JP4336030B2 - 溶鋼取鍋の不定形耐火物内張り構造 - Google Patents

溶鋼取鍋の不定形耐火物内張り構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流し込み施工用不定形耐火物によって形成した溶鋼取鍋の内張り構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年における溶鋼取鍋は、溶鋼温度の上昇、滞湯時間の延長、ガス吹き込み攪拌等による操業の過酷化によって内張りの損耗が著しい。また、間欠操業に伴う側壁への付着物増加(ビルドアップ)による取鍋内容積低下の問題もある。
【0003】
この取鍋操業の過酷化による内張りの損耗は、溶鋼・スラグのアタックによる通常の溶損に加え、スラグ浸透による変質層厚みの増加が起因した溶損あるいは構造的スポーリングを招く。また、ビルドアップは、スラグと耐火物の反応によって形成する比較的高融点の生成物の側壁への付着によるものである。
【0004】
一方、溶鋼取鍋の内張りは、施工性の面から流し込み施工が一般的であり、これに使用される流し込み施工用不定形耐火物(以下、流し込みと称する。)としては、特開平1−87577号公報、特開平2−221155号公報などに記載のアルミナ−スピネル質流し込み材から、耐用性により優れた例えば特開平8−2975号公報等に記載のアルミナ−マグネシア質流し込み材に移行しつつある。
【0005】
このアルミナ−マグネシア質流し込み材は、使用中の高温下でアルミナとマグネシアとがスピネル(MgO・Al)生成反応を生じる。そして、この反応で生成した微細スピネルがマトリックスを緻密化し、耐食性および耐火物組織強度を向上させる効果がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このアルミナ−マグネシア質流し込み材は前記スピネル生成反応に伴う急激な膨張で亀裂が発生し、この亀裂の存在はスラグ浸透が原因したビルドアップが生じやすい。このため、アルミナ−マグネシア質流し込み材といえども、取鍋操業の安定化においては決して十分なものではない。
【0007】
一方、アルミナ−スピネル質流し込み材そのものも知られており、急激な膨張がなく施工体そのものは安定しているが、アルミナ−マグネシア質で見られるマトリックス部での微細スピネルの形成がない分、耐食性および耐スラグ浸透性に劣るという欠点がある。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、アルミナ−スピネル質がもつ容積安定性の維持と、アルミナ−マグネシア質流し込み材で見られる微細スピネル生成によるマトリックス部の緻密化を併せ有する溶鋼取鍋の内張り構造を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
溶鋼取鍋の内張りは、側壁内張りと敷部内張りとに大別される。敷部は溶鋼の受湯・排出に伴い、著しい熱衝撃を受ける。スラグは溶綱湯面に浮遊することから側壁はスラグに接する機会が多く、耐食性および耐スラグ浸透性の面で敷部よりも使用条件が過酷である。このため、側壁内張りと敷部内張り、それぞれの使用条件に見合う材質の選定が必要である。
【0010】
本発明においては、溶鋼取鍋の内張り構造の側壁内張りと敷部内張りに不定形耐火物としてスピネル超微粉を適量添加したアルミナ−スピネル質流し込み材を適用した。
【0011】
しかし、スピネル超微粉はその反応性の高さから耐火物組織の過焼結を招き、著しい熱衝撃を受ける敷部内張りにおいては耐スポーリング性を低下し、結局は耐用性に劣ることになる。そこで、スピネル超微粉を適量添加したアルミナ−スピネル質流し込み材を側壁内張りに使用し、敷部の内張りはスピネル超微粉を特定量以下にしたアルミナ−スピネル質流し込み材とし、この両者の組み合わせ構造が溶鋼取鍋の内張り全体としての耐用性が格段に向上するという知見を得て、本発明を完成した。
【0012】
すなわち、本発明は、耐火骨材組成をMgO・Al系スピネルを8〜30質量%、アルミナを70〜92質量%含む流し込み施工用不定形耐火物によって側壁部および敷部を内張りし、側壁部内張りおよび敷部内張りはいずれもMgO・Al 系スピネルとして平均粒径5μm以下のスピネル超微粉を含み、それぞれ側壁部内張りと敷部内張りにおけるMgO・Al系スピネルのうち平均粒径5μm以下のスピネル超微粉が耐火骨材組成全体に占める割合を、側壁部内張りにあっては8〜17質量%とし、部内張りにあっては、8質量%未満であって、且つ側壁部内張りより3質量%以上少なくしたことを特徴とする。
【0013】
側壁部内張りにおけるスピネル超微粉は、マトリックスの緻密化による耐食性、耐スラグ浸透性に効果をもつ。このスピネル超微粉は耐火物使用中にスピネル反応で生成するものではなく、予め存在していることで、アルミナ−マグネシア質流し込み材の場合に見られる急激な膨張の問題がない。したがって、耐スポーリングにも優れている。
【0014】
一方、敷部内張りはスピネル超微粉を特定量以下にしたことで過焼結を抑制し、受湯時の著しい熱衝撃に対しても耐スポーリング性の低下を防止する。
【0015】
敷部内張りはスピネル超微粉を特定量以下にしたことで過焼結を防止し、受湯時の激しい熱衝撃に対しても優れた耐スポーリング性を発揮する。なお、敷部内張りは側壁内張りと違ってスラグラインと常に接しないことで、耐食性において耐スラグ浸透性の影響は少ない。
【0016】
溶鋼取鍋はその操業において溶鋼を排出した後、敷部に付着した地金除去を酸素洗浄によって行うことがある。酸素洗浄は地金の溶融温度が1800℃以上の超高温になることから、敷部内張りにスピネル超微粉の添加で酸素洗浄に対する耐食性の向上を図る。しかし敷部内張りの耐スポーリング性を確保するため、スピネル超微粉の割合は、耐火骨材組成全体に対して8質量%未満にすることが必要である。
【0017】
ビルドアップは側壁内張りにおいて生じる現象である。本発明におけるスピネル超微粉は予め添加したものであるため、側壁内張りにおいてアルミナ−マグネシア質流し込み材に見られる亀裂発生がなく、ビルドアップの原因となるスラグ浸透が防止され、耐ビルドアップ性にも優れた効果をもつ。
【0018】
溶鋼取鍋は溶鋼温度、二次精錬処理等の操業条件によって、側壁部内張りでのスピネル超微粉の添加量を本発明で限定した範囲内で適宜変化させることができる。例えば溶鋼温度が低いあるいは二次精錬処理時間が短い等、操業条件が比較的厳しくない場合は、側壁部内張りにおけるスピネル超微粉の割合を押さえることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する流し込み材において、耐火骨材としてのスピネルは、MgO・Alを主成分とした焼結品あるいは電融品とする。MgO、Alそれぞれの割合は必ずしもスピネル理論組成である必要はなく、例えばMgOの割合が8〜30質量%のものが使用できる。
【0020】
耐火骨材組成に占めるスピネルの割合は、8質量%未満で耐食性、耐スラグ浸透性に劣り、30質量%を超えると耐スラグ浸透性が低下する。
【0021】
アルミナは電融品、焼結品のいずれでもよい。また、微粉部には仮焼品を使用してもよい。アルミナのうち、ばん土けつ岩、ボーキサイト等の天然原料はAl純度が低いことから、これらを使用する場合は一部にとどめ、Al純度が高い合成品を主体にすることが好ましい。
【0022】
耐火骨材組成に占めるアルミナの割合は、前記スピネルが占める残部の主体であり具体的には70〜92質量%である。
【0023】
側壁部内張りは前記アルミナ−スピネル質において、耐火骨材組成全体に占める割合で、MgO・Al系スピネルのうち平均粒径5μm以下さらに好ましくは2μm以下のスピネル超微粉を8〜17質量%とする。このスピネル超微粉の割合が8質量%未満では耐スラグ浸透性の効果に劣り、17質量%を超えると耐スポーリング性が低下する。
【0024】
敷部内張りには、酸素洗浄による地金除去時の溶損を防止するためにスピネル超微粉を適量添加するただし、敷部内張りの耐火骨材組成におけるスピネルのうち平均粒径5μm以下のスピネル超微粉を8質量%未満とし、且つ敷部内張りのこのスピネル超微粉の割合を前記側壁部内張りでのスピネル超微粉の割合より3質量%以上少なくする。
【0025】
敷部内張りの耐火骨材組成におけるスピネル超微粉の割合は溶鋼取鍋の操業条件によって調整できる。操業条件が厳しくない場合はスピネル超微粉の割合が比較的多くてもよい。しかし、敷部内張りでの耐スポーリング性の効果を顕著にするために、この敷部内張りにおけるスピネル超微粉の割合は前記のように側壁部内張りより3質量%以上少なくすることが必要である。
【0026】
ここで使用するスピネル超微粉について、その製造方法は特に限定されない。例えば仮焼アルミナ、水酸化アルミニウム等のアルミナ源と軽焼マグネシア、水酸化マグネシウム等のマグネシア源とを任意の割合で混合し、焼成後、微粉砕して得る。
【0027】
耐火骨材としての一般的なスピネルの焼成温度は通常1800〜2000℃であるが、本発明で使用するスピネル超微粉は活性度あるいは微粉砕が容易等により、例えば1600℃以下さらに好ましくは1100〜1500℃といった低温焼成品の使用が好ましい。
【0028】
スピネル超微粉の化学組成は、例えばMgO:20〜30質量%、残部がAl主体とする。MgOが多過ぎると施工水との水和の問題があり、好ましくない。
【0029】
なお、このスピネル超微粉の平均粒径の測定は、例えばレーザー式粒度分布測定器で行うことができる。
【0030】
本発明で使用する流し込み材に使用する耐火骨材は、スピネルおよびアルミナを主体にするが、さらに例えばマグネシアを組み合わせ使用してもよい。マグネシアを組み合わせる場合は、耐スポーリング性を低下させないために耐火骨材の合量100質量%に占める割合で5質量%以下が好ましい。特に敷部の内張りに対するマグネシアの量は耐スポーリング性を損なわないように少なくすることが必要である。また、マグネシアを組み合わせた場合は、それに合わせてスピネル超微粉以外のスピネルの割合を低減させる必要がある。
【0031】
耐火骨材組成として他にもシリカ、ムライト、カルシア、マグネシア−カルシア、ジルコン、ジルコニア、クロミア、炭素、炭化物、窒化物、ほう化物、粘土、ムライト等を一部に組み合わせてもよいが、これらは熱間強度を低下させる原因となりやすいので耐火骨材組成に占める割合で5質量%以下の範囲で調整する。
【0032】
各耐火骨材の粒径は、本発明で使用するスピネル超微粉の割合を考慮した上で、従来の流し込み材と同様に、粗粒,中粒、微粒に調整する。
【0033】
耐火骨材以外の添加物については従来材質と特に変わりがない。例えば、耐火粗大粒、分散剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、乾燥促進剤、Al等の金属粉、揮発シリカ、塩基性乳酸アルミニウム、ガラス粉、ピッチ粉、有機質ファイバー、炭素質ファイバー、金属質ファイバー(例えばステンレス鋼ファイバー)、セラミックファイバー等を添加してもよい。
【0034】
耐火粗大粒は耐スポーリング性の向上を主の目的とする。具体的な材質は、アルミナ、スピネル等の焼結品、電融品あるいはこれらを主材とした耐火物廃材が挙げられる。その粒径は通常10〜50mmである。添加量は、耐火性骨材100質量%に対する外掛けで40質量%以下、好ましくは10〜35質量%である。多過ぎると施工時の流動性の低下で密充填組織が得られない。
【0035】
有機質ファイバーは急激な昇温時の施工体爆裂を防止する。例えばビニロン、ポリビニルアルコール、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの高分子有機質とする。長さは1〜10mmが好ましい。その添加量は耐火骨材の合量100質量%に対して外掛け0.05〜1質量%が好ましい。少ないと耐スポーリング性の効果が得られず、多いと耐食性の低下を招く。
【0036】
敷部内張りは受湯時の熱衝撃応力を緩和するために鋼ファイバー、ステンレス鋼ファイバー等の金属質ファイバーの添加が特に好ましい。敷部内張りに金属質ファイバーを添加する場合、その割合は耐火骨材組成100質量%に対し外掛け0.5〜4質量%が好ましい。
【0037】
結合剤はアルミナセメントが最も好ましいが、これに限らずマグネシアセメント、乳酸アルミニウム等でもよい。その割合は耐火骨材100質量に対し外掛け1〜15質量%が好ましい。
【0038】
分散剤は流動性付与のために最も一般的に使用される。その具体例は、トリポリリン酸ソーダ、ヘキサメタリン酸ソーダ、ウルトラポリリン酸ソーダ、酸性ヘキサメタリン酸ソーダ、ホウ酸ソーダ、炭酸ソーダなどの無機塩、クエン酸ソーダ、酒石酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ、スルホン酸ソーダ、ポリメタリン酸塩、ポリカルボン酸塩、β−ナフタレンスルホン酸塩類、ナフタリンスルフォン酸等である。耐火骨材組成100質量%に対して0.01〜0.5質量%程度添加される。
【0039】
流し込み材の施工は、以上の組成全体に対して外掛け4〜8質量%程度の施工水を添加・混合して行われる。施工時には、充填性を高めるためにバイブレータにより振動を付与するのが好ましい。また、溶鋼容器等に中子を使用して直接施工する他、予め流し込み施工して得たプレキャストブロックとして内張りしてもよい。
【0040】
側壁内張りの頂部に位置するスラグラインは、耐スラグ侵食性に優れた耐火物を配置することが好ましい。その材質は例えばMgO−C質、MgO−Cr質、ロー石等のれんが材質、あるいはMgO−CaO質等の不定形耐火物材質から、取鍋の操業条件に合わせて適宜選択使用する。
【0041】
施工性の面から本発明では敷部内張の全体を本発明で限定した敷部内張り用材質とすることが好ましいが、必要によっては敷部のうち湯当り部に耐溶鋼落下衝撃性に優れた他の材質を配置してもよい。
【0042】
側壁部および敷部の内張りは本発明の流し込み材を直接施工してもよいし、背面にパーマ内張りを介在してもよい。また、この内張り構造は新規な内張り施工、使用後の継ぎ足し施工のいずれにも適応できる。
【0043】
【実施例】
表1に本発明の実施例とその試験結果を示す。表2は、比較例とその試験結果を示す。同表において、側壁部に対しスピネル超微粉を含まない比較例1とスピネル超微粉の割合が少ない比較例2と、側壁部、敷部ともスピネル超微粉の割合が多い比較例3を示す。比較例4は、側壁部がスピネル超微粉を含むスピネル全体の割合が本発明より多く、比較例5は側壁部にアルミナ−マグネシア質を使用したもので、また、比較例6は側壁部のスピネル超微粉の平均粒径が大きい例を示し、さらに、比較例7は側壁部、敷部共にスピネル超微粉を規定量の範囲外添加したもので、敷部のスピネル超微粉を多く含む例を示す。
【0044】
それぞれの流し込み材は、100トン溶鋼取鍋における内張り構造に適用し、敷部を厚さ約180〜200mmで内張りした後、中子を用いて側壁部を厚さ約100mmをもって内張りした。この内張りは敷部、側壁部共に振動を付与しつつ流し込み施工した。次いで、24時間養生後、1000℃で加熱熱乾燥し、施工を完了した。
【0045】
【表1】
Figure 0004336030
【表2】
Figure 0004336030
表1の試験結果が示すように、実施例はいずれも敷部における損耗速度が小さく、また、側壁についてはビルドアップ防止効果に優れている。なお、側壁は後述する比較例の場合も同様であるが、ビルドアップの原因ともなる付着物の存在で損耗されていない。そして、側壁部、敷部の耐用性にバランスが取れていることで、内張り全体としての寿命が格段に向上している。
【0046】
これに対して、表2の試験結果に示すように、比較例1と比較例2は、スラグ浸透が原因でビルドアップが大きく、取鍋内容積の低下によって耐用性に劣る。また、比較例3は側壁部、敷部のいずれもスポーリングによる剥離が大きく、耐用性に劣る。比較例4は側壁部のビルドアップが大きい。比較例5はビルドアップが著しい。また、比較例6は、スラグ浸透抑制の効果に劣り、ビルドアップが大きく、さらに、比較例7は敷部のスポーリング損傷が大きい結果を示している。
【0047】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明は溶鋼取鍋における側壁、敷部の各使用条件に見合う材質を見出し、それらを側壁、敷部の各部位に内張りしたものであるので、溶鋼取鍋の内張り全体としての耐用性が向上できる。また、側壁、敷部のいずれの内張り材質も基本的にはアルミナ−スピネル質であり、使用原料の種類、品質管理等での共通性が高く、耐火物の製造および内張り施工を効率的に行うことができる。
【0048】
溶鋼取鍋の内張りは施工の省力化のため、側壁、敷部共に流し込み施工するオール不定形耐火物が今後ますます普及することが予想される。本発明の内張り施工技術は基本的には各部位共にアルミナ−スピネル質であることで、オール不定形耐火物がもつ施工の省力化を損なうこともない。

Claims (1)

  1. 耐火骨材組成が、MgO・Al系スピネルを8〜30質量%、アルミナを70〜92質量%含む流し込み施工用不定形耐火物によって側壁部および敷部を内張りし、側壁部内張りおよび敷部内張りはいずれもMgO・Al 系スピネルとして平均粒径5μm以下のスピネル超微粉を含み、それぞれ側壁部内張りと敷部内張りにおけるMgO・Al系スピネルのうち平均粒径5μm以下のスピネル超微粉が耐火骨材組成全体に占める割合を、側壁部内張りにあっては8〜17質量%とし、敷部内張りにあっては、8質量%未満であって、且つ、側壁部内張りより3質量%以上少なくしたことを特徴とする溶鋼取鍋の不定形耐火物内張り構造。
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