JP4325204B2 - 水系磁気塗装用組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は紙コーティングの際、紙への浸透が少なく、顔料分散性に優れた磁気塗装用組成物に関するものであり、さらに詳しくは合成ゴムラテックスと自己分散性水性ウレタンとを主成分とし、特に紙/プラスチックフィルムまたは不織布に塗工することで耐水性や耐アルコール性、表面強度に優れた磁気シートや磁気カード等の磁気加工品を製造できる水性磁気塗装用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から磁気塗工剤は溶剤タイプのポリウレタンやポリエステル、塩化ビニル/酢酸ビニル等が一般的に使用されているが、昨今環境問題から水系磁気塗工剤の検討がなされている。そこで水性磁気塗工剤のバインダーとしては、これまでにもカルボキシ変性SBR、塩化ビニリデン等が提案されている。
【0003】
これらの中でも、SBRは安価でありワンウエイ使用の磁気切符のバインダーとしては最も使用されている。最近、磁気特性を更に高めるため、あるいは実際の使用上でのトラブルを防止するために、高保持タイプの磁性顔料への切り替えや磁性顔料比率を高くすることが検討されている。
【0004】
しかし、従来の上記水性塗工剤を使用した場合、顔料比率を高くすると磁気塗工面に割れを生じるといった問題点があった。そのため、反応性乳化剤によって乳化させたスチレン−ブタジエン共重合体の水系ラテックスを用いることで、磁気塗工面に割れを防止する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、反応性乳化剤を用いた場合は、顔料比率が高いと顔料分散性が十分でなく、塗料の粘度が高くなり、塗工作業性の問題が生じたり、耐水性、耐アルコール性や表面摩擦強度が低下したりするなどの問題があった。このため、特に磁性顔料分散性に優れて、原紙へのコーティング時に浸透の非常に少ないエマルションをベースとした組成物で、樹脂に対する磁性顔料の含有比率が高くなっても耐水性や耐アルコール性、表面摩擦強度の高い磁気製品の加工システムが望まれていた。
【0005】
【特許文献1】
特願平5−222799号公報(第2−4頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、樹脂に対する磁性顔料の含有比率の高いところであっても、顔料の分散性に優れ、従来タイプに比較して紙等各種基材へのコーティングの際に浸透が非常に少ないエマルジョンを含有してなる水性磁気塗装用組成物を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記の課題を解決すべく鋭意検討の結果、次の知見を得た。
ジエン系不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体混合物とアニオン性乳化剤(a)とをシードラテックス(b)存在下でシード重合して得られるラテックスは、磁性顔料や無機充填材等を安定に分散できる。
【0008】
本発明は、このような知見に基づきなされたものである。即ち、本発明は、ジエン系不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体混合物(a)とアニオン性乳化剤(b)とをシードラテックス(c)存在下でシード重合して得られるラテックス(I)と自己分散タイプの水性ポリウレタン(II)と磁性顔料(III)とを含有することを特徴とする水系磁気塗装用組成物であって、前記アニオン性乳化剤(b)と前記シードラテックス(c)の固形分重量比(b/c)が0.1〜10である水系磁気塗装用組成物を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の水系磁気塗装用組成物に使用するラテックス(I)は、ジエン系不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体混合物(a)とアニオン性乳化剤(b)とをシードラテックス(c)存在下でシード重合して得られたものである。前記ラテックス(I)の粒子径は、特に限定されないが、例えば、反応性乳化剤を使用せずとも重合乳化剤の脱着が少なく、基材への浸透防止と耐水性向上することから、0.05〜0.2μmの範囲が好ましい。
【0010】
前記アニオン性乳化剤(b)の使用量としては、特に制限はないが、原紙への浸透性や耐水性が良好となることからラテックス固形分当たり100重量部に対して、0.1〜1重量部用いるのが好ましい。また、前記アニオン性乳化剤(b)と前記シードラテックス(c)とは、固形分重量比(b/c)が0.1〜10となる条件で重合することが好ましい。
【0011】
前記アニオン性乳化剤(b)としては、ドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ等のアルキルベンゼンスルフォネート、ジフェニルエーテルジスルフォネート、または、オレイン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸ソーダ、カリウム、ヒマシ油カリウム塩等の脂肪酸金属塩が挙げられ、なかでもアルキルベンゼンスルフォン酸ソーダ、ジフェニルエーテルジスルフォン酸ソーダが好ましい
【0012】
また、本発明で用いるシードラテックス(c)としては、例えば、スチレン−ブタジエン系ラテックス、メタアクリル酸メチル−ブタジエン系ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン系ラテックス、クロロプレン、イソプレン、ポリブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン、ポリエチレンエマルジョン、ポリスチレンエマルジョン、ポリエステルエマルジョン等が挙げられ、なかでもスチレン−ブタジエン系ラテックス、メタアクリル酸メチル−ブタジエン系ラテックスが好ましい。
【0013】
上記シードラテックス(c)とジエン系不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体混合物(a)との使用割合は、(a/c)(固形分)が0.1〜10であることが好ましく、なかでも、0.5〜5であることがとくに好ましい。
【0014】
本発明に用いるラテックスを合成する際に用いるジエン系不飽和単量体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエンなどが挙げられるが、これらの内、1,3−ブタジエンが好ましい。その使用量は、特に限定されないが、シード乳化重合に用いるジエン系不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体混合物100重量部に対して、通常5〜90重量部、好ましくは20〜80重量部の範囲である。
【0015】
また本発明に用いるエチレン性不飽和単量体混合物として、上記ジエン系不飽和単量体と共に用いるエチレン性不飽和単量体類としては、例えば、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、メタクリル酸、アクリル酸等のカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体、スチレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニルトルエン、メタクリロニトリル、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルヒドロキシエチルアクリレート、アミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート等の非架橋性のエチレン性不飽和単量体が挙げられる。更に、エチレン性不飽和単量体としては、ラテックスのシード乳化重合に際して内部架橋剤となりうる架橋性のエチレン性不飽和単量体を使用することもでき、例えば、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、グリシジルメタクリレート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジアセトンアクリルアミド等が挙げられる。
【0016】
前記ラテックスのシード乳化重合に際して使用することができる重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩系開始剤、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物、過酸化水素等を挙げることができる。重合開始剤の使用量は、ジエン系不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体100重量部に対して、通常0.03〜2.5重量部となる範囲であり、なかでも0.05〜1.0重量部となる範囲が好ましい。
【0017】
また、ラテックス(I)のシード乳化重合に際しては、乳化重合を促進させるために、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、硫酸第一鉄、グルコース、ホルムアルデヒド、L−アスコルビン酸、ナトリウムスルホキシレート等の還元剤、グリシン、アラニン、エチレンジアミン四酢酸アンモニウム塩等のキレート剤を併用することもできる。
【0018】
連鎖移動剤としては、各種のものが使用でき、特に限定されないが、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−トデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン等のメルカプタン類、ターピノーレン、t−テルピネン、α−メチルスチレンダイマー、エチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンスルフィド、アミノフェニルスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができ、その使用量については何ら限定するものではない。
【0019】
また、上記のようにしてえられたラテックスは、アニオン性乳化剤が反応性乳化剤でなくても、ラテックス粒子表面からの乳化剤脱着量が少なく、基材への浸透抑制、耐水性が向上する。
【0020】
本発明に用いられる自己分散タイプの水性ポリウレタン(II)とは、分子中に親水性基を有するポリウレタンをいい、親水性基としては、カルボキシル基、スルフォン酸基又はこれらの塩基等が挙げられる。これらの中、磁性顔料分散性の点から、スルフォン酸塩基が好ましい。
【0021】
分子中にスルフォン酸基を含有する自己分散タイプの水性ウレタンとして、市販品を使用することができる。例えばバイエル社から製造されている乳化剤が含有されていない高分子量タイプの水性ウレタン(例えば、大日本インキ化学工業(株)製;ハイドランHW900番シリーズ、或いはバイエル社製水性ウレタン)を用いることが好ましい。
【0022】
本発明の合成樹脂成分は、ラテックス(I)と自己分散タイプのポリウレタン(II)をブレンドしたものであり、配合比率は特に限定されないが、磁性顔料比率の高いところでの分散性や安定性が良好であることから、ラテックス(I)/自己分散タイプのポリウレタン(II)=100/(0.1〜100)(重量比)の範囲が好ましく、経済性、耐水性が良好であることから、〔ラテックス(I)〕/〔自己分散タイプのポリウレタン(II)〕=100/(1〜50)(重量比)が特に好ましい。
【0023】
本発明の磁性顔料としては、特に限定されないが、例えば、ガンマフェライト、コバルト含有フェライト、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト等が挙げられる。これらの中でも、磁気切符やプリペードカード類用の記録情報が消去されにくい高保持タイプのものとしては、バリウムフェライトが挙げられる。前記磁性顔料の比率は特に限定されないが、本発明の組成物の特徴である高顔料配合から本発明のラテックス(I)と水性ポリウレタン(II)の合計100重量部に対して300〜500重量部が好ましい。
【0024】
本発明の水系磁気塗装用組成物には、摩耗強度、耐水性、耐アルコール性及び耐ブロッキング性を改良する目的で、必要に応じて、水溶性ポリエポキシ化合物を加えても良い。水溶性ポリエポキシ化合物は、官能基数2〜4のエポキシ基を含むことが好ましい。官能基数2〜4の水溶性ポリエポキシ化合物としては、例えばソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリチリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシデルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグルシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1.6ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレン/プロピレングリコールジグリシジルエーテル等各種のものが挙げられるが、これらのうちでも3官能以上のソルビトール系ポリグリシジルエーテルが好ましい。水溶性ポリエポキシ化合物の添加量は、組成物塗工面の耐水性、耐アルコール性を損なわない程度であれば特に限定されない。
【0025】
さらに本発明の水系磁気塗装用組成物には湿式法により製造された粉体無定形シリカを加えることによって、組成物塗工面のブロッキングを改良することができる。無定形シリカの製法としては大別して湿式法と乾式法があるが、四塩化珪素を気相中で燃焼加水分解して製造する乾式法で得られるシリカは、粒子表面のシラノール基数が少なく、水溶媒中での分散性が不良であるため、本発明には好ましくない。一方、珪酸ソーダと硫酸との反応により製造する湿式法で得られるシリカは水溶媒への分散性が良好であり、また一般に安価であるため経済上の面からも本発明での使用に好ましい。また、無定形シリカの中には既に水に分散されたコロイダルシリカのごときものもあるが、これを用いると組成物塗工面の耐水性が低下するため、好ましくない。本発明の水系磁気塗装用組成物に加えても良い粉体無定形合成シリカは、組成物中でシリカが沈降して作業上問題を生じにくいことから平均粒子径が2μm以下のものが好ましい。
【0026】
本発明の水系磁気塗装用組成物は、他の添加剤を磁気特性を阻害しない範囲で配合することができる。他の添加剤としては、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム等が挙げられる。これらはボールミル等によって上記組成物とともに混合、分散させる。
【0027】
本発明の水系磁気塗装用組成物は各種基材へ塗工できる。基材としては、紙、板紙等が主であるが、不織布、繊維基材等も挙げられる。本発明の水系磁気塗装用組成物を基材に塗工する方法としては、エアナイフ塗工、ブレード塗工、ロール塗工、グラビア塗工等が挙げられる。
【0028】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明を説明する。なお例中の部および%は重量基準とする。
【0029】
実施例1
乳化剤としてニューコール271A[日本乳化剤(株)製]1部、シードラテックスとしてDS−801[大日本インキ化学工業(株)製]2部とイオン交換水200部を用いてブタジエン30部、スチレン60部、アクリル酸5部、ジビニルベンゼン5部を過硫酸アンモニア(APS)0.5部でモノマー一括乳化重合(反応温度60℃)の条件下反応させて次に未反応モノマー除去の濃縮を行い、固形分45%のラテックス(i−A)を得た。
【0030】
次いで、高保持タイプの磁性顔料バリウムフェライトMC−127[戸田工業(株)製]100部を水100部/アロンT−40[東亜合成化学(株)製ポリアクリル酸ソーダ]1部の系に添加した後、ボールミルで24時間粉砕分散を行って磁性顔料分散液(iii)を調製した。次いで、前記(i−A)と前記(iii)とハイドランHW−930(ii)[大日本インキ化学工業(株)製 スルフォン酸基含有水性ポリウレタン 商品名]と水溶性ポリエポキシ(大日本インキ化学工業(株)製CR−5L(以下Dという))とを固形分換算重量比でそれぞれ(i−A)/(ii)/(iii)/(D)=100/30/400/5の割合で配合し、塗装剤の固形分濃度48%の安定な水性磁気塗装用組成物を得た。前記水性磁気塗装用組成物の粘度を測定後、坪量160gの上質紙にワイヤーバー#40で20g/m2になるように塗布し100℃、1分間乾燥させ線圧50kg/cmでスーパーカレンダーを2回通して、磁気紙を得た。
次いで、得られた磁気紙のについて(1)セロハンテープ剥離試験、(2)耐水ラビングテスト、(3)耐エタノールラビングテストのテストを行った。得られた結果を表1に示す。
【0031】
実施例2
乳化剤としてニューコール271A[日本乳化剤(株)製 ]0.5重量部、シードラテックスとしてDS−801[大日本インキ化学工業(株)製]3部とイオン交換水200部を用いてブタジエン30部、スチレン60部、アクリル酸5部、ジビニルベンゼン5部を過硫酸アンモニア(APS)0.5部でモノマー一括乳化重合(反応温度60℃)の条件下反応させて次に未反応モノマー除去の濃縮を行い、固形分45%のラテックス(i−B)を得た。前記(i−A)の代わりに(i−B)を用いた以外は、実施例1と同様にして磁気塗装組成物を得た。同様にして磁気紙を得て、テストして表1に示す結果が得られた。
【0032】
実施例3
乳化剤としてネオペレックスF25[花王(株)製 ]0.5部、シードラテックスとしてDS−801[大日本インキ化学工業(株)製]0.5部とイオン交換水200部を用いてブタジエン30部、スチレン60部、アクリル酸5部、ジビニルベンゼン5部を過硫酸アンモニア(APS)0.5部でモノマー一括乳化重合(反応温度60℃)の条件下反応させて次に未反応モノマー除去の濃縮を行い、固形分45%のラテックス(i−C)を得た。前記(i−A)の代わりに(i−C)を用いた以外は、実施例1と同様にして磁気塗装組成物を得た。同様にして磁気紙を得て、テストして表1に示す結果が得られた。
【0033】
実施例4
乳化剤としてネオペレックスF25[花王(株)製 ]1.0部、シードラテックスとしてDS−801[大日本インキ化学工業(株)製]0.1部とイオン交換水200部を用いてブタジエン30部、スチレン60部、アクリル酸5部、ジビニルベンゼン5部を過硫酸アンモニア(APS)0.5部でモノマー一括乳化重合(反応温度60℃)の条件下反応させて次に未反応モノマー除去の濃縮を行い、固形分45%のラテックスを(i−D)得た。前記(i−A)の代わりに(i−D)を用いた以外は、実施例1と同様にして磁気塗装組成物を得た。同様にして磁気紙を得て、テストして表1に示す結果が得られた。
【0034】
実施例5
乳化剤としてラテムルS−180[花王(株)製反応性乳化剤]1.0部、シードラテックスとしてDS−801[大日本インキ化学工業(株)製]2.0部とイオン交換水200部を用いてブタジエン30部、スチレン60部、アクリル酸5部、ジビニルベンゼン5部を過硫酸アンモニア(APS)0.5部でモノマー一括乳化重合(反応温度60℃)の条件下反応させて次に未反応モノマー除去の濃縮を行い、固形分45%のラテックスを(i−E)得た。前記(i−A)の代わりに(i−E)を用いた以外は、実施例1と同様にして磁気塗装組成物を得た。同様にして磁気紙を得て、テストして表1に示す結果が得られた。
【0035】
【表1】
【0036】
比較例1〜3
表2に示す重合乳化剤として、ラテムルS−180[花王(株)製反応性乳化剤]、ニューコール271AまたはネオペレックスF25を用いて、イオン交換水200部を用いてブタジエン30部、スチレン60部、アクリル酸5部、ジビニルベンゼン5部を過硫酸アンモニア(APS)0.5部を、シードラテックスを用いずに、モノマー一括乳化重合(反応温度60℃)の条件下で反応させて次に未反応モノマー除去の濃縮を行い、表2に示すラテックスを得た。前記(i−A)の代わりに(i−F)〜(i−I)を用いた以外は、実施例1と同様にして磁気塗装組成物を得た。同様にして磁気紙を得て、テストして表2に示す結果が得られた。
【0037】
比較例4
実施例1において、アニオン性乳化剤(a)とシードラテックス(b)の固形分重量比(a/b)を20とした以外は、実施例1で製造した方法でラテックス(i−J)を得た。前記(i−A)の代わりに(i−J)を用いた以外は、実施例1と同様にして磁気塗装組成物を得た。同様にして磁気紙を得て、テストして表2に示す結果が得られた。
【0038】
【表2】
【0039】
なお、前記実施例及び比較例の磁気紙のテストは、以下の方法を用いた。
<試験方法及び評価基準>
セロハンテープ剥離テスト:塗工面をセロハンテープで圧着し剥離させる。これを10回繰り返しセロハンテープに付着した組成物の量を観察する。
○:付着物なし △:わずかに付着 ×:組成物付着
耐水ラビングテスト:塗工面を水で湿らせてガーゼで50回こする。ガーゼに付着した組成物の量を観察する。
○:付着物なし △:わずかに付着 ×:組成物付着
耐アルコールラビングテスト:塗工面をエタノールで湿らせてガーゼで50回こする。ガーゼに付着した組成物の量を観察する。
○:付着物なし △:わずかに付着 ×:組成物付着
【0040】
【発明の効果】
本発明の水性磁気塗装組成物によれば、高保持磁性顔料分散性に優れ、耐水性や耐アルコール性、表面強度が良好な磁気製品が提供できる。
Claims (5)
- ジエン系不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体混合物(a)とアニオン性乳化剤(b)とをシードラテックス(c)存在下でシード重合して得られるラテックス(I)と自己分散タイプの水性ポリウレタン(II)と磁性顔料(III)とを含有することを特徴とする水系磁気塗装用組成物であって、前記アニオン性乳化剤(b)と前記シードラテックス(c)の固形分重量比(b/c)が0.1〜10である水系磁気塗装用組成物。
- 前記ラテックス(I)の平均粒径が0.05〜0.2μmである請求項1記載の水系磁気塗装用組成物。
- 前記ジエン系不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体混合物(a)とシードラテックス(c)の固形分重量比(a/c)が0.1〜10である請求項1記載の水系磁気塗装用組成物。
- 磁性顔料(III)の重量割合が、ラテックス(I)と水性ウレタン(III)の合計100重量部に対し、300〜500重量部である請求項1〜3のいずれか一つに記載の水系磁気塗装用組成物。
- 前記磁性顔料(III)がガンマフェライト、コバルト含有フェライト、バリウムフェライトまたはストロンチウムフェライトである請求項1に記載の水性磁気塗装用組成物。
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