JP4328550B2 - 帯鋸刃、ワークの切削加工方法及び帯鋸盤 - Google Patents

帯鋸刃、ワークの切削加工方法及び帯鋸盤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯鋸刃及び当該帯鋸刃を使用したワークの切断加工方法並びに帯鋸盤に係り、さらに詳細には、鋸刃の管理を容易するための記憶素子を備えると共に切削条件の異なる鋸歯群を備えた帯鋸刃及びその帯鋸刃によるワークの切断加工方法並びに帯鋸盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、帯鋸刃における鋸歯の形状や配置パターンには種々の形状、配置パターンがあるが、帯鋸刃に備えられる鋸歯群は、一種類であるのが一般的である。また、帯鋸刃の寿命管理等を行うために、帯鋸刃の胴部にバーコードを設けると共に上記バーコードの読取りを行うための読取り装置を備えた帯鋸盤が開発されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−31529号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述のごとき従来の構成においては、バーコードを利用しての帯鋸刃の寿命管理等を行い得るものの、帯鋸刃はワークの切断加工部に進入するものであるから胴部に設けたバーコードが消え易いという問題があると共に、帯鋸刃の管理はNC装置又は上位のコンピュータによる管理であるので、全く別個の帯鋸盤に帯鋸刃を装着して使用する場合、帯鋸刃の履歴管理が難しいという問題がある。
【0005】
また、従来の帯鋸刃においては、例えばH型鋼におけるフランジ部の切断時とウエブ部の切断時のように切削長が極端に変化する場合には、フランジ部切断用とウエブ部切断用とに帯鋸刃を使い分けることが望ましいのであるが、実際には、フランジ部とウエブ部とに対応し得るように一種類の鋸歯が設けられているが一般的である。
【0006】
この場合、ワークの最大切削長の部分を切削する場合であっても、帯鋸刃における鋸歯と鋸歯との間のガレットに切粉を収容し得るように、ワークの最大切削長に対応して製造されるものであるから、例えば切削長が極端に短いフランジ部の切削に行うとき、ワークに作用する鋸歯数が少なく、切込み量が必要以上に大きくなって歯欠けを生じ易い等のさらに改良すべき問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述したごとき従来の問題に鑑みてなされたもので、請求項1に係る帯鋸刃は、鋸歯ピッチが異なる複数の帯鋸刃を接合して1本の環状の帯鋸刃に構成した帯鋸刃にして、前記鋸歯ピッチが異なる帯鋸刃を区別するマークとして、前記接合部の両側の鋸歯ピッチが異なる帯鋸刃の鋸歯ピッチよりも大きな間隔にわたって鋸歯が存在しない区間を前記接合部に設けると共に、前記環状の帯鋸刃の胴部に該帯鋸刃の履歴管理データを記憶または読出し自在の記憶素子を埋設してなることを要旨とするものである
【0008】
請求項2に係る帯鋸刃は、請求項1に記載の帯鋸刃において、前記マークの間隔を前記接合部の両側における帯鋸刃における鋸歯ピッチが大きな方の帯鋸刃の鋸歯ピッチの少なくとも3倍に設けたこと要旨とするものである
【0009】
請求項3に係るワークの切削加工方法は、鋸歯ピッチが異なる複数の帯鋸刃を接合して1本の環状の帯鋸刃に構成した帯鋸刃によってワークの切削加工を行う方法であって、前記鋸歯ピッチが異なる複数の帯鋸刃を区別するマークとして、前記接合部の両側の複数の帯鋸刃の鋸歯ピッチよりも大きな間隔にわたって鋸歯が存在しない区間を前記帯鋸刃の接合部に設け、定速度で走行する前記帯鋸刃の鋸歯ピッチに起因する周期の変化を検出することにより前記複数の帯鋸刃の相違を判別すると共に、前記マークを検出することにより前記複数の帯鋸刃の境界を検出し、前記ワークの形状および寸法に基づいて前記帯鋸刃の切込み位置における切削長を求め、該切込み位置における切削長の切削に適した鋸歯ピッチを有する帯鋸刃を前記複数の帯鋸刃の中から選択して前記ワークの切削を行うことを要旨とするものである
【0010】
請求項4に係るワークの切削加工方法は、請求項3に記載のワークの切削加工方法において、前記ワークの形状および寸法に基づいて求めた前記帯鋸刃の切込み位置における切削長の切削に不適な鋸歯ピッチを有する帯鋸刃が走行中に前記ワークの切削位置に達したときには、切削に不適な鋸歯ピッチを有する前記帯鋸刃の切込みを停止すると同時に、高速度で前記切削加工位置を通過させ、前記切削に適した鋸歯ピッチを有する帯鋸刃を前記ワークの切削加工位置に再度もたらして前記ワークの切削を行うことを要旨とするものである
【0011】
請求項5に係る帯鋸盤は、回転自在に備えた駆動ホイールと従動ホイールとにエンドレス状の帯鋸刃を掛回した帯鋸盤であって、前記帯鋸刃は鋸歯ピッチが異なる複数の帯鋸刃を接合して1本の環状の帯鋸刃に構成した帯鋸刃にして、前記鋸歯ピッチが異なる帯鋸刃を区別するマークとして、前記接合部の両側の鋸歯ピッチが異なる帯鋸刃の鋸歯ピッチよりも大きな間隔にわたって鋸歯が存在しない区間を前記接合部に設けると共に、前記環状の帯鋸刃の胴部に該帯鋸刃の履歴管理データを記憶または読出し自在の記憶素子を埋設してなるものであり、前記鋸歯ピッチが異なる前記複数の帯鋸刃の鋸歯ピッチに起因する周期の変化と前記複数の帯鋸刃の境界とを検出可能な境界検出手段と、ワークの形状および寸法に基づいて前記帯鋸刃の切込み位置における切削長を演算して求める切削長演算手段と、前記切込み位置における切削長の切削に適した鋸歯ピッチを有する帯鋸刃を前記複数の帯鋸刃の中から選択する帯鋸刃選択手段とを備え、前記切込み位置における切削長の切削に適した鋸歯ピッチを有する帯鋸刃を前記複数の帯鋸刃の中から選択して前記ワークの切削を行うと共に、前記帯鋸刃の切込み位置における切削長の切削に不適な鋸歯ピッチを有する帯鋸刃が走行中に前記ワークの切削位置に達したときには、切削に不適な鋸歯ピッチを有する前記帯鋸刃の切込みを停止すると同時に、高速度で前記切削加工位置を通過させて前記ワークの切削を回避する切削回避手段を備えたことを要旨とするものである
【0012】
請求項6に係る帯鋸盤は、請求項5に記載の帯鋸盤において、鋸歯ピッチに起因する周期の変化と前記複数の帯鋸刃の境界とを検出可能な境界検出手段により前記帯鋸刃の歯欠けを検出した場合には、切削に不適な鋸歯ピッチを有する前記帯鋸刃の切込みを停止すると同時に、高速度で前記切削加工位置を通過させ、前記切削に適した鋸歯ピッチを有する帯鋸刃を前記ワークの切削加工位置に再度もたらして前記ワークの切削を行うこと要旨とするものである
【0018】
【発明の実施の形態】
図1を参照するに、本発明の実施形態に係る帯鋸刃1は、エンドレス状の帯鋸刃であって、当該帯鋸刃1の周方向の複数箇所(本例では2ヶ所)には、例えば鋸歯ピッチが異なるごとく切削条件の異なる鋸歯群を備えた構成である。
【0019】
より詳細には、帯鋸刃1は、鋸歯ピッチが例えば3/4Pの帯鋸刃1Aと2/3Pの帯鋸刃1Bとの両端部を溶接することによってエンドレス状に構成してある。帯鋸刃1Aと帯鋸刃1Bとの境界を示すマーク3の一例として、前記溶接部の構成を、図1(A),(B)に示すように、帯鋸刃1A,1Bにおける鋸歯のピッチよりも大きな間隔に亘って鋸歯が存在しない歯欠け状態の構成とすることができる。
【0020】
上記マーク3としては、前述のごとき構成に代えて、例えば孔を設けることも可能である。孔を設ける位置としては、帯鋸刃1Aと帯鋸刃1Bとを溶接した接合部に設けても良く、上記接合部から予め設定した所定寸法だけ離れた位置に孔を設けても良いものである。この場合、エンドレス状の帯鋸刃1の走行方向に見て接合部の前側に設けることが望ましいものである。
【0021】
前記帯鋸刃1の管理を行うために、従来のごとくバーコードを胴部材に設けることも可能であるが、帯鋸刃1における胴部材5の適宜位置に穴7を設け、この穴7内にRFIDタグ等のごとき記憶素子9を配置し、接着剤によって一体的に固定することが望ましいものである。この場合、前記穴7は貫通孔であってもそうでなくても良いが、前記記憶素子9は、前記胴部材5の厚さ方向の中央部に配置することが望ましいものである。
【0022】
このように、帯鋸刃1における胴部材5の厚み中心に記憶素子9を埋設配置することにより、帯鋸盤に備えたホイールに掛回することによって湾曲した場合であっても、引張り、圧縮の影響を少なくすることができるものである。既に理解されるように、前記記憶素子9に記憶してあるデータの読み取り、データの書き込みを行うことが容易であり、帯鋸刃1の履歴管理等が容易なものである。
【0023】
前記帯鋸刃1を使用してワークWの切断を行う帯鋸盤11は、図2に示すように、ベース13を備えており、このベース13上には前記ワークWを挟持固定自在のバイス装置15が備えられている。前記バイス装置15は、前記ワークWを支持するバイスベッド17上の一側部に固定バイスジョー19Fを備え、かつこの固定バイスジョー19Fと協働してワークWを挟持自在の可動バイスジョー19Mを移動自在に備えた構成であり、さらに前記バイスベッド17の他側部には前記可動バイスジョー19Mを往復動するための油圧シリンダ21が装着してある。
【0024】
前記バイス装置15に固定された前記ワークWの切断を行うために、前記ベース13上にはガイドポスト23が垂直に立設してあり、このガイドポスト23には上下スライド25を介して鋸刃ハウジング27が上下動自在に案内支持されている。上記鋸刃ハウジング27において、左右方向に長いビーム部材29の左右両側の下部にはそれぞれホイールハウジング31A,31Bが備えられており、一方のホイールハウジング31A内には駆動ホイール33が回転自在に内装されており、他方のホイールハウジング31B内には従動ホイール35が回転自在に内装されている。そして、前記駆動ホイール33と従動ホイール35とに渡って前記帯鋸刃1が掛回してある。
【0025】
前記駆動ホイール33の回転制御が応答性良く行われ得るように、前記ホイールハウジング31Aの背面にはサーボモータ37が装着してあり、このサーボモータ37の出力軸37Aと前記駆動ホイール33は、減速機構等を介在することなく直結してある。したがって、サーボモータ37と駆動ホイール33との動力伝達系の構成が簡単になると共に、慣性モーメントが小さくなり、駆動ホイール33の回転制御を応答性良く行い得るものである。
【0026】
前記鋸刃ハウジング27を前記ガイドポスト23に沿って上下動するために、鋸刃ハウジング上下動用の上下作動装置39が設けられている。より詳細には、前記ベース13には垂直に設けたボールネジ41の下端部が回転自在に支持されており、このボールネジ41の上端側には、前記ガイドポスト23に支持された上下動用サーボモータ43が連動連結してある。そして、前記ボールネジ41には、前記鋸刃ハウジング27に備えたナット部材45が上下動自在に螺合してある。
【0027】
したがって、上下動用サーボモータ43によってボールネジ41を正回転又は逆回転することにより、前記鋸刃ハウジング27をガイドポスト23に沿って上下動することができるものである。なお、ボールネジ41とナット部材45の関係は相対的なものであるから、ボールネジ41を固定してナット部材45を回転する構成とすることも可能なものである。
【0028】
前記鋸刃ハウジング27が上下動するとき、鋸刃ハウジング27の上下動位置、換言すれば前記帯鋸刃1の上下動位置すなわちワークWに対する帯鋸刃1の切込み位置を検出するために、切込み位置検出装置47が設けられている。切込み位置検出装置47としては、例えばリニアスケール等を用いた構成など種々の構成が採用可能であるが、理解を容易にするために、本例においては、ガイドポスト23に沿って設けた上下方向のラック49にピニオン51が噛合した構成にて概略的に例示してある。
【0029】
上下構成においては、鋸刃ハウジング27が上下動すると、当該鋸刃ハウジング27に支持されたピニオン51が回転し、このピニオン51に連動連結したパルスエンコーダ(図示省略)が回転されるので、このパルスエンコーダから出力されるパルスの計数を行うことにより、鋸刃ハウジング27、帯鋸刃1の上下動位置すなわちワークWに対する帯鋸刃1の切込み位置を知ることができるものである。
【0030】
前記サーボモータ37によって駆動ホイール33を回転し、かつ前記上下作動装置39を作動して鋸刃ハウジング27を下降することにより、バイス装置15上に固定されたワークWの切断を行うことができるものである。この際、帯鋸刃1における鋸歯の刃先がワークWの方向を指向するように保持して案内する鋸刃ガイド53A,53Bが前記鋸刃ハウジング27に支持されている。
【0031】
より詳細には、一方の鋸刃ガイド53Aは、前記ビーム部材29に固定した固定アーム55の先端部に取付けてあり、他方の鋸刃ガイド53Bは、前記固定アーム55に対して接近離反する方向へ移動可能に前記ビーム部材29に支持された可動アーム57の先端部に取付けてある。そして、前記可動アーム57には、前記帯鋸刃1の歯欠けを検出する歯欠けセンサ59が装着してある。
【0032】
上記歯欠けセンサ59は、前記帯鋸刃1の走行駆動時に帯鋸刃1に備えた各鋸歯を例えば光学的に検出して、その検出信号をCNC制御装置のごとき制御装置61に対して入力するものである。
【0033】
さらに、前記鋸刃ハウジング27には、前記帯鋸刃1に備えたIDチップ(ICチップ)のごとき前記記憶素子9の読み取り、書き込みを行うためのリーダ/ライタ63が備えられている。
【0034】
前記構成のごとき帯鋸盤11は、CNC制御装置のごとき前記制御装置61の制御の下に作動されるものである。この制御装置61は、前記ワークWに対する帯鋸刃1の切込み位置を検出するための前記切込み位置検出装置47の検出位置と予め入力されているワークWの形状、寸法に基づいて切削長を演算する切削長演算手段65を備えていると共に、前記切削長演算手段65の演算結果に基づいて帯鋸刃1に備えた帯鋸刃1A,1Bを選択する帯鋸刃選択手段67を備えている。
【0035】
上記帯鋸刃選択手段67は、前記切削長演算手段65によって演算された切削長が、予め設定した設定値より小さいときには鋸刃ピッチの小さな帯鋸刃1AによってワークWの切削を行い、前記切削長が設定値より大きいときには鋸刃ピッチの大きな帯鋸刃1BによってワークWの切削を行うように帯鋸刃1A,1Bを選択するものである。なお、前記切削長と設定値が等しくなったときには現在使用中の帯鋸刃によって継続してワークの切削を行うものである。
【0036】
前記帯鋸選択手段67によって帯鋸刃1A,1Bが選択されると、鋸速制御手段69の制御の下にサーボモータ37が回転制御され、また切込み速度制御手段71の制御の下に前記サーボモータ43が回転制御されるものである。
【0037】
前記鋸速制御手段69は、帯鋸刃1A,1Bに対応してワークWの材質毎に予めデータ化してある切削長と鋸速との関係のデータを格納してある鋸速データテーブル73から鋸速を検索して前記サーボモータ37の回転速度すなわち鋸速を制御するものである。そして、前記切込み速度制御手段71は、帯鋸刃1A,1Bに対応してワークWの材質毎に予めデータ化してある切削長と切込み速度との関係のデータが格納してある切込み速度データテーブル75から切込み速度を検索して前記サーボモータ43の回転速度すなわちワークWに対する帯鋸刃の切込み速度を制御するものである。
【0038】
さらに前記制御装置61は、前記歯欠けセンサ59の歯欠け検出によって前記帯鋸刃1Aと帯鋸刃1Bとの境界を検出する境界検出手段77を備えている。この境界検出手段77は、帯鋸刃1がある速度で走行駆動されているとき、前記歯欠けセンサ59によって鋸歯を検出する周期の大小によって、前記歯欠けセンサ59に対応している帯鋸刃が1Aであるか1Bであるかを判別すると共に、前記マーク3の部分を歯欠けセンサ59が検出したときに、帯鋸刃1Aと帯鋸刃1Bとの境界を検出したものと判別するものである。
【0039】
この場合、帯鋸刃1Aにおける鋸歯のピッチに起因する周期でもって鋸歯を検出していた後に前記マーク3を検出したときには、帯鋸刃1Aの後に帯鋸刃1Bが続く境界部分であることと知ることができる。また、帯鋸刃1Bにおける鋸歯のピッチに起因する周期でもって鋸歯を検出していた後に前記マーク3を検出したときには、帯鋸刃1Bの後に帯鋸刃1Aが続く境界部分である、と知ることができるものである。
【0040】
ところで、前記マーク3は、鋸歯のピッチの大きな帯鋸刃1Bにおける鋸歯ピッチの3倍以上に設けることにより、帯鋸刃1A,1Bに歯欠けを生じた場合、歯欠けを検出することができるものである。すなわち、歯欠けセンサ59が帯鋸刃の鋸歯を検出しているときの検出信号は一定周期で出力されており、歯欠けを生じた部分においては上記一定周期は1歯分だけ長くなるので、前記マーク3の部分とは異なり、歯欠けであるとして検知できるものである。
【0041】
すなわち、前記境界検出手段77は、帯鋸刃1においての帯鋸刃1Aと帯鋸刃1Bとの境界を検知することができると共に、帯鋸刃1に歯欠けを生じた場合には上記歯欠けを検出し得るものである。
【0042】
なお、帯鋸刃1における鋸歯の歯欠けが連続した場合には、当該歯欠け部分の前側における鋸歯ピッチと前記歯欠け部分の後側の鋸歯ピッチとが等しいものであるから、前後の鋸歯ピッチを比較することにより、歯欠け部分が帯鋸刃1A,1Bの境界であるかの判別を行い得るものである。
【0043】
上記境界検出手段77が前記マーク3を検知したときに、選択された帯鋸刃のみがワークWの切削に寄与し、選択されなかった帯鋸刃はワークWの切削を回避するように、また、帯鋸刃の歯欠けを検出したときには歯欠け部分がワークWを回避するように機能する切削回避手段79が設けられている。
【0044】
上記切削回避手段79は、前記歯欠けセンサ59が帯鋸刃の歯欠け又は帯鋸刃1Aと帯鋸刃1Bとの境界を示す第1のマーク3を検出したときに、切込み動作用の前記サーボモータ43に対して一時停止指令を出力すると共に、帯鋸刃駆動用の前記サーボモータ43に一時高速回転指令を出力するモータ制御手段81を備えている。
【0045】
そして、帯鋸刃の前記歯欠け部がワークWの部分を通過したことを、例えばタイマの設定時間経過により検出したときに、前記歯欠け部を検出する前の切込み速度及び鋸速に制御(復帰)すべく前記サーボモータ43,37に制御信号(復帰信号)を出力する作用をなすものである。なお、前記歯欠けセンサ59によって次の第2のマーク3を検出したときに、この第2のマーク3を検出して所定時間経過後に、前記第1のマーク3を検出する前の鋸速及び切込み速度でワークWの切削を再開するように、前記サーボモータ37,43に対して復帰信号を出力する作用をなす構成であっても良いものである。
【0046】
さらに、前記制御装置61には、前記IDタグ9に対してのデータの読取り、書き込みを行う前記リーダ/ライタ63を制御するリーダ/ライタ制御手段83が備えられている。したがって、前記IDタグ9に記憶されている情報に基づいて帯鋸刃1A,1Bの鋸速、切込み速度の制御が行い得ると共に、帯鋸刃の使用条件、使用時間等の情報を前記IDタグ9に記憶することにより、帯鋸刃の寿命管理を行うことができるものである。
【0047】
以上のごとき構成において、先ず、一般的な通常の帯鋸刃を駆動ホイール33と従動ホイール35に掛回してワークWの切断加工を行うとき、サーボモータ37を駆動して駆動ホイール33を回転すると、歯欠けセンサ59が帯鋸刃における各鋸刃を検出するので、境界検出手段(歯欠け検出手段)77には、帯鋸刃に備えた複数の鋸歯のピッチに対応した所定のパターンで検出信号が得られることになる。
【0048】
そして、帯鋸刃の一部に歯欠けが生じると、常態においての検出信号パターンと異なる検出信号パターンとなるので、検出信号パターンを常に比較することにより、帯鋸刃に歯欠けが報じたことを検知できるものである。この場合、帯鋸刃に歯欠けが生じた部分の鋸歯ピッチは、通常の鋸歯ピッチの2倍以上となるので、歯欠けとして容易に検知できるものである。
【0049】
ここで、帯鋸刃1は矢印A方向に走行駆動さており、帯鋸刃1の走行方向に見て前記歯欠けセンサ59からワークWまでの距離は既知であるので、鋸速との関係において、前記歯欠けセンサ59が帯鋸刃の歯欠け部分を検出してから上記歯欠け部分がワークWに達する時間が分る。
【0050】
そこで、前記歯欠けセンサ59が帯鋸刃の歯欠け部分を検出し境界検出手段77によって歯欠け部分が検知されると、前記切削回避手段(歯欠け部回避手段)79の制御の下に、帯鋸刃における前記歯欠け部分がワークWに達したとき、より詳細にはワークWに達する直前にサボモータ43に一時停止信号が出力されるので、ワークWに対する帯鋸刃の切込みが一時停止されると共に、サーボモータ37に高速回転の指令信号が出力されるので、帯鋸刃における歯欠け部分はワークWに対して高速で通過されることになる。そして、帯鋸刃における歯欠け部分がワークWの位置を通過すると、サーボモータ37,43は、前記歯欠け部を検知する前の状態に復帰され、ワークWの切削が再開されるものである。
【0051】
したがって、帯鋸刃に歯欠けが生じた場合であっても、直ちに帯鋸刃を廃棄することなく使用することができるものである。なお、帯鋸盤に帯鋸刃の歯欠けを検出するための歯欠け検出手段を備えた構成であることにより、歯欠けに起因して帯鋸刃が破断する前に帯鋸刃を交換することが可能となり、安全性がより向上するものである。
【0052】
前述したように、切削条件の異なる鋸歯群を備えた前記帯鋸刃1A,1Bの両端を互いに溶接してエンドレス状に構成した前記帯鋸刃1を駆動ホイール33、従動ホイール35に掛回して、例えばH型鋼のごときワークWの切断を行う場合、切削長の短いフランジ部分の切削を行う場合と、切削長の長いウエブ部分の切削を行う場合とにおいて、帯鋸刃1A,1Bを使い分けるものである。すなわち、ワークWの切削箇所における切削条件に対応して帯鋸刃1A,1Bを使い分けるものである。
【0053】
前述のごとく、切削条件の異なる帯鋸刃1A,1Bを備えた帯鋸刃1を用いてワークWの切断を行うときには、歯欠けセンサ59によって帯鋸刃1Aと帯鋸刃1Bとの接続部のマーク3を常に検知し、ワークWに対してどちらの帯鋸刃1A又は1Bが作用するのかを検知する。
【0054】
なお、前記接続部付近に微小貫通孔を設けて、この微小貫通孔の位置、数等を光学的に検出することによって帯鋸刃1A,1Bの境界を検知することも可能である。この場合には、前記歯欠けセンサ59とは別個に境界検出センサを設けることになるものである。
【0055】
前記歯欠けセンサ59は、帯鋸刃の歯欠けを検出すると共に、帯鋸刃1A,1Bの接続部を図1(A),(B)に示したごとき構成とすることにより、帯鋸刃1A,1Bの接続部(境界)をも検出できるものである。
【0056】
さて、前記帯鋸刃1を使用してワークWの切断加工を開始すると、切込み位置検出装置47によってワークWに対する帯鋸刃1の切込み位置が検出されるので、通常の帯鋸盤と同様に、帯鋸刃1がワークWに接触する位置まではワークWに対して急速接近するものである。そして、ワークWに対して帯鋸刃1が接触してワークWの切削を開始する初期においては、ワークWの切削長は短いものであるから、ワークWに対しては鋸刃ピッチの小さな帯鋸刃1Aが切削を開始するように、帯鋸刃1の走行方向に見ての帯鋸刃の位置を制御し、帯鋸刃選択手段67によって帯鋸刃1Aが選択される。
【0057】
すなわち、前記歯欠けセンサ59によって帯鋸刃1A,1Bにおける各鋸歯を検出し、この鋸歯の検出信号の周期の相違によって歯欠けセンサ59に対応している帯鋸刃が1A又は1Bであることを検知でき、かつその後にマーク3を検出することにより、対応する帯鋸刃が1Aから1B又は1Bから1Aに変化したことを検知することができるものである。
【0058】
したがって、ワークWに帯鋸刃1が接触して切削を開始する直前の位置においては前記サーボモータ43の回転を低速に又は一時停止するように制御し、そして、歯欠けセンサ(境界検出センサ)59が、鋸刃ピッチの大きな帯鋸刃1Bから鋸刃ピッチの小さな帯鋸刃1Aに変化したことを検出したときに、ワークWに対する帯鋸刃の切込みが開始されるものである。
【0059】
この際、帯鋸刃1Aに対応して鋸速データテーブル73から鋸速を検索して鋸速制御手段69によってサーボモータ37が制御され、鋸速が制御される。また、切込み速度データテーブル75から切込み速度を検索し、切込み速度制御手段71の制御の下にサーボモータ43が制御され、切込み速度が制御される。
【0060】
そして、次に、前記歯欠けセンサ59によって鋸歯ピッチの小さな帯鋸刃1Aから鋸刃ピッチの大きな帯鋸刃1Bに変化したことを検知したとき、すなわち境界を示すマーク3を検出したときには、切削回避手段79のモータ制御手段81の制御の下に前記サーボモータ43を一時的に停止してワークWに対する帯鋸刃の切込みを一時停止すると共に、サーボモータ37を高速回転して、ワークWの切削加工位置に対して帯鋸刃1Bを高速で通過させるものである。
【0061】
この際、帯鋸刃1BはワークWに対して切込むようなことがなく、帯鋸刃1Bにおける鋸歯の歯欠けを生じるようなことがないものである。なお、前記サーボモータ43の前記一時停止時にはサーボモータ43の回転を完全に停止しても良く、またワークWに対して帯鋸刃の微少量の切込みが行われるように、許容範囲内においてサーボモータ43を低速回転しても良いものであり、この場合も一時停止の場合に含まれるものである。
【0062】
上述のごとく帯鋸刃1Bが高速で通過した後、前述同様にして歯欠けセンサ59に対応する部分が帯鋸刃1Aに変化したことを検知した後に、前記サーボモータ37,43は前述同様に回転駆動され、帯鋸刃1AによるワークWの切削が再開されるものである。
【0063】
すなわち、ワークWの切断初期においては、鋸歯ピッチの小さな帯鋸刃1AによってワークWの切削が行われ、鋸歯ピッチの大きな帯鋸刃1BがワークWに近接したときにはワークの切削を行うことなく高速で通過されるものであるから、切削長の短い初期に鋸歯ピッチの大きな帯鋸刃がワークに作用して歯欠けを生じるようなことを抑制できるものである。
【0064】
前述のごとく、帯鋸刃1AによるワークWの切削が進行し、切込み位置検出装置47による検出位置とワークWの形状、寸法に基づいてワークWの切削長が切削長演算手段65によって演算され、演算した切削長が設定値より短い場合、例えばH形鋼のフランジ部の切削が継続している場合には前述した動作が繰り返され、帯鋸刃1Aによる切削が継続される。
【0065】
そして、例えばH形鋼のウエブ部を切断するようになり、切削長演算手段65でもって演算した切削長が設定値より大になると、帯鋸刃選択手段67により、帯鋸刃1BによってワークWの切削を行うように帯鋸刃1Bが選択される。この帯鋸盤1Bの選択は、前述したように帯鋸刃1Aを選択する動作に準じて行われるものである。
【0066】
ワークWの切削長に対応して帯鋸刃1Bが選択されると、帯鋸刃1Bに対応して前記鋸速データテーブル73の検索が行われて鋸速が制御されると共に、切込み速度データテーブル75の検索が行われて、ワークWに対する帯鋸刃1Bの切込み速度が制御されるものである。そして、ワークWの切削加工位置に帯鋸刃1Aが近接したことを検知したときには、前述した動作に準じて、今度はワークWに対して帯鋸刃1Aが切削することなく(前述したように微少量の切削は含む)高速で通過するものである。
【0067】
既に理解されるように、ワークWの切削長が短い部分に対しては鋸歯ピッチの小さな帯鋸刃1Aが対応し、切削長の長い部分に対しては鋸刃ピッチの大きな帯鋸刃1Bが対応するものであるから、切削長の短い部分において鋸歯の切込みが過大になることを防止でき、過大な切込みによる鋸歯の歯欠けを防止できるものである。また、ワークWの切削長に対して鋸歯ピッチが小さいことに起因して鋸歯間のガレットに切粉が詰って切削不可能になるようなこともないものである。
【0068】
したがって、例えばH形鋼等のごとくフランジとウエブを備えたワークや切削長の変化が大きなワークの場合であっても、何等の問題を生じることなくワークの切断を行うことができるものである。
【0069】
そして、ワークWの切断終了後には、制御装置61に備えたリーダ/ライタ制御手段83の制御の下にリーダ/ライタ63を介してIDタグ9に対して例えば、ワークWの加工面積等の情報を書き込むものである。したがって、帯鋸刃1の再使用時に、前記IDタグ9に書き込まれた情報を読み取ることにより帯鋸刃1の寿命を知ることができ、帯鋸刃1の寿命管理を容易に行い得るものである。
【0070】
ところで、本発明は前述のごとき実施形態のみに限るものではなく、その他の形態でも実施し得るものである。例えば、前記IDタグ9に、当該IDタグ9から帯鋸刃1Aと1Bとの接続部までの位置情報を記憶し、当該IDタグ9が接続部のマークを兼ねることも可能である。なお、IDタグ9は帯鋸刃1A,1Bにそれぞれ備えても良いものである。
【0071】
また、前述の説明においては、選択した適正な帯鋸刃1A(又は1B)によってワークWの切削を行なっているとき、不適正な帯鋸刃1B(又は1A)がワークWの加工位置に達するとき又は達したときには、不適正な帯鋸刃による切削を回避してワークWの加工位置を高速で通過させる旨の説明を行なったが、モータ制御手段81の制御によって帯鋸刃の走行方向(回転方向)を逆にして不適正な帯鋸刃を戻すことによってワークの切削を回避する構成とすることも可能である。
【0072】
さらには、帯鋸刃1としては、鋸歯ピッチの異なる帯鋸刃1A,1Bに限ることなく、ワークWの材質、例えば易削材に対応する帯鋸刃と難削材に対応する帯鋸刃のように切削条件が異なる複数の帯鋸刃をエンドレス状に溶接しても良く、また、一本の帯鋸刃に切削条件の異なる鋸歯群をそれぞれ形成しても良いものである。
【0073】
なお、帯鋸盤としては横型帯鋸盤に限ることなく竪型帯鋸盤にも同様の構成を採用し得るものである。
【0074】
【発明の効果】
以上のごとき説明より理解されるように、切削条件の異なる複数の帯鋸刃をエンドレス状に接続した構成であるから、ワークの切削時に切削条件の異なる部分があるような場合であっても、その切削条件に対応した適正な帯鋸刃を選択してワークの切断を行なうことができるものであり、前述したごとき従来の問題を解消し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る帯鋸刃の説明図である。
【図2】同上の帯鋸刃を備えた帯鋸盤の全体的構成を示す概略的な説明図である。
【図3】同上の帯鋸盤を制御するための制御装置における主要部分の構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
1,1A,1B…帯鋸刃
5…胴部材
9…記憶素子(IDタグ)
11…帯鋸盤
37…サーボモータ
43…サーボモータ
47…切込み位置検出装置
59…歯欠けセンサ(境界検出センサ)
61…制御装置
63…リーダ/ライタ
65…切削長演算手段
67…帯鋸刃選択手段
69…鋸速制御手段
71…切込み速度制御手段
73…鋸速データテーブル
75…切込み速度データテーブル
77…境界検出手段
79…切削回避手段

Claims (6)

  1. 鋸歯ピッチが異なる複数の帯鋸刃を接合して1本の環状の帯鋸刃に構成した帯鋸刃にして、前記鋸歯ピッチが異なる帯鋸刃を区別するマークとして、前記接合部の両側の鋸歯ピッチが異なる帯鋸刃の鋸歯ピッチよりも大きな間隔にわたって鋸歯が存在しない区間を前記接合部に設けると共に、前記環状の帯鋸刃の胴部に該帯鋸刃の履歴管理データを記憶または読出し自在の記憶素子を埋設してなることを特徴とする帯鋸刃
  2. 請求項1に記載の帯鋸刃において、前記マークの間隔を前記接合部の両側における帯鋸刃における鋸歯ピッチが大きな方の帯鋸刃の鋸歯ピッチの少なくとも3倍に設けたことを特徴とする帯鋸刃
  3. 鋸歯ピッチが異なる複数の帯鋸刃を接合して1本の環状の帯鋸刃に構成した帯鋸刃によってワークの切削加工を行う方法であって、前記鋸歯ピッチが異なる複数の帯鋸刃を区別するマークとして、前記接合部の両側の複数の帯鋸刃の鋸歯ピッチよりも大きな間隔にわたって鋸歯が存在しない区間を前記帯鋸刃の接合部に設け、定速度で走行する前記帯鋸刃の鋸歯ピッチに起因する周期の変化を検出することにより前記複数の帯鋸刃の相違を判別すると共に、前記マークを検出することにより前記複数の帯鋸刃の境界を検出し、前記ワークの形状および寸法に基づいて前記帯鋸刃の切込み位置における切削長を求め、該切込み位置における切削長の切削に適した鋸歯ピッチを有する帯鋸刃を前記複数の帯鋸刃の中から選択して前記ワークの切削を行うことを特徴とするワークの切削加工方法
  4. 請求項3に記載のワークの切削加工方法において、前記ワークの形状および寸法に基づいて求めた前記帯鋸刃の切込み位置における切削長の切削に不適な鋸歯ピッチを有する帯鋸刃が走行中に前記ワークの切削位置に達したときには、切削に不適な鋸歯ピッチを有する前記帯鋸刃の切込みを停止すると同時に、高速度で前記切削加工位置を通過させ、前記切削に適した鋸歯ピッチを有する帯鋸刃を前記ワークの切削加工位置に再度もたらして前記ワークの切削を行うことを特徴とするワークの切削加工方法
  5. 回転自在に備えた駆動ホイールと従動ホイールとにエンドレス状の帯鋸刃を掛回した帯鋸盤であって、前記帯鋸刃は鋸歯ピッチが異なる複数の帯鋸刃を接合して1本の環状の帯鋸刃に構成した帯鋸刃にして、前記鋸歯ピッチが異なる帯鋸刃を区別するマークとして、前記接合部の両側の鋸歯ピッチが異なる帯鋸刃の鋸歯ピッチよりも大きな間隔にわたって鋸歯が存在しない区間を前記接合部に設けると共に、前記環状の帯鋸刃の胴部に該帯鋸刃の履歴管理データを記憶または読出し自在の記憶素子を埋設してなるものであり、前記鋸歯ピッチが異なる前記複数の帯鋸刃の鋸歯ピッチに起因する周期の変化と前記複数の帯鋸刃の境界とを検出可能な境界検出手段と、ワークの形状および寸法に基づいて前記帯鋸刃の切込み位置における切削長を演算して求める切削長演算手段と、前記切込み位置における切削長の切削に適した鋸歯ピッチを有する帯鋸刃を前記複数の帯鋸刃の中から選択する帯鋸刃選択手段とを備え、前記切込み位置における切削長の切削に適した鋸歯ピッチを有する帯鋸刃を前記複数の帯鋸刃の中から選択して前記ワークの切削を行うと共に、前記帯鋸刃の切込み位置における切削長の切削に不適な鋸歯ピッチを有する帯鋸刃が走行中に前記ワークの切削位置に達したときには、切削に不適な鋸歯ピッチを有する前記帯鋸刃の切込みを停止すると同時に、高速度で前記切削加工位置を通過させて前記ワークの切削を回避する切削回避手段を備えたことを特徴とする帯鋸盤
  6. 請求項5に記載の帯鋸盤において、鋸歯ピッチに起因する周期の変化と前記複数の帯鋸刃の境界とを検出可能な境界検出手段により前記帯鋸刃の歯欠けを検出した場合には、切削に不適な鋸歯ピッチを有する前記帯鋸刃の切込みを停止すると同時に、高速度で前記切削加工位置を通過させ、前記切削に適した鋸歯ピッチを有する帯鋸刃を前記ワークの切削加工位置に再度もたらして前記ワークの切削を行うことを特徴とする帯鋸盤
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