JP4320485B2 - 鋳造による部品接合方法 - Google Patents
鋳造による部品接合方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4320485B2 JP4320485B2 JP21149199A JP21149199A JP4320485B2 JP 4320485 B2 JP4320485 B2 JP 4320485B2 JP 21149199 A JP21149199 A JP 21149199A JP 21149199 A JP21149199 A JP 21149199A JP 4320485 B2 JP4320485 B2 JP 4320485B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- casting
- fixed
- mold
- cast
- nickel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳造する部品に他の部品を鋳造により接合する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンの翼の先端に耐摩耗材を接合し、翼先端とシュラウドが接触しても翼を保護するようにしている。ガスタービン翼は耐熱材であるニッケル合金を鋳造して製作され、耐摩耗材として、研磨材砥粒(例えば、SiC,Al2O3,BN等の粉末)をニッケルでメッキして翼先端に固着していた。また研磨材砥粒をニッケルメッキとニッケルまたはコバルト基合金の粉末による溶射で翼先端に固着していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
耐摩耗材として、研磨材砥粒(例えば、SiC,Al2O3,BN等の粉末)をニッケルでメッキして翼先端に固着する場合、ニッケルメッキは耐酸化性が十分でなく、かつ高温強度が不足していた。また、研磨材砥粒をニッケルメッキとニッケルまたはコバルト基合金の粉末による溶射で翼先端に固着する方法はコストが高く、密着性(接着強度)も十分ではなかった。
【0004】
本発明は上述の問題に鑑みてなされたもので、鋳造される部品に他の部品を十分な強度で接合する鋳造による部品接合方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明では、鋳造する部品の鋳型の一部を固着する部品で構成し、鋳込みとその後の熱処理により固着する部品を鋳造する部品に接合する鋳造による部品接合方法であって、前記鋳型をセラミックコーティングを焼成して作成し、固着する部品を予め耐酸化性のある金属でメッキしておく。
【0006】
鋳型の一部を固着する部品で構成しているので、鋳型に鋳造する部品の溶湯が充填され、固着する部品と接触し加熱して拡散接合する。鋳込み後鋳型から鋳造した部品と拡散接合した固着する部品を取り出し、焼きならし等の熱処理を行うが、この際も拡散接合が行われ、鋳造した部品と固着する部品とが強固に結合される。
【0008】
タービン翼等のように精密な形状の鋳造を行う場合、ロストワックス法が用いられる。ロストワックス法にはセラミックシェルモード法があり、これはろうの模型にセラミックをスラリ状にしてコーティングし、この上に砂を振りかけるサンディングをする。コーティングとサンディングを繰り返し所定の厚さにした後乾燥しろうを溶かして排出した後、大気中で1000℃前後でセラミックを焼成する。この際固着する部品も同時に加熱されるので予め耐酸化性のある金属でメッキしておき、酸化を防止する。
【0009】
請求項2の発明では、前記鋳造する部品はニッケル合金等の耐熱合金で構成され、前記固着する部品はコバルト合金、ニッケルクロム・クロムカーバイト、ニッケル合金とアルミナのいずれかの粉末の焼結体であり、前記耐酸化性のある金属は白金、ロジウム、パラジウムのいずれかである。
【0010】
タービン翼などの高温に晒される部材はニッケル合金等の耐熱合金で構成される。コバルト合金、ニッケルクロム・クロムカーバイト、ニッケル合金とアルミナの粉末は固く、これらのいずれかの焼結体は耐磨耗材として優れている。また、白金、ロジウム、パラジウムのいずれも耐酸化性に優れているので、これらの材料を用いることにより、タービン翼などの耐熱の部品に耐磨耗材の部品を強固に接合することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態の鋳造によりタービン翼先端に耐磨耗材を接合する方法を示す図である。タービン翼は耐熱性に優れたニッケル合金を鋳造して製作される。タービン翼の先端には耐磨耗材を固着して先端がシュラウドに接触しても磨耗を防止する。耐磨耗材としてコバルト合金、ニッケルクロム・クロムカーバイト、ニッケル合金とアルミナ、のいずれかの粉末の焼結体を用いる。これらの粉末はいずれも固く、この粉末の焼結体は粒が均一な結合体が得られ耐磨耗性が優れている。このようにして生成された耐磨耗材は白金、ロジウム、パラジウムのいずれかで0.5〜5μmの厚みにメッキされる。
【0012】
次に鋳造により先端に耐磨耗材を固着したタービン翼を製造する方法を説明する。図1はタービン翼1をろうで構成し、翼先端に耐磨耗材2を取り付けた状態を示す。鋳型はロストワックス法で製作する。ろうのタービン翼は雌の金型を製作し、これに半溶融状態のろうを圧入してろうのタービン翼を作る。このろうのタービン翼1と耐磨耗材2をセラミックのスラリでコーティングする。セラミックは、けい砂、アルミナ、マグネシアなどにけい酸エステル、けい酸ナトリウムなどを加えたものである。この表面に砂をふりかけるサンディングを行う。このコーティングとサンディングを交互に行い、所定の厚み、例えば6〜7mmにする。この際、中子等を入れて湯道4を構成しておく。
【0013】
このようにして構成した鋳型前段のものを十分乾燥した後、急速加熱により5〜10分で脱ろうし、炉中で700〜1100℃に20〜60分焼成する。この際耐磨耗材2は酸化される雰囲気に晒されるが、メッキにより防止される。図1Bはこのようにして形成した鋳型を示す。鋳型の中には耐磨耗材2が固定されている。
【0014】
次に鋳型にニッケル合金の溶湯を注いで鋳込みする。鋳型内では耐磨耗材2に溶湯が接し加熱され溶湯が凝固すると、この凝固体と耐磨耗材2との間で拡散接合が起こり一体に固着する。図1Cは鋳込み状態を示す。
【0015】
次に鋳型を取り除き、先端に耐磨耗材2を固着したタービン翼1を取り出す。図1Dはこの状態を示す。この後焼きならし等の熱処理が行われるが、この際タービン翼1と耐磨耗材2との間でさらに拡散接合が行われ、両者は十分に接合される。
【0016】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明は、鋳造する部品に固着する部品を鋳型の一部とし、鋳造とその後の熱処理により拡散接合で両部品を接合するので、十分強固な接合ができる。また鋳型をセラミック焼成して製作するときは、固着する部品を耐酸化性の金属でメッキすることにより、固着する部品の酸化を防止し結合強度の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の鋳造によりタービン翼先端に耐磨耗材を接合する方法を示す図である。
【符号の説明】
1 タービン翼
2 耐磨耗材
3 鋳型
4 湯道
Claims (2)
- 鋳造する部品の鋳型の一部を固着する部品で構成し、鋳込みとその後の熱処理により固着する部品を鋳造する部品に接合する鋳造による部品接合方法であって、
前記鋳型をセラミックコーティングを焼成して作成し、固着する部品を予め耐酸化性のある金属でメッキしておくことを特徴とする鋳造による部品接合方法。 - 前記鋳造する部品はニッケル合金等の耐熱合金で構成され、前記固着する部品はコバルト合金、ニッケルクロム・クロムカーバイト、ニッケル合金とアルミナのいずれかの粉末の焼結体であり、前記耐酸化性のある金属は白金、ロジウム、パラジウムのいずれかであることを特徴とする請求項1記載の鋳造による部品接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21149199A JP4320485B2 (ja) | 1999-07-27 | 1999-07-27 | 鋳造による部品接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21149199A JP4320485B2 (ja) | 1999-07-27 | 1999-07-27 | 鋳造による部品接合方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001038461A JP2001038461A (ja) | 2001-02-13 |
JP4320485B2 true JP4320485B2 (ja) | 2009-08-26 |
Family
ID=16606841
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21149199A Expired - Fee Related JP4320485B2 (ja) | 1999-07-27 | 1999-07-27 | 鋳造による部品接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4320485B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109277554A (zh) * | 2018-10-29 | 2019-01-29 | 哈尔滨工业大学 | 一种大型薄壁陶瓷与合金复合体构件的铸造成形方法 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1481747A3 (de) * | 2003-05-27 | 2007-05-02 | Alstom Technology Ltd | Verfahren zur Herstellung eines wärmebelasteten Bauteils sowie wärmebelastetes Bauteil |
KR101211798B1 (ko) | 2005-12-20 | 2012-12-12 | 두산인프라코어 주식회사 | 내마모 기계부품의 제조방법 |
FR2982781B1 (fr) * | 2011-11-21 | 2016-06-10 | Snecma | Procede d'obtention par fonderie d'une piece heterogene |
FR2991612B1 (fr) | 2012-06-11 | 2017-12-08 | Snecma | Procede d'obtention par fonderie d'une piece comportant une portion effilee |
WO2015017111A1 (en) * | 2013-07-31 | 2015-02-05 | United Technologies Corporation | Castings and manufacture methods |
CN103464685B (zh) * | 2013-10-09 | 2015-12-09 | 唐森林 | 一种消失模双液热复合叶轮铸造工艺 |
CN107520404B (zh) * | 2017-08-03 | 2019-06-14 | 日照市方进金属制品有限公司 | 一种用于消失模的预制金属件 |
-
1999
- 1999-07-27 JP JP21149199A patent/JP4320485B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109277554A (zh) * | 2018-10-29 | 2019-01-29 | 哈尔滨工业大学 | 一种大型薄壁陶瓷与合金复合体构件的铸造成形方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001038461A (ja) | 2001-02-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1600230B1 (en) | System and Method for manufacturing investment casting shells | |
JP7358034B2 (ja) | 予備焼結プリフォームを作製する方法 | |
US4023249A (en) | Method of manufacture of cooled turbine or compressor buckets | |
JP2008279506A (ja) | インベストメント鋳造のコア組合せ体、模型、シェル、コアアセンブリ、およびコアを形成する方法 | |
JP2001164901A (ja) | 熱伝達性の向上したタービンエンジン部品並びにその製造法 | |
JPS63212703A (ja) | 溶融金属セラミック研摩材先端部を有するタービンブレード及びその製造方法 | |
CN110280717B (zh) | 一种喷墨粘接三维打印砂型钛合金铸造工艺 | |
JP4320485B2 (ja) | 鋳造による部品接合方法 | |
JP2007307618A (ja) | 複合インベストメント鋳造コアの製造方法およびインベストメント鋳造コア | |
US20030082054A1 (en) | Oxidation resistant and/or abrasion resistant squealer tip and method for casting same | |
JPH07276035A (ja) | 金属−セラミックス複合部材の製造方法 | |
US4961459A (en) | Method of making an improved turbine engine component | |
US4955423A (en) | Method of making a turbine engine component | |
JPH0365847B2 (ja) | ||
JP3916388B2 (ja) | 連続鋳造用鋳型の製造方法 | |
JPH04197570A (ja) | 耐熱層を有する鋳物の製造方法 | |
JP3930403B2 (ja) | タービン動翼及びタービン動翼の製造方法 | |
CN107035412A (zh) | 一种低惯量、快速响应的金属陶瓷复合材料涡轮转轴 | |
JPS63157741A (ja) | 連続鋳造用鋳型 | |
JPH07112619B2 (ja) | セラミックス被覆鋳造法 | |
JPS5838219B2 (ja) | 表面層に耐摩耗性を具備した鋳鋼部材の製造方法 | |
JP2000064060A (ja) | 非鉄金属溶湯用部材 | |
JP2642661B2 (ja) | 高熱伝導性複合金型の製造方法 | |
JPH09227243A (ja) | ホウ化モリブデン系複合溶射材料及び溶射皮膜 | |
JPS60166156A (ja) | セラミツクス−金属系複合体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060628 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060831 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090216 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090409 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090507 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090520 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130612 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140612 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |