JP4325033B2 - 虚像観察光学素子及び虚像観察光学装置 - Google Patents

虚像観察光学素子及び虚像観察光学装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、虚像を肉眼により観察するための虚像観察光学素子及びこの虚像観察光学素子を有して構成された虚像観察光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば画像表示装置などにより表示される映像を虚像として肉眼により観察するための虚像観察光学系が提案されている。従来の虚像観察光学系は、収差の増大を抑えるために、共軸系、すなわち、回転対称系として構成されたものが多い。そのため、光学素子のレイアウトが制限され、光学系全体の小型化が難しかった。
【0003】
典型的な回転対称型の虚像観察光学系としては、図14に示すように、屈折レンズを2枚使用したものが提案されている。これらの屈折レンズ107,108は、軽量化のため、プラスティック製非球面レンズが使われる場合が多い。この虚像観察光学系を備えて構成された虚像観察光学装置においては、ビデオ信号101が液晶ディスプレイ(LCD)駆動回路102に入力される。液晶ディスプレイ駆動回路102からは、冷陰極管電圧103及びLCD駆動信号104が出力され、それぞれ、バックライト105と液晶ディスプレイ106に入力される。
【0004】
バックライト105は、冷陰極管105aを光源として構成されている。この冷陰極管105aの液晶ディスプレイ106側には、液晶ディスプレイへ照射される光の輝度を均一にしつつ拡散角度を制御するために、拡散板105bが設けられている。画像表示素子である液晶ディスプレイ106には、例えば0.55インチの透過型液晶ディスプレイを用いる。この液晶ディスプレイ106では、電気信号である画像信号が実際の画像に変換され、バックライト105から射出した光束が変調される。このように変調されて液晶ディスプレイ106を透過した光束は、屈折レンズ107,108を透過し、虚像結像のための光学的パワーを与えられ、瞳109に導かれる。
【0005】
このような光学系においては、視野角と射出瞳を大きくしようとすると収差補正が非常に難しくなり、例えば画角20°を超えると、画面周辺のコマ収差の補正が困難になる。また、この光学系においては、光学系が直線的に構成されているため、光学系全体の長さが長くなってしまうという欠点がある。
【0006】
また、回転対称型の虚像観察光学系としては、図15に示すように、凹面鏡113を使用して構成したものも提案されている。この凹面鏡としては、軽量化のため、プラスティック製の非球面基板113aに反射膜112を蒸着したものが使われる場合が多い。このような虚像観察光学系を備えて構成された虚像観察光学装置においては、ビデオ信号101が液晶ディスプレイ駆動回路102に入力される。液晶ディスプレイ駆動回路102からは、冷陰極管電圧103と液晶ディスプレイ駆動信号104が出力され、それぞれバックライト105及び液晶ディスプレイ106に入力される。バックライト105は、上述したように、冷陰極管105a及び拡散板105bを有して構成されている。バックライト15から射出され液晶ディスプレイ106で変調された光束は、光束分割デバイスである偏光ビームスプリッタ110に入射する。
【0007】
この偏光ビームスプリッタ110では、入射光束のうちの1部が透過し、残りは、偏光性光束分割膜108において反射され、凹面鏡113に入射する。凹面鏡113に入射した光束は、少なくとも一部が反射されて再び偏光ビームスプリッタ110に入射し、さらにその一部が偏光ビームスプリッタ110を透過して瞳109に入射する。一方、反射膜112がハーフミラーとして形成されている場合においては、凹面鏡113の外方側(図15中の左側)より進行してくる外界(背景)の光束は、その一部が凹面鏡113及び偏光ビームスプリッタ110を透過して、瞳109に入射する。このようにして、虚像観察光学系の向こう側の外界を観察することができる機能をシースルー機能という。
【0008】
このように凹面鏡を使用して構成した光学系においては、コマ収差や倍率の色収差の発生が、図14に示した屈折レンズを用いて構成した光学系に比べて少ないので、画角を広くとることが可能となる。しかし、外界からの光束は、凹面鏡113及び偏光ビームスプリッタ110を透過して瞳109に達するので、光量のロスが大きい。また、観察画角が30°程度を超えると、非球面基板113aを透過することにより発生する像面湾曲の補正が難しくなる。さらに、偏光ビームスプリッタ110を光軸に対して45°の傾斜を有して配置するため、広画角化に伴って光学系全体が大型化するという問題がある。
【0009】
このように、従来の回転対称型の虚像観察光学系では、広画角を確保しながら、光学系全体の小型化を実現することは困難であった。
【0010】
そして、レイアウトの自由度の増大を図ることができる偏心系の虚像観察光学系においても、光学素子の偏心に伴って発生する偏心収差の低減のために、複数のトーリック面、アナモルフイック面などが使用され、結果的に光学系全体の小型化が阻害されていた。
【0011】
このような偏芯系の虚像観察光学系としては、図16に示すように、偏心して配置された凹面ハーフミラー114を用いて構成されたものが提案されている。画像表示素子である液晶ディスプレイ106により画像が表示されるまでの動作は、図14及び図15により前述したものと同様である。この虚像観察光学系は、液晶ディスプレイ106から出射された光束の一部が偏心して配置された凹面ハーフミラー114で反射され、瞳109に導かれるという光路を形成しているため、光学素子の点数も少なく、小型軽量化に適している。さらに、この虚像観察光学系においては、凹面ハーフミラー114の外方側より進行してくる背景の光束の一部が該凹面ハーフミラー114を通過して瞳109に入射し、シースルー機能が実現されている。
【0012】
しかしながら、このような偏芯した凹面ハーフミラー114を用いて構成された虚像観察光学系は、凹面ハーフミラー114が偏心して配置されているためにこの凹面ハーフミラー114により光束が反射されるときに膨大な偏心収差が発生し、観察される虚像は良質のものではなく、使用に耐えられるものではない。
【0013】
そして、虚像観察光学素子として自由曲面プリズムを用いた偏心収差光学系においては、形状が複雑となり、そのままではシースルー機能、すなわち、虚像観察光学系を透して背景(外界)を観察する機能が実現できないという欠点がある。
【0014】
このような、偏心自由曲面プリズムを用いた虚像観察光学系は、図17に示すように、画像表示素子である液晶ディスプレイ106と、接眼光学系である内部屈折率が1より大なる偏心自由曲面プリズム115とから構成される。偏心自由曲面プリズム115は、少なくとも1面の反射作用を有する反射面115aを備えている。反射面115aの少なくとも一面は、その面内及び面外ともに回転対称軸を有しない形状で、しかも、対称面をひとつのみ有する面対称自由曲面からなる。そして、この偏心自由曲面プリズム115は、反射面115aの他、入射面となる屈折面115b及び光束分割面115cを有している。
【0015】
この虚像観察光学系においては、液晶ディスプレイ106から発した光束は、屈折面115bで屈折して偏心自由曲面プリズム115内に入射し、光束分割面115cで内部反射し、反射面115aで反射されて再び光束分割面115cに入射して屈折されて、観察者の瞳109に入射する。
【0016】
このような偏心自由曲面プリズム115を備えて構成された虚像観察光学系は、広い画角においても、明瞭で歪みの少ない観察像を与えることができる。しかしながら、自由曲面の形状の作成には、特別な技術が要求される。また、シースルー機能を実現するときには、偏心自由曲面プリズム115の反射面115aをハーフミラーに変えただけでは成り立たない。すなわち、外界からの光線は、偏心自由曲面プリズム115を透過して瞳に入射してくるため、この偏心自由曲面プリズム115によるプリズム作用が生じ、瞳の光軸から外れた外界の光線が瞳に入射してしまうからである。また、偏心自由曲面プリズム115が光学的パワーを有しているため、外界像の視度が大きく狂い、かつ、膨大な収差が発生してしまうからである。
【0017】
このような問題を解決するために、図18に示すように、補正用自由曲線プリズム116を偏心自由曲面プリズム115に接合して、接合自由曲面プリズム117を形成した虚像観察光学系が提案されている。このように偏心自由曲面プリズム115においてシースルー機能を付加させるためには、シースルー(透過)光学系を形成するための補正を行う補正用自由曲面プリズム116が必要となる。しかし、このように補正用自由曲面プリズム116との組み合わせによりハーフミラーを用いたシースルー機能を実現した場合においては、表示画像と背景との明るさにトレードオフの関係があり、効率の高いシースルー機能の実現は難しい。また、重量が重くなるといった点やコストにおいても望ましくない。
【0018】
また、図19に示すように、リップマン体積ホログラム素子118を使った非共軸系虚像観察光学系が提案されている。リップマン体積ホログラム素子118は、凹面状のリップマン体積ホログラム基板119上に形成されている。この虚像観察光学系は、偏心した光学系内部の反射面に反射型回折光学素子であるリップマン体積ホログラム素子118を設け、このリップマン体積ホログラム素子118により、光学系の主光線に対する偏心にともなって発生する光学的収差を補正するものである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにリップマン体積ホログラム素子を用いて構成された虚像観察光学装置は、複数のトーリック面やアナモルフイック面、回転対称非球面の光学的パワーをリップマン体積ホログラムによる反射型回折光学素子に位相情報として付加することにより、偏心収差の低減及び虚像観察光学系の小型化を可能にしている。
【0020】
しかしながら、図19に示したような、反射型のリップマン体積ホログラム素子を用いた光学系では、収差低減に限界があり、例えば偏心自由曲面プリズムによる虚像観察光学系から得られるような、広画角においても明瞭で歪みの少ない観察像を得ることは困難である。
【0021】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、明瞭で歪みの少ない観察像を与える機能を持つ虚像観察光学装置及びこのような虚像観察光学装置の構成を可能とする虚像観察光学素子を提供し、また、明瞭で歪みの少ない観察像を与えると同時に外界を明るく観察することができるシースルー機能をあわせ持つ虚像観察光学装置及びこのような虚像観察光学装置の構成を可能とする虚像観察光学素子を提供しようとするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明に係る虚像観察光学素子及び虚像観察光学装置は、入射面となる屈折面と反射型ホログラフィック光学素子により構成される平面からなる反射面と該反射面と平行に配設される平面からなる光束分割面とを有し、屈折率が1より大きい媒質により構成された屈折光学素子からなり、屈折面から入射した光束を、少なくとも1回以上反射面に入射させ、光束分割面より出射させ、屈折光学素子の反射型ホログラフィック光学素子は、入射波面に対して非軸対称な位相差を付与して入射光束を回折させるリップマン体積ホログラム素子であり、ホログラム層が、回折現象を起こす波長がそれぞれ異なる複数のホログラム層により構成される。
【0023】
反射型ホログラフィック光学素子は、虚像を形成するため、あるいは、収差補正のため、もしくは、その両者のために、位相付加機能を有している。さらに、屈折光学素子を屈折率が1より高い媒質で構成することにより、媒質が空気である場合に比べて、焦点距離、すなわち、〔物点から虚像結像のための屈折力を発生する面との間の距離〕/〔屈折率〕を短くでき、広画角化が可能になる。逆に、同一の画角であれば、焦点距離を長くできるため、収差を少なく抑えることができる。
【0024】
そして、本発明に係る鏡像観察光学装置は、画像表示素子と、入射面となる屈折面と反射型ホログラフィック光学素子により構成される平面からなる反射面と該反射面と平行に配設される平面からなる光束分割面とを有し、屈折率が1より大きい媒質により構成された屈折光学素子とを備え、画像表示素子から射出された光束は、屈折面から屈折光学素子内に入射し、少なくとも1回以上、上記反射面に入射し、上記光束分割面より出射し、屈折光学素子の反射型ホログラフィック光学素子は、入射波面に対して非軸対称な位相差を付与して入射光束を回折させるリップマン体積ホログラム素子であり、ホログラム層が、回折現象を起こす波長がそれぞれ異なる複数のホログラム層により構成される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0026】
本発明に係る虚像観察光学素子を備えて構成された本発明に係る虚像観察光学装置は、図1に示すように、画像表示素子1を備えている。この画像表示素子1は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)などであり、駆動回路によって駆動されて、ビデオ信号等に応じた画像を表示する。すなわち、この虚像観察光学系を備えて構成された虚像観察光学装置において、画像表示素子1が液晶ディスプレイである場合においては、ビデオ信号Vが液晶ディスプレイ駆動回路10に入力される。液晶ディスプレイ駆動回路10からは、LED(light emitting diode:発光素子)点灯電流11及び液晶ディスプレイを駆動するドライブ信号12が出力され、それぞれ、バックライト13と液晶ディスプレイに入力される。
【0027】
バックライト13は、光源として、発光中心波長が470nm、525nm、630nmのいわゆるチップサイズのLEDを数個マウントしたLEDアレイ13aを有している。このLEDアレイ13aの液晶ディスプレイ側には、LEDアレイ13aから液晶ディスプレイへ照射される光の輝度を均一にし、拡散角度を制御するために、拡散板13bが設けられている。拡散板13bからの拡散角は、半値角で約10°となっている。
【0028】
画像表示素子1となる液晶ディスプレイとしては、例えば、0.55インチの透過型液晶ディスプレイを用いることができる。この液晶ディスプレイにおいては、電気信号である画像信号が画像に変換され、この液晶ディスプレイを透過するバックライト13からの射出光該画像に応じて変調される。
【0029】
このようにして画像表示素子1から射出した光束は、本発明に係る虚像観察光学素子を構成する虚像観察光学素子であるプリズム2に入射する。プリズム2は、入射面となる平面の屈折面3と、反射型ホログラフィック光学素子4が付設された平面の反射面5と、平面の光束分割面6とを有して構成されている。このプリズム2は、屈折率が1より大きい媒質により構成されている。そして、このプリズム2は、画像表示素子1から射出され屈折面3から入射した光束を、少なくとも1回以上反射面5に入射させ、光束分割面6より出射させるものである。
【0030】
すなわち、画像表示素子1から射出した光束は、屈折面3からプリズム2内に入射し、光束分割面6で全反射された後、反射面5に付設された非軸対称位相付加機能を有する反射型ホログラフィック光学素子4に入射する。その後、この光束は、反射型ホログラフィック光学素子4に形成されている反射型の回折格子によって回折され、光束分割面6を介してプリズム2から射出され、瞳7に入射する。この虚像観察光学装置では、虚像形成のための位相調整と収差補正のための位相調整の両方を、反射型ホログラフィック光学素子4によって行っている。
【0031】
そして、この虚像観察光学装置において、いわゆるシースルー機能、すなわち、虚像観察光学素子の向こう側の外界を観察することができる機能を実現する場合においては、反射面5と光束分割面6が平行であり、外界から瞳7に入射する光束に対してプリズム2が光学的なパワーを持たないため、観察者は、補正プリズムを用いることなく、明瞭な外界像を見ることができる。
【0032】
ここで、反射型ホログラフィック光学素子として使用されるリップマン体積ホログラムの構造と機能を説明する。リップマン体積ホログラムは、ホログラム材料として、フォトポリマー、ダイクロメートゼラチンなどにより形成される。このリップマン体積ホログラムには、図2に示すように、干渉縞に対応した領域が積層状に形成されている。この干渉縞に対応する領域においては、屈折率が変調されている。典型的なフォトポリマーの場合、熱処理後の中心屈折率nと屈折率変調度Δnは、それぞれn=1.52、Δn=0.04である。リップマン体積ホログラムの干渉縞に対応する領域は、材料の厚さ方向に積層された状態で形成されている。このような干渉縞は、ホログラムの焼き付けを行う際、2光束をホログラム面の裏表からそれぞれ入射させることによって実現できる。
【0033】
このリップマン体積ホログラムにおいて、回折光がどのようなふるまいをするかを考察するには、図3に示すように、干渉縞に対応した領域への入射角をθ1とするとき、各干渉縞の層からの散乱光がどのような反射角θ2で互いに最も強め合うかを考察すればよい。これには、2つの条件がある。1つは、図3に示すように、ある層上の異なる2点からの散乱成分が互いに強め合うことが必要になる。その条件は、2点間の距離をLとすれば、以下の式の如くなる。
【0034】
Lsin〔θ1〕−Lsin〔θ2〕=mλ
これが任意のLについて成り立つためにはLについての恒等式になればよいので、以下の(式1)の条件となる。
【0035】
∴ θ1=θ2 ・・・・・・(式1)
次に、距離dを隔てた異なる2層からの散乱成分が互いに強め合うためには、図4に示すように、以下の(式2)の条件となる。
【0036】
dcos〔θ1〕+〔θ2〕=mλ・・・(式2)
(式1)、(式2)より、以下のブラッグ(Bragg)回折条件が導かれる。
【0037】
2dcos〔θ1〕=mλ
m=1、すなわち、1次光(first order)の場合には、以下の条件となる。
【0038】
2dcos〔θ1〕=λ
つまり、ブラッグ回折は、波長選択性、または、角度選択性をもった鏡面反射であるということができる。この干渉縞を非回転対称にホログラムに記録することにより、ホログラム上に入射したある波長の光線を任意の方向に偏向して反射させることが可能となり、非回転対称な位相差を付加することができる。
【0039】
さらに、シースルー機能においては、リップマン体積ホログラム素子が、画像表示素子から発せられる光束波長以外の波長に対して回折効果をほとんど持たないことがメリットとなる。例えば、選択波長をそれぞれ470nm、525nm、635nmで作成したフォトポリマーを使ったリップマン体積ホログラム光学素子を三層重ねたときの透過率は、ハロゲンランプを用いた時に70%以上である。シースルー機能付加のためにハーフミラーを用いる従来型虚像観察光学系の場合、透過率と反射率との合計が1以上にならないことから、外界像と虚像の明るさとはトレードオフの関係がある。しかしながら、反射型ホログラフィック光学素子の場合、例えば、画像表示素子の光源にスペクトルの半値全幅が30nm乃至40nmのLEDを用いれば、前述のフォトポリマーにおいて、反射率は約40%、外光の透過率は、約80%となり、明るい外界像と明瞭な虚像とを両立することが可能となる。このように、外界から瞳に入射する光束をハーフミラーを用いて制御するよりも、反射型ホログラフィック光学素子により制御する方が、はるかに明るい外界像と明瞭な虚像との両立を図ることができる。
【0040】
そして、参考例として示す虚像観察光学素子は、図5に示すように、収差低減のために反射型ホログラフィック光学素子4及び反射面5を2次元の曲率を持つ曲面とすることにより、広画角化と歪みの少ない虚像の観察を実現することができる。
【0041】
この虚像観察光学素子を用いて構成された虚像観察光学装置においては、画像表示素子1から射出した光束は、自由曲面である屈折面3を介してプリズム2内に入射し、自由曲面である光束分割面6で全反射された後、2次元の曲率を持つ反射面5を介して非軸対称付加機能を有する反射型ホログラフィック光学素子4に入射する。その後、この光束は、反射型ホログラフィック光学素子4に形成されている反射型の回折格子によって回折され、光束分割面6を介してプリズム2を射出し、瞳7に入射する。この虚像観察光学装置においては、虚像形成の為の主な屈折力を反射型ホログラフィック光学素子4において発生させ、また、収差補正のために反射型ホログラフィック光学素子4、自由曲面である光束分割面6及び自由曲面である屈折面3を用いている。
【0042】
さらに、参考例として示す虚像観察光学素子においては、図6に示すように、図5に示したプリズム2に補正板となるシースルー補正用プリズム8を加えることにより、歪みのない外界像を観察できるようにすることができる。シースルー補正用プリズム8は、プリズム2と共働して、外界からシースルー補正用プリズム8に入射してこのシースルー補正用プリズム8及びプリズム2を透過して光束分割面6より射出する光束に対する光学的パワーを零とするものである。
【0043】
このとき、反射型ホログラフィック光学素子4は、回折現象を起こす波長がそれぞれ異なる複数のホログラム層により構成され、カラー表示を行う画像表示素子1から射出する光束の構成波長である3原色(R,G,B)の中心波長をそれぞれのホログラム層が選択的に回折するように形成されている。
【0044】
また、参考例として示す虚像観察光学素子は、図7に示すように、反射型ホログラフィック光学素子4をプリズム2と一体的に構成し、さらに、フィルム状のホログラム感光材料付設の容易の確保性及び収差低減のために、ホログラム面を1次元の曲率を持つ曲面として構成することができる。この虚像観察光学素子においては、屈折面3から入射する光束は光束分割面6に対して45°の入射角で入射し、反射されることにより90°偏向して、反射型ホログラフィック光学素子4に向かう。そして、この虚像観察光学素子は、光束分割面6に、45°の傾斜面を有する接眼プリズム9が接合されており、全体として略々立方体形状に形成されている。
【0045】
この虚像観察光学素子を用いて構成された虚像観察光学装置においては、画像表示素子1から射出した光束は、屈折面3を介してプリズム2内に入射する。この光束は、プリズム2の光束分割面6により一部が反射され、プリズム2と一体的に構成されている反射面5及び反射型ホログラフィック光学素子4に入射する。この反射型ホログラフィック光学素子4に入射した光束は、虚像結像のための屈折力を与えられて反射される。反射型ホログラフィック光学素子4に反射された光束は、プリズム2内を通り光束分割面6に入射し、一部がこの光束分割面6を透過して接眼プリズム9を経て瞳7に入射する。このようにして、広画角で歪みの少ない虚像を観察することができる。
【0046】
上述の図7に示した虚像観察光学装置においては、反射型ホログラフィック光学素子4の背面側より入射してくる外界の光束は、その一部が反射型ホログラフィック光学素子4、プリズム2及び接眼プリズム9を通って瞳7に入射する。しかし、プリズム2の反射面5が外界の光束に対して屈折力を持つため、観察者が外界像を正常に見るためには補正用プリズムが必要となる。そこで、図8に示すように、反射型ホログラフィック光学素子4の背面側に補正板となるシースルー補正用プリズム8を追加することにより、歪みのない外界像が観察できるようになる。すなわち、シースルー補正用プリズム8は、プリズム2及び接眼プリズム9と共働して、外界からシースルー補正用プリズム8に入射してこのシースルー補正用プリズム8を透過し、さらに、プリズム2及び接眼プリズム9を透過して瞳7に至る光束に対する光学的パワーを零とするものである。
【0047】
なお、以上に挙げた各実施の形態では、画像表示素子の光源のスペクトルは、回折波長(ブラッグ波長)にするのが望ましい。例えば、カラー表示をする場合にあっては、赤(R)、緑(G)、青(B)の3波長である。つまり、リップマン体積ホログラムは、回折波長選択機能があり、限られたスペクトル幅しか回折光として利用されないため、光利用効率を上げるためには、光源のスペクトルとホログラムの回折波長とをおおよそ一致させることが重要だからである。また、すべての実施の形態において、画像表示素子として液晶ディスプレイを例示しているが、これ以外にも、自発光画像表示素子であるエレクトロ・ルミネッセンス画像表示素子や、フィールド・エミッション画像表示素子などを用いることができる。
【0048】
【実施例】
前述の図5において示した虚像観察光学素子は、図9に示す設計例により実現することができる。また、この設計例における横収差図を図10、図11及び図12に示す。これら図10、図11及び図12に示したデータは、図13に示すように、画像表示素子の表示画面上の各測定位置No.1乃至No.15に対応するものである。
【0049】
また、以下の〔表1〕に上述の設計例の構成パラメータを示す。長さの単位はmmである。
【0050】
【表1】
Figure 0004325033
【0051】
そして、反射型ホログラフィック面1は、以下のパラメータにより定義されている。
【0052】
HTH:体積HOEの厚さ
HIN:体積HOEの基本屈折率
HDI:体積HOEの屈折率変調度
HSW:乾燥後の体積膨張率
HDN:乾燥後の体積屈折率変化
HWL:体積HOE製造波長
HX1、HY1、HZ1:物点光源の座標
HX2、HY2、HZ2:参照点光源の座標
これらパラメータの値は、以下の〔表2〕に示す通りである。
【0053】
【表2】
Figure 0004325033
【0054】
以下の〔表3〕に示す係数は、使用している反射型ホログラフィック面の、物点と参照光源の純粋な2点光源製造構成のホログラムからの非球面の位相ずれをあらわすための係数で、基盤面上のX,Y多項式であらわされる。
【0055】
【表3】
Figure 0004325033
【0056】
また、係数の番号は、以下の式より導かれる。
【0057】
j={(m+n)+m+3n}/2
ここで、m、nはX,Yの指数である。
【0058】
また、第1の非球面である第三面の非球面のパラメーターを以下に示す。
【0059】
多項式は、以下の〔数1〕によりあらわされる。
【0060】
【数1】
Figure 0004325033
【0061】
ここで、Kは、コーニック定数、Aは、4次の係数、Bは、6次の係数、Cは、8次の係数、Dは、10次の係数である。それぞれの値は、以下の〔表4〕に示す通りである。
【0062】
【表4】
Figure 0004325033
【0063】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る虚像観察光学素子及び虚像観察光学装置においては、反射型ホログラフィック光学素子と、画像表示素子と、反射型ホログラフィック光学素子が付設された平面の反射面と平面の光束分割面との間に屈折率が1より高い媒質で形成された屈折光学素子を配置することによって、広画角、低収差の虚像表示を実現することができる。
【0064】
さらに、原理的に回折波長選択性を有し、入射波面に対して非軸対称な位相差を付与して入射光束を回折させるリップマン体積ホログラム素子を反射型ホログラフィック光学素子として反射鏡に利用し、ホログラム層が回折現象を起こす波長がそれぞれ異なる複数のホログラム層により構成されることにより、従来の半透鏡を用いてシースルー機能を付加している虚像観察光学系に比較して明るい虚像と明るい外界像とを両立させることができるシースルー機能を実現することが可能となる。
【0065】
すなわち、本発明は、明瞭で歪みの少ない観察像を与える機能を持つ虚像観察光学装置及びこのような虚像観察光学装置の構成を可能とする虚像観察光学素子を提供し、また、明瞭で歪みの少ない観察像を与えると同時に外界を明るく観察することができるシースルー機能をあわせ持つ虚像観察光学装置及びこのような虚像観察光学装置の構成を可能とする虚像観察光学素子を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る虚像観察光学素子を用いて構成された本発明に係る虚像観察光学装置の構成を示す側面図である。
【図2】 上記虚像観察光学装置において使用されるリップマン体積ホログラムの構成を示す断面図である。
【図3】 上記リップマン体積ホログラムにおける2点からの反射光同士の干渉を示す断面図である。
【図4】 上記リップマン体積ホログラムにおける2層からの反射光同士の干渉を示す断面図である。
【図5】 上記虚像観察光学素子及び虚像観察光学装置の構成の他の形態を示す側面図である。
【図6】 上記図5に示した虚像観察光学素子及び虚像観察光学装置において、シースルー機能を追加した構成を示す側面図である。
【図7】 上記虚像観察光学素子及び虚像観察光学装置の構成のさらに他の形態を示す側面図である。
【図8】 上記図7に示した虚像観察光学素子及び虚像観察光学装置において、シースルー機能を追加した構成を示す側面図である。
【図9】 上記図5に示した虚像観察光学素子の設計例における形状を示す側面図である。
【図10】 上記図9に示した虚像観察光学素子の設計例における横方向の画角0°における横収差を示すグラフである。
【図11】 上記図9に示した虚像観察光学素子の設計例における横方向の画角−8.5°における横収差を示すグラフである。
【図12】 上記図9に示した虚像観察光学素子の設計例における横方向の画角−17°における横収差を示すグラフである。
【図13】 上記図10乃至図12に示した横収差のデータの測定位置を示す正面図である。
【図14】 従来の虚像観察光学装置の構成を示す側面図である。
【図15】 従来の虚像観察光学装置の構成の他の例を示す側面図である。
【図16】 従来の偏芯系の虚像観察光学装置の構成を示す側面図である。
【図17】 従来の偏芯系の虚像観察光学装置の構成の他の例を示す側面図である。
【図18】 上記図17に示した従来の虚像観察光学装置において、シースルー機能を追加した構成を示す側面図である。
【図19】 従来の偏芯系の虚像観察光学装置であってリップマン体積ホログラムを用いた構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1 画像表示素子、2 プリズム、3 屈折面、4 ホログラフィック光学素子、5 反射面、6 光束分割面、7 瞳、8 シースルー補正用プリズム

Claims (6)

  1. 入射面となる屈折面と反射型ホログラフィック光学素子により構成される平面からなる反射面と該反射面と平行に配設される平面からなる光束分割面とを有し、屈折率が1より大きい媒質により構成された屈折光学素子からなり、
    上記屈折面から入射した光束を、少なくとも1回以上、上記反射面に入射させ、上記光束分割面より出射させ
    上記屈折光学素子の反射型ホログラフィック光学素子は、入射波面に対して非軸対称な位相差を付与して入射光束を回折させるリップマン体積ホログラム素子であり、ホログラム層が、回折現象を起こす波長がそれぞれ異なる複数のホログラム層により構成される虚像観察光学素子。
  2. 画像表示素子と、
    入射面となる屈折面と反射型ホログラフィック光学素子により構成される平面からなる反射面と該反射面と平行に配設される平面からなる光束分割面とを有し、屈折率が1より大きい媒質により構成された屈折光学素子とを備え、
    上記画像表示素子から射出された光束は、上記屈折面から上記屈折光学素子内に入射し、少なくとも1回以上上記反射面に入射し、上記光束分割面より出射し、
    上記屈折光学素子の反射型ホログラフィック光学素子は、入射波面に対して非軸対称な位相差を付与して入射光束を回折させるリップマン体積ホログラム素子であり、ホログラム層が、回折現象を起こす波長がそれぞれ異なる複数のホログラム層により構成される虚像観察光学装置。
  3. 上記画像表示素子は、自発光画像表示素子である請求項記載の虚像観察光学装置。
  4. 上記画像表示素子は、空間光変調素子とこの空間光変調素子を照明する照明手段とを有して構成されている請求項記載の虚像観察光学装置。
  5. 上記照明手段は、光源として発光ダイオードを備えている請求項の虚像観察光学装置。
  6. 上記照明手段は、光源としてレーザ発振器を備えている請求項の虚像観察光学装置。
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