JP4323092B2 - 電子放出素子のクリーニング - Google Patents

電子放出素子のクリーニング Download PDF

Info

Publication number
JP4323092B2
JP4323092B2 JP2000514296A JP2000514296A JP4323092B2 JP 4323092 B2 JP4323092 B2 JP 4323092B2 JP 2000514296 A JP2000514296 A JP 2000514296A JP 2000514296 A JP2000514296 A JP 2000514296A JP 4323092 B2 JP4323092 B2 JP 4323092B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron
emitting device
cone
hydrogen
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000514296A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001518682A (ja
Inventor
クナル、エヌ・ジョアン
ポーター、ジョン・ディー
スタナーズ、コリン・ディー
スピント、クリストファー・ジェイ
バスコム、ビクトリア・エイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Publication of JP2001518682A publication Critical patent/JP2001518682A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4323092B2 publication Critical patent/JP4323092B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/38Exhausting, degassing, filling, or cleaning vessels
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
    • H01J9/022Manufacture of electrodes or electrode systems of cold cathodes
    • H01J9/025Manufacture of electrodes or electrode systems of cold cathodes of field emission cathodes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)

Description

【0001】
技術分野
本発明は、陰極線管(「CRT」)タイプのフラットパネル型ディスプレイでの使用に適した電子放出デバイスの製造に係るものである。
【0002】
発明の背景
基本的にフラットパネル型CRTディスプレイは、低い内部圧力において動作する電子放出デバイス及び発光デバイスからなる。一般的に電子放出デバイスはカソードと称され、広い領域に電子を放出する電子放出素子を含む。放出された電子は、対応する発光デバイスの領域上に分布する発光素子に向けられる。発光素子は電子の衝当によって光を放出し、ディスプレイのスクリーン上に画像を生じさせる。
【0003】
一般にディスプレイ動作において、電子放出素子は清浄であることが望ましい。特にディスプレイ製造の際に電子放出素子の表面上に積み重なった異物により、電子トンネルバリア(electron tunneling barriers)の高さ及び/又は幅が大きくなる。これにより、ディスプレイの動作電圧がより高くなる。また電子放出表面の異物によって、不均一な放出が生じ、放出が不安定となる。結果として、通常はディスプレイ性能が劣化し、ディスプレイ故障さえも生じる。
【0004】
Liuらの文献(「Modification of Si field emitter surfaces by chemical conversion to SiC」 J. Vac. Sci. Tech. B, March/April 1994, pages 717-721)には、シリコン電子放出素子に用いる種々のクリーニング(清浄化)方法が記載されている。Liuらが指摘するように、純シリコンで作られた電子放出素子は特に化学的反応性を有する。Liuらは酸化物でシャープにしたシリコンホイスカー(oxide-sharpened silicon whiskers)で始めた。シリコンホイスカーの幾つかを950℃でのドライ酸化により更にシャープにした後、フッ化水素酸エッチングで酸化物コーティングを除去する場合もある。
【0005】
Liuらはシリコンホイスカーで一定の製造工程を実施する前に、950℃の減圧下でホイスカーを清浄化して酸化物や他の異物を除去している。また、Liuらは電界蒸発(field evaporation)または不活性ガススパッタリングを用いてシリコンホイスカーを清浄化できることにも言及している。Myersらの文献(「Characterization of amorphous carbon coated silicon field emitters」 J. Vac. Sci. Tech. B, May/June 1996, pages 2024-2029)には、王水中でシリコンホイスカーを清浄化することが記載されている。
【0006】
電子放出素子にとってはシリコン以外の他の材料も魅力がある。一例としてモリブデンがある。Mousaらの文献(「The effect of hydrogen and acetylene processing on microfabricated field emitter arrays」 Appl. Surf. Sci., 1993, pages 218-221)には、円錐形のモリブデン電子放出素子を水素プラズマに曝露することが記載されている。Mousaらは、水素プラズマに曝露したモリブデンエミッタチップに対しては仕事関数が低下することを報告している。非シリコンの電子放出素子、特にモリブデンのような金属からなる電子放出素子の放出能力を改善するためのクリーニング(またはコンディショニング)技術が必要とされている。
【0007】
発明の開示
本発明は以下のような技術を提供する。詳述すると、本発明は、主としてフラットパネル型ディスプレイのような製品での使用に適する電子放出デバイスの電子放出素子の、特に主として金属製のエミッタの、クリーニング技術を提供する。
【0008】
本発明の一局面においては、電子放出デバイスの電子放出素子に積重なっている汚染物質をガス状の産物に転化して(convert)電子放出素子から離隔する。これは、電子放出デバイスを含む部分的に製作されたフラットパネル型ディスプレイのような製造物のチャンバー内に、選択された気相の物質を導入する方法によって実施する。この気体の導入過程は、その選択された気相の物質が汚染物質と実質的に接触するようにして行なわれる。通常、その選択された気相の物質が汚染物質と相互作用してガス状の産物を形成する。詳述すると、通常は電子放出素子を動作させることによって汚染物質をガス状の産物に転化する。その後、チャンバーからそのガス状の産物を除去する。
【0009】
本発明の別の局面においては、再び電子放出デバイスの電子放出素子に積重なっている汚染物質を、同様に電子放出素子に積重なっている更なる物質に転化する。次に、元の汚染物質に比べ容易に除去可能なその更なる物質を、電子放出素子から除去する。液中に溶解させることによって、或いはプラズマに曝露することによって、その更なる物質を除去することができる。中間体の更なる物質への転化を行なう代わりに、元の汚染物質の一部をガス状の産物に直接転化して電子放出素子から離隔することもできる。
【0010】
本発明の更なる局面においては、電子放出デバイスの電子放出素子に沿って形成された表面コーティングを用いて、電子放出素子から汚染物質を除去する。通常は前記電子放出素子の材料の一部と付加した材料とを反応させてその表面コーティングを形成する。例えば、電子放出素子の材料の酸化物としてその表面コーティングを形成することができる。酸化物の形成は、酸素プラズマや、電子放出素子の材料と容易に反応する単原子酸素及び/又はオゾンを二原子酸素から生じさせる化学線と二原子酸素との組合せによって実施される。
【0011】
表面コーティングが電子放出素子に沿って準備された場合、前記汚染物質の除去は様々な方法により取扱うことができる。或る方法においては、電子放出素子上に予め存在する汚染物質を、表面コーティングを形成する間に除去する。これは、表面コーティングを形成する際に、汚染物質をガス状の産物に転化して電子放出素子から離隔することにより行なわれる。
【0012】
別の方法においては、電子放出素子に積重なっている汚染物質の下に表面コーティングを形成する。その後、その汚染物質を除去する。その除去は、例えば、各表面コーティングの少なくとも一部を取除くことにより行なわれる。そこで、積重なっている汚染物質が除去される。
【0013】
更なる方法においては、表面コーティングを形成する際に、電子放出素子を概ね清浄化可能である。後に電子放出素子上に積重なる汚染物質は、その後除去される。この方法では、汚染される前に電子放出素子を保護する。前述の1以上の汚染物質除去技術の何れについても、この方法において汚染物質を除去するために用いることができる。
【0014】
要するに、本発明は電子放出素子から汚染物質を除去するための複数の技術を提供するものである。特定の電子放出デバイスの製造に適するこれらの何れの技術も、そのデバイスの製造において選択して用いることができる。従って、本発明は重分な進歩性を有する。
【0015】
好適実施例の説明
デバイス性能を向上させるために、本発明による電子放出デバイスの電子放出素子のクリーニング(またはコンディショニング)技術を提供する。電子放出デバイスは、典型的には電界放出カソード、即ち電界エミッタであり、電界エミッタに対向して配置された発光デバイスの発光素子の励起(exciting)に適切なものである。電子放出デバイスと発光デバイスの組み合わせにより、フラットパネル型テレビや、或いは、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、及びワークステーション用のフラットパネル型ビデオモニタのような、フラットパネル型ディスプレイのCRTを形成する。
【0016】
以下の記載において、用語“電気的に絶縁性の”(または“誘電性の”)は1010Ω−cmより大きな抵抗率を有する材料に対して適用する。従って、用語“電気的に非絶縁性の”は、1010Ω−cm未満の抵抗率を有する材料を指す。電気的に非絶縁性の材料は(a)抵抗率が1Ω−cm未満の導電性材料及び(b)抵抗率が1Ω−cmから1010Ω−cmの範囲内にある電気的抵抗を有する材料に区別される。これらのカテゴリーは1V/μmを越えない電界に限定される。
【0017】
導電性材料(即ち、導体)の例としては、金属、金属−半導体化合物(金属ケイ化物等)、及び金属−半導体共融混合物がある。また導電性材料には、中位或いは高位までドーピングされた半導体(n型またはp型)が含まれる。電気的抵抗材料には、真性半導体及び軽微にドーピングされた(n型またはp型)半導体が含まれる。さらに、電気的抵抗材料の例としては、(a)サーメットのような金属−絶縁体複合材料(金属粒子を埋入したセラミック)、(b)グラファイト、非晶質炭素、及び改質された(例えば、ドーピングされた、またはレーザーにより改質された)ダイアモンドのような炭素の形態、(c)シリコン−炭素−窒素(silicon-carbon-nitrogen)のような所定のシリコン−炭素化合物がある。
【0018】
図1(a)〜(c)(まとめて「図1」と称する)に本発明が教示する電界エミッタの円錐形の電子放出素子10のクリーニング技術を示す。図1には1つの電子放出素子10を示す。電界エミッタの他の構成部品及び発光デバイスの構成部品は、後述するように図12に示す。
【0019】
図1(a)において、円錐形の電子放出素子10のベース部は電気的非絶縁性の領域に接触する(ここでは示さないが、図12に示す)。ディスプレイ動作においては、電子は主に電子放出コーン(円錐体)10の先端から放出される。通常、コーン10は主として金属(標準的にはモリブデン)からなる。コーン10を形成するために用いることのできる他の材料としては、(a)ニッケル、パラジウム、及び白金のような金属、(b)ルテニウム酸化物のような導電性の金属酸化物、(c)金属カーバイド、及び(d)金属ケイ化物がある。コーン10は概ね金属からなるが、同時に電子放出特性を高める薄いコーティングを有し得る。例えば、コーン10を炭素又は炭素を含有する材料によってコーティングすることにより、仕事関数を低下させ、フラットパネル型CRTディスプレイの必要な動作電圧を低下させることができる。
【0020】
汚染物質(contaminant material)12は、電子放出素子10の円錐形の外側表面上の様々な場所に位置する。汚染物12はコーン10を形成した後に、様々な状況でコーン10上に蓄積する。汚染物12の一部は、通常コーン10を形成した後のフラットパネル型ディスプレイの製造工程においてコーン10上に堆積する。異物12は、高分子材料、とりわけ高分子の残留物のような有機材料及び/又は無機材料で、それらはフォトリソグラフィ処理工程に由来し得るものであり、また金属硝酸塩、酸化物、及び炭酸塩を含むプラズマ(ドライ)又は化学(ウエット)エッチング工程の固体の反応副生物もあり得る。
【0021】
図1のプロセスにおいては、汚染物12をガス状の産物(gaseous products)14に変えて電子放出コーン10から除去する(図1(b)参照)。この異物からガスへの転化(conversion)は、製造過程において、電界エミッタ及び発光デバイスが共に接続され(通常は外壁を介する)、完全にシーリングされていないときに実施される。
【0022】
メインチャンバー(main chamber)は、電界エミッタ、発光デバイス、および外壁によって形成され、チャンバー内には汚染物12で被われた電子放出素子10がチャンバーの内側に沿って配置されている。後述するが、図12にフラットパネル型CRTディスプレイのメインチャンバー(36)を示す。チャンバーは吸気口/排気口(42)を有し、それを通して気体をチャンバー内に流入させ、またチャンバー外に流出させ得る。
【0023】
汚染物12からガス状産物14への転化は、吸気口/排気口を通しメインチャンバーを排気する(即ち、通常約133×10-1Pa(10-1torr)より低い圧力、標準的には約133×10-7Pa(10-7torr)以下の圧力までチャンバーを排気する)ことによって起こる。例えば、水素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、窒素、酸素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、クロロメタン、ジクロロメタン、トリクロロメタン(クロロホルム)、四塩化炭素、四フッ化炭素、フルオロメタン、ジフルオロメタン、メタンからオクタンまで変化するアルカン、エテン(エチレン)からオクテンまで変化するアルケン、エチン(アセチレン)からオクチンまで変化するアルキン、メタノールからヘキサノールまで変化するアルカノール、アセトンからヘキサノンまで変化するケトン、メタナールからヘキサナールまで変化するアルデヒド、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、水、過酸化水素、ヒドラジン、亜酸化窒素、酸化窒素、二酸化窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、アンモニア、ホスフィン、アルシン、スチビン、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、フッ化ホウ素、ジボラン、三フッ化窒素、硫化水素、セレン化水素、テルル化水素、又は二酸化硫黄、又はこれらの2つ以上のガスの組合せのような選択されたガスが、チャンバーの穴部(port)を通して導入される。
【0024】
次にフラットパネル型ディスプレイを操作し、電界エミッタの電子放出コーン10から発光デバイスに向かって電子を放出させる。ディスプレイの動作において、選択されたガスの一部は、異物12と十分に接触する。各コーン10を動作させる作用によって、ガス状の産物14が異物12を覆うようにして、通常は選択されたガスの一部と異物12が相互作用する。相互作用には化学反応が含まれ得る。
【0025】
また、図1の電子放出コーン10を加熱することもできる。メインチャンバー内に導入した選択されたガスによって、異物12の一部又はその全てが燃焼し、それにより汚染物12がガス状の産物14に変えられる。この場合、残留物(図示せず)がコーン10上に若干残ることがある。異物12のある一定の種類の物質、特にある一定の酸化物は、加熱することにより揮発し得る。
【0026】
そこでメインチャンバー12を吸気口/排気口を通して再び排気して、ガス状の産物14をチャンバーから除去する。詳細には、チャンバーは、通常約133×10-7Pa(10-7torr)以下の圧力まで排気される。図1(c)は、ガス状の産物14がコーン10の周辺から取り除かれ、電子放出コーン10がクリーニングされた結果を示す。再度の排気が完了した後に、穴部が完全に閉じられてチャンバーはシールされ、空気が通らないようにされる。ここで図1のプロセスが完了する。
【0027】
所定の用途における図1で示された別の技術では、図1(a)の構造物を酸素プラズマに曝露し、汚染物12をガス状の産物14に変える。酸素プラズマ工程において電子放出コーン10の材料が実質的に酸化されない場合には、図1(b)に示す構造体がプラズマ工程の完了時のものである。例えばプラズマ工程においてコーン10の材料の一部が酸化された場合、通常この別法の技術は、後述するように図3(a)〜(d)又は図6(a)〜(d)で示される。その場合、後述するように酸化膜エッチング(oxide etch)が実施され、コーン10の円錐形表面から酸化物が除去される。
【0028】
本発明による電界エミッタの金属製の電子放出素子10の別のクリーニング技術を図2(a)〜(c)(まとめて「図2」と称する)に示す。図2(a)のプロセスの出発点は、汚染物12が電子放出素子10の円錐形の外側表面上に積重なっている図1(a)の構造体であり、ここでは再び図2(a)として示す。図2のプロセスでは、コーン10にダメージを与えるか、またはコーン10を極端に除去することなしに、少なくとも異物12の一部を迅速な方法又は/及び効率的な方法で異物を直接除去することが困難であることが明らかであるか、又は予想される。
【0029】
図2のプロセスの第1ステップでは、コーン10にダメージを与えることなしに、迅速に、効果的に、そして選択的に電子放出コーン10から除去可能な更なる汚染物(further contaminant)16に汚染物12を変える(図2(b)参照)。この転化過程は、選択された付加材料を元の異物12に反応させて更なる異物16を形成することによって実施できる。付加する材料は、気相及び/又は液相状態であり得る。
【0030】
別法では、異物12の化学的性質を変化させる適切な化学線に曝露することにより、元の異物12から更なる異物16への転化を行なうことが可能である。所定のタイプの異物12に対しては、紫外線(「UV」)が化学線として適切である。また、付加した材料に化学線を当て、異物12と付加した材料とを反応させることによって、元の異物12から更なる異物16を生じさせることができる。その2つの化学線工程は、同時に又は順次に実施可能である。
【0031】
そこで更なる汚染物質16は、電子放出コーン10から除去される。図2(c)は図1(c)と同様に、清浄化されたコーン10を示す。
【0032】
更なる異物16は、様々な方法で除去可能である。例えば、異物16を電子放出コーン10に著しくは作用しないのエッチング液中で溶解可能である。異物16の一部は、エッチング液中に浮遊する粒子に転化できる。同様に、コーン10に著しくは作用しないプラズマを用いて異物16を除去可能である。異物16の成分によっては、適切な化学線を用いて異物16をガス状の産物に変え、コーン10から遠ざける。これら2つ以上の技術を用いて異物16をコーン10から除去することができる。
【0033】
図3(a)〜(d)(まとめて「図3」と称す)に本発明の電界エミッタの金属製電子放出素子10の第3のクリーニング技術を示す。図3のプロセスも同様に図1(a)の構造体から始まり、ここで再び図3(a)として示す。電子放出素子10の円錐形の表面に沿って表面コーティング18を形成し、積重なっている汚染物12をガス状の産物14に変えてコーン10から除去する。図3(b)はその時点の構造体である。
【0034】
図3(b)の電子放出コーン10の表面コーティング18は、様々な方法で形成できる。通常はコーン10の円錐形の表面に沿った材料の一部に追加の材料を反応させてコーティング18を形成する。同時にコーン10を化学線(通常は紫外線)に曝露することによって、反応性を高めることができる。同様に、コーン10を加熱するか、或いは赤外線に曝露することにより反応性を高めることもできる。
【0035】
一般に表面コーティング18は、コーン10の円錐形の表面に沿ってエミッタ材料の薄い層を酸化することにより形成する。例えば、コーン10及び汚染物12を酸素プラズマに曝露することによりコーティング18を形成し、また同時に異物12の少なくとも一部をガス状の産物14に転化することができる。酸素プラズマを用いる代わりに、コーン10及び異物12を、二原子(気相)酸素、及びその二原子酸素の一部から単原子酸素やオゾンを形成する化学線(通常は紫外線)に同時に曝すことができる。低温では二原子の酸素の反応性は高くないが、単原子酸素及びオゾンは両方とも低温で高い反応性を有し、コーン10の円錐形表面に沿ったエミッタ材料と反応しコーティング18を形成する。UV/酸素処理は、通常50℃未満の温度で実施され、異物12の少なくとも一部をガス状の産物14に変える。
【0036】
種々の現象によって、表面コーティング18を形成する際にガス状の産物14を生じさせて電子放出コーン10から除去することができる。例えば、コーティング10をエミッタ材料の酸化物として形成する前述の各方法において、コーティング18の形成過程に含まれる反応の付帯効果によってガス状の産物14を形成できる。反応を助長するための紫外線のような化学線を用いない場合でも、化学線を個別に用いて異物12の一部又はその全てを気相に転化することができる。異物12が比較的高温で揮発する場合には、急速加熱(即ち、急速熱処理)を用いて気化させることができる。
【0037】
表面コーティング18は、電界放出コーン10の放出性能を低下させる場合も低下させない場合もあり得る。放出性能を阻害する場合には、コーティング18の少なくとも一部が除去される。図3(c)はコーティング18の一部を除去した状態を示している。コーティング18の残存部分を符号18Aで示す。図3(d)に示すように、図1(c)と同様にコーティング18を完全に除去することができる。
【0038】
種々の方法によって表面コーティング18を部分的或いは完全に除去することができる。コーティング18をエミッタ材料の酸化物として形成した場合には、適切なプラズマ(通常は水素プラズマ)を用いてコーティングの一部又はその全てを除去することができる。別法として、化学的エッチング液中でコーティング18を部分的に、或いは完全に溶解することができる。通常、この方法ではコーン10をエッチング液中に浸漬する必要がある。コーン10及び表面コーティングの各々が、モリブデン及び酸化モリブデンからなる場合、コーティング18を部分的又は完全に除去するための標準的なエッチング液は、約60℃のトリス−(ハイドロメチル)アミノメタンの水溶液である。
【0039】
別法として、コーン10及びコーティング18に対し、コーティング18を形成するために用いた付加的材料(例えば酸素のようなもの)をコーティング18から除去するような作用を受けさせ、それによりコーティング18をコーン10のエミッタ材料に転化して戻すことができる。この転化は、コーティング18がエミッタ材料の酸化物である場合には単純な還元である。図3(d)はこの別法のコーン10の最終的な構造体を示す。
【0040】
本発明の電界エミッタの金属製電子放出素子10の第4のクリーニング技術を図4(a)〜(d)(まとめて「図4」と称する)に示す。図1(a)の構造体が図4のプロセスの出発点であり、ここでは再び図4(a)として示す。図3のプロセスと同様に、電子放出素子10の円錐形表面に沿って表面コーティング18を形成する。前述の図3のプロセスと同様に、コーティング18は種々の方法で形成可能である。
【0041】
図3と図4の技術は生じる汚染物質12が異なる。異物12の下に表面コーティング18が形成される際には、図4の異物12はガスに転化される代わりに、コーン10に積重なったままである(図4(b)参照)。図4(b)には図示しないが、異物の一部或いはその全ては、コーティング18の形成の際に図2のプロセスにおける更なる異物16と同様に異なる化学的形態(chemical form)に転化され得る。
【0042】
その後、汚染物質12(化学的形態が変化した全ての部分を含む)は除去される。通常、異物の除去は、表面コーティング18の少なくとも一部を取り除くことによって実施する。そこで異物12が取り除かれる。
【0043】
前述した図3のプロセスのような種々の方法によって、表面コーティング18の一部又はその全てを除去することができる。例えば、水素プラズマのようなプラズマを用いてコーティング18の一部或いはその全てを除去する場合、汚染物質12をコーン10付近から離隔するために種々のメカニズムが機能し得る。例えば、プラズマチャンバーの中のプラズマ構成物やガス流れにおいて異物12を一掃することができる。別法あるいは付帯的方法として、静電荷の蓄積によって異物12をプラズマ中に浮遊させることができる。
【0044】
コーティング18を化学的エッチング液によって部分的又は完全に除去する場合、汚染物質12は通常エッチング液中に溶解及び/又は浮遊する。エッチング剤を撹拌することによって、コーン10から異物12の粒子を離隔し、また再びコーン10に付着することを防止し得る。これは、例えばエッチング剤の超音波撹拌によって行なうことができる。またコーン10上に異物12が再付着することを防止するために濾過を用いることもできる。
【0045】
図4(c)は表面コーティング18の一部を取り除くことによって、汚染物質12の除去を行なう状態を示すものである。符号18Aは表面コーティング18の残りである。通常この例において、厚みが減った表面コーティング18Aの存在によって、コーン10の放出性能が大きく低下することはなく、また実際には放出性能が向上することもある。図4(d)は、コーティング18が完全に取除かれるまで除去し続けた場合を示している。
【0046】
図1から図4の技術は、種々の方法において組み合わせることができる。図5(a)〜(c)(まとめて「図5」と称する)及び図6(a)〜(d)(まとめて「図6」と称する)は2つのそれらの組合せの例を表す。
【0047】
図5は、本発明の電界エミッタの金属製の電子放出コーン10のクリーニングのために図1及び図2の技術をどのように組み合わせて用いるかを示すものである。図5のプロセスは再び図1(a)の構造体を出発点とし、ここで再び図5(a)として示す。図5(b)に示すように汚染物12の一部を、ガス状の産物14に変えてコーン10から離隔する。異物12の残りはコーン10上に積み重なる更なる汚染物質16に転化されるが、それらは元の異物12に比べてコーン10から容易に除去することができる。異物12からガス状の産物14及び更なる異物16への転化は、一度の操作又は別々の操作において実施することができる。
【0048】
続いて更なる異物16を除去して、図5(c)の清浄化した構造体を生じさせる。前述の図1及び図2の技術の何れの方法も、図5の技術における種々の転化過程及び除去過程において用いることができる。
【0049】
図6は、本発明の電界エミッタの金属製電子放出コーン10のクリーニングのために、図3及び図4の技術をどのように組み合わせるかを示すものである。図6のプロセスは図1(a)の構造体で始まり、ここで再び図6(a)として示す。図6(b)に示すように、汚染物12の各部分の下のコーン10の円錐形表面に沿って表面コーティング18を形成する。図4のプロセスと同様に、これらの異物12の各部分の一部又はその全ては、コーティング18の形成の際に異なる化学形態に転化され得る。残りの異物12は、ガス状の産物14に転化されてコーン10から離れる。コーティング18の形成および異物12の一部のガス状の産物14への部分的な転化は、一度の操作又は別々の操作において実施することができる。
【0050】
続いて表面コーティング18上に積重なっている汚染物12の各部分が取り除かれる。前述の図3及び図4の技術のいかなる方法も、図6の技術の種々の形成過程、転化過程、及び除去過程において用いることができる。図6(c)はコーティング18の一部を取り除いた際の残りの構造体を示すものであり、符号18Aはコーティング18の残存部分を示す。図6(d)はコーティング18が完全に除去された場合の構造体を示す。
【0051】
図7(a)〜(c)、図8(a)及び(b)、図9(a)〜(d)、図10(a)〜(c)、図11(a)〜(c)(まとめて「図7〜図11」と称する)は概括的な技術を示すものであり、電子放出素子10を清浄に保つように本発明の電界エミッタの金属製電子放出素子10を取り扱うための幾つかの処理の分枝を含む。図7〜図11のプロセスは概ね清浄な状態における素子10から始まる(図7(a)参照)。このため図7(a)の構造体は、例えば図1から図6の何れかの技術によって電子放出コーン10がクリーニングされた直後の状態であるか、又はコーン10の製造が完了した直後の状態であり、且つコーン10が減圧下にあり、吸気口/排気口を通して出入可能である状態を表す。
【0052】
図7(b)に示すように、表面コーティング20を電子放出素子10の外側の円錐形表面に沿って形成する。表面コーティング20は、図3のプロセスにおいて表面コーティング18を形成するために用いた任意の方法に従い形成することができる。例えば、コーン10の材料の薄い層を追加した物質(通常は酸素のようなガス)と反応させることによって、コーティング20を形成することができる。
【0053】
続いて図7(c)に示すように、汚染物質12が表面コーティング20上に積重なる。異物12は種々の方法を用いて除去することができる。それらの4つの方法が、図8(a)及び(b)、図9(a)〜(d)、図10(a)〜(c)、図11(a)〜(c)である。
【0054】
図8(a)及び(b)に示すように、表面コーティング20の一部又は全てを除去して汚染物12を取り除くことができる。図8(a)はコーティング20の一部を除去した状態を示す。符号20Aはコーティング20の残存部分である。図8(b)は、コーティング20を全て除去した状態を示す。
【0055】
図9(a)〜(d)において、異物12はガス状の産物14に転化されコーン10から離れる(図9(a)参照)。コーティング20によってコーン10の放出性能は改善され、また最悪でも放出性能を大きく低下させることはない。そのような場合、図9(b)に示すようにコーティング20を適切に残すことができる。別法として図9(c)に示すようにコーティング20の一部を除去することが可能で、ここで符号20Aはコーティング20の残存部分を示す。最後に、図9(d)はコーティング20が完全に除去された場合を示す。
【0056】
図10(a)〜(c)において、汚染物質12は図10(a)のように更なる汚染物質16に転化される。更なる汚染物質16は、元の異物12に比べてより容易にコーティング20から除去可能である。そのような場合、更なる異物16はコーティング20に大きな影響を及ぼすことなしに個別に除去可能である。或いは、コーティング20の一部又はその全てを除去することによって異物16を取り除くこともできる。図10(b)及び(c)は、コーティング20を部分的に又は完全に除去した場合をそれぞれ表す。
【0057】
図11(a)〜(c)は、図10(a)〜(c)の方法を図9(a)〜(d)の方法とどのように組み合わせるかを示す。異物12の一部を更なる異物16に転化する一方、元の異物12の残りはガス状の産物14に転化されコーン10から離れる(図11(a)参照)。更なる異物16は、元の異物12に比べ表面コーティング20から容易に除去し得るものであり、その後それらは除去される。図11(b)は、コーティング20の少なくとも一部を除去して更なる異物16を取り除いた状態を示す。コーティング20を全て取り除いたものを図11(c)の構造体として示す。
【0058】
図12は、本発明に従いクリーニングされる電子放出コーン10を用いる電界エミッタ30を有するフラットパネル型CRTディスプレイの一例を示す。フラットパネル型ディスプレイの構成部品には、電界エミッタ30に加えて発光デバイス32及び環状の外壁34が含まれる。電界エミッタ30及び発光デバイス32の各々は、外壁34(通常はガラス)を介して組み合わされ、チャンバー36を形成する。同様に符号40はシール材料(通常はガラスフリット)を示し、それにより壁34は発光デバイス32と接続される。
【0059】
フラットパネル型ディスプレイは流入口/流出口42を有し、それを通してチャンバー36に気体を導入し、或いはチャンバー36から気体を排出することができる。流入口/流出口42は、図12の電界エミッタ30の周辺部から延在するように示されている。図12はポート部42の開放した状態を示す。フラットパネル型ディスプレイの最終的な封止において、チャンバー36内の圧力を約133×10-7Pa(10-7torr)以下まで減圧し、穴部42を完全に封止してチャンバー36を空気が通らないようにする。
【0060】
電界エミッタ30は、通常はガラスからなる薄く平坦な電気的に絶縁性のベースプレート50から形成される。下側の電気的に非絶縁性のエミッタ領域がベースプレート50の頂部に位置する。通常そのエミッタ領域は、(a)ベースプレート50上に位置する側方に離隔された概ね平行なエミッタ電極52のグループ及び(b)電気的抵抗層54からなる。図12に示すエミッタ電極52は、一般にアルミニウム又はニッケルのような金属からなる。抵抗層54は、一般にサーメット及び/又はシリコン−炭素−窒素化合物からなる。
【0061】
標準的にはシリコン酸化物又は窒化ケイ素からなる誘電性の層56は、抵抗層54上に位置し、また層54の形状に応じてベースプレート50と接触することもある。側方に離隔された概ね平行な制御電極58のグループが、エミッタ電極50に対し概ね垂直に誘電性の層56を横切り延在する。図12には2つの制御電極58を示している。各制御電極58は、(a)制御電極58の長さを伸長するメイン制御部60及び(b)隣接する1以上のより薄いゲート部62からなる。通常、メイン制御部60及びゲート部62は、両方ともクロムからなる。
【0062】
多数の複合的な開口部が、ゲート部62及び誘電性の層56を通り下側の非絶縁性領域の抵抗層54に向かって下方に延在する。複合的な開口部の各々は、(a)ゲート部62の1つを通り延在するゲート開口部64及び(b)誘電性の層56を通り延在する誘電性開口部66からなる。各複合的な開口部64/66は、1つの電子放出コーン10を含む。従ってコーン10はチャンバー36の内側に沿って配置される。コーン10は、複数のコーン10の側方に離隔されたセットの二次元アレイ中に配置される。
【0063】
また電界エミッタ30には、概して蜂の巣様のパターンに配置された電子集束システム68が含まれる。集束システム68は、ベース集束構造体70及び隣接する集束コーティング72からなる。通常、ベース集束構造体70は、電気抵抗材料又は電気的に絶縁性の材料で形成される。集束コーティング72は、電気的非絶縁性材料(一般に金属)で形成される。集束システム68は電子放出コーン10によって放出された電子の軌道を制御し、それらを発光デバイス32の目的部位に衝当させる。本発明のクリーニング技術は、集束システム68の形成の際に生じるコーン10の汚染物質を克服するものである。
【0064】
発光デバイス32は薄く平坦な透過性の電気的絶縁性の表面板80(通常はガラス)で形成し、ベースプレート50に対向して配置する。電子放出発光体領域(phosphor regions)82は、対応する電子放出素子10のセットに直接対向させて表面板80の内側表面上に配置する。薄い光反射層(light-reflective layer)84(一般にアルミニウム)が、フェースプレート80の内側表面に沿って発光体領域82の上層をなす。電子放出素子10によって放出された電子は、光反射層84を通過し、発光体領域82から光を放出させ、フェースプレート80の外側表面上に認識できる画像を生じさせる。
【0065】
一般にフラットパネル型CRTディスプレイには、図12に示していない他の構成部品も含まれる。例えば、最終的なディスプレイのシールの後にディスプレイの操作又はシールの貫通等によってチャンバー内に侵入した汚染ガスを除去するために、ゲッタが準備される。通常、フェースプレート80の内側表面に沿って配置されたブラックマトリクス(black matrix)が、各発光体領域82を取り囲んで別の発光体領域82からそれらを側方に離隔する。スペーサ壁を用いて、ベースプレート50とフェースプレート80の間の間隔を比較的一定に保持する。
【0066】
図12に示したタイプのフラットパネル型CRTディスプレイに組み込まれる場合、本発明により製造された電界エミッタは次に述べる方法で動作する。光反射層84は、電子放出カソードに対するアノードとして役立つ。アノードは、電極52、58に対して高い正の電位に保持される。
【0067】
適切な電位が(a)選択された1つのエミッタ電極52と(b)選択された1つの制御電極58との間に印加された場合、選択されたゲート部62は、2つの選択された電極の交差部分(intersection)において電子放出素子10から電子を引き出し、発生する電子流の大きさを制御する。通常、要求されたレベルの電子放出が発生するのは、発光体領域82が高電位の発光体である場合に、発光体で被われたフェースプレート80で計測された電流密度が0.1mA/cm2であり、印加されたゲート−カソード平行平面の電界が20〜100V/mm或いはそれ未満に到達する時である。引き出された電子が衝当することによって、発光体領域82は光を放出する。
【0068】
本発明を特定の実施例に関して説明してきたが、それは単に例証を目的としたものであり、本発明の請求の範囲が限定されるものではない。例えば、電子放出素子10は、円錐形はなく別の形状も可能である。一例としてフィラメントがある。別の例としてはペデスタル上の円錐体がある。
【0069】
電子放出素子10は、熱電子放出及び光電子放出のようなメカニズムに従い動作する電子放出デバイスにおいて用いることができる。本発明によってクリーニングされた電子放出素子10を含む電子放出デバイスは、フラットパネル型CRTディスプレイとは別のフラットパネル製品に用いることができる。用いられる製品の例としては、電子分光法、電子ビームからのX線又はマイクロ波の発生、及び電子ビーム加熱による材料の蒸発(蒸着)において用いることができる。本発明の思想及び請求の範囲を逸脱することなく、当業者によって種々の変更及び応用が可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)乃至(c)よりなり、本発明による電子放出デバイスの電子放出素子の一つのクリーニング技術の過程を示す断面構造の図である。
【図2】 (a)乃至(c)よりなり、本発明による電子放出デバイスの電子放出素子の別のクリーニング技術の過程を示す断面構造の図である。
【図3】 (a)乃至(d)よりなり、本発明による電子放出デバイスの電子放出素子の更に別のクリーニング技術の過程を示す断面構造の図である。
【図4】 (a)乃至(d)よりなり、本発明による電子放出デバイスの電子放出素子のまた更に別のクリーニング技術の過程を示す断面構造の図である。
【図5】 (a)乃至(c)よりなり、本発明による電子放出デバイスの電子放出素子の図1(a)乃至(c)および図2(a)乃至(c)を組合せたクリーニング技術の過程を示す断面構造の図である。
【図6】 (a)乃至(d)よりなり、本発明による電子放出デバイスの電子放出素子の図3(a)乃至(d)および図4(a)乃至(d)を組合せたクリーニング技術の過程を示す断面構造の図である。
【図7】 (a)乃至(d)よりなり、本発明による電子放出デバイスの電子放出素子の部分的なクリーニング技術の過程を示す断面構造の図である。
【図8】 (a)及び(b)よりなり、図7(a)乃至(c)のクリーニングのための技術を完成するための一組の過程を示す断面構造の図である。
【図9】 (a)乃至(d)よりなり、図7(a)乃至(c)のクリーニングのための技術を完成するための別の組の過程を示す断面構造の図である。
【図10】 (a)乃至(c)よりなり、図7(a)乃至(c)のクリーニングのための技術を完成するための更に別の組の過程を示す断面構造の図である。
【図11】 (a)乃至(c)よりなり、図7(a)乃至(c)のクリーニングのための技術を完成するためのまた更に別の組の過程を示す断面構造の図である。
【図12】 本発明によりクリーニング可能な電子放出素子を有するゲート電界エミッタを含むフラットパネル型CRTディスプレイの断面構造の図である。
図中および好適実施例の説明においては、同一もしくは概ね同様の部品や構造体を同様の参照符号を用いて表す。

Claims (5)

  1. 電子放出素子の製造方法であって、
    電子放出素子に積重なっている汚染物質をガス状の産物に転化せしめるための気相の物質を、該汚染物質と接触するように、該電子放出素子を含むチャンバー内導入した状態で前記電子放出素子から電子を放出させることによって、前記汚染物質をガス状の産物に転化する第1工程と、
    前記チャンバーから前記ガス状の産物を除去する第2工程とを含むことを特徴とする電子放出素子の製造方法。
  2. 前記第1工程の前に、前記チャンバーを十分に排気する工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の電子放出素子の製造方法。
  3. 前記気相の物質が、水素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、窒素、酸素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、クロロメタン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、四フッ化炭素、フルオロメタン、ジフルオロメタン、炭素数が1乃至8個のアルカン、炭素数が乃至8個のアルケン、炭素数が乃至8個のアルキン、炭素数が1乃至6個のアルカノール、炭素数が乃至6個のケトン、炭素数が1乃至6個のアルデヒド、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、水、過酸化水素、ヒドラジン、亜酸化窒素、酸化窒素、二酸化窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、アンモニア、ホスフィン、アルシン、スチビン、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、フッ化ホウ素、ジボラン、三フッ化窒素、硫化水素、セレン化水素、テルル化水素、二酸化硫黄のうちの少なくと1つを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の電子放出素子の製造方法。
  4. 前記電子放出素子が、主としてモリブデン、ニッケル、パラジウム、白金、導電性金属酸化物、金属カーバイド、及び金属ケイ化物の少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の電子放出素子の製造方法。
  5. 電子放出素子を備えるフラットパネル型ディスプレイの製造方法であって、前記電子放出素子が請求項1乃至の何れか1項に記載の製造方法によって製造されることを特徴とするフラットパネル型ディスプレイの製造方法。
JP2000514296A 1997-09-30 1998-09-22 電子放出素子のクリーニング Expired - Fee Related JP4323092B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/940,873 US6004180A (en) 1997-09-30 1997-09-30 Cleaning of electron-emissive elements
US08/940,873 1997-09-30
PCT/US1998/018509 WO1999017323A2 (en) 1997-09-30 1998-09-22 Cleaning of electron-emissive elements

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001518682A JP2001518682A (ja) 2001-10-16
JP4323092B2 true JP4323092B2 (ja) 2009-09-02

Family

ID=25475565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000514296A Expired - Fee Related JP4323092B2 (ja) 1997-09-30 1998-09-22 電子放出素子のクリーニング

Country Status (7)

Country Link
US (1) US6004180A (ja)
EP (1) EP1021818B1 (ja)
JP (1) JP4323092B2 (ja)
KR (1) KR100387053B1 (ja)
DE (1) DE69832633T2 (ja)
HK (1) HK1031154A1 (ja)
WO (1) WO1999017323A2 (ja)

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6149483A (en) * 1998-07-30 2000-11-21 Candescent Technologies Corporation Cleaning of components of flat panel display
US6624592B1 (en) * 1998-08-31 2003-09-23 Candescent Intellectual Property Services, Inc Procedures and apparatus for turning-on and turning-off elements within a field emission display device
JP2000133736A (ja) * 1998-10-26 2000-05-12 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体レーザ素子の気密封止方法及び気密封止装置
FR2805663A1 (fr) * 2000-02-25 2001-08-31 Pixtech Sa Procede de nettoyage par plasma d'un ecran plat de visualisation
US6738336B2 (en) * 2001-05-16 2004-05-18 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Data storage device
US6873097B2 (en) * 2001-06-28 2005-03-29 Candescent Technologies Corporation Cleaning of cathode-ray tube display
DE10209493B4 (de) * 2002-03-07 2007-03-22 Carl Zeiss Smt Ag Verfahren zur Vermeidung von Kontamination auf optischen Elementen, Vorrichtung zur Regelung von Kontamination auf optischen Elementen und EUV-Lithographievorrichtung
KR100438590B1 (ko) * 2002-08-16 2004-07-02 엘지전자 주식회사 평면형 전계방출소자의 오염물질 제거방법 및 장치
JP2004288547A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電界放出型電子源およびその製造方法および画像表示装置
US7081992B2 (en) * 2004-01-16 2006-07-25 Euv Llc Condenser optic with sacrificial reflective surface
US8062930B1 (en) 2005-08-08 2011-11-22 Rf Micro Devices, Inc. Sub-module conformal electromagnetic interference shield
US8053872B1 (en) 2007-06-25 2011-11-08 Rf Micro Devices, Inc. Integrated shield for a no-lead semiconductor device package
US8434220B2 (en) * 2007-06-27 2013-05-07 Rf Micro Devices, Inc. Heat sink formed with conformal shield
US8959762B2 (en) 2005-08-08 2015-02-24 Rf Micro Devices, Inc. Method of manufacturing an electronic module
US20080315101A1 (en) * 2007-06-20 2008-12-25 Chien-Min Sung Diamond-like carbon infrared detector and associated methods
US9137934B2 (en) 2010-08-18 2015-09-15 Rf Micro Devices, Inc. Compartmentalized shielding of selected components
US8835226B2 (en) 2011-02-25 2014-09-16 Rf Micro Devices, Inc. Connection using conductive vias
US9627230B2 (en) 2011-02-28 2017-04-18 Qorvo Us, Inc. Methods of forming a microshield on standard QFN package
US9807890B2 (en) 2013-05-31 2017-10-31 Qorvo Us, Inc. Electronic modules having grounded electromagnetic shields
US11127689B2 (en) 2018-06-01 2021-09-21 Qorvo Us, Inc. Segmented shielding using wirebonds
US11219144B2 (en) 2018-06-28 2022-01-04 Qorvo Us, Inc. Electromagnetic shields for sub-modules
US11114363B2 (en) 2018-12-20 2021-09-07 Qorvo Us, Inc. Electronic package arrangements and related methods
US11515282B2 (en) 2019-05-21 2022-11-29 Qorvo Us, Inc. Electromagnetic shields with bonding wires for sub-modules

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3639657A1 (de) * 1986-11-20 1988-06-01 Philips Patentverwaltung Verfahren zum reinigen von metallbauteilen fuer kathodenstrahlroehren
FR2719155B1 (fr) * 1994-04-25 1996-05-15 Commissariat Energie Atomique Procédé de réalisation de sources d'électrons à micropointes et source d'électrons à micropointes obtenue par ce procédé.
FR2719156B1 (fr) * 1994-04-25 1996-05-24 Commissariat Energie Atomique Source d'électrons à micropointes, les micropointes comportant deux parties.
US5470266A (en) * 1994-07-06 1995-11-28 Itt Corporation Low temperature process and apparatus for cleaning photo-cathodes
US5462468A (en) * 1994-12-16 1995-10-31 Philips Electronics North America Corporation CRT electron gun cleaning using carbon dioxide snow

Also Published As

Publication number Publication date
EP1021818B1 (en) 2005-11-30
DE69832633D1 (de) 2006-01-05
KR100387053B1 (ko) 2003-06-12
EP1021818A2 (en) 2000-07-26
DE69832633T2 (de) 2006-08-17
EP1021818A4 (en) 2001-04-04
KR20010030782A (ko) 2001-04-16
JP2001518682A (ja) 2001-10-16
WO1999017323A3 (en) 1999-09-02
WO1999017323A2 (en) 1999-04-08
HK1031154A1 (en) 2001-06-01
US6004180A (en) 1999-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4323092B2 (ja) 電子放出素子のクリーニング
US6741026B2 (en) Field emission display including carbon nanotube film and method for fabricating the same
JP2875208B2 (ja) 水素及びハロゲンのラジカルによる酸化インジウム及び酸化錫の高速ドライエッチング
JP2001501358A (ja) 電子エミッタ
Yavas et al. Maskless fabrication of field-emitter array by focused ion and electron beam
JP2002234000A (ja) カーボンナノチューブのパターン形成方法
Rakhshandehroo et al. High current density Si field emission devices with plasma passivation and HfC coating
US6688934B2 (en) Spacers, display devices containing the same, and methods for making and using the same
JP3608896B2 (ja) 電子管
JP3239038B2 (ja) 電界放出型電子源の製造方法
TW398003B (en) Electron tube comprising a semiconductor cathode
JP3852692B2 (ja) 冷陰極電界電子放出素子及びその製造方法、並びに冷陰極電界電子放出表示装置
JP2002015659A (ja) 電子放出装置
EP1159752B1 (en) Cathode structure for a field emission display
JP2003007200A (ja) 電子放出装置の製造方法、冷陰極電界電子放出素子の製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法
US7144286B2 (en) Method of manufacturing cold cathode type electron emitting device
JPH08255555A (ja) 針状電極とその製造方法
JP3512352B2 (ja) 負イオン源、イオンビーム分析装置、エッチング装置、酸素ラジカル発生装置及び排ガス処理装置
EP1258023A1 (en) Scrubbing and passivating a field emission display surface
JPH09245616A (ja) 画像表示装置
JP2002008523A (ja) 画像表示装置
JPH08148080A (ja) アレイ状電界放射冷陰極とその製造方法
JP2003045317A (ja) 電子放出体及びその製造方法、冷陰極電界電子放出素子及びその製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出表示装置及びその製造方法
EP0489143A1 (en) Plasma etching indium tin oxide using a deposited oxide mask
JP2003347215A (ja) 基板加熱方法、電界放射型電子源、電界放射型電子源の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050818

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20051202

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20051227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080902

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090113

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20090121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090519

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090604

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130612

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees