JP4316027B2 - 部品の位置決め方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、ロボットを使って複数の部品を組立る際に行う部品の位置決め方法及びその装置に関し、特に、部品の当接、仮組み、組付け等の組立作業における位置決めに関する。
【0002】
【従来の技術】
製缶部品の組立等のように、ロボットを使って複数の部品を一定の精度の下で所望の製品として組立てるためには、ロボットによる部品の位置決めを精度良く行わせる必要がある。製缶部品の組立では、板の切断や曲げの精度が一般的な機械加工精度に比べて大雑把であるため、良好な溶接品質を得るには溶接部における部材間の隙間を極力小さくすることが必要である。
【0003】
そこで、サーボフロート手段のような柔軟制御を用いて、基準台に備えた複数の基準面に部品を押し当てて沿わせることによって、部品の基準台に対する位置を補正するようにした技術が知られている(特開平9−319425号)。即ち、従来の位置決め装置は、部品の基準面への当接による反力で駆動源(電動モータ等)を逆駆動させるサーボフロート手段によって、部品を基準面に沿わせて姿勢や傾きを矯正して位置決めするようになっている。このサーボフロート手段のように力覚センサを用いない従来の柔軟制御による位置決めでは、モータをフローティングさせる際、減速器の摩擦力等に打ち勝つ反力を生じさせるように、比較的大きな押し付け力で部品を基準面に押し当てる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の位置決め装置のように、部品を大なる力で押し付けるようにすると、図14に示すように、ロボットアーム22やハンド28が弾性変形するため、アーム先端部の位置が正規の位置から変位し易くなり、位置決め精度に悪影響を及ぼすという問題点があった。
【0005】
具体的には、部品Wを矢印の方向に押し付け力が、減速器(図示せず)の摩擦力等に抗する程大きくなると、ロボットアーム22やハンド28が弾性変形して部品Wが傾いた状態で位置制御されるため、部品の設置誤差が生じるという問題点があった。また、図15に示すように、既に設置された既設部品Kの上に部品Wを設置する場合も同様に、下向きの矢印の方向に押し付け力が大きくなると、ロボットアーム22やハンド28が弾性変形し、部品Wが傾くと共にハンド28による部品支持位置が変位するため、部品の設置誤差が生じるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、部品の設置誤差を無くして位置決め精度を向上させる位置決め方法及びその装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、部品を所定位置に位置決めする部品の位置決め方法において、前記部品を相対滑動可能に支持する支持面に支持された前記部品を、前記部品の位置決めの基準となる基準面に当接させ、前記部品と前記支持面とを相対滑動させることによって、前記部品を前記基準面に沿わせることを特徴とする。
【0008】
部品を基準面に当接させ、部品と支持面とを相対滑動させることにより、部品を基準面に沿わせることによって、部品の寸法誤差や把持誤差及び部品の位置ズレを矯正できるため、従来のサーボフロート柔軟制御による部品の位置補正のように、減速器の摩擦力等に打ち勝つだけの過大な押しつけ力を必要とせず、ロボットアームや手首部等の弾性変形を防止できる。このように、ロボットアームや手首部等が弾性変形しないように、部品の寸法誤差や把持誤差及び部品の位置ズレを矯正できるため、部品の設置誤差を無くし位置決め精度を向上させることができる。
【0009】
第2の発明は、互いに平行な第1面と第2面を有する部品を所定位置に位置決めする部品の位置決め方法において、前記部品を相対滑動可能に支持する支持面に支持された前記部品の第1面を、前記部品の位置決めの基準となる基準面に当接させ、前記部品と前記支持面とを相対滑動させる工程と、前記部品を前記基準面の背面側に移動させ、前記部品の第2面を前記基準面と平行である背面に当接させる工程とを交互にそれぞれ少なくとも1回以上行うことにより、前記部品を前記基準面に沿わせることを特徴とする。これにより、部品の上面が支持面と同じぐらいの面積で支持面の滑りしろを十分に確保できず、一回の当接では部品を基準面に沿わせることができない場合でも、部品の第1面及び第2面を基準面の正面及び背面に交互に当接させて、部品の寸法誤差や把持誤差及び部品の位置ズレを矯正できるため、部品の設置誤差を無くし位置決め精度を向上させることができる。
【0010】
第3の発明は、第1又は第2の発明の工程に加えて、前記部品を前記基準面に当接させる際に、前記部品の支持力を弱めることを特徴とする。これにより、部品を滑らせる際の支持面と部品との摩擦力を小さくできるため、押し付け力によるロボットアームや手首部等の弾性変形をより効果的に防止できる。
【0011】
第4の発明は、部品を所定位置に位置決めする部品の位置決め装置であって、前記部品を相対滑動可能に支持する支持面を有するロボットアームと、位置決めの基準となる基準面に前記部品を当接させ、前記部品と前記支持面とを相対滑動させながら、前記部品を前記基準面に沿わせるようにロボットアームを移動させるロボットアーム制御手段とを有することを特徴とする。
【0012】
部品を基準面に当接させ、部品と支持面とを相対滑動させることにより、部品を基準面に沿わせることによって、部品の寸法誤差や把持誤差及び部品の位置ズレを矯正できるため、従来のサーボフロート柔軟制御による部品の位置補正のように、減速器の摩擦力等に打ち勝つだけの過大な押しつけ力を必要とせず、ロボットアームや手首部等の弾性変形を防止できる。このように、ロボットアームや手首部等が弾性変形しないように、部品の寸法誤差や把持誤差及び部品の位置ズレを矯正できるため、部品の設置誤差を無くし位置決め精度を向上させることができる。
【0013】
第5の発明は、互いに平行な第1面と第2面を有する部品を所定位置に位置決めする部品の位置決め装置であって、前記部品を相対滑動可能に支持する支持面を有するロボットアームと、前記部品の第1面は、位置決めの基準となる基準面の正面に、第2面は、その面と平行な背面にそれぞれ当接させ、前記部品と前記支持面とを相対滑動させながら、前記部品を前記基準面に沿わせるようにロボットアームを制御するロボットアーム制御手段とを有することを特徴とする。これにより、部品の上面が支持面と同じぐらいの面積で支持面の滑りしろを十分に確保できず、一回の当接では部品を基準面に沿わせることができない場合でも、部品の第1面及び第2面を基準面の正面及び背面に交互に当接させて、部品の寸法誤差や把持誤差及び部品の位置ズレを矯正できるため、部品の設置誤差を無くし位置決め精度を向上させることができる。
【0014】
第6の発明は、第4又は第5の発明の構成に加えて、前記部品を前記基準面に当接させる際に、前記部品の支持力を弱めるように制御する支持力制御手段を有することを特徴とする。これにより、部品を滑らせる際の支持面と部品との摩擦力を小さくできるため、押し付け力によるロボットアームや手首部等の弾性変形をより効果的に防止できる。
【0015】
第7の発明は、第4乃至第6の発明のいずれかの発明の構成に加えて、前記支持面は、前記部品を磁着するマグネット面であることを特徴とする。これにより、部品を基準面に当接させる際、簡単な構成で部品と支持面とを相対滑動させられるため、より簡単に部品の寸法誤差や把持誤差及び部品の位置ズレを矯正できるため、部品の設置誤差を無くし位置決め精度を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、位置決め装置1は、ロボットアーム2と、その制御装置3とを有しており、部品Wの寸法誤差や把持誤差及び部品Wの位置ズレを矯正する基準面を備えた組立台4の所定位置に位置決めするようになっている。
【0017】
組立台4は、Z軸方向の基準を決める第3基準面7を基準台として、X軸方向の基準を決める第1基準面5と、Y軸方向の基準を決める第2基準面6とが配設されている。この第1基準面5は、X軸に対して垂直に配設されており、第2基準面6は、Y軸に対して垂直に配設されている。又、この第1基準面5と、第2基準面6は、ロボットアーム2に対して正面と背面とがそれぞれ平行に形成され、正面側からだけでなく、背面側からも部品Wを当接させて各基準面に沿わせられるようになっている。
【0018】
ロボットアーム2には、その先端に部品Wを支持するハンド8(支持手段)が設けられており、ハンド8は、支持面を有するマグネットMにより構成され、部品Wを磁着するようになっている。
【0019】
ロボット制御装置3は、バス11を介して接続されたCPU部9、記憶部10、ロボットアーム2に接続された第1通信部12、図示されない教示装置に接続された第2通信部13を有しており、ロボットアーム2の各関節毎に設けられたサーボモータを制御するようになっている。また、マグネットMへの供給電源の電流を制御することによって、ハンド8の支持力を制御するようになっている。
【0020】
記憶部10には、予め教示されたロボットアーム2の目標位置データや、支持力を制御する電流値データや、ロボットアーム2の動作手順等の制御プログラムが格納されている。この目標位置データには、部品Wを把持する前に部品Wの所定位置にロボットアーム2を移動させるための目標位置データ(以下、「目標把持位置データ」という。)と、ロボットアーム2を基準面に対して当接させる際の目標位置データ(以下、「目標当接位置データ」という。)と、部品Wを所定位置に位置決めする際のロボットアーム2の目標位置データ(以下、「目標位置決めデータ」という。)とが含まれる。これらの目標位置データは、部品Wの種類や位置決め位置に応じて(X、Y、Z)の3次元座標で表される。
【0021】
また、電流値データは、第1電流値と、第2電流値とを有しており、第1電流値は、部品Wが基準面に当接するまでの電流値であり、ロボットアーム2の各関節を動かしても部品Wが落ちない程度の値に設定されている。一方、第2電流値は、部品Wが基準面に当接する際の電流値であり、部品Wが落ちない範囲でマグネットMの支持力を弱めるように設定され、第1電流値に比べて小さい値である。このように、第2電流値を第1電流値に比べて小さくするのは、第1電流値の支持力(通常時の支持力)で部品Wを当接させると、部品とマグネット面が相対移動する際の摩擦力が大きくなり、その摩擦力に抗する反力も大きくなるため、ロボットアーム2やハンド8が僅かに弾性変形する可能性があるからである。
【0022】
CPU部9が目標位置データ及び電流値データに基づいて制御プログラムを実行すると、複数の自由度を有したロボットアーム2は、所定の姿勢および動作で部品Wを位置決めするようになっている。また、ハンド8は、部品Wが各基準面5,6,7に当接する際に、部品WとマグネットMとの相対滑動が容易になるように、支持力を弱めるようになっている。
【0023】
本位置決め装置1は、部品Wとハンド8との相対滑動の際、従来のように、ロボットアーム2やハンド8が弾性変形しないため、図5に示すように、部品Wの姿勢を正規の状態(第3基準面7に平行な姿勢)に保ったまま基準面5,6に当接できるようになっている。即ち、本位置決め装置1は、部品WがマグネットM面を滑ることによりフローティング機能を実現するようになっており、従来のようなサーボフロート柔軟制御を必要とせず、ロボットアーム2の位置制御だけで部品Wを位置決めできるようになっている。
【0024】
尚、部品Wの位置決め位置は、X軸、Y軸に平行な位置に限るものではなく、正規に位置決めされた部品Wの面に対して平行に基準面を配設することにより、部品Wを任意の位置に位置決めできる。また、組立台4自体に、或いはその付近に必ず基準面を設けなければならないというものではなく、組立台4に設置された既設部品を基準面として用いても良い。又、組立台4と別の箇所に置いた部材に基準面を設けるようにしても良い。
【0025】
尚、基準面は少なくとも1つ有れば良く、その1つの基準面にロボットアーム2の関節を回転させて当接させることにより、X,Y,Zのいずれの方向にも寸法誤差や把持誤差及び位置ズレを矯正できる。即ち、第1基準面5のみ設置した場合には、X方向に当接させることによって部品WのX方向の面の寸法誤差等をを矯正でき、また、部品WをZ軸を回転軸として90度回転させ、Y方向に向いていた面を第1基準面5に当接させ、Y方向の寸法誤差等を矯正できる。Z方向に向いていた面についても、同様の手順で回転させることにより、寸法誤差を矯正できる。
【0026】
尚、本実施形態に係る支持手段は、マグネットMにより磁力を利用したものに限定するものではなく、エアー吸引による吸着現象を用いる手段でも良い。
【0027】
次に、上記の構成に基づいて、位置決め装置1の動作を説明する。
【0028】
【第1実施形態】
図2(a)に示すような部品Wを、図2(b)に示すように、組立台4の端に部品Wを設置する場合を説明する。目標把持位置データに基づいて、ロボットアーム2を部品W上の所定位置に移動させ、マグネットMへの電流を第1電流値に制御して部品Wを磁着させる。次に、図3(a)に示すように、目標当接位置データに基づいて、ロボットアーム2をX方向の第1基準面5に向けて所定量移動させる。そして、図3(b)に示すように、第1基準面5に部品Wを当接させ、部品Wとマグネット面とが相対滑動するまでロボットアーム2を移動させ、部品Wを第1基準面5に沿わせる。このとき、マグネットMへの電流を第2電流値まで下げて磁着力を弱め、ロボットアーム2等が弾性変形しないように、部品WとマグネットMとを相対滑動させる。
【0029】
次に、マグネットMへの電流を第1電流値に戻して、支持力を強め、図3(c)に示すように、目標当接位置データに基づいてロボットアーム2をY方向に移動させる。そして、図3(d)に示すように、第2基準面6に部品Wを当接させて、部品Wとマグネット面とが相対滑動するまでロボットアーム2を移動させ、部品Wを第2基準面6に沿わせる。このとき、マグネットMへの電流を再び第2電流値まで下げて磁着力を弱め、ロボットアーム2等が弾性変形しないように、部品WとマグネットMとを相対滑動させる。そして、目標位置決めデータに基づいて、ロボットアーム2をZ方向に下ろして、部品Wを第1基準面5と第2基準面6の端に設置する。
【0030】
これにより、図3(a)に示すように、部品Wが誤差の大きな状態でハンド8に磁着支持された場合でも、部品Wを第1基準面5及び第2基準面6のいずれにも正対した正規の目標姿勢に矯正された状態にできるため、第1基準面5と第2基準面6の端に高精度に設置できる。
【0031】
また、本位置決め装置1には、従来のように電動モータを逆駆動させるような過大な反力が生じないため、部品Wとハンド8との相対滑動の際に、ロボットアーム2やハンド8の弾性変形を防止できる。これに伴い、図5に示すように、部品Wの姿勢を正規の状態(第3基準面7に平行な姿勢)に保ったまま基準面5,6に当接できるため、位置決め精度を向上できる。尚、本位置決め装置1のロボットアーム2に作用する反力が従来の反力に比べて小さいのは、部品WがマグネットMに対してずれ動く際の摩擦力が、従来のロボットアーム2の減速器の摩擦力に比べて小さいからである。
【0032】
さらに、部品Wを基準面に当接させる際に、部品Wの磁着支持力を弱めて、マグネットMを滑らせる際の摩擦力をより小さくできるため、ロボットアーム2やハンド8の僅かな弾性変形も確実に防止できるため、部品Wの設置誤差を一層抑制できる。
【0033】
尚、部品Wを第1基準面5と第2基準面6の端に位置決めさせたい場合でも、部品Wを基準面に対して1面づつ当接させるようにしたのは、一度に2面に当接させようとすると、寸法誤差や把持誤差等を矯正できない場合があるからである。即ち、図4(a)に示すように、ハンド8を組立台4に対して斜めに移動させて、部品Wの上端と左端とがほぼ同時に第1及び第2基準面5,6に当接させると、図4(b)に示すように、最初に部品Wが組立台4に接触した点、第1基準面5との接触点5aを支点として回動するような状態になって第2基準面6に当接せず、寸法誤差や把持誤差等を矯正できない場合があるからである。
【0034】
【第2実施形態】
第1実施形態では、部品Wの上端を第1基準面5に沿わせ、左端の一部を第2基準面6に接触させるように設置する場合を説明したが、第2実施形態では、図6(a)、(b)に示すように、部品Wの左端を沿わせ、上端を接触させる方法である。図7(a)から図7(d)に示すように、第1実施形態の方法におけるX方向とY方向の移動順序が逆になる以外は、図3に示した方法と基本的に同じである。
【0035】
尚、第1実施形態と同様に、部品Wを1面づつ当接させるようにしたのは、図8(a)に示すように、ハンド8を組立台4に対して斜めに移動させて、部品Wの上端と左端とがほぼ同時に第1及び第2基準面5,6に当接させると、図8(b)に示すように、最初に部品Wが組立台4に接触した点、第1基準面5との接触点5aを支点として回動するような状態になって第2基準面6に当接せず、寸法誤差や把持誤差等を矯正できない場合があるからである。
【0036】
【第3実施形態】
第3実施形態は、図9に矢印で示す手順▲1▼〜▲3▼に従って位置決めを行う方法であり、既設部品K上に位置決めする以外は、第1実施形態及び第2実施形態と同じである。
【0037】
まず、目標把持位置データに基づいて、ロボットアーム2を部品W上の所定位置に移動させ、マグネット面への電流を第1電流値に制御し、部品Wを磁着する。図10(a)に示すように、目標当接位置データに基づいて、誤差の大きな状態で部品Wを支持しているハンド8をZ方向に移動させる。図10(b)に示すように、既設部品K上に部品Wを当接させ、部品Wとマグネット面(磁着側面)とが相対滑動するまでロボットアーム2を移動させ、部品Wを既設部品Kに沿わせる。このとき、マグネットMへの電流を第2電流値まで下げて磁着力を弱め、ロボットアーム2等が弾性変形しないように、部品WとマグネットMとを相対滑動させる。
【0038】
次に、マグネットMへの電流を第1電流値に戻して、支持力を強め、ハンド8をZ方向上向きに移動させる。そして、図10(c)に示すように、目標当接位置データに基づいて、Y方向にハンド8を移動させる。図10(d)に示すように、部品Wを第2基準面6に当接させ、部品Wとマグネット面とが相対滑動するまでロボットアーム2を移動させ、部品Wを第2基準面6に沿わせる。このとき、マグネットMへの電流を再び第2電流値まで下げて磁着力を弱め、ロボットアーム2等が弾性変形しないように、部品WとマグネットMとを相対滑動させる。再び、第1電流値に戻して、図10(e)に示すように、目標位置決めデータに基づいて、ハンド8をZ方向下向きに移動させ、図10(f)、図11に示すように、部品Wを既設部品K上に設置する。
【0039】
【第4実施形態】
第4実施形態は、図12に示すように、部品Wの面積Sがマグネット面と同程度の大きさである場合の位置決め方法であり、第2及び第5の発明に相当する。
【0040】
第4実施形態の動作手順は、図中矢印▲1▼▲2▼に示すように、第2既設部品K2 の正面(1側面)と背面(他側面)に対して交互に当接させた後、部品Wを第2既設部品K2 上に設置するように設定されている。このように、交互に当接させるのは、1回の基準面への当接では、マグネット面の滑りしろを十分確保できないので、部品Wの面積Sがマグネット面より十分に大きい場合に比べて、寸法誤差や把持誤差の矯正が困難だからである。尚、第2既設部品K2 は、互いに平行で、かつ、互いに反対向きとなる一対の基準面に相当する。
【0041】
まず、目標把持位置データに基づいて、ロボットアーム2を部品W上の所定位置に移動させ、マグネットMへの電流を第1電流値に制御して部品Wを磁着させる。次に、図13(a)に示すように、目標当接位置データに基づいて、ロボットアーム2をX方向の既設部品K2 に向けて所定量移動させる。そして、図13(b)に示すように、第2既設部品K2 の正面(左側面)に部品Wの第1面Waを当接させ、部品Wとマグネット面を若干距離だけ相対滑動させる。このとき、マグネットMへの電流を第2電流値まで下げて磁着力を弱め、ロボットアーム2等が弾性変形しないように、部品WとマグネットMとを相対ずれ移動させる。尚、若干距離だけ移動させるのは、マグネット面の滑りしろを十分確保できないため、一度に部品Wの第1面Waが第2既設部品K2 に沿うまで相対滑動できなたいめである。
【0042】
次に、マグネットMへの電流を第1電流値に戻して、支持力を強め、図13(c)に示すように、目標当接位置データに基づいて、ロボットアーム2を第2既設部品K2 を越えてX方向に移動させる。そして、図13(d)に示すように、第2既設部品K2 の背面(右側面)に部品Wの第2面Wbを当接させ、部品Wとマグネット面とが相対滑動するまでロボットアーム2を移動させて部品Wの第2面Wbを第2既設部品K2 に沿わせる。このとき、マグネットMへの電流を再び第2電流値まで下げて磁着力を弱め、ロボットアーム2等が弾性変形しないように、部品WとマグネットMとを相対滑動させる。
【0043】
次に、マグネットMへの電流を再び第1電流値に戻して、支持力を強め、図13(e)に示すように、目標位置決めデータに基づいて、ロボットアーム2を第2既設部品K2 上に移動させ、第2既設部品K2 の上面に設置する。尚、図13(f)に示すように、第1及び第2既設部品K1,K2 の双方に跨がって接触するように斜めに設置することもできる。
【0044】
これにより、部品Wの面積Sとマグネット面との大きさが同程度で、1回の当接では、マグネット面の滑りしろを十分確保できない場合でも、一対の基準面に部品Wを交互に当接させて2回以上滑り移動させることにより、部品Wの寸法誤差や把持誤差及び部品Wの位置ズレを矯正できる。
【0045】
【発明の効果】
第1又は第4の発明は、ロボットアームや手首部等が弾性変形しないように、寸法誤差や把持誤差による傾き及び部品の位置ズレを矯正できるため、部品の設置誤差を無くし位置決め精度を向上できるという効果を奏する。
【0046】
第2又は第5の発明は、部品の上面が支持面と同じぐらいの面積で支持面の滑りしろを十分に確保できず、一回の当接では基準面に沿わせることができない場合でも、部品の第1面及び第2面を基準面の正面及び背面に交互に当接させて、寸法誤差や把持誤差による傾き及び部品の位置ズレを矯正できるため、部品の設置誤差を無くし位置決め精度を向上できるという効果を奏する。
【0047】
第3の発明は、第1又は第2、第4、第5の発明のいずれかの発明の効果に加えて、部品を滑らせる際の支持面と部品との摩擦力を小さくできるため、ロボットアームや手首部等の弾性変形をより確実に防止できるという効果を奏する。
【0048】
第7の発明は、第4乃至第6の発明のいずれかの発明の効果に加えて、部品を基準面に当接させる際、簡単な構成で部品と支持面とを相対滑動させられるため、より簡単に部品の寸法誤差や把持誤差及び部品の位置ズレを矯正できるため、部品の設置誤差を無くし位置決め精度を向上できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る位置決め装置を説明する図である。
【図2】基準台におけるハンドの部品支持状態を示す図である。
【図3】第1実施形態による位置決め作用図である。
【図4】第1実施形態による斜め移動状態を示す作用図である。
【図5】第1実施形態による部品の平行移動状態を示す側面図である。
【図6】第2実施形態による位置決め状態を示す図である。
【図7】第2実施形態による位置決め作用図である。
【図8】第2実施形態による斜め移動状態を示す作用図である。
【図9】既設部品上に部品を配置するときの位置決め作用図である。
【図10】第3実施形態による位置決め作用図である。
【図11】既設部品上に部品を設置した状態を示す図である。
【図12】第4実施形態による位置決めの動作手順を示す図である。
【図13】第4実施形態による位置決め作用図である。
【図14】従来における部品の基準面への当接による各部の変形状態を示す図である。
【図15】従来における部品の既設部品への当接による各部の変形状態を示す図である。
【符号の説明】
1 位置決め装置
2 ロボットアーム
3 ロボット制御装置
4 組立台
5 第1基準面
6 第2基準面
7 第3基準面
8 ハンド
9 CPU
10 記憶部
11 バス
12 第1通信部
13 第2通信部
W 部品
M マグネット

Claims (8)

  1. 第1面とこれに垂直な第2面とを有する部品を所定位置に位置決めする部品の位置決め方法において、
    ロボットアームに設けられ且つ前記部品を相対滑動可能に支持する支持手段の、前記第1面及び前記第2面の両方に垂直な面である支持面に支持された前記部品の前記第1面を、前記部品の位置決めの基準となる第1基準面に当接させ、前記部品と前記支持面とを相対滑動させ、前記部品の前記第1面を前記第1基準面に沿わせる工程と、
    前記部品の前記第2面を、前記第1基準面に対して垂直な第2基準面に当接させ、前記部品と前記支持面とを相対滑動させ、前記部品の前記第2面を前記第2基準面に沿わせる工程と、を有する部品の位置決め方法。
  2. 互いに平行な第1面と第2面を有する部品を所定位置に位置決めする部品の位置決め方法において、
    ロボットアームに設けられ且つ前記部品を相対滑動可能に支持する支持手段の支持面に支持された前記部品の第1面を、前記部品の位置決めの基準となる基準面に当接させ、前記部品と前記支持面とを相対滑動させる工程と、
    前記部品を前記基準面の背面側に移動させ、前記部品の第2面を前記基準面と平行である背面に当接させる工程と、を交互にそれぞれ少なくとも1回以上行うことにより、前記部品を前記基準面に沿わせることを特徴とする部品の位置決め方法。
  3. 第1面とこれに垂直な第2面とを有する部品を、既設部品上の所定位置に位置決めする部品の位置決め方法において、
    ロボットアームに設けられ且つ前記部品を相対滑動可能に支持する支持手段の、前記第1面及び前記第2面の両方に垂直な面である側面に支持された前記部品を、前記側面に平行な方向であり、且つ、前記部品の位置決めの基準となる既設部品に向かう方向である第1方向に移動させ、前記部品の前記第1面を前記既設部品に当接させ、前記部品と前記側面とを相対滑動させ、前記部品の前記第1面を前記既設部品に沿わせる工程と、
    前記部品を、前記第1方向とは逆の方向に移動させる工程と、
    前記部品を、前記側面に平行な方向であり、且つ、前記第1方向に対して垂直な方向である第2方向に移動させて、前記部品の位置決めの基準となる基準面に前記第2面を当接させ、前記部品と前記側面とを相対滑動させ、前記部品の前記第2面を前記基準面に沿わせる工程と、
    前記部品を、前記第1方向に移動させ、前記部品を前記既設部品上に設置する工程と、を有する部品の位置決め方法。
  4. 第1面とこれに垂直な第2面とを有する部品を所定位置に位置決めする部品の位置決め装置であって、
    前記第1面及び前記第2面の両方に垂直な面であり、前記部品を相対滑動可能に支持する支持面が形成された支持手段を有するロボットアームと、
    位置決めの基準となる第1基準面に前記部品の前記第1面を当接させ、前記部品と前記支持面とを相対滑動させながら、前記部品の前記第1面を前記第1基準面に沿わせるように前記ロボットアームを移動させ、さらに、前記第1基準面に対して垂直な第2基準面に前記部品の前記第2面を当接させ、前記部品と前記支持面とを相対滑動させながら、前記部品の前記第2面を前記第2基準面に沿わせるように前記ロボットアームを移動させる、ロボットアーム制御手段と、を有することを特徴とする部品の位置決め装置。
  5. 互いに平行な第1面と第2面を有する部品を所定位置に位置決めする部品の位置決め装置であって、
    前記部品を相対滑動可能に支持する支持面が形成された支持手段を有するロボットアームと、
    前記部品の第1面を、位置決めの基準となる基準面の正面に、第2面を、その面と平行な背面にそれぞれ当接させ、前記部品と前記支持面とを相対滑動させながら、前記部品を前記基準面に沿わせるように前記ロボットアームを制御するロボットアーム制御手段と、を有することを特徴とする部品の位置決め装置。
  6. 前記支持面は、前記部品を磁着するマグネット面であることを特徴とする請求項4又は5に記載の部品の位置決め装置。
  7. 第1面とこれに垂直な第2面とを有する部品を、既設部品上の所定位置に位置決めする部品の位置決め装置であって、
    前記第1面及び前記第2面の両方に垂直な面であり、前記部品を相対滑動可能に支持する側面が形成された支持手段を有するロボットアームと、
    前記ロボットアームを制御するロボットアーム制御手段と、を有し、
    前記ロボットアーム制御手段は、(i) 前記部品を、前記側面に平行な方向であり、且つ、前記部品の位置決めの基準となる既設部品に向かう方向である第1方向に移動させ、前記部品の前記第1面を前記既設部品に当接させ、前記部品と前記側面とを相対滑動させながら、前記部品の前記第1面を前記既設部品に沿わせるように前記ロボットアームを移動させ、(ii) 前記部品を、前記第1方向とは逆の方向に移動させるように前記ロボットアームを移動させ、(iii) 前記部品を、前記側面に平行な方向であり、且つ、前記第1方向に対して垂直な方向である第2方向に移動させて、前記部品の位置決めの基準となる基準面に前記第2面を当接させ、前記部品と前記側面とを相対滑動させながら、前記部品の前記第2面を前記基準面に沿わせるように前記ロボットアームを移動させ、(iv) 前記部品を、前記第1方向に移動させ、前記部品を前記既設部品上に設置するように前記ロボットアームを移動させることを特徴とする、部品の位置決め装置。
  8. 前記側面は、前記部品を磁着するマグネット面であることを特徴とする請求項に記載の部品の位置決め装置。
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