JP4321844B2 - 壁紙糊付機用スリッター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば室内壁面等に貼付されるシート状壁装材の裏面に連続的に糊を塗布する壁紙糊付機に搭載されるスリッターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建物の内装仕上げとして、各種素材からなるシート状壁装材、所謂壁紙が壁面に貼付される。通常、この壁紙の施工は、現場にて壁紙の裏面に糊を塗布し、順次壁面に貼付される。従来から、壁紙への糊の塗布には、壁紙糊付機が用いられている。この壁紙糊付機は、本体内に複数のロールと糊桶を備え、本体後方に支持された原反ロールから繰り出される壁装材を本体後部から引き入れ、内部の各種ロールで前方へ送り出しながら、途中の糊付ロールに壁装材裏面を接触させることによって糊桶の糊を塗布するものである。
【0003】
従来から、壁紙糊付機による糊付け作業おいては、糊付機本体後部にスリッターを配置し、該スリッターの回転刃によって壁装材の端部(耳)を裁断して所望の幅に調整してから糊付機本体内へ引き入れられて糊付けされるのが一般的となっている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。なお、スリッターが本体部に別体で取付られるものが一般的であるが、本体に一体に設けられたものも存在する。
【0004】
通常、原反ロールからスリッターを介して糊付機後部へ引き入れられる搬送経路途中の壁装材に対して、例えばテンションバーを壁装材に押圧当接させ、壁装材全裏面に均一に糊が塗付されるように、壁装材にシワを生じせしめることのないように適度な張力を与えている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−153699号公報
【特許文献2】
特開2001−36699号公報
【特許文献3】
特開2001−25695号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、壁装材の原反は多くの場合、運搬等の際に縦置きで取り扱われている。このため、原反の両端が重みでつぶれていることがある。このような原反両端のつぶれ部分は、壁装材をひろげるとシワになってしまっている。
【0007】
このよう原反両端のつぶれが大きい部分は、通常のテンションバーによる張力付与ではのばしきることができず、丁度この残ったシワ部分が前記のスリッターによる裁断位置になってしまうと、壁装材は端部が真っ直ぐに裁断できず、壁装材として不良品となる場合もある。
【0008】
また、原反は、円筒状の芯に壁装材を同心円状に巻き付けたものの場合は、原反を軸支するための芯棒をこの芯内に挿入し、糊付機本体およびスリッターの後方に設置される。このような原反は断面形状がほぼ真円であり、糊付機本体からの引っ張りに応じて原反が回転されながら一定の速度で壁装材が繰り出されていく。
【0009】
しかしながら、端部巻き返しで芯が入っておらず、中心が空洞である原反の場合には、その断面形状が空洞も共に楕円状に潰れていることがある。この場合、中心部の空洞に芯棒が挿入されるが、芯棒に対して原反は偏心回転となり、その回転速度が引っ張り速度より早くなる瞬間が生じ、その際に、壁装材が余分に繰り出され、テンションが緩んでしまうことがある。このような瞬間的な壁装材の緩みは、通常のテンションバーで解消できず、回転刃による切断位置にまで達することがあり、この緩みによって切断線が歪曲してしまう可能性もあった。
【0010】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、強いシワをも良好に延ばし、また原反側から生じる瞬間的な壁装材の緩みにも対応して壁装材端部を常に真っ直ぐに裁断できる壁紙糊付機用スリッターを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る壁紙糊付機用スリッターは、壁紙糊付機に搬送されるシート状の壁装材の側縁部を裁断するスリッターであって、
前記壁装材を切断する円形回転刃と、
少なくとも前記回転刃の切断位置の直前位置を含んで前記壁装材を沿わせて搬送させるための送りステージ部と、
前記壁装材を前記送りステージ部に押しつけて張力を付与する張力付与手段と、を備えており、
スリッター本体の前記壁装材の幅方向に移動可能に位置決め固定されるロータリーカッターユニットを更に備え、
該ロータリーカッターユニットは、内部に前記回転刃を回転可能に軸支するカッターボックスと、前記回転刃を回転させる駆動装置と、を有し、
前記送りステージは、前記カッターボックスの後側面、あるいは該カッターボックス後側面に裁断後の壁装材縁部を装置外側へ導くためのガイド部を上方に備えたカバー部材が取り付けられる場合は該カバー部材のガイド部下方の前記カッターボックス後側面との対向面で与えられていることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項2に記載の発明に係る壁紙糊付機用スリッターは、請求項1に記載の壁紙糊付機用スリッターにおいて、前記張力付与手段が、前記壁装材の搬送方向上流側から下流側に斜めに配置した弾性板部材を含み、
前記送りステージ部が、前記回転刃の壁装材搬送方向と直交する幅方向の両サイド部分を含み、前記弾性板部材は、回転刃部分を挟んで両サイドに複数の押しつけ部を有するものである。
【0016】
本発明は、壁紙糊付機へ搬送される壁装材の側縁部を円形回転刃によって裁断するスリッターにおいて、壁装材を沿わせて搬送させるための送りステージ部を備え、該送りステージを少なくとも回転刃の切断位置の直前位置を含むものとし、張力付与手段によってこの送りステージに壁装材を押しつけて張力を付与するものである。このため、搬送される壁装材に対して、切断直前位置を含む回転刃近傍領域で押さえつけながら搬送させることができるので、回転刃当接部分に搬送された状態でも壁装材に張力が付与され、これが維持される。
【0017】
即ち、スリッターより上流のテンションバー等によって延ばしきれなかった端部の強いシワやあるいは延ばされても再び戻ってしまったシワも、切断位置の直前で延ばされて、戻る間もなくそのまま切断位置(回転刃の当接位置)に送られるので、真っ直ぐな壁装材側縁部の裁断が可能となる。また、このような張力付与手段による回転刃近傍領域での押さえつけにより、例えば原反側から瞬間的な壁装材の緩みが生じ、テンションバー等によっても解消されなかった場合でも、その緩みの切断部への影響は回避される。
【0018】
ここでいう回転刃近傍領域としては、送り方向(搬送方向)では回転刃切断直前部を含む壁装材搬送方向の上流領域を含むものであり、幅方向では回転刃切断部分とその近傍の両サイド領域を含むものである。そして、この部分にステージを設け、若しくは、ステージはそれより大きくても、その部分で押圧してテンションを与えることで、実質的に最も有効な押しつけ部分(テンション付与部分、若しくはシワ延ばし部分)となる。
【0019】
実際には、切断部へ送られる壁装材の切断部分にその直前で付与されるテンションがかかった状態で送られる構造で有れば良く、必ずしも(幅方向で)回転刃当接部の上流部分に存在しなくても良い。例えば、壁装材の回転刃当接部分(切断部)の両サイド部分にのみ当接してテンションを付与するものは、間に挟まれた回転刃当接部分の壁装材にもテンションが維持されているからである。
【0020】
また、本発明における張力付与手段としては、壁装材の搬送を格別に妨げることなく回転刃当接部位に張力を付与できるように、前記送りステージに壁装材を良好に押さえつけることができる構成のものであれば種々のものが採用可能であるが、例えば、板バネ様の弾性板部材を壁装材の搬送方向上流側から下流側に斜めに配置した構成が簡便で好ましい。
【0021】
この弾性板部材は、上流側で根元部を送りステージから離れて位置固定し、中間位置から下流側の先端部側(先端部のみ、又は先端部を含んだ部分)を送りステージに当接させるように斜めに傾斜して配置することによって、弾性板部材の弾性変形による付勢力を利用するものである。
【0022】
従って、この弾性板部材と送りステージとの間を回転刃の切断位置に向けて搬送される壁装材は、上流側から下流側に向けて徐々に板部材の弾性変形付勢力による押しつけが強くなり、壁装材にシワがあっても切断位置に向けて張力が付加されるにつれて徐々に延ばされる。
【0023】
また、壁装材の回転刃当接位置に最も効率的に張力を付与できる押しつけ部としては、回転刃の切断部直前だけでなく、回転刃の壁装材搬送方向と直交する幅方向(壁装材の幅方向)の回転刃を挟んだ両サイド部分が挙げられる。従って、本発明のステージ部が、回転刃の両サイド部分(幅方向の側部近郊位置)にも設けられており、弾性板部材としては、この回転刃部分を挟んだ両サイド部分をも同時に押さえつけられるように、複数の押しつけ部や、連続したあるいは大きな押しつけ部を有するものとすればよい。
【0024】
例えば、回転刃の両サイドの上流側から回転刃の側方部分まで延びる、左右両サイドに一つずつ別体の弾性板部材を取り付ける構成としてもよいが、部材数が多くなると、組み立て操作が煩雑で手間のかかるものとなってしまうので、根元部では一体で先端部に向かって分岐したような二叉形状(若しくはフォーク状の複数分岐形状)の押しつけ部を持つものが好ましい。
【0025】
なお、各押しつけ部では、壁装材の幅方向に広いものほどシワがより延ばされるが、あまり広い面積で壁装材を押さえつけると、抵抗が大きくなりすぎて搬送に支障を来すこともあるため、各押さえ部の板部材幅は適度な細さ(幅)に規制しておく必要がある。
【0026】
しかしながら、非常に強いシワにも対応できるようにしたい場合には、適度に細い幅の押さえ部を各サイドに複数部ずつ設ける構成とすれば、壁装材の搬送に支障を生じることなく、押さえ幅を広く取った場合と同様に強力なシワ延ばし効果が得られる。例えば、回転刃の両サイドに押さえ部を二つずつ複数設ける場合には、四叉形状の弾性板部材を設けるかあるいは二叉形状の弾性板部材を二つ設ける構成とすればよい。
【0027】
なお、スリッターの裁断方式としては、上下回転刃の間に壁装材を挟み込ませせながら搬送することによって裁断する回転2枚刃式と、一枚刃を高速回転させながら搬送されていく壁装材に押しつけることによって切断する回転一枚刃方式とがあるが、本発明は、いずれの場合にも適応できるものである。
【0028】
上記のような一枚刃方式のスリッターでは、一枚刃は高速回転させるための専用の小型モータ等の駆動装置を備えたロータリーカッターユニットを単位としてスリッター本体等に取付られている場合が多い。このようなロータリーカッターユニットは、裁断位置調整のため、壁装材の幅方向に移動可能に位置決め固定されるものであり、内部に回転刃を回転可能に軸支するカッターボックスを有するものである。
【0029】
従って、このようなロータリーカッターユニットの場合、カッターボックスの後側面(回転刃回転面と直交する糊付機本体と反対側の切断側壁面で壁装材と接する外面部等)を本発明の送りステージとして利用でき、弾性板部材等の張力付与手段をこのロータリーカッターユニット内に設けることができる。この場合、張力付与手段も回転刃と共にロータリーカッターユニットの組み立て時に予め取り付けておき、該ユニットごと扱うことができるので、壁紙糊付機のセッティング時などにスリッター本体に単独で張力付与手段の取付や交換を行う煩雑な手間を省くことができる。
【0030】
また、このようなロータリーカッターユニットには、カッターボックスの後側面の外側(多くは装置の後方)に、回転刃をその両サイド領域に亘って覆うカバー部材が取り付けられ、このカバー部材の上方に裁断された後の壁装材縁部、いわゆる耳部を装置外へ導くためのガイド部が設けられているものもある。この場合には、ガイド部の送り方向の上流に位置するカバー部材下方の壁面や、その対向面(カッターボックス後側面)を送りステージとして利用することもできる。
【0031】
なお、このようなガイド部を備えたカバー部材を取り付けたロータリーカッターユニットでは、通常、カッターボックス後側面とカバー部材の切断位置より下方領域であるガイド部下方の対向面との間隙によって切断前の壁装材の搬送路が形成され、張力付与手段に前述のような弾性板部材を用いる場合には、弾性板部部材をこの搬送路内の上流側から下流側に斜めに配置すればよい。例えば、弾性板部材の根元部をカバー部材上流側に取り付ければ、先端部は送りステージとしてのカッターボックス後側面に当接させることができ、また根元部をカッターボックス側に取り付ければ、先端部を送りステージとしての対向するカバー部材側のガイド部下方壁面に当接させることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態として、カッターボックスに軸支された高速回転刃をロータリーカッターユニットとしてスリッター本体に取り付けられる壁紙糊付機用スリッターにおいて、該ロータリーカッターユニットに弾性板部材が取り付けられた場合を図1に示す。
【0033】
本実施形態によるスリッターは、一般的なスリッターと同様に、糊付機本体20へ引き入れられて長手方向に搬送されるシート状壁装材C(以下、クロスと記す)の幅方向に亘って糊付機本体20とほぼ同じ幅に延びるスリッター本体10が、糊付機本体20の後部に着脱可能に取り付けられるものである。
【0034】
糊付機本体20の後方に軸支されたクロス原反(不図示)からスリッターを介して糊付機本体20へ搬送されるクロスCは、その経路途中で複数本のテンションバー(T1,T2)やテンションボードA,押さえ板Bなどによって表面側および裏面側から押さえ付けられて適度な張力を付与される。
【0035】
例えば、本実施形態においては、最下流のテンションバーT1の中央部分に、平面視で長方形状、側面視で湾曲形状をもつ板部材から構成されるテンションボードAを取り付けた。このテンションボードAは、テンションバーT1と一体的に回動し、バネ部材(不図示)の付勢力によって、下流側先端部が両端回転刃の間で、クロスを沿わせて搬送するスリッター本体10の後側面からなるガイド面へクロスCを幅方向に亘って押圧してテンションを与えている。
【0036】
またテンションバーT1の上流側にも、平面視で長方形状、側面視で湾曲形状を持つ押さえ板Bを、テンションバーT1の両側に所定部分領域の幅をもつもの一対、あるいはテンションバーT1のほぼ全幅方向に亘る幅広のもの一枚を取り付け、この押さえ板Bの先端がバネ部材(不図示)の付勢力によって、上流側テンションバーT2の押圧方向と逆方向にクロスCを押圧してさらにテンションを付与する構成とした。
【0037】
スリッター本体10には、後面側の幅方向の両端部に設けた凹部内に、それぞれロータリーカッターユニット1が、クロス幅方向に移動可能な状態で設置されている。このロータリーカッターユニット1は、内部に回転刃2を回転可能に軸支するカッターボックス3と、このカッターボックス3を貫通して回転刃2のシャフトに回転軸が連結されたモーター(不図示)と、さらに図5に示すように回転刃2をその両サイドに亘って覆うようにカッターボックス3の後側面の外側(糊付機本体20と反対側、図1中左側)に取り付けられ、裁断後のクロス縁部(耳)を装置外側へ導く耳ガイド部Gを上部に備えたカバー部材4とから主に構成されるものである。
【0038】
このロータリーカッターユニット1では、カッターボックス3の後側面5と、切断位置より上流領域となるカバー部材4の耳ガイド部下方(上流側)壁面6とが互いに平行に対向し、その対向する両面の間の間隙によってクロスCの搬送路7が形成される。従って、搬送路7内を搬送されてきたクロスCは、切断位置を越えて上方へ進むに従って、端部が切断されつつ耳はガイド部Cを介して装置外側へ導かれる一方、幅方向内側のクロスC本体はそのまま糊付機本体20へ搬送されていく。
【0039】
本実施形態では、張力付与手段として、図2に示すように側面視で略L字形状で、平面視では先端部が四つの押しつけ部8aに分岐し、根元部8bで一体となる四又形状を持つ弾性板部材8を用い、前記押しつけ部8aがこの搬送路7内において上流側から下流側に斜めになるように配置した。
【0040】
即ち、カバー部材4の耳ガイド部下方壁面6をクロスCが搬送時に押しつけられる送りステージとして利用し、弾性板部材8の根元部8bを送りステージと離れたカッターボックス2の外側後面下部に取り付け、押しつけ部8aの中間位置から先端にかけて耳ガイド部下方壁面6に当接させ、この送りステージ部を通過する壁装材に弾性変形による付勢力を持って押圧させている。
【0041】
なお、この弾性板部材8では、押しつけ部8aの中程が回転刃の上流部分でステージ部に当接すると共に、押しつけ部8aの先端が回転刃2を挟んだ両サイド部分に及ぶように、送りステージである耳ガイド部下方壁面6にクロスCを押さえつけるものとした。これによって、クロスCは、回転刃2の上流側から下流側(回転刃の両サイド部分)に向けて徐々に弾性板部材8の弾性変形付勢力による押しつけが強くなり、スリッター上流側のテンションバーでも延ばしきれなかった強いシワも回転刃2への当接位置では再び張力が付加されて延ばされるので、常にクロス端部を真っ直ぐに切断することができる。
【0042】
また、例えば原反側から瞬間的なクロスCの緩みが発生して、その影響がテンションバーやテンションボードなどによっても解消しきれないものであっても、押しつけ部8aによる回転刃2の近傍領域への押さえつけにより、回転刃2の当接位置では張力が維持され、真っ直ぐなクロス切断に影響することなく良好な状態での切断が続けられる。
【0043】
また、送りステージへのクロスの押しつけを行う弾性板部材による張力付与手段としては、上記のような回転刃の両サイド部分を押さえる構成に限らず、例えば、少なくとも回転刃上流の切断直前位置で押さえつける構成でも、クロスの回転刃当接位置に張力を付与(又は維持)してシワを良好に延ばしながら切断することができる。
【0044】
このような切断直前位置でクロスを送りステージに押しつける弾性板部材からなる張力付与手段を備えたスリッターを本発明の第2の実施形態として図3に示す。
【0045】
本実施形態のスリッターにおいては、第1の実施形態と同様に、カッターボックス2に軸支された高速回転刃2をロータリーカッターユニット1としてスリッター本体10に取り付け、該ロータリーカッターユニット1に弾性板部材9が取り付けられるものとした。
【0046】
この弾性板部材9は、互いに平行に対向するカッターボックス2の後側面5とカバード部材4の耳ガイド部下方壁面6との間隙によって形成される切断前クロスCの搬送路7内に、押しつけ部9aが上流側から下流側に斜めになるように配置されるものである。なお、押しつけ部9aは、少なくとも先端部がステージとなる前記後側面5に当接するように構成されている。
【0047】
即ち、弾性板部材9は、図4に示すように平面視で略逆T字形状で根元部9bがカバー部材4の下部に嵌め込まれる係合部となっており、押しつけ部9aの中間位置から先端にかけてカッターボックス2の後側面5に当接するように配設され、この送りステージに通過する壁装材を弾性変形による付勢力を持って押圧させている。
【0048】
従って、壁装材たるクロスCは、上流側から下流側の切断直前位置に向けて徐々に弾性板部材9の弾性変形付勢力によるカッターボックス後側面5への押しつけが強くなり、スリッター上流側のテンションバーTでも延ばしきれなかったあるいは復元されたシワも、また、原反側から瞬間的なクロスの緩みが発生した場合も、回転刃2への当接位置では張力が付加されて延ばされた状態のまま送り込まれるので、常にクロス端部を真っ直ぐに切断することができる。
【0049】
なお、回転刃のスリッター本体への取付が、以上の実施形態のようなロータリーカッターユニットを介したものでない場合には、実際の回転刃の取付機構に応じて近傍のスリッター本体のハウジング等によって送りステージを設ける構成とすればよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明の壁紙糊付機用スリッターによれば、少なくとも回転刃の切断直前位置を含む回転刃近傍領域を送りステージとして壁装材を押しつける張力付与手段を設けることによって、壁装材の回転刃当接部に張力を付与してシワを延ばすことができ、また原反側から発生した瞬間的な壁装材の緩みがテンションバー等によっても解消されなかった場合でもその緩みの切断部への影響を回避することができるため、壁装材端部を常に真っ直ぐに切断できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による壁紙糊付機用スリッターの壁装材切断部分の構成を示す概略側面図である。
【図2】図1のスリッターの壁装材切断部分に設けられた張力付与手段としての弾性板部材の概略構成図であり、(a)はスリッター外面側からみた押しつけ部の平面図、(b)は下方からみた根元部の平面図、(c)は側面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態による壁紙糊付機用スリッターの壁装材切断部分の構成を示す概略側面図である。
【図4】図1のスリッターの壁装材切断部分に設けられた張力付与手段としての弾性板部材の概略構成図であり、(a)はスリッター外面側からみた押しつけ部の平面図、(b)は側面図である。
【図5】第1の実施形態におけるロータリーカッターユニットに設けられたカバー部材の構成を示す概略平面図である。
【符号の説明】
1:ロータリーカッターユニット
2:回転刃
3:カッターボックス
4:カバー部材
G:耳ガイド部
5:カッターボックス後側面
6:耳ガイド部下方壁面
7:切断前クロス搬送路
8,9:弾性板部材
8a,9a:押しつけ部
8b,9b:根元部
10:スリッター本体
20:糊付機本体
C:クロス
T1,T2:テンションバー
A:テンションボード
B:押さえ板
Claims (2)
- 壁紙糊付機に搬送されるシート状の壁装材の側縁部を裁断するスリッターであって、
前記壁装材を切断する円形回転刃と、
少なくとも前記回転刃の切断位置の直前位置を含んで前記壁装材を沿わせて搬送させるための送りステージ部と、
前記壁装材を前記送りステージ部に押しつけて張力を付与する張力付与手段と、を備えており、
スリッター本体の前記壁装材の幅方向に移動可能に位置決め固定されるロータリーカッターユニットを更に備え、
該ロータリーカッターユニットは、内部に前記回転刃を回転可能に軸支するカッターボックスと、前記回転刃を回転させる駆動装置と、を有し、
前記送りステージは、前記カッターボックスの後側面、あるいは該カッターボックス後側面に裁断後の壁装材縁部を装置外側へ導くためのガイド部を上方に備えたカバー部材が取り付けられる場合は該カバー部材のガイド部下方の前記カッターボックス後側面との対向面で与えられていることを特徴とする壁紙糊付機様スリッター。 - 前記張力付与手段が、前記壁装材の搬送方向上流側から下流側に斜めに配置した弾性板部材を含み、
前記送りステージ部が、前記回転刃の壁装材搬送方向と直交する幅方向の両サイド部分を含み、前記弾性板部材は、回転刃部分を挟んで両サイドに複数の押しつけ部を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の壁紙糊付機用スリッター。
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