JP4315789B2 - 骨補填材 - Google Patents

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本発明は、膝関節症のような変形性関節症に対する骨切り術において用いられる、骨補填材に関するものである。
いわゆるO脚といった膝関節症に代表される、関節軟骨の変性を原因とする変形性関節症においては、その変形が進むと、関節両側の骨の骨軸同士のなす角度が正常な状態から外れて、内反変形あるいは外反変形が増強し、関節の変形と軟骨変性の悪循環を繰り返し、症状が悪化してしまう。こうした変形性関節症に対する有効な整形外科手術として、関節の近傍位置の骨切りを行って骨軸の角度を矯正する、骨切り術が行われている。
こうした骨切り術として、例えば非特許文献1に記載されているような、オープニング−ウェッジ(Opening−Wedge)骨切り術が提案されている。この骨切り術においては、脛骨に横方向から切れ目を入れて骨切り部を形成し、所定の矯正角度となるようにこの骨切り部を楔状に開いて開口させる。この状態で、プレート及びスクリューを用いて上下の骨同士を仮固定する。そしてこの開口部内に、矯正角度に対応するような楔形状に成形された、多孔体のハイドロキシアパタイト(HAP)からなる骨補填材を、埋め込み補填する。このまま所定期間を経過させると、骨が成長していくとともにHAPの気孔内にも骨が形成されていき、HAPは脛骨の皮質骨及び海綿骨と一体となって接合されるので、仮固定したプレート及びスクリューを取り外す。そして、患部に所定の処置を施して骨切り術を終了させる。こうして、骨軸は矯正された状態となる。
「MEDICAL OPENING−WEDGE HIGH TIBIAL OSTEOTOMY WITH USE OF POROUS HYDROXYAPATITE TO TREAT MEDICAL COMPARTMENT OSTEOARTHRITIS OF THE KNEE」,THE JOURNAL OF BONE AND JOINT SURGERY,JBJS.ORG,JANUARY 2003,VOLUME 85−A,NO 1,78−85
HAPは、骨との親和性に優れ、骨組織と介在物なしで良好な接合が可能であるという利点を有する反面、骨に対する吸収性がさほど良好でなく、将来的に自家骨に置換されにくいという欠点がある。つまり、埋め込まれたHAPは、その内部にも骨が形成された高密度の塊状となって、埋込位置に残存してしまうこととなる。
骨切り術の実施後およそ10〜15年を経過した時において、人工関節を埋め込む手術を行わなければならない場合がある。こうした手術を行う際には、脛骨の少なくとも一部を切除しなくてはならないが、HAPが高密度の塊状として骨中に残存していると、除去しにくくなるという問題がある。特に、骨の中でも比較的低密度の海綿骨内にこうした塊が残存していると、手術が困難となり長時間を要してしまうおそれがあった。しかしHAPを骨補填材として用いる場合には、上記の通り自家骨に置換されにくいので、骨との接触面積を広く確保する必要があり、そのため皮質骨のみならず海綿骨の位置にまで埋め込み補填しなければならないという事情があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、骨の構造に応じた骨補填が可能であり、補填後の自家骨への置換を短期間で行い得るとともに、その後の除去も容易に行い得る骨補填材を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、関節変形に対する骨切り術において用いられ、前記関節の近傍位置の骨に形成された骨切り部を楔状に開いた開口部内に補填される骨補填材であって、平面視略矩形状かつ側面視略台形状をなす六面体に成形された、β−リン酸三カルシウムのブロック状多孔体により構成され、前記開口部内における皮質骨の厚さ内に収まり得る長さとされて、該皮質骨の位置に補填されることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の骨補填材であって、前記ブロック状多孔体の長さが、7〜9mmの範囲内に設定されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の骨補填材であって、前記ブロック状多孔体の背面と上面とのなす角度が、74〜76°に設定されているとともに、前記背面と下面とのなす角度が、略直角に設定されていることを特徴としている。
本発明の骨補填材は、β−リン酸三カルシウムの多孔体顆粒と骨髄とを含む複合材により構成され、前記開口部内における海綿骨の位置に補填される海綿骨補填部をさらに備えてもよい
このように、β−リン酸三カルシウムのブロック状多孔体により骨補填材を構成するようにしているので、骨に対する吸収性を極めて良好なものとして、補填後の自家骨への置換を短期間で的確に行うことができる。そして、側面視略台形状をなす六面体に成形しているので、楔状に開いた開口部内において、両側の切断面と各々的確に密接することができ、自家骨置換をより的確に行うことができる。
また、皮質骨の厚さ内に収まり得る長さ、つまり海綿骨の位置までは殆ど進入しない長さとしているので、ほぼ皮質骨のみと自家骨置換させることができる。すなわち、骨の中でも緻密な構造部分である皮質骨に適した自家骨置換が得られるとともに、海綿骨中に塊状の異物として残存するおそれがなく、補填後における骨中からの除去も容易に行うことができる。このため、後に人工関節埋め込み手術を行う場合等にも、当該手術を容易かつ的確に高効率で実施することができる。
なお、ブロック状多孔体の長さを7〜9mmの範囲内に設定するようにすれば、一般的な人の脛骨における皮質骨の厚さ内に、ほぼ収まり得る長さとできる。
更に、ブロック状多孔体の背面と上面とのなす角度を74〜76°に設定するとともに、背面と下面とのなす角度を略直角に設定するようにすれば、開口部両側の切断面間に高い圧縮力が加わるオープニング−ウェッジ骨切り術等に適用した場合にも、亀裂や欠損等が生じ難く、高い耐久性を維持できる構造体とすることができる。
更に、開口部内における海綿骨の位置には、β−リン酸三カルシウムの多孔体顆粒と骨髄とを含む複合材から構成した海綿骨補填部を補填するようにしているので、骨の中でも比較的低密度な構造部分である海綿骨に適した自家骨置換が得られ、補填後における骨中からの除去も容易に行うことができる。このため、後に人工関節埋め込み手術を行う場合等にも、当該手術を容易かつ的確に高効率で実施することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態に係る骨補填材1,2は、いわゆるO脚の患者にオープニング−ウェッジ骨切り術を実施する例において、膝関節近傍位置の脛骨に形成された骨切り部を楔状に開いた開口部内に、埋め込み補填されるものである。
先ず骨切り術前の準備作業として、β−リン酸三カルシウム(β−TCP)からなる多孔体を、所望の形状、つまり補填される骨欠損部の形状に合致する形状として、予めブロック状に成形しておく。このβ−TCPは、骨補填材のベースとなる足場材として用いられるものであり、例えば特許第2597355号公報に開示されている方法によって製造される。
具体的には、先ずβ−TCP微粉末に、解膠剤を含む水溶液を添加・混合して、β−TCP含有スラリーを作製する。次いで、このβ−TCP含有スラリーに起泡剤を添加・攪拌して発泡させることにより、発泡スラリーを調整する。更に、この発泡スラリーを所望形状の容器に流し込み、乾燥処理することにより、連続した微細空孔(気孔)を保持した状態で解膠剤によって結合された骨格を有する、多孔形成体を作製する。最後に、この多孔形成体を高温で焼結する。こうして、微細な連続した気孔が全体に亘ってほぼ均一に分布し、且つ実用上十分な強度を有する、ブロック状とされたβ−TCPの多孔質焼結体が得られる。
このブロック状多孔体は、オープニング−ウェッジ骨切り術において、脛骨あるいは大腿骨に形成された骨切り部を楔状に開いた開口部内に埋め込み補填するための、骨補填材1として用いられる。この骨補填材1は、図1に示すように、平面視略矩形状をなすとともに側面視略台形状をなす、六面体にに成形されている。この図において、符号1aは正面、符号1bは背面、符号1cは上面、符号1dは下面、そして符号1eは一対の側面を、各々示している。
この骨補填材1の長さlは、一般的な人の脛骨における皮質骨の厚さ内に、ほぼ完全に収まる得る長さとされており、具体的には7〜9mmの範囲内にに設定されている。また、高さtは10〜13mmの範囲内、幅wは9〜11mmの範囲内に、各々設定されている。
更に、背面1bと上面1cとのなす角度θ1は、74〜76°の範囲内に設定されているとともに、背面1bと下面1dとのなす角度θ2は、89〜91°の範囲内、すなわち略直角に設定されている。このように、上面1cと下面1dとを非平行としているのは、楔状に開口した開口部内に補填された際に、両側の切断面と密接できるようにするためである。そのため、一方側(ここでは上側)の角度θ1は、開口部の開き角度、つまり矯正角度に対応して、適宜設定される。また、他方側(ここでは下側)の角度θ2を略直角に設定しているのは、高い圧縮力が加わる開口部内にて高強度を維持することができるようにするためである。
次に、こうした骨補填材1を用いて、患者にオープニング−ウェッジ骨切り術を実施する例について、図2乃至図5を用いて説明する。
先ず事前に、患者の下肢全体のX線透視あるいは外部検査を行い、脛骨の矯正角度を予め確認しておく。この矯正角度は、通常は14〜16°、より好ましくは15〜16°の範囲内に設定される。
矯正角度の確認後、膝を切開して骨切り術を実施する。なお、骨切り術を実施する前に、診断用関節鏡検査等を実施して、関節軟骨及び半月板の状態を確認しておく。デブリドマンならびに切除が必要であれば、この時点で実施しておく。
患者の膝関節を、図2に示す。この患者においては、関節軟骨の内側(図中左側)が摩耗等によって変成しており、脛骨10の骨軸が大腿骨20の骨軸から内側に傾いている。このため同図に示すように、骨切り術用の治具等を用いて、脛骨10の関節近傍位置の内側に横方向から直線状の切れ目を入れて、骨切り部10Cを形成する。具体的には、脛骨10の皮質骨の内側、前側及び後側を最大限の深さまで切除し、外側の一部は切除せずに残しておく。このとき、脛骨10の海綿骨を不要に傷付けないように留意する必要があるため、例えばX線透視像を随時確認しながら慎重に切除していく。
次に図3に示すように、先端側が所定角度に設定された楔状をなす骨切りウェッジGを、骨切り部10Cに挿入して、骨切り部10を開口する。この先端側の「所定角度」とは、脛骨10の矯正角度に合致した開き角度に設定されている必要がある。すなわち上述したように、通常は14〜16°、より好ましくは15〜16°の範囲内に設定されている骨切りウェッジ1Gを用いる。こうして、脛骨10の内側には、切断面10f1と切断面10f2とが上下に楔状に開いた状態の、開口部10Wが形成される。
そして、開口部10を挟んだ上下の脛骨10間に、図4に示すプレートPを渡設して各々固定する。作業としては、骨切りウェッジ10によって開口部10Wの開き角度を保持した状態としておいて、上側の脛骨10にプレートPの上側をスクリューSで強固に固定するとともに、下側の脛骨10にプレートPの下側をスクリューSで強固に固定し、その後骨切りウェッジGを抜去する。この状態を示しているのが、図4である。この図に示すように、上下の脛骨10はプレートPによって強固に固定されているので、開口部10Wは、矯正角度だけ楔状に開いた状態で保持される。
ここで、骨補填材2を調整する。
この骨補填材2は、β−TCPの多孔体顆粒と骨髄とを含む、複合材により構成されている。ここで用いるβ−TCPの多孔体顆粒は、骨補填材1と同様の方法によって製造されたものを細かく粉砕等して、顆粒状としたものが好ましい。またこのβ−TCPの多孔体顆粒の粒径は、0.01μm〜3mmの範囲に設定されていることが好ましい。
ここで用いる骨髄は、開口部10W内の海綿骨12(図5(b)に図示)から採取する。この骨髄に上記β−TCPの多孔体顆粒を混合して、骨髄とβ−TCP多孔体顆粒とからなる混合物とする。このとき、β−TCP多孔体顆粒の気孔内にも骨髄が十分に行き渡るようにすれば、より好ましい。
骨髄は、採取した後にそのまま放置しておくと、内部で凝固反応が起こるため、その粘性は次第に高まっていき、徐々に凝固していく。すなわち、骨髄とβ−TCP多孔体顆粒とからなる混合物は、徐々にその形態を変化させていき、所定時間放置することで最終的には骨髄/β−TCP複合材からなる固体が得られる。この複合材を骨補填材2として用いる。
なお、このような混合物をそのまま所定時間放置して複合材を得るようにしてもよいが、この混合物に凝固剤としてトロンビンを添加・混合してもよい。トロンビンは、骨髄中の全血、血漿等を凝血させるものであるため、この流体の粘性を高めることができ、凝固反応が終了するまでの時間(凝固時間)を短縮化することができる。すなわち、トロンビンの添加量を適宜設定することで、凝固時間をコントロールすることができる。そのため、手術状況等に応じて、骨補填材2の製造時間を適宜設定することができる。
更に、この混合物に多血小板血漿(PRP)を添加・混合するようにすれば、より粘性のコントロールをし易い状態として、凝固反応を活性化させることができる。すなわち、骨髄中の血漿量が増えればその分だけ凝固反応速度に変化が生じることとなるので、トロンビンと併用することによって、きめ細かな粘性のコントロールを行うことができる。
また、PRPには、例えばTGF−β1、PDGF、IGF−1といった、種々な天然の形成因子(自家成長因子)が含まれており、これら形成因子によって骨芽細胞等の活性化が促進されることが、わかってきている。このため、こうしたPRPを含有するβ−TCPを骨補填材として骨欠損部に補填すれば、骨補填材周辺の骨芽細胞等は直ちに活性化され、β−TCPの気孔内に速やかに侵入していき、β−TCPへの細胞接着が早期に実現されて、骨形成が促進される。
このPRPは、手術中の患者から血液を採取し、この血液から抽出するようにする。このPRPの抽出は、例えば公知の遠心分離法により行われる。そして抽出したPRPを、混合物に添加・混合する。このとき、β−TCPの気孔内にもPRPが十分に行き渡るようにする。
PRPを骨髄とともにβ−TCPと混合することで、骨髄に含まれている骨芽細胞等のβ−TCP上での挙動が、PRPの形成因子の作用によって、in−vitroの状態で活性化される。このような、PRP及び骨髄を含有するβ−TCPを骨補填材として骨欠損部に補填すれば、上述したように、PRPの形成因子の作用によって、骨補填材周辺の骨芽細胞等は直ちに活性化され、β−TCPの気孔内に速やかに侵入していき、β−TCPへの細胞接着が早期に実現される。なおこのとき、β−TCP上の骨芽細胞等は予め活性化された状態となっているので、これら細胞同士がβ−TCP内で速やかに活動を開始しようとする。その結果、β−TCPへの細胞接着が、更に早期に且つ的確に実現される。
このように調整され混合物とされた骨補填材2を、図5(a)及び(b)に示すように、開口部10W内の海綿骨12の位置に埋め込み補填する。そして、開口部10W内の皮質骨11の位置に、上記骨補填材1を埋め込み補填する。混合物状態の骨補填材2は、補填後所定時間放置されることで固化し、骨髄/β−TCP複合材からなる固体となって、海綿骨12の上下の切断面10f1,10f2と各々密接する。そして、骨補填材1の上面1cは、皮質骨11の上側の切断面10f1と、下面1dは、皮質骨11の下側の切断面10f2と、各々密接する。
その後、骨補填材1は皮質骨11と、骨補填材2は海綿骨12と、各々自家骨置換されていく。骨置換が進行して脛骨10が所定の強度を確保できるようになったら、スクリューS及びプレートPを取り外す。そして、患部に所定の処置を施して骨切り術を終了させる。こうして、骨軸は矯正された状態となる。
本実施形態においては、β−TCPのブロック状多孔体により骨補填材1を構成するようにしているので、脛骨10に対する吸収性を極めて良好なものとして、補填後の自家骨への置換を短期間で的確に行うことができる。そしてこの骨補填材1を、側面視略台形状をなす六面体に成形しているので、楔状に開いた開口部10W内において、上下両側の切断面10f1,10f2と各々的確に密接することができ、自家骨置換をより的確に行うことができる。
また、この骨補填材1の長さlを、皮質骨11の厚さ内にほぼ収まる長さ、つまり海綿骨12の位置までは殆ど進入しない長さとしているので、ほぼ皮質骨11のみと自家骨置換させることができる。すなわち、骨の中でも緻密な構造部分である皮質骨11に適した自家骨置換が得られるとともに、海綿骨12中に塊状の異物として残存するおそれがなく、補填後における脛骨10内からの除去も容易に行うことができる。このため、後に人工関節埋め込み手術を行う場合等にも、当該手術を容易かつ的確に高効率で実施することができる。
なお、ブロック状多孔体の長さを7〜9mmの範囲内に設定するようにすれば、一般的な人の脛骨における皮質骨の厚さ内に、ほぼ収まり得る長さとできる。
更に、背面1bと上面1cとのなす角度θ1を74〜76°に設定するとともに、背面1bと下面1dとのなす角度θ2を略直角に設定するようにしているので、開口部10W両側の切断面10f1と10f2との間に高い圧縮力が加わるオープニング−ウェッジ骨切り術等に適用しても、亀裂や欠損等が生じ難く、高い耐久性を維持できる構造体とすることができる。
更に、開口部12W内における海綿骨12の位置には、β−TCP多孔体顆粒と骨髄とを含む複合材から構成した骨補填材2を補填するようにしているので、骨の中でも比較的低密度な構造部分である海綿骨12に適した自家骨置換が得られ、海綿骨12中に塊状の異物として残存するおそれがなく、補填後における脛骨10内からの除去も容易に行うことができる。このため、後に人工関節埋め込み手術を行う場合等にも、当該手術を容易かつ的確に高効率で実施することができる。
更に、骨髄やPRPといった、患者から直接採取することのできるものを用いて、骨補填材2を製造するようにしているので、骨切り術の最中といった短時間内に骨補填材の製造を完了し、その後速やかに患者の体内に埋め込み補填することができる。そして、PRPあるいは骨髄とも、患者から採取したものをまた同一患者の体内に戻すために、拒絶反応等を起こすおそれが無く、極めて信頼性の高い骨切り術を的確に行うことができる。
本発明一実施形態に係る骨補填材の概略構成を示す斜視図である。 脛骨に骨切り部を形成した状態を示す概略側面図である。 図2に示した脛骨の骨切り部を楔状に開口した状態を示す概略側面図である。 図3に示した上下の脛骨をプレートで固定した状態を示す概略斜視図である。 図4に示した開口部に骨補填材を補填した状態を示す図であって、(a)は脛骨の横断面図、(b)は脛骨の縦断面図である。
符号の説明
1 骨補填材
1b 背面
1c 上面
1d 下面
2 骨補填材
10 脛骨(骨)
10C 骨切り部
10W 開口部
11 皮質骨
12 海綿骨
θ1,θ2 角度

Claims (4)

  1. 関節変形に対する骨切り術において用いられ、前記関節の近傍位置の骨に形成された骨切り部を楔状に開いた開口部内に補填される骨補填材であって、
    平面視略矩形状かつ側面視略台形状をなす六面体に成形された、β−リン酸三カルシウムのブロック状多孔体により構成され、
    前記開口部内における皮質骨の厚さ内に収まり得る長さとされて、該皮質骨の位置に補填される骨補填材。
  2. 前記ブロック状多孔体の長さが、7〜9mmの範囲内に設定されている請求項1に記載の骨補填材。
  3. 前記ブロック状多孔体の背面と上面とのなす角度が、74〜76°の範囲内に設定され、前記背面と下面とのなす角度が、略直角に設定されている請求項1又は請求項2に記載の骨補填材。
  4. β−リン酸三カルシウムの多孔体顆粒と骨髄とを含む複合材により構成され、前記開口部内における海綿骨の位置に補填される海綿骨補填部をさらに備える請求項1から3のいずれか1項に記載の骨補填材。
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