JP4336346B2 - 生物脱臭方法および生物脱臭装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、微生物を利用した脱臭方法および脱臭装置に関し、詳しくは、悪臭成分を含む被処理ガスを、微生物を担持させた担体を充填した領域を通過させることにより脱臭を行う生物脱臭方法および生物脱臭装置に関する。
近年、下水処理施設、畜産業、食品加工業などを対象とした脱臭技術として、微生物を利用して脱臭を行う生物脱臭法が普及しつつあり、揮発性有機化合物(VOC(Volatile Organic Compounds)に由来する悪臭の除去に有効であるとされている。
ところで、従来の生物脱臭法の一つに、土壌、ピート、コンポストなど天然由来の物質や、セラミックに代表される無機物質や各種樹脂などの担体に微生物を担持させて充填塔に充填し、この充填塔の上部から散水して微生物の活性を維持しつつ、充填塔の下部から被処理ガスを通気して脱臭処理を行う方法がある。
しかし、充填塔式の生物脱臭方法においては、運転中に担体に目詰りが生じやすく、圧力損失が大きくなるため、安定して長期間の運転を行うことが困難であるという問題点がある。これは、生物脱臭法により悪臭・VOCを除去しようとすると微生物の成育が非常に活発になり、増加した微生物とその代謝物が、担体の目詰りの原因となることによるものである。
そこで、上記問題点を解消するために、担体の水洗や薬液洗浄を行う方法が提案、実施されており、通常は、担体の上方から洗浄水や薬液をスプレーすることにより、水分の補給と担体表面の洗浄が行われている。
しかし、洗浄水や薬液をスプレーする方法では、水や薬液が通過する通路が形成されてしまい、水や薬液が同じ通路を通過してしまうため、担体を十分に洗浄することができないのが実情である。
また、従来の充填塔方式の生物脱臭方法では、例えば、充填塔の塔底から被処理ガスが供給され、塔頂から排出されるというように、被処理ガスの供給経路(流路)が一定であるため、脱臭菌に対する負荷の偏りが生じ、効率が低下するという問題点がある。
そこで、本願の出願人は、上記問題点を解消するため、担体充填領域を効率よく洗浄することが可能で、長期間にわたって安定して、効率よく運転を行うことが可能な生物脱臭方法および生物脱臭装置を提案している(特許文献1参照)。
すなわち、この生物脱臭方法(生物脱臭装置)は、図6に示すように、微生物を担持させた担体を充填した領域を複数の担体充填領域20a,20b,20c,20dに分割し、バルブ操作により、各担体充填領域20a,20b,20c,20dに、ガス供給配管22,ガス循環配管23,24および処理ガス排気配管25などを介して、所定の経路で被処理ガスを供給して脱臭操作を行いながら、所定の順序で各担体充填領域20a,20b,20c,20dを洗浄し、各担体充填領域20a,20b,20c,20dを洗浄する洗浄操作時には、洗浄が行われる担体充填領域への被処理ガスの供給を停止して洗浄水を供給し、該担体充填領域に洗浄水を溜めて担体を洗浄水に所定時間浸漬させた後、洗浄水を抜き出すことにより、該担体充填領域の洗浄を行うとともに、被処理ガスを、洗浄の対象とされていない他の担体充填領域に所定の供給経路で供給して脱臭操作を行うように構成されている。
そして、この生物脱臭方法(生物脱臭装置)によれば、
(イ)担体充填領域を洗浄しながら、連続して安定した脱臭操作を行うことが可能になる
(ロ)担体を洗浄水に所定時間浸漬させた後、洗浄水を抜き出すことにより担体充填領域を洗浄するようにしているので、従来の、洗浄水をスプレーする洗浄方法を用いた場合のように洗浄水の通路が形成されてしまうことにより全体としての洗浄が不十分になるというようなことがなく、所定の担体充填領域を効率よくしかも確実に洗浄することが可能になる、
というような作用効果を得ることができる。
しかしながら、上記従来の生物脱臭装置においては、設備構成が複雑になり、流路の制御や、そのためのバルブ操作などが複雑になり、設備の運転が必ずしも容易でないばかりでなく、制御設備などに費用がかさみ、設備コストの低減にも制約があるというような問題点がある。
特開2003−265920号公報
本願発明は、上記課題を解決するものであり、煩雑な運転操作や、複雑な設備構造を必要とせず、連続して安定した脱臭操作を行うことが可能で、低コストの生物脱臭方法およびそれを実施するための生物脱臭装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明(請求項1)の生物脱臭方法は、
定期的に回転させることが可能で、かつ、回転軸が略垂直になるように配設され、微生物を担持させた担体が充填された領域が周方向に、複数の担体充填領域に分割された脱臭機構部を有し、前記脱臭機構部が回転することにより、複数の前記担体充填領域のうち、周方向の所定の位置である洗浄位置に移動した担体充填領域には被処理ガスが供給されず、洗浄液による洗浄・栄養塩供給に供されるように構成された生物脱臭装置を用い、
被処理ガスを、前記複数の担体充填領域を所定の順に通過させて、連続的に複数段式の脱臭処理を行いながら、
所定時間が経過するごとに、前記脱臭機構部を回転させることにより、脱臭処理を行った担体充填領域のうちの1つを、洗浄液による洗浄・栄養塩供給が行われるべき洗浄位置に移動させ、前記洗浄位置に移動した担体充填領域に栄養塩を含有する洗浄液を供給して該担体充填領域を洗浄・栄養塩供給し、
前記洗浄・栄養塩供給工程において洗浄・栄養塩供給が行われた担体充填領域を、洗浄位置以外の、脱臭処理が行われるべき脱臭処理位置に移動させて脱臭処理を再開するように構成されていること
を特徴としている。
また、請求項2の生物脱臭方法は、請求項1の発明の構成において、前記脱臭機構部が同一方向に回転し、前記複数の担体充填領域のすべてが同一周方向に移動するように構成されているとともに、
次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき段階にある担体充填領域に、周方向に隣接する位置が、洗浄液による洗浄・栄養塩供給を行う前記洗浄位置となるように構成されていること
を特徴としている。
また、本願発明(請求項3)の生物脱臭方法は、
定期的に回転させることが可能で、かつ、回転軸が略垂直になるように配設され、微生物を担持させた担体が充填された領域が周方向に、複数の担体充填領域に分割された脱臭機構部を有し、前記脱臭機構部が回転することにより、複数の前記担体充填領域のうち、周方向の所定の位置である洗浄位置に移動した担体充填領域には被処理ガスが供給されず、洗浄液による洗浄・栄養塩供給に供されるように構成された生物脱臭装置を用い、
被処理ガスを、前記複数の担体充填領域を所定の順に通過させて、連続的に複数段式の脱臭処理を行いながら、
所定時間が経過するごとに、前記脱臭機構部を回転させることにより、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する一段目脱臭処理を行った担体充填領域を、洗浄液による洗浄が行われるべき洗浄位置に移動させ、前記洗浄位置に移動した担体充填領域に栄養塩を含有する洗浄液を供給して該担体充填領域を洗浄・栄養塩供給し、
前記洗浄・栄養塩供給工程において洗浄・栄養塩供給が行われた担体充填領域に、複数段式に行われる前記脱臭処理のうち、悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガスを供給して最終段脱臭処理を行うとともに、
次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき担体充填領域において、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する一段目脱臭処理を行うように構成されていること
を特徴としている。
また、請求項4の生物脱臭方法は、請求項1〜3のいずれかの発明の構成において、
前記被処理ガスを複数段式に脱臭処理する前記複数段式脱臭処理工程が、
いずれの担体充填領域における脱臭処理も行われていない未処理の被処理ガスを、次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき担体充填領域に供給して一段目脱臭処理を行う一段目脱臭処理工程と、
いずれかの担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、複数の担体充填領域のうちの次の担体充填領域に供給して中間段脱臭処理を行う中間段脱臭処理工程と、
前記中間段脱臭処理を行った後の、悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガスを前記洗浄・栄養塩供給工程で洗浄・栄養塩供給が行われた担体充填領域に供給して最終段脱臭処理を行う最終段脱臭処理工程と
を備えていることを特徴としている。
また、請求項5の生物脱臭方法は、請求項1〜4のいずれかの発明の構成において、
被処理ガスを、前記複数の担体充填領域を所定の順に通過させて、連続的に複数段式の脱臭処理を行うにあたって、
前記所定時間が経過するごとに順次前記洗浄位置に移動する前記担体充填領域の順序に対応する順序で、被処理ガスを、前記複数の担体充填領域を通過させることにより複数段式の脱臭処理を行うこと
を特徴としている。
また、請求項6の生物脱臭方法は、請求項1〜5のいずれかの発明の構成において、前記脱臭機構部を2〜6個に分割し、2〜6段の複数段脱臭処理を行うことを特徴としている。
また、請求項7の生物脱臭方法は、請求項1〜6のいずれかの発明の構成において、前記洗浄液として、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、塩化マンガン、硫酸鉄、リン酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化コバルト、モリブデン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を栄養塩として含有する水溶液を用いることを特徴としている。
また、請求項8の生物脱臭方法は、請求項7の発明の構成において、前記洗浄液として、さらに、過酸化水素、オゾンの少なくとも1種を添加した洗浄液を用いることを特徴としている。
また、本願発明(請求項9)の生物脱臭装置は、
定期的に回転させることが可能で、かつ、回転軸が略垂直になるように配設され、微生物を担持させた担体が充填された領域が周方向に、複数の担体充填領域に分割された脱臭機構部と、
前記脱臭機構部を回転させるための回転駆動手段と、
被処理ガスを、前記複数の担体充填領域のうち、所定の担体充填領域に供給する被処理ガス供給ラインと、
前記所定の担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、次の担体充填領域に導く被処理ガス案内ラインと、
前記脱臭機構部が回転することにより、複数の前記担体充填領域のうち、周方向の所定の位置である洗浄位置に移動した担体充填領域には被処理ガスが供給されず、洗浄液が供給されて担体充填領域の洗浄・栄養塩供給が行われるようにする、脱臭処理と洗浄・栄養塩供給の機能切換機構と、
前記複数の担体充填領域のうち、所定の位置にある担体充填領域に洗浄液を供給して、該担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行う洗浄・栄養塩供給手段と
を具備し、かつ、
前記被処理ガス供給ラインおよび前記被処理ガス案内ラインを経て、被処理ガスが、前記複数の担体充填領域を所定の順に通過して、連続的に複数段式の脱臭処理が行われながら、
所定時間が経過するごとに、前記脱臭機構部を回転させることにより、脱臭処理が行われた担体充填領域のうちの1つが、洗浄液による洗浄・栄養塩供給が行われるべき洗浄位置に移動し、前記洗浄位置に移動した担体充填領域が、前記洗浄・栄養塩供給手段により洗浄・栄養塩供給が行われるように構成されているとともに、
次に前記洗浄・栄養塩供給手段による洗浄・栄養塩供給が行わた担体充填領域が、洗浄位置以外の、脱臭処理が行われるべき脱臭処理位置に移動して脱臭処理が再開されるように構成されていること
を特徴としている。
また、請求項10の生物脱臭装置は、請求項9の発明の構成において、
前記脱臭機構部が同一方向に回転し、前記複数の担体充填領域のすべてが同一周方向に移動するように構成されているとともに、
次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき段階にある担体充填領域に、周方向に隣接する位置が、洗浄液による洗浄・栄養塩供給を行う前記洗浄位置となるように構成されていること
を特徴としている。
また、本願発明(請求項11)の生物脱臭装置は、
定期的に回転させることが可能で、かつ、回転軸が略垂直になるように配設され、微生物を担持させた担体が充填された領域が周方向に、複数の担体充填領域に分割された脱臭機構部と、
前記脱臭機構部を回転させるための回転駆動手段と、
被処理ガスを、前記複数の担体充填領域のうち、所定の担体充填領域に供給する被処理ガス供給ラインと、
前記所定の担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、次の担体充填領域に導く被処理ガス案内ラインと、
前記脱臭機構部が回転することにより、複数の前記担体充填領域のうち、周方向の所定の位置である洗浄位置に移動した担体充填領域には被処理ガスが供給されず、洗浄液が供給されて担体充填領域の洗浄・栄養塩供給が行われるようにする、脱臭処理と洗浄・栄養塩供給の機能切換機構と
前記複数の担体充填領域のうち、所定の位置にある担体充填領域に洗浄液を供給して、該担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行う洗浄・栄養塩供給手段と
を具備し、かつ、
前記被処理ガス供給ラインおよび前記被処理ガス案内ラインを経て、被処理ガスが、前記複数の担体充填領域を所定の順に通過して、連続的に複数段式の脱臭処理が行われながら、
所定時間が経過するごとに、前記脱臭機構部を回転させることにより、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する一段目脱臭処理が行われた担体充填領域が、洗浄液による洗浄が行われるべき洗浄位置に移動し、前記洗浄・栄養塩供給手段により、前記洗浄位置に移動した担体充填領域の洗浄・栄養塩供給が行われ、
悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスが、前記被処理ガス供給ラインを経て、次に前記洗浄・栄養塩供給手段による洗浄・栄養塩供給が行われるべき担体充填領域に供給されて一段目脱臭処理が行われるとともに、
いずれかの前記担体充填領域において脱臭処理が行われた後の悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガスが、前記被処理ガス案内ラインを経て、前記洗浄・栄養塩供給手段により洗浄・栄養塩供給が行われた、最終段脱臭処理が行われるべき担体充填領域に供給されて最終段脱臭処理が行われるように構成されていること
を特徴としている。
また、請求項12の生物脱臭装置は、請求項9〜11のいずれかの発明の構成において、
前記被処理ガスを複数段式に脱臭処理するための前記脱臭機構部が、
いずれの担体充填領域における脱臭処理も行われていない未処理の被処理ガスを脱臭処理する一段目担体充填領域であって、次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき一段目担体充填領域と、
いずれかの担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、複数の担体充填領域のうちの次の担体充填領域に供給して中間段脱臭処理を行う中間段担体充填領域と、
前記中間段脱臭処理を行った後の、悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する最終段担体充填領域と
を備えていることを特徴としている。
また、請求項13の生物脱臭装置は、請求項9〜12のいずれかの発明の構成において、
被処理ガスが、前記複数の担体充填領域を所定の順に通過し、連続的に複数段式の脱臭処理が行われるようにするために、
前記所定時間が経過するごとに順次前記洗浄位置に移動する前記担体充填領域の順序に対応する順序で、被処理ガスが、前記複数の担体充填領域を通過し、複数段式の脱臭処理が行われるように、前記被処理ガス供給ラインと、前記被処理ガス案内ラインが配設されていること
を特徴としている。
また、請求項14の生物脱臭装置は、請求項9〜13のいずれかの発明の構成において、前記脱臭機構部が、2〜6段の複数段脱臭処理を行うことができるように、周方向に2〜6個に分割された、複数の担体充填領域を備えており、かつ、該複数の担体充填領域のうち、一つが前記一段目担体充填領域、一つが前記最終段担体充填領域であり、残りが、前記中間段担体充填領域として機能するように構成されていることを特徴としている。
また、請求項15の生物脱臭装置は、請求項9〜14のいずれかの発明の構成において、前記脱臭機構部が略円筒状で、周方向に所定の角度で2〜6個に均等分割された、平面形状が略扇形の複数の担体充填領域を備えていることを特徴としている。
また、請求項16の生物脱臭装置は、請求項9〜15のいずれかの発明の構成において、前記担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行う前記洗浄・栄養塩供給手段が、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスの脱臭処理を所定時間行った後、前記回転駆動手段により回転させられて所定の位置にある担体充填領域に、前記洗浄液として、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、塩化マンガン、硫酸鉄、リン酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化コバルト、モリブデン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を栄養塩として含有する水溶液を供給することができるように構成されていることを特徴としている。
また、請求項17の生物脱臭装置は、請求項16の発明の構成において、前記洗浄・栄養塩供給手段が、前記洗浄液として、さらに、過酸化水素、オゾンの少なくとも1種を添加した洗浄液を供給して、前記担体充填領域を洗浄することができるように構成されていることを特徴としている。
定期的に回転させることが可能で、かつ、回転軸が略垂直になるように配設され、微生物を担持させた担体が充填された領域が周方向に、複数の担体充填領域に分割された脱臭機構部を有し、脱臭機構部が回転することにより、複数の担体充填領域のうち、周方向の所定の位置である洗浄位置に移動した担体充填領域には被処理ガスが供給されず、洗浄液による洗浄・栄養塩供給に供されるように構成された生物脱臭装置を用い、被処理ガスを、複数の担体充填領域を所定の順に通過させて、連続的に複数段式の脱臭処理を行いながら、所定時間が経過するごとに、脱臭機構部を回転させることにより、脱臭処理を行った担体充填領域のうちの1つを、洗浄液による洗浄・栄養塩供給が行われるべき洗浄位置に移動させ、洗浄位置に移動した担体充填領域に栄養塩を含有する洗浄液を供給して該担体充填領域を洗浄・栄養塩供給し、洗浄・栄養塩供給工程において洗浄・栄養塩供給が行われた担体充填領域を、洗浄位置以外の、脱臭処理が行われるべき脱臭処理位置に移動させて脱臭処理を再開するようにしているので、被処理ガスを連続的に脱臭処理しつつ、担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行うことが可能になり、安定した脱臭処理を長時間継続して行うことが可能になる。
また、請求項2の生物脱臭方法のように、請求項1の発明の構成において、脱臭機構部が同一方向に回転し、複数の担体充填領域のすべてが同一周方向に移動するように構成されているとともに、次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき段階にある担体充填領域に、周方向に隣接する位置が、洗浄液による洗浄・栄養塩供給を行う洗浄位置となるように構成されている場合、洗浄・栄養塩供給が行われるべき段階にある担体充填領域を、確実に前記洗浄位置に移動させて、効率よく洗浄・栄養塩供給を行うことが可能になり、安定した脱臭処理を長時間継続して行うことが可能になる。
また、本願発明(請求項3)の生物脱臭方法は、定期的に回転させることが可能で、かつ、回転軸が略垂直になるように配設され、微生物を担持させた担体が充填された領域が周方向に、複数の担体充填領域に分割された脱臭機構部を有するとともに、脱臭機構部が回転することにより、複数の担体充填領域のうち、周方向の所定の位置である洗浄位置に移動した担体充填領域には被処理ガスが供給されず、洗浄液による洗浄・栄養塩供給に供されるように構成された生物脱臭装置を用い、被処理ガスを、複数の担体充填領域を所定の順に通過させて、連続的に複数段式の脱臭処理を行いながら、所定時間が経過するごとに、脱臭機構部を回転させることにより、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する一段目脱臭処理を行った担体充填領域を、洗浄位置に移動させ、洗浄位置に移動した担体充填領域に栄養塩を含有する洗浄液を供給して該担体充填領域を洗浄・栄養塩供給するようにしているので、被処理ガスを連続的に脱臭処理しつつ、担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行うことが可能になり、安定した脱臭処理を長時間継続して行うことが可能になる。
また、洗浄・栄養塩供給が行われた担体充填領域に、複数段式に行われる脱臭処理のうち、悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガス(負荷の小さい被処理ガス)を供給して最終段脱臭処理を行うようにしているので、軽い負荷で必要な脱臭を行いつつ、微生物を活性化させて中濃度(場合によっては高濃度)の被処理ガスを脱臭処理することができる程度にまで微生物を増やすことが可能になる。
また、次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき、微生物が多量に存在する担体充填領域において、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する一段目脱臭処理を行うようにしているので、悪臭成分の濃度の高い被処理ガスを微生物が多量に存在する担体充填領域において、十分に脱臭することが可能になる。
また、微生物が多量に存在する担体充填領域は、微生物の量が多く、しかも微生物の代謝生成物(スカム)の量も増えているため、空隙率が減少し、圧損も大きくなるが、次の工程で洗浄・栄養塩供給が行われることから、生物脱臭装置全体の運転に支障が生じることを防止して、安定した運転を継続して行うことが可能になる。
なお、本願発明の生物脱臭方法によれば、揮発性有機化合物(VOC(Volatile Organic Compounds))に由来する悪臭や、従来からの悪臭(硫化水素、硫化メチル、メチルメルカプタン)などを効率よく除去することができる。
また、本願発明において、微生物を担持させるための担体の種類に特別の制約はないが、特にポリビニールホルマール多孔体を使用することが望ましい。なお、ポリビニールホルマール多孔体以外にも、セラミック担体、プラスチック担体、活性炭担体、ゼオライト担体、スポンジ担体などが使用できるが、さらに他の担体を用いることも可能である。
また、請求項4の生物脱臭方法のように、請求項1〜3のいずれかの発明の構成において、被処理ガスを複数段式に脱臭処理する複数段式脱臭処理工程を、いずれの担体充填領域における脱臭処理も行われていない未処理の被処理ガスを、次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき担体充填領域に供給して一段目脱臭処理を行う一段目脱臭処理工程と、いずれかの担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、複数の担体充填領域のうちの次の担体充填領域に供給して中間段脱臭処理を行う中間段脱臭処理工程と、中間段脱臭処理を行った後の、悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガスを洗浄・栄養塩供給工程で洗浄・栄養塩供給が行われた担体充填領域に供給して最終段脱臭処理を行う最終段脱臭処理工程とを備えた構成とすることにより、3段以上の複数段式脱臭を確実に行って、さらに効率のよい脱臭を行うことが可能になる。
すなわち、本願発明は、2段以上の脱臭処理工程を備えた脱臭方法に適用することが可能であるが、3段以上の脱臭処理工程を備えた構成とすることにより、さらに効率の高い脱臭を行うことが可能になり好ましい。
なお、中間段脱臭処理工程に関し、「いずれかの担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガス」とは、一段目脱臭処理が行われる担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスや、中間段脱臭処理工程が複数段ある場合において、その前の段の中間段脱臭処理工程で脱臭処理が行われた被処理ガスなどを意味する概念である。
また、請求項5の生物脱臭方法のように、請求項1〜4のいずれかの発明の構成において、被処理ガスを、複数の担体充填領域を所定の順に通過させて、連続的に複数段式の脱臭処理を行うにあたって、所定時間が経過するごとに順次洗浄位置に移動する担体充填領域の順序に対応する順序で、被処理ガスを、複数の担体充填領域を通過させることにより複数段式の脱臭処理を行うようにした場合、脱臭処理工程を経た微生物の存在量の多い担体充填領域において、悪臭成分濃度の高い被処理ガスを処理し、以後、順に、前段よりも少ない脱臭処理工程しか経ていない、前段よりも微生物の存在量の少ない担体充填領域において、前段で処理された被処理ガスよりも、悪臭成分濃度の低い被処理ガスの脱臭処理を行うことが可能になり、バランスのとれた、効率のよい脱臭を長時間連続して行うことが可能になる。
また、請求項6の生物脱臭方法のように、請求項1〜5のいずれかの発明の構成において、脱臭機構部を2〜6個に分割し、2〜6段の複数段脱臭処理を行うようにした場合、構造の簡潔な生物脱臭装置を用いて、煩雑な脱臭操作を必要とすることなく、効率よく複数段式の生物脱臭を行うことが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
また、請求項7の生物脱臭方法のように、請求項1〜6のいずれかの発明の構成において、洗浄液として、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、塩化マンガン、硫酸鉄、リン酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化コバルト、モリブデン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を栄養塩として含有する水溶液を用いるようにした場合、担体充填領域の洗浄を行うと同時に、微生物に栄養分を与えることが可能になり、本願発明をさらに実効あらしめることが可能になる。
また、請求項8の生物脱臭方法のように、請求項7の発明の構成において、洗浄液として、さらに、過酸化水素、オゾンの少なくとも1種を添加した洗浄液を用いることにより、担体の余剰微生物の除去、微生物の代謝生成物(スカム)の除去を効率よく行うことが可能になり、本願発明をさらに実効あらしめることができる。
なお、本願発明においては、その他の点においても、用いられる洗浄液に特別の制約はなく、微細気泡を含むもの、その他の添加成分を含むものなど種々の洗浄液を用いることが可能である。
また、本願発明(請求項9)の生物脱臭装置は、定期的に回転させることが可能で、かつ、回転軸が略垂直になるように配設され、微生物を担持させた担体が充填された領域が周方向に、複数の担体充填領域に分割された脱臭機構部と、脱臭機構部を回転させるための回転駆動手段と、被処理ガスを、複数の担体充填領域のうち、所定の担体充填領域に供給する被処理ガス供給ラインと、所定の担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、次の担体充填領域に導く被処理ガス案内ラインと、脱臭機構部が回転することにより、複数の担体充填領域のうち、周方向の所定の位置である洗浄位置に移動した担体充填領域には被処理ガスが供給されず、洗浄液が供給されて担体充填領域の洗浄・栄養塩供給が行われるようにする、脱臭処理と洗浄・栄養塩供給の機能切換機構と、複数の担体充填領域のうち、所定の位置にある担体充填領域に洗浄液を供給して、該担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行う洗浄・栄養塩供給手段とを具備し、かつ、被処理ガス供給ラインおよび被処理ガス案内ラインを経て、被処理ガスが、複数の担体充填領域を所定の順に通過して、連続的に複数段式の脱臭処理が行われながら、所定時間が経過するごとに、脱臭機構部を回転させることにより、脱臭処理が行われた担体充填領域のうちの1つが、洗浄液による洗浄・栄養塩供給が行われるべき洗浄位置に移動し、洗浄位置に移動した担体充填領域が、洗浄・栄養塩供給手段により洗浄・栄養塩供給が行われ、次に洗浄・栄養塩供給手段による洗浄・栄養塩供給が行わた担体充填領域が、洗浄位置以外の、脱臭処理が行われるべき脱臭処理位置に移動して脱臭処理が再開されるように構成されているので、この生物脱臭装置を用いることにより、被処理ガスを連続的に脱臭処理しつつ、担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行うことが可能になり、安定した脱臭処理を長時間継続して行うことが可能になる。
また、請求項10の生物脱臭装置は、脱臭機構部が同一方向に回転し、複数の担体充填領域のすべてが同一周方向に移動するように構成されているとともに、 次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき段階にある担体充填領域に、周方向に隣接する位置が、洗浄液による洗浄・栄養塩供給を行う洗浄位置となるように構成されているので、次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき段階にある担体充填領域について、効率よく洗浄・栄養塩供給を行うことが可能になり、さらに安定した脱臭処理を長時間継続して行うことが可能になる。
また、本願発明(請求項11)の生物脱臭装置は、定期的に回転させることが可能で、かつ、回転軸が略垂直になるように配設され、微生物を担持させた担体が充填された領域が周方向に、複数の担体充填領域に分割された脱臭機構部と、脱臭機構部を回転させるための回転駆動手段と、被処理ガスを、複数の担体充填領域のうち、所定の担体充填領域に供給する被処理ガス供給ラインと、所定の担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、次の担体充填領域に導く被処理ガス案内ラインと、脱臭機構部が回転することにより、複数の担体充填領域のうち、周方向の所定の位置である洗浄位置に移動した担体充填領域には被処理ガスが供給されず、洗浄液が供給されて担体充填領域の洗浄・栄養塩供給が行われるようにする、脱臭処理と洗浄・栄養塩供給の機能切換機構と、複数の担体充填領域のうち、所定の位置にある担体充填領域に洗浄液を供給して、該担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行う洗浄・栄養塩供給手段とを具備し、かつ、被処理ガス供給ラインおよび被処理ガス案内ラインを経て、被処理ガスが、複数の担体充填領域を所定の順に通過して、連続的に複数段式の脱臭処理が行われながら、所定時間が経過するごとに、脱臭機構部を回転させることにより、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する一段目脱臭処理が行われた担体充填領域が、洗浄液による洗浄が行われるべき洗浄位置に移動し、洗浄・栄養塩供給手段により、洗浄位置に移動した担体充填領域の洗浄・栄養塩供給が行われ、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスが、被処理ガス供給ラインを経て、次に洗浄・栄養塩供給手段による洗浄・栄養塩供給が行われるべき担体充填領域に供給されて一段目脱臭処理が行われるとともに、いずれかの担体充填領域において脱臭処理が行われた後の悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガスが、被処理ガス案内ラインを経て、洗浄・栄養塩供給手段により洗浄・栄養塩供給が行われた、最終段脱臭処理が行われるべき担体充填領域に供給されて最終段脱臭処理が行われるように構成されているので、この生物脱臭装置を用いることにより、被処理ガスを連続的に脱臭処理しつつ、担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行うことが可能になり、安定した脱臭処理を長時間継続して行うことが可能になる。
また、この生物脱臭装置を用いることにより、請求項3の生物脱臭方法の発明を効率よく実施することが可能になる。
また、請求項12の生物脱臭装置のように、請求項9〜11のいずれかの発明の構成において、被処理ガスを複数段式に脱臭処理するための脱臭機構部が、いずれの担体充填領域における脱臭処理も行われていない未処理の被処理ガスを脱臭処理する一段目担体充填領域であって、次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき一段目担体充填領域と、いずれかの担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、複数の担体充填領域のうちの次の担体充填領域に供給して中間段脱臭処理を行う中間段担体充填領域と、中間段脱臭処理を行った後の、悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する最終段担体充填領域とを備えるようにした場合、3段以上の複数段式脱臭を確実に行って、さらに効率のよい脱臭を行うことが可能になる。
また、請求項13の生物脱臭装置のように、請求項9〜12のいずれかの発明の構成において、被処理ガスが、複数の担体充填領域を所定の順に通過し、連続的に複数段式の脱臭処理が行われるようにするために、所定時間が経過するごとに順次洗浄位置に移動する担体充填領域の順序に対応する順序で、被処理ガスが、複数の担体充填領域を通過し、複数段式の脱臭処理が行われるように、被処理ガス供給ラインと、被処理ガス案内ラインを配設することにより、脱臭処理工程を経た微生物の存在量の多い担体充填領域において、悪臭成分濃度の高い被処理ガスを処理し、以後、順に、前段よりも少ない脱臭処理工程しか経ていない、前段よりも微生物の存在量の少ない担体充填領域において、前段で処理された被処理ガスよりも、悪臭成分濃度の低い被処理ガスの脱臭処理を行うことが可能になり、バランスのとれた、効率のよい脱臭を長時間連続して行うことが可能になる。
また、請求項14の生物脱臭装置のように、請求項9〜13のいずれかの発明の構成において、脱臭機構部を、2〜6段の複数段脱臭処理を行うことができるように、周方向に2〜6個に分割された、複数の担体充填領域を備えており、かつ、該複数の担体充填領域のうち、一つが一段目担体充填領域、一つが最終段担体充填領域であり、残りが、中間段担体充填領域として機能するように構成した場合、構造の簡潔な生物脱臭装置を用いて、煩雑な脱臭操作を必要とすることなく、効率よく複数段式の生物脱臭を行うことが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
また、請求項15の生物脱臭装置のように、請求項9〜14のいずれかの発明の構成において、脱臭機構部を略円筒状で、周方向に所定の角度で2〜6個に均等分割された、平面形状が略扇形の複数の担体充填領域を備えた構成とした場合、担体充填領域の洗浄を行うと同時に、微生物に栄養分を与えることが可能になり、本願発明をさらに実効あらしめることが可能になる。
また、請求項16の生物脱臭装置のように、請求項9〜15のいずれかの発明の構成において、担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行う洗浄・栄養塩供給手段を、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスの脱臭処理を所定時間行った後、回転駆動手段により回転させられて所定の位置にある担体充填領域に、洗浄液として、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、塩化マンガン、硫酸鉄、リン酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化コバルト、モリブデン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を栄養塩として含有する水溶液を供給することができるような構成とした場合、担体充填領域の洗浄を行うと同時に、微生物に栄養分を与えることが可能になり、本願発明をさらに実効あらしめることが可能になる。
また、請求項17の生物脱臭装置のように、請求項16の発明の構成において、洗浄・栄養塩供給手段を、洗浄液として、さらに、過酸化水素、オゾンの少なくとも1種を添加した洗浄液を供給して、担体充填領域を洗浄することができるようにした場合、担体の余剰微生物の除去、微生物の代謝生成物(スカム)の除去を効率よく行うことが可能になり、本願発明をさらに実効あらしめることができる。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1は本願発明の一実施例にかかる生物脱臭装置の主要部の構成を模式的に示す図、図2は本願発明の一実施例にかかる生物脱臭装置を構成する脱臭機構部の構成を模式的に示す平面断面図、図3は図2の状態から脱臭機構部を90゜回転させた状態を示す平面断面図、図4は図3の状態から脱臭機構部をさらに90゜回転させた状態を示す平面断面図である。
この生物脱臭装置は、図1〜図4に示すように、円筒状で、定期的に矢印Yの方向(時計方向)に回転させることが可能で、かつ、回転軸が略垂直になるように配設され、微生物を担持させた担体が充填された領域が周方向に、4個の担体充填領域10(10a,10b,10c,10d)に均等に分割された脱臭機構部(担体が充填された充填塔)1と、脱臭機構部1を回転させるための回転駆動手段2と、被処理ガスを、複数の担体充填領域10(10a,10b,10c,10d)のうちの、所定の担体充填領域10(図1では10c)に供給する被処理ガス供給ライン3と、所定の担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、次の担体充填領域に導く被処理ガス案内ライン4a,4bと、脱臭処理が行われた後の処理ガスを排出する処理ガス排出ライン7と、脱臭機構部1が回転することにより、複数の担体充填領域10(10a,10b,10c,10d)のうち、周方向の所定の位置である洗浄・栄養塩供給領域(洗浄・栄養塩供給ゾーン)D(図2)に移動した担体充填領域10(図2では10d)を洗浄する洗浄・栄養塩供給手段5と、洗浄・栄養塩供給領域(洗浄・栄養塩供給ゾーン)D(図2)に移動した担体充填領域10(図2では10d)には被処理ガスが供給されず、洗浄液が供給されて担体充填領域10dの洗浄・栄養塩供給が行われるようにする、脱臭処理と洗浄・栄養塩供給処理とを切り換える機能切換機構6とを備えている。
また、この実施例の生物脱臭装置において、脱臭機構部1は、下部保持部1aと、上部保持部1b間に保持されて、例えば、下部保持部1a内に配設された回転駆動手段2により90゜ずつ回転させることができるように構成されている。なお、回転駆動手段2の構成や配設位置に特別の制約はなく、種々の構造のものを、任意の位置に配設することが可能である。
また、図2〜図4に示すように、脱臭機構部1を90゜ずつ回転させた場合の各担体充填領域10と、その位置で脱臭処理すべき被処理ガス(の悪臭成分濃度)の関係は以下に説明するようになる(図5参照)。
すなわち、図2のゾーンA(低濃度被処理ガス処理領域)は、悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する領域であり、このゾーンAの担体充填領域は、最終段脱臭処理を行う。
また、ゾーンB(中濃度被処理ガス処理領域)は、ゾーンCで一段目脱臭処理が行われた悪臭成分濃度が中間程度の被処理ガスを中間段脱臭処理する領域であり、このゾーンBの担体充填領域は、中間段脱臭処理を行う。
また、ゾーンC(高濃度被処理ガス処理領域)は、いずれの処理もされていない被処理ガスを一段目脱臭処理する領域であり、このゾーンCの担体充填領域は、一段目段脱臭処理を行う。
なお、ゾーンDは洗浄・栄養塩供給ゾーンであり、このゾーンDに回転移動した担体充填領域には、被処理ガスが供給されず、洗浄液が供給されて担体充填領域の洗浄・栄養塩供給が行われるように構成されている。
また、上部保持部1bの内部には、被処理ガスと被処理ガスを所定の担体充填領域に導くための被処理ガス供給ライン3と所定の担体充填領域とを接続する接続配管(図示せず)や、所定の担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、被処理ガス案内ライン4a,4bを経て次の担体充填領域に導くための接続配管(図示せず)などが配設されている。
なお、脱臭機構部を構成する担体充填領域における被処理ガスの流れは、担体充填領域の下部から上部への流れであってもよく、また、上部から下部への流れであってもよいが、担体充填領域の下部から上部に被処理ガスを流す方が好ましい。これは、上部から下部に被処理ガスを流すと、担体が保持している水分も上部から下部に流れ、担体充填領域の担体中の水分が少なくなり、微生物の活性が低下し、脱臭性能が低下することによる。
また、この実施例の生物脱臭装置においては、回転駆動手段2により、脱臭機構部1を回転させる(例えば、図2の状態で、脱臭機構部1を90゜矢印Yの方向に回転させて図3に示す状態とする)ことにより、担体充填領域10bが一段目脱臭処理を行う担体充填領域となり、担体充填領域10aが中間段脱臭処理を行う担体充填領域となり、担体充填領域10dが最終段脱臭処理を行う担体充填領域となり、担体充填領域10cが洗浄・栄養塩供給が行われる領域となるように構成されており、回転駆動手段2は、脱臭処理と洗浄・栄養塩供給処理の切換を行う機能切換機構6としての機能も果たすことになる。なお、機能切換機構6の構成はこれに限られるものではなく、他の種々の構成とすることが可能である。
また、担体充填領域10の洗浄・栄養塩供給を行う洗浄・栄養塩供給手段5は、洗浄液槽11,洗浄液供給ポンプ12、洗浄液供給配管13などから構成されおり、洗浄液は、脱臭機構部1を構成する担体充填領域10の最下部近傍に供給され、担体充填領域10を上昇しつつ、担体の洗浄を行い、上端部から排出されて洗浄液槽11に戻るように構成されている。
また、この実施例においては、洗浄液として、塩化カルシウムを栄養塩として含有するとともに、オゾンが添加された水溶液が用いられており、この洗浄液を洗浄・栄養塩供給ゾーンDに位置する担体充填領域10に供給することができるように構成されている。
洗浄液としては、その他にも、塩化アンモニウム、塩化マンガン、硫酸鉄、リン酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化コバルト、モリブデン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものを用いることが可能である。
また、上記のオゾンの代わりに過酸化水素水が添加された洗浄液を用いることも可能である。
次に、この実施例にかかる生物脱臭装置を用いて脱臭処理を行う場合の動作について説明する。
図2は、被処理ガス供給ライン3を経て、被処理ガスが、複数の担体充填領域10(図2では10c)に供給され、脱臭処理が行われるとともに、担体充填領域10cで脱臭処理された被処理ガスが、被処理ガス案内ライン4aにより、担体充填領域10bに供給され、担体充填領域10bで脱臭処理された被処理ガスが、被処理ガス案内ライン4bにより、担体充填領域10aに供給されて、各担体充填領域10c,10b,10aを順に通過し、連続的に複数段式の脱臭処理が行っている状態を示している。
そして、図2に示すような状態で、所定時間が経過した時点、すなわち、高濃度被処理ガスの脱臭処理を行っている担体充填領域10cにおいて、微生物の量が飽和に近くなるまで増大し、微生物の代謝生成物(スカム)の量も増えた時点で、脱臭機構部1を90゜回転させることにより、ゾーンCにおいて、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する一段目脱臭処理を行っていた担体充填領域10cが、図3に示すように、洗浄液による洗浄が行われるべき洗浄位置(洗浄・栄養塩供給ゾーンD)に移動し、洗浄・栄養塩供給手段5により洗浄・栄養塩供給が行われるとともに、ゾーンBにおいて、中間段脱臭処理を行っていた担体充填領域10bが、一段目脱臭処理が行われる位置(ゾーンC)に移動し、ゾーンAで、最終段脱臭処理を行っていた担体充填領域10aが、中間段脱臭処理が行われるべき位置(ゾーンB)に移動し、さらに、洗浄・栄養塩供給ゾーンDにおいて、洗浄・栄養塩供給に供されていた担体充填領域10dが最終段脱臭処理が行われるべきゾーンAに移動して、それぞれ脱臭処理を行う。
また、図3の状態から脱臭機構部をさらに90゜回転させることにより、図4に示すように、ゾーンA,B,C,Dと各担体充填領域10a,10b,10c,10dの関係も一段ずれた状態となる。
そして、これを繰り返すことにより、被処理ガスを連続的に脱臭処理しつつ、所定の担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行うことが可能になり、安定した脱臭処理を長時間継続して行うことが可能になる。
なお、図5に、この実施例における被処理ガスの、各担体充填領域10a,10b,10cへの供給順序(流れ)を示す。すなわち、この実施例では、図4に示すように、被処理ガスは、悪臭成分濃度の高い被処理ガスの脱臭処理を行う高濃度被処理ガス処理領域(ゾーンC)→悪臭成分濃度が中間程度の被処理ガスの脱臭処理を行う中濃度被処理ガス処理領域(ゾーンB)→悪臭成分濃度の低い被処理ガスの脱臭処理を行う低濃度被処理ガス処理領域(ゾーンA)の順に各担体充填領域を通過して排出されることになり、効率のよい脱臭処理を行うことができる。
なお、図5に示すような被処理ガスの流れとする、すなわち、被処理ガスの流れ方向と、脱臭機構部1の回転方向を逆にすることにより、
(a)図2,3,4のゾーンAに位置する洗浄後の微生物の存在量が少ない担体充填領域(例えば、図2では担体充填領域10a、図3では担体充填領域10d、図4では担体充填領域10c)には、それまでに脱臭処理された悪臭成分濃度の低い被処理ガスが供給され、この悪臭成分濃度の低い被処理ガスを処理することにより、軽い負荷で必要な脱臭を行いつつ、微生物を活性化させて中濃度の被処理ガスを脱臭処理することができる程度にまで微生物を増やすことが可能になる。
(b)ゾーンAで微生物の活性化され、その存在量がある程度多くなった担体充填領域がゾーンBに回転移動して、中濃度被処理ガスの脱臭処理を行うことにより、微生物が活性化されて、微生物の存在量がさらに多くなる。
(c)そして、微生物の活性化が最高の状態となり、その存在量が最も多くなった担体充填領域が、ゾーンCに回転移動し、悪臭成分濃度が最も高い被処理ガスの脱臭処理を行う。
(d)ゾーンCにおいて、微生物の活性が飽和に達して過剰繁殖し、脱臭性能が低下する直前の担体充填領域が、ゾーンDに回転移動し、洗浄・栄養塩供給工程に供されて、余剰微生物および微生物の代謝生成物(スカム)の除去とが行われ、担体充填領域の栄養塩供給が行われる。
というような作用効果が奏される。
その結果、微生物にかかる負担を小さくした微生物増殖を効率よく制御することが可能になり、安定した生物脱臭を行うことが可能になるとともに、ガス濃度負荷の変動にも対応しやすくなる。
また、この実施例のような構成とすることにより、生物脱臭装置の小型化を実現し、設備コストの低減を図ることが可能になる。
また、洗浄・栄養塩供給工程で、適切な水分、栄養塩の補給を行うことが可能になり、高い微生物活性を確保して、脱臭効率を確保するともに、処理時間(必要な脱臭効果を得るための被処理ガスと担体の接触時間)を短くすることが可能になる。
また、上記実施例では、4個の担体充填領域を備え、3段の脱臭処理を行うとともに、1個の領域において洗浄・栄養塩供給が行われるようにした生物脱臭装置を例にとって説明したが、本願発明はこれに限らず、2段の脱臭処理を行うような構成や、4段以上の脱臭処理を行うような構成とすることも可能である。
また、上記実施例では、被処理ガスを、4個の担体充填領域を所定の順に通過させて、連続的に複数段式の脱臭処理を行いながら、所定時間が経過するごとに、脱臭機構部を回転させることにより、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する一段目脱臭処理を行った担体充填領域を、洗浄位置に移動させて洗浄・栄養塩供給を行った後、洗浄・栄養塩供給が行われた担体充填領域に、複数段式に行われる脱臭処理のうち、悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガスを供給して最終段脱臭処理を行うようにした場合を例にとって説明したが、本願発明は、複数の担体充填領域への被処理ガスの具体的な供給順序や、脱臭機構部の具体的な回転方向などに特に制約はなく、例えば、上記実施例1の場合と同様の構成を有する生物脱臭装置を用い、被処理ガスを、複数の担体充填領域を任意の所定の順に通過させて、連続的に複数段式の脱臭処理を行いながら、所定時間が経過するごとに脱臭機構部を任意の所定の方向に回転させ、脱臭処理を行った担体充填領域の1つを、洗浄位置に移動させ、該担体充填領域を洗浄・栄養塩供給し、洗浄・栄養塩供給が行われた担体充填領域を、洗浄位置以外の、脱臭処理が行われるべき脱臭処理位置に移動させて脱臭処理を再開するように構成することも可能である。
本願発明はさらにその他の点においても上記実施形態に限定されるものではなく、担体充填領域の数などの脱臭機構部の具体的な構成、回転駆動手段の構成や具体的な構造、被処理ガス供給ライン、被処理ガス案内ラインの配設態様、脱臭処理と洗浄・栄養塩供給の機能切換機構の具体的な構成、洗浄・栄養塩供給手段の構成や洗浄・栄養塩供給工程の具体的な実施方法などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
上述のように、本願発明によれば、煩雑な運転操作や、複雑な設備構造を必要とせず、連続して安定した脱臭操作を行うことが可能で、低コストの生物脱臭方法およびそれを実施するための生物脱臭装置を提供することが可能になる。
したがって、本願発明は、揮発性有機化合物(VOC)に由来する悪臭や、従来からの悪臭(硫化水素、硫化メチル、メチルメルカプタン)などを除去するための脱臭装置の技術分野に広く適用することが可能である。
本願発明の一実施例にかかる生物脱臭装置の主要部の構成を模式的に示す図である。 本願発明の一実施例にかかる生物脱臭装置を構成する脱臭機構部の構成を模式的に示す平面断面図である。 本願発明の一実施例にかかる生物脱臭装置を構成する脱臭機構部を、図2の状態から90゜回転させた状態を模式的に示す平面断面図である。 本願発明の一実施例にかかる生物脱臭装置を構成する脱臭機構部を、図3の状態からさらに90゜回転させた状態を示す平面断面図である。 本願発明の一実施例において、脱臭機構部を90゜ずつ回転させた場合の各担体充填領域と、その位置で脱臭処理すべき被処理ガス(の悪臭成分濃度)の関係を示す図である。 従来の生物脱臭装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 脱臭機構部
1a 下部保持部
1b 上部保持部
2 回転駆動手段
3 被処理ガス供給ライン
4a,4b 被処理ガス案内ライン
5 洗浄・栄養塩供給手段
6 機能切換機構
7 処理ガス排出ライン
10(10a,10b,10c,10d) 担体充填領域
11 洗浄液槽
12 洗浄液供給ポンプ
13 洗浄液供給配管
A ゾーン(低濃度被処理ガス処理領域)
B ゾーン(中濃度被処理ガス処理領域)
C ゾーン(高濃度被処理ガス処理領域)
D ゾーン(洗浄・栄養塩供給領域)

Claims (17)

  1. 定期的に回転させることが可能で、かつ、回転軸が略垂直になるように配設され、微生物を担持させた担体が充填された領域が周方向に、複数の担体充填領域に分割された脱臭機構部を有し、前記脱臭機構部が回転することにより、複数の前記担体充填領域のうち、周方向の所定の位置である洗浄位置に移動した担体充填領域には被処理ガスが供給されず、洗浄液による洗浄・栄養塩供給に供されるように構成された生物脱臭装置を用い、
    被処理ガスを、前記複数の担体充填領域を所定の順に通過させて、連続的に複数段式の脱臭処理を行いながら、
    所定時間が経過するごとに、前記脱臭機構部を回転させることにより、脱臭処理を行った担体充填領域のうちの1つを、洗浄液による洗浄・栄養塩供給が行われるべき洗浄位置に移動させ、前記洗浄位置に移動した担体充填領域に栄養塩を含有する洗浄液を供給して該担体充填領域を洗浄・栄養塩供給し、
    前記洗浄・栄養塩供給工程において洗浄・栄養塩供給が行われた担体充填領域を、洗浄位置以外の、脱臭処理が行われるべき脱臭処理位置に移動させて脱臭処理を再開するように構成されていること
    を特徴とする生物脱臭方法。
  2. 前記脱臭機構部が同一方向に回転し、前記複数の担体充填領域のすべてが同一周方向に移動するように構成されているとともに、
    次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき段階にある担体充填領域に、周方向に隣接する位置が、洗浄液による洗浄・栄養塩供給を行う前記洗浄位置となるように構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の生物脱臭方法。
  3. 定期的に回転させることが可能で、かつ、回転軸が略垂直になるように配設され、微生物を担持させた担体が充填された領域が周方向に、複数の担体充填領域に分割された脱臭機構部を有し、前記脱臭機構部が回転することにより、複数の前記担体充填領域のうち、周方向の所定の位置である洗浄位置に移動した担体充填領域には被処理ガスが供給されず、洗浄液による洗浄・栄養塩供給に供されるように構成された生物脱臭装置を用い、
    被処理ガスを、前記複数の担体充填領域を所定の順に通過させて、連続的に複数段式の脱臭処理を行いながら、
    所定時間が経過するごとに、前記脱臭機構部を回転させることにより、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する一段目脱臭処理を行った担体充填領域を、洗浄液による洗浄が行われるべき洗浄位置に移動させ、前記洗浄位置に移動した担体充填領域に栄養塩を含有する洗浄液を供給して該担体充填領域を洗浄・栄養塩供給し、
    前記洗浄・栄養塩供給工程において洗浄・栄養塩供給が行われた担体充填領域に、複数段式に行われる前記脱臭処理のうち、悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガスを供給して最終段脱臭処理を行うとともに、
    次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき担体充填領域において、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する一段目脱臭処理を行うように構成されていること
    を特徴とする生物脱臭方法。
  4. 前記被処理ガスを複数段式に脱臭処理する前記複数段式脱臭処理工程が、
    いずれの担体充填領域における脱臭処理も行われていない未処理の被処理ガスを、次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき担体充填領域に供給して一段目脱臭処理を行う一段目脱臭処理工程と、
    いずれかの担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、複数の担体充填領域のうちの次の担体充填領域に供給して中間段脱臭処理を行う中間段脱臭処理工程と、
    前記中間段脱臭処理を行った後の、悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガスを前記洗浄・栄養塩供給工程で洗浄・栄養塩供給が行われた担体充填領域に供給して最終段脱臭処理を行う最終段脱臭処理工程と
    を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の生物脱臭方法。
  5. 被処理ガスを、前記複数の担体充填領域を所定の順に通過させて、連続的に複数段式の脱臭処理を行うにあたって、
    前記所定時間が経過するごとに順次前記洗浄位置に移動する前記担体充填領域の順序に対応する順序で、被処理ガスを、前記複数の担体充填領域を通過させることにより複数段式の脱臭処理を行うこと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の生物脱臭方法。
  6. 前記脱臭機構部を2〜6個に分割し、2〜6段の複数段脱臭処理を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の生物脱臭方法。
  7. 前記洗浄液として、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、塩化マンガン、硫酸鉄、リン酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化コバルト、モリブデン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を栄養塩として含有する水溶液を用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の生物脱臭方法。
  8. 前記洗浄液として、さらに、過酸化水素、オゾンの少なくとも1種を添加した洗浄液を用いることを特徴とする請求項7記載の生物脱臭方法。
  9. 定期的に回転させることが可能で、かつ、回転軸が略垂直になるように配設され、微生物を担持させた担体が充填された領域が周方向に、複数の担体充填領域に分割された脱臭機構部と、
    前記脱臭機構部を回転させるための回転駆動手段と、
    被処理ガスを、前記複数の担体充填領域のうち、所定の担体充填領域に供給する被処理ガス供給ラインと、
    前記所定の担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、次の担体充填領域に導く被処理ガス案内ラインと、
    前記脱臭機構部が回転することにより、複数の前記担体充填領域のうち、周方向の所定の位置である洗浄位置に移動した担体充填領域には被処理ガスが供給されず、洗浄液が供給されて担体充填領域の洗浄・栄養塩供給が行われるようにする、脱臭処理と洗浄・栄養塩供給の機能切換機構と、
    前記複数の担体充填領域のうち、所定の位置にある担体充填領域に洗浄液を供給して、該担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行う洗浄・栄養塩供給手段と
    を具備し、かつ、
    前記被処理ガス供給ラインおよび前記被処理ガス案内ラインを経て、被処理ガスが、前記複数の担体充填領域を所定の順に通過して、連続的に複数段式の脱臭処理が行われながら、
    所定時間が経過するごとに、前記脱臭機構部を回転させることにより、脱臭処理が行われた担体充填領域のうちの1つが、洗浄液による洗浄・栄養塩供給が行われるべき洗浄位置に移動し、前記洗浄位置に移動した担体充填領域が、前記洗浄・栄養塩供給手段により洗浄・栄養塩供給が行われるように構成されているとともに、
    次に前記洗浄・栄養塩供給手段による洗浄・栄養塩供給が行わた担体充填領域が、洗浄位置以外の、脱臭処理が行われるべき脱臭処理位置に移動して脱臭処理が再開されるように構成されていること
    を特徴とする生物脱臭装置。
  10. 前記脱臭機構部が同一方向に回転し、前記複数の担体充填領域のすべてが同一周方向に移動するように構成されているとともに、
    次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき段階にある担体充填領域に、周方向に隣接する位置が、洗浄液による洗浄・栄養塩供給を行う前記洗浄位置となるように構成されていること
    を特徴とする請求項9記載の生物脱臭装置。
  11. 定期的に回転させることが可能で、かつ、回転軸が略垂直になるように配設され、微生物を担持させた担体が充填された領域が周方向に、複数の担体充填領域に分割された脱臭機構部と、
    前記脱臭機構部を回転させるための回転駆動手段と、
    被処理ガスを、前記複数の担体充填領域のうち、所定の担体充填領域に供給する被処理ガス供給ラインと、
    前記所定の担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、次の担体充填領域に導く被処理ガス案内ラインと、
    前記脱臭機構部が回転することにより、複数の前記担体充填領域のうち、周方向の所定の位置である洗浄位置に移動した担体充填領域には被処理ガスが供給されず、洗浄液が供給されて担体充填領域の洗浄・栄養塩供給が行われるようにする、脱臭処理と洗浄・栄養塩供給の機能切換機構と、
    前記複数の担体充填領域のうち、所定の位置にある担体充填領域に洗浄液を供給して、該担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行う洗浄・栄養塩供給手段と
    を具備し、かつ、
    前記被処理ガス供給ラインおよび前記被処理ガス案内ラインを経て、被処理ガスが、前記複数の担体充填領域を所定の順に通過して、連続的に複数段式の脱臭処理が行われながら、
    所定時間が経過するごとに、前記脱臭機構部を回転させることにより、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する一段目脱臭処理が行われた担体充填領域が、洗浄液による洗浄が行われるべき洗浄位置に移動し、前記洗浄・栄養塩供給手段により、前記洗浄位置に移動した担体充填領域の洗浄・栄養塩供給が行われ、
    悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスが、前記被処理ガス供給ラインを経て、次に前記洗浄・栄養塩供給手段による洗浄・栄養塩供給が行われるべき担体充填領域に供給されて一段目脱臭処理が行われるとともに、
    いずれかの前記担体充填領域において脱臭処理が行われた後の悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガスが、前記被処理ガス案内ラインを経て、前記洗浄・栄養塩供給手段により洗浄・栄養塩供給が行われた、最終段脱臭処理が行われるべき担体充填領域に供給されて最終段脱臭処理が行われるように構成されていること
    を特徴とする生物脱臭装置。
  12. 前記被処理ガスを複数段式に脱臭処理するための前記脱臭機構部が、
    いずれの担体充填領域における脱臭処理も行われていない未処理の被処理ガスを脱臭処理する一段目担体充填領域であって、次に洗浄・栄養塩供給が行われるべき一段目担体充填領域と、
    いずれかの担体充填領域で脱臭処理が行われた被処理ガスを、複数の担体充填領域のうちの次の担体充填領域に供給して中間段脱臭処理を行う中間段担体充填領域と、
    前記中間段脱臭処理を行った後の、悪臭成分を最も低濃度に含有する被処理ガスを脱臭処理する最終段担体充填領域と
    を備えていることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の生物脱臭装置。
  13. 被処理ガスが、前記複数の担体充填領域を所定の順に通過し、連続的に複数段式の脱臭処理が行われるようにするために、
    前記所定時間が経過するごとに順次前記洗浄位置に移動する前記担体充填領域の順序に対応する順序で、被処理ガスが、前記複数の担体充填領域を通過し、複数段式の脱臭処理が行われるように、前記被処理ガス供給ラインと、前記被処理ガス案内ラインが配設されていること
    を特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の生物脱臭装置。
  14. 前記脱臭機構部が、2〜6段の複数段脱臭処理を行うことができるように、周方向に2〜6個に分割された、複数の担体充填領域を備えており、かつ、該複数の担体充填領域のうち、一つが前記一段目担体充填領域、一つが前記最終段担体充填領域であり、残りが、前記中間段担体充填領域として機能するように構成されていることを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載の生物脱臭装置。
  15. 前記脱臭機構部が略円筒状で、周方向に所定の角度で2〜6個に均等分割された、平面形状が略扇形の複数の担体充填領域を備えていることを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載の生物脱臭装置。
  16. 前記担体充填領域の洗浄・栄養塩供給を行う前記洗浄・栄養塩供給手段が、悪臭成分を最も高濃度に含有する被処理ガスの脱臭処理を所定時間行った後、前記回転駆動手段により回転させられて所定の位置にある担体充填領域に、前記洗浄液として、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、塩化マンガン、硫酸鉄、リン酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化コバルト、モリブデン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を栄養塩として含有する水溶液を供給することができるように構成されていることを特徴とする請求項9〜15のいずれかに記載の生物脱臭装置。
  17. 前記洗浄・栄養塩供給手段が、前記洗浄液として、さらに、過酸化水素、オゾンの少なくとも1種を添加した洗浄液を供給して、前記担体充填領域を洗浄することができるように構成されていることを特徴とする請求項16記載の生物脱臭装置。
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