JP4329490B2 - 音響整合層 - Google Patents

音響整合層 Download PDF

Info

Publication number
JP4329490B2
JP4329490B2 JP2003366231A JP2003366231A JP4329490B2 JP 4329490 B2 JP4329490 B2 JP 4329490B2 JP 2003366231 A JP2003366231 A JP 2003366231A JP 2003366231 A JP2003366231 A JP 2003366231A JP 4329490 B2 JP4329490 B2 JP 4329490B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
matching layer
acoustic matching
hollow glass
filler
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003366231A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005130389A (ja
Inventor
明生 荻田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2003366231A priority Critical patent/JP4329490B2/ja
Publication of JP2005130389A publication Critical patent/JP2005130389A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4329490B2 publication Critical patent/JP4329490B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Description

本発明は超音波センサ用の圧電体に設ける中空ガラスバルーン粒子を含む音響整合層およびそれを用いた超音波センサに関する。
一般に超音波センサにおいては、空気の音響インピーダンスとの音響整合を取るための音響整合層が圧電体の超音波放射面に設けられる。そして、音響整合層は中空ガラスバルーン粒子を混入、分散した樹脂を固めて形成することが知られている。
このような音響整合層の製造方法としては、硬化前の樹脂に中空ガラスバルーン粒子を混入して十分にかき混ぜ、それを成形型に入れて熱硬化させる方法がある。この方法は、例えば特許文献1などに開示されている。
なお、音響整合層としては望ましい音響インピーダンスというものが存在し、具体的には音響インピーダンスXmatは約1.0×105kg/m2sとなっているのが望ましい。
特開2003−143685号公報
ところで、特許文献1に開示されているような従来の方法においては、硬化前の樹脂にあらかじめ中空ガラスバルーン粒子を混入し、攪拌して分散させておく必要がある。
しかしながら、樹脂に混入する中空ガラスバルーン粒子の量を増やすと樹脂全体の粘度が高くなり流動性が低下して攪拌そのものが困難になるという問題がある。そのため、樹脂に混入できる中空ガラスバルーン粒子の量には限界がある。
特許文献1の方法では、攪拌可能な限界まで中空ガラスバルーン粒子を混入した場合でも、比重が約0.55、音速が約2200m/s、音響インピーダンスが1.2×106kg/m2sのものを作るので精一杯だった。そして、それでも音響インピーダンスの理想的値と比較すれば1桁以上大きく、理想にはほど遠いものであった。
本願発明は上記の問題点を解決することを目的とするもので、中空ガラスバルーン粒子の混入量をさらに増やしてより低い音響インピーダンスを持った音響整合層を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の音響整合層は、第1のフィラーとしての中空ガラスバルーン粒子と、該中空ガラスバルーン粒子よりも平均粒径の小さい第2のフィラーとを樹脂に混入・分散・硬化してなる音響整合層であって、
前記第2のフィラーの積算90%粒径を前記第1のフィラーの積算10%粒径の1/10以下としたことを特徴とする。ここで、前記第2のフィラーは球形粒子であることが望ましい。また、前記第2のフィラーはカーボン粒子であることが望ましい。
また、本発明の超音波センサは、超音波を送受信する略板状の圧電素子と、その超音波送受信面に設けられた上記の音響整合層とを有することを特徴とする。
本発明の音響整合層においては、中空ガラスバルーン粒子よりも平均粒径の小さい第2のフィラーを樹脂に混入している。この第2のフィラーが第1のフィラーである中空ガラスバルーン粒子を樹脂に混入する際に中空ガラスバルーン粒子相互間のすべりをよくするベアリングあるいは潤滑剤として機能するために、第2のフィラーを含まない場合に比べて粘性が低下し流動性が増す。そのため、従来と同じ中空ガラスバルーン粒子量であれば成形が容易になる。逆に、中空ガラスバルーン粒子の量を増やしても従来と同じ流動性を保つことができるので、より音響インピーダンスの低い音響整合層を得ることができる。
また、本発明の超音波センサにおいては、上記の音響整合層を用いることによって感度の向上を図ることができる。
図1に、本発明の音響整合層の一部断面図を示す。図1に示すように、本発明の音響整合層は、樹脂1の中に多数の第1のフィラーである中空ガラスバルーン粒子2と第2のフィラーであるカーボン粒子3が分散した状態で硬化している。カーボン粒子3は中空ガラスバルーン粒子2同士の隙間にも存在している。
次に、このような音響整合層の製造方法について説明する。
まず、硬化前の樹脂を準備する。樹脂の種類としては例えばエポキシ系樹脂などが考えられる。次に、樹脂の中に重量比で数%程度の微量のカーボン粒子を混入し、攪拌する。カーボン粒子はほぼ球形で、その積算90%粒径(90%の粒子の粒径がその値以下になる粒径、D90粒径)が100nm程度のものを使用する。なお、カーボン粒子は、個々の粒子が分離して存在していてもよいし、いくつかのカーボン粒子が凝集することによって全体として500〜1000nm程度の粒径になっているものを含んでいても構わない。なお、樹脂に混入するカーボン粒子の量は微量であるため、樹脂の粘度にはほとんど影響を与えない。
次に、カーボン粒子が混入された樹脂の中に中空ガラスバルーン粒子を混入し、攪拌する。中空ガラスバルーン粒子の積算10%粒径(10%の粒子の粒径がその値以下になる粒径、D10粒径)は10μm程度であり、その合計体積は樹脂の体積とほぼ同じ程度にする。
このとき、樹脂の体積に対する中空ガラスバルーン粒子の体積比が大きいため、カーボン粒子が混入されていない場合には、攪拌時に中空ガラスバルーン粒子同士が接触しこすれ合うために、その摩擦によって非常に粘度が高くなり、攪拌が困難になって樹脂中に中空ガラスバルーン粒子を均一に分散できなくなる。それに対して、樹脂にカーボン粒子が混入されていると、中空ガラスバルーン粒子同士の隙間にカーボン粒子が入り込み、これがベアリングのような働きをするために中空ガラスバルーン粒子同士の摩擦が低下し、樹脂全体の粘度が低下し、攪拌しやすくなる。そのため、樹脂中に中空ガラスバルーン粒子を均一に分散できるようになる。
次に、攪拌の終わった樹脂を型に入れる。このときも、中空ガラスバルーン粒子の混入比率に比較して相対的に樹脂全体の粘度がそれほど高くないため、型の隅々まで樹脂を行き渡らせることができる。すなわち成形作業が容易になり、作業コストを低減させることができる。最後にこれを熱硬化させる。このようにして所望の特性、形状の音響整合層が作成される。すなわち、例えば比重が20〜30%小さくなり、音響インピーダンスが0.9×106kg/m2s程度のものが作成でき、理想値に近付けることができる。
ただし、中空ガラスバルーン粒子とカーボン粒子の混入順序は上記の順序に限定されるものではなく、逆でも同時でも構わない。もっとも、中空ガラスバルーン粒子を先に樹脂に混入する場合には一時的に粘度の高い状態になるために、作業性を考えればカーボン粒子を先に混入する方が望ましい。
このように構成された音響整合層においては、従来に比べて樹脂への中空ガラスバルーン粒子の混入比率を高めることができるので、比重がより軽く、音響インピーダンスを理想値に近付けることができる。その結果、この音響整合層を備えた超音波センサの高感度化を図ることができる。
逆に、従来と同程度の音響インピーダンスで構わない場合には、樹脂の粘度を下げることができるので成形型の形状の自由度を向上させることができ、音響整合層の形状のバリエーションを増やすことができる。
また、本発明の音響整合層においては、中空ガラスバルーン粒子の混入量を増やした場合に、中空ガラスバルーン粒子を樹脂中に細密充填に近い形で充填することができる。そのため、中空ガラスバルーン粒子の分散度合いが均一になり、密度の低下にもかかわらず、機械的強度がより強化されるというメリットもある。
なお、上記の実施例においては、第2のフィラーであるカーボン粒子のD90粒径(100nm)を第1のフィラーである中空ガラスバルーン粒子のD10粒径(10μm)の1/100としているが、基本的に第2のフィラーのD90粒径が第1のフィラーのD10粒径の1/10以下であれば同様の効果を奏することができる。
なお、第2のフィラーとしてカーボン粒子を採用しているのは、取り扱いが容易で、種類も多く、希望の粒子径のものを入手しやすいためである。したがって、第2のフィラーはカーボン粒子に限定されるものではなく、ガラス粒子、アルミナなどのセラミック粒子、粒子状の樹脂のようなものでも構わない。また、その形状も、球形に限定されるものではなく、立方体状、直方体状、円柱状、などでも構わない。この場合でも、中空ガラスバルーン粒子同士の間に位置して両者の接触面積を小さくして摩擦を減少させる効果に変わりはない。
図2に、本発明の超音波センサの一実施例の側面図を示す。図2において、超音波センサ10は、圧電素子11と、本発明の音響整合層15とを備える。圧電素子11は、略板状で厚み方向に分極された圧電体12、圧電体12の一方主面及び他方主面にそれぞれ形成された電極13および電極14から構成される。圧電素子11は、圧電体12の一方主面が超音波送受信面となっている。そして、この超音波送受信面に音響整合層15が設けられている。
このように構成された超音波センサ10においては、音響整合層15の音響インピーダンスを低くして理想値に近付けることができるため、感度の向上を図ることができる。
本発明の音響整合層の一部断面図である。 本発明の超音波センサの側面図である。
符号の説明
1…樹脂
2…中空ガラスバルーン粒子
3…カーボン粒子
10…超音波センサ
11…圧電素子
12…圧電体
13、14…電極
15…音響整合層

Claims (4)

  1. 第1のフィラーとしての中空ガラスバルーン粒子と、該中空ガラスバルーン粒子よりも平均粒径の小さい第2のフィラーとを樹脂に混入・分散・硬化してなる音響整合層であって、
    前記第2のフィラーの積算90%粒径を前記第1のフィラーの積算10%粒径の1/10以下としたことを特徴とする音響整合層。
  2. 前記第2のフィラーが球形粒子であることを特徴とする、請求項1に記載の音響整合層。
  3. 前記第2のフィラーがカーボン粒子であることを特徴とする、請求項1または2に記載の音響整合層。
  4. 超音波を送受信する略板状の圧電素子と、その超音波送受信面に設けられた請求項1ないし3のいずれか一項に記載の音響整合層とを有することを特徴とする超音波センサ。
JP2003366231A 2003-10-27 2003-10-27 音響整合層 Expired - Lifetime JP4329490B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003366231A JP4329490B2 (ja) 2003-10-27 2003-10-27 音響整合層

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003366231A JP4329490B2 (ja) 2003-10-27 2003-10-27 音響整合層

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005130389A JP2005130389A (ja) 2005-05-19
JP4329490B2 true JP4329490B2 (ja) 2009-09-09

Family

ID=34644642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003366231A Expired - Lifetime JP4329490B2 (ja) 2003-10-27 2003-10-27 音響整合層

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4329490B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7808156B2 (en) * 2006-03-02 2010-10-05 Visualsonics Inc. Ultrasonic matching layer and transducer
WO2015152438A1 (ko) * 2014-04-01 2015-10-08 알피니언메디칼시스템 주식회사 의료용 초음파 프로브
JP6701506B1 (ja) * 2018-11-27 2020-05-27 日清紡ホールディングス株式会社 音響整合層用樹脂組成物
CN109971199A (zh) * 2019-03-25 2019-07-05 武汉科技大学 一种树脂基声匹配层材料及其制备方法
CN110003619A (zh) * 2019-03-25 2019-07-12 武汉科技大学 复杂环境用树脂基超声换能器声匹配层材料及其制备方法
EP4117307A4 (en) * 2020-03-03 2023-08-02 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. ULTRASOUND SENSOR

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60208200A (ja) * 1984-04-02 1985-10-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超音波送受波器
JPH11215594A (ja) * 1998-01-28 1999-08-06 Aichi Tokei Denki Co Ltd 音響インピーダンス整合用樹脂材及びこの樹脂材の製造方法並びにこの樹脂材を適用した超音波トランスジューサ
JP4366874B2 (ja) * 2001-03-07 2009-11-18 パナソニック株式会社 音響整合部材とその音響整合部材の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005130389A (ja) 2005-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR920003021B1 (ko) 방 음 재
JP4329490B2 (ja) 音響整合層
EP0318228B1 (en) Composite material and filler therefor
CN106519354B (zh) 一种测绘仪专用防震支撑装置
JP4748538B2 (ja) 磁性体の製造方法
EP1857423B1 (en) Sintered glass and glass-ceramic structures and methods for producing
Bulut et al. Vibration-damping characterization of the basalt/epoxy composite laminates containing graphene nanopellets
JP2010189214A (ja) セラミックス焼結体およびその製造方法
JP2005177479A (ja) 小型素子超音波トランスデューサ・アレイ用の音響裏当て材
CN112480601B (zh) 类岩石相似材料及其制备方法
JP6701506B1 (ja) 音響整合層用樹脂組成物
JP3806349B2 (ja) 超音波探触子用バッキング及びその製造方法
WO2005020631A1 (ja) 音響整合体およびその製造方法、ならびに超音波センサおよび超音波送受信装置
JPH11106560A (ja) プラスチック・セラミック複合材
JP3875162B2 (ja) 音響整合層用部材
JP4366874B2 (ja) 音響整合部材とその音響整合部材の製造方法
KR101115425B1 (ko) 음향 트랜스듀서용 수동소자 제조방법
WO2007131988A1 (en) Sintered glass and glass-ceramic structures and methods for producing
JP7308636B2 (ja) 窒化アルミニウムからなる複合構造体
JP2005340290A (ja) 硬磁性固形材料とその製造方法
JP2006336786A (ja) マイクロカプセル、組成物及び制振・防音部材
JP2981901B2 (ja) 水中音響変換器用圧電素子
JPH0879893A (ja) 傾斜機能材及びその製造方法
JP4374791B2 (ja) 音響整合部材の製造方法
JP2006262246A (ja) 音響整合層の製造方法および音響整合層ならびに超音波センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061013

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090526

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090608

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4329490

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130626

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130626

Year of fee payment: 4

EXPY Cancellation because of completion of term