JP4323478B2 - 光dqpsk受信機のための位相モニタ装置および位相制御装置、並びにそれらのための方法 - Google Patents

光dqpsk受信機のための位相モニタ装置および位相制御装置、並びにそれらのための方法 Download PDF

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Description

本発明は、光差動4値位相シフトキーイング(DQPSK:Differential quadrature Phase Shift Keying)受信機に係わり、特に、光DQPSK受信機のための位相モニタ装置および位相制御装置、並びにそれらのための方法に係わる。
ここ10年で光通信システムの容量が急速に増加しているが、主流となっている変調技術は、NRZ(nonreturn-to-zero)又はRZ(return-to-zero)フォーマットにおける2値振幅シフトキーイング(OOK(on-off key)とも言う)のままである。最近では、光通信において、デュオバイナリ方式、CSRZ(carrier-suppressed return-to-zero)、DPSK(Differential Phase Shift Keying)などの変調/復調技術が利用されてきている。DPSKでは、情報は、互いに隣接する2つのシンボル間の位相変化により搬送される。2値DPSKでは、位相変化は、「0」または「π」に限定される。4つの位相変化(0、π/2、π、3π/2)を使用する方式は、DQPSKと呼ばれる。従来のOOKと比較すると、DPSKは、3dB程度の光S/N比(OSNR:Optical signal-to-noise ratio)利得の改善、および非線形効果に対する耐力が得られる。光DQPSKは、4値シンボルを送信するので、スペクトル効率が2倍になり、これにより、電気デバイスの速度に対する要求、光分散の調整、偏波モード分散が緩和される。すなわち、光DQPSKは、次世代の光通信システムの有力候補である。
非特許文献1に記載のように、典型的な光DQPSK受信機は、IブランチおよびQブランチに対応する1組のマッハツェンダ干渉計を備える。各マッハツェンダ干渉計は、伝送システムにおけるシンボル時間に相当する光遅延要素τを備えている。また、干渉計のアーム間の光位相差は、Iブランチでは「π/4」に設定され、Qブランチでは「−π/4」に設定される。各干渉計の2つの出力端子は、送信データを再生するためのバランスド光検出器に接続されている。なお、光DQPSK送信機/受信機の構成および動作については、例えば、特許文献1にも記載されている。
上記受信機において、干渉計のアーム間の光位相差が正確に「π/4」および「−π/4」に設定されていることが非常に重要である。そうでないと、許容範囲を超えた光S/N比の劣化が発生する。正確な光位相差を得るためには、通常、フィードバック制御が行われる。受信機における位相誤差をモニタし、位相が目標値に保持されるように受信機の位相を調整するための位相調整信号を生成する。典型的なフィードバック制御の1つとして、dither-peak-detection方法が知られている。この方法では、受信機における位相を周波数fで僅かに変動させ、誤差信号の2f成分をモニタする。受信機における位相が目標値に保持されるようになると、誤差信号の2f成分は最小になる。
しかし、dither-peak-detection方法は、下記の課題がある。
1.位相を変動させると、光S/N比の劣化を引き起こす
2.ピーク検出(上述の最小値の検出)は、調整すべき位相が目標値に調整されているか否かを示すに過ぎない。すなわち、調整すべき位相が目標値よりも大きいのか小さいのかが分からない。
3.ピーク検出信号は、通常、位相誤差に対して2次曲線となるので、位相誤差がゼロに近いと、調整すべき位相に対するピーク検出信号の感度は低下する。
4.位相制御の速度は、変動周波数(上述の周波数f)により制限される。
特表2004−516743号公報(WO2002/051041、US2004/008147) "Optical Differential Quadrature Phase-Shift Key (oDQPSK) for High Capacity Optical Transmission" by R.A.Griffin et al, Optical Fiber Communication Conference and Exhibit, 2002. OFC2002 17-22 March 2002 Pages 367-368
上述の課題を効果的かつ実用的な方法で解決する新しい位相制御技術が必要とされている。
すなわち、本発明の目的は、位相誤差の大きさだけでなく位相誤差の符号もモニタ可能な光DQPSK受信機のための位相モニタ装置を提供することである。
本発明の他の目的は、従来技術の1または複数の制限または課題を解決するための光DQPSK受信機のための位相制御装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、上記位相制御装置を備えた光DQPSK受信機を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、位相誤差の大きさだけでなく位相誤差の符号もモニタ可能な光DQPSK受信機のための位相モニタ方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、従来技術の1または複数の制限または課題を解決するための光DQPSK受信機のための位相制御方法を提供することである。
本発明の光DQPSK受信機のための位相モニタ装置は、それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において、一方のブランチの位相誤差をモニタする。位相モニタ装置は、ミキサおよびそのミキサの後段に設けられる平均化回路を備える。ミキサは、当該ブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号と他方のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号とを掛合わせる。平均化回路は、ミキサからの出力信号を平均化する。平均化回路は、例えば、ローパスフィルタまたはプロセッサで実現することが好ましい。
本発明の光DQPSK受信機のための位相制御装置は、それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において使用される。位相制御装置は、第1のブランチのために設けられる第1の位相制御部、および第2のブランチのために設けられる第2の位相制御部を有する。第1の位相制御部は、第1の位相モニタ部およびその第1の位相モニタ部の後段に設けられる第1の位相調整部を備え、第2の位相制御部は、第2の位相モニタ部、その第2の位相モニタ部の後段に設けられる反転部、およびその反転部の後段に設けられる第2の位相調整部を備える。第1の位相モニタ部は、第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成する。第2の位相モニタ部は、第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成する。反転部は、第2の位相誤差信号に基づいて位相調整信号を生成する。第1および第2の位相調整部は、それぞれ、第1の位相誤差信号および位相調整信号に基づいて第1および第2のブランチの干渉計の位相誤差を調整する。
第1および第2の位相モニタ部は、それぞれ、ミキサおよびその後段に設けられる平均化回路を含むことが好ましい。
平均化回路は、ローパスフィルタまたは平均化処理を実行するプロセッサであることが好ましい。
第1のブランチおよび第2のブランチはそれぞれ光DQPSK受信機のIブランチおよびQブランチであり、反転部はインバータ回路であることが好ましい。この場合、第1および第2の位相調整部は、入力信号の符号が正であれば対応するブランチの干渉計の位相差を増加させ、入力信号の符号が負であれば対応するブランチの干渉計の位相差を減少させるようにしてもよい。
第1の位相制御部において、第1の位相モニタ部と第1の位相調整部との間に増幅器を設けてもよい。また、第2の位相制御部において、第2の位相モニタ部と第2の位相調整部との間に増幅器を設けてもよい。
第1のブランチおよび第2のブランチはそれぞれ光DQPSK受信機のQブランチおよびIブランチであり、反転部はインバータ回路であってもよい。この場合、第1および第2の位相調整部は、入力信号の符号が負であれば対応するブランチの干渉計の位相差を増加させ、入力信号の符号が正であれば対応するブランチの干渉計の位相差を減少させるようにしてもよい。
本発明の光DQPSK受信機は、第1の干渉計、第1のバランスド光検出器、第1のデータ再生回路、第1の位相制御装置を備えた第1のブランチ、および第2の干渉計、第2のバランスド光検出器、第2のデータ再生回路、第2の位相制御装置を備えた第2のブランチを含む。第1の位相制御装置は、第1の位相モニタ部およびその第1の位相モニタ部の後段に設けられる第1の位相調整部を備える。第2の位相制御装置は、第2の位相モニタ部、その第2の位相モニタ部の後段に設けられる反転部、およびその反転部の後段に設けられる第2の位相調整部を備える。第1の位相モニタ部は、第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成する。第2の位相モニタ部は、第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成する。反転部は、第2の位相誤差信号に基づいて位相調整信号を生成する。第1および第2の位相調整部は、それぞれ、第1の位相誤差信号および位相調整信号に基づいて、第1および第2のブランチの干渉計の位相誤差を調整する。
本発明の光DQPSK受信機のための位相モニタ方法は、それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において、一方のブランチの位相誤差をモニタする。そして、本発明の位相モニタ方法は、当該ブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号と他方のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号とを掛合わせる手順、上記掛合せにより得られる信号を平均化する手順を含む。
本発明の他の態様の光DQPSK受信機は、第1の干渉計、第1のバランスド光検出器、第1のデータ再生回路、第1の位相制御装置を備えた第1のブランチ、および第2の干渉計、第2のバランスド光検出器、第2のデータ再生回路、第2の位相制御装置を備えた第2のブランチを含む。第1の位相制御装置は、第1の位相モニタ部およびその第1の位相モニタ部の後段に設けられる第1の位相調整部を備える。第2の位相制御装置は、第2の位相モニタ部およびその第2の位相モニタ部の後段に設けられる第2の位相調整部を備える。第1の位相モニタ部は、第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成する。第2の位相モニタ部は、第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成する。第1の位相調整部は、入力信号の符号が正であれば対応する第1のブランチの干渉計の位相差を増加させ、入力信号の符号が負であれば第1のブランチの干渉計の位相差を減少させる。第2の位相調整部は、入力信号の符号が正であれば対応する第2のブランチの干渉計の位相差を減少させ、入力信号の符号が負であれば第2のブランチの干渉計の位相差を増加させる。
本発明の他の態様の光DQPSK受信機のための位相モニタ方法は、それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において使用される。本発明の位相制御方法は、第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成する手順、第1の位相誤差信号に基づいて第1のブランチの干渉計の位相差を調整する手順、第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成する手順、および第2の位相誤差信号に基づいて第2のブランチの干渉計の位相差を調整する手順を含む。
本発明は、光DQPSK受信機のための新規な位相制御技術を提供するものであり、位相モニタ装置は、位相誤差の大きさだけでなく位相誤差の符号(目標値に対して大きい側にずれているのか小さい側にずれているのか)も示すことができる。これにより、dither-peak-detection方法を導入する必要がなくなる。また、位相モニタ装置は、実際の位相誤差に比例する位相誤差信号を生成するので、位相誤差がゼロに近い領域でも位相誤差信号の感度は一定である。
本発明の他の態様の位相モニタ装置は、移相要素を備える遅延干渉計、その遅延干渉計の出力光を検出する光検出器、その光検出器の出力信号からデータを再生するデータ再生回路をそれぞれ備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において、第1のブランチに設けられている遅延干渉計の移相要素の位相誤差をモニタする。この位相モニタ装置は、第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる第1の信号の極性を制御する第1の極性制御手段と、第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる第2の信号の極性を制御する第2の極性制御手段と、第1の極性制御手段により極性が制御された第1の信号と第2の極性制御手段により極性が制御された第2の信号とを掛合わせるミキサと、ミキサの出力信号を平均化する平均化回路と、第1および第2の信号の極性の組合せに応じて平均化回路から得られる複数の値に基づいて位相誤差を算出する演算手段、を有する。
本発明は、下記の1または複数の効果を有する。
(1)新規な位相誤差モニタ装置を使用するので、位相振動を回避できる。この結果、光SN比の劣化または規格違反の発生を回避できる。
(2)位相誤差モニタ装置は、位相誤差の大きさだけでなく位相誤差の符号(目標値に対して大きい側にずれているのか小さい側にずれているのか)も示すことができる。
(3)位相誤差に対する位相誤差信号の微分係数は一定なので、位相誤差制御の精度が向上する。この結果、位相誤差が小さいときであっても位相誤差信号の感度は保障される。
(4)dither-peak-detection方法を使用する必要がないので、位相制御速度は、位相調整のために導入される位相振動の周波数により制限されることがなく、高速な位相ロックが実現される。
(5)位相誤差信号からDC成分を除去できるので、遅延干渉計の位相誤差を精度よく調整できる。この結果、受信特性が向上する。
本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図1〜図4においては、可能な限り、同じ要素には同じ符号を付してある。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態の位相制御装置を備えた光DQPSK受信機の構成を示す図である。図1に示すように、光DQPSK受信機は、2つのブランチ(すなわち、Iブランチ102、Qブランチ103)を備える。Iブランチ102には、マッハツェンダ干渉計104、バランスド光検出器110、データ再生回路111、位相制御装置112が設けられている。同様に、Qブランチ103には、マッハツェンダ干渉計107、バランスド光検出器113、データ再生回路114、位相制御装置115が設けられている。各干渉計104/107の上側アームには、それぞれ、光遅延要素105/108が設けられている。遅延時間は、光DQPSKシステムにおける1シンボル時間である。光DQPSKシステムにおいては、1シンボル時間は、データのビットレートの逆数の2倍に相当する。各干渉計104/107の下側アームには、それぞれ、移相要素106/109が設けられている。Iブランチに設けられている移相要素106の位相量(すなわち、移相量)は「π/4」である。Qブランチに設けられている移相要素109の位相量(すなわち、移相量)は「−π/4」である。これらの位相は、位相制御装置112/115による制御対象である。
Iブランチにおいて、位相制御装置112が備える2つの入力端子の一方は、データ再生回路111の入力端子に接続され、位相制御装置112が備える2つの入力端子の他方は、データ再生回路114の出力端子に接続されている。位相制御装置112の出力端子は、干渉計104の移相要素106に接続されている。同様に、Qブランチにおいて、位相制御装置115が備える2つの入力端子の一方は、データ再生回路114の入力端子に接続され、位相制御装置115が備える2つの入力端子の他方は、データ再生回路111の出力端子に接続されている。位相制御装置115の出力端子は、干渉計107の移相要素109に接続されている。すなわち、Iブランチにおける位相制御装置112への入力信号は、バランスド光検出器110から出力される信号124およびデータ再生回路114から出力される信号129である。また、Qブランチにおける位相制御装置115への入力信号は、バランスド光検出器113から出力される信号128およびデータ再生回路111から出力される信号125である。
なお、上記受信機における干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路は、当業者によってよく知られているデバイスを使用することができる。以下、本発明の位相制御装置について詳しく説明する。
図1に示すように、Iブランチにおいて、位相制御装置112は、位相モニタ部(この実施例においては、ミキサ116および平均化部117を含む)、およびその位相モニタ部の後段に接続される位相調整部119を備える。Qブランチにおいては、位相制御装置115は、直列的に接続された位相モニタ部(この実施例においては、ミキサ120および平均化部121を含む)、反転回路122、および位相調整部123を備える。反転回路122は、この実施例では、インバータ回路である。ミキサは、2つの入力信号を互いに掛合わせるために使用され、平均化部は、ミキサからの信号を平均化する。なお、ミキサおよび平均化部は、いずれもよく知られたデバイスである。ミキサは、例えば、アナログミキサ(例えば、Spectrum Microwave Corporationのミキサ)、或いはA/D変換器の後段においてデジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)で実行される乗算演算により実現される。すなわち、ミキサは、A/D変換器およびその後段に接続されるDSPで実現することができる。A/D変換器は、例えば、Analog Device CorporationのA/D変換器を使用することができる。平均化部は、入力信号の高周波成分を除去すると共に平均化された情報を含む低周波成分を通過させるローパスフィルタ、或いは、DSPを利用した平均化演算によって実現することができる。
以下、図1を参照しながら本発明の原理について説明する。
光DQPSKの変調信号(s(t))101は、図1に示すように、下式で表すことができる。
s(t) = A(t)exp(φn)exp(jωt)
ここで、「A(t)」は、1シンボルに相当するパルス波形を表す。「φn」は、n番目のシンボルの位相を表す。「ω」は、光搬送波の角周波数を表す。「φn」は、π/4、3π/4、5π/4、7π/4、の4値のうちのいずれか1つを取り得る。
光DQPSKでは、情報は、互いに隣接するシンボル間の位相差により伝送される。そして、隣接するシンボル間の位相差は、0、π/2、π、3π/2のいずれか1つである。
光DQPSK受信機理論によれば、Iブランチにおいて、バランスド光検出器110から出力される信号124は、下式で表すことができる。
A2(t)cos(Δφ+π/4+δI)
また、Qブランチにおいて、バランスド光検出器113から出力される信号128は、下式で表すことができる。
A2(t)cos(Δφ−π/4+δQ)
ここで、「Δφ」は、互いに隣接する2つのシンボル間の位相差を表す。「δI」は、Iブランチにおける移相要素106の位相誤差を表し、「δQ」は、Qブランチにおける移相要素109の位相誤差を表す。
データ再生回路111は、ゼロ閾値を用いた閾値判定によりIブランチデータ125を再生する。再生データ125は、「cos(Δφ+π/4)=−sin(Δφ−π/4)」である。同様に、Qブランチ再生データ129は、「cos(Δφ−π/4)=sin(Δφ+π/4)」である。なお、これらの関係は、公知の技術である。
本発明のIブランチ:
ミキサ116には、信号124および信号129が入力される。よって、ミキサ116の出力126は、下式で表される。
A2(t)cos(Δφ+π/4 +δI) cos(Δφ−π/4)
=A2(t)cos(Δφ+π/4 +δI) sin(Δφ+π/4)
=A2(t)cos(Δφ+π/4) sin(Δφ+π/4) cos(δI)−A2(t)sin2(Δφ+π/4)sin(δI)
ここで、位相差Δφは、0、π/2、π、3π/2に均等に分布するので、上記の数式の第1項は、平均化部117により除去される。また、上記数式の第2項は、位相差Δφにかかわらず、平均化部117の前段において「−A2(t)sin(δI)/2」である。したがって、「A2(t)」は、平均化部117により平均化されると、伝送される情報と関係のないある値を持った定数になる。よって、平均化部117から出力される信号127は「−sin(δI)」に比例する。尚、位相誤差が小さければ、信号127は、「−δI」に近似できる。
このように、位相モニタは、位相誤差の大きさだけでなく、位相誤差の符号も検出できる。また、位相誤差に対する誤差信号127の微分係数は一定なので、位相誤差がゼロであっても、位相モニタの感度も一定である。
本発明のQブランチ:
ミキサ120には、信号125および信号128が入力される。よって、ミキサ120の出力130は、下式で表される。
A2(t)cos(Δφ−π/4 +δQ) cos(Δφ+π/4)
=−A2(t)cos(Δφ−π/4 +δQ) sin(Δφ−π/4)
=−A2(t)cos(Δφ−π/4) sin(Δφ−π/4) cos(δQ)+A2(t)sin2(Δφ−π/4)sin(δQ)
ここで、位相差Δφは、0、π/2、π、3π/2に均等に分布するので、上記の数式の第1項は、平均化部121により除去される。また、上記数式の第2項は、位相差Δφにかかわらず、平均化部121の前段において「A2(t)sin(δQ)/2」である。したがって、「A2(t)」は、平均化部121により平均化されると、伝送される情報と関係のないある値を持った定数になる。よって、平均化部121から出力される信号131は「sin(δQ)」に比例する。尚、位相誤差が小さければ、信号131は、「δQ」に近似できる。
このように、位相モニタは、位相誤差の大きさだけでなく、位相誤差の符号も検出できる。また、位相誤差に対する誤差信号131の微分係数は一定なので、位相誤差がゼロであっても、位相モニタの感度も一定である。
このように、本発明の位相モニタ部は、当該ブランチ(Iブランチ又はQブランチ)のデータ再生回路に入力される信号および他方のブランチ(Qブランチ又はIブランチ)のデータ再生回路から出力される信号に基づいて、当該ブランチの位相誤差に比例する誤差モニタ信号を生成することができる。
位相モニタ部の後段において、位相誤差信号131は、インバータ回路である反転回路122に与えられる。反転回路122を用いて位相誤差信号131を反転させることにより得られる位相調整信号133は、位相調整部123に入力される。一方、位相誤差信号127は、位相調整信号として直接的に位相調整部119に入力される。
位相調整部119/123は、位相調整信号が「正」であれば、対応するブランチの干渉計104/107の位相量(すなわち、移相要素106/109の移相量)を増加させ、位相調整信号が「負」であれば、対応するブランチの干渉計104/107の位相量を減少させる。位相調整部119/123は、位相調整信号がゼロであれば、動作しない(すなわち、移相要素106/109の移相量をそのまま保持する)。位相調整部119/123として当業者に知られている様々な位相調整器を使用することができる。例えば、カナダのITF Optical Technologies CorporationのDPSK復調器は、干渉計の温度を調整することによって位相差の調整を実現する位相調整器を備えるマッハツェンダ干渉計を提供している。
上記光受信機において、Iブランチの移相要素106の位相が「π/4+δI」であったものとする。すなわち、移相要素106の位相が正の位相誤差δIを有しているものとする。この場合、位相モニタ部から出力される信号127は「−δI(<0)」である。そうすると、位相調整信号127は「負」なので、位相調整部119は、移相要素106の位相量を減らす。この結果、位相は、目標値である「π/4」に近づくことになる。一方、移相要素106の位相が負の位相誤差を有しているものとすると、位相モニタ部から出力される信号127は「正」であり、位相調整部119は、移相要素106の位相量を増加させる。これにより、位相は、目標値に近づく。なお、位相誤差がゼロであれば、位相モニタ部からの出力もゼロである。よって、この場合、位相調整部は動作せず、移相要素106の位相はそのまま保持される。
同様に、Qブランチの移相要素109の位相が「−π/4+δQ」であったものとする。すなわち、移相要素109の位相が正の位相誤差δQを有しているものとする。この場合、位相モニタ部から出力される信号131は「δQ(>0)」である。そして、反転回路122から出力される位相調整信号133は「−δQ(<0)」である。そうすると、位相調整信号133は「負」なので、位相調整部123は、移相要素109の位相量を減らす。これにより、位相は、目標値である「−π/4」に近づくことになる。一方、移相要素109の位相が負の位相誤差を有しているものとすると、位相モニタ部から出力される信号131は「負」であり、反転回路122により得られる位相調整信号133は「正」であるので、位相調整部123は、移相要素109の位相量を増加させる。これにより、位相は、目標値に近づく。なお、位相誤差がゼロであれば、位相モニタ部からの出力もゼロである。よって、この場合、位相調整部は動作せず、移相要素109の位相はそのまま保持される。
<第2の実施形態>
図2を参照しながら本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、基本的には、第1の実施形態と同じである。ただし、第2の実施形態の光DQPSK受信機は、Iブランチの位相制御装置において、平均化部117と位相調整部119との間に直列的に非反転増幅器(G(>0))118が接続されており、また、Qブランチの位相制御装置において、反転回路122が反転増幅器(−G)により構成されている。
上記構成の受信機において、Iブランチの移相要素106の位相が「π/4+δI」であったものとする。すなわち、移相要素106の位相が正の位相誤差δIを有しているものとする。この場合、位相モニタ部から出力される信号127は「−δI(<0)」である。また、非反転増幅器118から出力される信号132は「−GδI」であり、「負」のままである。そうすると、位相調整信号132が「負」なので、位相調整部119は、移相要素106の位相量を減らす。この結果、位相は、目標値である「π/4」に近づくことになる。一方、移相要素106の位相が負の位相誤差を有しているものとすると、位相モニタ部から出力される信号127は「正」であり、位相調整部119に入力される位相調整信号も「正」であるので、位相調整部119は、移相要素106の位相量を増加させる。これにより、位相は、目標値に近づく。なお、位相誤差がゼロであれば、位相モニタ部からの出力もゼロである。よって、この場合、位相調整部は動作せず、移相要素106の位相はそのまま保持される。
同様に、Qブランチの移相要素109の位相が「−π/4+δQ」であったものとする。すなわち、移相要素109の位相が正の位相誤差δQを有しているものとする。この場合、位相モニタ部から出力される信号131は「δQ(>0)」である。そして、反転回路122としての反転増幅器から出力される位相調整信号133は「−GδQ(<0)」である。そうすると、位相調整信号133は「負」なので、位相調整部123は、移相要素109の位相量を減らす。これにより、位相は、目標値である「−π/4」に近づくことになる。一方、移相要素109の位相が負の位相誤差を有しているものとすると、位相モニタ部から出力される信号131は「負」であり、反転回路122としての反転増幅器により得られる位相調整信号133は「正」であるので、位相調整部123は、移相要素109の位相量を増加させる。これにより、位相は、目標値に近づく。なお、位相誤差がゼロであれば、位相モニタ部からの出力もゼロである。よって、この場合、位相調整部は動作せず、移相要素109の位相はそのまま保持される。
<第3の実施形態>
図3を参照しながら本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、基本的には、第1の実施形態と同じである。ただし、第3の実施形態の光DQPSK受信機は、Iブランチの位相制御装置において、平均化部117と位相調整部119との間に直列的に反転回路122’が接続されており、また、Qブランチの位相制御装置は反転回路122を備えていない。更に、位相調整部119’/123’は、位相調整信号が「正」であるときに対応する移相要素の位相量を減らし、位相調整信号が「負」であるときに対応する移相要素の位相量を増やす。なお、位相調整部119’/123’は、位相調整信号がゼロであるときは、位相調整部119/123と同様に、移相要素を調整する動作を行わない。
上記光受信機において、Iブランチの移相要素106の位相が「π/4+δI」であったものとする。すなわち、移相要素106の位相が正の位相誤差δIを有しているものとする。この場合、位相モニタ部から出力される信号127は「−δI(<0)」である。そして、反転回路122’から出力される位相調整信号132は「δI(>0)」である。そうすると、位相調整信号132は「正」なので、位相調整部119’は、移相要素106の位相量を減らす。この結果、位相は、目標値である「π/4」に近づくことになる。一方、移相要素106の位相が負の位相誤差を有しているものとすると、位相モニタ部から出力される信号127は「正」であり、反転回路122’から出力される位相調整信号132は「負」であるので、位相調整部119’は、移相要素106の位相量を増加させる。これにより、位相は、目標値に近づく。なお、位相誤差がゼロであれば、位相モニタ部からの出力もゼロである。よって、この場合、位相調整部は動作せず、移相要素106の位相はそのまま保持される。
同様に、Qブランチの移相要素109の位相が「−π/4+δQ」であったものとする。すなわち、移相要素109の位相が正の位相誤差δQを有しているものとする。この場合、位相モニタ部から出力される信号131は「δQ(>0)」である。そうすると、位相調整信号131は「正」なので、位相調整部123’は、移相要素109の位相量を減らす。これにより、位相は、目標値である「−π/4」に近づくことになる。一方、移相要素109の位相が負の位相誤差を有しているものとすると、位相モニタ部から出力される信号131は「負」なので、位相調整部123’は、移相要素109の位相量を増加させる。これにより、位相は、目標値に近づく。なお、位相誤差がゼロであれば、位相モニタ部からの出力もゼロである。よって、この場合、位相調整部は動作せず、移相要素109の位相はそのまま保持される。
なお、第3の実施形態において、Iブランチに設けられている反転回路122’として反転増幅器を使用し、また、Qブランチの位相制御装置115内で平均化部121と位相調整部123’との間に直列的に非反転増幅器を接続するようにしてもよい。このようなバリエーションは、当業者が上述の記載から実施可能なものであるので、詳しい説明は省略する。
また、上述した非反転増幅器および反転増幅器等は、当業者にとっては公知の技術であり、例えば、Maxim Corporationのアンプシリーズのチップ等により実現される。
<第1〜第3の実施形態のバリエーション>
本発明は、上述の記載に限定されるものではなく、当業者が思いつく様々な設計変更およびバリエーションも含む。例えば、ミキサと平均化部との間に直列的に増幅器を接続してもよい。また、IブランチおよびQブランチにそれぞれ異なる利得を持った増幅器を設けるようにしてもよい。さらに、上述の実施形態においてはIブランチおよびQブランチに同じ位相調整部が設けられているが、互いに異なる位相調整部を設けるようにしてもよい。互いに異なる2つの位相調整部を設ける場合、一方のブランチにおいては、位相調整部への入力信号が「正」であったときに対応する干渉計の移相要素の位相量を増加させ、他方のブランチにおいては、位相調整部への入力信号が「正」であったときに対応する干渉計の移相要素の位相量を減少させる。
第1の実施形態との比較により明らかであるが、位相制御装置112の位相調整部119を図3に示す位相調整部119’に置き換えるとすると、平均化部117に直列的にインバータを接続する必要がある。同様に、第1の実施形態の位相調整部123を図3に示す位相調整部123’に置き換えるとすると、反転回路122を取り除く必要がある。
ミキサの前段において2つの入力信号についてフィルタリングをするためのローパスフィルタを設けてもよい。この場合、このローパスフィルタは、上述の実施例では、当該ブランチのデータ再生回路の入力(すなわち、当該ブランチのバランスド光検出器の出力)、および他のブランチのデータ再生回路の出力に接続される。すなわち、例えば、図4に示すように、Iブランチ102において、ミキサ116への入力信号である信号124、129をそれぞれフィルタリングするためのローパスフィルタ151、152を設け、Qブランチ103において、ミキサ120への入力信号である信号128、125をそれぞれフィルタリングするためのローパスフィルタ153、154を設けるようにしてもよい。なお、図4は、第1の実施形態にローパスフィルタ151〜154を設けた構成を示しているが、第2および第3の実施形態にローパスフィルタ151〜154を設けることも可能である。また、ローパスフィルタを設ける位置は、その機能を発揮できる範囲で広く解釈されるべきであり、当該ブランチのデータ再生回路の直前および他方のブランチのデータ再生回路の直後に限定されるものではない。これらのバリエーションは、本明細書を読んで本発明の原理を理解した当業者には明らかであると思われる。
上述の実施例では、本発明は、第1および第2のブランチを有し、各ブランチにそれぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えたDQPSK受信機のための位相制御方法に適用されている。そして、本発明の方法は、第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて光DQPSK受信機の第1のブランチにおける符号を持った位相誤差信号を得る手順、光DQPSK受信機の第1のブランチにおける符号を持った位相誤差信号に基づいて光DQPSK受信機の第1のブランチの位相誤差を調整する手順、第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて光DQPSK受信機の第2のブランチにおける符号を持った位相誤差信号を得る手順、光DQPSK受信機の第2のブランチにおける符号を持った位相誤差信号に基づいて光DQPSK受信機の第2のブランチの位相誤差を調整する手順、を含む。
なお、本発明について具体的な実施例を参照しながら説明したが、本発明に係る特許請求の範囲は、上述の実施例に限定されるものではなく、本明細書に記載された本発明の趣旨の範囲で当業者が想到可能なすべての設計変更およびバリエーションを含む。
<具体的な実施例>
図5は、本発明の光DQPSK受信機の具体的な実施例の構成を示す図である。以下では、IブランチまたはQブランチの一方をAブランチと呼び、IブランチまたはQブランチの他方をBブランチと呼ぶことにする。
図5において、入力されるDQPSK信号(あるいは、RZ−DQPSK信号)は、分岐され、Aブランチに設けられている遅延干渉計11a、およびBブランチに設けられている遅延干渉計11bに導かれる。遅延干渉計11a、11bは、それぞれ、干渉計104、107に相当する。すなわち、遅延干渉計11aは、光遅延要素105および移相要素106を備え、遅延干渉計11bは、光遅延要素108および移相要素109を備えている。なお、移相要素106、109の移相量は、この実施例では、温度変化を利用して調整される。この場合、たとえば、移相要素106、109の温度が上昇すると、その移相量が大きくなる。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、移相要素106、109の移相量は、例えば、電圧変化等を利用して調整されてもよい。受光回路(Twin−PD)12a、12bは、それぞれ、バランスド光検出器110、113に相当し、遅延干渉計11a、11bの出力光に対応する電流信号を生成する。トランスインピーダンスアンプ(TIA)13a、13bは、それぞれ、受光回路12a、12bにより生成される電流信号を電圧信号に変換する。なお、TIA13a、13bの出力信号は、図1〜図3に示す信号124、128に相当する。
TIA13aの出力信号は、ローパスフィルタ14aを介してミキサ15aに入力されると共に、リミッタアンプ(LIA)16aを介して識別回路17aへ送られる。また、TIA13bの出力信号は、ローパスフィルタ14bを介してミキサ15bに入力されると共に、リミッタアンプ(LIA)16bを介して識別回路17bへ送られる。ここで、ミキサ15a、15bは、それぞれ、ミキサ116、120に相当する。また、ローパスフィルタ14a、14bのカットオフ周波数は、例えば、100MHz程度である。
識別回路17a、17bは、データ再生回路111、114に相当し、例えば、それぞれ、1または複数のDフリップフロップ回路により構成される。また、識別回路17a、17bは、それぞれ、受信信号から再生したクロックを利用して、LIA16a、16bの出力信号の論理判定を行う。そして、識別回路17aから出力されるデータAおよび識別回路17bから出力されるデータBに基づいて送信データが再生される。
識別回路17aの出力信号(データA)は、ローパスフィルタ20bを介してミキサ15bに与えられる。同様に、識別回路17bの出力信号(データB)は、ローパスフィルタ20aを介してミキサ15aに与えられる。なお、識別回路17a、17bの出力信号は、それぞれ、信号125、129に相当する。また、ローパスフィルタ20a、20bのカットオフ周波数は、例えば、100MHz程度である。
ミキサ15aは、ローパスフィルタ14aの出力信号およびローパスフィルタ20aの出力信号を互いに掛合わせる。同様に、ミキサ15bは、ローパスフィルタ14bの出力信号およびローパスフィルタ20bの出力信号を互いに掛合わせる。ミキサ15a、15bの出力信号は、それぞれ、ローパスフィルタ21a、21bにより高周波成分が除去された後、A/D変換器22a、22bによりデジタルデータに変換される。ここで、ローパスフィルタ21a、21bは、平均化回路117、121に相当し、これらのカットオフ周波数は、例えば、100Hz程度である。
このように、ミキサ15aは、Aブランチの識別回路17aの前段から得られる信号とBブランチの識別回路17bの後段から得られる信号とを掛合わせる。同様に、ミキサ15bは、Bブランチの識別回路17bの前段から得られる信号とAブランチの識別回路17aの後段から得られる信号とを掛合わせる。
マイクロコントローラ23aは、A/D変換器22aから出力されるデジタル信号に対して所定の演算を実行し、Aブランチのための位相調整信号を生成する。同様に、マイクロコントローラ23bは、A/D変換器22bから出力されるデジタル信号に対して所定の演算を実行し、Bブランチのための位相調整信号を生成する。ここで、マイクロコントローラ23a、23bは、1つのプロセッサにより実現されてもよい。なお、第1の実施形態を実現するためには、反転回路122の機能は、マイクロコントローラ23bの演算により提供されるようにしてもよい。また、第2の実施形態を実現するためには、非反転増幅器118の機能はマイクロコントローラ23aの演算により提供され、反転増幅器122の機能はマイクロコントローラ23bの演算により提供されるようにしてもよい。さらに、第3の実施形態を実現するためには、反転回路122’の機能は、マイクロコントローラ23aの演算により提供されるようにしてもよい。
マイクロコントローラ23a、23bにより生成される位相調整信号は、それぞれ、D/A変換器24a、24bによりアナログ信号に変換されてヒータ25a、25bに与えられる。すなわち、ヒータ25a、25bは、マイクロコントローラ23a、23bにより制御される。この結果、Aブランチの遅延干渉計11aの移相要素およびBブランチの遅延干渉計11bの移相要素の温度が個々に調整される。ここで、遅延干渉計11a、11bの移相要素の移相量は、温度に依存する。したがって、遅延干渉計11a、11bの移相要素の移相量は、マイクロコントローラ23a、23bが生成する位相調整信号により調整されることになる。
温度検出器26は、遅延干渉計11a、11bの周辺の温度を検出する。温度制御回路27は、温度検出器26による検出結果を参照し、遅延干渉計11a、11bの周辺の温度を所定値に保持するための温度制御信号を生成する。ペルチェ素子28は、温度制御信号に従って、遅延干渉計11a、11bの周辺の温度を所定の温度に保持する。なお、ヒータ25a、25bのみで遅延干渉計11a、11bの移相要素の移相量を目標値に調整可能な場合には、温度検出器26、温度制御回路27、ペルチェ素子28は設けなくてもよい。
上記構成の光DQPSK受信機において、マイクロコントローラ23aは、ローパスフィルタ21aから出力されるAアームモニタ信号がゼロになるようにヒータ25aを制御する。同様に、マイクロコントローラ23bは、ローパスフィルタ21bから出力されるBアームモニタ信号がゼロになるようにヒータ25bを制御する。ここで、遅延干渉計11aの移相要素の位相誤差を「δA」とすると、図1を参照しながら説明したように、Aアームモニタ信号は「−sin(δA)」に比例する。また、遅延干渉計11bの移相要素の位相誤差を「δB」とすると、Bアームモニタ信号は「sin(δB)」に比例する。なお、遅延干渉計11aの移相要素の移相量が目標値(例えば、π/4)に保持されているときにローパスフィルタ21aから出力されるAアームモニタ信号がゼロになること、及び、遅延干渉計11bの移相要素の移相量が目標値(例えば、−π/4)に保持されているときにローパスフィルタ21bから出力されるBアームモニタ信号がゼロになることについては、図1を参照しながら説明した通りである。
上記動作から明らかなように、ミキサ15(15a、15b)、ローパスフィルタ21(21a、21b)、およびマイクロプロセッサ23(23a、23b)は、位相モニタ装置として動作する。また、ミキサ15(15a、15b)、ローパスフィルタ21(21a、21b)、マイクロプロセッサ23(23a、23b)、およびヒータ25(25a、25b)は、位相制御装置として動作する。
図6は、位相モニタ信号についてのシミュレーション結果を示す図である。ここでは、Aブランチに設けられている遅延干渉計11aの移相要素の位相およびBブランチに設けられている遅延干渉計11bの移相要素の位相をパラメータとして得られた位相モニタ信号を示している。
図6において、「○」印は、Aアームモニタ信号およびBアームモニタ信号の双方が安定的にゼロになる組合せを示している。すなわち、遅延干渉計11a、11bの移相が下記の8通りの組合せのいずれかに調整されたときに、Aアームモニタ信号およびBアームモニタ信号の双方が安定的にゼロになる。
組合せパターン1:Aアームの位相=45度、Bアームの位相=−45度
組合せパターン2:Aアームの位相=−135度、Bアームの位相=−45度
組合せパターン3:Aアームの位相=−135度、Bアームの位相=135度
組合せパターン4:Aアームの位相=45度、Bアームの位相=135度
組合せパターン5:Aアームの位相=−45度、Bアームの位相=−135度
組合せパターン6:Aアームの位相=135度、Bアームの位相=−135度
組合せパターン7:Aアームの位相=−45度、Bアームの位相=45度
組合せパターン8:Aアームの位相=135度、Bアームの位相=45度
なお、組合せパターンによっては、識別回路17a、17bによりそれぞれ識別されるデータ(0/1)が変わることがある。ただし、識別回路17a、17bの出力データから送信データを再生する処理を適切に変更すれば、送信データを正しく再生することができる。したがって、上述の実施例では、Aブランチの位相目標値が「π/4」であり且つBブランチの位相目標値が「−π/4」であるが、本発明はこの組合せに限定されるものではない。
図7は、図5に示す光DQPSK受信機における位相制御処理を示すフローチャートである。この処理は、マイクロコントローラ23a、23bにより所定の時間間隔で繰り返し実行される。
ステップS1では、ローパスフィルタ21aの出力信号であるAアームモニタ信号を取得する。ここで、遅延干渉計11aの移相要素の移相量が目標値から「δA」だけずれていたとすると、Aアームモニタ信号は、上述したように「−sin(δA)」となる。すなわち、遅延干渉計11aの移相要素の移相量が目標値よりも小さければ(δA<0)、Aアームモニタ信号は正の値を有する。反対に、遅延干渉計11aの移相要素の移相量が目標値よりも大きければ(δA>0)、Aアームモニタ信号は負の値を有する。
したがって、Aアームモニタ信号がゼロまたは「負」であれば、遅延干渉計11aの移相要素の移相量が目標値以上であると判断される。この場合、ステップS2において、その移相量を小さくするために、ヒータ25aの温度を下げる旨を指示する位相調整信号が生成される。反対に、Aアームモニタ信号が「正」であれば、遅延干渉計11aの移相要素の移相量が目標値よりも小さいと判断される。この場合、ステップS3において、その移相量を大きくするために、ヒータ25aの温度を上げる旨を指示する位相調整信号が生成される。
ステップS4では、ローパスフィルタ21bの出力信号であるBアームモニタ信号を取得する。ここで、遅延干渉計11bの移相要素の移相量が目標値から「δB」だけずれていたとすると、Bアームモニタ信号は、上述したように「sin(δB)」となる。すなわち、遅延干渉計11bの移相要素の移相量が目標値よりも小さければ(δB<0)、Bアームモニタ信号は負の値を有する。反対に、遅延干渉計11bの移相要素の移相量が目標値よりも大きければ(δB>0)、Bアームモニタ信号は正の値を有する。
したがって、Bアームモニタ信号がゼロまたは「負」であれば、遅延干渉計11bの移相要素の移相量が目標値以下であると判断される。この場合、ステップS5において、その移相量を大きくするために、ヒータ25bの温度を上げる旨を指示する位相調整信号が生成される。反対に、Bアームモニタ信号が「正」であれば、遅延干渉計11bの移相要素の移相量が目標値よりも大きいと判断される。この場合、ステップS6において、その移相量を小さくするために、ヒータ25bの温度を下げる旨を指示する位相調整信号が生成される。
上記ステップS1〜S6の処理を繰返し実行することにより、遅延干渉計11a、11bの移相要素の移相量がそれぞれ目標値に収束することになる。なお、ステップS1〜S3の処置と、ステップS4〜S6の処理は、互いに並列に実行されてもよい。
また、位相モニタ信号(Aアームモニタ信号、Bアームモニタ信号)が実質的にゼロであれば、遅延干渉計の位相が目標値に収束していると判断される。この場合、ステップS2、S3、S5、またはS6の処理を実行することなく、対応するヒータの状態をそのまま保持するようにしてもよい。
図7に示す実施例では、Aブランチにおいて位相モニタ信号が「正」であるときに対応するヒータの温度を上げると共に、Bブランチにおいて位相モニタ信号が「正」であるときに対応するヒータの温度を下げる構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、本発明は、図8に示すように、Aブランチにおいて位相モニタ信号が「正」であるときに対応するヒータの温度を下げると共に、Bブランチにおいて位相モニタ信号が「正」であるときに対応するヒータの温度を上げる構成も含む。
図9は、遅延干渉計の位相が目標値に収束する動作のシミュレーション結果を示す図である。ここでは、位相制御開始時の遅延干渉計11a、11bの位相がそれぞれ「132度」「120度」であったものとする。また、制御ステップは、遅延干渉計11a、11bの位相に換算して「2度」である。なお、制御ステップとは、図7または図8に示すフローチャートの処理を1回実行する際に得られる位相変化量を意味する。
実施形態の位相制御装置は、AアームおよびBアームの位相モニタ信号の双方がゼロに収束するように、図7または図8に示すフローチャートの処理を繰り返し実行する。この結果、遅延干渉計11a、11bの位相は、それぞれ、目標値である「45度」「135度」に近づいていく。
次に、位相モニタ方法の具体的な実施例について説明する。なお、本発明の位相モニタ方法では、遅延干渉計11a、11bの移相要素の移相量の目標値からの誤差が検出される。
図10は、位相誤差をモニタする際に解決すべき課題を説明する図である。図10に示すサンプルアンドホールド回路31は、A/D変換器22(22a、22b)において変換されるアナログデータを一時的に保持する回路であり、図5においては省略されている。
位相誤差を表す位相モニタ信号を生成するためには、上述したように、ミキサ15(15a、15b)を用いてローパスフィルタ14(14a、14b)の出力信号xとローパスフィルタ20(20a、20b)の出力信号yとが掛合わされる。そして、ミキサ15の出力信号は、理想的には、「xy(=(A1−A2)×(B1−B2))」である。ところが、信号xおよび信号yは、それぞれDC成分(DCA、DCB)を含んでいる。また、ミキサ15の内部でもDC成分が発生するので、実際のミキサ15に出力信号wは、「xy+DCOUT」となる。
ところで、遅延干渉計11a、11bの移相要素の移相量は、良好な光受信特性を得るためには、目標値(たとえば、π/4、−π/4)に対して±1度の範囲内に調整されていることが望ましい。他方、ミキサ15の出力信号をローパスフィルタ21(21a、21b)でフィルタリングすることにより得られる位相モニタ信号は、ミキサ15の入力レベルを適切に調整した場合であっても、かなり小さくなってしまう。例えば、ミキサ15としてAnalog DeviceのAD835を使用した場合、位相誤差に対する位相モニタ信号の電圧レベル変化は、1mV/度程度である。すなわち、良好な光受信特性を得るためには、位相モニタ信号の電圧レベルを1mV以下の精度で正確にモニタする必要がある。
ところが、ミキサ15において発生するDCオフセット「DCOUT」は、素子ごとに異なっており、また、温度にも依存する。そして、例えば、上述のAD835のDCオフセットは、±75mV程度である。したがって、位相モニタ信号を正確に検出することは容易ではない。すなわち、位相モニタ信号を正確に検出するためには、ミキサ15において発生するDCオフセットの影響を取り除く必要がある。
図11は、実施形態の位相モニタ装置の構成を示す図である。なお、位相モニタ装置の構成および動作は、基本的に、AブランチおよびBブランチにおいて互いに同じである。
実施形態の位相モニタ装置は、ローパスフィルタ14、20とミキサ15との間にスイッチ回路32を備える。スイッチ回路32は、後で詳しく説明するが、マイクロコントローラ23からの指示に従ってローパスフィルタ14、20の出力信号の極性を制御する。なお、サンプルアンドホールド回路31は、マイクロコントローラ23により生成されるトリガ信号のタイミングで、入力信号を保持する。ここで、トリガ信号は、スイッチ回路32に与えられる指示に同期している。マイクロコントローラ23は、A/D変換器22の出力信号に対して所定の演算を実行することにより位相モニタ信号を生成する。
マイクロコントローラ23は、スイッチ回路32が下記の状態1〜状態4をサイクリックに繰り返すように指示信号を生成する。
状態1:ローパフィルタ14の出力信号がそのままミキサ15に与えられ、ローパフィルタ20の出力信号もそのままミキサ15に与えられる
状態2:ローパフィルタ14の出力信号が極性反転してミキサ15に与えられ、ローパフィルタ20の出力信号がそのままミキサ15に与えられる
状態3:ローパフィルタ14の出力信号が極性反転してミキサ15に与えられ、ローパフィルタ20の出力信号も反転極性してミキサ15に与えられる
状態4:ローパフィルタ14の出力信号がそのままミキサ15に与えられ、ローパフィルタ20の出力信号が極性反転してミキサ15に与えられる
状態1〜状態4のときのミキサ15の出力信号W1〜W4は、それぞれ以下の通りである。
W1=DCOUT +(A1−A2+DCA)×(B1−B2+DCB
W2=DCOUT +(A2−A1+DCA)×(B1−B2+DCB
W3=DCOUT +(A2−A1+DCA)×(B2−B1+DCB
W4=DCOUT +(A1−A2+DCA)×(B2−B1+DCB
そして、マイクロコントローラ23は、このようにして得られる出力信号W1〜W4を利用して下記の演算を実行することにより、位相モニタ信号を生成する。
位相モニタ信号=W1−W2+W3−W4=4(A1−A2)(A3−A4)
上記演算において、「A1−A2」はローパスフィルタ14の出力信号の電圧であり、「B1−B2」はローパスフィルタ20の出力信号の電圧である。したがって、上記演算により、DC成分(DCA、DCB、DCOUT)が除去された位相モニタ信号が得られる。
図12(a)は、スイッチ回路32の一実施例を示す図である。スイッチ回路32は、この実施例では、ローパスフィルタ14とミキサ15との間に設けられる4個のスイッチSWA1〜SWA4、およびローパスフィルタ20とミキサ15との間に設けられる4個のスイッチSWB1〜SWB4を含んで構成される。ここで、スイッチSWA1〜SWA4、SWB1〜SWB4は、特に限定されるものではないが、例えば、トランジスタにより構成されるアナログスイッチである。
スイッチSWA1、SWA2は、Aスイッチ信号により制御され、スイッチSWA3、SWA4は、Aスイッチ信号の論理を反転することにより得られる反転Aスイッチ信号により制御される。同様に、スイッチSWB1、SWB2は、Bスイッチ信号により制御され、スイッチSWB3、SWB4は、Bスイッチ信号の論理を反転することにより得られる反転Bスイッチ信号により制御される。ここで、Aスイッチ信号、反転Aスイッチ信号、Bスイッチ信号、反転Bスイッチ信号は、マイクロコントローラ23により生成される。
上記構成のスイッチ回路32において、Aスイッチ信号が「ON」であれば、スイッチSWA1、SWA2がオン状態に制御されると共に、スイッチSWA3、SWA4はオフ状態に制御される。この場合、「X1=A1」且つ「X2=A2」であり、ローパスフィルタ14の出力信号がそのままミキサ15に与えられる。Aスイッチ信号が「OFF」であれば、スイッチSWA1、SWA2がオフ状態に制御されると共に、スイッチSWA3、SWA4はオン状態に制御される。この場合、「X1=A2」且つ「X2=A1」であり、ローパスフィルタ14の出力信号は、その極性が反転した状態でミキサ15に与えられる。同様に、Bスイッチ信号が「ON」であれば、スイッチSWB1、SWB2がオン状態に制御されると共に、スイッチSWB3、SWB4はオフ状態に制御される。この場合、「Y1=B1」且つ「Y2=B2」であり、ローパスフィルタ20の出力信号がそのままミキサ15に与えられる。Bスイッチ信号が「OFF」であれば、スイッチSWB1、SWB2がオフ状態に制御されると共に、スイッチSWB3、SWB4はオン状態に制御される。この場合、「Y1=B2」且つ「Y2=B1」であり、ローパスフィルタ20の出力信号は、その極性が反転した状態でミキサ15に与えられる。
図12(b)は、位相モニタ装置の動作を説明する図である。マイクロコントローラ23は、Aスイッチ信号およびBスイッチ信号を利用して4つの状態(状態1〜状態4)をサイクリックに生成しながら位相モニタ信号を生成する。
状態1:Aスイッチ信号およびBスイッチ信号を「ON」に設定する。この場合、ローパスフィルタ14、20の出力信号は、それぞれ、そのままミキサ15に与えられる。よって、ミキサ15の出力W1は、下記の通りである。
W1=DCOUT +(A1−A2+DCA)×(B1−B2+DCB
状態2:Aスイッチ信号を「OFF」に設定し、Bスイッチ信号を「ON」に設定する。この場合、ローパスフィルタ14の出力信号はその極性が反転した状態でミキサ15に与えられ、ローパスフィルタ20の出力信号はそのままミキサ15に与えられる。よって、ミキサ15の出力W2は、下記の通りである。
W2=DCOUT +(A2−A1+DCA)×(B1−B2+DCB
状態3:Aスイッチ信号およびBスイッチ信号を「OFF」に設定する。この場合、ローパスフィルタ14、20の出力信号は、それぞれ、その極性が反転した状態でミキサ15に与えられる。よって、ミキサ15の出力W3は、下記の通りである。
W3=DCOUT +(A2−A1+DCA)×(B2−B1+DCB
状態4:Aスイッチ信号を「ON」に設定し、Bスイッチ信号を「OFF」に設定する。この場合、ローパスフィルタ14の出力信号はそのままミキサ15に与えられ、ローパスフィルタ20の出力信号は極性が反転した状態でミキサ15に与えられる。よって、ミキサ15の出力W4は、下記の通りである。
W4=DCOUT +(A1−A2+DCA)×(B2−B1+DCB
マイクロコントローラ23は、上述の状態1〜状態4それぞれに対してトリガ信号を生成する。また、サンプルアンドホールド回路31は、トリガ信号が与えられる毎に、ミキサ15の出力信号を保持する。これにより、マイクロコントローラ23は、信号W1〜W4を受け取る。そして、マイクロコントローラ23は、上述した演算により、信号W1〜W4から位相モニタ信号を生成する。
このように、実施形態の位相モニタ装置によれば、DC成分を含まない位相モニタ信号を生成することができる。したがって、この位相モニタ信号を利用してヒータ25a、25bを制御すれば、遅延干渉計11a、11bの移相要素の移相量を精度よく目標値に保持することができる。この結果、光DQPSK受信機の受信特性が向上する。なお、図11〜図12を参照しながら説明した位相モニタ装置は、上述した第1〜第3の実施形態のいずれにも適用可能である。
本発明は、上述した第1〜第3の実施形態および具体的な実施例に加えて、下記の位相モニタ装置、位相制御装置、光DQPSK受信機、位相モニタ方法、および位相制御方法を含む。
(付記1)
それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において、一方のブランチの位相誤差をモニタする位相モニタ装置であって、
当該ブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号と他方のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号とを掛合わせるミキサと、
前記ミキサの後段に設けられ、そのミキサからの出力信号を平均化する平均化回路、
を有することを特徴とする光DQPSK受信機のための位相モニタ装置。
(付記2)
前記平均化回路は、ローパスフィルタまたは平均化処理を実行するプロセッサである、
ことを特徴とする付記1に記載の光DQPSK受信機のための位相モニタ装置。
(付記3)
前記ミキサは、アナログミキサ、または、A/D変換器とそのA/D変換器の後段に設けられるプロセッサとの組合せである、
ことを特徴とする付記1に記載の光DQPSK受信機のための位相モニタ装置。
(付記4)
前記ミキサと前記平均化回路との間に増幅器が設けられる、
ことを特徴とする付記1〜3のいずれか1つの付記に記載の光DQPSK受信機のための位相モニタ装置。
(付記5)
前記当該ブランチのデータ再生回路の前段から前記ミキサへの信号をフィルタリングする第1のローパスフィルタ、
前記他方のブランチのデータ再生回路の後段から前記ミキサへの信号をフィルタリングする第2のローパスフィルタ、
をさらに有することを特徴とする付記1〜3のいずれか1つの付記に記載の光DQPSK受信機のための位相モニタ装置。
(付記6)
それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において使用される位相制御装置であって、
前記第1のブランチのために設けられる第1の位相制御部と、
前記第2のブランチのために設けられる第2の位相制御部、を有し、
前記第1の位相制御部は、第1の位相モニタ部およびその第1の位相モニタ部の後段に設けられる第1の位相調整部を備え、
前記第2の位相制御部は、第2の位相モニタ部、その第2の位相モニタ部の後段に設けられる反転部、およびその反転部の後段に設けられる第2の位相調整部を備え、
前記第1の位相モニタ部は、前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成し、
前記第2の位相モニタ部は、前記第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成し、
前記反転部は、前記第2の位相誤差信号に基づいて位相調整信号を生成し、
前記第1および第2の位相調整部は、それぞれ、前記第1の位相誤差信号および前記位相調整信号に基づいて前記第1および第2のブランチの干渉計の位相を調整する、
ことを特徴とする光DQPSK受信機のための位相制御装置。
(付記7)
前記第1および第2の位相モニタ部は、それぞれ、ミキサおよびその後段に設けられる平均化回路を含む、
ことを特徴とする付記6に記載の光DQPSK受信機のための位相制御装置。
(付記8)
前記平均化回路は、ローパスフィルタまたは平均化処理を実行するプロセッサである、
ことを特徴とする付記7に記載の光DQPSK受信機のための位相制御装置。
(付記9)
前記ミキサは、アナログミキサ、または、A/D変換器とそのA/D変換器の後段に設けられるプロセッサとの組合せである、
ことを特徴とする付記7に記載の光DQPSK受信機のための位相制御装置。
(付記10)
前記第1および第2の位相モニタ部は、それぞれ、
対応するブランチのデータ再生回路の前段から当該位相モニタ部内のミキサへの信号をフィルタリングする第1のローパスフィルタ、
他方のブランチのデータ再生回路の後段から当該位相モニタ部内のミキサへの信号をフィルタリングする第2のローパスフィルタ、を有する、
ことを特徴とする付記7〜9のいずれか1つの付記に記載の光DQPSK受信機のための位相制御装置。
(付記11)
前記第1のブランチおよび第2のブランチはそれぞれ光DQPSK受信機のIブランチおよびQブランチであり、
前記反転部はインバータ回路であり、
前記第1および第2の位相調整部は、入力信号の符号が正であれば対応するブランチの干渉計の位相差を増加させ、入力信号の符号が負であれば対応するブランチの干渉計の位相差を減少させる、
ことを特徴とする付記6〜9のいずれか1つの付記に記載の光DQPSK受信機のための位相制御装置。
(付記12)
前記第1の位相制御部において、前記第1の位相モニタ部と前記第1の位相調整部との間、または、前記第1の位相モニタ部内のミキサと平均化回路との間、の少なくとも一方に増幅器が設けられ、
前記第2の位相制御部において、前記第2の位相モニタ部と前記第2の位相調整部との間、または、前記第2の位相モニタ部内のミキサと平均化回路との間、の少なくとも一方に増幅器が設けられる、
ことを特徴とする付記11に記載の光DQPSK受信機のための位相制御装置。
(付記13)
前記第1のブランチおよび第2のブランチはそれぞれ光DQPSK受信機のQブランチおよびIブランチであり、
前記反転部はインバータ回路であり、
前記第1および第2の位相調整部は、入力信号の符号が負であれば対応するブランチの干渉計の位相差を増加させ、入力信号の符号が正であれば対応するブランチの干渉計の位相差を減少させる、
ことを特徴とする付記6〜9のいずれか1つの付記に記載の光DQPSK受信機のための位相制御装置。
(付記14)
前記第1の位相制御部において、前記第1の位相モニタ部と前記第1の位相調整部との間、または、前記第1の位相モニタ部内のミキサと平均化回路との間、の少なくとも一方に増幅器が設けられ、
前記第2の位相制御部において、前記第2の位相モニタ部と前記第2の位相調整部との間、または、前記第2の位相モニタ部内のミキサと平均化回路との間、の少なくとも一方に増幅器が設けられる、
ことを特徴とする付記13に記載の光DQPSK受信機のための位相制御装置。
(付記15)
それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において使用される位相制御装置であって、
前記第1のブランチのために設けられる第1の位相制御部と、
前記第2のブランチのために設けられる第2の位相制御部、を有し、
前記第1の位相制御部は、第1の位相モニタ部およびその第1の位相モニタ部の後段に設けられる第1の位相調整部を備え、
前記第2の位相制御部は、第2の位相モニタ部およびその第2の位相モニタ部の後段に設けられる第2の位相調整部を備え、
前記第1の位相モニタ部は、前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成し、
前記第2の位相モニタ部は、前記第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成し、
前記第1の位相調整部は、入力信号の符号が正であれば対応する第1のブランチの干渉計の位相差を増加させ、入力信号の符号が負であれば第1のブランチの干渉計の位相差を減少させ、
前記第2の位相調整部は、入力信号の符号が正であれば対応する第2のブランチの干渉計の位相差を減少させ、入力信号の符号が負であれば第2のブランチの干渉計の位相差を増加させる、
ことを特徴とする光DQPSK受信機のための位相制御装置。
(付記16)
前記第1および第2の位相モニタ部は、それぞれ、ミキサおよびその後段に設けられる平均化回路を含む、
ことを特徴とする付記15に記載の光DQPSK受信機のための位相制御装置。
(付記17)
前記第1および第2の位相モニタ部は、それぞれ、
対応するブランチのデータ再生回路の前段から当該位相モニタ部内のミキサへの信号をフィルタリングする第1のローパスフィルタ、
他方のブランチのデータ再生回路の後段から当該位相モニタ部内のミキサへの信号をフィルタリングする第2のローパスフィルタ、を有する
ことを特徴とする付記16に記載の光DQPSK受信機のための位相制御装置。
(付記18)
前記第1の位相制御部において、前記第1の位相モニタ部と前記第1の位相調整部との間、または、前記第1の位相モニタ部内のミキサと平均化回路との間、の少なくとも一方に増幅器が設けられ、
前記第2の位相制御部において、前記第2の位相モニタ部と前記第2の位相調整部との間、または、前記第2の位相モニタ部内のミキサと平均化回路との間、の少なくとも一方に増幅器が設けられる、
ことを特徴とする付記16または17に記載の光DQPSK受信機のための位相制御装置。
(付記19)
第1の干渉計、第1のバランスド光検出器、第1のデータ再生回路、第1の位相制御装置を備えた第1のブランチ、および第2の干渉計、第2のバランスド光検出器、第2のデータ再生回路、第2の位相制御装置を備えた第2のブランチを含む光DQPSK受信機であって、
前記第1の位相制御装置は、第1の位相モニタ部およびその第1の位相モニタ部の後段に設けられる第1の位相調整部を備え、
前記第2の位相制御装置は、第2の位相モニタ部、その第2の位相モニタ部の後段に設けられる反転部、およびその反転部の後段に設けられる第2の位相調整部を備え、
前記第1の位相モニタ部は、前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成し、
前記第2の位相モニタ部は、前記第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成し、
前記反転部は、前記第2の位相誤差信号に基づいて位相調整信号を生成し、
前記第1および第2の位相調整部は、それぞれ、前記第1の位相誤差信号および前記位相調整信号に基づいて前記第1および第2のブランチの干渉計の位相差を調整する、
ことを特徴とする光DQPSK受信機。
(付記20)
前記第1および第2の位相モニタ部は、それぞれ、ミキサおよびその後段に設けられる平均化回路を含む、
ことを特徴とする付記19に記載の光DQPSK受信機。
(付記21)
前記平均化回路は、ローパスフィルタまたは平均化処理を実行するプロセッサである、
ことを特徴とする付記20に記載の光DQPSK受信機。
(付記22)
前記ミキサは、アナログミキサ、または、A/D変換器とそのA/D変換器の後段に設けられるプロセッサとの組合せである、
ことを特徴とする付記20に記載の光DQPSK受信機。
(付記23)
前記第1および第2の位相モニタ部は、それぞれ、
対応するブランチのデータ再生回路の前段から当該位相モニタ部内のミキサへの信号をフィルタリングするする第1のローパスフィルタ、
他方のブランチのデータ再生回路の後段から当該位相モニタ部内のミキサへの信号をフィルタリングする第2のローパスフィルタ、を有する、
ことを特徴とする付記20に記載の光DQPSK受信機。
(付記24)
前記第1のブランチおよび第2のブランチはそれぞれ光DQPSK受信機のIブランチおよびQブランチであり、
前記反転部はインバータ回路であり、
前記第1および第2の位相調整部は、入力信号の符号が正であれば対応するブランチの干渉計の位相差を増加させ、入力信号の符号が負であれば対応するブランチの干渉計の位相差を減少させる、
ことを特徴とする付記19〜23のいずれか1つの付記に記載の光DQPSK受信機。
(付記25)
前記第1のブランチおよび第2のブランチはそれぞれ光DQPSK受信機のQブランチおよびIブランチであり、
前記反転部はインバータ回路であり、
前記第1および第2の位相調整部は、入力信号の符号が負であれば対応するブランチの干渉計の位相差を増加させ、入力信号の符号が正であれば対応するブランチの干渉計の位相差を減少させる、
ことを特徴とする付記19〜23のいずれか1つの付記に記載の光DQPSK受信機。
(付記26)
第1の干渉計、第1のバランスド光検出器、第1のデータ再生回路、第1の位相制御装置を備えた第1のブランチ、および第2の干渉計、第2のバランスド光検出器、第2のデータ再生回路、第2の位相制御装置を備えた第2のブランチを含む光DQPSK受信機であって、
前記第1の位相制御装置は、第1の位相モニタ部およびその第1の位相モニタ部の後段に設けられる第1の位相調整部を備え、
前記第2の位相制御装置は、第2の位相モニタ部およびその第2の位相モニタ部の後段に設けられる第2の位相調整部を備え、
前記第1の位相モニタ部は、前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成し、
前記第2の位相モニタ部は、前記第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成し、
前記第1の位相調整部は、入力信号の符号が正であれば対応する第1のブランチの干渉計の位相差を増加させ、入力信号の符号が負であれば第1のブランチの干渉計の位相差を減少させ、
前記第2の位相調整部は、入力信号の符号が正であれば対応する第2のブランチの干渉計の位相差を減少させ、入力信号の符号が負であれば第2のブランチの干渉計の位相差を増加させる、
ことを特徴とする光DQPSK受信機。
(付記27)
前記第1および第2の位相モニタ部は、それぞれ、ミキサおよびその後段に設けられる平均化回路を含む、
ことを特徴とする付記26に記載の光DQPSK受信機。
(付記28)
前記平均化回路は、ローパスフィルタまたは平均化処理を実行するプロセッサである、
ことを特徴とする付記27に記載の光DQPSK受信機。
(付記29)
前記ミキサは、アナログミキサ、または、A/D変換器とそのA/D変換器の後段に設けられるプロセッサとの組合せである、
ことを特徴とする付記27に記載の光DQPSK受信機。
(付記30)
前記第1および第2の位相モニタ部は、それぞれ、
対応するブランチのデータ再生回路の前段から当該位相モニタ部内のミキサへの信号をフィルタリングする第1のローパスフィルタ、
他方のブランチのデータ再生回路の後段から当該位相モニタ部内のミキサへの信号をフィルタリングする第2のローパスフィルタ、を有する
ことを特徴とする付記27〜29のいずれか1つの付記に記載の光DQPSK受信機。
(付記31)
それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において、一方のブランチの位相誤差をモニタする位相モニタ方法であって、
当該ブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号と他方のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号とを掛合わせ、
上記掛合せにより得られる信号を平均化する、
ことを特徴とする光DQPSK受信機のための位相モニタ方法。
(付記32)
前記掛合せの前に、前記当該ブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記他方のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号の高周波成分を除去する、
ことを特徴とする付記31に記載の光DQPSK受信機のための位相モニタ方法。
(付記33)
それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において使用される位相制御方法であって、
前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成し、
前記第1の位相誤差信号に基づいて前記第1のブランチの干渉計の位相差を調整し、
前記第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成し、
前記第2の位相誤差信号に基づいて前記第2のブランチの干渉計の位相差を調整する、
ことを特徴とする光DQPSK受信機のための位相制御方法。
(付記34)
前記第1の位相誤差信号は、前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号と前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号を掛合わせ、その掛合せにより得られる信号を平均化することで生成される、
ことを特徴とする付記33に記載の光DQPSK受信機のための位相制御方法。
(付記35)
前記第1のブランチおよび第2のブランチはそれぞれ光DQPSK受信機のIブランチおよびQブランチであり、
前記第1のブランチにおいて、前記第1の位相誤差信号の符号が正であれば第1のブランチの干渉計の位相差を増加させ、前記第1の位相誤差信号の符号が負であれば第1のブランチの干渉計の位相差を減少させる調整を行い、
前記第2のブランチにおいて、前記第2の位相誤差信号の符号が正であれば対応する第2のブランチの干渉計の位相差を減少させ、前記第2の位相誤差信号の符号が負であれば第2のブランチの干渉計の位相差を増加させる調整を行う、
ことを特徴とする付記33または34に記載の光DQPSK受信機のための位相制御方法。
(付記36)
移相要素を備える遅延干渉計、その遅延干渉計の出力光を検出する光検出器、その光検出器の出力信号からデータを再生するデータ再生回路をそれぞれ備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において、前記第1のブランチに設けられている遅延干渉計の移相要素の位相誤差をモニタする位相モニタ装置であって、
前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる第1の信号の極性を制御する第1の極性制御手段と、
前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる第2の信号の極性を制御する第2の極性制御手段と、
前記第1の極性制御手段により極性が制御された第1の信号と前記第2の極性制御手段により極性が制御された第2の信号とを掛合わせるミキサと、
前記ミキサの出力信号を平均化する平均化回路と、
前記第1および第2の信号の極性の組合せに応じて前記平均化回路から得られる複数の値に基づいて前記位相誤差を算出する演算手段、
を有することを特徴とする光DQPSK受信機のための位相モニタ装置。
(付記37)
前記演算手段は、前記第1の信号が第1の極性に制御され且つ前記第2の信号が第1の極性に制御されたときに前記平均化回路から得られる第1の値、前記第1の信号が第2の極性に制御され且つ前記第2の信号が第1の極性に制御されたときに前記平均化回路から得られる第2の値、前記第1の信号が第2の極性に制御され且つ前記第2の信号が第2の極性に制御されたときに前記平均化回路から得られる第3の値、前記第1の信号が第1の極性に制御され且つ前記第2の信号が第2の極性に制御されたときに前記平均化回路から得られる第4の値に基づいて前記位相誤差を算出する
ことを特徴とする付記36に記載の光DQPSK受信機のための位相モニタ装置。
(付記38)
前記演算手段は、前記第1の値と前記第3の値との和から前記第2の値および前記第4の値を差し引いた結果を前記位相誤差として出力する
ことを特徴とする付記37に記載の光DQPSK受信機のための位相モニタ装置。
(付記39)
移相要素を備える遅延干渉計、その遅延干渉計の出力光を検出する光検出器、その光検出器の出力信号からデータを再生するデータ再生回路をそれぞれ備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において、前記第1のブランチに設けられている遅延干渉計の移相要素の位相誤差をモニタする位相モニタ方法であって、
前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる第1の信号および前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる第2の信号の極性を制御し、
前記極性が制御された第1の信号と前記極性が制御された第2の信号とを掛合わせ、
掛合せにより得られる信号を平均化し、
前記第1および第2の信号の極性の組合せに応じて得られる複数の平均化された値に基づいて前記位相誤差を算出する、
ことを特徴とする光DQPSK受信機のための位相モニタ方法。
本発明の第1の実施形態の位相制御装置を備えた光DQPSK受信機の構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態の位相制御装置を備えた光DQPSK受信機の構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態の位相制御装置を備えた光DQPSK受信機の構成を示す図である。 第1の実施形態の変形例を示す図である。 本発明の光DQPSK受信機の具体的な実施例の構成を示す図である。 位相モニタ信号についてのシミュレーション結果を示す図である。 位相制御処理を示すフローチャート(その1)である。 位相制御処理を示すフローチャート(その2)である。 遅延干渉計の位相が目標値に収束する動作のシミュレーション結果を示す図である。 位相誤差をモニタする際に解決すべき課題を説明する図である。 位相モニタ装置の具体的な構成を示す図である。 (a)は、スイッチ回路の一実施例を示す図であり、(b)は、位相モニタ装置の動作を説明する図である。
符号の説明
11a、11b 遅延干渉計
12a、12b 受光回路(Twin−PD)
15a、15b ミキサ
17a、17b 識別回路
21a、21b ローパスフィルタ
23a、23b マイクロコントローラ
25a、25b ヒータ
102 Iブランチ
103 Qブランチ
104、107 干渉計
105、108 光遅延要素
106 移相要素(π/4)
109 移相要素(−π/4)
110、113 バランスド光検出器
111、114 データ再生回路
112、115 位相制御装置
116、120 ミキサ
117、121 平均化部
118 非反転増幅器
119、123、119’、123’ 位相調整部
122、122’ 反転回路(反転増幅器)

Claims (10)

  1. それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において、一方のブランチの位相誤差をモニタする位相モニタ装置であって、
    当該ブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号と他方のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号とを掛合わせるミキサと、
    前記ミキサの後段に設けられ、そのミキサからの出力信号を平均化する平均化回路、
    を有することを特徴とする光DQPSK受信機のための位相モニタ装置。
  2. それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において使用される位相制御装置であって、
    前記第1のブランチのために設けられる第1の位相制御部と、
    前記第2のブランチのために設けられる第2の位相制御部、を有し、
    前記第1の位相制御部は、第1の位相モニタ部およびその第1の位相モニタ部の後段に設けられる第1の位相調整部を備え、
    前記第2の位相制御部は、第2の位相モニタ部、その第2の位相モニタ部の後段に設けられる反転部、およびその反転部の後段に設けられる第2の位相調整部を備え、
    前記第1の位相モニタ部は、前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成し、
    前記第2の位相モニタ部は、前記第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成し、
    前記反転部は、前記第2の位相誤差信号に基づいて位相調整信号を生成し、
    前記第1および第2の位相調整部は、それぞれ、前記第1の位相誤差信号および前記位相調整信号に基づいて前記第1および第2のブランチの干渉計の位相差を調整する、
    ことを特徴とする光DQPSK受信機のための位相制御装置。
  3. それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において使用される位相制御装置であって、
    前記第1のブランチのために設けられる第1の位相制御部と、
    前記第2のブランチのために設けられる第2の位相制御部、を有し、
    前記第1の位相制御部は、第1の位相モニタ部およびその第1の位相モニタ部の後段に設けられる第1の位相調整部を備え、
    前記第2の位相制御部は、第2の位相モニタ部およびその第2の位相モニタ部の後段に設けられる第2の位相調整部を備え、
    前記第1の位相モニタ部は、前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成し、
    前記第2の位相モニタ部は、前記第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成し、
    前記第1の位相調整部は、入力信号の符号が正であれば対応する第1のブランチの干渉計の位相差を増加させ、入力信号の符号が負であれば第1のブランチの干渉計の位相差を減少させ、
    前記第2の位相調整部は、入力信号の符号が正であれば対応する第2のブランチの干渉計の位相差を減少させ、入力信号の符号が負であれば第2のブランチの干渉計の位相差を増加させる、
    ことを特徴とする光DQPSK受信機のための位相制御装置。
  4. 第1の干渉計、第1のバランスド光検出器、第1のデータ再生回路、第1の位相制御装置を備えた第1のブランチ、および第2の干渉計、第2のバランスド光検出器、第2のデータ再生回路、第2の位相制御装置を備えた第2のブランチを含む光DQPSK受信機であって、
    前記第1の位相制御装置は、第1の位相モニタ部およびその第1の位相モニタ部の後段に設けられる第1の位相調整部を備え、
    前記第2の位相制御装置は、第2の位相モニタ部、その第2の位相モニタ部の後段に設けられる反転部、およびその反転部の後段に設けられる第2の位相調整部を備え、
    前記第1の位相モニタ部は、前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成し、
    前記第2の位相モニタ部は、前記第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成し、
    前記反転部は、前記第2の位相誤差信号に基づいて位相調整信号を生成し、
    前記第1および第2の位相調整部は、それぞれ、前記第1の位相誤差信号および前記位相調整信号に基づいて前記第1および第2のブランチの干渉計の位相差を調整する、
    ことを特徴とする光DQPSK受信機。
  5. 第1の干渉計、第1のバランスド光検出器、第1のデータ再生回路、第1の位相制御装置を備えた第1のブランチ、および第2の干渉計、第2のバランスド光検出器、第2のデータ再生回路、第2の位相制御装置を備えた第2のブランチを含む光DQPSK受信機であって、
    前記第1の位相制御装置は、第1の位相モニタ部およびその第1の位相モニタ部の後段に設けられる第1の位相調整部を備え、
    前記第2の位相制御装置は、第2の位相モニタ部およびその第2の位相モニタ部の後段に設けられる第2の位相調整部を備え、
    前記第1の位相モニタ部は、前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成し、
    前記第2の位相モニタ部は、前記第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成し、
    前記第1の位相調整部は、入力信号の符号が正であれば対応する第1のブランチの干渉計の位相差を増加させ、入力信号の符号が負であれば第1のブランチの干渉計の位相差を減少させ、
    前記第2の位相調整部は、入力信号の符号が正であれば対応する第2のブランチの干渉計の位相差を減少させ、入力信号の符号が負であれば第2のブランチの干渉計の位相差を増加させる、
    ことを特徴とする光DQPSK受信機。
  6. それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において、一方のブランチの位相誤差をモニタする位相モニタ方法であって、
    当該ブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号と他方のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号とを掛合わせ、
    上記掛合せにより得られる信号を平均化する、
    ことを特徴とする光DQPSK受信機のための位相モニタ方法。
  7. それぞれ干渉計、バランスド光検出器、データ再生回路を備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において使用される位相制御方法であって、
    前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第1の位相誤差信号を生成し、
    前記第1の位相誤差信号に基づいて前記第1のブランチの干渉計の位相差を調整し、
    前記第2のブランチのデータ再生回路の前段から得られる信号および前記第1のブランチのデータ再生回路の後段から得られる信号に基づいて、符号を持った第2の位相誤差信号を生成し、
    前記第2の位相誤差信号に基づいて前記第2のブランチの干渉計の位相差を調整する、
    ことを特徴とする光DQPSK受信機のための位相制御方法。
  8. 移相要素を備える遅延干渉計、その遅延干渉計の出力光を検出する光検出器、その光検出器の出力信号からデータを再生するデータ再生回路をそれぞれ備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において、前記第1のブランチに設けられている遅延干渉計の移相要素の位相誤差をモニタする位相モニタ装置であって、
    前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる第1の信号の極性を制御する第1の極性制御手段と、
    前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる第2の信号の極性を制御する第2の極性制御手段と、
    前記第1の極性制御手段により極性が制御された第1の信号と前記第2の極性制御手段により極性が制御された第2の信号とを掛合わせるミキサと、
    前記ミキサの出力信号を平均化する平均化回路と、
    前記第1および第2の信号の極性の組合せに応じて前記平均化回路から得られる複数の値に基づいて前記位相誤差を算出する演算手段、
    を有することを特徴とする光DQPSK受信機のための位相モニタ装置。
  9. 前記演算手段は、前記第1の信号が第1の極性に制御され且つ前記第2の信号が第1の極性に制御されたときに前記平均化回路から得られる第1の値、前記第1の信号が第2の極性に制御され且つ前記第2の信号が第1の極性に制御されたときに前記平均化回路から得られる第2の値、前記第1の信号が第2の極性に制御され且つ前記第2の信号が第2の極性に制御されたときに前記平均化回路から得られる第3の値、前記第1の信号が第1の極性に制御され且つ前記第2の信号が第2の極性に制御されたときに前記平均化回路から得られる第4の値に基づいて前記位相誤差を算出する
    ことを特徴とする付記36に記載の光DQPSK受信機のための位相モニタ装置。
  10. 移相要素を備える遅延干渉計、その遅延干渉計の出力光を検出する光検出器、その光検出器の出力信号からデータを再生するデータ再生回路をそれぞれ備えた第1のブランチおよび第2のブランチを有する光DQPSK受信機において、前記第1のブランチに設けられている遅延干渉計の移相要素の位相誤差をモニタする位相モニタ方法であって、
    前記第1のブランチのデータ再生回路の前段から得られる第1の信号および前記第2のブランチのデータ再生回路の後段から得られる第2の信号の極性を制御し、
    前記極性が制御された第1の信号と前記極性が制御された第2の信号とを掛合わせ、
    掛合せにより得られる信号を平均化し、
    前記第1および第2の信号の極性の組合せに応じて得られる複数の平均化された値に基づいて前記位相誤差を算出する、
    ことを特徴とする光DQPSK受信機のための位相モニタ方法。
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