JP4333997B2 - 画像処理装置、撮影装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、撮影装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、複数種類の色フィルタが各画素部に離散的に配置された固体撮像素子から出力される色信号から、各画素における全ての色信号を、注目画素およびその近傍画素の色信号を用いた補間処理により生成する画像処理装置、これを用いた単板式のディジタルカメラ、ビデオカメラおよびカメラ付き携帯電話装置などの撮影装置、この画像処理装置を用いた画像処理方法、これをコンピュータに実行させるための画像処理プログラムおよびこの画像処理プログラムを格納したコンピュータ読み出し可能な可読記録媒体に関する。
従来、例えばディジタルカメラやビデオカメラなどで用いられているCCDやCMOSなどの固体撮像素子からは、一般に、光の明るさに関する情報のみが出力される。
したがって、固体撮像素子が一つである単板式カメラでは、色情報を得るために、CCDに含まれる1画素毎に一つの色成分のみを通過させる色フィルタがCCDの前に被せられ、動作時に各画素部から対応する色成分をそれぞれ出力するように構成されている。例えば原色フィルタの場合、色成分の種類は三原色のR(赤)、G(緑)およびB(青)の3種類である。
これらの色フィルタの各色成分の配列には、いくつかの種類が提案されている。その代表的なものとして、図11に示すようなベイヤ配列が挙げられる。このベイヤ配列は、輝度信号に寄与する割合が大きいGが市松状に配置され、残りの箇所にRおよびBが市松状に配置されている。
このようなベイヤ配列などの色フィルタが被せられたCCDから信号出力された時点では、各画素毎にRGBの色成分の中で1色分の色情報しか得られていない。
そこで、画像処理部によって、各画素毎に残り2色分の情報を周辺画素の色信号値から推定して算出することにより、残りの色情報を得るという補間処理が行われている。
さらに、CCDにより得られた各画素毎の1色分の色情報に対しても、注目画素自体の色信号値およびその周辺画素(近傍画素)の色信号値から補間処理が行われることがある。
以下に、従来の補間処理法であるバイリニア法について、図12を用いて説明する。
図12(a)は注目画素の色成分がGである場合のベイヤ配列を示す図であり、図12(b)は注目画素の色成分がRまたはBである場合のベイヤ配列を示す図である。なお、記号PおよびQはそれぞれ色成分RおよびB、またはBおよびRを表しており、PがRを表す場合にはQはBを表し、逆にPがBを表す場合にはQはRを表すものとする。
色フィルタがベイヤ配列である場合のバイリニア法における補間式(式1)は、以下の通りである。
(式1)
図12(a)に示すように注目画素がG33の場合(注目画素の色要素はG)、式1は、
Go=G33 または Go=(G33×4+G22+G42+G24+G44)/8
Po=(P32+P34)/2
Qo=(Q23+Q43)/2
である。
図12(b)に示すように注目画素がP33の場合(注目画素の色要素はRまたはB)、式1は、
Go=(G32+G23+G43+G34)/4
Po=P33
Qo=(Q22+Q42+Q24+Q44)/4
である。
但し、Go:注目画素の出力G信号
Po:注目画素の出力P信号
Qo:注目画素の出力Q信号
このとき、(P,Q)=(R,B)または(B,R)
しかしながら、上記従来のバイリニア法を用いて、白から黒に変化する画像に対して色信号の補間処理を行った場合、エッジ部分で偽の色信号(以下、偽色信号という)が発生することが知られている。
このような偽色信号を減少させる方法として、例えば特許文献1に、色の相関性を利用して偽色信号の発生を抑制した補間処理法が提案されている。
一般的な画像の特徴として、「色信号の局所的な領域において、特定の色成分の低域成分と、高域成分との比は他の色成分においても等しい」という性質と、「色信号の局所的な領域において、G信号とR信号との差、またはG信号とB信号との差は、隣接画素間においてほぼ等しい」という性質がある。
これらの性質を利用して、特許文献1の補間処理法では、ベイヤ配列に配置された色信号から、垂直方向(縦方向)と水平方向(横方向)との相関性が検出され、この相関性を用いて補間処理が行われている。具体的には、垂直方向に相関を有する場合の補間処理による色信号と、水平方向に相関を有する場合の補間処理による色信号とが予め計算され、垂直方向の相関性と水平方向の相関性との強度に応じて、各方向性の補間処理で求めた色信号を混ぜ合わせる処理が行われている。
特許第2931520号公報
ところが、上記特許文献1に記載されている従来の補間処理法であっても、バイリニア法を用いた場合に比べて偽色信号が低減されている。しかしながら、一般的な画像では、垂直方向(縦方向)および水平方向(横方向)以外にも、様々な方向のエッジが多数存在する。特許文献1の補間処理法では、このように多数存在するエッジ方向に対して、垂直方向および水平方向の2種類の相関性データ(相関性の強度)に応じて、2方向の補間処理によって得られた色信号を混ぜ合わせているため、斜め方向のエッジによって偽色信号が発生する場合がある。
例えば、CCDなどの固体撮像素子が図13(b)に示すようなカラーフィルタを有し、A/D変換によって図13(a)に示すようなモノクロの色信号が得られた場合について説明する。
図13(a)は、垂直方向からやや右上側に傾いたエッジ部分の一部に相当する。図13(a)の色信号値に対して、特許文献1に記載されているように、5画素×3画素の色差を用いた相関により補間処理を行うと、各色信号は、
Rv=G33+(R32+R34)/2−(G31+2×G33+G35)/4
=64
Gv=G33
=2
Bv=G33+B23−G23
=G33+B23−{B23+(G22+G24)/2−(B21+2×B23+B25)/4}
=−60
Rh=G33+R32−G32
=G33+R32−{R32+(G22+G42)/2−(R12+2×R32+R52)/4}
=64
Gh=G33
=2
Bh=G33+(B23+B43)/2−(G13+2×G33+G53)/4
=64
となる。
ただし、色信号Rv、GvおよびBvは、垂直方向の相関が強い場合に適した処理がなされた場合の色信号である。また、色信号Rh、GhおよびBhは、水平方向の相関が強い場合に適した処理がなされた場合の色信号である。
上記特許文献1に記載されている方向性の相関係数の算出式を用いると、水平方向の相関係数は0となるため、色信号を求める際に、垂直方向のみの色信号が参照されることになる。
したがって、
Ro=Rv=64
Go=Gv=2
Bo=Bv=−60
となる。
本来、モノクロ画像はR=G=Bであるのに対して、算出された色信号はRo≠Go≠Boとなっている。これは、偽色信号が発生していることを示している。
このことについて、更に詳細に検討する。
上記特許文献1に記載されている色相関性を利用した補間処理では、ベイヤ配列に配置されたカラーフィルタの垂直方向および水平方向に必ずG成分が含まれるという特徴を利用して、G成分と他の色成分との相関により注目画素の他の色成分を求めている。例えば、図12(a)の水平方向をその一例として説明する。
図12(a)に示すように、注目画素G33を含む水平ラインには、GとQとが含まれる。よって、これらの値から注目画素のQ成分であるQ33を求めることができる。また、1ライン上のP32を含む水平ラインには、GとPとが含まれる。よって、これらの値から注目画素のG成分であるG32を求めることができる。
特許文献1に記載されている補間処理法では、前述したように、図12(a)に示すP32およびG33の画素に着目して、局所領域におけるGとPとの差がほぼ等しいという性質
(P33−G33=P32−G32)
または、局所領域におけるGとPの比がほぼ等しいという性質
(P33/G33=P32/G32)
を利用して、P33を求めている。
一般的な画像に対して、エッジは様々な方向にあるため、方向性検出についても垂直および水平の2方向だけではなく、さらに多数の方向性を検出する方が好ましい。
しかしながら、上記特許文献1に記載されている補間処理法では、斜め方向の色相関性を考慮して補間処理を行うことができない。
この理由は、例えば図12(a)において、斜め45度の方向にはG成分しか存在せず、また、図12(b)において、斜め45度の方向にはP成分およびQ成分(B成分およびR成分)しか存在しないためである。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、ベイヤ配列などのように複数色の色フィルタが各画素部に離散的に配置された固体撮像素子から出力される色信号から、各画素における全ての色信号を、注目画素およびその近傍画素の色信号を用いた補間処理により生成する際に、斜め方向を含む複数の方向のエッジに対する色信号の相関性を利用して、偽色信号の発生を更に抑制することができる画像処理装置、これを用いた撮影装置、この画像処理装置を用いた画像処理方法、これをコンピュータに実行させるための画像処理プログラムおよびこの画像処理プログラムを格納したコンピュータ読み出し可能な可読記録媒体を提供することを目的とする。
本発明の画像処理装置は、複数種類の色フィルタが各画素部にベイヤ配列で離散的に配置された固体撮像素子から出力される色信号から、各画素における全ての色信号を、注目画素およびその近傍画素の色信号を用いたデータ補間処理により生成するデータ補間部を有する画像処理装置において、該データ補間部は、注目画素付近における斜め方向を含む複数の方向に対するエッジの方向性を定量化した方向性データを算出する方向性データ算出手段と、該方向性データ算出手段で算出された、該複数の方向に対する方向性データを用いて注目画素付近におけるエッジの方向性を検出する方向性検出手段と、該方向性検出手段で検出された一または複数のエッジの方向性に対応する色信号を算出する方向性色信号算出手段と、該方向性色信号算出手段で算出された一つ以上の色信号を用いて注目画素の色信号を算出する注目画素色信号算出手段とを備え、該方向性データ算出手段は、該方向性データとして、指定された方向と注目画素付近におけるエッジ方向との近似度が大きいほど小さい値を算出し、ベイヤ配列の斜め方向のデータ補間を行う際に、該注目画素および該斜め方向の一方の画素を含む2×2の4画素に注目し、画素の中心にとらわれず、互いに隣接する該4画素の間の交点における色信号を算出すると共に、該注目画素および該斜め方向の他方の画素を含む2×2の4画素に注目し、画素の中心にとらわれず、互いに隣接する該4画素の間の交点における色信号を算出し、算出された各色信号との色の相関を用いて前記注目画素の色信号を算出することにより、該斜め方向のエッジに対する色信号の相関性をも利用した補間処理を行うものであり、そのことにより上記目的が達成される。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置において、斜め方向を含む複数の方向は、注目画素付近における右斜め上方向および右斜め下方向の少なくとも一方を含む複数の方向である。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における方向性データ算出手段は、注目画素を通る右斜め上方向、水平方向、右斜め下方向および垂直方向の4方向に対して前記方向性データを算出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における方向性データ算出手段は、注目画素を中心として上方向、斜め右上方向、右方向、斜め右下方向、下方向、斜め左下方向、左方向および斜め左上方向の8方向に対して前記方向性データを算出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における方向性データ算出手段は、注目画素付近の複数の方向に対するエッジの方向性を定量化する際に、該エッジの有無に応じて変化する色信号の相関性の強度を表す項が方向性データ算出式に加えられている。また、好ましくは、本発明の画像処理装置において、エッジ部分に色信号の相関があるときに値が小さくなり、該エッジ部分に該色信号の相関がないときには値が大きくなるような項が前記方向性データ算出式に加えられている
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における方向性検出手段は、前記複数の方向に対する方向性データの最大値が所定の閾値よりも小さいか否かによって、注目画素付近にエッジがなく輝度勾配がなだらかな平坦部であるか否かを判定し、該平坦部の場合には「方向性なし」を検出し、該平坦部ではない場合には「方向性あり」を検出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における方向性検出手段は、前記「方向性あり」を検出した場合に、前記方向性データの値が最小値となる方向を注目画素付近におけるエッジ方向として検出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における方向性検出手段は、前記「方向性あり」を検出した場合であっても、前記方向性データの値が最小値となる方向が複数存在する場合には、「方向性なし」を検出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における方向性検出手段は、複数の方向に対する各方向性データから値の小さい順に一つ以上の方向を注目画素付近におけるエッジの方向性候補として検出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における方向性色信号算出手段は、 注目画素近傍の任意の位置において前記エッジの方向における異なる2色の色信号の差を算出する色差算出手段と、該色差算出手段で算出された色信号の差の相関性を用いて色信号を算出する色信号算出手段とを有する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における方向性色信号算出手段は、 注目画素近傍の任意の位置において前記エッジの方向における異なる2色の色信号の比を算出する色比算出手段と、該色比算出手段で算出された色信号の比の相関性を用いて色信号を算出する色信号算出手段とを有する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における方向性色信号算出手段は、前記注目画素近傍の任意の位置として、該注目画素の位置、該注目画素の近傍画素の中央位置、および、該注目画素の近傍において互いに隣接する画素間の交点のいずれかを用いる。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における方向性色信号算出手段は、前記方向性検出手段で検出された方向に対して、算出しようとする色成分の画素が存在しない場合に、該検出された方向以外の注目画素の近傍画素から、該算出しようとする色成分の画素を参照して前記エッジの方向性に対応する色信号を算出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における方向性色信号算出手段は、前記検出された方向以外の注目画素の複数の近傍画素において前記算出しようとする色成分の平均値を用いる。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における注目画素色信号算出手段は、前記方向性検出手段で「方向性あり」と検出された画素に対して、前記方向性色信号算出手段で算出された色信号を注目画素における色信号として算出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における注目画素色信号算出手段は、前記方向性検出手段で「方向性なし」と検出された画素に対して、バイリニア法を用いて注目画素における色信号を算出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における注目画素色信号算出手段は、前記方向性検出手段で検出された複数の方向性に対応する各色信号の平均色を注目画素における色信号として算出する平均色算出手段を有する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理装置における注目画素色信号算出手段は、前記方向性検出手段で検出された複数の方向性に対応する各色信号の平均色を算出する平均色算出手段と、該平均色算出手段で算出された平均色と注目画素の色との相関性を利用して注目画素における色信号を算出する多重色相関色信号算出手段とを有する。
本発明の撮影装置は、被写体を撮像可能とする固体撮像素子と、該固体撮像素子からの撮像データをアナログ/デジタル変換するアナログ/デジタル変換部と、該アナログ/デジタル変換部からのデジタル信号を信号処理する請求項1〜20のいずれかに記載の上記画像処理装置とを有しており、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の画像処理方法は、複数種類の色フィルタが各画素部にベイヤ配列で離散的に配置された固体撮像素子から出力される色信号から、各画素における全ての色信号を、注目画素およびその近傍画素の色信号を用いたデータ補間処理により生成する画像処理方法において、注目画素付近における斜め方向を含む複数の方向に対するエッジの方向性を定量化した方向性データを算出する方向性データ算出ステップと、該方向性データ算出ステップで算出された、該複数の方向に対する方向性データを用いて注目画素付近におけるエッジの方向性を検出する方向性検出ステップと、該方向性検出ステップで検出された一または複数のエッジの方向性に対応する色信号を算出する方向性色信号算出ステップと、
該方向性色信号算出ステップで算出された一つ以上の色信号を用いて注目画素の色信号を算出する注目画素色信号算出ステップとを有し、該方向性データ算出ステップは、該方向性データとして、指定された方向と注目画素付近におけるエッジ方向との近似度が大きいほど小さい値を算出し、ベイヤ配列の斜め方向のデータ補間を行う際に、該注目画素および該斜め方向の一方の画素を含む2×2の4画素に注目し、画素の中心にとらわれず、互いに隣接する該4画素の間の交点における色信号を算出すると共に、該注目画素および該斜め方向の他方の画素を含む2×2の4画素に注目し、画素の中心にとらわれず、互いに隣接する該4画素の間の交点における色信号を算出し、算出された各色信号との色の相関を用いて前記注目画素の色信号を算出することにより、該斜め方向のエッジに対する色信号の相関性をも利用した補間処理を行うものであり、そのことにより上記目的が達成される。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における方向性データ算出ステップは、注目画素を通る右斜め上方向、水平方向、右斜め下方向および垂直方向の4方向に対して前記方向性データを算出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における方向性データ算出ステップは、注目画素を中心として上方向、斜め右上方向、右方向、斜め右下方向、下方向、斜め左下方向、左方向および斜め左上方向の8方向に対して前記方向性データを算出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における方向性データ算出ステップは、注目画素付近の複数の方向に対するエッジの方向性を定量化する際に、該エッジの有無に応じて変化する色信号の相関性の強度を表す項が方向性データ算出式に加えられる。また、好ましくは、本発明の画像処理方法において、エッジ部分に色信号の相関があるときに値が小さくなり、該エッジ部分に該色信号の相関がないときには値が大きくなるような項が前記方向性データ算出式に加えられる
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における方向性検出ステップは、複数の方向に対する方向性データの最大値が所定の閾値よりも小さいか否かによって、注目画素付近にエッジがなく輝度勾配がなだらかな平坦部であるか否かを判定し、該平坦部の場合には「方向性なし」を検出し、該平坦部ではない場合には「方向性あり」を検出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における方向性検出ステップは、前記「方向性あり」を検出した場合に、前記方向性データの値が最小値となる方向を注目画素付近におけるエッジ方向として検出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における方向性検出ステップは、前記「方向性あり」を検出した場合であっても、前記方向性データの値が最小値となる方向が複数存在する場合には、「方向性なし」を検出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における方向性検出ステップは、複数の方向に対する方向性データから値の小さい順に一つ以上の方向を注目画素付近におけるエッジ方向の方向性候補として検出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における方向性色信号算出ステップは、注目画素の近傍の任意の位置において前記エッジの方向における異なる2色の色信号の差を算出する色差算出ステップと、該色差算出ステップで算出された色信号の差の相関性を用いて色信号を算出する色信号算出ステップとを有する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における方向性色信号算出ステップは、注目画素の近傍の任意の位置において前記エッジの方向における異なる2色の色信号の比を算出する色比算出ステップと、該色比算出ステップで算出された色信号の比の相関性を用いて色信号を算出する色信号算出ステップとを有する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における方向性色信号算出ステップは、注目画素の近傍の任意の位置として、該注目画素の位置、該注目画素の近傍画素の中央位置、および、該注目画素の近傍において互いに隣接する画素間の交点のいずれかを用いる。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における方向性色信号算出ステップは、前記方向性検出手段で検出された検出方向に対して、算出しようとする色成分の画素が存在しない場合に、該検出された方向以外の注目画素の複数の近傍画素から、該算出しようとする色成分の画素を参照して前記エッジの方向性に対応する色信号を算出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における方向性色信号算出ステップは、前記検出された方向以外の注目画素の複数の近傍画素において前記算出しようとする色成分の平均値を用いる。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における注目画素色信号算出ステップは、前記方向性検出ステップで「方向性あり」と検出した画素に対して、前記方向性検出ステップで算出された色信号を注目画素における色信号として算出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における注目画素色信号算出ステップは、前記方向性検出ステップで「方向性なし」と検出した画素に対して、バイリニア法を用いて注目画素における色信号を算出する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における注目画素色信号算出ステップは、前記方向性検出ステップで検出された複数の方向性に対応する各色信号の平均色を注目画素における色信号として算出する平均色算出ステップを有する。
さらに、好ましくは、本発明の画像処理方法における注目画素色信号算出ステップは、前記方向性検出ステップで検出された複数の方向性に対応する各色信号の平均色を算出する平均色算出ステップと、該平均色算出ステップで算出した平均色と注目画素の色との相関性を利用して注目画素における色信号を算出する多重色相関色信号算出ステップとを有する。
本発明の画像処理プログラムは、請求項22〜40のいずれかに記載の上記画像処理方法の各処理ステップをコンピュータに実行させるためのものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の可読記録媒体は、請求項41に記載の画像処理プログラムが格納されたコンピュータ読み取り可能なものであり、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下に、本発明の作用について説明する。
一般的な画像には、前述したように、局所領域における特徴として、「局所領域では色信号の変化が少ないため、G、RおよびBの差、並びにG、RおよびBの比はほぼ一定である」という性質がある。
従来の補間処理法では、上記画像の局所領域における特徴と、ベイヤ配列の垂直方向および水平方向には必ずG成分が含まれるという特徴とを利用して、水平方向および垂直方向の色相関を利用した補間を行っていた。
これに対して、本発明にあっては、上記従来法の場合と同様に画像の局所領域における特徴を利用すると共に、斜め方向の補間を行う際に、斜め方向に限らず、より広範囲の画素に注目し、また、必要に応じては画素の中心にとらわれず、任意の点(例えば、画素と画素との交点)における色信号を算出して、算出された色信号との色の相関によって注目画素の色信号を算出することにより、斜め方向のエッジに対する色信号の相関性をも利用した補間処理を行うことが可能である。
このように、ベイヤ配列の補間処理は、より多くの方向性を調べて、それぞれの方向性に適応した色信号を算出した方が、色信号の誤差を減少させることができて、偽色信号の発生を更に抑制することが可能となる。
即ち、本発明にあっては、斜め方向の色相関を利用して色信号を算出することができるため、従来の垂直方向および水平方向の色相関だけを利用した補間処理法よりも、より精密な画像の方向性検出を行うことが可能となって、偽色信号の発生を抑制した色信号算出を行うことが可能となる。
また、注目画素を中心とする8方向の方向性検出を行って、色相関を利用した色信号を算出することにより、エッジの端点を考慮して、さらに偽色信号の少ない補間処理を行うことが可能となる。
さらに、色相関の特徴を利用して算出した色信号を用いて、さらに色相関を利用して色信号を算出することにより、偽色信号をさらに低減することが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、画像の局所領域における特徴を利用すると共に、斜め方向のエッジに対する色信号の相関性をも利用した補間処理を行うことにより、偽色信号の発生を更に抑制した色信号の算出を行うことができる。
また、注目画素を中心とする8方向の方向性検出を行って色信号算出を行うことにより、更に偽色信号の少ない補間処理を行うことができる。
さらに、色相関の特徴を利用して算出した色信号を用いて、さらに色相関を利用して色信号を算出することにより、偽色信号を更に低減することができる。
以下に、本発明の画像処理装置の実施形態1〜5を撮影装置に適用した場合について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の画像処理装置の実施形態1を用いた撮影装置の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態1の撮影装置10は、被写体を撮像可能とする固体撮像素子1と、固体撮像素子1からの撮像データをA/D変換するA/D変換部2と、このA/D変換部2からのデジタル信号を各種信号処理する画像処理装置としての画像処理部3とを有している。
固体撮像素子1は、被写体光が所定のカラーフィルタを通ってフォトダイオード部に入射され、フォトダイオード部によって各画素に対応する色の大きさを表すアナログ電気信号に光電変換されて出力される。なお、この場合のカラーフィルタは、RGBの三原色でベイヤ配列とする。
A/D変換部2は、固体撮像素子1から出力されるアナログ電気信号がディジタル信号(以下、ベイヤデータという)に変換されて出力される。
画像処理部3は、ホワイトバランス部4と、ガンマ補正部5と、データ補間部6とを有し、A/D変換部2から出力されるベイヤデータが入力されて、ホワイトバランス、ガンマ補正およびデータ補間などの各種画像処理が施された後に、各画素部毎にRGBデータが全て揃った画像データが画像処理部3から出力される。
ホワイトバランス部4は、A/D変換部2から出力されるベイヤデータが入力されて、ベイヤデータの各画素値に対して、対応するRGBゲインが乗算されて白色の調整が行われ、白色調整後のベイヤデータが出力される。
ガンマ補正部5は、ホワイトバランス部4から出力される白色調整後のベイヤデータが入力され、このベイヤデータの各画素値に対して、表示部に対応するように輝度の階調に関する調整(ガンマ補正)が行われ、ガンマ補正後のベイヤデータが出力される。
データ補間部6は、ガンマ補正部5から出力されるガンマ補正後のベイヤデータが入力されて、二次元状でマトリクス状に配列された各画素部に対してそれぞれ、注目画素付近におけるエッジ(輝度値が急激に変化する部分で平坦部ではない部分)の有無およびエッジの方向性が、注目画素とその近傍画素の色信号を用いた演算処理によって検出され、このエッジの有無および検出されたエッジの方向性に応じたデータ補間処理が行われて、各画素毎にRGB信号が出力される。
図2は、図1のデータ補間部6の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、データ補間部6は、方向性データ算出部61と、方向性検出部62と、方向性色信号算出部63と、注目画素色信号算出部64と、これらを制御する制御部65とを有し、エッジの有無およびエッジの方向性を検出し、この検出されたエッジの方向性に応じたデータ補間処理が行われる。この方向性データ算出部61と制御部65とによって方向性データ算出手段が構成されている。また、方向性検出部62と制御部65とによって方向性検出手段が構成され、方向性色信号算出部63と制御部65とによって方向性色信号算出手段が構成され、注目画素色信号算出部64と制御部65とによって注目画素色信号算出手段が構成されている。
方向性データ算出部61は、対象となるベイヤデータの各画素に対して、少なくとも斜め方向を含む指定方向と注目画素付近における実際のエッジ方向との近似度が大きいほど値が小さくなる方向性データが、予め決められた複数の指定方向に対してそれぞれ算出される。
方向性検出部62は、方向性データ算出部61によって算出された複数の指定方向に対する各方向性データを用いて、注目画素付近(注目画素を通る付近画素を含む部分)におけるエッジの有無およびエッジの方向性が検出される。
方向性色信号算出部63は、方向性検出部62によって検出されたエッジの方向性に対応した色信号が算出される。本実施形態1では、方向性色信号算出部63は、注目画素の近傍の任意の点(画面上の位置)において方向性を考慮した異なる2色の色信号の差を算出する色差算出手段としての色差算出部(図示せず)と、その色差算出部によって算出された色信号の差の相関性を用いて色信号を算出する色信号算出手段としての色信号算出部(図示せず)とを有している。
注目画素色信号算出部64は、方向性検出部62によって検出されたエッジの方向性と、方向性色信号算出部63によって算出された色信号とを用いて、注目画素における色信号が算出される。
制御部65は、上記方向性データ算出部61、方向性検出部62、方向性色信号算出部63および注目画素色信号算出部64にそれぞれ接続されており、この制御部65によって、各部分の処理の流れを制御する。
以下に、図1および図2のデータ補間部6によるデータ補間処理の処理手順について、図3を用いて順に説明する。
図3は、図2のデータ補間部6のデータ補間動作を説明するためのフローチャートである。なお、図3のステップS1〜S4の処理は、ステップS5により、入力されたベイヤデータ領域内の補間指定領域内における画素の数だけ繰り返される。また、図4に示すように、鎖線で囲まれた補間指定領域は、実線で囲まれたベイヤデータ領域内に収まり、かつ、補間指定領域の外側には、上下左右共に幅2画素分以上のベイヤデータが存在するものとする。これは、補間指定領域境界部の画素に対して、補間処理に必要なだけの近傍画素の情報を得ることができるようにするためである。
図3に示すように、方向性データ算出部61によって、まず、ステップS1では、注目画素毎の方向性データが、予め決められた複数の指定方向に対して算出される。
本実施形態1では、図5に示すように、複数の指定方向として、右斜め上、水平、右斜め下および垂直の4方向が用いられる。これらの指定方向に限らず、上記以外の指定方向も考えられるが、微小領域内においては、概ね上記4方向に近似することができる。
また、注目画素の付近に位置する複数の近傍画素として、本実施形態1では、例えば図12(a)に示すように注目画素に隣接する8つの近傍画素と、さらにそれらの周囲を取り囲むように位置する16の近傍画素とを用いるが、データ補間処理に必要な数の画素であって、注目画素を取り囲むように位置する画素であれば、これらに限らず、任意の数の近傍画素を用いることができる。
方向性データ算出部61では、注目画素付近における右斜め上方向、水平方向、右斜め下方向および垂直方向を含む複数の指定方向(ここでは4方向)に対するエッジの方向性を定量化した方向性データを算出する。即ち、方向性データとして、指定された方向(指定方向)と注目画素付近における実際のエッジ方向との近似度の値に応じた値を算出する。例えば、指定された方向(指定方向)と注目画素付近における実際のエッジ方向との近似度が大きいほど値が小さくなるように、方向性データが算出される。このような方向性データ算出式としては、各種のものが考えられるが、例えば、以下のような算出式(式2)を用いることができる。
ただし、DDru:右斜め上方向の方向性データ算出式
DDho:水平方向の方向性データ算出式
DDrd:右斜め下方向の方向性データ算出式
DDve:垂直方向の方向性データ算出式
とする。
(式2)
・注目画素がG33の場合(図12(a)参照)
DDru={(|G51−G33|+|G42−G33|+|G24−G33|+|G15−G33|
+|G22−G31|+|G22−G13|+|G44−G53|+|G44−G35|)/2
+(|P32−P14|+|P52−P34|)
+(|Q41−Q23|+|Q43−Q25|)}/2
DDho={(|G13−G33|+|G53−G33|+|G22−G42|+|G24−G44|)
+(|Q23−Q43|)×2
+(|P12−P32|+|P52−P32|+|P14−P34|+|P54−P34|)/2}/2
DDrd={(|G11−G33|+G22−G33|+|G44−GG33|+|G55−G33|
+|G42−G31|+|G42−G53|+|G24−G13|+|G24−G35|)/2
+(|P32−P54|+|P12−P34|)
+(|Q21−Q43|+|Q23−Q45|)}/2
DDve={(|G31−G33|+|G35−G33|+|G22−G24|+|G42−G44|)
+(|P32−P34|)×2
+(|Q21−Q23|+|Q25−Q23|+|Q41−Q43|+|Q45−Q43|)/2}/2
・注目画素がP33の場合(図12(b)参照)
DDru=(|P15−P33|+|P51−P33|)
+(|Q42−Q24|)
+(|G32−G23|+|G43−G34|)/2
DDho=(|P13−P33|+|P53−P33|)
+(|G23−G43|)
+(|Q22−Q42|+|Q24−Q44|)/2
DDrd=(|P11−P33|+|P55−P33|)
+(|Q44−Q22|)
+(|G32−G43|+|G23−G34|)/2
DDve=(|P31−P33|+|P35−P33|)
+(|G32−G34|)
+(|Q22−Q24|+|Q42−Q44|)/2
次に、図3に戻って、ステップS2では、方向性検出部62によって、ステップS1で算出された方向性データを用いて、注目画素のエッジの有無およびエッジの方向性が検出される。
以下に、図2の方向性検出部62による方向性検出処理の各処理手順について、図6を用いて説明する。
図6は、図2の方向性検出部62(図3のステップS2の一例)の動作例を説明するためのフローチャートである。
図6に示すように、方向性検出部62によって、まず、ステップS21では、図3のステップS1で算出された図5の4種類の方向性データの最大値が検出される。
次に、ステップS22では、ステップS21で検出された方向性データの最大値が、図示しないレジスタに記憶された閾値Aよりも小さいか否か、即ち、注目画素付近にエッジがなく輝度勾配がなだらかな平坦部であるか否かが判定される。これが平坦部である場合(Yes)には、ステップS23において「方向性なし」を示す信号が出力され、注目画素の方向性検出処理が終了する。また、ステップS22で平坦部ではない場合(No)、即ち、エッジ部がある場合には「方向性あり」と判定して、次のステップS24の処理に移行する。このように、ステップS22では平坦部であるか否かを検出することによりエッジの有無を検出する。なお、この場合の閾値Aの取り得る値の範囲は、方向性データ算出式により異なるが、閾値Aを大きくするほど平坦部と判定される画素データが増加し、閾値Aを小さくするほど平坦部と判定される画素データが減少する。
ステップS24では、ステップS1で算出された4種類の方向性データから、値の一番小さい方向性が検出される。
その後のステップS25では、最小となる値の方向性データを有する方向が複数存在するかどうかが検出され、最小となる値の方向性データが複数存在する場合(Yes)には、ステップS23の処理に移行し、ステップS23で「方向性なし」を示す信号が出力されて注目画素の方向性検出処理が終了する。また、最小となる値の方向性データが複数存在しない場合(No)に、ステップS26の処理に移行する。
ステップS26では、ステップS24で検出された最小の方向性が出力され、注目画素の方向性検出処理が終了する。
次に、図3に戻って、ステップS3では、方向性色信号算出部63によって、方向性検出部62で検出されたエッジ方向(エッジの方向性)に対応する色信号が算出される。この方向性色信号算出部63による方向性色信号の算出処理については、本実施形態1の特徴構成であるので詳細に後述する。
次に、ステップS4では、注目画素色信号算出部64によって、ステップS3で方向性色信号算出部63で算出された色信号が注目画素における色信号として算出される。なお、ステップS2で方向性検出部62によって「方向性なし」と検出された画素については、バイリニア法を用いて色信号が算出される。
ステップS5を介して、全画素における補間処理が終了するまでステップS1〜S4の処理が繰り返される。
以下に、方向性色信号算出部63(図3のステップS3)による色信号算出方法について、詳細に説明する。
各エッジ方向について色信号を算出する方法は多数存在するが、ここでは、垂直方向および右斜め上方向について、色信号算出式を説明する。水平方向の色信号算出式は、垂直方向の色信号算出式を90度回転させることにより求めることができる。これと同様に、右斜め下方向の色信号算出式は、右斜め上方向の色信号算出式を90度回転することにより求めることができる。
下記(式3)は、方向性色信号算出部63によって用いられる色信号算出式の一例である。
(式3)
・注目画素がG33の場合(図12(a)参照)
Gve=G33
Pve=(P32+P34)/2
Qve=G33+(Q23−G23’+Q43−G43’)/2
ただし
G23’=(G22+G24)/2
G43’=(G42+G44)/2
Gru=(2×G33+G42+G24)/4
Pru=Gru+(P32−G32’+P34−G34’)/2
Qru=Gru+(Q23−G23’+Q43−G43’)/2
とする。
・注目画素がP33の場合(図12(b)参照)
Gve=(G32+G34)/2
Pve=P33
Qve=Gve+(Q23’−G23+Q43’−G43)/2
ただし、G32’=(G22+G42)/2
G34’=(G24+G44)/2
G23’=(G22+G24)/2
G43’=(G42+G44)/2
とする。
ただし、
Q23’=(Q22+Q24)/2
Q43’=(Q42+Q44)/2
Pru=P33
Qru=(Q42+Q24)/2
Gru=S33+(Ga−Sa+Gb−Sb)/2
とする。
ただし、
S33=(2×P33+Q42+Q24)/4
Sa=(P33+Q22)/2
Ga=(G32+G23)/2
Sb=(P33+Q44)/2
Gb=(G34+G43)/2
Gve:垂直方向のG成分色信号
Pve:垂直方向のP成分色信号
Qve:垂直方向のQ成分色信号
Gru:右斜め上方向のG成分色信号
Pru:右斜め上方向のP成分色信号
Qru:右斜め上方向のQ成分色信号
とする。
以下に、上記(式3)の導き方について説明する。
まず、注目画素がG成分のときの垂直方向(検出エッジ方向が垂直方向の場合)の色信号の導き方、次に、注目画素がP成分のときの垂直方向の色信号の導き方、続いて、注目画素がG成分のときの右斜め上方向(検出エッジ方向が右斜め上方向の場合)の色信号の導き方、最後に、注目画素がP成分のときの右斜め上方向の色信号の導き方について順次説明する。
まず、注目画素V33がG成分のときの垂直方向の色信号算出式(式3)の導き方について、画素の位置を示す図7および図12(a)を用いて説明する。
上記(式3)において、垂直方向の色信号のG成分、R成分およびB成分は、Gve、PveおよびQveで表されている。ただし、PveはR成分またはB成分であり、QveはB成分またはR成分である。
注目画素V33のG信号Gveとしては、値G33が用いられる。
また、注目画素V33のP信号Pveとしては、垂直方向の1画素隣(V32とV34)の画素成分の平均値が用いられる。
さらに、注目画素V33のQ信号Qveは、垂直方向における色信号の差に関する相関性を利用して算出される。
ここで、色信号の差に関する相関性とは、「局所領域において色信号の変化は少なく、異なる色成分の差はほぼ一定である」という性質のことである。即ち、方向性を考慮した近傍画素のQ成分Q’とG成分G’とを算出し、注目画素のQ成分QとG成分Gとの関係から、以下の(式4)を用いて、注目画素のQ成分Qを導くことができる。P成分に関しても同様である。
(式4)
Q=G+(Q’−G’)
P=G+(P’−G’)
ここでは、画素V23、画素V43および画素V33に注目して、画素V23におけるG成分G23’とQ成分Q23との差、画素V43におけるG成分G43’とQ成分Q43との差、および画素V33におけるG成分G33とQ成分Q33との差がほぼ等しいとする。画素V23におけるQ成分とG成分との差、および画素V43におけるQ成分とG成分との差の平均を、上記(式4)の(Q’−G’)として、注目画素V33におけるQ成分Q33が算出される。
次に、注目画素V33がP成分のときの垂直方向の色信号算出式(式3)の導き方について、画素の位置を示す図7および図12(b)を用いて説明する。
注目画素V33のG信号Gveとしては、垂直方向の1画素隣(V32とV34)の画素成分の平均値が用いられる。
また、注目画素V33のP信号Pveとしては、値P33が用いられる。
さらに、注目画素V33のQ信号Qveは、注目画素がG成分のときと同様に、垂直方向における色信号の差に関する相関性を利用して算出される。
ここでは、画素V23、画素V43および画素V33に注目して、画素V23におけるG成分G23とQ成分Q23’との差、画素V43におけるG成分G43とQ成分Q43’との差、および画素V33におけるG成分GveとQ成分Q33との差がほぼ等しいとする。画素V23におけるQ成分とG成分との差、および画素V43におけるQ成分とG成分との差の平均を、上記(式4)の(Q’−G’)として、注目画素V33におけるQ成分Q33が算出される。
続いて、注目画素V33がG成分のときの右斜め上方向の色信号算出式(式3)の導き方について、画素の位置を示す図7および図12(a)を用いて説明する。
上記(式3)において、右斜め上方向の色信号のG成分、R成分およびB成分は、Gru、PruおよびQruで表されている。ただし、PruはR成分またはB成分であり、QruはB成分またはR成分である。
注目画素V33のG成分Gruは、画素V33、画素V42および画素V24から算出される。
また、注目画素V33のP成分Pruおよび注目画素V33のQ成分Qruは、右斜め上方向における色信号の差に関する相関性を利用して算出される。
まず、注目画素V33のP成分について、色相関を利用した色信号の算出方法を説明する。
ここでは、画素V32、画素V34および画素V33に注目して、画素V32におけるP成分P32とG成分G32’との差、画素V34におけるP成分P34とG成分G34’との差、および画素V33におけるP成分P33とG成分G33との差がほぼ等しいとする。
本発明の主な特徴構成の一つは、G成分G32’およびG34’の求め方にある。従来法では、画素V32の右斜め上方向のG成分を求めようとするときに、画素V32を含む右斜め上方向の画素から算出してきた。しかしながら、画素V32を含む右斜め上方向にはP成分とQ成分しか存在しないため、G成分を求めることができなかった。
これに対して、本実施形態1では、画素V32のG成分G32’の値を求めるために、右斜め上方向の画素以外の画素を参照することを特徴としている。
例えば、画素V32におけるG成分G32’の値として、G成分G22とG成分G42との平均値が用いられる。同様に、画素V34におけるG成分G34’の値としてG成分、G24とG成分G44との平均値が用いられる。
このようにして算出されたG成分を用いて、上記垂直方向の色相関性のときと同様に、画素V32におけるP成分とG成分との差と、画素V34におけるP成分とG成分との差との平均値を上記(式4)の(P’−G’)として、注目画素V33におけるP成分P33が算出される。
次に、注目画素V33のQ成分について、色相関を利用した色信号の算出方法を説明する。基本的には、P成分と同様の手順で色信号が算出される。
ここでは、画素V23、画素V43および画素V33に注目して、画素V23におけるQ成分Q23とG成分G23’との差、画素V43におけるQ成分Q43とG成分G43’との差、および画素V33におけるQ成分Q33とG成分G33との差がほぼ等しいとする。
例えば、画素V23におけるQ成分とG成分との差と、画素V43におけるQ成分とG成分との差との平均値を上記(式4)の(Q’−G’)として、注目画素V33におけるQ成分Q33が算出される。
最後に、注目画素V33がP成分のときの右斜め上方向の色信号算出式(式3)の導き方について、画素の位置を示す図7および図12(b)を用いて説明する。
注目画素V33のP成分Pruとしては、値P33が用いられる。
また、注目画素V33のQ成分Qruとしては、右斜め上方向の1画素隣(V42とV24)の画素値の平均値が用いられる。
さらに、注目画素V33のG成分Gruは、右斜め上方向における色信号の差に関する相関性を利用して算出される。
図7において、画素V22、画素V32、画素V23および画素V33の4画素が交わる点(位置)を点Aとする。また、画素V33、画素V43、画素V34および画素V44の4画素が交わる点(位置)を点Bとする。
ここでは、画素V33の他に、点Aおよび点Bの各位置に注目する。画素V33におけるP成分とQ成分との平均値S33とG成分G33との差、点AにおけるP成分とQ成分との平均値SaとG成分Gaとの差、および点BにおけるP成分とQ成分の平均SbとG成分Gbとの差がほぼ等しいとする。
ここで、局所領域における色信号の差に関する相関性より、上記(式4)と同様に、以下の(式5)が導かれる。
(式5)
G=S+(G’−S’)
G:注目画素のG成分
S:注目画素のP成分とQ成分の平均値
G’:注目画素の近傍点におけるG成分
S’:注目画素の近傍点におけるP成分とQ成分の平均値
ただし、
G’およびS’において、注目画素の近傍点は同じ位置
とする。
これにより、点AにおけるS値とG成分との差、および点BにおけるS値とG成分との差の平均値を上記(式5)の(G’−S’)として、注目画素V33におけるG成分G33が算出される。
以上説明したように、本実施形態1によれば、画像の局所領域における特性を利用すると共に、斜め方向のエッジに対する色信号の相関性をも利用した補間処理を行うことができる。斜め方向の色相関を利用して色信号を算出することができるため、従来の垂直方向および水平方向の色相関を利用した補間処理法よりも精密な画像の方向性検出を行って、色信号を算出することができる。
例えば、図13(a)に示す輝度値を有するベイヤ配列において、注目画素G33に対して、本実施形態1による方向性データ算出式(式2)を用いると、
DDru=248
DDho=744
DDrd=744
DDve=434
となり、方向性検出部62は、方向性データの値が最小値となる方向「DDru;右斜め上方向」を注目画素付近におけるエッジ方向として検出する。
本実施形態1による色信号算出式(式3)を用いると、
Gru=(2×G33+G24+G42)/4=64
Rru=(R32+R34)/2+(2×G33−G22−G44)/4=64
Bru=(B23+B43)/2+(2×G33−G22−G44)/4=64
となり、
R=G=B
となるため、偽色信号のない色信号を算出することができる。
本発明の特徴構成の一つは、「注目画素の色成分は近傍点の色成分に相関性がある」ということを利用して、近傍画素以外の近傍点における色信号の相関性を用いた点にある。
従来法では、画素の中心における色信号を算出して、その画素値と算出された色信号とを用いて、注目画素の色成分との相関性により注目画素の色信号を算出していた。
本発明では、注目画素付近の任意の点(位置)における色成分を算出して、注目画素の色信号との相関性により色信号を算出するため、同じ方向性における色信号算出式であっても、様々な色信号算出式を導くことが可能である。
なお、以下に、いくつかの色信号算出式の例について説明する。
まず、図12(a)を参照して、注目画素がG成分の場合について、右斜め上方向の色信号算出式を下記(式6)および(式7)に示す。
(式6)
Gru=(2×G33+G42+G24)/4
Pru=Gru+(Pa−Ga+Pb−Gb)/2
Qru=Gru+(Qa−Ga+Qb−Gb)/2
ただし、
Ga=(G22+G33)/2
Pa=(3×P32+P14)/4
Qa=(3×Q23+Q41)/4
Gb=(G33+G44)/2
Pb=(3×P34+P52)/4
Qb=(3×Q43+Q25)/4
とする。
上記(式6)は、図7に示すV22、V32、V23およびV33の交点Aの位置と、V33、V43、V34およびV44の交点Bの位置と、注目画素とにおけるG成分、P成分およびQ成分について、色信号の差に関する相関性を利用して色信号を求めた式である。
(式7)
Gru=(2×G33+G42+G24)/4
Pru=Gru+(Pa−Ga+Pb−Gb)/2
Qru=Gru+(Qa−Ga+Qb−Gb)/2
ただし、
Ga=(2×G24+G33+G15)/4
Pa=(P14+P34)/2
Qa=(Q23+Q25)/2
Gb=(2×G42+G33+G51)/4
Pb=(P32+P52)/2
Qb=(Q41+Q43)/2
とする。
上記(式7)は、図7に示すV24、V42および注目画素におけるG成分、P成分およびQ成分について、色信号の差に関する相関性を利用して色信号を求めた式である。
次に、図12(b)を参照して、注目画素がP成分の場合について、右斜め上方向の色信号算出式を、下記(式8)および(式9)に示す。
(式8)
Pru=P33
Qru=(Q42+Q24)/2
Gru=P33+(Ga−Pa+Gb−Pb)/2
ただし、
Pa=(2×P33+P31+P13)/4
Ga=(G32+G23)/2
Pb=(2×P33+P35+P53)/4
Gb=(G34+G43)/2
とする。
上記(式8)は、V22、V32、V23およびV33の交点Aの位置と、V33、V43、V34およびV44の交点Bの位置と、注目画素とにおけるG成分およびP成分について、色信号の差に関する相関性を利用して色信号を求めた式である。
(式9)
Pru=P33
Qru=(Q42+Q24)/2
Gru=S33+(Ga−Sa+Gb−Sb)/2
ただし、
S33=(2×P33+Q42+Q24)/4
Sa=(2×P33+P31+P13+2×Q22+Q24+Q42)/8
Ga=(G41+3×G32+3×G23+G14)/8
Sb=(2×P33+P35+P53+2×Q44+Q24+Q42)/8
Gb=(G25+3×G34+3×G43+G52)/8
とする。
上記(式9)は、V22、V32、V23およびV33の交点Aの位置と、V33、V43、V34およびV44の交点Bの位置と、注目画素とにおけるG成分とP成分およびQ成分の平均値とについて、色信号の差に関する相関性を利用して色信号を求めた式である。
上記(式3)および(式6)〜(式9)以外にも、様々な色信号算出式を考えることが可能である。
(実施形態2)
本実施形態2では、上記実施形態1の方向性色信号算出部63による処理(図3のステップS3)が色差相関を用いる場合とは異なり、色比相関を用いる場合について説明する。即ち、上記実施形態1では色信号の差に関する相関性を利用して色信号を算出したが、本実施形態2では色信号の比に関する相関性を利用して色信号を算出する場合である。
図1および図2に示すように、本実施形態2のが画像処理装置10Aは、被写体を撮像可能とする固体撮像素子1と、固体撮像素子1からの撮像データをA/D変換するA/D変換部2と、このA/D変換部2からのデジタル信号を各種信号処理する画像処理装置としての画像処理部3Aとを有している。
画像処理部3Aは、ホワイトバランス部4と、ガンマ補正部5と、データ補間部6Aとを有している。データ補間部6Aは、方向性データ算出部61と、方向性検出部62と、方向性色信号算出部63Aと、注目画素色信号算出部64と、これらを制御する制御部65とを有している。
方向性色信号算出部63Aは、注目画素の近傍の任意の点において方向性を考慮した異なる2色の色信号の比を算出する色差算出部(図示せず)と、その色比算出部によって算出された色信号の比の相関性を用いて色信号を算出する色信号算出部(図示せず)とを有する。
以下に、本実施形態2における方向性色信号算出部63A(図3のステップS3に対応)による色信号算出方法について説明する。なお、方向性データ算出部61(図3のステップS1)、方向性検出部62(図3のステップS2)および注目画素色信号算出部64(図3のステップS4)については、上記実施形態1の場合と同様の処理を行うことができるので、ここではその説明を省略する。
ここで、色信号の比に関する相関性とは、「局所領域において色信号の変化は少なく、異なる色成分の比はほぼ一定である」という性質のことである。即ち、方向性を考慮した近傍画素のQ成分Q’とG成分G’とを算出し、注目画素のQ成分QとG成分Gとの関係から、以下の(式10)を用いて、注目画素のQ成分Qを導くことができる。P成分に関しても同様である。
(式10)
Q=G×(Q’/G’)
P=G×(P’/G’)
各方向について色信号を算出する方法は多数存在するが、ここでは、上記実施形態1の場合と同様に、垂直方向および右斜め上方向について、色信号算出式を説明する。水平方向の色信号算出式は、垂直方向の色信号算出式を90度回転することにより求めることができる。同様に、右斜め下方向の色信号算出式は、右斜め上方向の色信号算出式を90度回転することにより求めることができる。
下記(式11)は、方向性色信号算出部63Aによって用いられる色信号算出式の一例である。
(式11)
・注目画素がG33の場合(図12(a)参照)
Gve=G33
Pve=(P32+P34)/2
Qve=G33×(Q23/G23’+Q43/G43’)/2
ただし、
G23’=(G22+G24)/2
G43’=(G42+G44)/2
Gru=(2×G33+G42+G24)/2
Pru=Gru×(P32/G32’+P34/G34’)/2
Qru=Gru×(Q23/G23’+Q43/G43’)/2
とする。
ただし、
G32’=(G22+G42)/2
G34’=(G24+G44)/2
G23’=(G22+G24)/2
G43’=(G42+G44)/2
とする。
・注目画素がP33の場合(図12(b)参照)
Gve=(G32+G34)/2
Pve=P33
Qve=Gve×(Q23’/G23+Q43’/G43)/2
ただし、
Q23’=(Q22+Q24)/2
Q43’=(Q42+Q44)/2
Pru=P33
Qru=(Q42+Q24)/2
Gru=S33×(Ga/Sa+Gb/Sb)/2
とする。
ただし、
S33=(2×P33+Q42+Q24)/4
Sa=(P33+Q22)/2
Ga=(G32+G23)/2
Sb=(P33+Q44)/2
Gb=(G34+G43)/2
Gve:垂直方向のG成分色信号
Pve:垂直方向のP成分色信号
Qve:垂直方向のQ成分色信号
Gru:右斜め上方向のG成分色信号
Pru:右斜め上方向のP成分色信号
Qru:右斜め上方向のQ成分色信号
とする。
以下に、上記(式11)の導き方について説明する。
まず、注目画素がG成分のときの垂直方向(検出エッジ方向が垂直方向の場合)の色信号の導き方、次に、注目画素がP成分のときの垂直方向の色信号の導き方、続いて、注目画素がG成分のときの右斜め上方向(検出エッジ方向が右斜め上方向の場合)の色信号の導き方、最後に、注目画素がP成分のときの右斜め上方向の色信号の導き方について説明する。
まず、注目画素V33がG成分のときの垂直方向の色信号算出式(式11)の導き方について、画素の位置を示す図7および図12(a)を用いて説明する。
上記(式11)において、垂直方向の色信号のG成分、R成分およびB成分は、Gve、PveおよびQveで表されている。ただし、PveはR成分またはB成分であり、QveはB成分またはR成分である。
注目画素V33のG信号Gveとしては、値G33が用いられる。
また、注目画素V33のP信号Pveとしては、垂直方向の1画素隣(V32とV34)の画素成分の平均値が用いられる。
さらに、注目画素V33のQ信号Qveは、垂直方向における色信号の比に関する相関性を利用して算出される。
ここでは、画素V23、画素V43および画素V33に注目して、画素V23におけるG成分G23’とQ成分Q23との比、画素V43におけるG成分G43’とQ成分Q43との比、および画素V33におけるG成分G33とQ成分Q33との比がほぼ等しいとする。画素V23におけるQ成分とG成分との比と、画素V43におけるQ成分とG成分との比の平均値を上記(式10)の(Q’/G’)として、注目画素V33におけるQ成分Q33が算出される。
次に、注目画素V33がP成分のときの垂直方向の色信号算出式(式11)の導き方について、画素の位置を示す図7および図12(b)を用いて説明する。
注目画素V33のG成分Gveとしては、垂直方向の1画素隣(V32とV34)の画素値の平均値が用いられる。
また、注目画素V33のP成分Pveとしては、値P33が用いられる。
さらに、注目画素V33のQ成分Qveは、注目画素がG成分のときと同様に、垂直方向における色信号の比に関する相関性を利用して算出される。
ここでは、画素V23、画素V43および画素V33に注目して、画素V23におけるG成分G23とQ成分Q23’との比、画素V43におけるG成分G43とQ成分Q43’との比、および画素V33におけるG成分GveとQ成分Q33との比がほぼ等しいとする。画素V23におけるQ成分とG成分との比と、画素V43におけるQ成分とG成分との比の平均を上記(式10)の(Q’/G’)として、注目画素V33におけるQ成分Q33が算出される。
続いて、注目画素V33がG成分のときの右斜め上方向の色信号算出式(式11)の導き方について、画素の位置を示す図7および図12(a)を用いて説明する。
上記(式11)において、検出エッジ方向が右斜め上方向のときの色信号のG成分、R成分およびB成分は、Gru、PruおよびQruで表されている。ただし、PruはR成分またはB成分であり、QruはB成分またはR成分である。
注目画素V33のG成分Gruは、画素V33、画素V42および画素V24から求められる。
また、注目画素V33のP成分Pruおよび注目画素V33のQ成分Qruは、右斜め上方向における色信号の比に関する相関性を利用して算出される。
まず、注目画素V33のP成分について、色相関を利用した色信号の算出方法を説明する。
ここでは、画素V32、画素V34および画素V33に注目して、画素V32におけるP成分P32とG成分G32’との比、画素V34におけるP成分P34とG成分G34’との比、および画素V33におけるP成分P33とG成分G33との比がほぼ等しいとする。
本発明の主な特徴構成の一つは、G32’およびG34’の求め方にある。従来法では、画素V32のG成分を求めようとするときに、画素V32を含む右斜め上方向の画素から算出してきた。しかしながら、画素V32を含む右斜め上方向にはP成分とQ成分しか存在しないため、G成分を求めることができなかった。
これに対して、本発明では、画素V32のG成分G32’の値を求めるために、右斜め上方向の画素以外の画素を参照することを特徴とする。
例えば、画素V32におけるG成分G32’の値として、G22とG42との平均値が用いられる。同様に、画素V34におけるG成分G34’の値として、G24とG44との平均値が用いられる。
このようにして算出されたG成分を用いて、上記垂直方向の色相関性のときと同様に、画素V32におけるP成分とG成分との比と、画素V34におけるP成分とG成分との比との平均値を上記(式10)の(P’/G’)として、注目画素V33におけるP成分P33が算出される。
次に、注目画素V33のQ成分について、色相関を利用した色信号の算出方法を説明する。基本的には、P成分の場合と同様の手順で色信号が算出される。
ここでは、画素V23、画素V43および画素V33に注目して、画素V23におけるQ成分Q23とG成分G23’との比、画素V43におけるQ成分Q43とG成分G43’との比、および画素V33におけるQ成分Q33とG成分G33との比がほぼ等しいとする。
例えば、画素V23におけるQ成分とG成分との比と、画素V43におけるQ成分とG成分との比との平均値を上記(式10)の(Q’/G’)として、注目画素V33におけるQ成分Q33が算出される。
最後に、注目画素V33がP成分のときの右斜め上方向の色信号算出式(式11)の導き方について、画素の位置を示す図7および図12(b)を用いて説明する。
注目画素V33のP成分Pruとしては、値P33が用いられる。
また、注目画素V33のQ成分Qruとしては、右斜め上方向の1画素隣(V42とV24)の画素値の平均値が用いられる。
さらに、注目画素V33のG成分Gruは、右斜め上方向における色信号の比に関する相関性を利用して算出される。
図8において、画素V22、画素V32、画素V23および画素V33の4画素が交わる点(位置)を点Aとする。また、画素V33、画素V43、画素V34および画素V44の4画素が交わる点(位置)を点Bとする。
ここでは、画素V33の他に、点Aおよび点Bに注目する。画素V33におけるP成分とQ成分との平均値S33とG成分G33との比、点AにおけるP成分とQ成分との平均値SaとG成分Gaとの比、および点BにおけるP成分とQ成分の平均SbとG成分Gbとの比がほぼ等しいものとする。
ここで、局所領域における色信号の比に関する相関性により、上記(式10)と同様に、以下の(式12)が導かれる。
(式12)
G=S×(G’/S’)
G:注目画素のG成分
S:注目画素のP成分とQ成分の平均値
G’:注目画素の近傍点におけるG成分
S’:注目画素の近傍点におけるP成分とQ成分の平均値
ただし、G’およびS’において、注目画素の近傍点は同じ位置
とする。
これにより、点AにおけるS値とG成分との比、および点BにおけるS値とG成分との比の平均値を上記(式12)の(G’/S’)として、注目画素V33におけるG成分G33が算出される。
以上説明したように、本実施形態2によれば、画像の局所領域における特性を利用すると共に、斜め方向のエッジに対する色信号の相関性をも利用した補間処理を行うことができる。斜め方向の色相関を利用して色信号を算出することができるため、従来の垂直方向および水平方向の色相関を利用した補間処理法よりも精密な画像の方向性検出を行って、色信号を算出することができる。
例えば、図13(a)に示す輝度値を有するベイヤ配列において、注目画素G33に対して、本実施形態2による方向性データ算出式(式2)を用いると、
DDru=248
DDho=744
DDrd=744
DDve=434
となり、方向性検出部62は、方向性データの値が最小値となる方向「DDru;右斜め上方向」を注目画素付近におけるエッジ方向として検出する。
本実施形態2による色信号算出式(式11)を用いると、
Gru=(2×G33+G24+G42)/2=128
Rru=Gru×[{(R32/(G22+G42)/2}+{(R34/(G24+G44)/2}]=128
Bru=Gru×[{(B23/(G22+G24)/2}+{(B43/(G42+G44)/2}]=128
となり、
R=G=B
となるため、偽色信号のない色信号を算出することができる。
(実施形態3)
本実施形態3では、注目画素を中心として上方向、斜め右上方向、右方向、斜め右下方向、下方向、斜め左下方向、左方向および斜め左上方向の8方向に対して方向性データを算出する場合であって、複数の方向に対する各方向性データから値の小さい順に一つ以上の方向を注目画素を含むその付近におけるエッジの方向性候補として検出する場合について説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態3のが画像処理装置10Bは、被写体を撮像可能とする固体撮像素子1と、固体撮像素子1からの撮像データをA/D変換するA/D変換部2と、このA/D変換部2からのデジタル信号を各種信号処理する画像処理装置としての画像処理部3Bとを有している。
画像処理部3Bは、ホワイトバランス部4と、ガンマ補正部5と、データ補間部6Bとを有している。データ補間部6Bは、方向性データ算出部61Bと、方向性検出部62Bと、方向性色信号算出部63Bと、注目画素色信号算出部64Bと、これらを制御する制御部65とを有している。
注目画素色信号算出部64Bは、方向性検出部62Bで検出された複数の方向性に対応する各色信号の平均色を算出する平均色算出手段としての平均色算出部(図示せず)と、この平均色算出部(図示せず)で算出された色と注目画素の色との相関性を利用して色信号を算出する多重色相関色信号算出手段としての多重色相関色信号算出部(図示せず)とを有している。
図3は、本実施形態3のデータ補間部6Bの動作例を説明するためのフローチャートでもある。
以下に、本実施形態3のデータ補間部6Bによるデータ補間処理の処理手順について、各ステップに従って順に説明する。なお、ステップS1〜S4の各処理は、図3および図4に示すように、入力されたベイヤデータ領域内の補間指定領域内における画素の数だけ繰り返される。
図3に示すように、まず、ステップS1では、方向性データ算出部61Bによって、注目画素の方向性データが、予め決められた複数のエッジ方向(指定方向)に対して算出される。
方向性データ算出部61Bでは、図8に示すように、複数のエッジ方向として、注目画素を中心として、右斜め上方向、右方向、右斜め下方向、下方向、左斜め下方向、左方向、左斜め上方向および上方向の8方向が用いられる。本実施形態3の特徴は、注目画素を中心として、8方向の方向性データを算出することにより、エッジの端点を考慮したエッジデータを算出することができる点である。
方向性データ算出部61Bでは、例えば、指定された方向と注目画素付近における実際のエッジ方向との近似度が大きいほど値が小さくなるように、方向性データが算出される。このような方向性データ算出式としては、各種のものが考えられるが、例えば、以下のような算出式(式13)が用いられる。
(式13)
・注目画素がG33の場合(図12(a)参照)
DDru=(|G51−G33|+|G42−G33|+|P52−P34|+|Q41−Q23|)
DDri=(|G53−G33|+|Q23−Q43|)
+(|G22−G42|+|G24−G44|+|P52−P32|+|P54−P34|)/2
DDrd=(|G44−G33|+|G55−G33|+|P32−P54|+|Q23−Q45|)
DDdo=(|G35−G33|+|P32−P34|)
+(|G22−G24|+|G42−G44|+|Q25−Q23|+|Q45−Q43|)/2
DDld=(|G15−G33|+|G24−G33|+|P25−P43|+|Q14−Q32|)
DDle=(|G13−G33|+|Q23−Q43|)
+(|G22−G42|+|G24−G44|+|P12−P32|+|P14−P34|)/2
DDlu=(|G22−G33|+|G11−G33|+|P12−P34|+|Q21−Q43|)
DDup=(|G31−G33|+|P32−P34|)
+(|G22−G24|+|G42−G44|+|Q21−Q23|+|Q41−Q43|)/2
・注目画素がP33の場合(図12(b)参照)
DDru=(|P51−P33|+|Q42−Q24|)
+(|G32−G23|+|G41−G32|+|G52−G43|+|G43−G34|)/2
DDri=(|P53−P33|+|G23−G43|)
+(|Q22−Q42|+|G32−G52|+|Q24−Q44|+|G34−G54|)/2
DDrd=(|P55−P33|+|Q44−Q22|)
+(|G32−G43|+|G43−G54|+|G23−G34|+|G34−G45|)/2
DDdo=(|P35−P33|+|G32−G34|)
+(|Q22−Q24|+|G23−G25|+|Q42−Q44|+|G43−G45|)/2
DDld=(|P15−P33|+|Q42−Q24|)
+(|G32−G23|+|G43−G34|+|G23−G14|+|G34−G25|)/2
DDle=(|P13−P33|+|G23−G43|)
+(|Q22−Q42|+|Q24−Q44|+|G12−G32|+|G14−G34|)/2
DDlu=(|P11−P33|+|Q22−Q44|)
+(|G21−G32|+|G32−G43|+|Q12−Q23|+|G23−G34|)/2
DDup=(|P31−P33|+|G32−G34|)
+(|Q22−Q24|+|Q42−Q44|+|G21−G23|+|G41−G43|)/2
ただし、
DDru:右斜め上方向の方向性データ算出式
DDri:右方向の方向性データ算出式
DDrd:右斜め下方向の方向性データ算出式
DDdo:下方向の方向性データ算出式
DDld:左斜め下方向の方向性データ算出式
DDle:左方向の方向性データ算出式
DDlu:左斜め上方向の方向性データ算出式
DDup:上方向の方向性データ算出式
とする。
次に、ステップS2では、方向性検出部62Bによって、ステップS1で算出された方向性データを用いて、注目画素の方向性の有無および方向性が検出される。
図9は、本実施形態3における方向性検出部62B(ステップS2の他の例)の動作例を説明するためのフローチャートである。
以下に、方向性検出部62Bによる方向性検出処理の処理手順について、各ステップに従って順に説明する。
図9に示すように、まず、ステップS21Bでは、ステップS1で算出された8種類の方向性データの最大値が検出される。
次に、ステップS22Bでは、ステップS21Bで検出された方向性データの最大値が、図示しないレジスタに記憶された閾値Bよりも小さいか否か、即ち、注目画素付近にエッジがなく輝度勾配がなだらかな平坦部であるか否かが判定される。平坦部であれば(Yes)、ステップS23Bにおいて「方向性なし」を示す信号が出力され、注目画素の方向性検出処理が終了される。また、平坦部ではない場合(No)には、ステップS24Bの処理に移行する。
なお、閾値Bの取り得る値の範囲は、方向性データ算出式により異なるが、閾値Bを大きくするほど平坦部と判定される画素が増加し、小さくするほど平坦部と判定される画素が減少する。
次に、ステップS24Bでは、ステップS1で算出された8種類の方向性データから、値の小さい順に一つ以上の方向性が検出される。このとき検出された一つ以上の方向性を方向性候補と呼ぶ。
例えば、以下の判定式(式14)を満たせば、その方向性データに対応する方向性が検出される。
(式14)
DDmin≧閾値C×DDi
DDi:注目画素の方向性データ
DDmin:方向性データの最小値
なお、閾値Cの取り得る値の範囲は0≦閾値C≦1であり、閾値Cを大きくするほど検出される方向性の数が減少し、小さくするほど検出される方向性の数が増加する。
最後に、ステップS26Bでは、ステップS24Bで検出された方向性が出力され、注目画素の方向性検出処理が終了する。
次に、図3のステップS3では、方向性色信号算出部63Bによって、方向性検出部62Bで検出された方向に対する色信号が算出される。
本実施形態3では、色相関性を利用した色信号算出式により、斜め方向を含む8方向に対して、色信号を算出することができる。また、本実施形態3では、8方向に対応する色信号として、注目画素の色信号ではなく、注目画素に接する8近傍画素に対する色信号を算出する。
例えば、図7における注目画素V33の例えば右斜め上方向の方向性色信号として、V42の色信号が算出される。
また、図7における注目画素V33の例えば下方向の方向性色信号として、V34の色信号が算出される。
方向性色信号を算出する際には、上記実施形態1で説明した色信号の差に関する相関性を利用した色信号算出式、または、上記実施形態2で説明した色信号の比の相関性を利用した色信号算出式を用いて、各方向性候補に対する色信号を算出することができる。
下記(式15)および(式16)は、8方向に対する方向性色信号算出式の一例である。なお、(式15)は注目画素がG33のとき(図12(a)参照)の方向性色信号算出式であり、(式16)は注目画素がP33のとき(図12(b)参照)の方向性色信号算出式である。
(式15)
Gru=(G33+2×G42+G51)/4
Pru=(P32+P52)/2+(2×G42−G31−G53)/4
Qru=(Q41+Q43)/2+(2×G42−G31−G53)/4
Gri=(G53+G33)/2
Pri=(P32+P52+P34+P54)/4
+(G33+G53−G42−G44)/2
Qri=Q43
Grd=(G33+2×G44+G55)/4
Prd=(P34+P54)/2+(2×G44−G35−G53)/4
Qrd=(Q43+Q45)/2+(2×G44−G35−G53)/4
Gdo=(G33+G35)/2
Pdo=P34
Qdo=(Q23+Q25+Q43+Q45)/4
+(G33+G35−G24−G44)/2
Gld=(G33+2×G24+G15)/4
Pld=(P14+P34)/2+(2×G24−G33−G15)/4
Qld=(Q23+Q25)/2+(2×G24−G33−G15)/4
Gle=(G33+G13)/2
Ple=(P12+P32+P14+P34)/4
+(G33+G13−G22−G24)/2
Qle=Q23
Glu=(G33+2×G22+G11)/4
Plu=(P12+P32)/2+(2×G22−G31−G13)/4
Qlu=(Q21+Q23)/2+(2×G22−G31−G13)/4
Gup=(G33+G31)/2
Pup=P32
Qup=(Q21+Q23+Q41+Q43)/4
+(G33+G31−G22−G42)/2
Gru:右斜め上方向のG成分
Pru:右斜め上方向のP成分
Qru:右斜め上方向のQ成分
Gri:右方向のG成分
Pri:右方向のP成分
Qri:右方向のQ成分
Grd:右斜め下方向のG成分
Prd:右斜め下方向のP成分
Qrd:右斜め下方向のQ成分
Gdo:下方向のG成分
Pdo:下方向のP成分
Qdo:下方向のQ成分
Gld:左斜め下方向のG成分
Pld:左斜め下方向のP成分
Qld:左斜め下方向のQ成分
Gle:左方向のG成分
Ple:左方向のP成分
Qle:左方向のQ成分
Glu:左斜め上方向のG成分
Plu:左斜め上方向のP成分
Qlu:左斜め上方向のQ成分
Gup:上方向のG成分
Pup:上方向のP成分
Qup:上方向のQ成分
(式16)
Gru=(G41+G32+G52+G43)/4
+(P33+P51−P31−P53)/4
Pru=(P33+P51)/2
Qru=Q42
Gri=G43
Pri=(P33+P53)/2
Qri=(Q42+Q44)/2
+(4×G43−G32−G52−G34−G54)/4
Grd=(G45+G34+G54+G43)/4
+(P33+P55−P35−P53)/4
Prd=(P33+P55)/2
Qrd=Q44
Gdo=G34
Pdo=(P33+P35)/2
Qdo=(Q24+Q44)/2
+(4×G34−G23−G25−G43−G45)/4
Gld=(G25+G23+G14+G34)/4
+(P33+P15−P13−P35)/4
Pld=(P33+P15)/2
Qld=Q24
Gle=G23
Ple=(P13+P33)/2
Qle=(Q22+Q24)/2
+(4×G23−G12−G32−G14−G34)/4
Glu=(G21+G12+G32+G23)/4
+(P33+P11−P31−P13)/4
Plu=(P33+P11)/2
Qlu=Q22
Gup=G32
Pup=(P33+P31)/2
Qup=(Q22+Q42)/2
+(4×G32−G21−G23−G41−G43)/4
次に、図3のステップS4では、注目画素色信号算出部64Bによって、方向性検出部62B(ステップS2)により検出された各方向性候補に対応して方向性色信号算出部63B(ステップS3)により算出された方向性色信号を基にして、色信号の平均(rr,gg,bb)が、注目画素の色信号として算出される。
ステップS5を介して、全画素における補間処理が終了するまでステップS1〜S4の処理が繰り返される。
本実施形態3によれば、注目画素を中心として8方向の方向性検出を行うことにより、エッジの端点を考慮して、偽色信号の少ない補間処理を行うことができる。
また、その他の注目画素色信号算出方法として、以上のようにして算出された方向性候補に対応する方向性色信号の平均色(rr,gg,bb)と、注目画素の色成分との色信号相関性を利用して、注目画素の色信号を算出する方法もある。
例えば、注目画素の色成分がG成分gの場合に、注目画素の色信号の各色成分Go、RoおよびBoは、下記(式17)を用いて算出することができる。
(式17)
Go=g
Ro=g+rr−gg
Bo=g+bb−gg
上記(式17)を用いた方法によれば、各方向における方向性色信号を算出する際に、色信号の相関性を利用して色信号を算出し、それらの色信号の平均の色と注目画素の色成分の色との相関性を利用している。このように、色信号の相関性により求められた色信号に対して、再び色信号の相関性を利用して色信号を算出することにより、さらに偽色信号の発生を抑制することができる。
(実施形態4)
本実施形態4では、図2に示す方向性データ算出部61Cによる処理(図3のステップS1)が上記実施形態1〜3の場合とは異なる事例であって、注目画素付近の複数の方向に対するエッジの方向性を定量化する際に、色信号の相関性の強度を考慮する場合について説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態4の画像処理装置10Cは、被写体を撮像可能とする固体撮像素子1と、固体撮像素子1からの撮像データをA/D変換するA/D変換部2と、このA/D変換部2からのデジタル信号を各種信号処理する画像処理装置としての画像処理部3Cとを有している。
画像処理部3Cは、ホワイトバランス部4と、ガンマ補正部5と、データ補間部6Cとを有している。データ補間部6Cは、方向性データ算出部61Cと、方向性検出部62と、方向性色信号算出部63と、注目画素色信号算出部64と、これらを制御する制御部65とを有している。
以下に、本実施形態4における方向性色データ算出部61C(図3のステップS1の他の例)による方向性データ算出方法について説明する。なお、方向性検出部62(図3のステップS2)、方向性色信号算出部63(図3のステップS3)および注目画素色信号算出部64(図3のステップS4)については、実施形態1〜3の場合と同様の処理を行うことができるので、ここではその説明を省略する。
上記実施形態1〜3では、例えば、指定されたエッジ方向と注目画素付近における実際のエッジ方向との近似度が大きいほど値が小さくなるように、方向性データが算出されている。これに対して、本実施形態4では、このような方向性データ算出式に、色信号の相関性の強度を表す項が加えられている。例えば、エッジ部分に色信号の相関があるときに値が小さくなり、色信号の相関がないときには値が大きくなるような項が、方向性データ算出式に加えられる。即ち、方向性データ算出部61Cは、注目画素を含む注目画素付近の複数の方向に対するエッジの方向性を定量化する際に、エッジの有無に応じて大きく変化する色信号の相関性の強度を考慮してエッジの方向性を定量化する。
注目画素の近傍の2点aおよびbにおいて、色信号のG成分とP成分とに相関性がある場合、
Ga−Pa=Gb−Pb
となる。したがって、
|Ga−Gb+Pb−Pa|
が0に近い値であるほど、2点aおよびbの間に色の相関性があると言うことができる。
例えば、上記実施形態1,2で用いられる方向性データ算出式(式2)に対して、下記式(式18)のような相関性強度の項が加えられる。
(式18)
・注目画素がG33の場合(図12(a)参照)
DDru’=DDru
+(|(G22+G42−G24−G44)/2+(P34−P32)|
+|(G42+G44−G22−G24)/2+(Q23−Q43)|)/2
DDho’=DDho
+|(G22+G42−G24−G44)/2+(P34−P32)|
DDrd’=DDrd
+(|(G22+G42−G24−G44)/2+(P34−P32)|
+|(G42+G44−G22−G24)/2+(Q23−Q43)|)/2
DDve’=DDve
+|(G42+G44−G22−G24)/2+(Q23−Q43)|
・注目画素がP33の場合(図12(b)参照)
DDru’=DDru
+|(G32+G23−G43−G34)/2+(Q44−Q22)|
DDho’=DDho
+|(G32−G34)+(Q24+Q44−Q22−Q42)/2|
DDrd’=DDrd
+|(G32+G23−G43−G34)/2+(Q24−Q22)|
DDve’=DDve
+|(G23−G43)+(Q42+Q44−Q22−Q24)/2|
DDru’:右斜め上方向の方向性データ算出式
DDho’:水平方向の方向性データ算出式
DDrd’:右斜め下方向の方向性データ算出式
DDve’:垂直方向の方向性データ算出式
また、上記実施形態3で用いられる方向性データ算出式(式13)には、下記式(式19)のような相関性強度の項が加えられる。
(式19)
・注目画素がG33の場合(図12(a)参照)
DDru’=DDru
+(|(G31+G51−G33−G53)/2+(Q43−Q41)|
+|(G31+G33−G51−G53)/2+(P52−P32)|)/2
DDri’=DDri
+(|(P32+P52−P34−P54)/2+(G44−G42)|)
DDrd’=DDrd
+(|(G33+G35−G53−G55)/2+(P54−P34)|
+|(G33+G53−G35−G55)/2+(Q45−Q43)|)/2
DDdo’=DDdo
+(|(Q23+Q25−Q43−Q45)/2+(G44−G24)|)
DDld’=DDld
+(|(G13+G33−G15−G35)/2+(Q25−Q23)|
+|(G13+G15−G33−G35)/2+(P34−P14)|)/2
DDle’=DDle
+(|(P12+P32−P14−P34)/2+(G24−G22)|)
DDlu’=DDlu
+(|(G11+G31−G13−G33)/2+(Q23−Q21)|
+|(G11+G13−G31−G33)/2+(P32−P12)|)/2
DDup’=DDup
+(|(Q21+Q23−Q41−Q43)/2+(G42−G22)|)
・注目画素がP33の場合(図12(b)参照)
DDru’=DDru
+(|(G41+G32−G52−G43)+(P53−P31)|)
DDri’=DDri
+(|(G32+G52−G34−G54)/2+(Q44−Q42)|)
DDrd’=DDrd
+(|(G43+G54−G34−G45)+(P35−P53)|)
DDdo’=DDdo
+(|(G23+G25−G43−G45)/2+(Q44−Q24)|)
DDld’=DDld
+(|(G23+G14−G34−G25)+(P35−P13)|)
DDle’=DDle
+(|(G12+G32−G14−G34)/2+(Q24−Q22)|)
DDlu’=DDlu
+(|(G21+G32−G12−G23)+(P13−P31)|)
DDup’=DDup
+(|(G21+G23−G41−G43)/2+(Q42−Q22)|)
DDru’:右斜め上方向の方向性データ算出式
DDri’:右方向の方向性データ算出式
DDrd’:右斜め下方向の方向性データ算出式
DDdo’:下方向の方向性データ算出式
DDld’:左斜め下方向の方向性データ算出式
DDle’:左方向の方向性データ算出式
DDlu’:左斜め上方向の方向性データ算出式
DDup’:上方向の方向性データ算出式
図2に示す方向性データ算出部61Cでは、方向性データ算出式として上記(式2)の代わりに(式18)を用いて方向性データが算出され、その方向性データを用いて、上記実施形態1,2で説明したように、方向性検出部62、方向性色信号算出部63および注目画素色信号算出部64による処理が行われる。
または、図2に示す方向性データ算出部61Cでは、方向性データ算出式として上記(式3)の代わりに(式19)を用いて方向性データが算出され、その方向性データを用いて、上記実施形態3で説明したように、方向性検出部62、方向性色信号算出部63および注目画素色信号算出部64による処理が行われる。
以上により、本実施形態4では、一般的な画像の局所領域における色信号の特徴を利用して、色信号の相関性を考慮した色信号算出が行われている。しかしながら、一般的には、画像全体において、色信号の相関性が必ずしもあるわけではない。本実施形態4は、画像のエッジ部分において、色信号の相関性が強い部分に対して、色信号の相関性を利用した補間を行う場合に特に適している。
(実施形態5)
本実施形態5では、パーソナルコンピュータ(以下パソコンという)本体、入出力装置、および本発明の画像処理プログラムと、閾値などの各種データが格納されたパラメータファイルと、ベイヤデータとが格納されたコンピュータ読み出し可能な可読記録媒体(記憶媒体)を備えたデータ処理装置を用いて、上記実施形態1〜4のいずれかの処理を行う場合について説明する。
図10は、本実施形態5のデータ処理装置の構成例を示すブロック図である。
図10に示すように、本実施形態5のデータ処理装置7は、パソコン本体8と、入出力装置9とを有している。
パソコン本体8には各部を制御する制御部としてのCPU81と、ハードディスクなどのメモリ82と、入出力インタフェース83とが内蔵されており、入出力装置9には光ディスクなどの可読記録媒体91が内蔵されている。なお、メモリ82も、画像処理プログラムが格納されたコンピュータ読み出し可能な可読記録媒体である。
CPU81によって、入出力インタフェース83を介して入出力装置9が制御され、入出力装置9内の可読記録媒体91から読み出された画像処理プログラム、パラメータファイルおよびベイヤデータが入出力インタフェース83を介して入力されてメモリ82内に格納される。
また、CPU81によって、パソコン本体8内のメモリ82から画像処理プログラム、パラメータファイルおよびベイヤデータが読み取られ、画像処理プログラムの各命令に従って、入力されたベイヤデータに対して上記実施形態1〜4のいずれかの補間処理を含む画像処理が行われた後、パソコン本体8の入出力インタフェース83から入出力装置9が制御されて、入出力インタフェース83を介して画像処理後の画像データが可読記録媒体91に出力される。
したがって、本実施形態5によれば、パソコン上で上記実施形態1〜4のいずれかの補間処理を含む画像処理を行うことができる。即ち、ここでは図示しないが、撮像装置からベイヤデータのみが出力され、パソコン本体8側で画像処理部3,3A〜3Cのいずれかによる画像処理が行われることによって、撮像装置側では高速な撮影を行うことができる。さらに、パソコン本体8側では閾値を変化させて複数回の画像処理を行うことも可能となり、所望の高画質の画像を容易に得ることができる。
以上により、本実施形態1〜4によれば、データ補間部は、注目画素付近における右斜め上方向および右斜め下方向の少なくとも一方を含む複数の方向に対するエッジの方向性を定量化して方向性データを算出する方向性データ算出部と、この方向性データ算出部61で算出された複数の方向に対する方向性データを用いて注目画素付近におけるエッジの方向性を検出する方向性検出部と、この方向性検出部で検出された方向性に対応する色信号を算出する方向性色信号算出部と、この方向性色信号算出部で算出された一つ以上の色信号を用いて注目画素の色信号を算出する注目画素色信号算出部とを有している。これによって、斜め方向を含む複数の方向のエッジに対する色信号の相関性を利用して、偽色信号の発生を更に抑制することができる。
なお、以上のように、本発明の好ましい実施形態1〜5を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1〜5に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1〜5の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、複数種類の色フィルタが各画素部に離散的に配置された固体撮像素子から出力される色信号から、各画素における全ての色信号を、注目画素およびその近傍画素の色信号を用いた補間処理により生成する画像処理装置、これを用いた単板式のディジタルカメラ、ビデオカメラおよびカメラ付き携帯電話装置などの撮影装置、この画像処理装置を用いた画像処理方法、これをコンピュータに実行させるための画像処理プログラムおよびこの画像処理プログラムを格納したコンピュータ読み出し可能な可読記録媒体の分野において、複数種類の色フィルタが各画素ブロックに離散的に配置された固体撮像素子から出力される色信号から各画素における例えばRGB全ての色信号を、注目画素およびその近傍画素の色信号を用いた補間処理により生成する際に、画像の局所領域における特徴を利用すると共に、斜め方向のエッジに対する色信号の相関性をも利用した補間処理を行うことにより、偽色信号の発生を更に抑制した色信号算出を行うことができる。また、注目画素を中心とする8方向の方向性検出を行って色信号算出を行うことにより、更に偽色信号の少ない補間処理を行うことができる。さらに、色相関の特徴を利用して算出した色信号を用いて、さらに色相関を利用して色信号を算出することにより、偽色信号を更に低減することができる。本発明の画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび可読記録媒体によれば、被写体に含まれるエッジを高い精度で検出して、偽色信号の発生を更に抑制した色信号を算出することができるため、高画質の画像を得ることができる。
本発明の実施形態1〜4の画像処理装置の構成例を示すブロック図である。 図1のデータ補間部の詳細構成例を示すブロック図である。 図2のデータ補間部による補間処理動作の一例を説明するためのフローチャートである。 入力されたベイヤデータ領域内の補間指定領域を説明するための平面図である。 本発明の実施形態1,2で用いられる4種類の指定方向を説明するための模式図である。 図2の方向性検出部による方向性検出処理動作の一例(実施形態1,2)を説明するためのフローチャートである。 注目画素の色成分がG、RまたはBである場合のベイヤ配列の画素位置を示す平面図である。 本発明の実施形態3で用いる8種類の指定方向を説明するための模式図である。 図2の方向性検出部による方向性検出処理動作の他の例(実施形態3)を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態5のデータ処理装置の構成例を示すブロック図である。 ベイヤ配列の色フィルタアレイの一例を示す平面図である。 (a)は注目画素の色成分がGである場合のベイヤ配列を示す平面図であり、(b)は注目画素の色成分がRまたはBである場合のベイヤ配列を示す平面図である。 (a)は固体撮像素子の色信号値(輝度データ)の一例を示す平面図であり、(b)は各画素におけるベイヤ配列のカラーフィルタの配置例を示す平面図である。
符号の説明
1 固体撮像素子
2 A/D(アナログ/ディジタル)変換部
3,3A〜3C 画像処理部(画像処理装置)
4 ホワイトバランス部
5 ガンマ補正部
6,6A〜6C データ補間部
61,61B,61C 方向性データ算出部
62,62B 方向性検出部
63,63A,63B 方向性色信号算出部
64,64B 注目画素色信号算出部
65 制御部
7 データ処理装置
8 パソコン本体
81 CPU
82 メモリ
83 入出力インタフェース
9 入出力装置
91 可読記録媒体
10,10A〜10C 撮影装置

Claims (40)

  1. 複数種類の色フィルタが各画素部にベイヤ配列で離散的に配置された固体撮像素子から出力される色信号から、各画素における全ての色信号を、注目画素およびその近傍画素の色信号を用いたデータ補間処理により生成するデータ補間部を有する画像処理装置において、
    該データ補間部は、
    注目画素付近における斜め方向を含む複数の方向に対するエッジの方向性を定量化した方向性データを算出する方向性データ算出手段と、
    該方向性データ算出手段で算出された、該複数の方向に対する方向性データを用いて注目画素付近におけるエッジの方向性を検出する方向性検出手段と、
    該方向性検出手段で検出された一または複数のエッジの方向性に対応する色信号を算出する方向性色信号算出手段と、
    該方向性色信号算出手段で算出された一つ以上の色信号を用いて注目画素の色信号を算出する注目画素色信号算出手段とを備え、
    該方向性データ算出手段は、該方向性データとして、指定された方向と注目画素付近におけるエッジ方向との近似度が大きいほど小さい値を算出し、
    該ベイヤ配列の斜め方向のデータ補間を行う際に、該注目画素および該斜め方向の一方の画素を含む2×2の4画素に注目し、画素の中心にとらわれず、互いに隣接する該4画素の間の交点における色信号を算出すると共に、該注目画素および該斜め方向の他方の画素を含む2×2の4画素に注目し、画素の中心にとらわれず、互いに隣接する該4画素の間の交点における色信号を算出し、算出された各色信号との色の相関を用いて前記注目画素の色信号を算出することにより、該斜め方向のエッジに対する色信号の相関性をも利用した補間処理を行う画像処理装置。
  2. 前記斜め方向を含む複数の方向は、注目画素付近における右斜め上方向および右斜め下方向の少なくとも一方を含む複数の方向である請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記方向性データ算出手段は、注目画素を通る右斜め上方向、水平方向、右斜め下方向および垂直方向の4方向に対して前記方向性データを算出する請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記方向性データ算出手段は、注目画素を中心として上方向、斜め右上方向、右方向、斜め右下方向、下方向、斜め左下方向、左方向および斜め左上方向の8方向に対して前記方向性データを算出する請求項1または2に記載の画像処理装置。
  5. 前記方向性データ算出手段は、注目画素付近の複数の方向に対するエッジの方向性を定量化する際に、該エッジの有無に応じて変化する色信号の相関性の強度を表す項が方向性データ算出式に加えられている請求項1〜のいずれかに記載の画像処理装置。
  6. エッジ部分に色信号の相関があるときに値が小さくなり、該エッジ部分に該色信号の相関がないときには値が大きくなるような項が前記方向性データ算出式に加えられている請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記方向性検出手段は、前記複数の方向に対する方向性データの最大値が所定の閾値よりも小さいか否かによって、注目画素付近にエッジがなく輝度勾配がなだらかな平坦部であるか否かを判定し、該平坦部の場合には「方向性なし」を検出し、該平坦部ではない場合には「方向性あり」を検出する請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記方向性検出手段は、前記「方向性あり」を検出した場合に、前記方向性データの値が最小値となる方向を注目画素付近におけるエッジ方向として検出する請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記方向性検出手段は、前記「方向性あり」を検出した場合であっても、前記方向性データの値が最小値となる方向が複数存在する場合には、「方向性なし」を検出する請求項7に記載の画像処理装置。
  10. 前記方向性検出手段は、複数の方向に対する各方向性データから値の小さい順に一つ以上の方向を注目画素付近におけるエッジの方向性候補として検出する請求項1に記載の画像処理装置。
  11. 前記方向性色信号算出手段は、
    注目画素近傍の任意の位置において前記エッジの方向における異なる2色の色信号の差を算出する色差算出手段と、
    該色差算出手段で算出された色信号の差の相関性を用いて色信号を算出する色信号算出手段とを有する請求項1に記載の画像処理装置。
  12. 前記方向性色信号算出手段は、
    注目画素近傍の任意の位置において前記エッジの方向における異なる2色の色信号の比を算出する色比算出手段と、
    該色比算出手段で算出された色信号の比の相関性を用いて色信号を算出する色信号算出手段とを有する請求項1に記載の画像処理装置。
  13. 前記方向性色信号算出手段は、前記注目画素近傍の任意の位置として、該注目画素の位置、該注目画素の近傍画素の中央位置、および、該注目画素の近傍において互いに隣接する画素間の交点のいずれかを用いる請求項11または12に記載の画像処理装置。
  14. 前記方向性色信号算出手段は、前記方向性検出手段で検出された方向に対して、算出しようとする色成分の画素が存在しない場合に、該検出された方向以外の注目画素の近傍画素から、該算出しようとする色成分の画素を参照して前記エッジの方向性に対応する色信号を算出する請求項1および11〜13のいずれかに記載の画像処理装置。
  15. 前記方向性色信号算出手段は、前記検出された方向以外の注目画素の複数の近傍画素において前記算出しようとする色成分の平均値を用いる請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 前記注目画素色信号算出手段は、前記方向性検出手段で「方向性あり」と検出された画素に対して、前記方向性色信号算出手段で算出された色信号を注目画素における色信号として算出する請求項7または8に記載の画像処理装置。
  17. 前記注目画素色信号算出手段は、前記方向性検出手段で「方向性なし」と検出された画素に対して、バイリニア法を用いて注目画素における色信号を算出する請求項7または9に記載の画像処理装置。
  18. 前記注目画素色信号算出手段は、前記方向性検出手段で検出された複数の方向性に対応する各色信号の平均色を注目画素における色信号として算出する平均色算出手段を有する請求項1に記載の画像処理装置。
  19. 前記注目画素色信号算出手段は、前記方向性検出手段で検出された複数の方向性に対応する各色信号の平均色を算出する平均色算出手段と、該平均色算出手段で算出された平均色と注目画素の色との相関性を利用して注目画素における色信号を算出する多重色相関色信号算出手段とを有する請求項1に記載の画像処理装置。
  20. 被写体を撮像可能とする固体撮像素子と、該固体撮像素子からの撮像データをアナログ/デジタル変換するアナログ/デジタル変換部と、該アナログ/デジタル変換部からのデジタル信号を信号処理する請求項1〜19のいずれかに記載の画像処理装置とを有する撮影装置。
  21. 複数種類の色フィルタが各画素部にベイヤ配列で離散的に配置された固体撮像素子から出力される色信号から、各画素における全ての色信号を、注目画素およびその近傍画素の色信号を用いたデータ補間処理により生成する画像処理方法において、
    注目画素付近における斜め方向を含む複数の方向に対するエッジの方向性を定量化した方向性データを算出する方向性データ算出ステップと、
    該方向性データ算出ステップで算出された、該複数の方向に対する方向性データを用いて注目画素付近におけるエッジの方向性を検出する方向性検出ステップと、
    該方向性検出ステップで検出された一または複数のエッジの方向性に対応する色信号を算出する方向性色信号算出ステップと、
    該方向性色信号算出ステップで算出された一つ以上の色信号を用いて注目画素の色信号を算出する注目画素色信号算出ステップとを有し、
    該方向性データ算出ステップは、該方向性データとして、指定された方向と注目画素付近におけるエッジ方向との近似度が大きいほど小さい値を算出し、
    該ベイヤ配列の斜め方向のデータ補間を行う際に、該注目画素および該斜め方向の一方の画素を含む2×2の4画素に注目し、画素の中心にとらわれず、互いに隣接する該4画素の間の交点における色信号を算出すると共に、該注目画素および該斜め方向の他方の画素を含む2×2の4画素に注目し、画素の中心にとらわれず、互いに隣接する該4画素の間の交点における色信号を算出し、算出された各色信号との色の相関を用いて前記注目画素の色信号を算出することにより、該斜め方向のエッジに対する色信号の相関性をも利用した補間処理を行う画像処理方法。
  22. 前記方向性データ算出ステップは、注目画素を通る右斜め上方向、水平方向、右斜め下方向および垂直方向の4方向に対して前記方向性データを算出する請求項21に記載の画像処理方法。
  23. 前記方向性データ算出ステップは、注目画素を中心として上方向、斜め右上方向、右方向、斜め右下方向、下方向、斜め左下方向、左方向および斜め左上方向の8方向に対して前記方向性データを算出する請求項21に記載の画像処理方法。
  24. 前記方向性データ算出ステップは、注目画素付近の複数の方向に対するエッジの方向性を定量化する際に、該エッジの有無に応じて変化する色信号の相関性の強度を表す項が方向性データ算出式に加えられる請求項21〜23のいずれかに記載の画像処理方法。
  25. エッジ部分に色信号の相関があるときに値が小さくなり、該エッジ部分に該色信号の相関がないときには値が大きくなるような項が前記方向性データ算出式に加えられる請求項24に記載の画像処理方法。
  26. 前記方向性検出ステップは、複数の方向に対する方向性データの最大値が所定の閾値よりも小さいか否かによって、注目画素付近にエッジがなく輝度勾配がなだらかな平坦部であるか否かを判定し、該平坦部の場合には「方向性なし」を検出し、該平坦部ではない場合には「方向性あり」を検出する請求項21に記載の画像処理方法。
  27. 前記方向性検出ステップは、前記「方向性あり」を検出した場合に、前記方向性データの値が最小値となる方向を注目画素付近におけるエッジ方向として検出する請求項26に記載の画像処理方法。
  28. 前記方向性検出ステップは、前記「方向性あり」を検出した場合であっても、前記方向性データの値が最小値となる方向が複数存在する場合には、「方向性なし」を検出する請求項26に記載の画像処理方法。
  29. 前記方向性検出ステップは、複数の方向に対する方向性データから値の小さい順に一つ以上の方向を注目画素付近におけるエッジ方向の方向性候補として検出する請求項21に記載の画像処理方法。
  30. 前記方向性色信号算出ステップは、
    注目画素の近傍の任意の位置において前記エッジの方向における異なる2色の色信号の差を算出する色差算出ステップと、
    該色差算出ステップで算出された色信号の差の相関性を用いて色信号を算出する色信号算出ステップとを有する請求項21に記載の画像処理方法。
  31. 前記方向性色信号算出ステップは、
    注目画素の近傍の任意の位置において前記エッジの方向における異なる2色の色信号の比を算出する色比算出ステップと、
    該色比算出ステップで算出された色信号の比の相関性を用いて色信号を算出する色信
    号算出ステップとを有する請求項21に記載の画像処理方法。
  32. 前記方向性色信号算出ステップは、注目画素の近傍の任意の位置として、該注目画素の位置、該注目画素の近傍画素の中央位置、および、該注目画素の近傍において互いに隣接する画素間の交点のいずれかを用いる請求項30または31に記載の画像処理方法。
  33. 前記方向性色信号算出ステップは、前記方向性検出手段で検出された検出方向に対して、算出しようとする色成分の画素が存在しない場合に、該検出された方向以外の注目画素の複数の近傍画素から、該算出しようとする色成分の画素を参照して前記エッジの方向性に対応する色信号を算出する請求項21および30〜32のいずれかに記載の画像処理方法。
  34. 前記方向性色信号算出ステップは、前記検出された方向以外の注目画素の複数の近傍画素において前記算出しようとする色成分の平均値を用いる請求項33に記載の画像処理方法。
  35. 前記注目画素色信号算出ステップは、前記方向性検出ステップで「方向性あり」と検出した画素に対して、前記方向性検出ステップで算出された色信号を注目画素における色信号として算出する請求項26または27に記載の画像処理方法。
  36. 前記注目画素色信号算出ステップは、前記方向性検出ステップで「方向性なし」と検出した画素に対して、バイリニア法を用いて注目画素における色信号を算出する請求項26または28に記載の画像処理方法。
  37. 前記注目画素色信号算出ステップは、前記方向性検出ステップで検出された複数の方向性に対応する各色信号の平均色を注目画素における色信号として算出する平均色算出ステップを有する請求項21に記載の画像処理方法。
  38. 前記注目画素色信号算出ステップは、前記方向性検出ステップで検出された複数の方向性に対応する各色信号の平均色を算出する平均色算出ステップと、該平均色算出ステップで算出した平均色と注目画素の色との相関性を利用して注目画素における色信号を算出する多重色相関色信号算出ステップとを有する請求項21に記載の画像処理方法。
  39. 請求項21〜38のいずれかに記載の画像処理方法の各処理ステップをコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
  40. 請求項39に記載の画像処理プログラムが格納されたコンピュータ読み取り可能な可読記録媒体。
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