフィルムを加熱・冷却するための空気の吹き出しは、インバーター制御を行って脈動を極力抑えるのが好ましく、また、特開平5−301284号公報に記載されているように、吹き出し口の角度を経時的に変化させて、幅方向の厚さムラを改善する方法も採用できる。
延伸工程をすべて終了した二軸配向フィルムは、次に熱固定工程へ供される。熱固定にはテンター法を用いるのが好ましいが、この際にも横延伸と同様の厚さムラ対策を行うことができる。熱固定の際、好ましくは、温度は180〜245℃の範囲で、時間は0.5〜60秒の範囲である。また熱固定の際には、幅方向の熱収縮率を改善する目的で、最高到達温度領域および/または冷却領域において、幅方向に1〜10%の弛緩処理を行うことも可能である。
(1)フィルム厚み
「フィルム厚み」として、ベースフィルムおよび有機高分子化合物を含む塗布層の積層体の総厚みを、マイクロメーターを用いて測定した。
(2)フィルムの厚さムラ
アンリツ株式会社製連続フィルム厚さ測定器(電子マイクロメーター使用)により、長手方向は二軸配向フィルムの15m長区間を、幅方向は3m長区間を、それぞれ無作為に20区間抽出した。それぞれのサンプル毎に最大厚み(μm)および最小厚み(μm)を測定し、さらにその区間での平均厚み(μm)から以下の式に従って厚さムラを算出し、最も大きな値を、そのサンプルの厚さムラとした。
平均表面粗さは、ポリエステルベースフィルムの表面粗さを測定した。塗布層が片面のみの場合には反塗布面の表面粗さを、両面塗布の場合にはMEKやアセトン等を用いて表面形状が変わらないように注意深く塗布層を剥がして現われた表面での粗さを測定を行った。
測定は、マイクロマップ社製2光束干渉式非接触表面形状計測システム(Micromap 512。対物レンズ20倍)を使用して行い、SRaを測定した。測定は20視野について行い、平均値を平均表面粗さとした。
ポリエステルフィルムの固有粘度は、塗布層をMEKやアセトン等の有機溶剤を用いて完全に除去した後、十分に乾燥したフィルムを用いて、フェノール/テトラクロルエタン混合溶媒(50/50重量)に溶解させて、30℃の温度下で測定した。
(5)サスペンジョンの平均粒径
有機高分子化合物を含むサスペンジョンについて、日機装社製粒度分析計UPA9340(レーザードップラー/周波数解析方式)を用いて、粒度分布を測定し、平均粒径を算出した。
片面にインク易接着塗布層を有する二軸配向ポリエステルサンプルの塗布層面に、昇華性インク層を形成し、反対面に背面層をコートして、インクリボンを作成した。
コーディングが施されていないフィルムの場合には、任意の面にインク層を付与して、反対面に背面層をコートした。下記に示した組成の昇華性インクビヒクルおよび背面層ビヒクルを、各々乾燥した後に1g/m2の塗布量となるように、グラビアコートで順次塗布した後、乾燥し、裁断して、インクリボンを作成した。
イエロー:
マイクレックスイエロー6G (バイエル社製) 2部
ポリビニルアセトアセタール KS−5D (積水化学社製) 3部
トルエン/MEK=1/1(重量比) 95部
マゼンダ:
バイミクロンVPSN2670 (バイエル社製) 3部
ポリビニルアセトアセタール KS−5D (積水化学社製) 4部
トルエン/MEK=1/1(重量比) 93部
シアン:
カヤセットブルー714 (日本化薬社製) 4部
ポリビニルアセトアセタールKS−5D (積水化学社製) 4部
トルエン/MEK=1/1(重量比) 92部
背面層:
ポリビニルブチラール,エスレックBX−1(積水化学社製) 2部
ポリイソシアネート バーノック D750-45(大日本インキ社製) 9部
リン酸エステル滑剤プライサーフ A208S(第一工業製薬社製) 2部
タルク,ミクロエースL−1 (日本タルク社製) 0.3部
トルエン/MEK=1/1(重量比) 86.7部
テストでは、人の顔写真のデジタルデータ(データサイズ約32Mb、A4サイズ画像)を基に、同じ画像を連続して5枚印刷し、色調の再現性を評価した。評価は、5枚の画像について、目視で注意深く全体の色調を比較すること、および東京電色社製カラーアナライザーTC−1800MKII型を用いて、5枚それぞれについて、肌色部分の同じ個所を測定し、色差の最大値(ΔE)を求めた。目視での評価の基準は、色調の再現性について次の3つのランクに分けた。
B:画像に色調の差が認められるが、よほど注意深く見ないと認識できない
C:画像に色調の差が認められ、一目見て差が認識できる
ランクCは、不適格である。
インテスコ社製引張試験機インテスコモデル2001型を用いて、温度23℃、湿度50%RHに調節された室内において、長さ50mm、幅15mmの試料フィルムを、200m/分の速度で引張り、引張応力−ひずみ曲線より、破断時における荷重(kg)を試験片の元の断面積(mm2)で除した数値を破断強度とした。
(8)フィルムの熱収縮率
タバイ社製熱風循環式オーブンを用いて、試料フィルムを180℃で3分間、自由端熱処理を行い、フィルムの処理前後で縦方向および横方向の寸法変化を%で表した。
平均粒子径1.2μmのシリカ粒子を0.3%含有する固有粘度0.66のポリエチレンテレフタレ−トペレットを、十分に加熱乾燥した後、押出機に供給し、290℃で溶融押出して未延伸フィルムを製造した。この際、押出機には、異物除去のために10μmカットのフィルター、脈動を抑えて計量吐出するためのギヤーポンプを設置し、かつ、メルトラインには溶融ポリエステルの温度分布を均一化させるためのスタティックミキサーを設置した。Tダイよりフィルム状に押出し、これを静電密着法を用いて表面温度40℃の冷却ドラムに巻きつけて冷却固化させた。Tダイの口金のスリット間隙は1.1mmであり、冷却固化した未延伸フィルムの厚みは91μmであった(スリット間隙/冷却固化した未延伸フィルムの厚みの比は約12.1)。またこの静電密着法では、厚さ20μm、幅2mmのコバルト−クロム−モリブデン−カーボンのアモルファス金属ブレードを用いて、6kVの電圧を印加した。さらにキャスティングを行うゾーンを小部屋として囲い、空調機等の風による影響を遮断した。この結果、溶融ポリエステルが冷却ドラムに接地する接地ラインのゆらぎを、有効製品幅全域でほぼ0とすることができた。
ポリエステル系樹脂 40部(固形分比)
アクリル系樹脂 40部(固形分比)
オキサゾリン系架橋剤 20部(固形分比)
まずグラビアコーターとテンター入り口までの間隔(2m)に、2本のフリーロールを等間隔となるように設置して、水分散体が塗布してある面とは反対の面に、フィルムの抱き角が2゜となるように接触させた。次にテンタークリップでフィルムの両端部(耳部)を把持し、インバーター制御で脈動を抑えた熱風をフィルムに当てて、水分散体から水分を除去した。この際に塗布層の水分がなくなるに従って徐々にフィルムの温度が上昇し、この結果フィルムが熱膨張して中央部が弛む現象が見られた。そこで中央部の弛みがなくなるように、テンターの奥へ行くほど広くなるようにクリップ幅をわずかに広げた。
次いで、横方向に105℃で延伸倍率4.5倍で延伸し、連続したテンター内で、230℃で2秒間の熱処理を行った。この後、210℃でクリップ幅を5%縮めて弛緩処理を行い、冷却ゾーンを通過させて、厚さ0.1μmの塗布層が積層された、総厚み4.5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
得られたフィルムは、インラインコーティングにより昇華性インク易接着層が片面に付与されており、しかも厚さムラの少ないポリエステルフィルムであるため、これを用いて作成したインクリボンは、印刷した時の濃度変動が少ないものであった。
実施例1と同じポリエステル原料を用いて、実施例1とまったく同様に押し出し、キャスティング、縦延伸およびコロナ放電処理を行い、さらに同様の水分散液を同じ方法で塗布した。
この後、実施例1で行った乾燥区間内のフィルム振動対策のうち、グラビアコーターとテンター入り口までの間隔に、フリーロール設置を行わずに、テンタークリップでフィルムの両端部(耳部)を把持した。この後、インバーター制御で脈動を抑えた熱風をフィルムに当てて、水分散体の水分の除去を行った。この際に、テンターの奥へ行くほど広くなるようにクリップ幅をわずかに広げることをせずに、中央部に弛みができた状態で乾燥区間を通過させた。乾燥区間内で、フィルムが受けた振動の最大振幅は、7cmであった。
得られたポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
得られたフィルムは、インラインコーティングにより昇華性インク易接着層が片面に付与されているが、厚さムラが多いポリエステルフィルムであるため、これを用いて作成したインクリボンは、印刷した時の濃度変動が多く、フルカラー画像の印刷には不向きであった。
実施例1と同じポリエステル原料を用いて、実施例1とまったく同様に押し出し、キャスティング、縦延伸およびコロナ放電処理を行った。ここで、実施例1で行った水分散液を塗布することなしに、グラビアコーターを素通しさせた。この後、比較例1と全く同様に、乾燥区間内のフィルム振動対策のうち、グラビアコーターとテンター入り口までの間隔に、フリーロール設置を行わずに、テンタークリップでフィルムの両端部(耳部)を把持した。この後、インバーター制御で脈動を抑えた熱風をフィルムに当てて搬送した。この際に、テンターの奥へ行くほど広くなるようにクリップ幅をわずかに広げることをせずに、中央部に弛みができた状態で乾燥区間を通過させた。乾燥区間内で、フィルムが受けた振動の最大振幅は、7cmであった。
得られたポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
厚さムラのレベルは良好であったが、インラインコーティングによる昇華性インク易接着層が付与されておらず、このフィルムを用いて作成したインクリボンでは、インク層が剥がれてしまい、印刷を行うことができなかった。
平均粒子径1.2μmのシリカ粒子を0.3%含有する固有粘度0.55のポリエチレンナフタレート(PEN)ペレットを、十分に加熱乾燥した後、押出機に供給して305℃で溶融押出して未延伸フィルムとした。この際押出機には、実施例1と同様のフィルター、ギヤーポンプ、およびスタティックミキサーが各々設置されている。Tダイよりフィルム状に押出し、得られたフィルムを、静電密着法を用いて表面温度60℃の冷却ドラムに巻きつけて、冷却固化させた。Tダイの口金は、スリット間隙が1.1mmであり、冷却固化した未延伸フィルムの厚みは107μmであった(スリット間隙/冷却固化した未延伸フィルムの厚みの比は約10.3)。またこの静電密着法では、実施例1と同じアモルファス金属ブレードを用いて、同じ電圧を印加した。さらに実施例1と同様に、キャスティング行うゾーンを小部屋として囲い、空調機等の風による影響を遮断した。この結果、溶融ポリエステルが冷却ドラムに接地する接地ラインのゆらぎを、有効製品幅全域でほぼ0とすることができた。
この塗布処理の後に、乾燥・予熱工程に導いたが、このとき水分散体が塗布されたフィルムができるだけ振動しないように、実施例1と全く同様の手段を講じた。この処方を講じることで、塗布液のコーター出口から塗布層の水分が十分に蒸発するまでの乾燥区間内で、フィルムが受けた振動の最大振幅は、1.5cmであった。
得られたポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
PENを用いた場合においてもPETを用いた実施例1と同様に、得られたフィルムは、インラインコーティングによる昇華性インク易接着層が片面に付与されており、しかも厚さムラの少ないポリエステルフィルムであるため、これを用いて作成したインクリボンは、印刷した時の濃度変動が少ないものであった。
実施例2と同じポリエステル原料を用いて、実施例2とまったく同様に押し出し、キャスティング、縦延伸およびコロナ放電処理を行い、さらに同様の水分散液を同じ方法で塗布した。
この後、実施例2で行った乾燥区間内のフィルム振動対策のうち、グラビアコーターとテンター入り口までの間隔に、フリーロール設置を行わずに、テンタークリップでフィルムの両端部(耳部)を把持した。この後、インバーター制御で脈動を抑えた熱風をフィルムに当てて、水分散体の水分の除去を行った。この際に、テンターの奥へ行くほど広くなるようにクリップ幅をわずかに広げることをせずに、中央部に弛みができた状態で乾燥区間を通過させた。乾燥区間内で、フィルムが受けた振動の振幅は、最大で7cmであった。
得られたポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
インラインコーティングにより、昇華性インク易接着層が片面に付与されているが、厚さムラが多いポリエステルフィルムであるため、これを用いて作成したインクリボンは、印刷した時の濃度変動が多く、フルカラー画像の印刷には不向きであった。
Claims (1)
- 水溶性または水分散性の有機高分子化合物を含む塗液を、配向結晶化が完了する前のポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布し、ついで、乾燥区間の振動によるフィルムの振幅を5cm以下として乾燥し、延伸・熱処理を施すことによって塗布層を形成することを含んでなる、厚み20μm以下の感熱転写用二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法であって、当該塗布フィルムの長手方向の任意の15m長区間における厚さムラが10%以下であることを特徴とする製造方法。
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