JP4325441B2 - 画像読取装置、画像形成装置、光学系調整方法及び光学系調整用治具 - Google Patents
画像読取装置、画像形成装置、光学系調整方法及び光学系調整用治具 Download PDFInfo
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Description
(J01)特許文献1(特開平10−26854号公報)及び特許文献2(特開平8−339108号公報)記載の技術
特許文献1、2には、画像形成装置の横幅方向に延び、画像記録装置の後側に配置されたリアプレートフレーム(後側板41、排紙部後側板13)と、画像記録装置の前側に配置され且つ横幅方向に離れて配置された一対の支持部材(支柱42、縦ステー14a,14b)とにより、画像読取り装置の後縁と、画像読取り装置前側の左右両端部を支持する画像形成装置が記載されている。
(J02)特許文献3(特開平11−258885号公報)、特許文献4(特開2000−174956号公報)、特許文献5(特開2002−44323号公報)記載の技術
特許文献3〜5には、画像読取り装置を3箇所で支持する(3点支持する)画像形成装置が記載されている。
前記従来技術(J01)では、画像記録装置(IOT)の上方の4箇所で画像読取装置(IIT)を支持しているので、画像読取装置(IIT)の位置が4箇所で規制される。通常、画像読取装置(IIT)の光学系の調整がされた後に、画像記録装置(IOT)に装着されるので、画像記録装置(IOT)の積載部の平面度が悪かったり、歪みや撓みがあると、画像記録装置(IOT)に装着された画像読取装置(IIT)も画像記録装置(IOT)の歪み等に追従して変形しやすいという問題がある。また、IITの重量によってIOTが変形したり撓んだ場合、同様にIOTの変形等に追従して変形等しやすいという問題がある。この問題を解決するためには、IOTの精度を高め、歪み等を少なくすることが考えられるが、IOTの精度を高めるとIOTの製造コストが高くなるという問題がある。また、IOTの剛性を高めたり、特殊な治具を使用したりしてIITの重量による変形等を抑えることも考えられるが、やはりコストが高くなるという問題がある。
前記従来技術(J02)では、IITを3箇所で支持しているが、前側右側部に部材が設けられていないので、特許文献3、4記載の技術のように角パイプを使用してもIITの重量によりIOTが撓んでしまう問題がある。特に、部材が設けられていない右前側に撓んだ場合、4箇所で支持する場合に比べ、前側左側部、後側左側部及び後側右側部の支持位置に作用する力が大きくなり、IITの歪みが大きくなりやすい。したがって、読取り画像の画質がさらに劣化しやすいという問題がある。
(O01)画像読取装置での読取り画像の画質の低下を抑えること。
(O02)画像読取装置が支持される部材の変形に依存せず、読取り画像の画質を保持すること。
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の具体例(実施例)の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。また、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
前記技術的課題を解決するために、第1発明の画像読取装置は、下記の構成要件(A01)〜(A03),(A05)を備えたことを特徴とする。
(A01)前記画像読取装置(IIT)の左右方向一側部の前後方向前側で支持される前側被支持部(81)、
(A02)前記画像読取装置(IIT)の左右方向一側部の前後方向後側で支持される後側被支持部(82)、
(A03)前記画像読取装置(IIT)の左右方向他側部の前後方向中央部で支持される中央被支持部(86,183〜186)、
(A05)前後方向に移動可能に構成された前記中央被支持部(183〜186)。
前記構成要件(A01)〜(A03),(A05)を備えた第1発明の画像読取装置(IIT)では、画像読取装置(IIT)は、前側被支持部(81)により前記画像読取装置(IIT)の左右方向一側部の前後方向前側で支持される。また、画像読取装置(IIT)は、後側被支持部(82)により、前記画像読取装置(IIT)の左右方向一側部の前後方向後側で支持される。そして、画像読取装置(IIT)は、中央被支持部(86,183〜186)により前記画像読取装置(IIT)の左右方向他側部の前後方向中央部で支持される。即ち、第1発明の画像読取装置(IIT)は、前側被支持部(81)、後側被支持部(82)及び中央被支持部(86,183〜186)の3箇所で支持される3箇所支持方法に特徴がある。
さらに、前記第1発明の画像読取装置(IIT)では、前記中央被支持部(183〜186)が前後方向に移動可能に構成されている。したがって、自動原稿搬送装置等の部材が装着されたりして、画像読取装置(IIT)の重心(G0′,G1,G2)の位置が変動しても中央部被支持部の位置を移動させることができる。この結果、重心が移動しても画像読取装置(IIT)が安定して支持される状態に保持することができる。
第1発明の形態1の画像読取装置(IIT)は、前記第1発明において、下記の構成要件(A04)を備えたことを特徴とする。
(A04)平面図で前記中央被支持部(86,183〜186)と前記画像読取装置(IIT)の重心(G0′,G1,G2)とを結ぶ直線(69)と、前記前側被支持部(81)と前記後側被支持部(82)とを結ぶ直線(68)とが直交するように配置された前記前側被支持部(81)、前記後側被支持部(82)及び前記中央被支持部(86,183〜186)。
前記構成要件(A04)を備えた第1発明の形態1の画像読取装置(IIT)では、前記中央被支持部(86,183〜186)と前記画像読取装置(IIT)の重心(G0′,G1,G2)とを結ぶ直線(69)と、前記前側被支持部(81)と前記後側被支持部(82)とを結ぶ直線(68)とが直交するように、前記前側被支持部(81)、前記後側被支持部(82)及び前記中央被支持部(86,183〜186)が配置されている。したがって、左右方向他側部の前後方向中央部の1箇所で支持される中央被支持部(86,183〜186)の位置が、画像読取装置(IIT)の重心(G0′,G1,G2)を通過し、前記前側被支持部(81)と前記後側被支持部(82)とを結ぶ直線(68)に直交する直線の延長線上に配置されているので、画像読取装置(IIT)が安定した状態で支持される。
前記技術的課題を解決するために、第2発明の画像形成装置は、下記の構成要件(B01),(B02),(B04)を備えたことを特徴とする。
(B01)原稿の画像を読取る画像読取装置(IIT)、
(B02)前記画像読取装置(IIT)の左右方向一側部の前後方向前側を支持する前側支持部(41c)及び前記画像読取装置(IIT)の左右方向一側部の前後方向後側を支持する後側支持部(41d)を有する2点支持部材(12)と、
前記画像読取装置(IIT)の左右方向他側部の前後方向中央部を支持する中央支持部(51a、153)を有する中央支持部材(13,13′)と、
を有し、前記画像読取装置(IIT)で読取った画像に基づいてシートに画像を記録する画像記録装置(IOT)、
(B04)前後方向に移動可能に構成された前記中央支持部(51a、153)。
前記構成要件(B01),(B02),(B04)を備えた第2発明の画像形成装置では、画像読取装置(IIT)は、原稿の画像を読取る。画像記録装置(IOT)は、前記画像読取装置(IIT)で読取った画像に基づいてシートに画像を記録する。前記画像記録装置(IOT)の2点支持部材(12)の前側支持部(41c)は、前記画像読取装置(IIT)の左右方向一側部の前後方向前側を支持する。また、後側支持部(41d)は、前記画像読取装置(IIT)の左右方向一側部の前後方向後側を支持する。そして、中央支持部材(13,13′)の中央支持部(51a、153)は、前記画像読取装置(IIT)の左右方向他側部の前後方向中央部を支持する。
さらに、前記第2発明の画像形成装置では、前記中央支持部(51a、153)が前後方向に移動可能に構成されている。したがって、自動原稿搬送装置等の部材が装着されたりして、画像読取装置(IIT)の重心(G0′,G1,G2)の位置が変動しても中央支持部(51a、153)の位置を移動させることができる。この結果、重心が移動しても、中央支持部(51a、153)の位置を移動させて、画像読取装置(IIT)を安定した状態で支持することができる。
第2発明の形態1の画像形成装置は、前記第2発明において、下記の構成要件(B03)を備えたことを特徴とする。
(B03)平面図で前記中央支持部(51a、153)と前記画像読取装置(IIT)の重心(G0′,G1,G2)とを結ぶ直線(69)と、前記前側支持部(41c)と前記後側支持部(41d)とを結ぶ直線(68)とが直交するように配置された前記前側支持部(41c)、前記後側支持部(41d)及び前記中央支持部(51a、153)。
前記構成要件(B03)を備えた第2発明の形態1の画像形成装置では、平面図で前記中央支持部(51a、153)と前記画像読取装置(IIT)の重心(G0′,G1,G2)とを結ぶ直線(69)と、前記前側支持部(41c)と前記後側支持部(41d)とを結ぶ直線(68)とが直交するように、前記前側支持部(41c)、前記後側支持部(41d)及び前記中央支持部(51a、153)が配置されている。したがって、中央支持部(51a、153)の位置が、画像読取装置(IIT)の重心(G0′,G1,G2)を通過し、前記前側支持部(41c)と前記後側支持部(41d)とを結ぶ直線(68)に直交する直線の延長線上に配置されているので、画像読取装置(IIT)が安定した状態で画像記録装置(IOT)に支持される。
第2発明の形態3の画像形成装置は、前記第2発明または第2発明の形態1、2において、下記の構成要件(B05)を備えたことを特徴とする。
(B05)前記画像記録装置(IOT)の上部に支持され且つ、前記画像読取装置(IIT)の側面方向から前記画像記録装置(IOT)に固定支持される前記画像読取装置(IIT)。
(第2発明の形態3の作用)
前記構成要件(B05)を備えた第2発明の形態3の画像形成装置では、前記画像読取装置(IIT)は、前記画像記録装置(IOT)の上部に支持され且つ、前記画像読取装置(IIT)の側面方向から前記画像記録装置(IOT)に固定支持される。画像記録装置(IOT)が変形したり歪んでいる場合に、画像読取装置(IIT)を上方から固定支持すると、画像読取装置(IIT)が画像記録装置(IOT)の歪み等に追従して変形する可能性がある。しかしながら、第2発明の形態3の画像形成装置では、画像読取装置(IIT)は、前記画像読取装置(IIT)の側面方向から前記画像記録装置(IOT)に固定支持されるので、画像読取装置(IIT)の歪みの影響を受けにくい。この結果、画像読取装置(IIT)が支持される画像記録装置(IOT)の変形や歪み等に依存せず、読取り画像の画質を保持することができる。
(E01)画像読取装置での読取り画像の画質の低下を抑えることができる。
(E02)画像読取装置が支持される部材の変形に依存せず、読取り画像の画質を保持することができる。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
図1において、画像形成装置としてのデジタル複合機Uは、FAX、プリンタ、スキャナおよび複写機としての機能を備えている。画像形成装置Uは、IOT(イメージアウトプットターミナル、プリンタ部、画像記録装置)、IIT(イメージインプットターミナル、スキャナ部、画像読取装置)を有している。
前記IITの上面には、カバーU1が、その後端部(−X端部)に設けた左右方向に延びるヒンジ軸(図示せず)によりプラテンガラス(図示せず)上面に対して回動可能に支持されており、原稿を作業者が手でプラテンガラス上に置く場合に上方に回動される。
また、前記IITの前部には、コピースタートや複写枚数等をユーザが入力するためのユーザインタフェースUIが支持されている。
また、IOTの下部には、給紙される画像記録用のシートを収容する複数の給紙トレイTR1、TR2が、前後方向に挿抜可能に支持されている。また、IOTの左側部には、手差しで給紙されるシートが支持される手差しトレイTR0が支持されている。
図2は実施例1の画像形成装置の全体のフレームの斜視説明図である。
図3は実施例1の画像形成装置のIITを外したIOTのフレームの斜視説明図である。
図4は実施例1の画像形成装置のフレームの各部分の斜視説明図であり、図4Aは左側IIT支持部材の斜視説明図、図4Bは右側IIT支持部材の斜視説明図、図4Cは前側フレームの斜視説明図、図4Dは後側フレームの斜視説明図である。
図5は前側フレームの構成部品の斜視説明図であり、図5Aは前側プレートの斜視説明図、図5Bは前側左側部下部支持部材の斜視説明図、図5Cは前側右側部支持部材の斜視説明図、図5Dは前側下端部連結プレートの斜視説明図である。
図2〜図4において、前側フレーム6は、IOTの前側に配置される前側プレート21と、前側プレート21の左側部(−Y側部)に支持された前側左側部下部支持部材22と、前側プレート21の右側部(+Y側部)に支持された前側右側部支持部材23と、前側左側部下部支持部材22の下端部と前側右側部支持部材23の下端部とを連結する前側下端部連結プレート24と、を有している。なお、前側左側部下部支持部材22および前側右側部支持部材23の上端部は、シート排出トレイTRhの高さまで延びている。
図4C、図5Aにおいて、前記前側プレート21には、感光体や現像器等をユニット化したトナー像形成ユニットを着脱するためのユニット着脱孔21aやその他複数の部材装着孔やネジ孔が形成されている。
なお、前記前側フレーム6を構成する各部材21〜26は薄肉プレート状部材を折り曲げて形成された薄肉折り曲げ部材により形成されている。
図6は図4Dの矢印VI方向から見た斜視説明図である。
図7は後側フレームの構成部品の斜視説明図であり、図7Aは後側プレートを前側から見た斜視説明図、図7Bは後側プレートを後側から見た斜視説明図、図7Cは後側右側部支持部材の斜視説明図、図7Dは後側左側部支持部材の斜視説明図、図7Eは後側上端部連結プレートの斜視説明図である。
図2〜図4、図6,図7において、後側フレーム7は、IOTの後側に配置される後側プレート31と、後側プレート31の右側部(+Y側部)に支持された後側右側部支持部材32と、後側プレート31の左側上端部に支持された後側左側部支持部材33と、後側右側部支持部材32の上端部と後側左側部支持部材33の上端部とを連結する後側上端部連結プレート34と、を有している。
図2〜図4、図6,図7Dにおいて、後側左側部支持部材33は、前記後側プレート31の左上端部に支持されており、上端部に前記左側IIT支持部材12の後端部を支持する。
なお、前記後側フレーム7を構成する各部材31〜37は薄肉プレート状部材を折り曲げて形成された薄肉折り曲げ部材により形成されている。
図2、図3、図4Aにおいて、左側IIT支持部材(2点支持部材)12は、前後方向(X軸方向)に延びる左側IIT支持部材本体41と、前記左側IIT支持部材本体41の前側(+X側)に一体的に形成され下方に延びる前側左側部上部支持部42とを有している。図3、図4Aにおいて、前記左側IIT支持部材本体41の前後両端部には、上方に折り曲げて形成された上方折り曲げ部41aが支持されている。前記上方折り曲げ部41aには、IIT固定用ネジ孔41bが形成されている。また、左側IIT支持部材本体41の上面には、上方に突出する前部左側IIT支持部(前側支持部)41cと、前部左側IIT支持部41cから後方向に離れた位置に配置された上方に突出する後部左側IIT支持部(後側支持部)41dが形成されている。前記左側IIT支持部41c、41dは、前記IITフレーム2の左側下面に当接しており、IITフレーム2の左側部は2箇所で支持される。
前記前側左側部下部支持部材22および前側左側部上部支持部材42等により、前側左側部支持部材(22+42)が構成されている。
図2、図3、図4A、図8において、右側IIT支持部材(中央支持部材)13は、前後方向(X軸方向)および上下方向(Z軸方向)に延びるプレート状の右側IIT支持部材本体51と、右側IIT支持部材本体51の下端部から左方向に延びる被支持部52とを有する。前記右側IIT支持部材本体51の前後方向中央部には、右側IIT支持部(中央支持部)51aが左方(−Y方向)に折り曲げて形成されている。また、前記右側IIT支持部材本体51には、前記IITフレーム2を右方からネジ止めするためのIIT固定用ネジ孔51bを含む複数の孔が形成されている。前記右側IIT支持部51aは、前記IITフレーム2の右側下面に当接しており、IITフレーム2の右側部は1箇所で支持される。
したがって、実施例1の画像形成装置Uでは、IITフレーム2は、左側IIT支持部41c、41dおよび右側IIT支持部51aにより3箇所で下方から支持される。そして、IITフレーム2は、IIT固定用ネジ孔41b、51b、52bによって、前後方向または左右方向からネジ止めされており、上下方向からネジ止めされない。
図9は実施例1の画像形成装置を下方から見た図である。
図9において、前側下端部連結プレート24の右端部下面(+Y端部−Z面)には前側フット61が固定支持されており、後側右側部支持部材32の下面には後側フット62が固定支持されている。そして、フット支持プレート14の前後方向(X軸方向)中央部の下面には、中央フット63が固定支持されており、前記3つのフット61〜63によって、画像形成装置Uが床や机上に設置される。なお、実施例1の画像形成装置では、前記前側フット61と後側フット62とを結ぶ2点支持側フット接続仮想線64と、画像形成装置Uの重心G0と前記中央フット63とを結ぶ重心1点支持側フット接続仮想線66の延長線とが、互いに直交する位置に、前記各フット61〜63が配置されている。
図10において、実施例1の画像形成装置Uでは、画像形成装置Uは、右側部で前側フット61及び後側フット62により2点で支持され、左側部では中央フット63により1点で支持されている。一方、IITは、左側部で左側IIT支持部41c、41dにより2点でIOTに支持され、右側部で右側IIT支持部51aにより1点で支持されている。
なお、図10Bに示すように、実施例1の画像形成装置Uでは、左側IIT支持部41c、41dどうしを結ぶ2点支持側支持部仮想線68と、IITの重心G0′と右側IIT支持部51aとを結ぶ重心1点支持側支持部仮想線69の延長線とが、互いに直交する位置に、前記各IIT支持部41c,41d,51aが配置されている。
図11はIITを下方から見た状態の斜視図である。
図11において、IITの左側下面(−Y側−Z面)の前端部(+X端部)には、IITがIOTに支持された状態で、前部左側IIT支持部41cに支持される前側左側部被支持部(前側被支持部、前側一側部被支持部)81が下方に突出して形成されている。また、IITの左側下面の後端部には、IITがIOTに支持された状態で、後部左側IIT支持部41dに支持される後側左側部被支持部(後側被支持部、後側一側部被支持部)82が下方に突出して形成されている。前記前側左側部被支持部81及び後側左側部被支持部82には、それぞれ離脱防止ピン貫通孔81a、82aが形成されている。
図2、図11において、IITの右側面には、前記IIT固定用ネジ孔51b、51bと連通してネジ止めされる右側固定用ネジ孔87、87が形成されている。
図12はIITが光学系組立調整用治具に支持された状態の側面図である。
図13はIITの光学系を調整する作業を実行する際の光学系組立調整用治具の説明図であり、図13Aは平面図、図13Bは図13Aの矢印XIIIB方向から見た図である。
図14は光学系組立調整用治具の中央支持部材の説明図であり、図14Aは中央支持部材が光学系組立調整用治具から取り外された状態の説明図、図14Bは中央支持部材の斜視説明図である。
したがって、図12に示すように、中央右側部支持シャフト109がIITの中央右側部被支持面86に当接した状態では、組立時被支持部83、84と、前側右側部スタッド106及び後側右側部スタッド106とは当接しない状態で保持される。したがって、IITがIOTに装着された状態と同様に、IITの左側部では2点で支持され、IITの右側部では1点で支持される。
(IIT組み立て工程)
IITを組み立てる場合、光学系組立調整用治具101から中央右側部支持シャフト109を取り外す。そして、この状態で、前記IITフレーム2を光学系組立調整用治具101の所定の位置に支持する。即ち、各被支持部81〜84が各スタッド103〜107に支持されるようにIITフレーム2を光学系組立調整用治具101上に支持する。そして、この状態で、IITフレーム2に原稿画像読取り用の露光光学系やモータ等の部品を取り付け、画像読取装置IITを組み立てる。このとき、4つのスタッド103〜107により4箇所で支持されているので、安定した状態で組み立てることができる。
組み立てられた画像読取装置IITの内部には、露光光学系が配置されており、IITのプラテンガラス上の原稿からの反射光は、前記露光光学系を介して撮像素子(CCD)により撮像される。IITが組み立てられた状態では、IITフレーム2に製造誤差や変形、撓み等があるので、光学系の調節をIIT毎に行って読取り画像の画質(直角度等)を調整する必要がある。
光学系の調整をする場合、光学系組立調整用治具101に中央右側部支持シャフト109を装着する。この状態で、IITを光学系組立調整用治具101に支持する。即ち、前側左側部被支持部81が前側左側部スタッド103に当接し、後側左側部被支持部82が後側左側部スタッド104に当接し、中央右側部支持シャフト109がIITの中央右側部被支持面86に当接した状態で支持される。したがって、3箇所で支持された状態で、IITに光学系調整用の電子計算機を接続して、光学系の調整が行われる。
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置としての複写機Uでは、前記画像読取装置IITの右側部(左右方向他側部)は、右側IIT支持部51aにより前後方向中央部で支持されるので、画像読取装置の3箇所の角部、即ち、前側一側部、後側一側部及び後側他側部で支持される従来技術の場合と比べ、右側IIT支持部51aと画像読取装置IITの重心G0′の位置との偏りが少ない。したがって、重心G0′の位置が偏っている従来の場合と比べ、画像読取装置IITを変形させたり撓ませる力等が少なくなり、画像読取装置IITの変形や撓み、歪み等の発生を抑えることができる。この結果、画像読取装置IITの読取り画像の画質(直角度等)が低下することを抑えることができる。
なお、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
前記構成を備えた実施例2の画像読取装置の光学系調整方法で使用される光学系組立調整用治具101′では、離脱防止ピン貫通孔81a、82aに離脱防止ピン103a′、104a′が装着されるので、組立作業中や光学系調整作業中に、IITが光学系組立調整用治具101′から離脱(落下等)することを防止できる。
なお、この実施例3の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例3は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
前記構成を備えた実施例2の画像読取装置の光学系調整方法で使用される光学系組立調整用治具101″では、離脱防止プレート121〜124によりIITの外周部が支持されるので、組立作業中や光学系調整作業中に、IITが光学系組立調整用治具101″から離脱することを防止できる。
なお、この実施例4の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例4は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図18は実施例4の画像形成装置の可動支持部材の作用説明図であり、図18Aは画像読取装置の本体のみが画像記録装置に装着された状態の説明図、図18Bは画像読取装置とユーザインタフェースが装着された状態の説明図、図18Cは画像読取装置とユーザインタフェースと自動原稿搬送装置が装着された状態の説明図である。
前記構成を備えた実施例4の画像形成装置では、可動支持部材151をスライド移動させることにより右側IIT支持部153の位置を移動させることができる。
なお、実施例4の可動支持部材151は、前記長孔152aの前端にネジ156が係合した状態では、重心G0′と右側IIT支持部153とを結ぶ重心1点支持側支持部仮想線69の延長線が2点支持側支持部仮想線68と直交するように設定されている。また、長孔152aの後端にネジ156が係合した状態、ADF装着時目印152bにネジ156を合わせた状態では、それぞれ、重心G1,G2に対応するように設定されている。したがって、ADF装着時目印152bが設けられ、長孔152aの前端、後端の位置がIITの構成変更後の重心の位置に対応しているので、ユーザインタフェースUIや自動原稿搬送装置ADFが装着された場合、構成に合わせて可動支持部材151を所定の位置に容易にスライドさせることができる。この結果、重心G0′、G1、G2の位置に対応する位置に右側IIT支持部153を容易に移動させることができる。
なお、この実施例5の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例5は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
即ち、実施例5の画像形成装置は、疑似3点支持によりIITが支持されている。
前記構成を備えた実施例5の画像形成装置では、IITは、左側部(一側部)は前端部の前部左側IIT支持部41cと、後端部の後部左側IIT支持部41dの2箇所で支持され、右側部(他側部)は、中央部で、近接する前側右側部IIT支持部161及び後側右側部IIT支持部162の2箇所(疑似1箇所)で支持されている。即ち、実施例5の画像形成装置では、疑似3点支持によりIITがIOTに支持されている。したがって、3点支持の場合に比べ、IOTに支持される際や、床や机上に支持される際にがたつきを抑えることができる。
なお、この実施例6の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例6は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
前記構成を備えた実施例6の画像読取装置IITでは、半球状のIITフット181、182、187により、床や机上、あるいはIOTの支持部41c、41d、51aに3点支持される。実施例6のIITでは、IITフット181、182、187が半球状なので、支持される部材や面に多少の凹凸や傾斜があっても安定して支持される。また、IITの右側部には、UI装着時被支持部183と、ADF装着時被支持部184と、オプション非装着時被支持部186が設けられており、IITの構成に応じて、IITフット187が装着される位置を変更することができる。したがって、ユーザインタフェースUIや自動原稿搬送装置ADFを装着してIITの構成が変更された場合、IIT全体の重心の位置が変動するが、各IITの構成に応じた位置に被支持部183〜186が設けられているので、IITフット187をIITの構成に応じた位置に螺合させることにより、中央右側部被支持部(中央他側部被支持部)の位置を移動させることができる。即ち、実施例6のIITでは、中央右側部被支持部が前後方向に移動可能に構成されている。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H012)を下記に例示する。
(H01)前記各実施例において、電子写真方式の画像形成装置に限定されず、インクジェット記録方式の画像形成装置にも適用可能である。
(H02)前記各実施例において、前側左側部支持部材(22+42),22′、後側左側部支持部材33および後側右側部支持部材32が、前側プレート6,6′や後側プレート7,7′とは別体に構成されているが、前側プレート6,6′や後側プレート7,7′と一体に形成することも可能である。
(H04)前記各実施例において、画像形成装置U、U′の下方に、複数の給紙トレイを追加するためのオプションの給紙ユニットを装着することも可能である。
(H06)前記実施例4において、可動支持部材151をスライド移動可能に構成したが、長孔152aを使用せず、通常の丸孔を使用し、IITの構成に応じて、右側IIT支持部材本体51′に形成された複数のネジ孔のいずれか一つのネジ孔と丸孔を貫通するネジによりIITの構成に応じた所定の位置に装着、離脱可能に構成された可動支持部材を使用することも可能である。
(H08)前記各実施例において、上方に突出する前部左側IIT支持部41c及び後部左側IIT支持部41dを使用したが、突出せず、平らな面でIITの左側部被支持部81及び後側左側部被支持部82を支持したり、IITフット181、182を支持することも可能である。この場合、各被支持部81、82やIITフット181、182が当接する部分が前部左側IIT支持部41c及び後部左側IIT支持部41dとなる。逆に、下方に突出する左側部被支持部81及び後側左側部被支持部82に替えて、突出しない平らな面で上方に突出する前部左側IIT支持部41c及び後部左側IIT支持部41dに支持されるように構成することも可能である。この場合、前部左側IIT支持部41c及び後部左側IIT支持部41dが当接した部分が左側部被支持部81及び後側左側部被支持部82となる。中央右側部被支持部86及び右側IIT支持部51aに関しても同様である。
(H010)前記各実施例において、光学系組立調整用治具101に対して、中央右側部支持シャフト109を装着できる場所は1箇所であったが、例えば、UIが装着されたIIT用のシャフト装着ピンや、ADFが装着されたIIT用のシャフト装着ピン等を設け、光学系を調整する際に、IITの重心位置に応じて、中央右側部支持シャフト109を装着する位置を変更可能に構成することも可能である。
(H012)前記実施例において、中央右側部支持シャフト109のみ着脱可能に構成したが、前側右側部スタッド106及び後側右側部スタッド107を着脱可能に構成し、組み立て時にはスタッド106、107を装着し且つ中央右側部支持シャフト109を取り外して4点支持し、光学系調整、検査時にはスタッド106、107を取り外し且つ中央右側部支持シャフト109を装着して3点支持するように構成することも可能である。この場合、全てのスタッド103〜107及び中央右側部支持シャフト109の長さを同じ長さにすることもできる。あるいは、スタッド103〜107全てを着脱可能に構成することも可能である。この場合、治具本体102に、画像読取装置の機種毎のスタッド装着ピン(シャフト装着ピン)を設け、1つの光学系組立調整用治具で複数機種の画像読取装置の組立、光学系の調整等が可能とすることも可能である。
13,13′…中央支持部材、
41c…前側支持部、
41d…後側支持部、
51a、153…中央支持部、
68…直線、
69…直線、
81…前側被支持部、
82…後側被支持部、
86,183〜186…中央被支持部、
101,101′,101″…光学系調整用治具、
103,103′…前側一側部支持部材、
103a′,104a′,121〜124…離脱防止部材、
104,104′…後側一側部支持部材、
106…前側他側部支持部材、
107…後側他側部支持部材、
109…中央他側部支持部材、
G0′,G1,G2…重心、
IOT…画像記録装置、
IIT…画像読取装置。
Claims (5)
- 下記の構成要件(A01)〜(A03),(A05)を備えたことを特徴とする画像読取装置、
(A01)前記画像読取装置の左右方向一側部の前後方向前側で支持される前側被支持部、(A02)前記画像読取装置の左右方向一側部の前後方向後側で支持される後側被支持部、(A03)前記画像読取装置の左右方向他側部の前後方向中央部で支持される中央被支持部、
(A05)前後方向に移動可能に構成された前記中央被支持部。 - 下記の構成要件(A04)を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像読取装置、
(A04)平面図で前記中央被支持部と前記画像読取装置の重心とを結ぶ直線と、前記前側被支持部と前記後側被支持部とを結ぶ直線とが直交するように配置された前記前側被支持部、前記後側被支持部及び前記中央被支持部。 - 下記の構成要件(B01),(B02),(B04)を備えたことを特徴とする画像形成装置、
(B01)原稿の画像を読取る画像読取装置、
(B02)前記画像読取装置の左右方向一側部の前後方向前側を支持する前側支持部及び前記画像読取装置の左右方向一側部の前後方向後側を支持する後側支持部を有する2点支持部材と、
前記画像読取装置の左右方向他側部の前後方向中央部を支持する中央支持部を有する中央支持部材と、
を有し、前記画像読取装置で読取った画像に基づいてシートに画像を記録する画像記録装置、
(B04)前後方向に移動可能に構成された前記中央支持部。 - 下記の構成要件(B03)を備えたことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置、
(B03)平面図で前記中央支持部と前記画像読取装置の重心とを結ぶ直線と、前記前側支持部と前記後側支持部とを結ぶ直線とが直交するように配置された前記前側支持部、前記後側支持部及び前記中央支持部。 - 下記の構成要件(B05)を備えたことを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置、
(B05)前記画像記録装置の上部に支持され且つ、前記画像読取装置の側面方向から前記画像記録装置に固定支持される前記画像読取装置。
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