JP4324217B2 - 交流電動機 - Google Patents

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Description

本発明は、交流電動機の高効率化、高出力化、高トルク化、小形化、および温度上昇の低減化を図りつつ、最大で150%負荷まで商用電源にじか入れ始動をすることができ、インバータ使用による可変速駆動および定速度駆動を円滑に行うことができるようにした交流電動機に関するものである。
交流電動機のうち、誘導電動機は、負荷に応じてすべりを生じて回転し、回転子電流が流れてトルクが発生するので、電源周波数に同期した定速度駆動が難しく、また、回転子電流が流れて電力の損失となり、温度上昇の原因となるという問題があった。
また、ブラシレスDCモータは、回転する永久磁石の界磁極を利用しているので、誘導電動機のような回転子電流が不要となり効率が向上するとともに、定速度駆動が可能となるが、位置検出のエンコーダや回転速度の検出が必要となり、駆動装置の構成が複雑となり高価となるという問題があった。
前記問題点を改善するために、出願人らは、かご形又は巻線形を有する交流電動機の回転子表面に円弧状又は円筒形永久磁石を設けて非突極機として構成し、交流電動機の高効率化、高出力化、高トルク化、小形化、および温度上昇の低減化を図ることができるとともに、ブラシレスDCモータのような位置検出のエンコーダや回転速度の速度検出器を使用することなしに、高精度の定速度駆動および可変速駆動を行うことができるようにした安価な交流電動機を提案している(特許文献1参照)。
特開2006−101623号公報
しかし、前記出願人らが提案した交流電動機は、同期速度までの始動に際して軽負荷(定格出力の30%程度まで)では商用電源にじか入れ始動をすることができるが、30%以上の高負荷ではじか入れ始動をすることができないという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためのものであり、交流電動機の高効率化、高出力化、高トルク化、小形化、および温度上昇の低減化を図りつつ、最大で150%の高負荷までじか入れ始動をすることができ、また、インバータ使用による可変速駆動および定速度駆動を円滑に行うことができるようにした交流電動機を提供するものである。
上記課題を解決するべく、請求項1に記載の本発明の交流電動機は、回転磁界を形成するために、固定子鉄心および該固定子鉄心に巻かれた分布巻線又は集中巻線を有する固定子と、円筒状に構成されたかご形又は巻線形の回転子導体を有する円筒形の回転子と、を具えた交流電動機において、前記交流電動機が同期速度において円滑に回転するように、 前記固定子の磁極数と同じ磁極数を有し前記回転子導体の表面の周方向を覆う、円筒形の永久磁石又は曲面板状の永久磁石をほぼ隙間無く円筒状に並べて形成された円筒状の永久磁石が、前記回転子の軸方向を部分的に覆うように装着され、そして前記円筒形の永久磁石又は前記円筒状の永久磁石の表面と、前記円筒形の永久磁石又は前記円筒状の永久磁石により軸方向に覆われていない回転子導体の表面と、が露出されるように構成されることを特徴とする。
請求項2に記載の本発明の交流電動機は、請求項1に記載の交流電動機において、前記円筒形の永久磁石が、前記円筒形の周方向に固定子の磁極数と同じ磁極数を有するように着磁されたことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明の交流電動機は、請求項1に記載の交流電動機において、前記円筒状の永久磁石が、回転子の軸方向に対して垂直な断面の形状を円弧状に形成した磁石を前記回転子の周方向に固定子の磁極数と同じ数並べて構成されたことを特徴とする。
請求項4に記載の本発明の交流電動機は、請求項1記載の交流電動機において、前記円筒状の永久磁石が、回転子の軸方向に対して垂直な断面の形状を三日月状に形成した磁石を前記回転子の周方向に固定子の磁極数と同じ数並べて構成されたことを特徴とする。
請求項5に記載の本発明の交流電動機は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の交流電動機において、前記回転子の表面に予め切削部を形成し、該切削部に前記永久磁石装着されるようにしたことを特徴としている。
請求項6に記載の本発明の交流電動機は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の交流電動機において、80%以上の最大効率を得るために、前記固定子巻線に供給される商用電源の印加電圧に対して75%〜100%の誘導起電力(逆起電圧)となるように、前記永久磁石に着磁したことを特徴としている。
本発明による交流電動機によれば、回転磁界を形成するために、固定子鉄心および該固定子鉄心に巻かれた分布巻線又は集中巻線を有する固定子と、円筒状に構成されたかご形又は巻線形の回転子導体を有する円筒形の回転子と、を具えた交流電動機において、前記交流電動機が同期速度において円滑に回転するように、前記交流電動機が同期速度において円滑に回転するように、前記固定子の磁極数と同じ磁極数を有し前記回転子導体の表面の周方向を覆う、円筒形の永久磁石又は曲面板状の永久磁石をほぼ隙間無く円筒状に並べて形成された円筒状の永久磁石が、前記回転子の軸方向を部分的に覆うように装着され、そして前記円筒形の永久磁石又は前記円筒状の永久磁石の表面と、前記円筒形の永久磁石又は前記円筒状の永久磁石により軸方向に覆われていない回転子導体の表面と、が露出されるように構成されるので、150%の負荷でも商用電源にじか入れ始動をすることができ、また、電源周波数やインバータ装置の任意の周波数でオープン・ループで同期速度まで円滑に始動することができるとともに、同期速度においてもオープン・ループで円滑な回転ができる。
また、上記のように円滑な始動および円滑な回転を実現すると同時に高効率化、高出力化、高トルク化、小形化およびセンサレス化とすることができ、安価な可変速駆動および定速度駆動の誘導電動機とすることができる。
さらに、回転子電流による電力の損失が少なくなり、温度上昇が減少して高効率化を図ることができる省電力モータとすることができる。
またさらに、回転子導体には負荷変動に伴う速度の変動を抑制するダンパ効果が発生するので、円滑な可変速駆動や定速度駆動を行うことができる。
以下、本発明に係る交流電動機の実施形態を、図1乃至図13の図面を参照して説明する。
図1乃至図3は、本発明による交流電動機Mの回転子Rの一実施形態を示し、図1は回転子Rの側面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB−B線断面図を示す。図1において、符号Rは回転子を示し、回転子Rの外周縁部には、軸方向に延びるかご形の回転子導体2が所定間隔をおいて複数本配設されている。前記回転子導体2は、回転子Rの回転角に伴うトルク変動の発生を防ぐために、スキューされて配設されている。なお、前記かご形の回転子導体2のかわりに巻線形の回転子導体を用いてもよい。
前記回転子Rの軸方向中間部分の表面には、回転子Rを周囲から覆うように、永久磁石1が4つ円筒状に装着され、円筒状の永久磁石は図示しない固定子の磁極数と同じ磁極数(4つ)を有する。前記永久磁石1は、前記回転子Rの軸方向に対して垂直な断面形状が円弧状に形成されている。前記回転子Rの表面に装着された4つの永久磁石1は、隣接する永久磁石1との間に所定の極間間隔x1を有しつつ、回転子Rの軸方向に延在する回転子導体2を覆うように、回転子Rの軸方向に一定長さを具えて装着されている。
これにより、回転子Rの軸方向中間部分の回転子導体2が永久磁石1で覆われるとともに、回転子Rの永久磁石1で覆われていない両端部分の回転子導体2が露出するようになっている。
なお、前記固定子は、固定子鉄心と、該固定子鉄心に巻かれた分布巻線又は集中巻線よりなる固定子巻線とを有している。また、前記固定子の磁極数は、前記4つに限定されるものではない。
前記回転子Rの中心部には、回転子Rを回転可能に軸支する回転子軸3が設けられている。また、前記回転子Rの両端部には、それぞれ、前記回転子導体2と接続する短絡環4が設けられている。
前記回転子Rの表面に前記永久磁石1を装着するには、回転子Rの表面を予め永久磁石1の厚さだけ切削加工して切削部5を形成し、該切削部5に永久磁石1を装着する。なお、永久磁石1の装着部分を予めカットした回転子鉄心をアルミニウムダイカストにより製作して、その回転子Rの表面に永久磁石1を装着するようにしてもよい。
本実施形態の場合、交流電動機Mは三相誘導電動機として構成されており、定格電圧200V、定格電流1.05A、周波数50Hz、定格出力200W、定格回転数1400min-1、回転子直径66mm、回転子導体2のスロット数が40となっている。
また、図3に示すように、永久磁石1が周囲から装着された部分の回転子Rの回転子導体2の高さh1は9.5mm、回転子Rの表面に装着する永久磁石1の厚みt1は3mmとなっており、その厚み分だけ回転子Rの表面が切削加工されている。
さらに、回転子Rの表面に装着された永久磁石1の隣接する磁石との間の極間間隔x1は1mmとなっている。
またさらに、図1に示すように、永久磁石1の回転子Rの軸方向の長さは誘導起電力(逆起電圧)が160Vで、三相電源の印加電圧205Vに対して78%の場合、L1=35mm、永久磁石1で覆われていない回転子Rの両端部分の軸方向の長さはそれぞれ同じ長さでL2=12.5mmとなっている。これについての負荷試験結果を表2に示す。
図4は、前記した実施形態の回転子Rを有する交流電動機Mの駆動装置の構成を示す。6は、前記回転子Rを有する交流電動機Mをじか入れ始動するための商用電源(三相電源)の供給配線である。交流電動機Mに三相電源を直接印加して、電源周波数の同期速度までじか入れ始動を行うようになっている。
図4中符号7は、インバータ装置8の指令周波数であり、9は、インバータ装置8を電源として交流電動機Mに電力を供給する電力供給線である。インバータ装置8は、指令周波数7に関して可変電圧と可変周波数の変換装置と、回転速度の演算と表示との機能を備えている。
指令周波数7をインバータ装置8に入力すると、インバータ装置8では指令周波数7によりV/f制御がなされ、電力供給線9を通して交流電動機Mに電力を供給する。V/f制御により交流電動機Mを始動させ、指令周波数7を一定に保てば定速度駆動が、また、指令周波数7を可変にすれば可変速駆動を行うことができるようになっている。
ここで、前記回転子Rを有する交流電動機Mをじか入れ始動すると、回転子Rの永久磁石1覆われていない部分の回転子導体2及び永久磁石1覆われた部分の回転子導体2で誘導電流が生じて誘導トルクが発生する。
しかし、前記回転子Rの永久磁石1覆われた部分では、この永久磁石1が負荷となっ
て十分な誘導トルクを発生することができず、もっぱら始動時の誘導トルクは、前記回転子Rの永久磁石1覆われていない部分で発生することになる。
そして、本実施形態による回転子Rを有する交流電動機Mによれば、前記永久磁石1覆われていない部分で発生した誘導トルクにより、150%の負荷でも商用電源に直接じか入れ始動して、電源周波数の同期速度まで始動することができ、そのために、交流電動機Mの始動を確実に、かつ、容易に行うことができる。
また、前記回転子Rを有する交流電動機Mでは、三相電源の供給配線6による商用周波数又はインバータ装置8の一定の指令周波数7で回転している場合、回転子Rの表面に装着した永久磁石1に発生するマグネットトルクによって同期速度で回転して、確実な定速度駆動を行うことができる。
さらに、負荷変動に伴い速度が変動する場合には、回転子導体2に誘導電流が生じて誘導トルクが発生し、この誘導トルクが速度変動を抑制するダンパ効果として作用するので、可変速駆動や定速度駆動でも円滑な駆動を行うことができる。
なお、前記回転子Rに装着された永久磁石1は、図5に示すように、回転子Rの軸方向に対して垂直な断面形状を円筒状に形成してもよい。この場合、前記永久磁石1を円筒状に形成しても、円筒の周方向に固定子の磁極数と同じ磁極数を有するように着磁されているのはもちろんのことである。このように形成すれば、前記永久磁石1の部品点数を前記した4つから1つに削減させることができる。
また、図6に示すように、前記永久磁石1は、回転子Rの軸方向に対して垂直な断面形状を三日月状に形成してもよい。このように形成すれば、回転子Rの回転角に伴うトルク変動の発生を防ぐことができる。
さらに、図7乃至図9に示すように、前記回転子Rの軸方向の一方の片側にのみ前記永久磁石1がL3の長さで装着され、回転子Rの他方の片側にはL4の長さで回転子導体2が露出するように構成してもよい。なお、前記永久磁石1は、断面形状が前述した円弧状、円筒状及び三日月状のいずれであってもよい。
またさらに、図10乃至図12に示すように、前記回転子Rの軸方向両端部分に前記永久磁石1が装着され、回転子Rの中央部分には、L5の長さで回転子導体2が露出するように構成してもよい。この場合、前記回転子Rの両端部分にそれぞれ装着された永久磁石1の軸方向長さは
、ともにL6と同じ長さになっている。なお、前記永久磁石1は、断面形状が前述した円弧状、円筒状及び三日月状のいずれであってもよい。
本発明者らは、前記回転子Rを有する交流電動機Mが、前記したように、交流電動機の始動を確実に、かつ、容易に行うことができるだけでなく、同期運転に入ってからの効率が極めて良くなることを見い出した。以下、負荷試験結果を表1乃至表3に示しながら説明する。
Figure 0004324217
表1は、従来形の交流電動機のデータを示し、200Wの誘導電動機を三相電源(200V、50Hz)にじか入れ始動後の負荷試験結果を示している。表1の固定子電流が1.05Aの各特性値は固定子電流が1.02Aと1.12Aの各特性の値を比例計算して求めた値を示している。表1より最大効率は72%であり、定格出力200Wで固定子電流が1.057A、すべりが0.06生じており、定速度駆動は不可能である。定格電流の1.05Aでトルクは1.34N・mとなっている。
Figure 0004324217
これに対して、表2は、誘導起電力(逆起電力)が160Vであり、三相電源の印加電圧205Vに対して78%である。また表2は、表1の試験で使用した200Wの誘導電動機の回転子表面に、図1に示すような永久磁石1を装着した(L1=35mm、L2=12.5mm)永久磁石付の交流電動機Mのデータを示し、永久磁石付誘導電動機を三相電源(200V、50Hz)にじか入れ始動し、電源周波数の同期速度における定速度駆動時の負荷試験結果を示している。表2の固定子電流が1.05Aの各特性値は固定子電流が0.95Aと1.1Aの各特性の値を比例計算して求めた値を示している。
表2より最大効率は82%であり、表1の従来形の誘導電動機の最大効率より10%向上している。
また、定格出力200Wで固定子電流が約0.77Aとなり、定格電流1.05Aの約73%に減少している。定格電流が1.05Aの時の比例計算では、出力が約272Wとなり、定格出力200Wの約1.36倍の出力が可能である。さらに回転速度は、定格出力の約2.4倍においても同期速度1500min-1の一定値に保たれている。定格電流1.05Aでトルクは1.73N・m(比例計算)となり、同じ定格電流において表1の従来形の誘導電動機よりも0.39N・m増加していることが判明した。
温度上昇については、表1の負荷試験で使用した従来形の交流電動機である誘導電動機では、トルクが1.27N・mで出力約188Wを60分連続運転で負荷した場合に、室温26.3℃において電動機ケースの出力側が61.6℃、電動機ケースの中央部が71.8℃、電動機ケースの後部が64.0℃となり、飽和を示さず上昇している。
これに対して、表2の負荷試験で使用した永久磁石付誘導電動機では、トルクが1.28N・mで出力約201Wを60分連続運転で負荷した場合に、室温21.2℃において電動機ケースの出力側が46.5℃、電動機ケースの中央部が50.8℃、電動機ケースの後部が48.4℃となり、ほぼ飽和を示している。
この結果から、本発明の永久磁石付誘導電動機では、室温を考慮してケースの出力側で10℃、ケース中央で15.9℃、ケースの後部で10.5℃、従来形の誘導電動機より温度が減少していることが判明した。
図13は、交流電動機Mの固定子巻線に供給される印加電圧を可変した場合、一定出力についての固定子端子電圧(印加電圧)と固定子電流のV曲線を示している。このV曲線において、印加電圧と誘導起電力(逆起電圧)とが等しいときに固定子電流は最小となり、力率が100%となることが知られている。
本発明の交流電動機Mの回転子Rの表面に装着された永久磁石1が、交流電動機Mの固定子巻線に供給される商用電源の印加電圧と同じ誘導起電力(逆起電圧)になるように着磁されると、商用電源の印加電圧において固定子電流は最小となり、力率が100%となる。
Figure 0004324217
表3は、前記表1の試験で使用した200Wの誘導電動機の回転子表面に図1に示すように装着された永久磁石1が、商用電源の印可電圧に対して略100%の誘導起電力(逆起電圧)になるように着磁された場合の負荷試験結果を示している。表3の固定子電流が1.05Aの各特性値は固定子電流が1Aと1.1Aの各特性の値を比例計算して求めた値を示している。
この場合、固定子巻線に供給される印加電圧が206V、誘導起電力(逆起電圧)が199V(印加電圧に対して97%)であり、回転子表面Rには、図1に示すように永久磁石1が装着されて、L1=42mm、L2=9mmとなっている。負荷試験結果は、インバータによる50Hz駆動時のものである。
表3の負荷試験結果から、固定子電流(定格値1.05A)が1Aで、トルクが2N・m、出力が約314W、効率が87.3%と最大効率となることが判明した。固定子電流が2.2Aにおいても、同期速度1500min-1の一定値に保たれており、トルクが4N・mで、出力が628.5Wとなり、定格出力の約3倍になることが判明した。なお、この時の効率は79.6%である。
表4は、誘導起電力〈逆起電圧〉が商用電源の印加電圧に対して、78%(表2)、83%(商用電源に直入れ始動後の負荷試験結果から定格値の1.05Aについて比例計算して求めた各特性値を示す)、97%(表3)と、104.3%(インバータ駆動時の負荷試験結果から定格値の1.05Aについて比例計算して求めた各特性値を示す)の場合の固定子電流(定格値)1.05Aについて比例計算して求めた各特性値とさらに力率(比例計算して求めた各特性値からの計算値)を含めた各特性の値が比較され示されている。また、表1の従来型誘導電動機の各特性値についても示している。
表4に示すように、商用電源の印加電圧に対する誘導起電力(逆起電圧)の割合の増加と共に各特性値は増加し、印電圧に対して略100%の誘起電力(逆起電圧)に着磁された場合のトルク、出力、効率と力率の各特性の値が最も向上する。100%以上の誘導起電力に対応する各特性値は、100%の誘導起電力に対応する各特性値よりも減少している。
Figure 0004324217
なお、前記した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変更することができる。
すなわち、前記実施形態では、三相誘導電動機を例に説明したが、三相交流電動機はもとより、単相誘導電動機、二相誘導電動機および多相誘導電動機についても適用できることはいうまでもない。また、商用電源も三相電源に限定されるものではないことはいうまでもない
本発明の一実施形態に係る交流電動機の回転子を示す側断面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 本発明に係る交流電動機の駆動装置を示す構成図である。 図3に示した永久磁石の変形例を示す断面図である。 図3に示した永久磁石の他の変形例を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る交流電動機の回転子を示す側断面図である。 図7のA−A線断面図である。 図7のB−B線断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る交流電動機の回転子を示す側断面図である。 図10のA−A線断面図である。 図10のB−B線断面図である。 交流電動機の固定子巻線に供給される印加電圧を可変した場合の固定子端子電圧と固定子電流との関係を示す図である。
符号の説明
1 永久磁石
2 回転子導体
3 回転子軸
4 短絡環
5 切削部
6 三相電源の供給配線
7 インバータ装置の指令周波数
8 インバータ装置
9 電力供給線
R 回転子
M 交流電動機

Claims (6)

  1. 回転磁界を形成するために、固定子鉄心および該固定子鉄心に巻かれた分布巻線又は集中巻線を有する固定子と、円筒状に構成されたかご形又は巻線形の回転子導体を有する円筒形の回転子と、を具えた交流電動機において、
    前記交流電動機が同期速度において円滑に回転するように、前記固定子の磁極数と同じ磁極数を有し前記回転子導体の表面の周方向を覆う、円筒形の永久磁石又は曲面板状の永久磁石をほぼ隙間無く円筒状に並べて形成された円筒状の永久磁石が、前記回転子の軸方向を部分的に覆うように装着され、そして前記円筒形の永久磁石又は前記円筒状の永久磁石の表面と、前記円筒形の永久磁石又は前記円筒状の永久磁石により軸方向に覆われていない回転子導体の表面と、が露出されるように構成されることを特徴とする交流電動機。
  2. 前記円筒形の永久磁石が、前記円筒形の周方向に固定子の磁極数と同じ磁極数を有するように着磁されたことを特徴とする請求項1記載の交流電動機。
  3. 前記円筒状の永久磁石が、回転子の軸方向に対して垂直な断面の形状を円弧状に形成した曲面板状の永久磁石を前記回転子の周方向に並べて構成されたことを特徴とする請求項1記載の交流電動機。
  4. 前記円筒状の永久磁石が、回転子の軸方向に対して垂直な断面の形状を三日月状に形成した曲面板状の永久磁石を前記回転子の周方向に並べて構成されたことを特徴とする請求項1記載の交流電動機。
  5. 前記回転子の表面に予め切削部を形成し、該切削部に前記永久磁石が装着されるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の交流電動機。
  6. 前記固定子巻線に供給される商用電源の印加電圧に対して75%〜100%の誘導起電力(逆起電圧)となるように、前記永久磁石に着磁したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の交流電動機。
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