JP4329249B2 - タッピング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、パンチプレス機や他の板材加工機等に付設され、あるいは単独で使用されるタッピング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パンチプレス機において、パンチ加工された下孔にねじ溝加工を施すために、タッピング装置を付設したものがある。このタッピング装置は、複数本のタップ工具を選択的に使用可能に設けたものであり、パンチ位置の近傍で、パンチフレームに取付けられる。このように、タッピング装置を付設することにより、パンチプレス機の板材送り機構がタップ加工に兼用でき、またタップ加工に際して板材を再度位置決めして持ち替える必要がなく、作業能率が向上する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、パンチプレス機に付設される従来のタッピング装置では、複数のタップ工具がそれぞれ個別のタップホルダに支持される構造であるため、タップ工具の割出機構が複雑で高価なものになっている。また、タップ工具の割り出しに時間がかかり、タップ加工の効率が低い。
【0004】
この発明の目的は、複数のタップ工具を選択可能にして、タップ加工の効率を向上させると共に、タップ加工のための機構の簡略化とタップ加工の安定を図ることのできるタッピング装置を提供することである。
この発明の他の目的は、タップ工具とタップ工具回転機構とを接続する時に、噛み合い不良などの接続不良が生じず、円滑に接続が行えるようにすることである。
この発明のさらに他の目的は、簡単な構成により、タップホルダをタップホルダ支持部材に対して昇降および回転自在に支持できるものとすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明のタッピング装置は、タップホルダ支持部材にタップホルダを昇降および回転自在に設置し、前記タップホルダの周方向複数箇所にタップ工具を各々昇降および回転自在に設置し、前記タップホルダを押し下げるラムを設け、前記タップホルダを回転させて希望のタップ工具をタップ加工位置に割り出すタップ工具割出機構を設け、前記タップホルダが上昇待機位置よりもある程度下降した状態で、タップ加工位置のタップ工具に回転伝達が可能となり、このタップ工具を回転駆動するタップ工具回転機構を設け、前記タップ工具の回転によりこのタップ工具に軸方向の移動を与える回転・螺進変換手段を前記タップホルダに設けたものである。
この構成によると、次のようにタップ加工が行われる。タップ工具割出機構でタップホルダを回転させることにより、タップホルダに設置されている任意のタップ工具をタップ加工位置に割り出すことができる。この割り出し状態で、タップホルダをラムで上昇待機位置から押し下げ、タップホルダで板材を押さえる。上記押し下げ過程で、タップ工具回転機構によるタップ工具の回転を開始させる。このとき回転・螺進変換手段は、タップ工具の回転によりそのタップ工具に軸方向の移動を与えるので、タップ工具が回転しながら下降し、板材にタップ加工が行われる。
このように、複数のタップ工具がタップホルダの回転で自由に選択でき、そのためタップ加工が効率的に行える。タップホルダの回転でタップ工具を選択するものであるため、選択のための機構も簡単で済む。また、板材をタップホルダで押し付けながらタップ加工が行われるので、安定してタップ加工が行われる。タップ工具のタップ加工のための下降動作は、回転・螺進変換手段がタップ工具の回転により与えるので、タップ工具の回転と下降のために別々の駆動源を必要とせず、この点についても簡単な構成で済む。なお、タップホルダは、必ずしも板材を押えるものとしなくても良い。
【0006】
この発明において、前記タップホルダに、このタップホルダの本体に対して、前記ラムと係合する頭部の下降を許す頭部単独下降許容手段を設け、前記ラムの外周の一部に、前記タップ加工位置のタップ工具を押し下げる工具押下げ突部を設け、前記各タップ工具は、前記タップ工具回転機構から回転駆動が伝達される従動ギヤを各々有し、前記タップホルダは、その中心に前記各タップ工具の従動ギヤと噛み合って回転をロックするロックギヤを有し、前記ロックギヤと前記従動ギヤとは、タップホルダに対してタップ加工位置のタップ工具が前記ラムの前記工具押下げ突部で下降させられることにより互いの噛み合いが外れる高さ関係としても良い。
この構成の場合、各タップ工具の従動ギヤは、ロックギヤに噛み合っているため、タップホルダを回転させてタップ加工位置に割り出したときに、従動ギヤは常に一定の回転位相となる。そのため、タップ工具回転機構に対して、位相が合わずに従動ギヤの噛み合い不良が生じることがなく、接続およびその切り離しが円滑に行われる。ロックギヤと従動ギヤとの噛み合いは、ラムによる押し下げでタップホルダが板材を押えた状態から、頭部単独下降許容手段によって許されるラムの下降で、ラムの外周の工具押下げ突部によりタップ工具が押し下げられて外れるようにしたため、噛み合いの係脱のための機構が不要で、構成が簡単である。
また、この発明において、前記タップホルダ支持部材に、ホルダ回転支持台を回転自在に設け、このホルダ回転支持台に前記タップホルダを昇降自在に設置することにより、タップホルダを前記タップホルダ支持部材に対して昇降および回転自在とし、タップ工具割出機構は、前記ホルダ回転支持台を回転させるものとしても良い。この構成の場合、簡単な構成により、タップホルダをタップホルダ支持部材に対して昇降および回転自在に支持させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態を図1ないし図9と共に説明する。まず、このタッピング装置が付設されるパンチプレス機の一例を図1〜図4と共に説明する。このパンチプレス機1はカートリッジ式のものであり、本体フレーム2の両側にテーブル3が設けられ、これら本体フレーム2とテーブル3の並びと平行に、工具マガジン5およびカートリッジ交換装置6が設置されている。本体フレーム2は、複数の工具を搭載したカートリッジ7を、本体フレーム2の長手方向(Y方向)に挿脱自在に設置すると共に、カートリッジ7に搭載された工具を押し下げるプレスヘッド8を設置したものである。カートリッジ7は、工具4としてパンチ工具やタップ工具を搭載したものと、ダイ工具を搭載したものとが、1組として上下に配置され、本体フレーム2内に複数組(図示の例では2組)収容される。本体フレーム2内の1組のカートリッジ7は、プレスヘッド8で加工可能な位置に配置され、残りの組のカートリッジ7は、機内待機位置に配置される。
【0008】
本体フレーム2内でのカートリッジ7の移動は、この例ではカートリッジ交換時に行い、タップ加工位置でカートリッジ7を固定手段28で固定する。プレスヘッド8は、カートリッジ7に搭載された任意の工具を選択するために、本体フレーム2内におけるカートリッジ7の移動方向と同じ方向(Y方向)に、所定範囲Lで移動可能とされている。なお、この例では、カートリッジ7を固定してプレスヘッド8を移動させるようにしたが、プレスヘッド8とカートリッジ7とは相対的に移動可能であれば良い。
【0009】
各テーブル3には、テーブル上面で板材Wを移動させる位置決め手段として、板材送り手段10,11が設けられている。これら板材送り手段10,11は、第1の方向(X方向)と、それに直交する第2の方向(Y方向)とに板材送りを可能としたものであり、第2の方向が本体フレーム2の長手方向となる。
工具マガジン5は、本体フレーム2内に交換自在に設置するカートリッジ7を格納するものであり、各々1組の上下のカートリッジ7を格納する複数の格納部5aが配列されている。
カートリッジ交換装置6は、工具マガジン5の格納部5aの並びに沿って台車12をレール13上で走行可能に設置し、台車12と本体フレーム2の間でカートリッジ7の移載を行うカートリッジ移載装置15を設けたものである。
【0010】
本体フレーム2には、上下のカートリッジ7,7を本体フレーム2の長手方向に移動自在に案内するガイド17,18と、これらカートリッジ7,7をガイド17,18に沿って進退させるカートリッジ駆動手段19,20とが設けられている。
各カートリッジ7は、移動方向に隣り合う複数のもの(図示の例では2個)が連結手段21で連結されてカートリッジ連結体22とされる。カートリッジ駆動手段19,20は、任意位置のカートリッジ7を選択的に移動させるものであり、カートリッジ7をカートリッジ連結体22の状態と、単独の状態との両方の状態で移動可能なものとされる。カートリッジ駆動手段19,20は、ベルトまたはチェーン等の無端の巻掛体23と、この巻掛体23に設けられたカートリッジ係合手段24とを有する。巻掛体23は、本体フレーム2の前後に設置されたプーリ25に巻き掛けられ、モータ等の駆動源27により回転駆動される。
【0011】
ガイド17,18には、カートリッジ7の配列の奥側(出入口2bと反対側)に、移動台33が、カートリッジ7と同様に進退自在に設置され、かつカートリッジ駆動手段19,20で移動可能とされている。移動台33は、カートリッジ7に搭載された回転割出工具41およびタップホルダ42を割出回転させる駆動源と、タップホルダ42に支持されるタップ工具44を回転駆動する駆動源とに兼用されるモータ34を搭載したものである。
【0012】
プレスヘッド8は、カートリッジ7のパンチ工具4を叩いたりタップ工具44を押し下げるラム38を昇降させるパンチ駆動機構39を搭載したものである。パンチ駆動機構39は、軽量のものが好ましく、例えばサーボモータの回転をクランク機構等の運動変換機構で直線往復動に変換させるものや、油圧式のもの等が使用される。
プレスヘッド8は、本体フレーム2に設けられたガイド36に沿って、本体フレーム2の長手方向(Y方向)に進退自在に設置され、プレスヘッド進退装置37により進退駆動される。プレスヘッド進退装置37は、サーボモータ37aとボールねじ等の送りねじ37bとで構成されている。
【0013】
図4に示すように、一部のカートリッジ7には、回転割出工具41とタップホルダ42とが並べて設置され、さらに一般のパンチ工具4が設置されている。回転割出工具41は、断面が非円形の切刃部41aを有するものであり、工具中心回りに回転させて切刃部41aの方向を変えることにより、種々の方向の孔加工が行える。回転割出工具41は、カートリッジ7に設けられた工具装着孔に回転自在に設置され、外周にウォームホイル45が設けられている。回転割出工具41は、一般の工具4と同様に、パンチ側工具およびダイ側工具があり、パンチ側およびダイ側の回転割出工具41は、それぞれ上下のカートリッジ7に設置されている。パンチ側およびダイ側の回転割出工具41は、いずれも上下のカートリッジ7に対してそれぞれ設けられた割出工具回転機構47を介して、前記移動台33上のモータ34により回転させられる。割出工具回転機構47は、回転割出工具41の外周に設けたウォームホイル45と、このウォームホイル45に噛み合うウォーム48とからなる。割出工具回転機構47、モータ34、およびこれらの間の駆動伝達系で割出工具回転駆動装置46が構成される。
【0014】
タッピング装置40は、図4に示すようにタップホルダ支持部材であるカートリッジ7に昇降および回転自在に設置したタップホルダ42を備える。タップホルダ42は、具体的には、カートリッジ7に設けられた工具設置孔に回転自在に支持されるリング状のホルダ回転支持台43に昇降のみ自在に嵌合することで、カートリッジ7に対して昇降および回転自在とされている。タップホルダ42の周方向複数箇所(ここでは3箇所)にはタップ工具装着孔が設けられ、各タップ工具装着孔にタップ工具44が各々昇降および回転自在に設置されている。
【0015】
タップホルダ42は、タップ工具割出機構58を介して上記移動台33上のモータ34によって回転され、この回転により、任意のタップ工具44を所定のタップ加工位置Pに割り出すことができる。タップ工具割出機構58、モータ34、およびこれらの間の駆動伝達系でタップ工具割出駆動装置57が構成される。タップ工具割出機構58は、タップホルダ本体55の外周のホルダ回転支持台43に設けられたウォームホイル60と、このウォームホイル60に噛み合うウォーム61とからなる。タップホルダ42は、上記のようにホルダ回転支持台43に対して昇降のみ自在なように嵌合しており、ウォームホイル60と一体に回転可能である。ウォームホイル60からタップホルダ42への回転伝達は、噛み合い部により行われる。この噛み合い部は、後述のようにキー部材を用いているが、スプライン等であっても良い。
【0016】
ウォーム61は、割出工具回転機構47におけるウォーム48と同じ回転軸48aに設けられており、この回転軸48aにモータ34の回転を伝えると、タップ工具44および回転割出工具41が共に回転する。したがって、希望の工具41,44を回転させようとするときに、他方の工具41,44も回転することになるが、他方の工具41,44は回転が無駄となるだけであり、共回りによる支障はない。
【0017】
モータ34は、タップ工具割出機構58の駆動源となる他に、タップ工具44を回転させるタップ工具回転機構63の駆動源にも兼用され、伝達切換機構59によって、両機構58,63に選択的に駆動伝達可能とされる。
伝達切換機構59は、タップ工具割出機構58とタップ工具回転機構63とにカップリング51,73を選択的に結合することにより、上記の選択的な駆動伝達を可能とする。カップリング51,73は、カートリッジ7を交換したときのモータ34とカートリッジ7上の各機構58,63との駆動伝達系の係脱を行う手段であり、これをタップ工具割出機構58とタップ工具回転機構63との選択的な伝達に兼用する。モータ34から両カップリング51,73へは、常に回転伝達可能とされる。
【0018】
伝達切換機構59は、具体的には次のように構成されている。移動台33上に2本の回転軸49,71が平行に設けられ、モータ34から巻掛体54,76を介して各回転軸49,71に回転伝達される。巻掛体54,76は、それぞれモータ34の出力軸35に設けられたプーリ52,74と、各回転軸49,71のプーリ53,75間に掛装されている。
回転軸49,71は、タップ工具割出機構58およびタップ工具回転機構63の入力軸となる回転軸48a,66と対向して設けられ、対向する回転軸49,48a間、および回転軸71,66の間に、上記カップリング51,73がそれぞれ設けられている。これらカップリング51,73は、シリンダ装置等の係脱駆動装置50,72により係脱させられる。
タップ工具回転機構63は、タップホルダ42の外周の一部に対応してカートリッジ7に配置されたものである。このタップ工具回転機構63と、上記モータ34と、これらの間の駆動伝達系とで、タップ工具回転駆動装置62が構成される。
【0019】
図5,図6に示すように、各タップ工具44は従動ギヤ65を外周に有しており、タップ工具回転機構63は、上記回転軸66の回転を、従動ギヤ65に伝達するギヤ列からなる。このギヤ列は、回転軸66に設けられた第1の傘歯車67と、この傘歯車67に噛み合う第2の傘歯車68と、この傘歯車68の軸68aに固定された伝達ギヤ70とで構成される。伝達ギヤ70は、タップ加工位置Pにある上昇端のタップ工具44の従動ギヤ65よりも若干下方に配置され、従動ギヤ65の下降によってこの従動ギヤ65に噛み合う。
【0020】
タップホルダ42の中心には、各タップ工具44の従動ギヤ65と噛み合って従動ギヤ65の回転をロックするロックギヤ77が設けられている。ロックギヤ77は、タップホルダ42に対して固定されている。このロックギヤ77とタップ工具44の従動ギヤ65とは、タップホルダ42に対してタップ加工位置Pのタップ工具44が下降することにより互いの噛み合いが外れる高さ関係とされている。
【0021】
タップホルダ42は、タップホルダ本体55と、その下端の板材押え56とからなる。タップホルダ本体55の中心には縦ロッド82の挿通するロッドガイド孔78が設けられている。上記縦ロッド82は、ラム38の断面T字状の溝部に係合する頭部82aを有するものであり、キー部材85を介して上記ロッドガイド孔78に昇降のみ可能なように挿通されている。また、この縦ロッド82は、その下端のばね受け座82bと上記板材押え56との間に介在させた第1のばね部材79によりロッドガイド孔78内に弾性的に上昇付勢状態に保持されている。これら縦ロッド82、ロッドガイド孔78、および第1のばね部材79により、タップホルダ本体55に対して、ラム38と係合する頭部82aの下降を許す頭部単独下降許容手段81が構成される。なお、この縦ロッド82は、ロックギヤ77の内径孔を貫通している。
【0022】
タップホルダ本体55は、ホルダ回転支持台43に対して支持ばね83によりキー部材91を介して脱落しないように弾性的に保持される。また、キー部材91のキー部91aがホルダ回転支持台43の内周のキー溝92に摺動自在に係合することにより、ホルダ回転支持台43に対するタップホルダ本体55の回転が阻止されている。上記支持ばね83は、タップホルダ本体55のガイド孔84に昇降自在に設けられる上記キー部材91のばね受け部91bにより、ガイド孔84内に支持される。ホルダ回転支持台43は、カートリッジ7にリング状支持部材94を介して回転のみ自在に支持されている。リング状支持部材94は、カートリッジ7の工具設置孔93内に嵌合してカートリッジ7にボルト(図示せず)で固定されている。
【0023】
各タップ工具44は、タップホルダ42に設けられた工具挿通孔86内に下部が昇降自在に挿通させてある。工具挿通孔84の中間部には、タップ工具44の回転によりタップ工具44に軸方向の移動を与える回転・螺進変換手段87が設置されている。この回転・螺旋変換手段87は、上記工具挿通孔86の内周のキー溝86aに摺動自在に係合するキー部材88を介して昇降のみ可能なように設置されたナット87aと、このナット87aに螺合するタップ工具44の雄ねじ部44aとでなる。ナット87aは、工具挿通孔86の中間部に設置された第2のばね部材89で弾性的に持ち上げ保持されている。
【0024】
回転・螺進変換手段87のナット87aは、上部に円筒部が形成されており、この円筒部内に、従動ギヤ65の軸部が回転自在に嵌合している。従動ギヤ65は、キー部材95を介してタップ工具44の上部に昇降のみ可能なように外嵌させてあり、従動ギヤ65の回転にタップ工具44が共回りする。従動ギヤ65の軸部には、タップホルダ42の上端から突出する工具押えロッド96が設けられている。この工具押えロッド96を、ラム38に設けられた工具押下げ突部38aが押し下げることにより、ナット87aおよびタップ工具44と一体に従動ギヤ65が押し下げられる。
【0025】
タップ工具44の本数は、この実施形態では3本とされて等配されており、それら隣り合うタップ工具44の間に、図7に示すように上記支持ばね83が配置されている。このように3本が等配されているので、タップ加工位置Pに割り出されたタップ工具44をラム38の工具押下げ突部38aで押さえるときに、タップ加工位置Pから180°離れた箇所には他のタップ工具44が存在せず、ラム38の下降動作の妨げとならない。
【0026】
上記構成のタップ加工動作を説明する。タップ加工に際しては、タップホルダ42の上にラム38が来るように、プレスヘッド8の移動を行う。次に、モータ34の回転がタップ工具割出機構58に伝達されるように、伝達切換機構59による伝達系の切換えを行ってタップホルダ42を回転させる。これにより、タップホルダ42に支持されている複数のタップ工具44のうちの希望のタップ工具44を、ラム38の外周の一部に設けられた工具押下げ突部38aの下方位置であるタップ加工位置Pに割り出す。図5は、このタップ工具割出状態を示す。この状態で、割り出されたタップ工具44の従動ギヤ65はタップホルダ42の中央のロックギヤ77に噛み合っている。
【0027】
次に、モータ34の回転がタップ工具回転機構63に伝達されるように、伝達切換機構59による伝達系の切換えを行う。このとき、タップ工具回転機構63の伝達ギヤ70は割り出されたタップ工具44の従動ギヤ65に噛み合っておらず、モータ34が回転したとしても、タップ工具44は回転駆動されない。
【0028】
この状態で、プレスヘッド8を作動させて、ラム38を下降させる。これにより、図9(A)に示すように、先ずタップホルダ42の全体がラム38に押されて、板材押え56で板材Wが押えられるまで下降する。この状態で、タップ工具回転機構63の伝達ギヤ70は、タップ加工位置Pのタップ工具44の従動ギヤ65に噛み合うが、その従動ギヤ65は、まだロックギヤ77に噛み合っているので、タップ工具44は回転しない。
【0029】
この状態からラム38をさらに下降させると、図9(B)に示すように、タップ加工位置Pのタップ工具44は、ラム38の工具押下げ突部38aによりさらに押し込まれ、ロックギヤ77と従動ギヤ65の噛み合いが解除される。このときのラム38の下降は、頭部単独下降許容手段81を構成する縦ロッド82が、第1のばね部材79のばね力に抗して下降することにより許される。また、タップ工具44の押込みも、回転・螺進変換手段87のナット87aが第2のばね部材89のばね力に抗して工具挿通孔86内を下降することにより許される。この状態で、モータ34で回転軸66を回転させると、傘歯車67,68、および伝達ギヤ70から従動ギヤ65に回転が伝達され、その回転により回転・螺進変換手段87がタップ工具44を軸方向に下降させる。このようにタップ工具44が回転しながら下降し、板材Wに対するタップ加工が行われる。
【0030】
このように、上記構成のタッピング装置40によると、簡単な構成により、複数のタップ工具44の中から希望のタップ工具44をタップ加工位置Pに割り出して、孔径等の異なる複数種類のタップ加工を効率良く行うことができる。また、タップホルダ42に同じタップ工具44を複数本持てば、タップ工具44が破損しても、機械全体の稼働を止めずに、割り出すタップ工具44を変えるだけで加工を続行でき、これによっても加工の効率が向上する。タップ加工は、板材Wをタップホルダ42の板材押え56で押えた状態で行われるので、安定して加工できる。また、タップ工具44の割り出しのためにタップホルダ42を回転させる機構は、回転割出工具41を回転させる機構をそのまま使用できるため、構成が簡単で済む。
【0031】
また、タップ工具44のタップ加工のための下降動作は、回転・螺進変換手段87がタップ工具44の回転により与えるようにしているので、タップ工具44の回転と下降のために別々の駆動源を必要とせず、この点についても簡単な構成で済む。また、ロックギヤ77を設けたため、タップ工具44とタップ工具回転機構63との接続時に、噛み合い不良等の接続不良が生じず、円滑に接続が行える。
【0032】
ロックギヤ77と従動ギヤ65との噛み合いは、ラム38による押し下げでタップホルダ42が板材Wを押えた状態から、頭部単独下降許容手段81により許されるラム38の下降で、ラム38の工具押下げ突部38aがタップ工具44を押し下げることにより外れるようにしたため、噛み合いの係脱のための機構が不要で、構成が簡単である。
【0033】
また、タップホルダ支持部材であるカートリッジ7に、ホルダ回転支持台43を回転自在に設け、このホルダ回転支持台43にタップホルダ42を昇降自在に設置することにより、タップホルダ42をカートリッジ7に対して昇降および回転自在としているので、簡単な構成により、タップホルダ42をカートリッジ7に対して昇降および回転自在に支持させることができる。
【0034】
さらに、このタッピング装置40では、タップ工具割出機構58の駆動源と、タップ工具回転機構63の駆動源が、割出工具回転駆動装置46の駆動源であるモータ34で兼用されているので、この点でも構成を簡略化できる。
【0035】
【発明の効果】
この発明のタッピング装置は、タップホルダ支持部材にタップホルダを昇降および回転自在に設置し、前記タップホルダの周方向複数箇所にタップ工具を各々昇降および回転自在に設置し、前記タップホルダを押し下げるラムを設け、前記タップホルダを回転させて希望のタップ工具をタップ加工位置に割り出すタップ工具割出機構を設け、前記タップホルダが上昇待機位置よりもある程度下降した状態で、タップ下降位置のタップ工具に回転伝達が可能となり、このタップ工具を回転駆動するタップ工具回転機構を設け、前記タップ工具の回転によりこのタップ工具に軸方向の移動を与える回転・螺進変換手段を前記タップホルダに設けたため、複数のタップ工具が選択可能で、タップ加工の効率を向上させると共に、タップ加工のための機構の簡略化とタップ加工の安定を図ることができる。
前記タップホルダに、このタップホルダの本体に対して、前記ラムと係合する頭部の下降を許す頭部単独下降許容手段を設け、前記ラムの外周の一部に、前記タップ加工位置のタップ工具を押し下げる工具押下げ突部を設け、前記各タップ工具は、前記タップ工具回転機構から回転駆動が伝達される従動ギヤを各々有し、前記タップホルダは、その中心に前記各タップ工具の従動ギヤと噛み合って回転をロックするロックギヤを有し、前記ロックギヤと前記従動ギヤとは、タップホルダに対してタップ加工位置のタップ工具が前記ラムの前記工具押下げ突部で下降させられることにより互いの噛み合いが外れる高さ関係とした場合は、タップ工具回転機構に対して、位相が合わずに従動ギヤの噛み合い不良が生じることがなく、接続およびその切り離しが円滑に行われる。また、噛み合いの係脱のための機構が不要で、構成も簡単となる。
前記タップホルダ支持部材に、ホルダ回転支持台を回転自在に設け、このホルダ回転支持台に前記タップホルダを昇降自在に設置することにより、タップホルダを前記タップホルダ支持部材に対して昇降および回転自在とし、タップ工具割出機構は、前記ホルダ回転支持台を回転させるものとした場合は、簡単な構成により、タップホルダをタップホルダ支持部材に対して昇降および回転自在に支持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかるタッピング装置を備えたパンチプレス機の平面図である。
【図2】同パンチプレス機の部分省略側面図である。
【図3】同パンチプレス機の部分省略平面図である。
【図4】タッピング装置の平面図である。
【図5】同タッピング装置におけるタップホルダの縦断面図である。
【図6】同タップホルダにおけるタップ工具の配置を示す平面図である。
【図7】同タップホルダの部分水平断面図である。
【図8】タッピング装置におけるタップ工具回転機構の側部断面図である。
【図9】タッピング装置によるタップ加工の説明図である。
【符号の説明】
7…カートリッジ(タップホルダ支持部材)
38…ラム
42…タップホルダ
43…ホルダ回転支持台
44…タップ工具
58…タップ工具割出機構
63…タップ工具回転機構
65…従動ギヤ
77…ロックギヤ
81…頭部単独下降許容手段
87…回転・螺進変換手段
87a…ナット

Claims (3)

  1. タップホルダ支持部材にタップホルダを昇降および回転自在に設置し、前記タップホルダの周方向複数箇所にタップ工具を各々昇降および回転自在に設置し、前記タップホルダを押し下げるラムを設け、前記タップホルダを回転させて希望のタップ工具をタップ加工位置に割り出すタップ工具割出機構を設け、前記タップホルダが上昇待機位置よりもある程度下降した状態で、タップ加工位置のタップ工具に回転伝達が可能となり、このタップ工具を回転駆動するタップ工具回転機構を設け、前記タップ工具の回転によりこのタップ工具に軸方向の移動を与える回転・螺進変換手段を前記タップホルダに設けたタッピング装置。
  2. 前記タップホルダに、このタップホルダの本体に対して、前記ラムと係合する頭部の下降を許す頭部単独下降許容手段を設け、前記ラムの外周の一部に、前記タップ加工位置のタップ工具を押し下げる工具押下げ突部を設け、前記各タップ工具は、前記タップ工具回転機構から回転駆動が伝達される従動ギヤを各々有し、前記タップホルダは、その中心に前記各タップ工具の従動ギヤと噛み合って回転をロックするロックギヤを有し、前記ロックギヤと前記従動ギヤとは、タップホルダに対してタップ加工位置のタップ工具が上記ラムの上記工具押下げ突部で下降させられることにより互いの噛み合いが外れる高さ関係とした請求項1記載のタッピング装置。
  3. 前記タップホルダ支持部材に、ホルダ回転支持台を回転自在に設け、このホルダ回転支持台に前記タップホルダを昇降自在に設置することにより、タップホルダを前記タップホルダ支持部材に対して昇降および回転自在とし、前記タップ工具割出機構は、前記ホルダ回転支持台を回転させるものとした請求項1または請求項2記載のタッピング装置。
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