JP4330921B2 - 化粧料およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は化粧料およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
Saussurea属に属する植物からの抽出物をコラーゲン産生促進剤としてあるいはエストロゲン様作用剤として皮膚化粧料に用いることが知られている。例えば、特開2001−316240号公報参照。また、Saussurea属に属する植物からの抽出物をチロシナーゼ阻害剤あるいはメラニン産生抑制剤として、美白化粧料に用いることも知られている。例えば、特開2002−201122号公報参照。また、近年Saussurea属に属する植物からの抽出物に対する研究の進展により、Saussurea属に属する植物からの抽出物を化粧料に用いることも知られている。
【0003】
一方、従来より温泉水等のミネラル含有水を化粧料に用いることもよく知られている。例えば、特開平6−340519号公報および特開2000−239146号公報参照。
【0004】
しかしながら、Saussurea属に属する植物からの抽出物とミネラル含有水とを含有する化粧料については知られていない。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−316240号公報
【特許文献2】
特開2002−201122号公報
【特許文献3】
特開平6−340519号公報
【特許文献4】
特開2000−239146号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、使用感のよい化粧料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、使用感のよい化粧料を得んとして鋭意研究の結果、とくにSaussurea属に属する植物からの抽出物とミネラル含有水としてのミネラル含有水とを併用することによりその相乗効果で著しく良好な使用感を示すようになることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
(1)本発明の化粧料は、Saussurea属に属する植物からの抽出物とミネラル含有水とを含有することを特徴とする。本発明の化粧料は、Saussurea属に属する植物からの抽出物とミネラル含有水との相乗効果により、これらの成分を各々単独で用いた場合に比較して著しく良好な使用感を示すようになる。
【0009】
化粧料の使用感は、化粧料を使ったときおよびそのあとの感触のことをいい、肌なじみのよさ、しっとり感、みずみずしさ、さっぱり感、きめこまかさ、肌のはりなどを総合した感触のことである。本発明の化粧料は、特に「しっとりと潤いながらさっぱりとした使用感」を示す。
【0010】
本発明の化粧料がこれらの成分を各々単独で用いた場合に比較してなぜ著しく良好な使用感を示すようになるのかについてはまだ明らかではないが、Saussurea属に属する植物からの抽出物が有する保湿効果とミネラル含有水が有する肌なじみ効果がほどよくバランスして、上記したような「しっとりと潤いながらさっぱりとした使用感」を示すようになり、これが本発明の著しく良好な使用感につながるものと推察される。
【0011】
さらに、本発明の化粧料によれば、Saussurea属に属する植物からの抽出物とミネラル含有水との相乗効果により著しく良好な使用感を示すようになることから、他の保湿剤等の添加物の使用量を減じることも可能となり、肌に負担をかけないシンプルな処方を実現することができるという効果もある。
【0012】
(2)本発明の化粧料においては、前記ミネラル含有水が鉱物が充填された活水槽に精製水を通過させて得られる水であることが好ましい。本発明の化粧料は、このようなミネラル含有水を含有することにより、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの各種ミネラルをバランスよく含有する肌なじみのよい化粧料となる。鉱物としては各種鉱石や海泥を例示することができる。
【0013】
(3)本発明の化粧料においては、前記ミネラル含有水がミネラル成分として少なくともナトリウム20ppb、カリウム5ppb、カルシウム10ppbおよびマグネシウム1ppbを含有することが好ましい。本発明の化粧料は、このようなミネラル含有水を含有することにより、これらミネラルの働きによって、肌なじみのよい化粧料となる。
【0014】
(4)本発明の化粧料においては、前記ミネラル含有水のカルシウム濃度が100ppb以下であることが好ましく、70ppb以下であることがさらに好ましい。本発明の化粧料は、このようなミネラル含有水を含有することにより、さらに良好な使用感を示すようになる。
【0015】
(5)本発明の化粧料においては、前記ミネラル含有水のナトリウム濃度がカルシウム濃度の1.0倍以上であることが好ましく、1.5倍以上であることがさらに好ましい。本発明の化粧料は、このようなミネラル含有水を含有することにより、さらに良好な使用感を示すようになる。
【0016】
すなわち、本発明の化粧料においては、上記(4)で説明したように、ミネラル含有水のカルシウム濃度をある程度薄くする方が好ましいのであるが、この場合、ミネラル含有水の各ミネラル成分を均等に薄くしてカルシウム濃度を薄くするのではなく、少なくともナトリウム濃度をある程度以上に維持するようにして結果としてカルシウム濃度の1.0倍以上になるようにすることが好ましいのである。
【0017】
(6)本発明の化粧料においては、前記Saussurea属に属する植物がSaussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.、Saussurea medusa Maxim.およびSaussurea laniceps Hand.-Mazz.からなる群より選択される1種以上の植物であることが好ましい。
【0018】
(7)本発明の化粧料の製造方法は、前記ミネラル含有水を準備するにあたり、複数種類の鉱物が充填された活水槽に精製水を通過させて前記ミネラル含有水を製造することを特徴とする。このため、活水槽における複数種類の鉱物の充填割合を適宜調整することによって、最適なミネラルバランスを有するミネラル含有水を容易に再現性よく製造することができる。
【0019】
(8)本発明の化粧料の製造方法は、前記ミネラル含有水を準備するにあたり、複数種類の活水槽にそれぞれ精製水を通過させて複数種類の活水槽通過液を製造し、これら複数種類の活水槽通過液を混合して前記ミネラル含有水を製造することを特徴とする。このため、複数種類の活水槽通過液の混合割合を適宜調整することによって、最適なミネラルバランスを有するミネラル含有水を容易に再現性よく製造することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
上記した本発明の化粧料において、「Saussurea属に属する植物からの抽出物」には、Saussurea属に属する植物から抽出処理によって得られる抽出液、該抽出液の希釈液もしくは濃縮液、該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物もしくは精製物のいずれもが含まれる。
【0021】
抽出処理においては、抽出原料としてSaussurea属に属する植物を使用する。抽出原料として使用する植物の部位は、好ましくは地上部分であり、さらに好ましくは葉および/または茎である。
【0022】
Saussurea属に属する植物の具体例としては、Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.(中国名:新疆雪蓮(大苞雪蓮または天山雪蓮と呼ぶこともある。)、Saussurea medusa Maxim.(中国名:水母雪蓮)、Saussurea laniceps Hand.-Mazz.(中国名:綿頭雪蓮)、Saussurea gnaphaloides (Royle) Sch.-Bip.、Saussurea stella Maxim.、Saussurea tridactyla Sch.-Bip.ex Hook.f.、Saussurea namikawae Kitam.、Saussurea gossypiphora D.Don 、Saussurea nishiokae Kitam.、Saussurea leucoma Diels、Saussurea quercifolia W.W.Smith、Saussurea eriocephala Franch.、 Saussurea kingii J.R.Drumm.ex C.E.C.Fisch.、Saussurea simpsoniana (Field.et Gardn.) Lipsch.、Saussurea obvallata (DC.) Edgew.、Saussurea wettsteiniana Hand.-Mazz.、Saussurea globosa Chen、Saussurea longifolia Franch.等を例示することができる。
【0023】
抽出原料としては、上記Saussurea属に属する植物をそれぞれ単独で使用することもできるし、異なるものを2種以上組み合わせて使用することもできる。抽出原料としては、Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.(中国名:新疆雪蓮)、Saussurea medusa Maxim.(中国名:水母雪蓮)およびSaussurea laniceps Hand.-Mazz.(中国名:綿頭雪蓮)のうちの1種以上を使用することが好ましく、Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.(中国名:新疆雪蓮)を使用するのがさらに好ましい。
【0024】
Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.(中国名:新疆雪蓮)、Saussurea medusa Maxim.(中国名:水母雪蓮)およびSaussurea laniceps Hand.-Mazz.(中国名:綿頭雪蓮)は、主に中国の新疆自治区、四川省、崑崙山およびチベットの各省区等に分布するキク科の草本であり、これまでに関節リュウマチ、インポテンツ、月経不順、子宮出血、女性の下腹部の冷えと痛み、無色の帯下、腎虚および雪盲に使用されており、創傷出血に外用できることが知れられていた。なお、Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.、Saussurea medusa Maxim.およびSaussurea laniceps Hand.-Mazz.は、それぞれ「新疆雪蓮花」、「水母雪蓮花」および「綿頭雪蓮花」と呼ぶこともある。
【0025】
上記Saussurea属に属する植物のうち、Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.は中国の新疆自治区等で、Saussurea gnaphaloides (Royle) Sch.-Bip.は中国の四川省、チベット自治区等で、Saussurea stella Maxim.は中国の青海省、甘粛省、四川省、チベット自治区等で、Saussurea medusa Maxim.は中国の四川省、雲南省、青海省、チベット自治区、香港、ネパール等で、Saussurea laniceps Hand.-Mazz.は中国の四川省、チベット自治区等で、Saussurea tridactyla Sch.-Bip.ex Hook.f.は中国のチベット自治区等で、Saussurea namikawae Kitam.は中国のチベット自治区等で、Saussurea gossypiphora D.Don はネパール等で、Saussurea nishiokae Kitam.はネパール等で、Saussurea leucoma Dielsは中国の雲南省等で、Saussurea quercifolia W.W.Smithは中国の四川省、雲南省等で、Saussurea eriocephala Franch.は中国の雲南省等で、Saussurea kingii J.R.Drumm.ex C.E.C.Fisch.は中国のチベット自治区等で、Saussurea simpsoniana (Field.et Gardn.) Lipsch.はネパール等で、Saussurea obvallata (DC.) Edgew.は中国の雲南省、四川省、チベット自治区等で、Saussurea wettsteinianaHand.-Mazz.は中国の雲南省等で、Saussurea globosa Chenは中国の四川省等で、Saussurea longifolia Franch.は中国の雲南省等で入手可能である。
【0026】
抽出原料とするSaussurea属に属する植物は、採取後ただちに乾燥し粉砕したものが適当である。乾燥は、天日で行ってもよいし、通常用いられる乾燥機を使用して行ってもよい。
【0027】
抽出処理においては、抽出溶媒として極性溶媒を使用することが好ましい。Saussurea属に属する植物に含まれる保湿作用を示す成分は未だ特定されていないが、その成分は極性溶媒を用いた抽出処理によって、Saussurea属に属する植物から容易に抽出することができる。
【0028】
極性溶媒の具体例としては、水、水溶性有機溶媒等を例示でき、これらを単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用してもよい。抽出溶媒としては、これら極性溶媒のうち、水、水溶性有機溶媒または含水水溶性有機溶媒を使用することが好ましい。
【0029】
抽出溶媒として使用し得る水には、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、加熱、殺菌、滅菌、ろ過、イオン交換、浸透圧の調整緩衝化等が含まれる。従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
【0030】
抽出溶媒として使用し得る水溶性有機溶媒としては、低級脂肪族アルコール、アセトン等を例示することができる。低級脂肪族アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の一価アルコール、1,3 −ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール等の多価アルコールを例示することができる。
【0031】
2種以上の極性溶媒の混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、抽出溶媒として含水水溶性有機溶媒を使用する場合、一価アルコール、多価アルコール、アセトン等を好ましくは50重量%以上含有する含水水溶性有機溶媒を使用することができる。
【0032】
抽出溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等の中間極性溶媒を使用してもよい。
【0033】
抽出処理は、Saussurea属に属する植物に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特に限定されず、常法に従って行うことができる。抽出処理の際には、特殊な抽出方法を採用する必要はなく、室温ないし還流加熱下において任意の装置を使用することができる。
【0034】
抽出方法としては、抽出溶媒中に抽出原料を長時間常温で浸漬して抽出する方法や、抽出溶媒の沸点以下の温度に加熱し攪拌しながら抽出する方法、あるいは抽出溶媒の沸点付近で加熱還流下にて抽出する方法を例示することができる。この際、抽出溶媒量は、抽出原料の通常5〜50倍量(重量比)、好ましくは5〜15倍量(重量比)であり、抽出時間は、通常1〜10時間、好ましくは1〜4時間であり、抽出温度は、通常50〜95℃、好ましくは80〜95℃である。
【0035】
抽出処理の際、極性溶媒による抽出を行う前に、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン等の非極性溶媒を用いた脱脂処理を施してもよく、かかる前処理を行うことにより、極性溶媒による抽出処理を効率良く行うことができる。
【0036】
抽出処理により可溶性成分を溶出させた後、ろ過、遠心分離等の処理を施して抽出残渣を除くことにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液は、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、該抽出液の乾燥物、またはこれらの粗精製物若しくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
【0037】
Saussurea属に属する植物からの抽出物は特有の匂いと味を有するため、脱色、脱臭等を目的とする精製を行なってもよい。精製は、具体的には活性炭処理吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等によって行うことができ、これらの処理は、Saussurea属に属する植物からの抽出物の保湿作用の低下を招かない範囲で行う。
【0038】
本発明の化粧料の具体例としては、化粧水、クリーム、乳液、パック等を例示することができる。
【0039】
本発明の、Saussurea属に属する植物からの抽出物とミネラル含有水とをともに配合した化粧料は、良好な使用感を示すため、化粧料として好適である。
【0040】
本発明の化粧料は、Saussurea属に属する植物からの抽出物とミネラル含有水とを、その生理活性を妨げないような任意の主剤、助剤に配合したものであってもよいし、Saussurea属に属する植物からの抽出物とミネラル含有水とを主成分とするものであってもよい。
【0041】
Saussurea 属に属する植物からの抽出物とミネラル含有水とを配合して化粧料を製造する際には、任意の助剤を添加して、Saussurea属に属する植物からの抽出物とミネラル含有水とを、化粧水、クリーム、乳液、パック等の任意の剤形に製剤化することができる。
【0042】
本発明の化粧料には、必要に応じて任意の薬効成分、生理活性物質などを併せて配合することができる。
【0043】
本発明の化粧料において、Saussurea属に属する植物からの抽出物とミネラル含有水とともに構成成分として利用可能なものとしては、水性成分、油性成分、粉末成分、界面活性剤、保湿剤、色剤、香料、防腐剤、抗酸化剤、紫外線カット剤、キレート剤、抗炎症剤、本抽出物以外の保湿成分等を例示でき、具体的には以下のものを例示することができる。
【0044】
保湿剤:グリセリン、セリン、グリシン、スレオニン、アラニン、コラーゲン、加水分解コラーゲン、ビドロネクチン、フィブロネクチン、ケラチン、エラスチン、ローヤルゼリー、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、グリセロリン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質、スフィンゴ糖脂質、リノール酸またはそのエステル類、エイコサペンタエン酸またはそのエステル類、ペクチン、アルゲコロイド、ビフィズス菌発酵物、乳酸発酵物、酵母抽出物、レイシ菌糸体培養物またはその抽出物、小麦胚芽油、アボガド油、米胚芽油、ホホバ油、ダイズリン脂質、γ−オリザノール、ビロウドアオイエキス、ヨクイニンエキス、ジオウエキス、タイソウエキス、カイソウエキス、キダチアロエエキス、ゴボウエキス、マロニエエキス、マンネンロウエキス、アルニカエキス、小麦フスマ、コメヌカエキス等。
【0045】
収斂剤:クエン酸またはその塩類、酒石酸またはその塩類、乳酸またはその塩類、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム・カリウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛、硫酸亜鉛、チユエキス、エイジツエキス、ハマメリスエキス、ゲンノショウコエキス、チャカテキン類、ガイヨウエキス、オドリコソウエキス、オトギリソウエキス、ダイオウエキス、ヤグルマソウエキス、スギナエキス、キズタエキス、キューカンバーエキス、マロニエエキス、サルビアエキス、メリッサエキス等。
【0046】
殺菌・抗菌剤:安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル、塩化ジステアリルメチルアンモニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化アルキルジアミノエチルグリシン液、塩酸クロルヘキシジン、オルトフェニルフェノール、感光素101号、感光素201号、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、ソルビン酸、ハロカルバン、レゾルシン、パラクロロフェノール、フェノキシエタノール、ビサボロール、ヒノキチオール、メントール、キトサン、キトサン分解物、チユエキス、クジンエキス、エンメイソウエキス、ビワエキス、ウワウルシエキス、ホップエキス、ユッカエキス、アロエエキス、ケイヒエキス、ガジュツエキス等。
【0047】
美白剤:アスコルビン酸およびその誘導体、イオウ、胎盤抽出物、エラグ酸およびその誘導体、コウジ酸およびその誘導体、グルコサミンおよびその誘導体、アゼラインおよびその誘導体、アルブチンおよびその誘導体、ヒドロキシケイヒ酸およびその誘導体、グルタチオン、アルニカエキス、オウゴンエキス、センキュウエキス、ソウハクヒエキス、サイコエキス、ボウフウエキス、ハマボウフウエキス、マンネンタケ菌糸体培養物またはその抽出物、ギムネマエキス、シナノキエキス、モモ葉エキス、エイジツエキス、クジンエキス、チユエキス、トウキエキス、ヨクイニンエキス、カキ葉エキス、ダイオウエキス、ボタンピエキス、ハマメリスエキス、マロニエエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、油溶性カンゾウエキス(カンゾウ疎水性フラボノイド、グラブリジン、グラブレン、リコカルコンA)等。
【0048】
紫外線吸収剤:β−イソプロピルフラノン誘導体、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、オキシベンゾン、オキシベンゾンスルホン酸、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノン、シノキサート、ジイソプロピルケイヒ酸メチル、メトキシケイヒ酸オクチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチル安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、酸化チタン、β−カロチン、γ−オリザノール、コメヌカエキス、アロエエキス、カバノキエキス、シラカンバエキス、カミツレエキス、コゴメグサエキス、セイヨウサンザシエキス、ヘンナエキス、チョウチグルミエキス、マロニエエキス、イチョウ葉エキス、カミツレエキス、セイヨウサンザシエキス、油溶性カンゾウエキス等。
【0049】
細胞賦活剤:リボフラビンまたはその誘導体、ピリドキシンまたはその誘導体、ニコチン酸またはその誘導体、パントテン酸またはその誘導体、α−トコフェロールまたはその誘導体、アルニカエキス、ニンジンエキス、オタネニンジンエキス、エゾウコギエキス、ヘチマエキス(サポニン)、シコンエキス、シラカンバエキス、オオバクエキス、ボタンピエキス、シャクヤクエキス、ムクロジエキス、ベニバナエキス、アシタバエキス、ビワ葉エキス、ヒキオコシエキス、ユキノシタエキス、黄杞エキス、サルビアエキス、ニンニクエキス、マンネンロウエキス等。
【0050】
消炎・抗アレルギー剤:アズレン、アラントイン、アミノカプロン酸、インドメタシン、塩化リゾチーム、イプシロンアミノカプロン酸、オキシベンゾン、グリチルリチン酸またはその誘導体、グリチルレチン酸またはその誘導体、感光素301号、感光素401号、塩酸ジフェンヒドラミン、トラネキサム酸またはその誘導体、アデノシンリン酸、エストラジオール、エスロン、エチニルエストラジオール、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、プロゲステロン、コルチコステロン、アルニカエキス、インチンコウエキス、サンシシエキス、ジュウヤクエキス、セイヨウトチノキエキス、カンゾウエキス、トウキエキス、ヨモギエキス、ワレモコウエキス、リンドウエキス、サイコエキス、センキュウエキス、ボウフウエキス、セイヨウノコギリソウエキス、オウレンエキス、シソエキス等。
【0051】
抗酸化・活性酸素消去剤:ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、バイカリン、バイカレイン、スーパーオキサイドディスムターゼ、カタラーゼ、ローズマリーエキス、メリッサエキス、オウゴンエキス、エイジツエキス、ビワ葉エキス、ホップエキス、ハマメリスエキス、シャクヤクエキス、セージエキス、キナエキス、カミツレエキス、ユーカリエキス、シソエキス、イチョウ葉エキス、タイムエキス、カルダモンエキス、キャラウェイエキス、ナツメグエキス、メースエキス、ローレルエキス、クローブエキス、ターメリックエキス、ヤナギタデエキス、白鶴霊芝エキスなど。
【0052】
油脂類:大豆油、アマニ油、キリ油、ゴマ油、ヌカ油、綿実油、菜種油、サフラワー油、トウモロコシ油、オリーブ油、椿油、アーモンド油、ヒマシ油、落花生油、カカオ油、モクロウ、ヤシ油、パーム核油、牛脂、ミンク油、卵黄油、ホホバ油、月見草油、馬油。
【0053】
ロウ類:カルナウバロウ、キャンデリラロウ、蜜ロウ、サラシ蜜ロウ、鯨ロウ、セラックス、ラノリン類。
【0054】
炭化水素類:流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、ポリエチレン末。
【0055】
脂肪酸類:ステアリン酸、リノール酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ヘベニン酸、ラノリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、イソステアリン酸。
【0056】
アルコール類:ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラノリンアルコール、水添ラノリンアルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコール、2−オクチルドデカノール、ソルビトール,プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコールおよびその重合体、ブドウ糖、白糖、コレステロール、フィトステロール、セトステアリルアルコール。
【0057】
エステル類:オレイン酸デシル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ジオレイン酸プロピレングリコール、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸グリセリン、トリミリスチン酸グリセリン、酢酸ラノリン、乳酸セチル。
【0058】
界面活性剤:陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤。
【0059】
香料:メントール、カルボン、オイゲノール、アネトール、ハッカ油、スペアミント油、ペパーミント油、ユーカリ油、アニス油。
【0060】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0061】
(実施例1)
〔新疆雪蓮抽出物〕
新疆雪蓮(Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.)の地上部の乾燥粉砕物300gを、2000mlの水に投入し、穏やかに攪拌しながら3時間、70℃に保った後、濾過した。濾液を40℃で減圧下に濃縮し、さらに減圧乾燥機で乾燥して乾燥粉末状の抽出物(新疆雪蓮抽出物)を得た。
【0062】
〔ミネラル含有水〕
鉱物として長石、トルマリン、磁鉄鉱、千枚岩および海泥を含有する活水槽に精製水を通過させ、ミネラル含有水1を作成した。このとき、上記した各鉱石の配合割合を調整してミネラル含有水に含まれる各ミネラル成分の含有量を調整した。
【0063】
【表1】
【0064】
〔化粧水〕
上記新疆雪蓮抽出物及び上記ミネラル含有水1を用いて、下記の表2に示された組成の化粧水A〜Dを作成した。
【0065】
【表2】
【0066】
〔使用感の評価〕
上記化粧水A〜Dを用いて、使用感の評価を行った。
【0067】
(1)準備
前腕屈側部を石鹸水で2回洗浄し、水分を拭き取った後、肌環境試験室(発汗しない温度と湿度(24℃、RH:42%))内で15分間馴化する。
(2)使用感の評価
使用感の評価は、8人の被験者(成人女性)による官能評価により行った。まず、被検者の前腕屈側の任意の場所に評価対象の化粧水を20μl滴下し、指で塗布しながら使用感を確認した。この操作を繰り返し、各被験者毎に、使用感のよい順に各化粧水を順位付けした後、各々の順位をスコア化(1位:4点、2位:3点、3位:2点、4位:1点)し、その平均を求めた。同順位のものがあった場合にはその中間値を採用した。
【0068】
評価結果を、表3および図1に示す。表3は、各化粧水における使用感の評価結果を示す表であり、図1は、各化粧水における使用感の評価結果を示すグラフである。表3および図1に示されるように、本発明の化粧料(化粧水D)は、各成分(新疆雪蓮抽出物およびミネラル含有水)を単独で含む化粧料(化粧水Bおよび化粧水C)と比較して、予期し得ぬほど良好な使用感を示すことが明らかになった。
【0069】
【表3】
【0070】
(実施例2)
鉱物として長石、トルマリン、磁鉄鉱、千枚岩および海泥を含有する活水槽に精製水を通過させ、表1に示す濃度でミネラル成分を含有するミネラル含有水2を作成した。その後、実施例1の新疆雪蓮抽出物と同じ新疆雪蓮抽出物及びミネラル含有水2を用いて、表2に示される組成の化粧水(化粧水A〜化粧水D)を作成して、これらの化粧水における使用感の評価を行った。
【0071】
その結果、実施例2においても、本発明の化粧料(化粧水D)は、各成分(新疆雪蓮抽出物およびミネラル含有水)を単独で含む化粧料(化粧水Bおよび化粧水C)と比較して、予期し得ぬほど良好な使用感を示すことが明らかになった。
【0072】
(実施例3)
鉱物として長石、トルマリン、磁鉄鉱、千枚岩および海泥を含有する活水槽に精製水を通過させ、表1に示す濃度でミネラル成分を含有するミネラル含有水3を作成した。その後、実施例1の新疆雪蓮抽出物と同じ新疆雪蓮抽出物及びミネラル含有水3を用いて、表2に示される組成の化粧水(化粧水A〜化粧水D)を作成して、これらの化粧水における使用感の評価を行った。
【0073】
その結果、実施例3においても、本発明の化粧料(化粧水D)は、各成分(新疆雪蓮抽出物およびミネラル含有水)を単独で含む化粧料(化粧水Bおよび化粧水C)と比較して、予期し得ぬほど良好な使用感を示すことが明らかになった。
【0074】
なお、実施例1〜3におけるそれぞれの化粧水Dを比較したところ、実施例1のものが一番使用感がよく、実施例2のものがその次に使用感がよく、実施例3のものがその次に使用感がよいという結果が得られた。そして、さらに詳細な実験を行ったところ、ミネラル含有水のカルシウム濃度が100ppb以下、好ましくは70ppb以下であるときにさらに良好な使用感を示すようになることがわかった。さらにまた、ミネラル含有水のナトリウム濃度がカルシウム濃度の1.0倍以上、好ましくは1.5倍以上であるときにさらに良好な使用感を示すようになることがわかった。
【0075】
以上の実施例においては、ミネラル含有水を準備するにあたり、複数種類の鉱物が充填された活水槽に精製水を通過させて前記ミネラル含有水を製造するようにしたが、複数種類の活水槽にそれぞれ精製水を通過させて複数種類の活水槽通過液を製造し、これら複数種類の活水槽通過液を混合して前記ミネラル含有水を製造するようにしてもよい。いずれの方法によっても、最適なミネラルバランスを有するミネラル含有水を容易に製造することができるため、使用感のよい化粧料を容易に製造することが可能になる。
【0076】
なお、以上の実施例においては、本発明の効果を化粧水を例にとって説明したが、本発明の効果は化粧水の場合に限らず、クリーム、乳液、パックその他の化粧料の場合にも同様に得られる。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、Saussurea属に属する植物からの抽出物とミネラル含有水との相乗効果により予期し得ぬほど良好な使用感を示す化粧料が提供される。また同様に、本発明によれば、このような優れた化粧料を容易に製造することができる化粧料の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 化粧水の使用感の評価結果を示すグラフである。
Claims (5)
- Saussurea属に属する植物からの抽出物と、ミネラル成分として少なくともナトリウム20ppb、カリウム5ppb、カルシウム10ppbおよびマグネシウム1ppbを含有するミネラル含有水とを含有し、
前記ミネラル含有水のカルシウム濃度が100ppb以下であり、
前記ミネラル含有水のナトリウム濃度がカルシウム濃度の1.0倍以上であることを特徴とする化粧料。 - 前記ミネラル含有水が、鉱物が充填された活水槽に精製水を通過させて得られる水であることを特徴とする請求項1に記載の化粧料。
- 前記Saussurea属に属する植物が、Saussurea involucrata (Kar.et Kir.) Sch.Blp.、Saussurea medusa Maxim.およびSaussurea laniceps Hand.-Mazz.からなる群より選択される1種以上の植物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧料。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料を製造する方法であって、前記ミネラル含有水を準備するにあたり、複数種類の鉱物が充填された活水槽に精製水を通過させて前記ミネラル含有水を製造することを特徴とする化粧料の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料を製造する方法であって、前記ミネラル含有水を準備するにあたり、複数種類の活水槽にそれぞれ精製水を通過させて複数種類の活水槽通過液を製造し、これら複数種類の活水槽通過液を混合して前記ミネラル含有水を製造することを特徴とする化粧料の製造方法。
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