JP4329184B2 - アンカー頭部の定着構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、アンカー頭部の定着構造に関し、特に、弾性部材を用いるアンカー頭部の定着構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地滑りが発生し易い地盤や法面および土留め壁などの構造物の安定対策として、例えば、アンカーを地盤などの安定化対象物中に埋設するグラウンドアンカー工法が知られている。
【0003】
このグラウンドアンカー工法で埋設されるアンカーは、頭部,引張り部,定着部を備えていて、内部に緊張用テンドンが配設されている。テンドンは、引張り部において、シース管で被覆されていて、定着部では、地盤中にグラウトにより固定される。
【0004】
テンドンに緊張力を導入する際には、頭部にジャッキなどの緊張具を装着し、テンドンを引張ることにより緊張力が導入され、テンドンは、頭部に定着具を設置することにより、この緊張状態が維持される。
【0005】
このときの緊張に伴う緊張反力は、直接または支圧板を介して地盤側に伝達され、このような緊張反力を常時地盤に作用させることで、地盤の安定化を図かる。
【0006】
ところで、この種のアンカー工法に用いられる頭部の定着構造には、定着具と締付け対象物との間に皿バネを介装し、両者を相互に離間する方向に付勢しておくことにより、緊張力の伝達が地震の際などに緩まないようにした構造が提案されている。
【0007】
この場合、皿バネは、アンカーテンドンがその中心を貫通するようにして、アンカーテンドンの外周に配置されていたが、このようなアンカー頭部の定着構造には、以下に説明する技術的な課題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、前述した構成のアンカー頭部の定着構造では、アンカーの緊張力が大きくなると、これに対応させて、皿バネの積層枚数を多くするか、あるいは、径の大きな皿バネを使用することになるが、皿バネの積層枚数を多くすると、皿バネの総高が大きくなり、アンカー頭部が締付け対象物から大きく突出して、他の構造物に影響を及ぼすなどの問題がある。
【0009】
一方、皿バネの径を大きくすると、皿バネの内径も大きくなり、アンカー頭部への設置が難しくなるとともに、大径の皿バネの製造に特別の技術が必要になり、製造費用が高くなるという問題がある。
【0010】
また、例えば、アンカーの打設角度が斜面に垂直でない場合などには、アンカー頭部に偏心荷重が作用する可能性があるが、このような場合には、皿バネの中心をアンカーテンドンが貫通するように配置されていると、偏心荷重に効果的に対応することができないという問題もあった。
【0011】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、大きな緊張力に対して、総高の増大化を回避しつつ、経済的に対応することができ、しかも、偏心荷重に対しても対応することができるアンカー頭部の定着構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、地盤や構造物などの締付け対象物に埋設されたアンカーと、前記アンカー内に配設された緊張用テンドンの突出端に固定した定着具と、前記定着具と前記締付け対象物との間に介装され、両者を離間する方向に付勢する弾性部材とを備え、前記定着具を介して前記テンドンに緊張力を導入し、この緊張力に伴う緊張反力を前記締付け対象物に伝達するアンカー頭部の定着構造において、前記弾性部材は、前記テンドンを中心にして、その外周を取り巻くように配置した複数の小径バネ材で構成し、前記定着具と前記小径バネ材との間に支圧板を設置し、前記小径バネ材の位置決め装着ガイド機能と、回復不能の変形を防止するストッパ機能とを備えた複数の円筒状突起部を、前記支圧板、または、前記締付け対象物側に設けた。このように構成したアンカー頭部の定着構造によれば、定着具と締付け対象物との間に介装され、両者を離間する方向に付勢する弾性部材を、テンドンを中心にして、その外周を取り巻くように配置した複数の小径バネ材で構成しているので、テンドンに導入される緊張力が大きくなると、テンドンを取り巻く小径バネ材の数を増加させることで対応することが可能になる。また、定着具と締付け対象物との間に介装され、両者を離間する方向に付勢する弾性部材を、テンドンを中心にして、その外周を取り巻くように配置した複数の小径バネ材で構成すると、偏心荷重が作用した際に、複数の小径バネ材は、加えられる荷重に対して、個別に変形することができるので、偏心荷重に対してもある程度対応することができる。さらに、定着具と小径バネ材との間に支圧板を設置し、小径バネ材の位置決め装着ガイド機能と、回復不能の変形を防止するストッパ機能とを備えた複数の円筒状突起部を、支圧板、または、締付け対象物側に設けているので、円筒状突起部に複数の小径バネ材を装着すると、その位置決め配置が終了するので、取扱いが簡単になり、施工性が向上する。前記複数の小径バネ材は、前記テンドンを中心として、その外周に環状に配置することができる。この構成によれば、小径バネ材の配置バランスを容易に採ることができるとともに、テンドンに導入される緊張力が大きくなると、同心円の数を増加させることにより容易に対応することができる。前記バネ材には、小径皿バネを好適に用いることができる。前記小径バネ材と前記締付け対象物との間にバネ受けブロックを介装し、前記バネ受けブロックに前記円筒状突起部の挿入ガイド孔を設けることができる。この構成によれば、小径バネ材の変形挙動が、円筒状突起部をバネ受けブロックの挿入ガイド孔内に挿入することにより規制されるので、小径バネ材の弾性変形が安定する。前記小径バネ材は、上部および下部ユニットボックス内に収納され、前記上部または下部ユニットボックスに、前記円筒状突起部が挿入されるガイド部を設けることができる。この構成によれば、小径バネ材は、上部および下部ユニットボックス内に収納されユニット化されるので、取扱い性がより一層向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照にして詳細に説明する。図1から図3は、本発明にかかるアンカー頭部の定着構造の第1実施例を示している。
【0014】
同図に示した定着構造は、グラウンドアンカー工法に本発明を適用した場合を例示している。図1は、締付け対象物である法面地盤10中にアンカー12を埋設設置した状態の断面図である。
【0015】
アンカー12は、法面地盤10中に掘削された削孔14中にグラウト材16を注入することにより、深部において固定設置されていて、このアンカー12内には、緊張用のテンドン18が配設されている。
【0016】
テンドン18は、鋼線,鋼材をシースで被覆した形態のものである。アンカー12が法面地盤10から外方に突出した頭部側には、定着構造部20が設けられている。
【0017】
本実施例の定着構造部20は、法面地盤10の表面側にコンクリート製ののり面工22を形成し、こののり面工22上に配置されており、複数の小径皿バネ24(弾性部材)と、円盤状の支圧板26と、定着具28と、ヘッドキャップ30とを有している。
【0018】
のり面工22の上端面には、台座プレート32が固設されていて、この台座プレート32の中央には、テンドン18を挿通する貫通孔34が形成されていて、この貫通孔34の内周側には、円筒状のガイドパイプ36が挿通されている。
【0019】
ガイドパイプ36は、上下端が開口し、内挿されたテンドン18の長手方向に沿って、上下方向に延設されていて、その上端側は、支圧板26の下面側に当接されている。
【0020】
小径皿バネ24は、支圧板26と台座プレート32との間に介装されて、これらの両者を相互に離間する方向に付勢するものであって、本実施例の場合には、複数枚から構成され、図2にその配置状態を示すように、テンドン18を中心にして、その外周を取り巻くように環状に配置されている。
【0021】
また、本実施例の場合には、各小径皿バネ24の中心は、テンドン18の中心軸を軸心とする同心円上に配置され、かつ、テンドン18の中心軸を軸心として、一対ずつが対向するようにして、対称に配置されている。
【0022】
各小径皿バネ24は、その詳細を図3に示すように、外観が概略円錐台形状のものであって、上下端に小径および大径貫通孔24a,24bが形成されている。小径貫通孔24aは、内ガイドパイプ36の挿通が可能な大きさになっている。
【0023】
本実施例の場合には、図3に示したように、小径皿バネ24は、大径貫通孔24b同士が相互に当接するように、上下に2枚を重ね合わせたものを、さらに2層に積層した状態で、合計4枚の組が、テンドン18の外周に等角度間隔で6組配置している。
【0024】
このような状態に積層された小径皿バネ24は、支圧板26の下面側に突出するように一端が固設された円筒状突起部38に挿入されていて、位置決めされた状態で配置されている。
【0025】
この円筒状突起部38は、テンドン18の外周に小径皿バネ24が上記した状態で配置されるように、複数が所定の間隔を隔てて、同心円上に配置されていて、小径皿バネ24を位置決め装着する際のガイドとなるものであり、また、その先端側は、台座プレート32の上端から所定の間隔を隔てて離間するように設定されていて、例えば、大きな地震などが加わった際に、先端が台座プレート32に当接することにより、小径皿バネ24に回復不能の変形を及ぼす力が加えられないように保護するストッパとしての機能も備えている。
【0026】
支圧板26の上面側には、これよりも小径のジョイントプレート40が載置され、このジョイントプレート40の上面側に定着具28が設置されている。定着具28は、定着プレート28aと、楔コーン28bとを備えている。
【0027】
ヘッドキャップ34は、両端が開口した円筒状のものであって、小径皿バネ24の外周側を覆うようにして、支圧板26の外周縁に垂設固定されている。アンカー12のテンドン18に緊張力を導入する際には、定着具28を装着する前に、テンドン18の端部にジャッキなどの緊張具を装着し、テンドン18を引張ることにより緊張力を導入する。
【0028】
そして、この状態で、ジョイントプレート40の上面側に定着プレート28aを載せて、楔コーン28bを各テンドン18の外周側に装着して、楔コーン28bを定着プレート28aのテーパ孔内に挿入して、緊張具の引張り力を除去する。
【0029】
引張り力を除去すると、テンドン18に導入されている緊張反力が、定着具28を介して支圧板26に伝達され、この緊張反力を受けた支圧板26は、小径皿バネ24を介して、この緊張反力を台座プレート32に伝達する。
【0030】
台座プレート32は、実質的に法面地盤10と同じ部分であり、法面地盤10がこの緊張反力を受けることにより安定化する。このようなグラウンドアンカーの設置終了状態においては、小径皿バネ24は、支圧板26からの緊張反力を受けて圧縮変形させられているので、支圧板26と台座プレート32との間を離間させる方向に付勢している。
【0031】
さて、以上のように構成されたアンカー頭部の定着構造によれば、定着具28と地盤10(締付け対象物)との間に介装され、両者を離間する方向に付勢する弾性部材を、テンドン18を中心にして、その外周を取り巻くように配置した複数の小径皿バネ24(バネ材)で構成しているので、テンドン18に導入される緊張力が大きくなると、テンドン18を取り巻く小径皿バネ24(バネ材)の数を増加させることで対応することが可能になる。
【0032】
このため、バネ材の総高を増大化させることなく、大きな緊張力の導入が可能になり、地盤10から外方に突出するアンカー頭部の突出量を抑制することができ、突出に伴なう他の構造物ヘの影響をなどを回避することができる。
【0033】
また、緊張力の増加に対して、小径皿バネ24(バネ材)の数を増加させることで対応させると、皿バネの大径化も回避することができるので、製造に特別な技術を要せず、経済的になる。
【0034】
さらに、定着具28と地盤10(締付け対象物)との間に介装され、両者を離間する方向に付勢する弾性部材を、テンドン18を中心にして、その外周を取り巻くように配置した複数の小径皿バネ24(バネ材)で構成すると、偏心荷重が作用した際に、複数の小径皿バネ24(バネ材)は、加えられる荷重に対して、個別に変形することができるので、1つの皿バネで構成する場合よりも自由度があり、偏心荷重に対してもある程度対応することができる。
【0035】
また、本実施例の場合には、小径皿バネ24(バネ材)は、テンドン18を中心とする同心円上に対向するように環状に配置しているので、小径皿バネ24(バネ材)の配置バランスを容易に採ることができるとともに、テンドン18に導入される緊張力が大きくなると、同心円の数を増加させることにより容易に対応することができる。
【0036】
さらにまた、本実施例の場合には、支圧板26に、小径皿バネ24(バネ材)の装着ガイド兼ストッパとなる複数の円筒状突起部38を設けているので、円筒状突起部38に複数のバネ材を装着すると、その位置決め配置が終了するので、取扱いが簡単になり、施工性が向上する。
【0037】
なお、この円筒状突起部38は、支圧板26に代えて台座プレート32側に設けても同じ機能が得られる。
【0038】
図4は、本発明にかかるアンカー頭部の定着構造の第2実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
【0039】
同図に示した実施例においても、支圧板26と台座プレート32との間を離間させる方向に付勢する弾性部材には、積層された小径皿バネ24が用いられている。
【0040】
そして、小径皿バネ24と、台座プレート(締付け対象物)32との間には、円盤状のバネ受けブロック50が介装されている。このバネ受けブロック50は、台座プレート32側に固定され、支圧板26の下面に突設された複数の円筒状突起部38を、移動自在に案内する複数の挿入ガイド孔52が、軸方向に沿って複数貫通形成されている。
【0041】
また、バネ受けブロック50の外径は、環状に形成されたヘッドキャップ30の内径よりも若干小さくなっていて、ヘッドキャップ30は、バネ受けブロック50の外周縁に沿って案内されて、上下方向に移動可能になっている。
【0042】
このように構成した定着構造によれば、小径皿バネ24は、内周側が円筒状突起部38に挿通され、上方が支圧板26の下面に当接し、下方がバネ受けブロック50の上面に当接しており、円筒状突起部38をバネ受けブロック50の挿入ガイド孔52内に挿入することにより、その挙動が規制されるので、小径皿バネ24の弾性変形が安定する。
【0043】
また、このようなバネ受けブロック50を用いると、小径皿バネ24は、変形可能な状態で外部から隔離されるので、塵埃などの侵入付着を防止することができ、長期間安定した状態での使用に耐え得る。
【0044】
図5は、本発明にかかるアンカー頭部の定着構造の第3実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
【0045】
同図に示した実施例においても、支圧板26と台座プレート32との間を離間させる方向に付勢する弾性部材には、積層された小径皿バネ24が用いられている。
【0046】
本実施例では、小径皿バネ24は、積層された状態で、上部および下部ユニットボックス54,56内に収納されている。上部および下部ユニットボックス54,56は、それぞれ一端が開口した円形凹状に形成されていて、開口端同士が相互に嵌合され、中心に両端が開口した中空円筒状の上部および下部ガイド部58,60が設けられている。
【0047】
この上部および下部ガイド部58,60は、小径皿バネ24を内部に収納する際の位置決めガイドとなるものであって、上部および下部ユニットボックス54,56が上下移動自在に嵌合される。
【0048】
また、相互に嵌合された上部および下部ガイド部58,60内には、円筒状突起部38が嵌合挿入される。なお、円筒状突起部38を支圧板26に設けない場合には、突起部38に代えて、支圧板26の下面に上部ユニットボックス54の嵌合が可能な凹部を設け、台座プレート32の上面側に下部ユニットボックス56の嵌合が可能な凹部を設けてもよい。
【0049】
以上のように構成した定着構造によれば、小径皿バネ24は、上部および下部ユニットボックス54,56内に収納されユニット化されるので、取扱い性がより一層向上する。
【0050】
図6〜図8は、図5に示した第3実施例の変形例であって、図5に示した例では、積層された状態で小径皿バネ24を収納する上部および下部ユニットボックス54a,56aを有している。
【0051】
上部および下部ユニットボックス54a,56aは、一端が開口した円形凹状に形成されていて、上部ユニットボックス54aの中心に中空円筒状の上部ガイド部58aが設けられている。下部ユニットボックス56aには、その中心に上部ガイド部58aの挿通可能な貫通孔62が設けられている。
【0052】
下部ユニットボックス56aは、その上端側の一部が上部ユニットボックス54a内に挿入されている。このように構成した上部および下部ユニットボックス54a,56bを用いても、上記第3実施例と同等の作用効果が得られる。
【0053】
図7に示した例では、積層された状態で小径皿バネ24を収納する上部および下部ユニットボックス54b,56bを有している。
【0054】
上部ユニットボックス54bは、一端が開口した円形凹状に形成されていて、上部ユニットボックス54bの中心に中空円筒状の上部ガイド部58bが設けられている。下部ユニットボックス56bは、円盤状に形成されていて、その中心に上部ガイド部58aの挿通可能な貫通孔64が設けられている。
【0055】
下部ユニットボックス56bは、上部ユニットボックス54bの開口部を閉塞するようにして、その内部に挿入されている。このように構成した上部および下部ユニットボックス54b,56bを用いても、上記第3実施例と同等の作用効果が得られる。
【0056】
図8に示した例では、小径皿バネ24は、積層された状態で、上部および下部ユニットボックス54c,56c内に収納されている。上部および下部ユニットボックス54c,56cは、一端が開口した円形凹状に形成されていて、中心に中空円筒状の上部および下部ガイド部58c,60cが設けられている。
【0057】
この上部および下部ガイド部58c,60cは、相互に嵌合されて、上部および下部ユニットボックス54c,56cを上下移動自在に結合している。そして、上部および下部ガイド部58c,60cの嵌合面間には、上下移動自在で、周方向に移動不能な凹凸部からなるスプライン構造部64が設けられている。
【0058】
このように構成した上部および下部ユニットボックス54c,56cを用いても、上記第3実施例と同等の作用効果が得られる。
【0059】
なお、上記実施例では、弾性部材として小径皿バネ24を例示したが、本発明の実施は、これに限られることはなく、例えば、小径コイルバネや板バネ,ゴムなど同様な機能を有する部材であってもよく、小径皿バネ24を用いる場合でも必ずしも積層する必要はなく、テンドン18に導入する緊張力に応じて各種の形態を選択すれば良い。
【0060】
さらに、本発明の定着構造は、法面地盤10を締付ける場合に適用することができるだけでなく、構造物にプレストレス力を導入する場合などにも適用することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上、実施例で詳細に説明したように、本発明にかかるアンカー頭部の定着構造によれば、大きな緊張力に対して、総高の増大化を回避しつつ、経済的に対応することができ、しかも、偏心荷重に対しても対応することができる。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着構造を採用したグラウンドアンカーの設置状態の断面説明図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1に示した皿バネの詳細図である。
【図4】本発明の定着構造の第2実施例を示す要部断面説明図である。
【図5】本発明の定着構造の第3実施例を示す要部断面説明図である。
【図6】本発明の定着構造の第4実施例を示す要部断面説明図である。
【図7】本発明の定着構造の第5実施例を示す要部断面説明図である。
【図8】本発明の定着構造の第6実施例を示す要部断面説明図である。
【符号の簡単な説明】
10 法面地盤
12 アンカー
18 テンドン
20 定着構造部
24 小径皿バネ
26 支圧板
28 定着具
Claims (5)
- 地盤や構造物などの締付け対象物に埋設されたアンカーと、前記アンカー内に配設された緊張用テンドンの突出端に固定した定着具と、前記定着具と前記締付け対象物との間に介装され、両者を離間する方向に付勢する弾性部材とを備え、前記定着具を介して前記テンドンに緊張力を導入し、この緊張力に伴う緊張反力を前記締付け対象物に伝達するアンカー頭部の定着構造において、前記弾性部材は、前記テンドンを中心にして、その外周を取り巻くように配置した複数の小径バネ材で構成し、
前記定着具と前記小径バネ材との間に支圧板を設置し、前記小径バネ材の位置決め装着ガイド機能と、回復不能の変形を防止するストッパ機能とを備えた複数の円筒状突起部を、前記支圧板、または、前記締付け対象物側に設けたことを特徴とするアンカー頭部の定着構造。 - 前記複数の小径バネ材は、前記テンドンを中心として、その外周に環状に配置することを特徴とする請求項1記載のアンカー頭部の定着構造。
- 前記バネ材は、小径皿バネからなることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のアンカー頭部の定着構造。
- 前記小径バネ材と前記締付け対象物との間にバネ受けブロックを介装し、前記バネ受けブロックに前記円筒状突起部の挿入ガイド孔を設けたことを特徴とする請求項3記載のアンカー頭部の定着構造。
- 前記小径バネ材は、上部および下部ユニットボックス内に収納され、前記上部または下部ユニットボックスに、前記円筒状突起部が挿入されるガイド部を設けたことを特徴とする請求項3記載のアンカー頭部の定着構造。
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