JP4327586B2 - アルミニウム一次電池 - Google Patents
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本発明は、上記問題点を鑑みてなされたもので、放電時の水素ガス発生を抑制することが可能で、電池の内圧が高まり破裂にいたる危険が少ないアルミニウム一次電池を提供することを課題とする。
ZnaMgbSncMdAl100-a-b-c-d (1)
但し、前記Mは、Ga、Ti、Zr、Cr、Bi、In、Mn及び希土類元素よりなる群から選択される少なくとも1種類の元素であり、a、b、c及びdは、それぞれ、0.01重量%≦a≦20重量%、0.01重量%≦b≦10重量%、0≦c<0.01重量%、0≦d≦3重量%を示す。
ZnaMgbSncMdAl100-a-b-c-d (2)
但し、前記Mは、Ga、Ti、Zr、Cr、Bi、In、Mn及び希土類元素よりなる群から選択される少なくとも1種類の元素であり、a、b、c及びdは、それぞれ、0.01重量%≦a≦20重量%、0.01重量%≦b≦1.8重量%、0≦c<0.01重量%、0≦d≦3重量%を示す。
負極材料として使用される純アルミニウムもしくはアルミニウム合金の反応面が[100]面に配向した負極を採用する。ここでの反応面とは、正極に対して対抗している電極の表面のことである。また、[100]面とは、立方晶において等価である(010)、(001)面も含み、また(200)や(400)といった(n00)面も含んでおり、総称として用いている。
ましくは90%以上であれば、実用に際して十分な効果を期待できる。
(電解液)
電解液としては、硫酸イオン(SO4 2-)及び硝酸イオン(NO3 -)よりなる群から選ばれる少なくとも1種類のイオンと、ハロゲンイオンとを含む水系電解液を使用することが好ましい。
正極は活物質を含む正極合剤と前記正極合剤に電気的に接する正極集電体とを含む。正極活物質としては、金属酸化物、金属硫化物、導電性ポリマー等を挙げることができる。金属酸化物としては、二酸化マンガン、二酸化鉛、水酸化ニッケル、酸化銀、等。金属硫化物としては、硫化鉄、硫化ニッケル、等。導電性ポリマーとしてはポリアニリン、ポリピロール、等。中でも、電解二酸化マンガンが望ましい。粉末形状が主に使用される形態であり、粒度はおおむね100μm以下が好ましい。前記正極合剤はさらに導電剤を含むことが望ましい。前記導電剤は、たとえば、黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、等。正極合剤中の導電剤の含有量は2〜20重量%の範囲が好ましい。前記正極合剤は、たとえば活物質、導電剤、電解液及びバインダーを混合した後、ペレット状に加圧成形することにより作製される。
本発明のアルミニウム一次電池の一例であるコイン型乾電池構造のアルミニウム一次電池を示す部分断面図である。
(参照例1)
上述した図1の電池構造を以下の条件にて試作し、性能の評価を行った。
<電解液の調製>
塩化アルミニウム、塩化カリウム、ビピリジルそれぞれの濃度が1.5mol/L、0.75mol/L、及び0.1mol/L(mol/Lは以下Mと略す)になるように溶解させ、水溶液の電解液を調製した。
<正極合剤の作製>
正極活物質として電解二酸化マンガンを用い、これに導電剤としてアセチレンブラック5重量%を添加して混合した後、上記電解液をさらに加え、正極合剤を作製した。これを圧縮成形し、正極ペレットにした。
<負極の作製>
4nine純度のAlで{100}面配向した0.1mm厚の板を用意した。これを電池ケース1に合うよう適当な大きさに切り負極板を形成した。
<電池組立て>
電池ケース1に正極ペレットを配置し、その上にセパレータ、さらにその上に負極板を配置した。さらに封口板を載せ、ガスケットで固定した。
後でガス発生を調べる都合上封口は完全には行わず、封口板と電池ケースとが離れない程度に固定した。その後、封口板及び電池ケースにリード線をつけた。
<放電試験>
上記の電池を室温(20℃)中で26mA/cm2になるように定電流放電をさせた。このとき発生するガスを捕集し、体積測定を行い、ガス発生速度を求めた。表1にその結果を示す。
参照例1における負極を同組成(99.99%純度Al)で配向していない通常の板(無配向)に替えて、それ以外は参照例1と同様に電池を作製し、放電試験を行なった。表1に、実施例1と同様の評価試験を実施した結果を同時に示した。
以下の実施例の説明では、参照例1と同一内容については説明を省略し、異なる部分を中心にして説明を行った。実施例2〜実施例15は参照例1の負極の材料を種々のアルミニウム合金に変え、その他は参照例1と同様にした電池を用意した。各実施例で使用した負極の材料及び評価試験の結果を表1示した。合金組成としては意図的に添加した元素のみ示し、Snは重要な不純物であるので分析結果を右側に載せた。Sn含有量はいずれも0.01重量%未満で、多くは0.005重量%以下であった。
<電解液の調製>
参照例1と同様に、電解液を調製した。
正極活物質として電解二酸化マンガンを用い、これに導電剤としてアセチレンブラック10重量%を添加して混合した後、上記電解液をさらに加え、正極合剤を作製した。
4nine純度のAlで{100}面配向した6mm厚の板を用意した。これを塑性変形させることにより、有底円筒形状のアルミニウム合金製容器を得た。
参照例1と同様、EBSP観察したところ、{100}面と15°以内の傾斜を持つ結晶
粒は、面積率にして90%であった。
上記で作製した負極容器の内壁を覆うようにセパレータを収納し、その中に正極合剤を充填し、さらにそこに黒鉛製正極集電体を挿入した。後でガス発生を調べる都合上封口等は行なわなかった。
参照例16のアルミニウムに関して、{100}面と15°以内の傾斜を持つ結晶粒は、面積率にして90%であったが、これを75%にしたのが、参照例16であり、その他の点では、参照例16と同様である。この参照例17ついても参照例16と同様に性能評価を実施して表2に示した。
参照例16のアルミニウムに関して、{100}面と15°以内の傾斜を持つ結晶粒は、面積率にして90%であったが、これを70%にしたのが、参照例18であり、その他の点では、参照例16と同様である。この参照例18についても参照例16と同様に性能評価を実施して表2に示した。
参照例16のアルミニウムに関して、{100}面と15°以内の傾斜を持つ結晶粒は、面積率にして90%であったが、これを60%にしたのが、参照例19であり、その他の点では、参照例16と同様である。この参照例19についても参照例16と同様に性能評価を実施して表2に示した。
施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。また、参照例16〜19を検討すると、{100}面と15°以内の傾斜を持つ結晶粒が、面積率にして100%に近づくほど特性が良好であることがわかる。ただし、面積率が60%と70%との間でやや大きな格差が存在し、面積率70%以上が特に好ましいことがわかる。従って、{100}面と15°以内の傾斜を持つ結晶粒が、面積率にして70%以上である事が望ましい。
実施例6と15の組成のアルミニウム合金に関しては、550℃程度の熱処理を施し、無配向のものを作製した。このとき{100}面と15°以内の傾斜を持つ結晶粒は、両者とも面積率にして約20%であった。その他の点では、参照例1と同様である。この参考例1及び2についても参照例1と同様に性能評価を実施して表3に示した。
Claims (5)
- 正極と、この正極と対向して配置される反応面が少なくともアルミニウムを含む金属である負極と、この負極及び前記正極の間に介在する電解液とを有するアルミニウム一次電池において、前記反応面の前記アルミニウムを含む金属が[100]面に配向したアルミニウム一次電池であって、前記アルミニウムを含む金属が、下記(1)式で表される組成を有するアルミニウム合金であることを特徴とするアルミニウム一次電池。
ZnaMgbSncMdAl100-a-b-c-d (1)
但し、前記Mは、Ga、Ti、Zr、Cr、Bi、In、Mn及び希土類元素よりなる群から選択される少なくとも1種類の元素であり、a、b、c及びdは、それぞれ、0.01重量%≦a≦20重量%、0.01重量%≦b≦10重量%、0≦c<0.01重量%、0≦d≦3重量%を示す。 - 正極と、この正極と対向して配置される反応面が少なくともアルミニウムを含む金属である負極と、この負極及び前記正極の間に介在する電解液とを有するアルミニウム一次電池において、前記反応面の前記アルミニウムを含む金属が[100]面に配向したアルミニウム一次電池であって、前記アルミニウムを含む金属が、下記(2)式で表される組成を有するアルミニウム合金であることを特徴とするアルミニウム一次電池。
ZnaMgbSncMdAl100-a-b-c-d (2)
但し、前記Mは、Ga、Ti、Zr、Cr、Bi、In、Mn及び希土類元素よりなる群から選択される少なくとも1種類の元素であり、a、b、c及びdは、それぞれ、0.01重量%≦a≦20重量%、0.01重量%≦b≦1.8重量%、0≦c<0.01重量%、0≦d≦3重量%を示す。 - 前記反応面からの傾斜角度が15°以下の範囲内に[100]面を有する結晶粒の面積率が70%以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアルミニウム一次電池。
- 前記電解液は、水溶液である事を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のアルミニウム一次電池。
- 前記電解液は、塩化アルミニウム、塩化カリウム、及びビピリジルを少なくとも含有する水溶液である事を特徴とする請求項4に記載のアルミニウム一次電池。
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