JP4329566B2 - 収差補償装置及び収差補償方法 - Google Patents

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本発明は、光学記録媒体(DVD±R/RW、CD−R/RW等の光ディスク)の光学系に生じる収差を補正する収差補償方法を適用した収差補償装置に関する。
光ディスクの記録密度は、記録再生する光スポットの大きさλ/NA(λ:光波長、NA:対物レンズ開口数)によりほぼ制限される。したがって、対物レンズの開口数を大きくし、短波長の記録再生光光源を用いることで、光ディスクの情報量を高密度化することができる。記録再生光の波長を短くする方法として、近年、波長400nm程度の青紫色半導体レーザの開発が進んでいる。また、対物レンズの開口数(NA)を大きくする技術として、2群2枚の対物レンズを用いて、NAを最大0.85まで高める手法がある。しかし、記録密度の高密度化の一方で、NAが大きくなることにともなって、光学系のずれによる収差、ディスク基板の厚さと傾き等の誤差で発生する収差の影響が顕著になるという問題がある。
光ピックアップの収差には、レーザ光源及びレンズの部品自体がもつ収差、レンズ組立時の偏芯、傾き、位置決め等の組立誤差によって生じる収差等があり、これらの収差は、光ピックアップの集光状態を悪化させ、性能を低下させる要因となる。光ピックアップの収差は、個々の光学素子の製造、光ピックアップの組み立て、調整を高精度に行うことで十分小さくすることが可能であるが、球面収差は、レンズ性能によってほぼ決定されるものであり、光ピックアップの組立段階、調整段階での補正は困難である。そのため、光ピックアップ組立後、位相補正素子を用いて光ピックアップ自体のもつ収差を補正することも行われている。
上述した技術では、基板の厚さを0.1mmまで薄くすることでディスク傾きにより発生するコマ収差を低減し、光ディスク表面と記録面との焦点ずれ信号の差から基板厚さを検出し、この検出信号に基づいて2枚のレンズの間隔を変えることで基板厚さ誤差により発生する球面収差を補償している。
また、光検出器にて検出される光スポットの中央部付近と外縁部付近とを分離して、非点収差方式による焦点ずれ信号の差によって球面収差を補償するための制御信号を検出し、これらの和信号を焦点ずれ信号として球面収差を検出する技術も開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
このほかに、球面収差を補償する手法の1つとしては、液晶層にて透過光の波面を変化させることで収差を補正する機能をもった球面収差補正液晶を用いる手法がある。この液晶収差補正素子は、例えば、対物レンズに光軸を一致させて搭載することによりトラッキング時に対物レンズと液晶収差補正素子とが一体に動くようになっている(例えば、特許文献2参照)。あるいは、対物レンズに対して固定しないまでも、第1のレンズである対物レンズと一体化して駆動される球面収差補正用アクチュエータ上に搭載される第2のレンズとのレンズ間隔を変更することにより球面収差をリアルタイムに補正する技術も開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかし、特許文献2の技術の場合、収差を補正するには液晶パターンの中心と光軸とが一致していることが必要である。特許文献2では、対物レンズに対して球面収差補償用液晶素子を位置決めしたうえでともに2軸アクチュエータに搭載しているため、組立時に生じる収差の管理を高精度に行う必要がある。また、2軸アクチュエータに搭載することによって可動部の質量が増し、アクチュエータの応答感度が低下する。また、可動部に対して従来のフォーカス及びトラッキング駆動以外に液晶素子の駆動用信号を供給する必要があり、可動部の構造が複雑になる。例えば、2軸アクチュエータの可動部は、従来4本ワイヤーで支持されているが、液晶素子を搭載することによってアクチュエータ可動部を、制御線を含めた6本あるいは8本のワイヤーで支持しなくてはならない。そのため2軸アクチュエータの可動部容量が増し、薄型化及び軽量化に適用できないという問題点があった。
このように、特に、高密度記録を実現した記録媒体では、この記録媒体に対して記録再生を可能とする光ピックアップにて使用されるレーザダイオード、コリメータレンズ、光検出器、対物レンズ、その他の光学素子等は、光ディスク上及び光検出器上において各種収差が十分小さくなるように設計及び製造される必要があるうえに、各光学素子を組み立てて光ピックアップを製造する際にも、全体としての収差が十分小さくなるように高精度の組立技術又は調整方法が必要になる。
ところが、これら光学素子の実際の製造現場においては、各素子及び製品としての光ピックアップの低収差を維持しながらも製造工程、組立工数及び調整工程を簡略化することが要求されている。
特開2000−57616号公報 特開2002−319172号公報 特開2001−307349号公報
本発明は、上述した従来の実情に鑑みてなされたものであり、組立後、組立てによって生じる収差も含めた光学素子の光学収差を補正することができる収差補償方法及び収差補償装置を提供することを目的とする。
本発明に係る収差補正装置は、光学記録媒体に対して光ビームを射出する光源と、該光源からの光ビームを光学記録媒体上に集光する対物レンズと、光学記録媒体にて反射された反射ビームを受光して電気信号に変換する受光素子とを含む光学系を備える光ピックアップの収差を補償する収差補償装置において、上記光ピックアップは、光源にて射出された光ビームの光源から上記光学記録媒体までの間、及び/又は光学記録媒体にて反射された反射ビームの光学記録媒体から受光素子までの間に配置され、光、電場又は磁場により配向される液晶性物質であり、熱、紫外線、又は電子線により配向が固定化される収差補償手段を備え、当該収差補償装置は、収差補償手段を通過した光ビームから光学系の収差を算出する収差信号処理手段と、収差信号処理手段により算出された収差に基づいて収差補償手段の配向を制御する収差補償制御手段と、収差補償手段の配向を固定する固定処理手段とを備える
差補償手段は、特に、光、電場又は磁場により配向される液晶性物質であって、熱、紫外線、又は電子線により配向固定化されることが好ましい。
また、本発明に係る収差補償方法は、光学記録媒体に対して光ビームを射出する光源と、該光源からの光ビームを光学記録媒体上に集光する対物レンズと、光学記録媒体にて反射された反射ビームを受光して電気信号に変換する受光素子とを含む光学系を備える光ピックアップの収差を補償する収差補償方法において、光源から上記光学記録媒体までの間、及び/又は光学記録媒体にて反射された反射ビームの光学記録媒体から受光素子までの間に配置され、光、電場又は磁場により配向される液晶性物質であり、熱、紫外線、又は電子線により配向が固定化される収差補償手段を通過した光ビームから光学系の収差を算出する収差算出工程と、収差算出工程で算出された収差に基づいて収差補償手段の配向を制御し算出された光学系の収差を補償する収差補償工程と、収差補償手段の配向を固定する固定工程とを有する。
本発明に係る収差補償方法及び収差補償装置によれば、光ピックアップを組み立てた後、組立てによって生じる収差も含めて光ピックアップを構成する光学素子の設計時又は組立時の調整にて吸収しきれない収差を製造最終段階にて補正することができるため、光ピックアップを構成する各光学部品の収差範囲の公差を広くとることができる。したがって、従来、高精度の光学部品を得るために行っていた複雑な製造工程及び組立工程、また収差調整のための工程を簡略化しつつも、組立時に生じる収差を高精度で補正でき光ピックアップの製品精度を高めることができる。
更に、可変性の液晶素子を用いて常時動的に収差を制御するタイプの光ピックアップと異なり、可動部にフォーカス及びトラッキング駆動以外に液晶素子の駆動用信号を供給する必要がなく可動部の小型化軽量化が可能であり、アクチュエータの応答感度を損なわないという利点がある。
本発明の具体例として示す光ディスク記録再生装置は、DVD−R/RW、CD−R/RWのようなディスク状高密度記録媒体を記録媒体とするデータ記録再生装置であって、光ディスク記録再生装置における光ピックアップは、光源から対物レンズまでの光路間、又は対物レンズからフォトディテクタまでの光路間、更にまたその両方の光路間に屈折、回折、反射等の光学特性が可変であってかつその特性を固定させることのできる材料からなる光学素子を備えることを特徴とする。そして、光ピックアップ組立後に、組立てによって生じた光ピックアップ自体の収差及び組立調整によって除去できなかった収差を相殺又は軽減するようにこの光学素子の光学特性を変化させた後、光学特性を固定させることを特徴としている。
以下、本発明に係る収差補償方法を適用した光ピックアップを有する光ディスク装置の一具体例について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示す光ディスク装置101は、光ディスク102を回転駆動する駆動手段としてのスピンドルモータ103と、光ピックアップ104を光ディスク102の半径方向に移動する駆動手段としての送りモータ105とを備えている。ここで、スピンドルモータ103及び送りモータ105は、システムコントローラ107からの指令に基づいて制御されるサーボ制御部109により所定の回転数で駆動制御される。
図1に示す信号変復調器及びエラー訂正符号ブロック(以下、信号変復調&ECCブロックと記す。)108は、信号の変調、復調及びECC(エラー訂正符号)の付加を行う。光ピックアップ104は、信号変復調&ECCブロック108の指令にしたがって、回転する光ディスク102の信号記録面に対し、光源からの光束を記録再生用の1つのメインスポットとトラッキング用の2つのサイドスポットに分離して照射されるように構成されている。
更に光ピックアップ104は、光ディスク102の信号記録面から反射されたメインスポット及びサイドスポットに対応する反射光束に応じて、光ピックアップ104の光検出手段から出力される各種の信号をプリアンプ120及びラジアルスキュー信号処理部116に対して供給するように構成されている。
上記プリアンプ120は、メインスポット及びサイドスポットに対応して光ピックアップ104の光検出手段から出力される各種の信号に基づいてフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号等を生成できるように構成されている。また、再生対象とされる記録媒体の種類に応じて、サーボ制御部109、信号変復調&ECCブロック108等により、これらの信号に基づく復調及び誤り訂正処理等の所定の処理が行われる。
ここで例えば、信号変復調&ECCブロック108により復調された記録信号がコンピュータのデータストレージ用であれば、インターフェイス111を介して外部コンピュータ130に送出される。これにより、外部コンピュータ130等は、光ディスク102に記録された信号を再生信号として受け取ることができる。
また、信号変復調&ECCブロック108により復調された記録信号がオーディオビジュアル用であれば、D/A及びA/D変換器112のD/A変換部でデジタルアナログ変換され、オーディオビジュアル処理部113に供給される。そしてこのオーディオビジュアル処理部113でオーディオビジュアル処理が行われ、オーディオビジュアル信号入出力部114を介して外部の撮像・映写機器等に伝送される。
光ピックアップ104において、例えば、光ディスク102上の所定の記録トラックまで移動させるための送りモータ105の制御と、光ピックアップ104の対物レンズを保持する2軸アクチュエータのフォーカシング方向及びトラッキング方向の制御と、球面収差補正用液晶素子を保持する液晶素子用アクチュエータの制御とは、それぞれサーボ制御部109により行われる。
また、レーザ制御部121は、光ピックアップ104におけるレーザ光源21を制御しており、レーザ光源21の出力パワーを記録モード時と再生モード時とで制御する構成になっている。
ラジアルスキュー信号処理部116は、光ピックアップ104の光検出手段から出力される信号、すなわち光ディスク102に形成したウォーブルグルーブに沿いトラッキングサーボを行うときに、メインスポットに対応する反射光束を受光することにより上記光検出手段からサイドスポット毎に出力されるウォーブル信号との位相誤差を検出し、かつこの両位相誤差の差分から光ディスク102の傾き方向と傾き量とを含むスキュー信号を生成するものである。
ラジアルスキュー信号処理部116から出力されるスキュー信号は、光ピックアップ104をその光軸(対物レンズの光軸)が光ディスク102の信号記録面に直交するように揺動させるスキュー用駆動手段であるスキューアクチュエータ117に供給されるように構成され、またこのスキューアクチュエータ117は、ラジアルスキュー信号処理部116からのスキュー信号に基づいて駆動制御されるスキューサーボ信号処理部118を備える。上記スキューサーボ信号処理部118は、システムコントローラ107からの制御指令に基づいて制御できるように構成されている。
つぎに、図2を用いて光ピックアップ104の構成例について説明する。光ピックアップ104は、記録再生ビームの出射系として、図2に示すように、記録再生用の光束を出射するレーザ光源21と、このレーザ光源21の光束出射方向に配置され、この光束を平行光にするコリメータレンズ22と、コリメータレンズの光出射側に配置された偏光ビームスプリッタ23と、光アイソレータとしての1/4波長板24と、光源からの平行光束を光ディスク102上に集光する対物レンズ25とを備えている。また、検出系として、偏光ビームスプリッタ23にて分光された光ディスク102における反射光を光検出器上に集光する集光レンズ26と、光ディスク102にて反射され収差補償素子を透過した光束を受光して電気信号に変換する光検出器(フォトディテクタ)27とを備えている。
光ピックアップ104は、レーザ光源21から出射したレーザ光を光ディスク102に照射し、光ディスク102上における反射光を光検出器27に集光して電気信号に変換している。レーザ光源21から光検出器27までの光路において、レーザ光源21から出射したレーザ光は、コリメータレンズ22によって平行光とされ、偏光ビームスプリッタ23を経由して対物レンズ24により光ディスク102に入射集光される。光ディスク102上での反射光は、対物レンズ24によって平行光となり、偏光ビームスプリッタ23によって光ディスク102に入射される入射光と分離された後、集光レンズ26により光検出器27に集光される。
更に、本具体例では、光ピックアップ104は、屈折、回折、反射等の光学特性が可変であってかつその特性を固定させることのできる材料からなる光学素子(以下、収差補償素子と記す。)28を偏光ビームスプリッタ23と光アイソレータとしての1/4波長板24との間に備えることが特徴である。そして、光ピックアップを組み立てる工程の最終段階において、組立てによって生じた光ピックアップ自体の収差及び組立調整によって除去できない光学的誤差を相殺又は低減するように収差補償素子28の光学特性を調整した後、光学特性を固定させる。ここでは、例えば、球面収差だけのように特定の収差を打ち消すように収差補償素子28を調整してもよい。
収差補償素子28としては、光、電場又は磁場により光学特性が変更可能であって、かつ熱重合性、紫外線重合性、電子線重合性等の重合特性を有する物質を用いる。本具体例では、光、電場、磁場等により配向が調整でき、かつ熱、紫外線、電子線等により配向が固定化される液晶性物質を使用する。これにより、収差補償素子28の制御には、従来の液晶グレーティングの制御技術を適用することができる。一例としては、従来、液晶グレーティングの制御に必要な構成を用いて重合性液晶の光学特性を制御し、外部から紫外線を照射して液晶性物質の重合を促進させる。したがって、重合性液晶を固定処理した後は、重合性液晶の制御線は使用しない(すなわち、製造時のセッティング時にのみ使用する)。
上述の液晶性物質としては、例えば、重合性液晶があげられる。重合性液晶は、重合性官能基を有する液晶であって、この重合性液晶が液晶性を呈する温度条件下で、電界又は光によって配向を変化させることができる。また、配向状態は、紫外線照射によって固定することができる。
この重合性液晶を透明基板等により封止し、対峙する辺に複数領域に分割された電極を設けることにより構成された収差補償素子28を、組み立てた光ピックアップ104の光路上に配置する。配置後、波面収差が最小になるように各電極に電圧を印加して重合性液晶の配向を制御し、レーザ光の重合性液晶における屈折率又は回折を変化させる。観測される収差が最小の状態で、収差補償素子28に紫外線を照射して液晶性物質の重合を促進させる。これにより、重合後は電圧を印加することなく光ピックアップ104の収差補正することができる収差補償素子が得られる。
本発明は、収差を動的に変更する際の問題点を解決することが目的でもあるため、上述した収差補償素子28の調整処理は、収差補償制御装置を使用することによって、光ピックアップ104の外部から行うようにしてもよい。収差補償制御装置30について図3を用いて説明する。
収差補償制御装置30は、収差補償素子28Aを通過して光ディスク102に照射されるべき光ビームから往路光学系の収差を検出する収差信号検出部31aと、光ディスク102にて反射され収差補償素子28Bを通過した光ビームから復路光学系の収差を算出する収差信号検出部31bと、算出された収差に基づいて収差補償素子28への印加電圧等を制御する補償制御部32と、収差補償素子28の液晶配向を固定化する固定処理のための紫外線照射部33とを備えている。これらの各構成は、CPU34によって統括制御されている。
図2に示すように、本具体例の光ピックアップ104は、往路収差を補償する収差補償素子28Aと、復路収差を補償する収差補償素子28Bとを備えている。収差補償素子28Aがレーザ光源21から照射されるレーザ光の直線偏光の偏光方向と平行な偏光方向成分のレーザ光に作用する素子であるとすると、収差補正素子28Bはレーザ光源21から照射されるレーザ光の直線偏光の偏光方向と直交する偏光方向成分のレーザ光に作用する素子である。
収差補償制御装置30は、収差信号検出部31aにて光ディスク102上に集光されるべきレーザ光のレーザ光源21から対物レンズ25までの往路光学系における残存収差を検出し、検出値に応じて収差量が最適となるように収差補償素子28Aに電場を印加する。また、図2に示す光検出器27がある位置で、光ディスク102上に集光されるべきレーザ光の復路光学系にける残存収差を検出し、収差量が最適となるように収差補償素子28Bに電場を印加する。その後、このときの配向状態を保持し、紫外線照射部33によって収差補償素子28Aと収差補償素子28Bとに紫外線を照射し、配向状態を固定する。なお、収差補償素子28Aと収差補償素子28Bの配置は逆であってもよい。
したがって、上述した収差補償素子28を備える光ピックアップ104を用いたデータ記録再生装置1は、光ピックアップの各光学部品がもつ収差及び組立誤差によって生じる収差を組立後に一括して補正することができるため、光ピックアップを構成する各光学部品の収差範囲の公差を広くとることができる。これにより、従来、高精度の光学部品を得るために行っていた複雑な製造工程及び組立工程、また収差調整のための工程を簡略化しつつ、精度の高い収差管理が可能となる。また、対物レンズの開口数を大きくし短波長の光源を用いた記録及び再生に耐えうる光ピックアップを提供できることになり、光ディスクの情報量を高密度化することができる。
また、光ピックアップ104は、可変性の液晶素子を用いて常時動的に収差を制御するタイプのOPと異なり、可動部にフォーカス及びトラッキング駆動以外に液晶素子の駆動用信号を供給する必要がなく可動部の軽量化が可能になるため、アクチュエータの応答感度を損なわないという利点がある。
なお、収差補償素子28は、レーザ光源21から対物レンズ25までの任意の位置、又は対物レンズ25から集光レンズ26までの任意の位置、更にその両方に配設することができる。また、収差補償素子28は、往路用と復路用の2枚の液晶素子を張り合わせ、更に往路に作用する液晶と復路に作用する液晶とを切り分けるための波長板を張り合わせて構成することにより1ユニットにしてもよい。
このほか、光ピックアップ104のレンズ構成は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、記録媒体は、情報記録層が単層の媒体のみならず多層化されたものであってもよい。
本発明は、光学式の記録媒体に対して記録再生を行うための光ピックアップ等の光学部品の収差管理手法として適用可能である。
本発明の具体例として示す光学記録媒体記録再生装置を説明する構成図である。 本発明の具体例として示す光ピックアップを説明する構成図である。 上記光ピックアップの収差補償素子の調整処理を行う収差補償制御装置を説明する構成図である。
符号の説明
21 レーザ光源、 22 コリメータレンズ、
23 偏光ビームスプリッタ、 24 1/4波長板、
25 対物レンズ、 26 集光レンズ、
27 光検出器、 28 収差補償素子、
30 収差補償制御装置、 31 収差信号検出部、 32 補償制御部、
33 紫外線照射部、 34 CPU
101 光ディスク装置、 102 光ディスク、 104 光ピックアップ

Claims (2)

  1. 光学記録媒体に対して光ビームを射出する光源と、該光源からの光ビームを光学記録媒体上に集光する対物レンズと、光学記録媒体にて反射された反射ビームを受光して電気信号に変換する受光素子とを含む光学系を備える光ピックアップの収差を補償する収差補償装置において、
    上記光ピックアップは、
    上記光源にて射出された光ビームの光源から上記光学記録媒体までの間、及び/又は上記光学記録媒体にて反射された反射ビームの光学記録媒体から受光素子までの間に配置され、光、電場又は磁場により配向される液晶性物質であり、熱、紫外線、又は電子線により配向が固定化される収差補償手段を備え、
    当該収差補償装置は、
    上記収差補償手段を通過した光ビームから上記光学系の収差を算出する収差信号処理手段と、
    上記収差信号処理手段により算出された収差に基づいて上記収差補償手段の配向を制御する収差補償制御手段と、
    上記収差補償手段の配向を固定する固定処理手段と
    を備える収差補償装置。
  2. 光学記録媒体に対して光ビームを射出する光源と、該光源からの光ビームを光学記録媒体上に集光する対物レンズと、光学記録媒体にて反射された反射ビームを受光して電気信号に変換する受光素子とを含む光学系を備える光ピックアップの収差を補償する収差補償方法において、
    上記光源から上記光学記録媒体までの間、及び/又は上記光学記録媒体にて反射された反射ビームの光学記録媒体から受光素子までの間に配置され、光、電場又は磁場により配向される液晶性物質であり、熱、紫外線、又は電子線により配向が固定化される収差補償手段を通過した光ビームから上記光学系の収差を算出する収差算出工程と、
    上記収差算出工程で算出された収差に基づいて上記収差補償手段の配向を制御し上記算出された上記光学系の収差を補償する収差補償工程と、
    上記収差補償手段の配向を固定する固定工程と
    を有する収差補償方法。
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