JP4334509B2 - 被搬送物の枚数計数装置 - Google Patents

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Description

この発明は、同一形状で厚みの相違する葉書、封筒などの被搬送物を複数枚積層してスタックする給紙スタック部と、被搬送物が排紙される排紙スタック部と、前記給紙スタック部から前記排紙スタック部へ向けて被搬送物を供給して搬送する供給搬送部と、被搬送物の枚数を計数するカウント部とを具えた被搬送物の枚数計数装置に関する。
郵便局において、郵便料金の徴収という作業がある。例えば、企業等から大量の被搬送物が持ち込まれた場合、従来では局員がその被搬送物の数を1枚ずつ手で数え、その枚数に応じた料金を徴収していた。通常同一料金の被搬送物を同時に10枚以上差し出す場合、個々の被搬送物に切手を貼付せず、1枚あたりの料金を枚数に乗じた額の料金を一括して料金別納により窓口に支払うことが行われる。
しかし、この計数作業は煩わしい作業だった。そこで、郵便物の枚数を早く、かつ正確に計測することができるようにした郵便物チェッカー装置が案出された(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−263583号公報
しかし、従来の郵便物チェッカー装置は、郵便区分システム内に組み込んだ状態で使用されるため郵便物の区分けを行う区分け機能を具えるとともに、郵便物の重量により重送を検知する計量機能を具えていたため、大型で机上に設置できなかった。
また近年、ダイレクトメールを代行して発送する業社が出現している。ダイレクトメールは、同一の被搬送物を多数作成して、不特定多数の名宛人に差し出される。
ダイレクトメール代行業者が上記の郵便物チェッカー装置を使用するためには、装置を設置する作業場所を確保せねばならず、作業場所を確保することが困難であるという問題がある。そこで、ダイレクトメールされることが多い封筒、葉書などの被搬送物用に特化して、机上に設置できるデスクトップ型の被搬送物の枚数計数装置が案出された。
従来の枚数計数装置は、最小厚さが0.5mmから最大厚さが1.5mmの範囲内の被搬送物しか搬送できず、厚さが1.5mmを越える封筒と越えない封筒を混在させて計数することはできなかった。そこで、計数作業前に搬送可能な被搬送物を人がいちいち取捨選択していたが、時間がかかり計数作業の能率が落ちるという問題がある。
また、配達先が転居等により宛先不明の場合、郵便局において宛先不明の旨を記載した付箋が宛名面に貼付され、その被搬送物が送り主に返却される。この際に、付箋が貼付された被搬送物が枚数計数装置にセットされ計数されるが、通常に搬送されているのにも拘わらず付箋が起因となって重送と誤検知されてしまうことがあり、計数作業の能率が落ちるという問題がある。
そこでこの発明は、前記のような従来のものが有する問題点を解決し、机上に設置でき、かつ薄い被搬送物と共に厚い被搬送物を混在させて枚数を計測できるとともに、付箋が貼付された被搬送物の搬送時に誤検知しない被搬送物の枚数計数装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、同一形状で厚みの相違する封筒などの被搬送物を複数枚積層してスタックする給紙スタック部と、被搬送物が排紙される排紙スタック部と、前記給紙スタック部から前記排紙スタック部へ向けて被搬送物を供給して搬送する供給搬送部と、被搬送物の枚数を計数するカウント部とを具えた被搬送物の枚数計数装置において、前記供給搬送部は、被搬送物のさばき部を具え、このさばき部は、供給搬送方向に順次配設された、1.5mmを超える最大厚さの被搬送物が通過可能で、2〜5枚の被搬送物を2〜3枚にさばく第1さばき部と、0.5mmの最小厚さから最大厚さに達しない厚さの被搬送物が通過可能で、前記第1さばき部で2〜3枚にさばかれた被搬送物を1枚にさばく第2さばき部とからなり、前記第1さばき部と給紙口との間に、被搬送物の搬送路を開閉するゲート機構が閉位置と開位置とに揺動可能に設けられ、このゲート機構は、常時、付勢手段の付勢により閉鎖位置とされ、被搬送物の搬送時に付勢手段の付勢に抗して押し上げられて開放位置とされるようになっており、前記供給搬送部に被搬送物の搬送方向の前端と後端を検知して重送を検知する手段が設けられており、この検知手段が、被搬送物の搬送方向と直交する方向に複数配置されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、第1さばき部は、供給搬送部と対応する上方位置に設けられ、下流側が平坦部に形成され、上流側が該平坦部に連接して拡開した拡開部に形成されており、第2さばき部は、平坦部に形成されて供給搬送部と対応する上方位置に、最小厚さの被搬送物が通過可能な第1位置と、最小厚さから最大厚さに達しない厚さの被搬送物が通過可能な第2位置とに上下動可能に設けられ、かつ常時は第1位置になるように付勢部材により第2位置のある上方から付勢されている。
この発明は、前記のような構成であるから、従来計数できなかった1.5mmを超える厚さの被搬送物を搬送できるようになり、結果的に厚さが0.8mm〜5mmの被搬送物を混在して計数できる。また、机上に設置することができ付箋付きの被搬送物を搬送する際に誤検知しないため、大変使い易く、また作業能率の向上を図ることが出来るといった効果が期待できる。
この発明を実施するための最良の形態を、添付図面に示す実施の形態を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施の形態を示すもので、被搬送物を自動的に計数する被搬送物の枚数計数装置の全体構成を示す側面図、図2は、被搬送物の枚数計数装置の全体構成を示す平面図、図3は、被搬送物が排紙される排紙スタック部のカバーを一部切断した正面図、図4は被搬送物の枚数計数装置のさばき部に被搬送物として封筒が挟持された様子を示す詳細図、図5はゲート板が給紙口を開放閉鎖する様子を示す詳細図、図6は被搬送物として付箋付き封筒と付箋付き葉書が重送チェック部を通過する様子を示す詳細図である。
被搬送物の枚数計数装置1は、図1に示すように、同一形状で厚みの相違する被搬送物Pを複数枚積層してスタックする給紙スタック部2と、被搬送物Pを搬送する供給搬送部3と、被搬送物Pの枚数を計数するカウント部4と、被搬送物Pが排紙される排紙スタック部5とを具える。
6はシャーシで、このシャーシ6には支持フレームを構成する左右一対の側板7a、7bが立設されている。また、図3に示すように、8a、8bは右側板7a、左側板7bを覆って取り付けられるカバーである。両側板7a、7bは、架台11の両サイドに取り付けられ、架台11の上方で被搬送物Pの搬送(矢印)方向上流側には、給紙スタック部2が具えられている。
給紙スタック部2は、給紙スタッカ12を具え、給紙スタッカ12は、横断面が略コ字状で長方形状の角筒本体を有し、該本体の後面壁(図1で右側の壁)は積層した被搬送物Pの一側両端部が係合する部分を残してその上端から下端にわたり切欠部が切り欠き形成されており、該切欠部により被搬送物Pの本体内への出し入れが容易なようになっている。
また、給紙スタッカ12の前面壁(図1で左側の壁)の下部には給紙口12aが切り欠き形成され、この前面壁の下端は、被搬送物Pの搬送方向下流側に略直角に折り曲げられた折曲部12bが形成されている。
給紙スタッカ12の前面壁内側には、前面壁と摺動して上下方向に移動可能なゲート板19が設けられており、ゲート板19の摺動面の上方にはゲート軸20aがかしめられている。ゲート軸20aと相対して給紙スタッカ12の前面壁には、ゲート軸20aが移動可能なように不図示の長穴が上下方向に設けられている。また、ゲート軸20aの外周には、雄ネジが形成されており、雌ネジが形成されたゲートつまみ20bが、前面壁を介在させてゲート板19を締め付けて任意の位置で固定可能に螺合されている。
すなわち、ゲート板19は封筒が搬送される際には図5(A)に示す待機位置にあり、葉書が搬送される際には待機位置より下動して図5(B)に示す作動位置に位置して、給紙口12aを封筒を搬送するときよりも実質的に狭めるようにしている。図5(B)に示す開口高さは、葉書2〜4枚を挟んだ位置でゲートつまみ20bを締め付けて調節されるゲート板19の高さ位置である。
被搬送物Pは、給紙スタッカ12内に長手方向を搬送方向と直交させた状態でセットされる。給紙スタッカ12の下方で架台11の内部には、紙無しスイッチ13が取り付けられており、上方向に付勢される検知腕13aが、給紙スタッカ12内の被搬送物Pと当接すると下方に移動されて通電し、被搬送物Pと当接しないときは検知腕13aが給紙スタッカ12内に復帰して通電が遮断することにより被搬送物Pの有無を検知する。被搬送物Pは、被搬送物Pの中央が枚数計数装置1の中央を通るいわゆる中央基準で最下位のものから順に供給される。
供給搬送部3は、図2に示すように、給紙スタッカ12と対向する下方位置に、長手方向を搬送方向にされた無端ベルトである搬送ベルト14aと、搬送ベルト14aの被搬送物Pの搬送方向下流側に搬送ベルト14bが併設されている。搬送ベルト14aは、第1搬送ベルト141の両側に、第2搬送ベルト142と第3搬送ベルト143が併設されており、搬送ベルト14bは、第4搬送ベルト144と第5搬送ベルト145とが併設されて、搬送路を形成している。搬送ベルト14aは、搬送方向下流側に取り付けられたベルトプーリ15aとベルトプーリ15aの上流側に取り付けられたベルトプーリ15bとに懸架される。また、搬送ベルト14bは、搬送方向上流側に取り付けられたベルトプーリ15cと、ベルトプーリ15cの下流側に取り付けられたベルトプーリ15dに懸架されている。
搬送ベルト14bの先端と後端には、両側板7a、7bから装置本体内部に突出して設けられた不図示の板ばねの先端に搬送ベルト14bと相対して、押さえローラ22b、22dが取り付けられている。
第1駆動軸16aは、左側板7bの外側端部から、給紙クラッチ17、第1駆動プーリ18aが取り付けられ、ベルトプーリ15aは、両側板7a、7bに支持された第1駆動軸16aの搬送ベルト14aと対応する位置で搬送方向下流側に取り付けられる。第1駆動軸16aの右側板7aの外側端部には、駆動従動プーリ21が取り付けられる。両側板7a、7bから装置本体内部に突出して設けられた不図示の板ばねの先端に搬送ベルト14aと相対して、押さえローラ22aが取り付けられている。
また、ベルトプーリ15cは両側板7a、7bに支持された第2駆動軸16bに取り付けられ、ベルトプーリ15dは両側板7a、7bに支持された従動軸26cに取り付けられる。第2駆動軸16bは、左側板7bの外側端部に第2駆動プーリ18bが取り付けられ、第1駆動プーリ18a、第2駆動プーリ18b、メインモータ40の軸に取り付けられたモータプーリ40aに、無端ベルトである駆動ベルト41が懸架されている。
供給搬送部3について、さらに説明すると、第1さばき部23aは2〜5枚の被搬送物Pを供給した後、積載された被搬送物の上方のものがゴム製板材24の拡開部により堰き止められ、積載の下方のものが2〜3枚下流に備えられた第2さばき部23bに送られ、第2さばき部23bにおいて確実に1枚ずつ供給搬送される。
第1さばき部23aは、図4に示すように、搬送方向下流側が平坦部に形成され、上流側が該平坦部に連接して拡開した拡開部に形成されたゴム製板材24で形成される。ゴム製板材24の下方位置には、右側板7aと第3搬送ベルト143の間に送りローラ25a、第3搬送ベルト143と第1搬送ベルト141の間に送りローラ25b、第1搬送ベルト141と第2搬送ベルト142の間に送りローラ25c、第2搬送ベルト142と左側板7bとの間に送りローラ25dが両側板7a、7bに支持された第3駆動軸16cに取り付けられる。第3駆動軸16cの右側板7a側の端部には従動プーリ27が取り付けられている。従動プーリ27と駆動従動プーリ21とは、無端ベルトである従動ベルト28が懸架されており、第1駆動軸16aと第3駆動軸16cは等速で同方向に回転する。
給紙口12aと第1さばき部23aとの間には、被搬送物Pの搬送路を開閉するゲート部材32が揺動可能に取り付けられており、このゲート部材32は、常時は不図示の付勢部材で閉鎖位置に付勢されて所定の隙間が形成されており、被搬送物Pの搬送時は付勢部材の付勢力に抗して押し上げられ開放位置になるように構成されている。
第2さばき部23bは、矩形状のゴム材30に同形状の錘31が着脱自在に構成されており、被搬送物に対する抵抗力を任意に調整するため、1個のゴム材30に最大2個の錘31が取り付け可能に構成されている。錘31の当接面の下面にはピンが突出しており、ゴム材30と錘31の上面には不図示のピンと対応して孔が形成されている。これにより、錘31の装着はワンタッチで取り付けられるように構成されている。なお、錘31は鉄製であり、1個あたりの重さは50グラムである。また、最小厚さの被搬送物Pが、錘31が取り付けられていないゴム材30を搬送する際には押圧力がかからずゴム材30の自重のみが付加され、最小厚さより厚く、かつ最大厚さに達しない厚さの被搬送物Pが搬送する際には、錘31が取り付けられ自重により押圧力が付加される。また、第1さばき部のゴム製板材24の拡開部と反対側端部にゴム材30が設けられており、ゴム製板材の拡開部と第2さばき部23bは、被搬送物の厚さに応じてフレキシブルに移動する。
第1搬送ベルト141と第2搬送ベルト142との間で、かつ紙無しスイッチ13の搬送方向下流には、搬送路の被搬送物Pの有無を検知する第1フォトセンサ201と、第1フォトセンサ201の被搬送物Pの搬送方向下流に第2フォトセンサ202を具える。第2搬送ベルト142の搬送方向下流に第4搬送ベルト144が取り付けられ、第3搬送ベルト143の搬送方向下流に第5搬送ベルト145が取り付けられる。
供給搬送部3は、搬送ベルト14bの第4搬送ベルト144と第5搬送ベルト145との間には、被搬送物Pが複数枚重なっていないかどうか、すなわち重送のチェックを行う重送チェック部33を具える。
重送チェック部33における重送のチェックは、被搬送物Pの長さと固定重送検知フォトセンサ203と移動重送検知フォトセンサ204との間隔を被搬送部材Pの幅よりも若干広く設定する。固定重送検知フォトセンサ203と移動重送検知フォトセンサ204とが略同時に被搬送物を検知するとき、センサ間幅よりも被搬送物Pの幅が長くなるから、重送と判断される。この場合は、表示装置に重送であることが表示されるとともに枚数計数装置1の作動が停止する。
重送でないと判断される場合は、被搬送物Pは搬送ベルト14bにより搬送され、搬送ベルト14bの上方に配設された押さえローラ22c、22d、22eとで挟持搬送される。
固定重送検知フォトセンサ203と移動重送検知フォトセンサ204とが、被搬送物Pの搬送方向と直交する方向に2個ずつ設けられている理由は以下の通りである。重送検知は、封筒幅より若干広く取り付けられた固定重送検知フォトセンサ203と移動重送検知フォトセンサ204とが、略同時に光を透過した場合に正常な供給搬送と検知する一方、移動重送検知フォトセンサ204が光を透過しかつ固定重送検知フォトセンサ203aが光を透過しない場合に重送と検知する。
あて先不明の際に郵便局において被搬送物Pに貼付される付箋Qは、図6(A)に示すように、被搬送物Pの略半分の長さで長方形状をしており、被搬送物Pに1点で貼付される。したがって、搬送時にこの点の周りに付箋Qがずれることがある。このずれた付箋Qが、固定重送検知フォトセンサ203aを遮ることがあり、重送と誤検知されるという問題がある。
そこで、この問題を回避するために、付箋Qがずれても光を遮らない位置に固定重送検知フォトセンサ203bと移動重送検知フォトセンサ204bが取り付けられる。一方、葉書等長さが短い被搬送物の場合は、図6(B)に示すように、中央基準であるため固定重送検知フォトセンサ203bと移動重送検知フォトセンサ204bとによって被搬送物の通過を検知できないため、被搬送物Pの搬送方向と直交する方向に平行移動した位置に固定重送検知フォトセンサ203aと移動重送検知フォトセンサ204aとを取り付けた。なお、固定重送検知フォトセンサ203a、203bと移動重送検知フォトセンサ204a、204bの切り換えは、不図示のモード切り替えスイッチにより、被搬送物の長さが長い封筒モードと短い葉書モードとが切り換えられる。
排紙スタック部5は、排紙スタッカ35を具え、排紙スタッカ35は、右カバー8aの内側に向けて略中央に排紙検知満杯センサ36の発光フォトセンサ36aが取り付けられ、左カバー8bの内側に向けて上方に排紙検知満杯センサ36の受光フォトセンサ36bが取り付けられる。なお、発光フォトセンサ36aと受光フォトセンサ36bは、光軸が動軸である。
したがって、排紙検知満杯センサ36の光軸が斜めとなり、被搬送物Pが排紙スタッカ35に搬送されると、排紙検知満杯センサ36の発光フォトセンサ36aとこれに対峙する受光フォトセンサ36bとが形成する透過される光を被搬送物Pが切断して、この切断回数が被搬送物Pの枚数として自動的に計数される。
メインモータ40のモータプーリ40aの回転は、駆動ベルト41を介して第1駆動プーリ18aと第2駆動プーリ18bに伝えられる。
第1駆動プーリ18aに伝えられた駆動力は、第1駆動軸16aに伝えられ第1搬送ベルト141、第2搬送ベルト142、第3搬送ベルト143を回転させるとともに、駆動従動プーリ21に伝達され従動ベルト28を介して従動プーリ27に伝えられる。従動プーリ27に伝えられた駆動力は第3駆動軸16cに伝えられ、送りローラ25a、25b、25c、25dを回転駆動する。なお、第1駆動軸16aは、給紙クラッチ17により、紙無しスイッチ13が被搬送物Pを検知した後、排紙検知満杯センサ36が被搬送物Pを検知するまで第1駆動軸16aへの駆動力が切断される。
しかし、第2駆動軸16bは運転中常時回転しており、第2駆動軸16bに伝えられた駆動力は、搬送ベルト14bを常に回転させる。したがって、枚数計数装置1は被搬送物Pを間欠送りする。
次にこの実施の形態に係る被搬送物Pの枚数計数装置1を用いた被搬送物Pの枚数を計数する場合について、被搬送物Pとして封筒を例にとって説明する。
(1)第1さばき部23aを通過可能な最小厚さの封筒の枚数を計数する場合
運転開始前にゲートつまみ20bを緩め、ゲート板19が待機位置になるようにしてゲートつまみ20bを締める。すると、給紙口12aの開口の幅は、最大になるように調節される。次に、同形状の封筒の縦横を揃え給紙スタッカ12内にセットする。図示しない枚数計数装置1の起動スイッチを押下すると、供給搬送部3の給紙スタッカ12から下側の封筒が搬送ベルト14aにより第1さばき部23aまで搬送される。複数の封筒が搬送された場合、第1さばき部23aにおいて最下位の封筒に搬送力が付与されると共に、最上位の封筒が送りローラ25a、25b、25c、25dによりゴム製板材24に押し当てられる。そして、最下位の封筒は下流に搬送される一方、上の封筒は第1さばき部23aにより停止される。最下位の封筒は、図4において、第2さばき部23bを押し上げて通過する。そして、カウント部4まで搬送され、搬送された封筒の枚数が計数されて排紙スタッカ35に積層される。
(2)第1さばき部23aを通過可能な最大厚さの封筒の枚数を計数する場合
運転開始前にゲートつまみ20bを緩め、ゲート板19が待機位置になるようにしてゲートつまみ20bを締める。すると、給紙口12aの前開口の幅は、最大になるように調節される。次に、同形状の封筒の縦横を揃え給紙スタッカ12内にセットする。図示しない枚数計数装置1の起動スイッチを押下すると、供給搬送部3の給紙スタッカ12から複数の封筒が搬送ベルト14aにより第1さばき部23aまで搬送される。複数の封筒は、第1さばき部23aにおいて最下位の封筒に搬送力が付与されると共に、最上位の封筒が送りローラ25a、25b、25c、25dによりゴム製板材24に押し当てられる。最下位の封筒は、図4において、第2さばき部23bを押し上げて通過する。そして、カウント部4まで搬送され枚数が計数されて排紙スタッカ35に積層される。
(3)第1さばき部23aを通過可能な最小厚さの封筒と最大厚さの封筒が混在されており、枚数を計数する場合
運転開始前にゲートつまみ20bを緩め、ゲート板19が待機位置になるようにしてゲートつまみ20bを締める。すると、給紙口12aの開口の幅は、最大になるように調節される。次に、同形状の封筒の縦横を揃え給紙スタッカ12内にセットする。図示しない枚数計数装置1の起動スイッチを押下すると、供給搬送部3の給紙スタッカ12から複数の封筒が搬送ベルト14aにより第1さばき部23aまで搬送される。複数の封筒は、第1さばき部23aにおいて最下位の封筒に搬送力が付与されると共に、最上位の封筒が送りローラ25a、25b、25c、25dによりゴム製板材24に押し当てられる。最小厚さの封筒は、第1さばき部23aにおいて、最下位の封筒が、送りローラ25a、25b、25c、25dによりゴム製板材24に押し当てられると共に、搬送力が付与されて第2さばき部23bを通過してカウント部4まで搬送され排紙スタッカ35に積層される。最大厚さの封筒は、図4において、第2さばき部23bを押し上げ通過する。そして、カウント部4まで搬送され枚数が計数されて排紙スタッカ35に積層される。例えば、厚さ5mmの封筒を搬送する場合でも、封筒は重送なしに搬送されて正確に計数することができる。
(4)付箋付き葉書の枚数を計数する場合
固定重送検知フォトセンサ203aと移動重送検知フォトセンサ204aとを所定間隔になるように設定する。次に、作業者がモード切り替えスイッチを葉書側にする。すると、固定重送検知フォトセンサ203aと移動重送検知フォトセンサ204aとが有効となる。ついで、給紙スタッカ12に同形状の付箋Q付きの封筒Pの縦横を揃え給紙スタッカ12内にセットする。その後の作用は(1)と同様である。固定重送検知フォトセンサ203aと移動重送検知フォトセンサ204aとが略同時に光を透過させないと、重送であることが検知される。
(5)付箋付き封筒の枚数を計数する場合
固定重送検知フォトセンサ203bと移動重送検知フォトセンサ204bとを所定間隔になるように設定する。次に、作業者がモード切り替えスイッチを封筒側にする。すると、固定重送検知フォトセンサ203bと移動重送検知フォトセンサ204bとが有効となる。ついで、給紙スタッカ12に同形状の付箋Q付きの封筒Pの縦横を揃え給紙スタッカ2内にセットする。その後の作用は(1)と同様である。固定重送検知フォトセンサ203bと移動重送検知フォトセンサ204bとが略同時に光を透過させないと、重送であることが検知される。
また、前記では封筒の搬送について説明したが、被搬送物Pとして葉書の枚数を計数する場合には、運転開始前にゲートつまみ20bを緩め、ゲート板19が作動位置になるようにしてゲートつまみ20bを締める。すると、給紙口12aは図示のように実質的に狭められた開口高さ、つまり葉書2〜4枚を重ねた高さに調節される。その後の計数動作は、前記した封筒を計数する場合と同様である。したがって、被搬送物Pが葉書の場合でも給紙口12aから大量の葉書が給送されることないため、重送なしに搬送されて正確に計数することができる。
排紙検知満杯センサ36の発光フォトセンサ36aとこれに対峙する受光フォトセンサ36bとが形成する排紙フォトセンサの光軸を斜めにしたことにより、被搬送物Pは確実に排紙検知満杯センサ36を通過するため、計数間違えが少なくなる。なお、排紙検知満杯センサ36の発光フォトセンサ36aと受光フォトセンサ36bとを逆に取り付けてもよい。
給紙スタッカ2内の被搬送物Pがすべて計数され被搬送物Pが無くなると、給紙スタッカ2の下部で第1搬送ベルト141と第2搬送ベルト142の間に取り付けられた紙無しスイッチ13が給紙スタッカ12内の被搬送物Pが無い事を検知し、図示しない表示装置により被搬送物Pが無いことがユーザーに通知されて被搬送物Pの補給が示唆される、
このようにこの実施形態によれば、前記のような第1さばき部23aと第2さばき部23bを備えたので、従来計数が不可能であった厚さが0.8mm〜5mmの被搬送物Pを搬送し計数できるようになった。したがって、厚さが異なる封筒、はがきが混在する被搬送物Pの計数に有効である。
また、固定重送検知フォトセンサ203a、移動重送検知フォトセンサ204aと被搬送物Pの搬送方向と直交する方向に複数配置したので、被搬送物Pが付箋Q付きの封筒であっても、重送と誤検知せずに効率的に計数作業が行われる。
なお、前記実施の形態で示した被搬送物Pの枚数計数装置1の構成である供給搬送部3、さばき部23は、好ましい一例を示したにすぎず、実施に際してはこれらの構成を特許請求の範囲に記載した範囲内で適宜に変更、修正等をすることができることは言うまでもない。
この発明の一実施の形態に係る被搬送物の枚数計数装置の全体構成を示す側面図である。 同上の平面図である。 同上において排紙スタック部のカバーを一部切断した正面図である。 同上のさばき部に被搬送物として封筒が挟持された様子を示す詳細図である。 (a)は同上のゲート板が給紙口を開放する様子を示す詳細図であり、(b)は同上のゲート板が給紙口を閉鎖する様子を示す詳細図である。 (a)は同上の重送チェック部に被搬送物として封筒が通過する様子を示す詳細図であり、(b)は同上の重送チェック部に被搬送物として葉書が通過する様子を示す詳細図である。
符号の説明
1 枚数計数装置 2 給紙スタック部
3 供給搬送部 4 カウント部
5 排紙スタック部 6 シャーシ
7a、7b 側板 8 カバー
11 架台 12 給紙スタッカ
12a 給紙口 12b 折曲部
13 紙無しスイッチ 14 搬送ベルト
15 ベルトプーリ 16a 第1駆動軸
16b 第2駆動軸 16c 第3駆動軸
17 給紙クラッチ 18 駆動プーリ
19 ゲート板 20a ゲート軸
20b ゲートつまみ 21 駆動従動プーリ
22a、22b、22c、22d、22e 押さえローラ
23 さばき部 23a 第1さばき部
23b 第2さばき部 24 ゴム製板材
25 送りローラ 26b、26c 従動軸
27 従動プーリ 28 従動ベルト
30 ゴム材 31 錘
32 ゲート部材 33 重送チェック部
34 用紙サイズ調整つまみ 35 排紙スタッカ
36 排紙検知満杯センサ 36a 発光フォトセンサ
36b 受光フォトセンサ 40 メインモータ
40a モータプーリ 41 駆動ベルト
141 第1搬送ベルト 142 第2搬送ベルト
143 第3搬送ベルト 144 第4搬送ベルト
145 第5搬送ベルト 201 第1フォトセンサ
202 第2フォトセンサ 203 固定重送検知フォトセンサ
204 移動重送検知フォトセンサ P 被搬送物
Q 付箋

Claims (2)

  1. 同一形状で厚みの相違する封筒などの被搬送物を複数枚積層してスタックする給紙スタック部と、被搬送物が排紙される排紙スタック部と、前記給紙スタック部から前記排紙スタック部へ向けて被搬送物を供給して搬送する供給搬送部と、被搬送物の枚数を計数するカウント部とを具えた被搬送物の枚数計数装置において、
    前記供給搬送部は、被搬送物のさばき部を具え、このさばき部は、供給搬送方向に順次配設された、1.5mmを超える最大厚さの被搬送物が通過可能で、2〜5枚の被搬送物を2〜3枚にさばく第1さばき部と、0.5mmの最小厚さから最大厚さに達しない厚さの被搬送物が通過可能で、前記第1さばき部で2〜3枚にさばかれた被搬送物を1枚にさばく第2さばき部とからなり、
    前記第1さばき部と給紙口との間に、被搬送物の搬送路を開閉するゲート機構が閉位置と開位置とに揺動可能に設けられ、このゲート機構は、常時、付勢手段の付勢により閉鎖位置とされ、被搬送物の搬送時に付勢手段の付勢に抗して押し上げられて開放位置とされるようになっており、
    前記供給搬送部に被搬送物の搬送方向の前端と後端を検知して重送を検知する手段が設けられており、この検知手段が、被搬送物の搬送方向と直交する方向に複数配置されていることを特徴とする被搬送物の枚数計数装置。
  2. 第1さばき部は、供給搬送部と対応する上方位置に設けられ、下流側が平坦部に形成され、上流側が該平坦部に連接して拡開した拡開部に形成されており、第2さばき部は、平坦部に形成されて供給搬送部と対応する上方位置に、最小厚さの被搬送物が通過可能な第1位置と、最小厚さから最大厚さに達しない厚さの被搬送物が通過可能な第2位置とに上下動可能に設けられ、かつ常時は第1位置になるように付勢部材により第2位置のある上方から付勢されている請求項1記載の被搬送物の枚数計数装置。
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