JP4331878B2 - 調律器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は楽器の音の周波数が予め決められた標準周波数に一致しているか否かを判定し、そのずれ量をピッチ表示器に表示する調律器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より楽器音を電気信号に変換し、この電気信号の中から最も低い周波数の信号の基本周期(又は周波数)を検出し、この基本周期から最も近い周期を持つ音名を調律対象と決定し、その調律対象となる音名の音の標準周期と、調律すべき楽器音の基本周期を比較演算し、調律すべき楽器音のピッチを算出し、調律対象と定めた音名の正しい音のピッチからどれ程ずれているかを表示器に表示させ、楽器の音を正しいピッチに調律することに用いる調律器が各種市販されている。
【0003】
図7にその一般を示す。図中11は楽器音を電気信号に変換するマイクロホン、12はこのマイクロホンで変換した電気信号を増幅する増幅器を示す。増幅器12で所望のレベルまで増幅された楽器音信号は基本周期検出手段13で基本周期を検出する。この基本周期検出手段13では楽器音信号に含まれている各種の周波数成分の中から図8に示すように最も周期が長い信号の周期Tを検出する。
基本周期検出手段13で検出した基本周期Tを絶対音名決定手段14に入力し、基本周期Tと絶対音名・標準周期対応表15に記憶している標準周期表とを照合し、楽器音の基本周期Tに最も近い標準周期を検索し、この標準周期から対応する絶対音名を抽出し、入力されている楽器音の絶対音名を決定する。ここで言う絶対音名とは一般に図9に示すCメジャー・スケールで表されるC、C#、D♭、D、D♯、E♭、E、F、F#、G♭、G、G#、A♭、A、A♯、B♭、Bを指す。
【0004】
ピッチ演算手段16は絶対音名・標準周期対応表15から検索した標準周期と入力されている楽器音の基本周期Tを比較演算し、楽器音の基本周期と標準周期とのずれ量を求める。このピッチデータを表示制御手段17を通じて表示器18に入力することにより、表示器18ではピッチデータに従って、入力されている音のピッチが標準ピッチに一致している場合は図10に示す0セントを指示し、入力されている音のピッチが標準ピッチより低い場合はそのずれ量に応じて0〜−50セント側を指示し、高い場合はそのずれ量に応じて0〜+50セント側を指示する。以上説明した基本周期検出手段13と、絶対音名決定手段14、絶対音名・標準周期対応表15、ピッチ演算手段16、表示制御手段17は一般にマイクロコンピュータ19で構成される。ところで楽器の中にはCメジャー・スケール(ハ長調)に従って調律を行う楽器と、Cメジャー・スケール以外の調に従って調律を行う楽器とが存在する。このために移調機能を備えた調律器が考えられている。
【0005】
図11乃至図13はその一例を示す。図11に示す例では調律器を構成するケース20に移調用切替スイッチの回転ツマミ21を設け、この回転ツマミ21の目印Mをケース20に表示した調名C、E♭、F、B♭…の位置に設定することにより、各調C、E♭、F、B♭…に移調できるように構成した場合を示す。尚、調の設定状態では表示器18に設けた調表示部18Aに表示される。また移調後に入力した楽器音の音名(相対音名・ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド)は音名表示部18Bに表示される。図11の例ではハ長調に設定し、入力されている楽器音の音名はハ長調の主音となるド(DO)を表示している状態を示す。
【0006】
図12に示す例では移調設定用の押釦スイッチ群22を設け、押釦スイッチ群22の中から希望する調に対応する押釦を選んでこれを押下操作することにより目的の調に移調する場合を示す。この場合も表示器18に備えた調表示部18Aには設定された調が表示され、また、音名表示部18Bには入力されている楽器音の音名が表示される。
また、図13は移調用押釦スイッチ23を設け、この移調用押釦スイッチ23を押下操作する毎に表示器18に備えた調表示部18Aに表示される調を順次切替え、目的とする調に設定する構成した場合を示す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の移調の設定はスイッチの切替によって設定しているから、操作に手間が掛かる欠点がある。つまり、図11に示した例では回転ツマミ21を目的の調の位置まで回転させなければならない。また、図12の例では多くの数(一般的には12個)の押釦スイッチ群22の中から目的とする調に対応する押釦を選択し、この選択した押釦を押下操作する必要がある。更に、図13の場合は一つの移調用押釦スイッチ23を目的とする調に設定されるまで何度も押下操作しなければならない。このように、従来の移調機能を搭載した調律器は操作性が悪い欠点がある。
【0008】
因みに、図11に示す例で回転ツマミ21の目印Mを調Cに設定した場合はCメジャー・スケール(ハ長調)で調律を行うモードに設定したことを表示する。この設定状態では図14Aに示すように音名Cを主音(ド)、音名Dを(レ)、音名Eを(ミ)、音名Fを(ファ)…と呼ばせている。また、回転ツマミ21の目印MをE♭に設定した場合には図14Bに示すE♭メジャー・スケール(変ホ長調)で調律を行うモードを指す。変ホ長調では音名E♭を主音である(ド)、音名Fを(レ)音名Gを(ミ)、音名A♭を(ファ)、音名B♭を(ソ)…と呼ばせている。
【0009】
回転ツマミ21の目印MをFに設定した場合は図14Cに示すようにFメジャー・スケール(ヘ長調)で調律を行うモードを指す。ヘ長調では音名Fを(ド)、音名Gを(レ)音名Aを(ミ)、音名Bを(ファ)、音名Cを(ソ)…と呼ばせている。
この発明の目的は移調のための設定操作を容易に行うことができ、操作性を向上すると共に、移調後の各調における音の音名を表示させて利用者に提供し、利用者には自己が入力した音が移調された調の何の音であるかを確認させることができる調律器を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1では、楽器音の音の絶対音名と、この絶対音名に対応した標準周期とを記憶した絶対音名・標準周期対応表と、
音の基本周期を検出する基本周期検出手段と、
この基本周期検出手段が検出した基本周期に最も近い周期を持つ標準周期を絶対音名・標準周期対応表から検索し、この標準周期に対応した絶対音名を決定する絶対音名決定手段と、
基本周期検出手段が検出した基本周期と絶対音名・標準周期対応表から検索した標準周期とを比較演算し、入力された楽器音の基本周期と標準周期とのずれ量を算出するピッチ演算手段と、
利用者が移調を希望する時点で操作することにより移調希望信号を発信する移調スイッチと、
この移調スイッチが発信した移調希望信号を受信することによって起動され絶対音名決定手段が決定した絶対音名により移調すべき調を決定する調設定手段と、
絶対音名決定手段が決定した絶対音名を調決定手段が決定した調の音名に変換する音名変換手段と、
ピッチ演算手段が算出したピッチデータにより入力された楽器音の基本周期と標準周期とのずれ量を表示するピッチ表示部と、
調決定手段が決定した調名データにより移調後の調名を表示する調表示部と、
音名変換手段で変換した音名データにより移調後に入力される楽器音の音名を表示する音名表示部と、
によって構成した調律器を提案する。
【0011】
この発明の請求項2では、請求項1記載の調律器において、調決定手段は移調スイッチが移調希望信号を発信した時点で入力されている音の絶対音名を移調を希望する調の主音と判定し、この主音に対応する絶対音名により移調後の調名を決定する構成とした調律器を提案する。
この発明の請求項3では、請求項1記載の調律器において、調決定手段は移調スイッチが移調希望信号を発信した時点で入力されている音の絶対音名を移調を希望する調の予め定めた音名の音と判定し、この音から所定度数離れた主音を求め、この主音の絶対音名により移調後の調名を決定する構成とした調律器を提案する。
【0012】
この発明の請求項4では、請求項1、2、3に記載した何れかの調律器において、無音状態で移調スイッチから移調希望信号を発信させることによりCメジャー・スケール状態にリセットされる構成とした調律器を提案する。
【0013】
【作用】
この発明による調律器によれば、調律器の調の設定状態を移調させたい場合は、移調希望する調の例えば主音(ドの音)又は予め定めた音名の音を入力している状態で移調スイッチを操作すれば、その主音又は予め定めた音名の音で決まる調に移調される。従って、移調のための操作は楽器から音を出す操作に移調スイッチを操作する操作を加えるだけで目的の調に移調することができる。従って、移調のための操作を簡素化することができる利点が得られる。
【0014】
また、移調後は移調された調のどの音名の音でも標準周期とのずれを表示することができ、移調された調のどの音名の音も調律を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1にこの発明による調律器の一実施例を示す。図7と対応する部分には同一符号を付して示す。この発明の特徴とする構成は調決定手段31を設けた点と、この調決定手段31を起動させる移調スイッチ32を設けた点である。
調決定手段31はマイクロホン11に楽器音が入力されている状態で、移調スイッチ32が操作された場合に限って基本周期検出手段13が出力する基本周期データを例えば移調を希望する調の主音(ドの音)と判定し、この主音で定められる調を決定する。
【0016】
つまり、絶対音名C、C#、D、E♭、E、F、F#、G、A♭、A、B♭、B、C…(図2参照)の中の例えば絶対音名Dの音が入力されている状態で移調スイッチ32を瞬時オンの状態に操作すると、調決定手段31は調律器の調の設定を絶対音名Dの音を主音とするDメジャー・スケールと決定する。この調の決定結果は調決定手段31に設けられている記憶機31Aに記憶すると共に、音名変換手段33に送り出される。
【0017】
従って、移調スイッチ32がオフの状態に戻されても調律器の移調状態は維持され、その状態で次々に調律しようとする音を入力することにより、その入力された楽器音の基本周期と標準周期とのずれ量を表示器18のピッチ表示部18Cに表示することができる。
またこの発明では、マイクロホン11に絶対音名Cの音を入力している状態で移調スイッチ32を操作すれば調律器はCメジャー・スケールの設定状態に戻すことができるが、無音状態で移調スイッチ32を操作してもCメジャー・スケールの設定状態にリセットすることができることも提案するものである。このためには、無音状態で移調スイッチ32を操作すると、記憶器31AにCメジャー・スケールの設定データが書き込まれるように構成すればよい。
【0018】
音名変換手段33は、調決定手段31から送り込まれた移調後の調名に従って絶対音名決定手段14で決定した絶対音名を移調後の音名に変換する。
つまり、絶対音名Dの音を入力している状態で移調スイッチ32を操作した場合は、上述したように調決定手段31はDメジャー・スケールに移調すべきとしてDメジャー・スケールの調名データを出力する。音名変換手段33は調決定手段31が出力する調名データと絶対音名決定手段14が出力する絶対音名データが入力される。絶対音名データは調名データに従って、その決定された調の主音からの度数を計数し、その度数に対応した音名に変更される。
【0019】
この様子を図2を用いて説明する。図2に示すC、C#、D、E♭、E、F、F#、G、A♭、A、B♭、B、Cは絶対音名を示す。上述したように絶対音名Dを入力してDメジャー・スケールに設定された場合、Dメジャー・スケールでは絶対音名Dが主音であるから、図2に示すように絶対音名Dが(ド)、絶対音名Eが(レ)絶対音名F#が(ミ)、絶対音名Gが(ファ)…のように絶対音名Dからの度数に対応したDメジャー・スケール上における相対音名(ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド)に変換する。この変換された音名データと、調名データ及びピッチデータを表示制御手段17に入力し、表示制御手段17から調表示部18Aには調名データを、音名表示部18Bには変名変換手段33から音名データを印加する。また、ピッチ演算手段16からはピッチ演算手段16が演算したピッチデータが出力され、このピッチデータがピッチ表示部18Cに入力される。
【0020】
従って、ピッチ表示部18Cではピッチ表示部18Cに入力した音の標準ピッチからのずれ量を表示する。また調表示部18Aには調決定手段31で決定した調を表す調名が、また音名表示部18Bには音名変換手段33で変換した音名、例えばDO(ド)、RE(レ)、MI(ミ)、FA(ファ)、SO(ソ)、LA(ラ)、SI(シ)、DO(ド)を表示する。
図2に示した絶対音名E♭の音が入力されている状態で移調スイッチ32を操作した場合には調決定手段31は移調を希望する調を絶対音名E♭を主音とするE♭メジャー・スケールと判定する。従って、この場合には音名変換手段33は入力される音の音名を絶対音名E♭を主音(ド)とするE♭メジャー・スケールの音名に変換する。その様子を図3に示す。
【0021】
このように、移調スイッチ32がオンの状態に操作されている状態で調決定手段31及び音名変換手段33は入力されている絶対音名を主音(ドの音)とする調変換表及び音名変換表が用意され、その変換表に従って調の決定及び絶対音名を各調の音名に変換する動作を実行する構成とされる。
上述では入力されている音を各調の主音と判定する場合を説明したが、調律を行う場合の基準となる音を必ず主音に採ることはない。
【0022】
例えば、Cメジャー・スケールで(ラ)の音を基準にとる楽器も存在する。このために、予め各調の(ラ)の音を入力した状態で移調スイッチ32を操作すれば目的とする移調状態に設定できるように構成することもできる。
その一例を図4を用いて説明する。この例では絶対音名C#が入力されている場合に、その絶対音名C#を(ラ)の音と判定して調を決定し、その後入力される音の音名を変換する変換表の概要を示す。絶対音名C#が(ラ)の音とする調はEメジャー・スケールである。Eメジャー・スケールは図4に示すように絶対音名Eを主音(ド)とし、E(ド)、F#(レ)、G#(ミ)A(ファ)、B(ソ)、C#(ラ)、D#(シ)、E(ド)となるスケールである。
【0023】
従って、調決定手段31及び音名変換手段33は図2乃至図4に示した変換表を用意し、例えばC#の音が入力されている状態で移調スイッチ32を操作したとき、調決定手段31はこの絶対音名C#が(ラ)の音である調を検索すればEメジャー・スケールであることが分かる。また音名変換手段33はその後に入力される音の絶対音名を図4に示した変換表に従って、Eメジャー・スケール上の相対音名(ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド)に変換すればよい。
【0024】
調表示部18Aに表示する調名の表示方法としては絶対音名の表示をそのまま使って、
C、C#、D、E♭、E、F、F#、G、A♭、A、B♭、B
のように表示することができる。
また、音名表示部18Bに表示する音名の表示例としては上述したように、
DO、RE、MI、FA、SO、LA、SI
のように表示するか、或いは主音からの度数をローマ数字でドをI、レをII、ミをIII、ファをIV…のように表示することもできる。
図5はこの発明の変形実施例を示す。この実施例では表示器18に絶対音表示部18Dを設け、この絶対音表示部18Dにマイクロホン11に入力している楽器音の実音(絶対音名)を表示するように構成した場合を示す。このためには絶対音名決定手段14から表示制御手段17に絶対音名データを入力し、この絶対音名データを絶対音表示部18Dに表示させるように構成すればよい。
【0025】
図6は表示器18の変形実施例を示す。この実施例では例えばLEDのような発光素子によって調表示部18Aと、音名表示部18Bと、実音表示部18Dを構成した場合を示す。尚、ピッチ表示部18Cはここでは省略して示している。
調表示部18Aはケース20の表面に一列に配列した複数の発光素子24によって構成される。各発光素子24にはC、D、E、F、G、A、Bの音名表示が付される。図中ハッチングを付した発光素子は点灯状態を示す。従って、この例ではE♭メジャー・スケールに設定した状態を示している。
【0026】
絶対音表示部18Dも同様に複数の発光素子24の配列によって構成することができる。各発光素子24には調表示部18Aに付したC、D、E、F、G、A、Bの音名表示が対応される。図の例では音名表示Fに対応した発光素子が発光している状態を付し、入力されている音の絶対音名がFであることを表示している場合を示す。
音名表示部18Bも複数の発光素子24の配列によって構成することができる。各発光素子にはローマ数字I、II、III、IV、V、VI、VIIが付され、このローマ数字によって移調後の相対音名(主音からの度数)を表示する構成とした場合を示す。図の例では、E♭メジャー・スケールの絶対音名がFである(レ)の音が入力されていることを表示している場合を示す。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば調律しようとする楽器に応じて移調したい場合は、その楽器から移調した移調の主音(ドの音)又はほかの予め定めた音(例えばラの音)をマイクロホン11に入力し、この状態で移調スイッチ32をオンの状態に瞬時だけ入力すれば調決定手段31は、入力されている音を主音とする調又は他のたとえば入力された音を(ラ)の音とする調を変換表から検索し、移調した移調を決定するから、移調に要する操作を簡素化することができる。
【0028】
また、絶対音名Cの音を入力している状態で移調スイッチ32を操作すればCメジャー・スケールの状態に設定することができるが、この発明では無音状態で移調スイッチ32を操作してもCメジャー・スケールの設定状態にリセットすることができるから、通常用いられるCメジャー・スケールの設定状態に簡単に戻すことができ、この点でも操作性を向上できる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を説明するためのブロック図。
【図2】この発明の動作を説明するための図。
【図3】図2と同様の図。
【図4】図2と同様の図。
【図5】この発明の変形実施例を説明するためのブロック図。
【図6】この発明の調律器に用いる表示器の変形実施例を説明するための平面図。
【図7】従来の調律器の構成を説明するためのブロック図。
【図8】調律器に用いられている基本周期検出方法を説明するための波形図。
【図9】調律器に用いられている音名決定方法を説明するための図。
【図10】従来の調律器に用いられている表示器の一例を説明するための正面図。
【図11】従来の技術を説明するための正面図。
【図12】従来の技術の他の例を説明するための正面図。
【図13】従来の技術の更に他の例を説明するための正面図。
【図14】調律器における移調の方法を説明するための図。
【符号の説明】
11 マイクロホン
12 増幅器
13 基本周期検出手段
14 絶対音名決定手段
15 絶対音名・標準周期対応表
16 ピンチ演算手段
17 表示制御手段
18 表示器
18A 調表示部
18B 音名表示部
18C ピッチ表示部
19 マイクロコンピュータ
31 調決定手段
32 移調スイッチ
33 音名変換手段
Claims (4)
- A、楽器音の絶対音名と、この絶対音名に対応した標準周期とを記憶した絶対音名・標準周期対応表と、
B、音の基本周期を検出する基本周期検出手段と、
C、この基本周期検出手段が検出した基本周期に最も近い周期を持つ標準周期を上記絶対音名・標準周期対応表から検索し、この標準周期に対応した絶対音名を決定する絶対音名決定手段と、
D、上記基本周期検出手段が検出した基本周期と上記絶対音名・標準周期対応表から検索した標準周期とを比較演算し、入力された楽器音の基本周期と標準周期とのずれ量を算出するピッチ演算手段と、
E、利用者が移調を希望する時点で操作することにより移調希望信号を発信する移調スイッチと、
F、この移調スイッチが発信した移調希望信号を受信することによって起動され上記絶対音名決定手段が決定した絶対音名により移調すべき調を決定する調設定手段と、
G、上記絶対音名決定手段が決定した絶対音名を上記調決定手段が決定した調の音名に変換する音名変換手段と、
H、上記ピッチ演算手段が算出したピッチデータにより楽器音の基本周期と標準周期とのずれ量を表示するピッチ表示部と、
I、上記調決定手段が決定した調名データにより移調後の調名を表示する調表示部と、
J、上記音名変換手段で変換した音名データにより移調後に入力される楽器音の音名を表示する音名表示部と、
によって構成したことを特徴とする調律器。 - 請求項1記載の調律器において、上記調決定手段は上記移調スイッチが移調希望信号を発信した時点で入力されている楽器音の絶対音名を移調を希望する調の主音と判定し、この主音に対応する絶対音名により移調後の調名を決定する構成としたことを特徴とする調律器。
- 請求項1記載の調律器において、上記調決定手段は上記移調スイッチが移調希望信号を発信した時点で入力されている楽器音の絶対音名を、移調を希望する調の予め定めた音名の音と判定し、この音から所定度数離れた主音を求め、この主音の絶対音名により移調後の調名を決定することを特徴とする調律器。
- 請求項1、2、3に記載した何れかの調律器において、無音状態で上記移調スイッチから移調希望信号を発信させることによりCメジャー・スケール状態にリセットさせる構成としたことを特徴とする調律器。
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