JP4319396B2 - 光学式測長機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光を利用した光学式測長機に関し、特にレーザ光が通る導光部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来の光学式測長機110の概略構成を示す図である。光学式測長機110は、レーザ光源112と、これから照射されたレーザ光を受け入れる導光部114を有している。導光部114は、ベース116上に固定される固定シリンダ118と、ベース116に対し、レーザ光軸方向に移動可能に軸受120を介して軸受ハウジング122に支持される移動シリンダ124と、二つのシリンダ118,124を連結するベローズ126を含む。二つのシリンダ118,124の外側の端面は閉じており、これによって導光部114の内部は、外部と遮断され、真空とすることが可能となっている。導光部114のレーザ光源112側の端には、レーザ光を受け入れるための窓128が設けられ、他端にはレーザ光を反射する反射鏡130が配置されている。レーザ光源112と窓128の間のレーザ光の光路上には、干渉計132が配置され、この干渉計132によって、レーザ光源112から参照光路側を往復した光と、反射鏡130で反射して導光部114内を往復した光との干渉によって光路差の変化が測定される。移動シリンダ124の移動は、これに固定されたナット134と、モータ136に駆動されるボールねじ138によって実行される。移動シリンダ124の反射鏡130が設けられた端は、当該シリンダの移動によって測定対象物に接触する探触子140である。探触子140の前方(図中左側)に測定対象物を、さらにその前方に基準面を配置して、この基準面と探触子140の表面とで測定対象物を挟持するように、移動シリンダ124が移動される。この移動量を干渉計132により求め、測定対象物の寸法測定を行うことができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−166215号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述の光学式測長機は、導光部114の内部が真空となっており、外部の大気圧によって、この導光部114を縮めようとする力が作用する。一方、移動シリンダ124を支持する力は、ボールねじ138の軸線上に作用する。これらの力は、同一直線上にないため、モーメントが発生し、これが軸受部分などに歪みを生じさせて、測定精度を高められないという問題があった。
【0005】
特開平8−166215号公報には、ベローズを2重に配置し、二つのベローズ間に加圧された流体を送り込むことによって、軸対称に力を発生させて、モーメントの発生を防止する装置が記載されている。しかし、ベローズを2重とすることにより装置が複雑化、大型化するという問題があった。
【0006】
本発明は、前述の問題点を考慮してなされたものであり、簡易な機構により、前述のモーメントの発生を防止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、本発明にかかる光学式測長機は、レーザ光の光路となる導光部を、内外二つのシリンダを含む構成としている。二つのシリンダは共通の軸を有するように配置されており、また、これらの間の筒状の空間には、これを軸方向に区切るピストンが設けられている。前記筒状の空間は、前記ピストンによって、導光部の外部から遮断された二つの圧力室に分けられる。二つの圧力室の圧力差により、二つのシリンダ間に軸方向の力を発生させる。このときの力は、導光部の軸線上に作用するため、モーメントが発生しない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。図1は、本実施形態の光学式測長機10の概略構成を示す図である。光学式測長機10は、レーザ光源12と、これから照射されたレーザ光を受け入れる導光部14を有している。導光部14は、共通の軸上に配置される二つのシリンダ16,18を含む。シリンダ18の少なくとも一部は、シリンダ16の内側に配置され、軸線方向に相対移動可能となっている。以下、外側に位置するシリンダ16を外シリンダ16と、内側に位置するシリンダ18を内シリンダ18と記す。
【0009】
内シリンダ18は、ベース20に対し固定された固定シリンダ22と、伸縮自在な部材、例えばベローズ24を含み、さらに固定シリンダ22とベローズ24を結合する第1結合シリンダ26、ベローズ24と導光部14の端面を結合する第2結合シリンダ28を有する。図示するように、ベローズ24は、外シリンダ16の内側に位置するように配置され、固定シリンダ22の一部も外シリンダ16に入り込んでいる。内シリンダ18のレーザ光源12側の面には、レーザ光を導光部14内に受け入れるための窓30が設けられている。内シリンダ18は、前述した各シリンダ22,26,28とベローズ24を一連に結合し、一方の端を窓30、他方の端を後述する反射鏡により封止していることにより、その内部が外部と遮断されている。内シリンダ18の内部空間は、ここを減圧するために、吸引管を介して真空ポンプ31に接続されている。したがって、必要に応じて内シリンダ18の内部を、所定の低圧、例えば真空に減圧することができる。また、測定中、真空ポンプ31を、前記所定の低圧を維持するように動作させることも、真空ポンプ31による減圧後、内シリンダ内を密閉し、測定を行うようにすることもできる。
【0010】
外シリンダ16は、軸受32を介して、ベース20に固定される軸受ハウジング34に、軸方向に移動可能に支持されている。外シリンダ16の図中左側の端は、導光部14の端であり、測定対象物に接触する探触子36である。左端には、また、レーザ光を反射する反射鏡38が配置され、内シリンダ18の端である第2結合シリンダ28の端も固定されている。外シリンダ16の反対側の端は、内シリンダ18の外周と接触し、内部を封止する構造となっている。また、この部分の摩擦抵抗をより低減させるために、ラビリンス構造を採ることも可能である。すなわち、外シリンダ16の、この端の内周面である内シリンダ18外周面に対向する部分に、いくつかのつばを軸方向に配列し、後述するピストン42と類似の構造とすることができる。
【0011】
レーザ光源12と窓30の間のレーザ光の光路上には、干渉計40が配置され、この干渉計40によって、レーザ光源12から参照光路側を往復した光と、反射鏡38で反射して導光部14内を往復した光との干渉によって光路差の変化が測定される。
【0012】
導光部14、特に内外のシリンダ16,18の重なった部分の詳細な構造を図2も参照して説明する。内シリンダ18の外周には、つば状にピストン42が固定され、その外周と外シリンダ16の内周との間には、わずかの隙間が形成されている。そして、このピストンによって、内外シリンダ16,18の略円筒状の空間が、軸方向に区分される。区分された一方の空間、図中右側の空間を第1圧力室44、左側の空間を第2圧力室46とする。また、2つの圧力室を軸方向に区分するピストンは外シリンダ16に固定することもできる。第1圧力室44には、固定シリンダ22の壁内に設けられた圧力導入管48を介して圧力制御部50より作動流体、本実施形態においては空気が供給される。同様に第2圧力室46にも、圧力導入管52を介して圧力制御部50より作動流体が供給される。圧力制御部50は、第1および第2圧力室44,46の圧力制御のために電空レギュレータを備えている。圧力室44,46の圧力は、これらの電空レギュレータに備えられている圧力センサの値を用いている。前述のように、固定シリンダ22内に設けられた圧力導入管48,52を介して作動流体を供給しているので、可動部分にエアホース等を取り付けて流体を供給する場合に比べて、歪みが生じにくい。すなわち、可動部分に、エアホース等の反力が発生しないようになっている。
【0013】
ピストン42は、図示するように複数のつば状の部材より構成され、これによりラビリンスが形成され、この部分の圧力損失により、第1、第2圧力室44,46の圧力差が維持される。この構成によれば、ピストンの摺動抵抗を減少させることができる。また、この抵抗が問題とならない場合であれば、Oリングなどの一般的なシール方法を採用することもできる。
【0014】
圧力制御部50によって第1および第2圧力室44,46に供給される圧力の差により、探触子36を測定対象物に当接させる力である測定力Fsを発生することができる。すなわち、固定シリンダ22および第1および第2結合シリンダ26、28の外径d1、ピストン外径d2、第1圧力室44内の圧力Ps1、第2圧力室46内の圧力Ps2、ベローズ24のばね定数k、ベローズ長の変位量x、ベローズ24の有効断面積Ae、大気圧P0、内シリンダ18内の圧力Paとすれば、前記の力Fsは、次式で表される。なお、ベローズ長の変位量xは、その自由長に対して圧縮方向を正、伸張方向を負とする。
【0015】
【数1】
【0016】
第1、第2圧力室44,46の圧力差により生じる軸方向の力は、ピストン42が軸に関して対称な形状をしているため、その作用線が軸線上となる。また、ベローズ24の弾性力および大気圧と内シリンダ18内の圧力とにより発生する抵抗力についても、導光部14が軸対称の形状となっているために、これらの作用線が軸線上となる。よって、導光部14にモーメントが作用することがなく、可動部分などに発生する歪みを抑えることができ、高い精度が補償される。
【0017】
また、第1および第2圧力室44,46に適宜作動流体を供給することにより、導光部14をアクチュエータとして機能させることができる。すなわち、第1圧力室44に作動流体を送り込むことにより、こちらの圧力を高め、外シリンダ16を図中右へ移動させることができる。これにより、探触子36は、測定対象物に対して退避する運動を行う。また、逆に、第2圧力室46に流体を供給すれば、外シリンダ16を左へ移動させ、探触子36を測定対象物に対して進出させることができる。
【0018】
図1および図2に示した装置は、導光部14のそのものを流体圧によるアクチュエータとして機能させるものであった。しかし、導光部14の変位をモータにより行うようにすることが好ましい場合がある。このような場合には、従来技術で述べた装置の駆動機構、すなわちモータ136、ボールねじ138およびナット134を図1等に示した装置に適用することができる。
【0019】
モータによる駆動が好ましい場合としては、例えばストロークの速度を一定とする場合がある。具体的には、図1の装置の探触子36の部分にタッチ信号プローブを取り付け、倣い測定を行う場合などにストローク速度を一定とすることが精度の向上につながる。そして、二つの圧力室44,46の圧力差により、ベローズ伸縮方向に働く抵抗力を制御または相殺して、測定軸すなわちレーザ光軸上にてモーメントを発生しないようにする。これにより、モーメントによる歪みの発生を抑え、測定精度の向上が望める。また、この装置の場合には、移動速度をより安定化するために、圧力室の圧力制御の応答性を向上させることが好ましく、このため圧力室内に圧力センサを設けている。
【0020】
図3は、他の実施形態の光学式測長機60の概略構成を示す図である。前述した光学式測長機10と同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。この光学式測長機60においては、圧力制御部62は作動流体を第1圧力室44には供給せず、第2圧力室46へのみ供給を行って、測定力および探触子の変位を制御している。この光学式測長機60において、第1および第2圧力室44,46を仕切るシールは、非接触シールとなっている。すなわち、外シリンダ16内壁面とピストン42の外周面との間には、わずかに隙間が形成されており、この隙間を通って作動流体が流れる。また、外シリンダ16の図中右側の端面内周と固定シリンダ22の外周面も非接触シールとなっており、この間にも隙間が形成される。
【0021】
光学式測長機60において、第1および第2圧力室44,46の間に非接触シールを採用しているので、それぞれの圧力室の圧力Ps1(第1圧力室),Ps2(第2圧力室)は、ある関係を有している。この関係を、
Ps1=η・Ps2 ・・・(2)
とおけば、前述の式(1)は、次式と書き換えられる。
【0022】
【数2】
【0023】
また、内シリンダ18内の圧力Pa が、導光部14の長さの変化、すなわちベローズ長の変位に対して、一定として取り扱えない場合がある。例えば、内シリンダ18内部の気圧を、十分高い真空度とせず、気体が残留している場合など、ベローズ長の変化に応じて内部の気圧が変化する。このような場合の、内シリンダ内圧力Pa は、内シリンダ内の、体積をVt 、気体質量をm、絶対温度をT、気体定数をRとすれば、気体の状態方程式より、
Pa =mRT/Vt ・・・(4)
となる。また、内シリンダ18内の体積Vt は、ベローズ部分の体積Vx と、固定シリンダ22と第1および第2結合シリンダ26,28の内側空間の体積Va の和である。体積Vx は変位に対して変化するのに対し、体積Va は一定である。
【0024】
ベローズ部分の体積Vx は、以下のように求めることができる。図4に示すように、ベローズ24の中心軸をx軸に、また原点Oをベローズ24の最大径r2 の面内とし、原点Oを通り、x軸に直交する方向にy軸をとる。ベローズ24の最小径をr1 、隣接する最小径部分と最大径部分の距離をX1 とする。原点OからX1 までの円錐台形状の部分の体積V2 は、次式(5)となり、体積V2 がn個であるベローズ全体の体積は、次式(6)となる。さらに、ベローズ24の長さがxだけ、変化したときのベローズの体積Vx は、次式(7)となる。
【0025】
【数3】
【0026】
式(4),式(7)などにより、式(3)を変形すれば次式を得る。
【0027】
【数4】
【0028】
以上まとめると、非接触シールを用いる場合に、内シリンダ内圧Pa を一定として扱える場合には式(3)を、一定として取り扱えない場合には式(8)にて測定力Fs を算出することができる。
【0029】
図5は、他の実施形態の光学式測長機70の概略構成が示されている。前述の各光学式測長機10,60と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。光学式測長機70は、光学式測長機60と同様に、第2圧力室46のみに作動流体を供給する。この供給によって導光部14が伸長する。また、導光部14を短縮するには、第2圧力室46より作動流体を排出する。光学式測長機60に対して、相違する点は圧力室のシールの構造が、接触式のものとなっている点である。第1および第2圧力室44,46を仕切るピストン72の外周面と外シリンダ16の内壁面には接触型のシールとしてOリング74が配置されている。また、外シリンダ16の図中右端と固定シリンダ22の外周面の間にも、接触型のシールとしてOリング76が配置されている。このときの測定力Fs は、次式(9)で表される。また、第1圧力室44は閉じた空間であるから、その内部の圧力は、体積Vs1の関数、この例においては探触子36の変位の関数となる。探触子36の変位は、ベローズ24の長さの変化xであり、初期値の第1圧力室44の軸方向長さをI、第1圧力室内の気体の質量をm1 とすれば、気体の状態方程式などより、圧力Ps1は、次式(10),(11)で与えられる。式(9),(10),(11)を解けば、測定力Fs を得ることができる。
【0030】
【数5】
【0031】
光学式測長機60の場合と同様、内シリンダ18内の圧力Pa を一定として取り扱える場合には上記の式(9)〜(11)により、また一定として取り扱ったのでは不十分な場合には、次式(12)および前出の式(10),(11)により、測定力Fs を算出することができる。
【0032】
【数6】
【0033】
図6は、他の実施形態の光学式測長機78の概略構成が示されている。前述の各光学式測長機10,60,70と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。光学式測長機78は、前述した各光学測長機の第1圧力室44の図中右端を大気に対して開放した構成となっている。したがって、従前の第1圧力室44は、圧力室として機能しない。光学式測長機78においては、光学式測長機70と同様に、第2圧力室46に作動流体を供給し、またここから作動流体を排出することにより導光部14の伸縮が制御される。測定力Fs は、式(9)または式(12)にて、
Ps1=P0
として、求めることができる。
【0034】
光学式測長機78においては、内シリンダ18に固定されたピストン72にOリング74を備えた構成であるが、内シリンダ18は直管として、外シリンダ16より内シリンダ18外周面に向けてつばを設け、その先端にOリングを配置して、第2圧力室46をシールすることもできる。
【0035】
以上の光学式測長機10,60,70,78を用いて測定を行う際には、測定力Fs を一定とする制御が要求される。すなわち、大気圧P0 、探触子36の位置L、内シリンダ内圧Pa などの変化によらず、測定力Fs を一定にすることが要求される。また、所定の制御パラメータに対して、一定の変位が発生するようにとの要求がある。すなわち、圧力制御部50,62に供給する指令値に対して、大気圧などの変化によらず、1対1に対応した位置Lが発生するような制御が要求される。
【0036】
上記の要求を達成する圧力制御部の構成について、光学式測長機60,70,78に用いられる圧力制御部62の場合に沿って説明する。図7に、圧力制御部62の構成ブロック図を示す。圧力制御部62は、所定の電圧Vにより第2圧力室46内の圧力Ps2を所定の値に制御する電空レギュレータ80を含む。また、電空レギュレータ80に供給される電圧Vは、指定された測定力Fs を達成すべく、圧力センサ82、位置センサ84、大気圧センサ86の各々の出力に基づき補正を行って決定される。圧力センサ82は電空レギュレータ80に備えられたセンサを用いることができ、第2圧力室の圧力Ps2に比例した信号を出力する。位置センサ84は、この装置が測長機であるので装置そのものであり、測長機の出力が位置Lとなる。大気圧センサ86は、大気圧P0 に比例した信号を出力する。
【0037】
測定力Fs は式(13)で表され、これを制御電圧Vにて解けば式(14)となる。ここで、KV :電圧比例係数、KL0:ベローズばね定数の定数項、KL1:ベローズばね定数の比例係数、KP :大気圧比例係数、KPa:内シリンダ内圧力比例係数であり、また、CF :測定力比例係数、CL0:位置係数定数項、CL1:位置係数比例係数、CP :大気圧比例係数、CPa:内シリンダ内圧力比例係数である。
【0038】
【数7】
【0039】
式(12)において、各変数(Fs ,V,L,P0 ,Pa )に関して、互いに独立の5条件を与えて、5つの係数CF ,CL0,CL1,CP ,CPaを決定することができる。
【0040】
実際の測定に当たっては、圧力制御部62に所望の測定力Fs を与え、算出された補正係数に基づき補正部88にて制御電圧Vを発生させ、電空レギュレータ80を制御する。また、変位を発生させる場合には、Fs =0と与えて制御電圧Vを算出する。
【0041】
以上、内シリンダ18の内部圧力Pa を変数として取り扱ったが、式(8)、式(12)を適用する場合であれば、圧力Pa は位置Lの関数となるので、変数および係数を一つ減らすことができる。
【0042】
以上、作動流体を、これを供給することによって導光部が伸張する側の圧力室にのみに供給する場合について、大気圧などの変化によらず一定の測定力を発生させる構成について説明したが、光学式測長機10などのように、二つの圧力室の双方の圧力を制御する場合においても、同様に補正係数を求め、測定力を一定とする補正を行うことが可能である。
【0043】
また、作動流体を、これを供給することによって導光部14が短縮する側の圧力室のみに供給するようにもできる。この場合は、内シリンダ18内に所定量の気体を封入する。そして、第1圧力室44の作動流体を供給することにより導光部14を一旦短縮させ、その後第1圧力室44より作動流体を排出することによって導光部14を伸張させて測定を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の光学式測長機10の概略構成図である。
【図2】 導光部14の要部詳細図である。
【図3】 本実施形態の光学式測長機60の概略構成図である。
【図4】 ベローズ24内の体積の算出に関する説明図である。
【図5】 本実施形態の光学式測長機70の概略構成図である。
【図6】 本実施形態の光学式測長機78の概略構成図である。
【図7】 圧力制御部62の構成を示すブロック図である。
【図8】 従来の光学式測長機の概略構成図である。
【符号の説明】
10,60,70,78 光学式測長機、12 レーザ光源、14 導光部、16 外シリンダ、18 内シリンダ、22 固定シリンダ、24 ベローズ、36 探触子、38 反射鏡、40 干渉計、42,72 ピストン、44 第1圧力室、46 第2圧力室、50,62 圧力制御部。
Claims (10)
- レーザ光源と、
レーザ光源からのレーザ光を受け入れる端と、レーザ光を反射する反射鏡が配置された端とを有し、前記二つの端の間の距離が変更可能な導光部と、
反射鏡により反射されたレーザ光の光路長に基づき反射鏡までの距離を求める測長部と、
を有する光学式測長機であって、
前記導光部は、
前記レーザ光の光軸上に共通の軸を有し、当該軸方向に相対移動可能であって、少なくとも一部が重なって配置される、外シリンダと内シリンダであって、当該外シリンダの一端と、内シリンダの一端が当該導光部の両端となる、外シリンダと内シリンダと、
前記外シリンダと前記内シリンダの重なった部分の、二つのシリンダの間に配置され、いずれか一方のシリンダに固定されたピストンであって、前記二つのシリンダの間の筒形状の空間を、それぞれ外部とほぼ遮断された第1圧力室と第2圧力室とに軸方向に区切るピストンと、
を有し、
さらに、前記第1圧力室内と前記第2圧力室内の圧力差を制御する圧力制御部を有し、前記圧力制御部は、前記導光部の反射鏡が配置された端を、測定対象物に当接させ、これを押圧する力である測定力を発生するように前記圧力差を制御する、
光学式測長機。 - 請求項1に記載の光学式測長機であって、前記内シリンダの外シリンダ内側に位置する部分の一部は、伸縮自在のベローズ部を含み、当該内シリンダの両端が前記導光部の両端となる、光学式測長機。
- 請求項1または2に記載の光学式測長機であって、前記圧力制御部は、前記内シリンダに発生する軸方向の力を打ち消すように前記圧力差を制御する、光学式測長機。
- 請求項1または2に記載の光学式測長機であって、前記圧力制御部は、前記導光部の前記2端の距離の変化と、大気圧の変化とに対して前記測定力を一定とする制御を行う、光学式測長機。
- 請求項1または2に記載の光学式測長機であって、前記圧力制御部は、前記導光部の前記2端の距離の変化と、大気圧の変化と、前記内シリンダ内部の圧力の変化とに対して前記測定力を一定とする制御を行う、光学式測長機。
- 請求項4に記載の光学式測長機であって、前記内シリンダの内部が、真空となっている光学式測長機。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載の光学式測長機であって、
前記圧力制御部は、前記第1および第2圧力室内に作動流体を供給し、前記作動流体は、前記外シリンダと前記内シリンダのうち固定されたシリンダの壁内に設けられた管路より前記第1および第2圧力室に供給される、
光学式測長機。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の光学式測長機であって、
前記圧力制御部は、前記第1および第2圧力室のうち、作動流体を供給することによって前記導光部の2端の距離が延びる方の圧力室にのみ作動流体を供給する、
光学式測長機。 - 請求項1から3、5のいずれか1項に記載の光学式測長機であって、
前記圧力制御部は、前記第1および第2の圧力室のうち、作動流体を供給することによって前記導光部の2端の距離が縮む方の圧力室にのみ作動流体を供給する、
光学式測長機。 - レーザ光源と、
レーザ光源からのレーザ光を受け入れる端と、レーザ光を反射する反射鏡が配置された端とを有し、前記二つの端の間の距離が変更可能な導光部と、
反射鏡により反射されたレーザ光の光路長に基づき反射鏡までの距離を求める測長部と、
を有する光学式測長機であって、
前記導光部は、
前記レーザ光の光軸上に共通の軸を有し、当該軸方向に相対移動可能であって、少なくとも一部が重なって配置される、外シリンダと内シリンダであって、当該外シリンダの一端と、内シリンダの一端が当該導光部の両端となる、外シリンダと内シリンダと、
前記外シリンダと前記内シリンダの重なった部分の、二つのシリンダの間に配置されたシール部材であって、いずれか一方のシリンダに固定され、前記外シリンダ内に外部と遮断された圧力室を形成する、シール部材と、
を有し、
さらに、前記圧力室内の圧力を制御する圧力制御部を有し、前記圧力制御部は、前記圧力室内の圧力によって、前記導光部の反射鏡が配置された端を、測定対象物に当接させ、これを押圧する力である測定力を発生するように制御する、
光学式測長機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002355691A JP4319396B2 (ja) | 2001-12-07 | 2002-12-06 | 光学式測長機 |
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