JP4320193B2 - 薄膜形成方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜形成方法に関するものであり、更に具体的には、基板上に、該基板と異なる材料で形成された結晶薄膜中の残留応力の低減,ひいては転位低減化に関するものである。
【0002】
【背景技術】
基板とそれに接する半導体薄膜が異種の材料で構成されているヘテロ構造においては、残留応力の低減が重要な課題となる。例えば、基板と、該基板上にエピタキシャル成長した薄膜層の格子定数もしくは熱膨張係数が大きく異なる場合、クラックの発生や基板のそりのみならず、エピタキシャル成長時または成長温度からの降温過程において臨界値を越す大きな応力が発生し、その結果、大量の転位が発生する。転位は、非発光センターを形成し、光デバイスの特性の劣化や寿命の大幅な低減を引き起こす。転位は同時に、電子の散乱源,電流リークの経路となるため、電子デバイスの特性も劣化させる。また、残留応力の不均一性が存在すれば、デバイスの特性にもばらつきが生じる。このような半導体薄膜中の残留応力に起因する問題を回避するために、各種手法が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、基板表面に格子状の溝を設けることにより基板のそりを抑制する化合物半導体結晶基板の製造方法が開示されている。特許文献2にも、基板表面に選択的に半導体結晶を設けることにより基板のそりを防止する半導体ウエハの製造方法が開示されている。また、特許文献3には、Si基板表面にSi酸化膜またはSi窒化膜を形成し、該Si酸化膜またはSi窒化膜上に半導体薄膜を成長させることによって半導体薄膜とSi基板の接触面積を減らし、転位の発生を低減する半導体薄膜の成長方法が記載されている。
【0004】
また、特許文献4には、基板上に、該基板表面と接触しない非接触領域を含む第1のエピタキシャル層と、該第1のエピタキシャル層上に形成された第2のエピタキシャル層とを備え、前記非接触領域に能動素子領域を形成することにより、電気的特性の劣化や結晶欠陥の発生を防止しようとする光半導体素子およびその製造方法が開示されている。更に、特許文献5には、第1の結晶基板に、第2の結晶基板の一部が離間した状態となるように対向形成し、該第2の結晶基板上に第3の結晶基板を成長させることにより、第2の結晶基板内の残留歪と転位を減少させる結晶基板の製造方法が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭63−76451号公報(第2頁,第4図)
【特許文献2】
特開平2−58322号公報(第3,4頁,第1図)
【特許文献3】
特公平6−54763号公報(第2頁,第1図)
【特許文献4】
特許第2691667号公報(第2,3頁,第1図)
【特許文献5】
特許第2706592号公報(第2,3頁,第3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような背景技術には次のような不都合がある。まず、特許文献1及び特許文献2は、ともに基板のそりの低減を目指したものであるが、これらに記載されている提案内容のみでは、成長温度からの降温過程で熱膨張係数差から発生する残留応力に起因する転位の発生を抑えて、低転位のヘテロエピタキシーを実現することは困難である。また、特許文献3においても、結晶中に発生する残留応力によって生成・増殖する転位を抑えるための考慮がなされていないため、上述した問題点を回避することはできない。
【0007】
また、特許文献4についても、基本的には2次元的な平面構造のままの結晶成長を想定しているため、基板に対して垂直方向の応力がエピタキシャル層に残留し、抜本的に応力を低減することができない。加えて、選択成長を用いたひさし形状の非接触領域を作成するためには、当該特許では同材料の2層のSi層を完全に選択エッチングする必要があるが、通常のプロセスでは、このようなことは実現困難である。また、該構造を実現できたものと仮定しても、開示されている条件のみでは、非接触領域上の成長層中における転位の発生を避けることができない。以上のように、特許文献4については、その意図するところを実現するための方法上に問題があり、実現のめどが低いものと考えられる。
【0008】
更に、特許文献5についても、応力低減のための条件について一切の工夫がなされていないことから、残留応力低減化に対してはほとんど効果を発揮しないものと考えられる。また、基板に対して垂直な3次元構造に関する概念は一切含まれておらず、有用性が高いものとはいえない。
【0009】
このように、上述した従来技術はいずれも基本的には2次元的な構造を主体としたものであるため、残留応力の大幅な低減が不可能であり、残留応力に伴う転位の導入・増殖を根本的に回避することは困難である。上述した観点から、成長時に無転位結晶の成長が可能であるのみならず、成長温度からの降温過程においても残留応力の発生による転位の導入・増殖を回避することができる完全無転位なヘテロエピタキシャル成長を可能とする新たな成長技術の出現が待望されている。
【0010】
この発明は、以上の点に着目したもので、異種材料の結晶成長,すなわち、ヘテロエピタキシャル成長において、基板上の結晶薄膜中の残留応力を緩和し、残留応力に起因する諸問題を回避することができる薄膜形成方法及び薄膜デバイスを提供することを、その目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、基板の主面上に、該基板と異なる材料によって結晶薄膜を形成する薄膜形成方法であって、前記基板の主面法線方向に前記結晶薄膜を成長させて、前記基板の主面上方から見た平面形状が略長方形であって、前記基板の主面上に垂直に3次元的に切り立った立体構造の結晶薄膜を得るとともに、前記基板と結晶薄膜との不整合により発生する応力と、前記基板のそりのよって発生する応力が打ち消し合うように、前記結晶薄膜の高さを設定することを特徴とする。主要な形態の一つは、前記基板の主面上に、該基板の主面上方から見た平面形状が略長方形の基部を突出形成し、該基部の主面上に前記結晶薄膜を形成することを特徴とする。他の形態は、前記結晶薄膜の成長方向の厚みをT,幅をW,奥行きをDとしたときに、前記結晶薄膜を成長方向と直交する方向から見た面のアスペクト比であるT/D及びT/Wのうち、小さい方のアスペクト比が1以上であることを特徴とする。
【0012】
他の発明は、基板の主面上に、該基板と異なる材料によって結晶薄膜を形成する薄膜形成方法であって、前記基板の主面が略線状の開口部を除いて被覆されており、該主面の露出部から前記結晶薄膜を、主面法線方向よりも主面に沿った水平方向に大きく成長させて3次元構造の結晶薄膜を得るとともに、前記結晶薄膜を基板の主面上方から見たときの幅をW,奥行きをDとしたときに、アスペクト比W/Dが1以上であり、かつ、前記基板と結晶薄膜との不整合により発生する応力と、前記基板のそりのよって発生する応力が打ち消し合うように、前記結晶薄膜の高さを設定したことを特徴とする。更に他の発明は、基板の主面上に、該基板と異なる材料によって結晶薄膜を形成する薄膜形成方法であって、前記基板の主面上に、ストライプ状の基部を突出形成するとともに、前記基板の主面が前記基部を除いて被覆されており、前記基部の側面から前記結晶薄膜を、基板の主面法線方向よりも主面に沿った水平方向に大きく成長させて3次元構造の結晶薄膜を得るとともに、前記結晶薄膜を基板の主面上方から見たときの幅をW,奥行きをDとしたときに、アスペクト比W/Dが1以上であり、かつ、前記基板と結晶薄膜との不整合により発生する応力と、前記基板のそりのよって発生する応力が打ち消し合うように、前記結晶薄膜の高さを設定したことを特徴とする。
【0013】
更に他の発明は、基板の主面上に、該基板と異なる材料によって結晶薄膜を形成する薄膜形成方法であって、前記基板の主面法線方向に前記結晶薄膜を成長させて、前記基板の主面上方から見た平面形状が略長方形であって、前記基板の主面上に垂直に3次元的に切り立った立体構造の結晶薄膜を得るとともに、前記結晶薄膜の成長方向に沿って切れ込みを設けることを特徴とする。主要な形態の一つは、前記基板の主面上に、該基板の主面上方から見た平面形状が略長方形の基部を突出形成し、該基部の主面上に前記結晶薄膜を形成することを特徴とする。他の形態は、前記結晶薄膜の成長方向の厚みをT,幅をW,奥行きをDとしたときに、前記結晶薄膜を成長方向と直交する方向から見た面のアスペクト比であるT/D及びT/Wのうち、小さい方のアスペクト比が1以上であることを特徴とする。
【0014】
更に他の発明は、基板の主面上に、該基板と異なる材料によって結晶薄膜を形成する薄膜形成方法であって、前記基板の主面が略線状の開口部を除いて被覆されており、該主面の露出部から前記結晶薄膜を、主面法線方向よりも主面に沿った水平方向に大きく成長させて3次元構造の結晶薄膜を得るとともに、前記結晶薄膜を基板の主面上方から見たときの幅をW,奥行きをDとしたときに、アスペクト比W/Dが1以上であり、かつ、前記結晶薄膜の成長方向に沿って切れ込みを設けることを特徴とする。更に他の発明は、基板の主面上に、該基板と異なる材料によって結晶薄膜を形成する薄膜形成方法であって、前記基板の主面上に、ストライプ状の基部を突出形成するとともに、前記基板の主面が前記基部を除いて被覆されており、前記基部の側面から前記結晶薄膜を、基板の主面法線方向よりも主面に沿った水平方向に大きく成長させて3次元構造の結晶薄膜を得るとともに、前記結晶薄膜を基板の主面上方から見たときの幅をW,奥行きをDとしたときに、アスペクト比W/Dが1以上であり、かつ、前記結晶薄膜の成長方向に沿って切れ込みを設けることを特徴とする。主要な形態は、前記切れ込みが前記結晶薄膜の全体もしくは前記基板または基部まで達することを特徴とする。本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
【0015】
【発明の実施の形態】
<実施形態1>……以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。最初に、図1〜図4を参照して、本発明の実施形態1を説明する。図1は、本実施形態の構造を示す斜視図,図2は、本実施形態の製造工程の一例を示す図,図3は、結晶薄膜中の応力に関する有限要素法による解析結果を示す図,図4は、結晶薄膜の厚さと応力の関係を示す図である。
【0016】
まず、図1(A)に示す実施例1を参照して、本実施形態の基本構造を説明する。同図(A)に示すように、結晶薄膜16は、基板10上に垂直に3次元的に切り立った縦長の立体構造となっている。前記結晶薄膜16は、基板10とは異なる材料をヘテロエピタキシャル成長させて形成したものである。前記基板10としては、例えばSi,SiCが利用され、結晶薄膜16としてはGaAs,InP,GaN,Geなどが利用される。また、例えば、基板10としてサファイア,Si,SiCのいずれかを利用し、結晶薄膜16をGaNやAlNで形成するようにしてもよい。
【0017】
このような結晶薄膜16の製造方法の一例を、図2を参照して説明する。まず、図2(A)に示すように、Si,SiC又はサファイアなどの基板10を用意し、該基板10の主面10A上に、図2(B)に示すように、プラズマCVD,熱CVDなどにより、酸化珪素や窒化珪素などからなるマスク12を形成する。次いで、同図(C)に示すように、フォトリソグラフィなどによって、前記マスク12に略長方形の開口部14を形成し、基板10の主面10Aを露出させる。そして、同図(D)に示すように、前記開口部14から露出した基板主面10Aに、MBE法(分子線エピタキシー法)もしくはMOCVD法(有機金属気相成長法)等のエピタキシャル成長手法を用いて、所望の厚さにGaAs,InP,GaN,Ge,AlNなどの結晶薄膜16を選択成長させる。選択成長の必要上、通常のMBE法による成長温度条件(例えば、580℃付近)よりも高く設定する必要がある。例えば、砒素蒸気圧1.0×10−5Torr,成長温度650℃,成長速度約0.3μm/h,という条件で、12時間程度成長させる。最後に、必要に応じて、同図(E)に示すようにバッファードフッ酸等の弗酸系のエッチャントを用いて前記マスク12を除去する。以上のようなプロセスにより、基板10の主面10A上に、縦長の3次元構造を有する成長層,すなわち、結晶薄膜16が形成される。
【0018】
本実施形態においては、結晶薄膜16が縦長の3次元構造であり、変形の自由度を有することから、格子不整合(ミスフィット)や熱膨張係数差などに起因して基板と結晶薄膜16との界面16Bで応力が発生する場合であっても、その上面16A側では残留応力が緩和し、ほとんど存在しない状態となっている。このように残留応力が存在しない領域では、新たに転位が発生したり増殖したりすることがなく、転位密度低減化もしくは完全な無転位化が実現される。そして、前記結晶薄膜の上面16Aにデバイスを形成することにより、発光デバイスなどの寿命を大幅に延長することが可能となる。
【0019】
一方、従来のように大きな残留応力が結晶薄膜16に存在すると、その上面16A上に形成された発光デバイスの発光波長等も変化するといった問題が生じる。また、残留応力の分布に非均一性がある場合には、発光波長の不均一性が生じ、アレイ状デバイスの作製上も極めて不都合である。しかしながら、上述した結晶薄膜16のような縦長の3次元構造を形成することにより、残留応力の低減が可能になるとともに、その構造を最適化することにより無転位領域の成長も可能になり、上述した不都合が生じるのを防ぐことができる。例えば、(001)Si基板上のGaAsの成長の場合、大部分の転位は(111)面をすべり面とするため、<011>方向から眺めると基板と約54°の方向に転位線が観察される。よって、上記3次元構造のアスペクト比を1以上に保てば、転位をその側面から逃がすことが可能であり、大幅な転位密度低減ないし無転位領域の成長が可能となる。
【0020】
次に、図3及び図4を参照して、無転位領域を成長させるための条件について詳細に検討する。上述した無転位領域の成長のためには、3次元構造の設計を最適化して結晶薄膜16中に発生する応力の最大値を、転位が発生する臨界値以下に抑える必要がある。このような条件が達成されれば、転位を発生することなく、ヘテロエピタキシャル成長を行うことが可能となり、無転位領域の成長を行うことが可能となる。
【0021】
図3には、基板主面10A上にヘテロエピタキシャル成長させた結晶薄膜16中の熱膨張係数差に起因する応力に関する有限要素法による解析結果が示されている。ここでは、成長温度から室温までの冷却過程(550℃冷却した場合の過程)において、基板と成長層(結晶薄膜16)との熱膨張の差により応力が発生すると仮定した。図3は、基板10としてSiを利用し、該Si基板上に、結晶薄膜16として、GaAs層を成長させた場合の解析結果である。同図(A)及び(B)は、それぞれ結晶薄膜16の厚さ(ないし高さ)Tが、5μm,30μmの場合であり、いずれも結晶薄膜16の幅Wは9μm,奥行きDは81μmである。同図(A)のように結晶薄膜16の厚さが薄い(高さが低い)場合では上面16A側での応力の緩和は少ないものの、厚みが増すにつれ、同図(B)に示すように上面16A側での応力の緩和が進み、ほとんど確認されないことが分かる。
【0022】
図4は、以上のような有限要素法による解析結果をまとめたもので、結晶薄膜16の厚さTと残留応力の関係を示す図であり、基板10の幅をパラメータとしている。図中、横軸はGaAs層の厚さT(μm)であり、縦軸は応力(dyn/cm)である。また、縦軸は対数目盛となっており、「E」は10のべき乗を示している。例えば、「E+08」は、「10」を示す。なお、GaAs層の幅Wは9μm,奥行きDは81μmで一定とした。また、同図に示す応力は、結晶薄膜16の上面16Aの中心点の応力の大きさを示したもので、同図からは3次元構造の厚さTを変えた時の変化の様子がわかる。
【0023】
図4によれば、結晶薄膜16を図1(A)を矢印F2方向から見た場合の縦横比(アスペクト比),すなわち、厚さ(ないし高さ)Tと奥行きDの比T/Dが1を越すもの,言い換えれば、結晶薄膜16の厚さTがその奥行きDを超えてくると、2次元的な平面成長の場合に比べ、残留応力がおよそ10分の1以下に低下していることが分かる。ここで、2次元的な平面構造の応力は、1.7×10dyn/cmと計算されており、図4では厚さTが5μmと薄いものがほぼこの状態に近い値を示す。この結果から、3次元構造の縦横のアスペクト比T/Dが1を越えることが、残留応力低減のために特に有効であると考えることができる。なお、結晶薄膜16を矢印F1方向から見たアスペクト比T/Wも、残留応力に対して若干影響を及ぼすが、残留応力の低減具合は、縦横比の小さいアスペクト比T/Dによって大勢が決まる。
【0024】
また、同図より、残留応力は、厚さTが低いときは引張応力であるが、厚さTが増すにつれて減少し、途中から圧縮応力に変じ、最終的には0に向かって減少していくのが分かる。これは、厚さTが薄い場合には、熱膨張係数差に起因して結晶薄膜16中に引張応力が発生していることを意味している。一方、厚さTが増すと、3次元構造の結晶薄膜16の影響で、基板主面10Aを凹側にして基板10がそる。その影響によって結晶薄膜16上部では、むしろ圧縮応力が発生することになる。そこで、応力が引張応力から圧縮応力に変わる点,すなわち、応力が打ち消されて零になる点を選べば、結晶薄膜上面16Aでの応力を消すことができる。このように結晶薄膜16の構造設計を行うことによって、アスペクト比T/Wが1に満たない場合であっても、デバイス作製に必要な結晶薄膜上面16Aでの無応力状態を実現することが可能となる。この応力状態は、結晶薄膜16の厚さTを更に厚くした場合は、上面16Aよりむしろ上面から少し結晶薄膜16中に侵入した場所で実現されることになる。よって、このような場所でも応力零状態を実現できるので、デバイスの活性層を作製するのに適した場所となる。
【0025】
上述した例は、基板10の熱膨張係数に比して成長層(結晶薄膜16)の熱膨張係数が大きく、成長層中に引張応力が発生した場合であるが、その逆の組み合わせ、つまり、成長層の熱膨張係数が小さく成長層中に圧縮応力が発生する場合でも同様な効果が期待できる。このような関係の場合、成長層の厚さTが増加すると基板10の凸状のそりが強調され、成長層上部はむしろ引っ張られることになる。その結果、熱膨張係数差に起因する圧縮応力を打ち消す応力零状態が形成される。
【0026】
また、同図において基板幅が9μmの場合は、成長層と基板10の幅が同じ場合を示し、後述の図1(B)に示す実施例2の場合を擬似的に表すことになる。この場合、基板幅が45μm以上の他の場合と異なり、図より残留応力が他より小さいことが読みとれる。つまり、図1(B)に示すように基板10側を加工した構造では、残留応力をより低減出来ることがわかる。一方、基板幅が45μm以上の場合では、基板幅が495μmと大きくなった場合も含み、応力はほとんど変化せずほぼ同じで値に保たれ、基板幅依存性を示さない。これは、成長層が3次元的な構造をとる場合、成長層から離れた基板の影響をほとんど受けないことを示している。
【0027】
以上の結果から、基板10上にヘテロエピタキシャル成長させた結晶薄膜16中の残留応力の最大値を、転位が発生する臨界値以下に抑えるためには、
▲1▼結晶薄膜16の縦横のアスペクト比,すなわち、厚さTと奥行きDの比T/Dを1以上に設定する,もしくは、
▲2▼結晶薄膜16の厚みが薄い場合に発生する応力と、成長に伴って薄膜上部で発生する応力が打ち消し合うように、該結晶薄膜16の高さを設定する,
のいずれかの手段で3次元構造の設計を最適化することが有効であることが分かる。
【0028】
このように、本実施形態によれば、異種材料の結晶成長,すなわち、ヘテロエピタキシャル成長において、基板主面10A上に、縦長の3次元構造の結晶薄膜16を成長させ、3次元構造の自由変形を利用することとしたので、結晶薄膜16中の残留応力を低減することができる。また、結晶薄膜16の3次元構造を最適化して残留応力の最大値を転位が発生する臨界値以下に抑えることとしたので、転位の発生・増殖を防止することができる。また、このような結晶薄膜16の上面16Aもしくは結晶薄膜16中の応力零部にデバイスを形成することにより、デバイスの特性劣化や寿命の低減などを防止することができる。
【0029】
次に、図1(B)〜(E)を参照して、本実施形態の他の実施例について説明する。図1(B)には、本実施形態の実施例2が示されている。本例の結晶薄膜16も、基板10上に縦長の3次元構造をとるように形成されているが、本例においては、基板主面10Aには、まず、該基板10と同じ材料によって略長方形の基部18が突出形成されており、該基部18の主面上に前記結晶薄膜16がエピタキシャル成長により形成されている。図示の構造においては、基板10と同じ材料で形成された基部18も、3次元構造の一部をなし自由変形に寄与する。このため、上述した図4に関する数値解析のところで示したように、平面形状の基板10上に直接結晶薄膜16を成長させるよりも、大きな応力緩和を実現することができる。また、基部18は基板と同じ材料である必然性はなく、例えば、Si上にGaAsを成長する場合は、Geの様に両者の中間的な特性をもつ中間層を用いても全く差し支えない。また、単一の材料でなく、多層構造,もしくは傾斜状に材料が変化した中間層を用いてもよい。
【0030】
図1(C)及び(D)には、実施例3及び4が示されている。同図(C)に示す実施例3では、基板主面10A上に縦長に形成された結晶薄膜20には、その上面20Aから基板主面10Aへ向けて、垂直方向に途中まで切れ込み22が施された構造となっている。また、同図(D)に示す実施例4は、前記実施例3と同様に結晶薄膜20に垂直の切れ込み26が施されたものであるが、該切れ込み26は、基板主面10Aに達するまで、すなわち、結晶薄膜20を完全に複数の柱状物に分割するように形成されている。いずれの実施例においても、切れ込み22ないし26を設けることにより、結晶薄膜20の応力の緩和が進み、残留応力の低減効果が向上する。
【0031】
図1(E)には、本実施形態の実施例5が示されている。図示のように、本例の結晶薄膜28は、垂直方向に設けられた切れ込み30により完全に分離されており、その切れ込み30は基板10に達して、基板10に溝32を形成している。本例は、前記実施例3及び4の切れ込み22又は26が基板10を切り込むほど深く形成されているものと同様である。このような構造は、前記実施例2のように、結晶薄膜16の下部に基板10と同材料の基部18が形成されている場合と共通した構造と解釈することができる。つまり、溝32で分断された基板部分により、基板10自身の自由変形が推進され、残留応力の低減により適した構造とすることができる。
【0032】
<実施形態2>……次に、図5を参照して、本発明の実施形態2について説明する。図5は、本実施形態の構造を示す斜視図,図6は、本形態の製造工程の一例を示す図である。前記実施形態で示した例は、いずれも、結晶薄膜が、基板に対して垂直に切り立った縦長の3次元構造となっていたが、本実施形態は、基板に対して水平方向に,すなわち、横長の3次元構造となるように結晶薄膜を形成したものである。
【0033】
まず、図5(A)に示す実施例1を参照して、本実施形態の基本構造を説明する。結晶薄膜56は、基板50上を被覆するマスク52に設けられた略線状の開口部54から、横方向,すなわち、基板50に対して水平方向にヘテロエピタキシャル成長した横長の3次元構造となっている。前記基板50としては、上述した実施形態同様、Siやサファイアが用いられ、結晶薄膜56としては、GaAs,InP,GaN,Geなどが利用される。また、マスク52としては、例えば、酸化珪素などが利用されるが、後述するように、結晶薄膜56との接触領域の界面が滑りやすいものであれば、どのようなものであってもよい。
【0034】
このような結晶薄膜56の製造方法の一例を、図6を参照して説明する。同図は、結晶薄膜56の製造工程の一例を示す図であり、(A)〜(D)は斜視図,(D)の#A−#A線に沿った断面図が同図(E)である。まず、図6(A)に示すように、Si,SiC,サファイアなどの基板50を用意し、該基板50の主面50A上に、同図(B)に示すように、プラズマCVDなどにより酸化珪素膜からなるマスク52を形成する。また、簡便な酸化マスクの作製方法として、SiO系被膜形成用塗布液を使う方法がある。SiO系皮膜形成用塗布液として、例えば、OCD(東京応化工業(株)製)を使用し、これを基板50にスピナーで薄く塗布し、400℃程度の温度でベーキング(焼成)することにより、SiO薄膜を形成することができる。次に、図6(C)に示すように、前記マスク52に、スリット状の開口部54をフォトリソグラフィなどにより形成し、基板主面50Aを露出させる。そして、図6(D)及び(E)に示すように、前記開口部54から露出した基板主面50Aに、GaAs,InP,GaN,Ge,AlNなどの結晶薄膜56を成長させる。
【0035】
このときの結晶薄膜56の成長には、LPE法(液相エピタキシャル成長法)を用い、上方向と横方向への成長を同時に行うが、成長速度の面方位依存性を利用し、上方向の成長速度を極力抑え、横方向に大きく成長するようにする。LPE法では、成長速度は結晶面方位に非常に大きく影響されるため、面方位によっては容易に数十倍の成長速度差をつけることができる。例えば、基板50として(001)基板を選択し、開口部54の方向を<110>方から30°傾けると、大きく横方向成長を加速することが可能となる。成長条件として、例えば、飽和温度を500℃,初期過飽和度を1℃,降温レートを0.1℃/hとして、8時間成長を行うと、厚さTが10μm以下で横幅Wが250μm程度の広い横方向成長を得ることができる。なお、ここでは、液相成長を用いて両方向への成長を同時に行うこととしたが、気相成長法や分子線成長法を用いて、始めに上方向に結晶薄膜56を成長させ、その後で横方向に成長させるようにしてもよい。
【0036】
以上のようにして、水平方向に横長に成長した結晶薄膜56は、基板50上のマスク52との間の拘束力が弱いため、該マスク52上を自由に滑ることができる。このため、水平方向に成長した結晶薄膜56の終端部56Aにおける応力は、前記形態1で説明した各実施例の場合とほぼ同様に、大幅に低減が可能である。従って、基板50と結晶薄膜56間で、格子不整合や熱膨張係数などの違いがあっても、残留応力を低減し、転位の発生・増殖を抑制することができる。
【0037】
また、本形態のような横長の3次元構造においても、基本的には、前記形態1の場合とほぼ同様な応力低減傾向を示す。本形態の場合は、結晶薄膜56を上から見た場合の横縦比,すなわち、幅Wと奥行きDの比であるW/Dが1を越すようになると、応力を大きく減少することが可能となる。更に、縦長の3次元構造の場合に示したように、基板50のそりによって発生する圧縮応力を利用し、結晶薄膜56の上から見た表面の応力を打ち消し、残留応力が存在しない状態を作り出すことも同様に可能となる。
【0038】
次に、図5(B)〜(D)を参照して、本実施形態の他の実施例について説明する。図5(B)には、本形態の実施例2が示されている。本例では、基板50上に、該基板50と同じ材料からなるストライプ状の基部58が形成されており、該基部58の側面から水平方向に異種材料による結晶薄膜56が横方向に成長している。本例においても、水平方向に伸びた3次元構造の結晶薄膜56とマスク52との拘束力は弱く、結晶薄膜56はマスク52の上を自由に滑ることが可能であり、前記例と同様に、結晶薄膜56の終端部56Aにおける応力は大幅に低減され、転位の発生・増殖も抑制される。また、基部58についても、上述実施形態1と同様に、基板50と同じ材料である必要はなく、例えば、Si上にGaAsを成長する場合であれば、Geのような両者の中間的な特性をもつ中間層であってもよい。更に、単一の材料でなく、多層構造もしくは傾斜状に材料が変化した中間層であってもよい。
【0039】
図5(C)及び(D)には、本実施形態の実施例3及び4が示されている。同図(C)に示す結晶薄膜60は、前記例と同様に、基板50上にストライプ状に形成された基部62の側面から横方向に成長した構造となっている。該結晶薄膜60には、その終端部60Aから前記基部62に向けて切れ込み64が設けられており、該切れ込み64によって横長の結晶薄膜60の応力低減が効果的に行われる。また、同図(D)に示すように、結晶薄膜60の終端部60Aから基部62に達する切れ込み66を設けて、結晶薄膜60を完全に分割するようにしても同様の効果が得られる。
【0040】
<他の実施形態>……本発明には数多くの実施形態があり、以上の開示に基づいて多様に改変することが可能である。例えば、次のようなものも含まれる。
(1)前記形態で示した基板,結晶薄膜,マスク,基部の材質は一例であり、同様の作用を奏するように適宜変更可能である。
(2)前記形態に示した形状や寸法も一例であり、同様の効果を奏するように、適宜変更してよい。また、マスクに設ける開口部の位置や数も任意であり、必要に応じて適宜変更可能である。例えば、上述した実施形態の結晶薄膜を基板上に多数形成し、その上にデバイスを形成するようにしてもよい。
(3)前記形態に示した製造手順や製造条件は一例であり、何ら前記実施形態に限定されるものではない。
(4)本発明の具体的な用途としては、GaAs系高出力レーザー,窒化物系長寿命短波長レーザー,光・電子集積回路(OEIC)などがあり、その他多様な応用が可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、異種材料の結晶成長において、基板の主面上に、垂直に3次元的に切り立った立体構造の結晶薄膜を成長させるか、あるいは、基板の主面法線方向よりも主面に沿った水平方向への成長が大きくなるように3次元構造の結晶薄膜を成長させることとしたので、該3次元構造の自由変形を利用し、結晶薄膜中の残留応力を低減することができる。また、(1)前記基板と結晶薄膜との不整合により発生する応力と、前記基板のそりによって発生する応力が打ち消し合うように、前記結晶薄膜の高さを設定する,あるいは、(2)前記結晶薄膜の成長方向に沿って切れ込みを設ける,のいずれかにより、前記結晶薄膜の3次元構造を最適化することとしたので、前記結晶薄膜中に発生する最大応力を転位発生臨界値以下に抑え、結晶薄膜の成長端側での無残留応力状態を実現するとともに、無転位領域の成長を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の構造を示す斜視図である。
【図2】前記形態の製造工程の一例を示す図である。
【図3】前記形態の結晶薄膜中の応力に関する有限要素法による解析結果を示す図である。
【図4】前記形態の結晶薄膜の厚さと応力の関係を示す図である。
【図5】本発明の実施形態2の構造を示す斜視図である。
【図6】前記形態の製造工程の一例を示す図である。
【符号の説明】
10…基板
10A…主面
12…マスク
14…開口部
16…結晶薄膜
16A…上面
16B…界面
18…基部
20,28…結晶薄膜
20A…上面
22,26,30…切れ込み
32…溝
50…基板
50A…主面
52…マスク
54…開口部
56,60…結晶薄膜
56A,60A…終端部
58,62…基部
64,66…切れ込み

Claims (11)

  1. 基板の主面上に、該基板と異なる材料によって結晶薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
    前記基板の主面法線方向に前記結晶薄膜を成長させて、前記基板の主面上方から見た平面形状が略長方形であって、前記基板の主面上に垂直に3次元的に切り立った立体構造の結晶薄膜を得るとともに、
    前記基板と結晶薄膜との不整合により発生する応力と、前記基板のそりによって発生する応力が打ち消し合うように、前記結晶薄膜の高さを設定することを特徴とする薄膜形成方法。
  2. 前記基板の主面上に、該基板の主面上方から見た平面形状が略長方形の基部を突出形成し、該基部の主面上に前記結晶薄膜を形成することを特徴とする請求項1記載の薄膜形成方法。
  3. 前記結晶薄膜の成長方向の厚みをT,幅をW,奥行きをDとしたときに、前記結晶薄膜を成長方向と直交する方向から見た面のアスペクト比であるT/D及びT/Wのうち、小さい方のアスペクト比が1以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の薄膜形成方法。
  4. 基板の主面上に、該基板と異なる材料によって結晶薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
    前記基板の主面が略線状の開口部を除いて被覆されており、該主面の露出部から前記結晶薄膜を、主面法線方向よりも主面に沿った水平方向に大きく成長させて3次元構造の結晶薄膜を得るとともに、
    前記結晶薄膜を基板の主面上方から見たときの幅をW,奥行きをDとしたときに、アスペクト比W/Dが1以上であり、かつ、
    前記基板と結晶薄膜との不整合により発生する応力と、前記基板のそりによって発生する応力が打ち消し合うように、前記結晶薄膜の高さを設定したことを特徴とする薄膜形成方法。
  5. 基板の主面上に、該基板と異なる材料によって結晶薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
    前記基板の主面上に、ストライプ状の基部を突出形成するとともに、前記基板の主面が前記基部を除いて被覆されており、前記基部の側面から前記結晶薄膜を、基板の主面法線方向よりも主面に沿った水平方向に大きく成長させて3次元構造の結晶薄膜を得るとともに、
    前記結晶薄膜を基板の主面上方から見たときの幅をW,奥行きをDとしたときに、アスペクト比W/Dが1以上であり、かつ、
    前記基板と結晶薄膜との不整合により発生する応力と、前記基板のそりによって発生する応力が打ち消し合うように、前記結晶薄膜の高さを設定したことを特徴とする薄膜形成方法。
  6. 基板の主面上に、該基板と異なる材料によって結晶薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
    前記基板の主面法線方向に前記結晶薄膜を成長させて、前記基板の主面上方から見た平面形状が略長方形であって、前記基板の主面上に垂直に3次元的に切り立った立体構造の結晶薄膜を得るとともに、
    前記結晶薄膜の成長方向に沿って切れ込みを設けることを特徴とする薄膜形成方法。
  7. 前記基板の主面上に、該基板の主面上方から見た平面形状が略長方形の基部を突出形成し、該基部の主面上に前記結晶薄膜を形成することを特徴とする請求項6記載の薄膜形成方法。
  8. 前記結晶薄膜の成長方向の厚みをT,幅をW,奥行きをDとしたときに、前記結晶薄膜を成長方向と直交する方向から見た面のアスペクト比であるT/D及びT/Wのうち、小さい方のアスペクト比が1以上であることを特徴とする請求項6又は7記載の薄膜形成方法。
  9. 基板の主面上に、該基板と異なる材料によって結晶薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
    前記基板の主面が略線状の開口部を除いて被覆されており、該主面の露出部から前記結晶薄膜を、主面法線方向よりも主面に沿った水平方向に大きく成長させて3次元構造の結晶薄膜を得るとともに、
    前記結晶薄膜を基板の主面上方から見たときの幅をW,奥行きをDとしたときに、アスペクト比W/Dが1以上であり、かつ、
    前記結晶薄膜の成長方向に沿って切れ込みを設けることを特徴とする薄膜形成方法。
  10. 基板の主面上に、該基板と異なる材料によって結晶薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
    前記基板の主面上に、ストライプ状の基部を突出形成するとともに、前記基板の主面が前記基部を除いて被覆されており、前記基部の側面から前記結晶薄膜を、基板の主面法線方向よりも主面に沿った水平方向に大きく成長させて3次元構造の結晶薄膜を得るとともに、
    前記結晶薄膜を基板の主面上方から見たときの幅をW,奥行きをDとしたときに、アスペクト比W/Dが1以上であり、かつ、
    前記結晶薄膜の成長方向に沿って切れ込みを設けることを特徴とする薄膜形成方法。
  11. 前記切れ込みが前記結晶薄膜の全体もしくは前記基板または基部まで達することを特徴とする請求項6〜10のいずれか一項に記載の薄膜形成方法。
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