JP4334383B2 - 照明器具 - Google Patents

Description

本発明は、天井埋め込み型照明器具に関するものである。

従来の天井埋め込み型の照明器具は、器具本体の外側面に基部を固定し基部から延出した２本の線材が互いに開く方向に付勢されているＶ形線バネと、天井開口部の下面に一端が係合されるＬ形可動金具と、このＬ形可動金具に摺動自在に重合され一端が天井開口部の上面に係合されるとともに左右一対の溝部を形成したＬ形溝付金具とを備え、Ｖ形線バネを溝部の内側に摺動自在に圧接させて、Ｖ形線バネが開く力によりＬ形溝付金具を下方に押し下げ、Ｌ形可動金具とＬ形溝付金具とで天井を挟持する（例えば、特許文献１参照）。
特開平９−１７２２４号公報（第４頁、第５頁、図１〜図４）

特許文献１の照明器具では、照明器具を天井に取り付けるだけでも、Ｖ形線バネ、Ｌ形可動金具及びＬ形溝付金具と多くの部品を必要とし、部品の製作及び取り付けが面倒であった。

本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、部品点数を削減し、部品の製作及び取り付けを容易にし、バリエーション展開が容易な照明器具を得ることを目的とする。
また、使用時に、枠体が反射板の内面に映りこむことのない照明器具を得ることを目的とする。
また、使用時に、天井裏からの光が部屋に漏れ出ることのない照明器具を得ることを目的とする。

本発明に係る照明器具は、筒状の内部にランプを収容し、内面でランプの光を反射し、下方に照射する反射板と、電装部を有し、反射板の上部に取り付けられる天板と、反射板の下部に取り付けられる枠体と、枠体に取り付けられ、天井の取り付け穴の縁部を枠体と協働して弾性的に挟持する板ばねとを備え、反射板と枠体とは、それぞれの単体が直接的に結合し、また、枠体と板ばねとは、それぞれの単体が直接的に結合し、枠体は、反射板の下部の周りに、円形状に立設する帯部と該帯部の下端から全体的に外側に水平に延びる円形状のフランジ部とを備え、また、帯部には、上方に欠けた切り欠き及び該切り欠きの下部に取り付け穴を形成し、板ばねは、長形板の本体部と該本体部の先端からＶ字状に曲げた本体部より長さの短い曲げ部とを備え、本体部は、曲げ部と反対側に長手方向に湾曲し、曲げ部は、先端を外側に折り曲げた取り付け用爪、先端側に爪が上向きの抜け防止爪及び根元側に爪が下向きの浮き上がり防止爪を形成し、枠体と板ばねとの結合は、枠体の切り欠きに板ばねの取り付け用爪を挟み込み、同時に、取り付け穴に抜け防止爪及び浮き上がり防止爪を差し込むことにより行うものである。

本発明に係る照明器具は、反射板と枠体とは、それぞれの単体が直接的に結合し、また、枠体と板ばねとは、それぞれの単体が直接的に結合するので、照明器具の組立及び照明器具の天井への取り付けに、組立て及び取り付け用に特別の部品等を必要とせず、部品点数を削減でき、容易に組立及び取り付けができる。また、反射板内のランプの長さを変えるバリエーション展開も、反射板のみを取替えることで可能であり、照明器具のバリエーション展開が容易に行える。また、枠体と板ばねとの結合は、枠体の切り欠きに板ばねの取り付け用爪を挟み込み、同時に、取り付け穴に抜け防止爪及び浮き上がり防止爪を差し込むことにより行うので、板ばねは、枠体の帯部にワンタッチで取り付けられ、また、単純に板ばねを上方に引っ張っても抜け防止爪が角穴に係止され、抜けずに保持される。

実施の形態１．
図１は、本発明の実施の形態１における天井埋め込み型照明器具を示す外観図であり、図１（ａ）は、上方から見た図であり、図１（ｂ）は、正面から見た図である。図２は、反射板への枠体の取り付けを説明する図であり、図３は、天井裏からの光が反射板の裏側から漏れ出るのを防止する枠体の取り付け構造を説明する図であり、図４は、枠体への板ばねの取り付けを説明する図である。

図１において、本実施の形態の天井埋め込み型照明器具（以下照明器具と表示する）は、下開きの筒状体で、内部の蛍光灯等のランプの光を内面で下方に反射する反射板１と、反射板１の下部に取り付けられるフランジ状の枠体２と、枠体２に取り付けられ、照明器具を天井に取り付ける板ばね４と、反射板１の上部に取り付けられ電装部３ａを有する天板３等から構成される。
反射板１は、金属製で、下開きの筒状体を形成し、下端に円形の開口部を有するコーン部１ａとコーン部１ａの下端で外側に折れ曲がるフランジ部１ｂからなる。
また、枠体２は、金属製で、反射板１のコーン部１ａの下端部の周りに取り付けられ、図１（ａ）に示すように上方から見てドーナツ状をなし、反射板１のコーン部１ａの下部を円形の開口部に沿って円形に囲う垂直の帯部２ａと帯部２ａの下端が外側に折れ曲がるフランジ部２ｂとからなる。
また、天板３は、金属製で、反射板１の上部にかしめ止め、ねじ止め等で固定される。

図２において、反射板１へ枠体２を取り付ける取り付け構造を説明する。
枠体２を反射板１のコーン部１ａを中にして、フランジ部１ｂ上に配置する。この際、反射板１のフランジ部１ｂの外周部には、上方に曲げた複数（例えば、周方向に等間隔で６個）の爪１ｃを形成しておく。また、枠体２のフランジ部２ｂは、帯部２ａの下端で全体的に外側に折れ曲がる形状であるが、折れ曲がり直後に下面が反射板１のフランジ部１ｂ上面と密着する密着部分Ａを形成し、この水平な密着部分Ａに続いて斜め上方に曲げ、続いて外側に伸びる水平部を形成し、さらに下方に曲げ、反射板１のフランジ部１ｂの位置に至ってから再度斜め上方に曲げる。そして、密着部分Ａから斜め上方に曲げさらに外側に伸びる水平部で、反射板１のフランジ部１ｂの外周部に形成した爪１ｃに対応する部分に穴２ｃを形成しておく。そこで、穴２ｃに爪１ｃを差込み（図２（ａ）参照）、曲げてかしめることにより（図２（ｂ）参照）、枠体２を反射板１に固定する。
枠体２のフランジ部２ｂは、図１（ｂ）、図３に示すように、照明器具を天井に挿入、取り付けたとき、反射板１のフランジ部１ｂとともに、天井の開口縁部を下側から覆う。
このように、枠体２は、取付け用の部品等を必要とせず、反射板１に容易に取り付けることができる。

また、図２に示すように、枠体２を取り付けた反射板１において、反射板１のフランジ部１ｂと枠体２のフランジ部２ｂとの上下方向の位置関係は、反射板１の水平なフランジ部１ｂより枠体２のフランジ部２ｂが下方にならないようにする。即ち、枠体２のフランジ部２ｂの上記の下方に曲げ、再度斜め上方に曲げる際、最下端部が反射板１のフランジ部１ｂより下方にならないようにする。意匠上一致させる（レベルを同一とする）のが望ましい。このようにしているので、使用時に枠体２が反射板１の内面に映りこむ意匠上の不都合を解消できる。

次に、図３により、天井裏からの光が反射板１の裏側から漏れ出るのを防止する枠体２の取り付け構造を説明する。
図３において、図３（ｂ）は、本実施の形態の照明器具を示すものであり、図３（ａ）は、天井裏からの光が反射板１の裏側から漏れ出る状態を示す図である。反射板１のコーン部１ａから外側に折れ曲がる水平のフランジ部１ｂと枠体２の帯部２ａから外側に折れ曲がるフランジ部２ｂの折れ曲がり直後の部分とが密着する密着部分Ａを形成するようにしている。このように光の進入光路の途中に密着部分Ａを形成し、反射板１のフランジ部１ｂの端部と枠体２のフランジ部２ｂとの両フランジ部２ａ、２ｂの繋ぎ部に至るようにしたので、天井裏からの光が反射板１の裏側と枠体２の垂直の帯部２ａの開口から進入し、反射板１の裏側と枠体２の帯部２ａ間を反射を繰り返し、反射板１と枠体２の両フランジ部１ｂ、２ｂの繋ぎ部から部屋内に漏れ出ることを防止でき（図３（ａ）、図３（ｂ）参照）、使用時の意匠上の不都合を解消できる。
さらに、反射板１のフランジ部１ｂの端部と枠体２のフランジ部２ｂとの繋ぎ部を図３に示すように、枠体２のフランジ部２ｂの端部を上方に曲げ、この曲げ部を枠体２のフランジ部２ｂの下方の曲げ部と密着させる、即ち、縁立て加工をすることにより、繋ぎ部からの漏れ防止が一層完全となる。

次いで、照明器具への板ばね４の取付けを説明する。
板ばね４は、金属製で、長形板の本体部４ａと本体部４ａの先端からＶ字状に曲げた本体部４ａより長さの短い曲げ部４ｂからなる。本体部４ａは、曲げ部４ａと反対側に長手方向に数段に分けてゆるく湾曲させる。曲げ部４ｂの先端の両端には、先端を外側に曲げ、挟持可能な取り付け用爪４ｃを設ける。また、曲げ部４ｂには、幅方向の中央で、先端側に爪が上向きの抜け防止爪４ｄ、また根本側に爪が下向きの浮き上がり防止爪４ｅを設ける。
板ばね４を、電装部品３ａを有する天板３板を取り付けた反射板１に固定した枠体２に取り付ける。枠体２には、帯部２ａの上端で、円周上の１８０度離れた上端に２箇所の切り欠き２ｄを形成し、また、帯部２ａの切り欠き２ｄの下部に、それぞれ上下に長い角穴２ｅを形成する。そして、この切欠き２ｄに、それぞれ板ばね４の取り付け用爪４ｃを帯部２ａの外側から挟み込む。同時に、角穴２ｅに、それぞれ抜け防止爪４ｄ及び浮き上がり防止爪４ｅを差し込む。このようにして、２個の板ばね４を照明器具に取り付ける。かくして、板ばね４は、枠体２の帯部２ａにワンタッチで取り付けられ、また、単純に板ばね４を上方に引っ張っても抜け防止爪４ｄが角穴２ｅに係止され、抜けずに保持される。

照明器具の天井への取り付けは、両方の板ばね４を中央に弾性的に変形させ、天井の取り付け穴に照明器具を挿入し、枠体２のフランジ部２ｂが天井の下面に当たるまで押し込み、板ばね４の外側に広がる弾性力により固定する。天井から取り外す場合は、照明器具を強く下に引っ張り、板ばね４を中央に変形させながら天井の取り付け穴から引き抜く。このように取り付け、取り外しも容易である。

本実施の形態の照明器具においては、電装部品３ａを有する天板３を反射板１の上部にかしめまたはねじ止めで固定し、枠体２を反射板１の穴２ｃに爪１ｃを差込みかしめることにより固定し、また、板ばね４を枠体２の切り欠き２ｄへ爪４ｃを差込みまた角穴２ｅに抜け防止爪４ｄ及び浮き防止爪４ｅを差込み固定することにより照明器具を組み立て、また、照明器具の天井への取り付けも板ばね４を弾性変形させ取り付けるので、
反射板１と枠体２とは、それぞれ、単体が直接結合し、また、枠体と板ばねも、それぞれ、単体が直接結合する。そこで、照明器具の組立及び照明器具の天井への取り付けに、組立て及び取り付け用に特別の部品等を必要とせず、部品点数を削減でき、容易に組立及び取り付けができる。
また、反射板１内のランプの長さを変えるバリエーション展開も、反射板１のみを取替えることで可能であり、照明器具のバリエーション展開が容易に行える。
また、金属を使用し、プラスチック素材を削減するのでリサイクル性が向上する。
さらに、不燃材である金属で構成されるため、燃焼の懸念がなく安全である。

図５、図６及び図７に、図１とは異なる照明器具の例を示す。
図５は、角型照明器具である。
図６は、浅形ダウンライトである（電装部３ａ外している）。
図７は、ルーバ部５が枠体２と天板３を締結する器具構造である。

本発明の実施の形態１における照明器具の外観を示す図である。 図１の照明器具の反射板への枠体の取付を説明する図である。 図１の照明器具の光の漏れを防止する枠体の取り付け構造を示す図である。 図１の照明器具の板ばねの取り付け構造を説明する図である。 本発明の実施の形態１の照明器具の別の例を示す図である。 本発明の実施の形態１のさらに別の例を示す図である。 本発明の実施の形態１のさらに別の例を示す図である。

符号の説明

１ 反射板、１ａ コーン部、１ｂ 反射板のフランジ部、１ｃ 反射板の爪、２ 枠体、２ａ 帯部、２ｂ 枠体のフランジ部、２ｃ 枠体の穴、２ｄ 切り欠き、２ｅ 取り付け穴、３ 天板、３ａ 電装部、４ 板ばね、４ａ 本体部、４ｂ 曲げ部、４ｃ 取り付け用爪、４ｄ 抜け防止爪、４ｅ 浮き上がり防止爪、６ ランプ、Ａ 密着部。

Claims (4)

1. 筒状の内部にランプを収容し、内面で前記ランプの光を反射し、下方に照射する反射板と、電装部を有し、前記反射板の上部に取り付けられる天板と、前記反射板の下部に取り付けられる枠体と、前記枠体に取り付けられ、天井の取り付け穴の縁部を前記枠体と協働して弾性的に挟持する板ばねとを備え、
   前記反射板と前記枠体とは、それぞれの単体が直接的に結合し、また、前記枠体と前記板ばねとは、それぞれの単体が直接的に結合し、
   前記枠体は、前記反射板の下部の周りに、円形状に立設する帯部と該帯部の下端から全体的に外側に水平に延びる円形状のフランジ部とを備え、また、前記帯部には、上方に欠けた切り欠き及び該切り欠きの下部に取り付け穴を形成し、
   前記板ばねは、長形板の本体部と該本体部の先端からＶ字状に曲げた前記本体部より長さの短い曲げ部とを備え、前記本体部は、前記曲げ部と反対側に長手方向に湾曲し、また、前記曲げ部は、先端を外側に折り曲げた取り付け用爪、先端側に爪が上向きの抜け防止爪及び根元側に爪が下向きの浮き上がり防止爪を形成し、
   前記枠体と前記板ばねとの結合は、前記枠体の前記切り欠きに前記板ばねの前記取り付け用爪を挟み込み、同時に、前記取り付け穴に前記抜け防止爪及び浮き上がり防止爪を差し込むことにより行うことを特徴とする照明器具。
2. 前記反射板は、内面が光を反射する筒状のコーン部と該コーン部の下端から外側に水平に延びる円形状のフランジ部とを備え、
   前記反射板の前記フランジ部の端部は上方に曲げられた複数の係合用爪を備え、前記枠体の前記フランジ部の、前記係合用爪のそれぞれと対応する部分に穴を有し、
   前記反射板と前記枠体との結合は、前記反射板の前記フランジ部上に前記枠体を配置し、前記反射板の前記フランジ部の端部の爪を前記枠体のフランジ部の穴に差し込み、曲げることによるかしめ止めで結合することを特徴とする請求項１に記載の照明器具。
3. 前記反射板の前記フランジ部上に前記枠体を配置したとき、前記反射板の先端が前記枠体の前記フランジ部と合わさる繋ぎ部よりも前記反射板の前記コーン部側寄りに両フランジ部の密着部を設けたことを特徴とする請求項２に記載の照明器具。
4. 前記枠体は、前記反射板の下端より下方になる部分がないように前記反射板に取り付けられることを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれかの請求項に記載の照明器具。

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