JP4326727B2 - 調味ソースの分注装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、各種レストランなどで料理の味を引き立たせる各種調味ソース(以下単にソースともいう)等を、衛生的に無駄なく所定量づつ容易に取り出すことのできる分注装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種レストラン、食堂、ホテル、焼肉店、ステーキ専門店、フランス料理店等で食事をする場合、料理に不可欠なものといえば、料理に添えてその味を引き立たせる各種ソースである。このソースが料理の味の決め手であり、このソースがその店の売上に大きく反映寄与している。
【0003】
味の良いソースとすれば、いきおい高価なものとなるので、店にとっては無駄を省きたい商品であり、その料理に決められた容量以上だすと店の利益がそれだけ損なわれることになる。
【0004】
従来、濃度の高いソースは、お玉ですくって料理に添えていたが、目分量であるので、無駄が生じ易い問題があった。また、ケチャップやマヨネーズなどは、手で押し出して使用していたが、この様子は不衛生な感じを与えるので、客に見せたくないものでもあった。そればかりか、所定量づつソースを料理にかけるのに、慎重に行っているので手間がかかるため、客に料理を出す時間が長くなる問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような点に着目してなされたものであり、店が決めた容量を少しも無駄にしないようにソースを吐出できると共に、調理場の手数が省け、料理を出す時間を短縮できるソース分注装置(ソースサーバ)を提供することを目的とする。しかして従来、このような分注装置は市販されていないし、このような発想も全く知られていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、液状調味ソースを収容する容器と、該容器と所定の圧力に加圧する気体溜め圧力容器とを、弁体を介して連結してなり、該弁体を開くことによって、前記調味ソースを収容する容器内を加圧し、該調味ソースを吐出ノズルから吐出するように構成したことを特徴とする。尚、弁体としては、電磁弁を使用するのが好ましい(請求項2)。
【0007】
調味ソースを収容する容器底面開口に装着したパイプを通して、パイプ先端の吐出ノズルから調味ソースを吐出するようにすると良い(請求項3)。
【0008】
調味ソース内に、少なくとも下部が没設するパイプを通して、パイプ先端の前記吐出ノズルから調味ソースを吐出するようにしても良い(請求項4)。
【0009】
コンプレッサによって加圧する前記気体溜め圧力容器に、該気体溜め圧力容器内が所定の圧力になるとコンプレッサをオフし、所定の圧力に低下するとコンプレッサをオンする圧力スイッチを設けると良い(請求項5)。
【0010】
コンプレッサは、除菌フィルタを通して外気を吸入するように構成すると、装置内を無菌状態に保つことができることから好ましい(請求項6)。
【0011】
気体溜め圧力容器には、窒素ボンベを連結し、該ボンベ内の窒素ガスによって、前記気体溜め圧力容器を加圧すれば、ソースの酸化を防止できることから好ましい(請求項7)。
【0012】
本発明で調味ソースというのは、液状若しくは流動性のある半固状の料理に添える調味料であり、例えば、デミグラスソース、ステーキ専用ソース、焼き肉のタレ、ゴマダレソース、各種ドレッシング、ケチャップ、マヨネーズ、タルタルソース等が挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施例を示すものであり、ソースを収容した容器(密閉式圧力容器)1の下端開口には、先端に吐出ノズル2を備えたパイプ3が連結されている。この容器1内を気体で加圧すると、ソースはパイプ3を通ってノズル2から吐出するようになっている。
【0015】
容器1下端に開口を形成せずに、先端に吐出ノズル2を備えたパイプ後端部を容器内のソースに没入させ、同様に容器1内を気体で加圧して、ソースをパイプを通してノズルから吐出させるようにしても良い。しかしながら、図1に示すように形成すると、ソースを無駄なく完全に吐出できることから好ましい。
【0016】
容器1と気体溜め圧力容器(空気溜め圧力容器)5とは、空気配管16によって連結され、同空気配管16には電磁弁4が連結され、同電磁弁4によって空気配管16内の空気の流路を開閉するように構成している。
【0017】
気体溜め圧力容器5は、コンプレッサ吐出配管6を介して、コンプレッサ7と連結され、コンプレッサ7の空気吸込口には、吸引フィルター8が取着されている。
【0018】
吸引フィルター8としては、細菌を濾取できる除菌フィルターを使用するのが好ましい。除菌フィルターを使用することによって、装置内を無菌状態とすることができるので極めて衛生的である。
【0019】
気体溜め圧力容器5には、圧力スイッチ9が取着され、同圧力スイッチ9によって、気体溜め圧力容器5をコンプレッサ7で加圧し気体溜め圧力容器5内が所定の圧力になるとコンプレッサ7をオフし、所定の圧力に低下するとコンプレッサ7をオンするように構成している。
【0020】
気体溜め圧力容器5には、安全弁11が取着され、ストップ弁10を開とした状態で所定定圧力以上になると、安全弁10が開くようになっている。
【0021】
図1において、コンプレッサ7を使用する代わりに、窒素ボンベを気体溜め圧力容器5に連結することもできる。空気の代わりに、窒素を使用して加圧することによって、装置内を酸素の無い状態とすることができるので、ソースの酸化変質を効果的に防止することができる。
【0022】
図2は、本発明の動作説明を示すフローシートである。
【0023】
フィルター8と吸引配管12を通過した空気は、モータ13で駆動されるコンプレッサ7で加圧され、コンプレッサ吐出配管6を取って、圧力容器5に溜められる。圧力容器5は、圧力スイッチ9でモータ13をオン・オフすることによって、所定の圧力にコントロールしている。
【0024】
No.1〜 No.5のソース容器の図3に示すソース取出押釦14を押すと、選択したソース容器1の電磁弁4が開となり、ソース容器1内に圧力が加えられ、同時にソース取出ステンレス配管(パイプ)3先端のソース吐出ノズル2からソースが取り出される。取出押釦14をOFFにすると、ソースの吐出は終了する。
【0025】
ソースは、取出押釦14を押している時間だけ連続的に取り出されるので、押釦14を押す時間で吐出量の調整をすることができる。ソースの取出量は、ソースの種類によって異なるが、通常一人前20cc、30cc、40cc、50cc程度である。
【0026】
図2に示すように、圧力スイッチ9の開閉、モータ13のオン・オフ及び電磁弁4の開閉は、シーケンス制御されている。尚、図中17は、シーケンス制御盤である。
【0027】
図3は、本発明の装置(ソースサーバー)の一例を示す正面図、図4は側面図であり、装置本体18の銘板差込みパネル19には、各種ソース銘板20が差し込まれている。吐出ノズル2の下方には、吐出したソースを入れるコップの架台21が設けられている。尚、図中、22は、防振ゴムであり、図4中、23は電源表示灯、24は操作電源スイッチ、25は側面カバーである。
【0028】
本発明によれば、押し釦を押す時間によって、ソース取出量を制御できるので、各種ソースを所定量づつ無駄なく取り出すことができる。しかも、所定量づつ取り出すのに、従来のように、熟練を要せず、慎重に行う必要も無いので、誰でも容易に行うことができるから、調理場の手間が省け、客に料理を供する時間が短縮される。
【0029】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明によれば、従来人手によって行われていたソースの取出しを、衛生的に行うことができ、しかも余分に取り出すことがないから、ソースの無駄を省くことができると共に、調理場の手数が省け、客に料理を供する時間が短縮されるという絶大な効果を奏する。
【0030】
また、除菌フイルターでエアーを無菌にしたり、窒素で加圧することによって、ソースの変質を効果的に防止することができる。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一部断面図である。
【図2】本発明の一実施例を示すフローシートである。
【図3】本発明の装置の一例を示す正面図である。
【図4】図3の側面図である。
【符号の説明】
1………………ソースを収容した容器
2………………吐出ノズル
3………………パイプ
4………………電磁弁(弁体)
5………………気体溜め圧力容器
7………………コンプレッサ
8 ………………吸引フィルタ
9………………圧力スイッチ

Claims (7)

  1. 調味ソースを収容する容器と、該容器と所定の圧力に加圧する気体溜め圧力容器とを、弁体を介して連結してなり、該弁体を開くことによって、前記調味ソースを収容する容器内を加圧し、該調味ソースを吐出ノズルから吐出するように構成したことを特徴とする調味ソースの分注装置。
  2. 前記弁体が、電磁弁である請求項1記載の分注装置。
  3. 前記調味ソースを収容する容器底面開口に装着したパイプを通して、パイプ先端の前記吐出ノズルから調味ソースを吐出する請求項1又は2記載の分注装置。
  4. 前記調味ソース内に、少なくとも下部が没設するパイプを通して、パイプ先端の前記吐出ノズルから調味ソースを吐出する請求項1記載の分注装置。
  5. コンプレッサによって加圧する前記気体溜め圧力容器に、該気体溜め圧力容器内が所定の圧力になるとコンプレッサをオフし所定の圧力に低下するとコンプレッサをオンする圧力スイッチを設けてなる請求項1〜4のいずれか1項記載の分注装置。
  6. 前記コンプレッサは、除菌フィルタを通して外気を吸入するように構成してなる請求項5記載の分注装置。
  7. 前記気体溜め圧力容器には、窒素ボンベを連結し、該ボンベ内の窒素ガスによって、前記気体溜め圧力容器を加圧してなる請求項1〜3のいずれか1項記載の分注装置。
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