JP4318137B2 - パイプの接着方法及び接着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、細い合成樹脂製パイプを被接着面に接着するのに最適なパイプの接着方法及びその接着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
細いパイプの先端を目的の面に接着するには、パイプ先端の接着面積が非常に少ないので、常に困難を極め、実際にはほとんど実用化されていない。しかし、理論的には、図8に示すように、パイプ材1の先端に、フランジ部2をあらかじめ成形しておき、このフランジ部2を目的の面に溶着することが考えられる。
【0003】
【特許文献1】
特許第2941760号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようにパイプ材1の先端にフランジ部2を形成すると、このパイプ材1を連続的に製造し、目的に応じて切断長さを決めるということができない。そのために、その具体的な使用目的に応じて、あらかじめパイプ長さを特定し、その特定のパイプを個別に製造するしかない。このように長さまで決められたパイプを個別に製造していたのでは、製造コストがかさみすぎて、とても実用に供し得ない。
【0005】
また、被接着面が湾曲している場合、例えば、上記パイプ部材1を、別の太いパイプの湾曲面に接着する場合には、上記フランジ部2をこの太いパイプの湾曲面に沿って接着することがほとんど不可能である。
上記のようないろいろな問題があったために、従来の接着方法は、ほとんど採用されていないのが実情である。
この発明の目的は、パイプ材を連続的に製造して、必要長さに切断した後にも、それを目的の面に簡単に溶着できるし、たとえ被接着面が湾曲していても確実に接着できる接着方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、先ず、合成樹脂材料を押し出し機で押し出しながら、引き落としにより縮径させて合成樹脂製のパイプ材を成形する。そして、上記パイプ材の端部を加熱して拡開するとともに、合成樹脂製の被接着面に円筒状突起を備えたヒーターを押し当てて加熱溶融させながらその加熱溶融部にヒーターの円筒状突起に対応する溶融凹部を形成する。このとき、溶融凹部に相当する体積分の溶融樹脂が当該溶融凹部の開口周囲に押し出される。この開口周囲に、その周囲の溶融樹脂と溶融凹部から押し出された溶融樹脂とが一体となった溶融部を形成する。このように溶融部を形成してから、上記パイプ材の端部の加熱された拡開部を、加熱した被接着面の上記溶融凹部および上記溶融部に圧接し、上記拡開部を上記溶融凹部および上記溶融部に接着する。
【0007】
合成樹脂製パイプは、それを押し出し機で引き落とししてサイジングした場合、そのサイジングされたパイプ材を再び加熱すると、その加熱部分は、引き落とし前のサイズまで拡大する。この拡大した部分を、目的の面に加熱溶融しながら設けた溶融凹部に押し付ければ、図8のフランジ部2を目的の面に溶着したのと同じ結果が得られる。
【0008】
また、被接着面には、円筒体からなるヒーターを押し当てて、その円筒体に対応した溶融凹部を形成するようにしたので、その溶融凹部に相当する体積分の溶融樹脂が溶融凹部の開口周囲に押し出される。このとき、溶融凹部の底面、周壁面および開口周囲は、上記ヒーターで加熱されるので溶融状態となる。このように溶融凹部の底面、周壁面および開口周囲が溶融した状態で、パイプの拡開部を押し付ければ、その拡開部は、溶融凹部の底面、周壁面および開口周囲のそれぞれに接着することになる。
【0009】
第2の発明は、パイプ材の端部の拡開部を、上記溶融凹部および溶融部に圧接するための圧接手段を用いたものである。
このように圧接手段を設けたので、パイプの拡開部を溶融凹部内およびその開口周囲に圧接させることができ、より確実に両者を接着することができる。
【0010】
第3の発明は、基部およびこの基部に一体的に設けたピンを有する治具と、先端に形成された円筒状突起およびこの円筒状突起の軸線上に形成された挿入穴を有するヒーターとを備えている。そして、上記ピンの外径は、被接着面に形成した連通孔の内径および上記ヒーターの挿入穴内径とほぼ一致させ、連通孔から突出するピンをヒーターの挿入穴に挿入させたとき、円筒状突起で溶融された被接着面の溶融樹脂がそのヒーターの円筒状突起の外側に押し出される構成にしている。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1〜図7に示した実施例では、合成樹脂材料を押し出し機3で押し出すとともに、それを一定の力で引っ張って縮径し、いわゆるサイジングを行いながら合成樹脂製のパイプ材1を成形する。なお、このようにしてパイプ材1を縮径することを引き落としという。図1に示すようにサイジングされたパイプ材1は、冷却水槽4で冷却されて、そのサイズが特定される。
【0012】
このようにして作られたパイプ材1の先端をヒーター5で加熱すると、図2に示すように、その加熱された部分が溶融しながら拡開する。このとき形成される拡開部1aの大きさは、だいたい、パイプ材1の引き落とし前のサイズとなる。これは合成樹脂製パイプの一般的な特性である。そして、この発明は、合成樹脂製パイプの上記特性に着目し、それを接着目的に応用したものである。
【0013】
なお、以下には、上記パイプ材1を細いパイプ材とし、この細いパイプ材1を合成樹脂製の太いパイプ材6の湾曲面に接着する実施例を説明する。
【0014】
上記のようにした太いパイプ材6には、細いパイプ材1と連通させるための連通孔7を形成しているが、この細いパイプ材1と上記連通孔7との中心を一致させるために、治具8を用いている。この治具8は、図3に示すように、太いパイプ材6の中に挿入する基部8aとこの基部8aに一体的に設けたピン8bとを備えている。そして、基部8aを太いパイプ材6に挿入してパイプ材6の内側から連通孔7にピン8bを通すことによって、このピン8bが太いパイプ材6の外方に突出するようにしている。しかも、このピン8bの外径は、連通孔7の内径および細いパイプ材1の内径とほぼ等しくし、ピン8bをこれら連通孔7および細いパイプ材1にぴったり挿入できるようにしている。
【0015】
なお、上記基部8aであってピン8bを形成した側を湾曲させて曲面8cとしているが、この曲面8cの曲率は、太いパイプ材6の内面の曲率と等しくしている。したがって、治具8を太いパイプ材6に挿入して、その曲面8cをパイプ材6の内面に当てれば、曲面8cとパイプ材6の内面とを一致させられる。
【0016】
このように曲面8cをパイプ材6の内面にぴったりと接触させてピン8bを連通孔7から突出させたとき、図3に示すように、ピン8bが太いパイプ材6の外方に突き出るようにしている。そして、図6に示すように、この突き出たピン8bに、細いパイプ材1をはめれば、連通孔7と細いパイプ材1との中心を一致させながら、それらを連通させることができる。
【0017】
一方、上記太いパイプ材6には、細いパイプ材1の拡開部1aを接着するが、この太いパイプ材6の被接着面を溶融させるのが、図3、4に示したヒーター9である。このヒーター9は、その先端に円筒状突起9aを形成するとともに、この円筒状突起9aの軸線上に挿入穴9bを形成している。この挿入穴9bの直径すなわち円筒状突起9aの内径は、前記太いパイプ材6の連通孔7とほとんど等しくしている。したがって、この連通孔7を貫通したピン8bは、そのまま挿入穴9bにもぴったり挿入されることになる。
【0018】
上記のようにしたヒーター9は、その円筒状突起9aの先端面を円弧面9cとしているが、この円弧面9cの曲率は太いパイプ6の外周における曲率と等しくしている。
【0019】
次に、細いパイプ材1を太いパイプ材6に接着するプロセスを説明するが、先ず、パイプ材1の先端をヒーター5で加熱して、図2に示すように、その加熱された部分を溶融しながら拡開する。
これとほぼ同時に、図3に示すように、太いパイプ材6に治具8を挿入して、そのピン8bを連通孔7からあらかじめ突出させておく。そして、このあらかじめ突出させたピン8bが、ヒーター9の挿入穴9bに挿入されるようにして、ヒーター9の円筒状突起9aを太いパイプ材6の外周表面に押し付ける。
【0020】
上記のようにしてヒーター9がパイプ材6に押し付けられたときには、その挿入穴9bの中心と連通孔7の中心とが完全に一致した状態になる。なぜなら、前記したように挿入穴9bの直径すなわち円筒状突起9aの内径は、連通孔7の内径とほとんど等しくし、この連通孔7を貫通したピン8bが、そのまま挿入穴9bにもぴったり挿入されるようにしているからである。したがって、ヒーター9をパイプ材6の表面に押し付けるとき、ヒーター9の位置が正確に定められることになる。
【0021】
上記のようにヒーター9の位置を正確に定めながら、それを太いパイプ材6に強く押し付けていくと、図4に示すように、パイプ材6の表面が円筒状突起9aで溶融され、その円筒状突起9aの円筒形に対応した溶融凹部6aがパイプ材6の表面に形成される。このようにして溶融凹部6aが形成される過程で、連通孔7がふさがれることはない。なぜなら、図3に示すように、この連通孔7にはピン8bがぴったりと挿入されているからである。
【0022】
上記のように連通孔7には、ピン8bが隙間なく挿入され、しかも、このピン8bがヒーター9の挿入穴9bにも隙間なく挿入される。そのため、円筒状突起9aをパイプ材6の表面に押し付けて溶融凹部6aを形成すると、その溶融凹部6aの体積に相当する溶融樹脂6bは、連通孔7の内周側にはみ出ることはできない。このように逃げ場がなくなった溶融樹脂6bは、図4の矢印Pで示すように溶融凹部6aの開口周囲にはみ出ざるをえなくなる。このようにして溶融凹部6aの開口周囲にはみ出た溶融樹脂は、そのはみ出たところで盛り上がった状態になり、そこに溶融部6cが形成される。また、ピン8bの外径を連通孔7の内径と等しくすることで、溶融凹部6aの開口周囲に溶融部6cを形成しやすくしている。
なお、このときには、ヒーター9の円筒状突起9aで、上記溶融凹部6aの底面、周壁面および開口周囲のそれぞれも加熱溶融された状態になっている。したがって、上記のように溶融凹部6aからはみ出ることによって形成された溶融部6cも、図5に示すように上記開口周囲の樹脂と一体化して溶融状態を保つ。
【0023】
なお、前記したように円筒状突起9aの先端に円弧面9cを形成し、治具8の基部8aにも曲面8cを形成しているので、ヒーター9を太いパイプ材6の表面に強く押し付けても、安定した状態に保てる。言い換えると、ヒーター9が傾いたり、ピン8bが傾いたりしない。このようにヒーター9やピン8bが傾かないので、溶融凹部6aもその位置を正確に定めることができる。
【0024】
上記のようにして溶融凹部6aおよび溶融部6cを形成したら、溶融状態にある細いパイプ材1の拡開部1aを、この溶融凹部6aに圧接させるが、このときには、図6に示すように、細いパイプ材1にピン8bを挿入させる。このようにすることによって、パイプ材1の中心と、連通孔7の中心とを完全に一致させることができる。
【0025】
ただし、溶融凹部6aに対する拡開部1aの圧接力を強くすれば、それだけ両者の接着力が増すことになる。そこで、この実施例では、図7に示す圧接手段10を用いている。この圧接手段10は、上側部材10aと下側部材10bとからなり、それぞれの部材10aおよび10bには半円弧状の凹みを形成し、両部材10aおよび10bを合わせたとき、両凹みが相まって図7に示すように円盤状凹部10cが形成される関係にしている。図6に示すように、この円盤状凹部10cの内径は、パイプ材1の拡開部1aを覆う大きさを保っている。
なお、図中符号10dは円盤状凹部10cの中心部分に形成されるパイプ材1の通し孔で、この通し孔10dを細いパイプ材1が貫通するようにしている。
【0026】
前記したように溶融した拡開部1aを溶融凹部6aに対向させた状態で、上側部材10aと下側部材10bとで細いパイプ材1を挟み込むとともに、そのパイプ材1は通し孔10dを貫通させる。そして、この状態から、先ず、パイプ材1の拡開部1aを溶融凹部6aに圧接させると同時に、圧接手段10で拡開部1aを押し付ける。このとき拡開部1aおよび溶融部6cのそれぞれは、円盤状凹部10cに覆われることになる。
【0027】
上記のように拡開部1aおよび溶融部6cのそれぞれを、円盤状凹部10cで覆った状態で押し付けると、パイプ材1の拡開部1a、溶融凹部6aおよび溶融部6cはいずれも溶融状態にあるのでしっかりと溶着する。また、このときに、拡開部1aはさらに拡開し、図6に示すように、太いパイプ材6の溶融凹部6a及び溶融部6cと、パイプ材1の拡開部1a及びさらに拡開した部分1bとが、溶着される。つまり、パイプ材1の先端と対応するパイプ材6とが、互いに溶融した状態で接着する。そのため、パイプ材1の先端とパイプ材6との間に、高い接合強度が保たれる。
【0028】
上記圧接手段10を用いて、パイプ材の拡開部1aを、パイプ材6の溶融凹部6a及び溶融部6cに押し付けた状態を一定時間保つと、溶着が均一となって溶着面の形状も整ったものになる。
【0029】
さらに、上記のようにパイプ材1の拡開部1a、1bと、溶融凹部6a及び溶融部6cとが接合しているので、パイプ材1の先端とパイプ材6との間の接着面積を十分に確保でき、接着強度は一層向上する。なお、図6の太実線Aは、パイプ材1とパイプ材6との接着面の様子を例示したものである。
このようにして、パイプ材1の先端とパイプ材6とが溶着した状態のまま、冷却すると、図6に示すように、両者が接着し、パイプ材1がどんなに細くても確実にパイプ材6に接合する。
【0030】
この実施例の接着方法は、上記のようにしたのでパイプ材1を加熱したときに形成される拡開部1aを利用して、それをパイプ材6に接着できる。したがって、連続的に製造したパイプ材1であっても、目的の長さに切断して、その先端をパイプ材6に接着できる。パイプ材1を連続的に製造できるという点において、製造コストを大幅にダウンさせられる。しかも、かなり細いパイプ材1でも、拡開部1aがパイプ材6の溶融凹部6a及び溶融部6cに圧接されながら入り込み、拡開部1aがさらに拡開することによって十分な接着面積を確保できる。そのため、目的のパイプ材6に確実に溶着できる。
【0031】
ところで、この実施例のようにパイプ同士を接着しようとすると、細いパイプ材1を太いパイプ材6の曲面に接着しなければならない。このようにパイプ材1を曲面に接着することは、それを平面に接着する場合に比べ、確実な接着が困難である。なぜなら、被接着面が平面であるならば、接着する側と被接着側との接触部分は、通常面となるが、被接着面が曲面であるならば、接着する側と被接着側との接触部分が線となるからである。しかし、この実施例の接着方法によれば、溶融凹部6aを形成しているので、拡開部1aと溶融凹部6aの底面とは面接触になる。したがって、両者を確実に接着できるようになる。しかも、前記したように、溶融凹部6aの底面、周壁面および溶融部6cのそれぞれが接着面になるので、接着面積が相対的に大きくなる。したがって、その接着力も大きくなり、それだけ確実な接着が可能になる。
【0032】
また、パイプ材1がかなり細くてもそれが塞がれたりしない。特に、ピン8bを用いることによって、パイプ材6に形成した連通孔7やパイプ材1が塞がれるのを、確実に防止できる。
なお、上記の実施例では、パイプ材1を曲面に接着する場合について説明したが、被接着面が平面であっても差し支えないことは言うまでもない。ただし、パイプ同士を接着する場合に、この実施例の方法がもたらす効果が計り知れないものになる。
【0033】
【発明の効果】
第1および第2の発明の接着方法によれば、連続的に製造したパイプ材であっても、それを切断し、加熱によって拡開部を形成できるので、目的の面に的確に溶着できる。パイプ材を連続的に製造できるので、その製造コストを抑えられる。また、パイプ材の先端を加熱することによって、特別な治具等を使用しなくても、その先端に拡開部を形成できるが、この拡開部は、パイプ材の引き落とし前の大きさにできる。したがって、細いパイプ材であっても、十分な接着面積を確保でき、目的の被接着面に確実に溶着できる。
【0034】
しかも、被接着面に十分な面積の溶融部分を確保できるので、被接着面側とパイプ材先端側との両者が接着する実質的な接着面積を大きくとれることになる。このように両者の接着面積が大きければ大きいほど、その接着力も大きくなる。したがって、高い接合強度を実現できる。そのため、パイプ材がどんなに細くても確実に溶着し、被接着面から細いパイプ材が容易に脱落したりしなくなる。特に、パイプ材同士の場合、つまり、被接着面が曲面である場合の接着は従来困難であったが、この発明の方法によれば確実に接着することができる。
【0035】
第2の発明によれば、パイプ材の拡開部を、被接着面の溶融凹部及び溶融部に十分に押し付けられるので、溶着が均一となる。
【0036】
第3の発明の装置によれば、被接着面に溶融凹部を形成する際、治具のピンが被接着面の連通孔及びヒーターの挿入穴の双方にぴったり挿入される。したがって、加熱したヒーターを押し当てて被接着面に溶融凹部を形成する過程で、溶融凹部の体積に相当する溶融樹脂が連通孔の内周側にはみ出ることはなく、必ず溶融凹部の開口周囲にはみ出ることになる。そのため、溶融凹部の開口周囲に溶融部が形成されやすくなる。しかも、パイプの接着工程において連通孔がふさがったり、一部が狭くなったりすることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】押し出し機から押し出されたパイプ材を冷却水槽に導く過程を示した平面図である。
【図2】パイプ材先端を加熱するヒーターと加熱されたパイプ材とを示した平面図である。
【図3】被接着面の穴の周辺をヒーターで加熱しながら溶融凹部を設ける様子を示した図である。
【図4】被接着面の穴の周辺に設けられた溶融凹部を示した断面図である。
【図5】被接着面にヒーターで加熱しながら設けられた溶融凹部とその溶融凹部の開口周囲の様子を示した図である。
【図6】拡開部を形成したパイプ材と溶融凹部が設けられた被接着面とを溶着する過程を示した断面図である。
【図7】圧接手段の斜視図である。
【図8】従来のパイプ材の溶着部分を示した拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 パイプ材
1a 拡開部
3 押し出し機
6 被接着面
6a (被接着面の)溶融凹部
6c (被接着面の)溶融部
7 連通孔
8 治具
8a (治具の)基部
8b (治具の)ピン
9 (被接着面用の)ヒーター
9a (被接着面用のヒーターの)円筒状突起
9b (被接着面用のヒーターの)挿入穴
10 圧接手段
Claims (3)
- 合成樹脂材料を押し出し機で押し出しながら、引き落としにより縮径させて合成樹脂製のパイプ材を成形し、上記パイプ材の端部を加熱して拡開するとともに、合成樹脂製の被接着面に円筒状突起を備えたヒーターを押し当てて加熱溶融させながらその加熱溶融部にヒーターの円筒状突起に対応する溶融凹部を形成するとともに、この溶融凹部に相当する体積分の溶融樹脂を当該溶融凹部の開口周囲に押し出させ、この開口周囲に、その周囲の溶融樹脂と溶融凹部から押し出された溶融樹脂とが一体となった溶融部を形成し、上記パイプ材の端部の加熱された拡開部を、加熱した被接着面の上記溶融凹部および上記溶融部に圧接し、上記拡開部を上記溶融凹部および上記溶融部に接着することを特徴とするパイプの接着方法。
- パイプ材の端部の拡開部を、上記溶融凹部および溶融部に圧接するための圧接手段を用いた請求項1記載のパイプの接着方法。
- 基部およびこの基部に一体的に設けたピンを有する治具と、先端に形成された円筒状突起およびこの円筒状突起の軸線上に形成された挿入穴を有するヒーターとを備え、上記ピンの外径は、被接着面に形成した連通孔の内径および上記ヒーターの挿入穴内径とほぼ一致させ、連通孔から突出するピンをヒーターの挿入穴に挿入させたとき、円筒状突起で溶融された被接着面の溶融樹脂がそのヒーターの円筒状突起の外側に押し出される構成にしたパイプの接着装置。
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