JP2014506509A - 非再吸収性ポリマー‐セラミック複合インプラント材料 - Google Patents

非再吸収性ポリマー‐セラミック複合インプラント材料 Download PDF

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Abstract

ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの非再吸収性ポリマーを含み、サンゴ状であってよい相互接続支柱(interconnected struts)の構造を有する複合材料、構造体、およびインプラント。複合材料は、セラミックを含む第一の相;および非再吸収性ポリマーを含む第二の相を有してよく、ここで、第一および第二の相の各々は、相互接続支柱構造を有し、複合材料全体を通して実質的に連続的である。インプラントはまた、コアの表面、多孔性層(存在する場合)の表面、またはこれらの両方に隣接する非再吸収性ポリマーを含有する非多孔性成分も含んでよい。複数の相互接続チャネルを有する多孔性セラミック体に非再吸収性ポリマーを注入することを含む方法も提供される。

Description

本技術は、整形外科インプラントを含む、整形外科手術に有用である材料に関する。
ヒト筋骨格系は、骨、靱帯、軟骨、筋肉、および腱を含む様々な組織から構成されている。外傷、病理学的変性、もしくは先天性の状態に起因する組織の損傷または変形は、多くの場合、機能回復のための外科的処置を必要とする。このような処置の過程で、外科医は、整形外科用インプラントを用いて、その部位の機能回復および自然治癒プロセスの促進を行うことができる。移植の部位および所望される治療に応じて、そのようなインプラントは、耐荷重性を有する(すなわち、標準的な生理学的条件下にて、著しい変形を起こすことなく周囲構造を支持する能力を有する)ものであり得る。また、そのようなインプラントは、インプラント材料中への自然骨の内方成長によるなど、既存の自然組織と一体化されることが望ましい場合もある。
様々なポリマーおよびセラミック材料も、インプラント材料として用いられてきた。例えば、そのような材料は、骨折固定、骨移植、脊椎固定、軟部組織修復、および変形矯正に用いられてきた。具体的な構造としては、スクリュー、プレート、ピン、ロッド、および椎間スペーサーなどのインプラントが挙げられる。これらの材料の具体的な組成は、インプラントの生理学的特性に影響を与え得る。多くの用途において、そのようなインプラントは、耐荷重性であること、ならびに周囲の自然組織と一体化する能力を有することの両方が所望され得る。しかし、そのような材料の多くは、例えば、骨伝導および/または骨誘導特性は有するが、耐荷重能に欠けているなど、そのような特性を併せ持つものではない。
本技術は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの非再吸収性ポリマーを含むポリマー構造体および複合材料に関する材料、組成物、デバイス、および方法を提供する。構造体および複合材料は、サンゴ状構造(coralline structure)を定めうる相互接続支柱(interconnected struts)を含む。
種々の実施形態では、本技術は、セラミックを含む第一の相および非再吸収性ポリマーを含む第二の相を有し、前記第一および第二の相の各々は、相互接続支柱構造を有し、複合材料全体を通して実質的に連続的である、整形外科用インプラント複合材料を提供する。セラミックは、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、またはこれらの混合物であってよい。複合材料はまた、ペプチド、サイトカイン、および抗菌剤などの生体活性材料を含有していてもよい。いくつかの実施形態では、インプラントは、複合材料を含有するコア、およびコアに隣接する非再吸収性ポリマーを含有する多孔性層を含む。インプラントはまた、コアの表面、多孔性層(存在する場合)の表面、またはこれらの両方に隣接する非再吸収性ポリマーを含有する非多孔性成分も含んでよい。
本技術はまた、複数の相互接続チャネルを有する多孔性セラミック体への、非再吸収性ポリマーの導入(infusing)を含む、骨移植複合材料を作製する方法も提供する。得られた複合材料は、セラミックの第一の相、および非再吸収性ポリマーの第二の相を含んでよく、ここで、第一および第二の相の各々は、複合材料全体を通して実質的に連続的である。導入は、金型内にセラミック体を配置すること、および非再吸収性ポリマーを金型へ注入(injecting)してチャネルの1以上を充填することを含んでよい。いくつかの実施形態では、セラミック体は、金型内で空隙部を画定するものであり、それによって、複合材料は、ポリマーで充填された1以上のチャネルを有するセラミック体を含む第一の成分、および非多孔性ポリマーを含む成分の2つの成分を含む。
図1は、本技術の多孔性構造の斜視図である。
図2は、本技術の複合材料の多孔性構造の斜視図である。
図3aは、本技術の複合材料の断面の顕微鏡写真である。図3bは、本技術の複合材料の走査型電子顕微鏡写真である。
図4は、本技術の脊椎スペーサーインプラントの写真である。
図5は、本技術の脊椎スペーサーインプラントの斜視図である。
図6は、本発明の複合材料および中実非多孔性成分を含む、本技術の脊椎スペーサーインプラントの斜視図である。
図7は、本発明の複合材料および中実非多孔性成分を含む、本技術の脊椎スペーサーインプラントの斜視図である。
図8は、本発明の複合材料および中実非多孔性成分を含む、本技術の脊椎スペーサーインプラントの斜視図である。
図9は、本技術の方法を例示するフローチャートである。
図10は、本技術の成型インプラント物質の断面の写真である。
本明細書にて示す図は、特定の実施形態を記述する目的で、中でも本技術の材料、組成物、デバイス、および方法の一般的特徴を例示することを意図したものであることには留意されたい。これらの図は、いずれの任意の実施形態の特徴も正確に反映していない場合があり、また、本技術の範囲内の特定の実施形態を完全に定義または限定することを必ずしも意図するものではない。
以下の技術の記載は、1以上の発明の組成、製造、および使用の単なる代表例としての性質のものであり、本出願、または本出願もしくはそれから発行される特許の優先権を主張して出願される可能性のあるその他の出願において請求される特定の発明のいずれについても、その範囲、用途、または使用を限定することを意図するものではない。本技術の理解の補助を意図する用語および語句についての限定されない考察が、本詳細な説明の最後に提供される。
本技術のインプラント構造体は、非再吸収性ポリマー、および、種々の複合材料の実施形態において、セラミックを含む(一般的に、単相材料を含む本技術の実施形態は、「構造体」と称し、一方、多相物質を含む実施形態は、「複合材料」と称することには留意されたい。しかし、「構造体」および「複合材料」の用語は、本開示の多くの文脈において交換可能に用いられ得るものであり、記載の実施形態のいずれについても、特定の組成または構成を限定することを意図するものではない)。以下でさらに考察されるように、インプラント構造体、複合材料、およびデバイスは、ヒトまたはその他の動物である対象における骨またはその他の組織の欠陥の治療に用いることができる。従って、本技術の複合材料および構造体に用いられる具体的な材料は、生物医学的に許容されるものでなければならない。そのような「生物医学的に許容される」材料とは、過度な有害副作用(毒性、刺激、およびアレルギー反応など)を起こすことなく、妥当なベネフィット/リスク比に相応する、ヒトおよび/または動物での使用に適するもののことである。
材料および複合材料
本発明において有用である非再吸収性ポリマーとしては、中でも、ヒトまたは動物の対象中に移植後、標準的な生理学的条件下にて、再吸収、溶解、またはそれ以外での分解を実質的に起こさないポリマーが挙げられる。そのようなポリマーとしては、ポリアリールエーテルケトン(PAEK)ポリマー(ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリエーテルケトンエーテルケトンケトン(PEKEKK)など)、ポリオレフィン(架橋していてもよい超高分子量ポリエチレン、およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素化ポリオレフィンなど)、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリアクリレート(ポリメチルメタクリレート(PMMA)など)、ポリケトン、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリウレタン、ならびにポリフェノールスルホンが挙げられる。種々の実施形態では、好ましいポリマーは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を含むか、またはそれから成る。市販のPEEKは、インビバイオ社(Invibio, Inc.)(ウエストコンショホッケン(West Conshohocken),ペンシルベニア州,米国)からPEEK‐OPTIMA(登録商標)LT3として販売されている。
ポリマー、コポリマー、ポリマーブレンド、またはポリマー複合材料に充填剤を添加して、ポリマー材料を強化してよい。充填剤は、機械的および熱的特性などの特性を改変するために添加される。例えば、カーボン繊維を添加することで、ポリマーを機械的に強化し、耐荷重デバイスなどの特定の用途のための強度を高めることができる。いくつかの実施形態では、カーボン強化PEEKを用いてよい。カーボン充填PEEKは、未充填PEEKと比較して、圧縮強度および剛性を高め、膨張率を低下させることが知られている。カーボン充填PEEKはまた、耐摩耗性および耐荷重能も与えることができる。
種々の実施形態では、本技術は、カルシウム含有セラミックなどのセラミックを含む複合材料を提供する。カルシウム含有セラミックとしては、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトビオン酸カルシウム、カルシウムフルオライト、フルオロリン酸カルシウム、クロロリン酸カルシウム、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、セラミック、酸化カルシウム、一リン酸カルシウム、二リン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、ケイ化カルシウム、酢酸カルシウム、二相系リン酸カルシウム、およびこれらの混合物を含むか、またはそれから成るものが挙げられる。好ましくは、セラミックは、吸収性またはヒトまたは動物対象への移植後、好ましくは移植後約6から約18ヶ月以内に、セラミックの相当部分が再吸収されるように再吸収性である。種々の実施形態では、セラミックは、サンゴなどの天然のカルシウム源を含むか、またはそれに由来するものである。いくつかの実施形態では、セラミックは、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、およびこれらの組み合わされたものを含む。
種々の実施形態では、本技術は、非再吸収性ポリマーを含む多孔性構造を有する複合材料および構造体を提供する。いくつかの実施形態では、構造体は、本質的に非再吸収性ポリマーから成り、すなわち、セラミックまたはその他の構造材料を含有しないか、または低いレベルで含有する(例:10%未満、5%未満、または1%未満)。図1に例示されるように、多孔性構造体10は、相互接続支柱構造を含んでよく、ここで、支柱(例:支柱17)は、構造体全体を通して実質的に連続的である。多孔性構造体10は、本明細書にてさらに考察されるように、種々の実施形態において、非再吸収性ポリマーまたはセラミックから構成されてよい。支柱構造は、多孔性構造体10全体を通して実質的に連続的である相互接続チャネルを含む多孔性を画定する。しかし、当業者であれば、そのような実質的に連続的なチャネルは、(例えば)構造体の設計または製造における変動に起因して、構造体の全体にわたり及んでいてはならない場合もあることは理解するであろう。相互接続チャネルは、一般的に、多孔性構造体の第一の面13上の細孔12から、多孔性構造体へ入り、多孔性構造体の第一の面13または別の面16上の1以上の第二の細孔14、15から抜けるように経路を辿ることができるように、多孔性構造を通って伸びている。
種々の実施形態では、多孔性構造体は、ヒト海綿骨と同じ細孔サイズに近似する微小構造を有し、それによって、多孔性構造体を、体液および血液細胞を多孔性構造中に透過させるように使用することが可能である。再度図1を参照すると、多孔性構造体10は、血管およびその他の組織および栄養の浸透を可能とするのに十分なサイズである、多孔性構造体10の外側表面(例:面13、16)と通じている少なくともいくつかのマクロ細孔12、14、15を含んでよい。多孔性構造体10はまた、支柱17の材料中などに、石灰化骨組織の内方成長を起こすには小さすぎる直径の細孔であるマイクロ細孔も含んでよい。多孔性構造体は、約5から約1000ミクロン、5から約800ミクロン、または約100から約700ミクロン、または約400から約600ミクロンのサイズまたは横軸寸法(すなわち、直径、またはチャネルの軸に対して横軸方向の寸法)を有する細孔およびチャネルを含んでよい。いくつかの実施形態では、この寸法は、約500ミクロンである。
多孔性構造体は、スクレラクチニア(Scleractinia)すなわちイシサンゴの炭酸塩骨格材料に実質的に類似する支柱の三次元構造を有するサンゴ状であってよい。そのようなサンゴとしては、ポリテス(Porites)、ゴニオポラ(Goniopora)、アルベオポラ(Alveopora)、およびアクロポラ(Acropora)属のものが挙げられる。多孔性構造体はまた、サンゴ状構造の内部チャネルの構造に実質的に類似する支柱の三次元構造を有する「ロストサンゴ状(lost coralline)」であってもよい。そのようなロストサンゴ状構造は、サンゴ状金型を用いる「ロストワックス」型鋳造によって作製される構造に類似した「非(negative)」サンゴ状構造として特徴付けられる。
いくつかの実施形態では、構造体の相互接続チャネルを含む、構造体の細孔の少なくとも一部が、セラミックによって完全に、または部分的に充填される。そのような実施形態は、セラミックおよび非再吸収性ポリマーを含む複合材料を含む。そのような複合材料は:
a)セラミックを含む第一の相;および、
b)非再吸収性ポリマーを含む第二の相;
を有してよく、
c)ここで、第一および第二の相の各々は、
i)相互接続支柱構造を有し;および、
ii)複合材料全体を通して実質的に連続的である。
第一および第二の相は、サンゴ状またはロストサンゴ状構造などの上述の多孔性構造を有していてよい。いくつかの実施形態では、第一の相(セラミック)は、サンゴ状構造を有し、第二の相(ポリマー)は、ロストサンゴ状構造を有する。その他の実施形態では、第一の相は、ロストサンゴ状構造を有し、第二の相は、サンゴ状構造を有する。第一の相は、セラミック組成が異なる多層構造中に、2以上のセラミックを含んでよい。例えば、第一の相は、リン酸カルシウムの層で被覆された、炭酸カルシウムを含む相互接続支柱を有する多孔性構造であってよい。リン酸カルシウムの層は、約1から約15ミクロン、または約2から約10ミクロン、または約3から約8ミクロンの深さであってよい。
セラミック/ポリマー複合材料の構造は、図2、ならびに図3aおよび3bの顕微鏡写真に例示されている。図2の複合材料20は、セラミックを含む本質的に図1の多孔性構造である第一の相を含み、その細孔(例:細孔12、14、15)および相互接続チャネルは、第二の相としての非再吸収性ポリマー21(例:PEEK)で実質的に充填されており、それによって、一体構造で、実質的に非多孔性である二相複合ブロックとして複合材料20が形成される。その他の実施形態では、第一の相は、非再吸収性ポリマーを含み、第二の相は、セラミックを含む。いくつかの実施形態では、第一の相は、サンゴ状構造を含み、第二の相は、ロストサンゴ状構造を含む。その他の実施形態では、第一の相は、ロストサンゴ状構造を含み、第二の相は、サンゴ状構造を含む。
図3aは、第一の相36セラミックおよび第二の相38非再吸収性ポリマーを有する複合材料30の断面の顕微鏡写真である。さらに例示されるように、複合材料30は、所望に応じて、第一の相36セラミックおよび第二の相38非再吸収性ポリマーの複合材料を含むコア34の表面上に、第二の相38非再吸収性ポリマーから伸張された非再吸収性ポリマーの多孔性層32を含んでよい。好ましくは、図3aに示されるように、多孔性層32および複合コア34は、同じ非再吸収性ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、図3aに示されるように、多孔性層32の細孔は、コア34の第二の相38非再吸収性ポリマーの相互接続チャネルと連続的である非再吸収性ポリマー中のチャネルから形成される。多孔性層32の深さは、約0.05から約5mm、約0.1から約3mm、または約0.25から約1mmであってよい。
図3bは、本技術の複合材料の2相のセクションを示す走査型電子顕微鏡写真である。複合材料30は、第一の相36セラミックおよび第二の相38非再吸収性ポリマーを、実質的に中実、非多孔性の形態で含む。
本技術の複合材料(ならびに構造体)は、1以上の生体活性材料をさらに含んでよい。生体活性材料、複合材料の組成、複合材料の構造、および複合材料の意図する用途などの因子に応じて、生体活性材料は、複合材料の表面に被覆されてよく、または複合材料の細孔(存在する場合)に被覆されるかもしくはそれ以外では導入されてよく、または複合材料(例:非多孔性ポリマー、セラミック、もしくはその両方)と混合されてもよい。生体活性材料は、局所的または全身的な治療有益性を提供する天然、組換え、もしくは合成のいかなる化合物または組成物をも含んでよい。種々の実施形態では、生体活性材料は、骨の成長を直接または間接的に促進する。本発明において有用である生体活性材料としては、中でも、単離組織物質、成長因子、ペプチドおよびその他のサイトカインおよびホルモン、薬理活性剤、ならびにこれらの組み合わせられたものが挙げられる。単離組織物質としては、例えば、全血および血液成分(赤血球、白血球、多血小板血漿、および少血小板血漿など)、骨髄穿刺液および骨髄成分、吸引脂肪組織および脂質由来物質、単離細胞および培養細胞(造血性幹細胞、間葉幹細胞、内皮前駆細胞、線維芽細胞、網状赤血球(reticulacytes)、脂肪細胞、および内皮細胞など)が挙げられる。本発明にて有用である成長因子およびサイトカインとしては、5種類の異なるサブタイプ(TGF‐β1〜5)を含むトランスフォーミング増殖因子‐ベータ(TGF‐β);骨形成因子(BMP‐2、BMP‐2a、BMP‐4、BMP‐5、BMP‐6、BMP‐7、およびBMP‐8などのBMP);血小板由来成長因子(PDGF);インスリン様成長因子(例:IGF IおよびII);ならびに線維芽細胞成長因子(FGF)、血管内皮成長因子(VEGF)、オステオカルシン、オステオポンチン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。薬理活性剤の例としては、抗菌剤、化学療法剤、および抗炎症剤が挙げられる。抗菌剤の例としては、スルホンアミド、フラン、マクロライド、キノロン、テトラサイクリン、バンコマイシン、セファロスポリン、リファンピン、アミノグリコシド(トブラマイシンおよびゲンタマイシンなど)、ならびにこれらの混合物が挙げられる。
インプラントおよび治療の方法
本技術の複合材料、構造体、およびインプラントは、様々な組織欠陥のいずれにも用いることができる。「組織欠陥」には、生理学的または審美的目的に対して不適切である組織が関与するいかなる状態も含まれる。そのような欠陥としては、先天的なもの、疾患(例:変性疾患)もしくは外傷に起因するかまたはそれらの症状に基づくもの、および外科手術またはその他の医療行為の結果として起こるものが挙げられる。そのような欠陥は、頭蓋骨(歯および顎を含む)、脊椎、および四肢(腕、下肢、手、および足)など、ヒトまたはその他の動物対象の骨格のいかなる局面にも存在しうる。組織欠陥の例としては:骨粗しょう症;脊椎固定化および固定手術;股関節、膝関節、肘関節およびその他の関節置換手術;歯科的および頭蓋顎顔面疾患、外傷、ならびに手術;創傷;ならびに、骨折、に起因するものなどの骨格またはその他の骨組織の欠陥が挙げられる。従って、本技術は、欠陥の部位に本技術の複合材料または構造体を植え込むことによって、ヒトまたはその他の動物における組織欠陥を治療するための方法を提供する。
本技術のインプラントは、本技術の複合材料もしくは構造体から本質的に成っていてよく、または複合材料もしくは構造体、および意図する用途に応じてその他の物質、成分、もしくはデバイスを含むものであってもよい。いくつかの実施形態では、製造方法に関して以下でさらに述べるように、2以上の成分を含み、本技術の複合材料もしくは構造体を、前記複合材料もしくは構造体に含まれる材料を含みうる別の成分と共に含むインプラントを本技術は提供する。従って、例えば、本技術は、非再吸収性ポリマーを含む(または本質的にそれから成る)骨移植構造体を含む第一の成分、および非再吸収性ポリマーを含む第二の非多孔性成分を有するインプラントを提供し、ここで、第二の成分は、第一の成分の表面に隣接している。いくつかの実施形態では、本技術は、セラミックおよび非再吸収性ポリマーを含む複合材料、ならびに非再吸収性ポリマーを含む(または本質的にそれから成る)非多孔性成分を有するインプラントを提供し、ここで、非多孔性成分は、複合材料の表面に隣接している。そのようなインプラントは、複合材料を含むコアを有してよく、そのコアは、外部表面;非再吸収性ポリマーを含み、コアの外部表面に隣接する多孔性層;ならびに、非再吸収性ポリマーから本質的に成る非多孔性成分を有していてよく;ここで、非多孔性成分は、コアの表面、多孔性層、またはこれらの両方に隣接している。そのようなインプラントは、以下に示す図5、6、および7に例示される。
本技術の複合材料および構造体の有用性または機能を限定することなく、複合材料のセラミック成分は、移植後に次第に再吸収可能であることが好ましい。例えば、移植後、複合材料の第一の相(セラミック)は、破骨細胞によって次第に再吸収されてよく、それによって、骨および血管が、微粒子複合材料の場合がそうであるように表面に露出した粒子だけというわけでなく、インプラント壁の中心部への浸透が可能となる。移植後の複合材料のポリマー成分は、再吸収性ではない。
好ましくは、移植後、非再吸収性ポリマー成分は、複合材料に耐荷重性を付与するものであり、それによって、他の身体構造に対する支持を提供し、同時に、セラミック成分が再再吸収されることから、対象の元からある骨との一体化を可能とする。セラミック部分が分解されるに従って、複合材料に掛かる応力は非再吸収性ポリマーへと移り、インプラントの耐荷重性は維持される。そのような耐荷重性複合材料は、約30から約170MPa、または約50から約150MPa、または約90から約110MPaの圧縮強度を有し得る。特に非多孔性ポストまたはその他の中実領域として、非再吸収性ポリマーの製剤をより多く含有する複合材料は、140〜170MPaを例とするより高い圧縮強度を有し得る。さらなる耐荷重強度が要求される場所において、または中実ポリマー領域が支持面(bearing surface)および複合材料と骨との界面として用いられる接合関節(articulating joint)の再構築のための手術において、複合材料に隣接して非多孔性ポリマーを有するインプラントも有用であり得る。
本技術の複合材料および構造体を含むインプラントは、最終的な意図する用途に応じて、様々な形態のいずれで提供されてもよい。例えば、インプラントは、シート、ブロック、ウェッジ、およびシリンダーなどの規則的な幾何学的形状を有してよく、それは、特定の外科手術での使用に合わせて、その手術の前または最中に、機械加工され、またはその他の方法で構成されてよい。インプラントはまた、固定術手術での使用に適する形状に形成されてもよい。そのような形状としては、スクリュー(干渉スクリューなど)、釘(脛骨釘およびその他の髄内釘、ならびに関節固定釘など)、アンカー、タック、ワイヤ、およびピンを挙げることができる。インプラントはまた、特定の手術において有用である部位特異的形状に形成されてもよい。そのような部位特異的形状としては、頸部スペーサー、腰椎スペーサー(例:前方椎体固定術(anterior lumbar interbody fusion)または後方椎体固定術手技用)、脊椎ケージ、骨プレート、関節接合用表面(articulating surfaces)(膝蓋インプラントなど)、骨切除術用ウェッジ(osteotomy wedges)、不良である足関節全固定の置換用スペーサー(spacers for replacing failed total ankle arthrodesis)、部分欠損修復用シリンダー(cylinders for segmental defect repair)、下顎スペーサー、頭蓋顔面スペーサー、および指延長用指骨スペーサーが挙げられる。
例えば、図4、5、6、7、および8を参照すると、脊椎インプラント40、50、60、70、および80が示される。脊椎インプラント40、50、60、70、および80は、頸部固定用椎間スペーサーなど、適切ないかなる脊椎用途のためのものであってもよい。脊椎インプラント40、50、60、70、および80は、環状または開環状構造を有していてよい。例えば、図5に示されるように、脊椎インプラント50は、外部壁部52、および内部壁部56によって定められる内部空隙部54を含んでよい。内部空隙部54は、自家移植または同種移植などの骨移植材料を含有するように操作することが可能である。
上記で考察したように、インプラントは、2以上の成分を含んでいてよい。図6、7、および8に示されるように、そのような多成分脊椎インプラント60、70、80は、本発明のポリマー/セラミック複合材料62、72、85、ならびに中実ポリマー成分63、75、86を含んでよい。例えば、図6に示されるように、脊椎インプラント60は、複合材料を含む外側環状リング62の内側に本質的に中実ポリマーから成る内側環状リング63を含んでよい。内側環状リング63は、空隙部65を定める内側壁部64を有する。図7に示されるように、インプラント70は、複合成分72中に、中実非再吸収性ポリマーを含む1以上のプラグ75を含んでよい。さらに、図8に示されるように、脊椎インプラント80は、一緒になってインプラント80を形成する、複合成分85、および中実非再吸収性ポリマー成分86を含んでよい。しかし、上記で考察した脊椎インプラント60、70、80の中実成分63、75、86、および複合成分62、72、85の組成は、いくつかの実施形態において、例えば図6に示される脊椎インプラント60が、ポリマー/セラミック複合成分63および中実ポリマー成分62を含み得るように、逆になっていてもよいことには留意されたい。
製造方法
本技術の複合材料および構造体は、(a)非再吸収性ポリマーを、セラミックの多孔性構造もしくはその一部に導入すること;または(b)セラミックを、非再吸収性ポリマーの多孔性構造もしくはその一部に導入することを含む方法を含む、適切な様々な方法によって作製されてよい。第一の相の細孔を第二の相で充填することにより、得られた複合材料は、一体的で実質的に非多孔性である構造を形成する2以上の異なる、無損傷な、連続的な相から本質的に成る。
図9を参照すると、代表的な方法900は、非再吸収性ポリマーを、多孔性セラミック体に導入することを含む。特に、この方法は、複数の相互接続チャネルを有するセラミックを形成することを含むセラミック形成工程902を含む。この方法はさらに、セラミック体の相互接続チャネルの1以上を実質的に充填することを含む導入工程914を含む。
上記で考察したように、セラミック体は、サンゴ状構造を有していてよい。従って、種々の実施形態では、セラミック形成902は、サンゴ骨格材料であるか、またはそれに由来するセラミック体が作製されるようにサンゴを処理することを含む、サンゴ処理工程904を含む。上記で考察したように、そのようなサンゴとしては、ポリテス、ゴニオポラ、アルベオポラ、およびアクロポラ属のものが挙げられる。
サンゴ由来のセラミック体は、炭酸カルシウムおよびサンゴに元々存在するその他のミネラルから本質的に成っていてよく、または元々存在するカルシウムの一部もしくはすべてを別のカルシウム物質に置き換えるように処理されてもよい。例えば、サンゴ処理904は、炭酸カルシウムを、部分的にまたは全体として、ヒドロキシアパタイトなどのリン酸カルシウムに化学変換することを含んでよい。この変換は、過剰のリンおよび酸素をサンゴ材料へ供給することにより、リン酸塩による炭酸塩の熱水化学交換によって行われてよい。過剰のリンは、リン酸、リン酸アンモニウム、有機リン酸エステル、金属リン酸塩などのリン酸塩、またはその他の水溶性および揮発性であることが好ましいリン酸塩化合物の化学的形態で供給されてよい。例えば、サンゴ処理904は、炭酸カルシウムのサンゴをリン酸アンモニウムの浴中に浸漬し、加熱すること(例:ある一定の期間にわたって約200℃から約250℃)を含んでよく、炭酸カルシウム体がリン酸カルシウムに変換される熱水化学交換反応が起こる。
再度図1を参照すると、炭酸カルシウムのリン酸カルシウムへの変換は、部分的な変換のみが得られるように制御されてよく、それによって、リン酸カルシウムの層18で被覆された炭酸カルシウムの支柱17を含む多孔性構造体10のセラミックが形成される。リン酸カルシウムの層18の厚さは、反応条件によって制御されてよい。例えば、反応時間が約6時間から約12時間に限定される場合、多孔性構造体10は、炭酸カルシウムコアを覆うリン酸カルシウムの層を有する支柱17を含む。炭酸カルシウムの相互接続支柱上の得られたリン酸カルシウムの層18は、約1から約15ミクロン、または約2から約10ミクロン、または約3から約8ミクロンの深さであってよい。別の選択肢として、反応時間を延長して(例:約24時間から約60時間)炭酸カルシウムがリン酸カルシウムへ完全に変換された多孔性カルシウム体を作製してもよい。従って、図1を参照すると、リン酸カルシウムの層18は存在せず;構造全体は、リン酸カルシウムを含む未被覆の支柱17から本質的に成る。しかし、(例えば)設計または製造における変動に起因して、リン酸カルシウムの被覆は、炭酸カルシウム体の内部構造全体にわたって連続的でない場合もあり、それによって、得られた本体が、リン酸カルシウムで被覆されていない支柱を含有し得ることは理解されたい。
サンゴの炭酸カルシウムをリン酸塩に変換するための方法は、1975年12月30日発行、Royの米国特許第3,929,971号;1990年12月11日発行、White et al.の米国特許第4,976,736号;および2002年4月23日発行、White et al.の米国特許第6,376,573号に記載されている。本技術の方法においてセラミック体として有用であるような材料は、市販されており、Pro Osteon 500RおよびPro Osteon HAが挙げられる(バイオメット社(Biomet, Inc.),ワルシャワ(Warsaw),インディアナ州,米国により、その系列会社の1社以上を通して販売)。
図9に戻って参照すると、上記で考察したように、この方法は、非再吸収性ポリマーのセラミック体の細孔への導入914を含む。「導入(Infusing)」には、第一の相の材料(例:図9のプロセスにあるように、セラミック)の多孔性構造の細孔および相互接続チャネル中に、第二の相の材料(例:図9のプロセスにあるように、非再吸収性ポリマー)が取り込まれる、またはそうでなければ第二の相の材料が形成されるいかなる方法も含まれる。設計により、または(例えば)製造における変動に起因して、第一の相の材料の多孔性構造中に、第二の相の材料、ポリマーが導入されない領域が存在し得ることは理解されたい。
導入は、第二の材料の細孔、チャネル、またはその他の隙間へ材料を取り込むための当業者に公知のものの中の種々の方法のいずれを含んでもよい。導入は、in‐situ重合を含んでよく、この場合、(例えば)モノマーまたは部分重合モノマーが、架橋剤、開始剤、または必要に応じてその他の材料と共にセラミックの細孔へ導入され、続いて重合反応が完了されて、非再吸収性ポリマーが形成される。
非限定的な図9のプロセスを参照すると、導入914は、セラミック体の細孔中へ再吸収性ポリマーを射出成形することを含んでよい。図9に例示されるように、この方法は、金型内にセラミック体を配置することを含む配置工程906を含んでよい。次に、導入工程914は、セラミック体の細孔を浸透するように、十分な力を加えた状態で金型中へ溶融ポリマーを注入することを含む。
その他の方法では、導入914は、圧縮成型を含んでよい。また、真空含浸技術を用いてもよく、ここでは、ポリマーを細孔中に引き込むように、セラミック体中に比較的低圧力が生じる。いくつかの実施形態では、多孔性セラミック体は、非再吸収性ポリマーの液体媒体中に浸漬され、続いて、硬化またはin‐situ重合が行われる。導入914のためのその他の技術としては、溶液埋め込み(solution embedding)が挙げられ、この場合、ポリマーが適切な溶媒に溶解され、次にセラミック体の細孔を充填するように金型中に投じられる。
種々の実施形態では、配置工程906は、空隙部形成工程910を含み、ここで、空隙部は、セラミック体の表面および金型の内部表面によって画定される。従って、そのような方法では、金型は、セラミック体の体積よりも大きい体積を有し、それによって、セラミック体は、金型中のセラミック体の外部にある空隙部を画定する。そのような方法では、導入914は、空隙部およびセラミック体の1以上のチャネルを実質的に充填するように、金型中に非多孔性ポリマーを注入するか、またはそうでなければ導入することを含む。空隙部は、セラミック体の外部であってよく(すなわち、セラミック体の表面の外側)、またはいくつかの方法では、空隙部形成910は、セラミック体の内部に空隙部を形成することを含む。そのような内部空隙部は、セラミック体の細孔および相互接続チャネルとは別であり、空洞およびチャネルなどの特徴を有する。いくつかの実施形態では、配置工程906は、中実非再吸収性ポリマーの1以上の中実ブロック、またはその他の形態を配置することをさらに含み、それらは、非多孔性ポリマーの金型への導入914を行う前に、空隙部へ配置される。
図10にて例示されるように、そのようなプロセスによって作製されたインプラント100は、セラミックを含む第一の相(すなわち、セラミック体のセラミック)および非再吸収性ポリマーを含む第二の相(すなわち、セラミック体に侵出した)を有する複合材料102を含んでよく、この場合、第一および第二の相の各々は、相互接続支柱構造を有し、複合材料全体を通して実質的に連続的である。上記で考察したように、インプラントは、非多孔性ポリマーを含む(または本質的にそれから成る)追加成分と共に、セラミック/非再吸収性ポリマー複合材料を含んでよい。そのようなインプラント100は、非再吸収性ポリマーを含む非多孔性成分104(すなわち、空隙部中に形成された)をさらに含み、この場合、この非多孔性成分は、複合材料の表面に隣接している。図9ならびに図10をさらに参照すると、上記で考察したように配置工程906の過程にて金型中に中実ポリマーの形態が配置される方法900によって作製されたインプラント100は、導入工程914の過程にて導入された非多孔性ポリマーを含む非多孔性成分104、ならびに中実ポリマー形態106を有する。
いくつかの実施形態では、セラミック体は、第一の面、および第一の面に相対する第二の面を有し、空隙部形成工程910は、第一の面と第二の面とを繋げる経路をセラミック体中に形成することを含む。好ましくは、経路空隙部は、セラミック体の相互接続チャネルの横軸寸法よりも少なくとも10倍大きい横軸寸法(例:直径)を有する。そのような方法によって作製された複合材料916を含むインプラントとしては、第一の面から第二面まで伸び、注入の過程で経路中に形成された非再吸収性ポリマーのポストを含むものが挙げられる。そのような実施形態は、上記で考察した図7に例示されている。
方法はさらに、非再吸収性ポリマーの導入914の後に、加工工程918をさらに含んでよい。加工918は、ヒトまたはその他の動物対象への移植に適する最終形態への複合材料916の機械加工920か、またはインプラント構築のために他の材料もしくはデバイスと組み合わせることを含んでよい。
加工918はまた、複合材料916を、その化学的または物理的構造を変化させるための化学処理922も含んでよい。例えば、方法は、複合材料916の第一の相(セラミック)は可溶性であるが、複合材料916の第二の相(非再吸収性ポリマー)は可溶性ではない1以上の溶媒を用いて、複合材料916からセラミックを選択的に溶解することをさらに含んでよい。そのような溶媒としては、ギ酸、シュウ酸、および酢酸などの有機酸、ならびに塩酸、硝酸、硫酸、およびリン酸などの無機酸が挙げられる。酸浴のpH、さらには暴露時間を制御することにより、第一の相を、完全に、または所望される深さまで部分的に溶解することができる。
図9ならびに図3aをさらに参照すると、いくつかの方法900では、化学処理922は、セラミックおよびポリマーのコア34上に多孔性非再吸収性ポリマーの表面層32を有する最終的なセラミック/ポリマー複合材料926が形成するための、セラミックの部分的溶解924を含む。複合材料916、30の表面中の第一の相セラミックの相互接続支柱構造は、部分溶解924の過程で除去され、表面層32中に第二の相非再吸収性ポリマーの相互接続支柱構造が残される。セラミックの相互接続支柱を除去することによって作られた空隙部は、こうして、表面層32の非多孔性ポリマー中に相互接続チャネルを形成する。例えば、約10から約60分の溶媒への暴露時間により、複合材料916の表面にて第一の相セラミックが部分的に溶解する。得られた多孔性層32の深さは、約0.05から約5mm、約0.1から約3mm、または約.25から約1mmであってよい。
リン酸カルシウムの層で被覆された炭酸カルシウムの支柱を含む、二相系多孔性セラミック体を用いて作製された複合材料は、表面にて第一の相セラミックから炭酸カルシウムを選択的に溶解し、同時にリン酸カルシウムの一部またはすべては残すように処理されてよい。当業者であれば、酢酸などの酸の選択、ならびに反応時間および条件の制御により、炭酸カルシウムの選択的な溶解が可能となることは理解されるであろう。得られた複合材料926は、リン酸カルシウムで被覆された相互接続支柱を有する非再吸収性ポリマーの多孔性外側層を含み、この外側層の炭酸カルシウムが除去されて相互接続チャネルが形成されている。そのような実施形態では、残されたリン酸カルシウムの層は、約1から約15ミクロン、または約2から約10ミクロン、または約3から約8ミクロンの深さであってよい。
いくつかの実施形態では、化学処理は、第一の相セラミックのすべて、または本質的にすべてを除去するために、セラミックの完全溶解924を含んでよい。塩酸などのより強い酸を用いてセラミックの除去を促進してよい。得られた多孔性体930は、非再吸収性ポリマーから成るか、または本質的にそれから成る。そのような構造体930は、ロストサンゴ状構造を有する非再吸収性ポリマーを含んでよく、この場合、構造体の作製に用いられるセラミック体は、サンゴ状構造を有する(非多孔性ポリマーを含むロストサンゴ状構造体の作製に他の方法を用いてよいことは理解されたい)。
専門用語の限定されない考察
本明細書で用いられる見出し(「序論」および「要約」など)およびサブ見出しは、本開示に含まれる論題を概略的にまとめることを単に意図しているだけであり、本技術の開示またはそのいずれかの態様を限定することを意図するものではない。特に、「序論」で開示される主題は、新規技術を含み得るものであり、先行技術の列挙を構成してはならない。「要約」に開示される主題は、本技術またはそのいずれかの実施形態の全範囲を網羅的または完全に開示するものではない。特定の有用性を有するとする本明細書のセクション内における物質の分類または考察は、便宜上行われるものであり、その物質が、任意のいかなる組成物に用いられる場合であっても、本明細書におけるその分類に従って必然的に、または単独で機能しなければならないという推論が導かれてはならない。
本開示で引用されるすべての特許および特許出願の開示事項は、参照により本明細書に組み込まれる。
記述および具体例は、本技術の実施形態を示すと同時に、単に例示の目的を意図するものであり、本技術の範囲を限定することを意図するものではない。さらに、記載の特徴を有する複数の実施形態の列挙は、追加の特徴を有するその他の実施形態、または記載の特徴の異なる組み合わせが組み込まれたその他の実施形態を除外することを意図するものではない。具体例は、特に断りのない限り、本技術の組成物および方法を作製および使用する方法を例示する目的で提供されるものであり、与えられた本技術の実施形態が作製もしくは試験された、または作製もしくは試験されていないことを表すことを意図するものではない。
本明細書で用いられる場合、「好む」または「好ましい」の単語は、特定の状況下にて特定の有益性を提供する本技術の実施形態を意味する。しかし、同一またはその他の状況下にて、その他の実施形態も好ましい場合もある。さらに、1つ以上の好ましい実施形態の列挙は、その他の実施形態が有用ではないことを示唆するものではなく、本技術の範囲からその他の実施形態を除外することを意図するものでもない。
本明細書で用いられる場合、「含む」の単語およびその変化形は、限定されないことを意図しており、従って、リストとして項目を列挙することは、本技術の物質、組成物、デバイス、および方法においてやはり有用であり得るその他の類似の項目を除外するものではない。同様に、「し得る(can)」および「してよい(may)」の用語、ならびにこれらの変化形は、限定されないことを意図しており、従って、実施形態が特定の要素もしくは特徴を含み得る、または含んでよいとする記述は、それらの要素または特徴を含まない本技術のその他の実施形態を除外するものではない。
含む(including)、含有する(containing)、または有する(having)などの非制限的用語の同義語として、限定されない用語「含む(comprising)」が、本技術の実施形態の記載および請求に本明細書にて用いられているが、実施形態は、その代わりに、「から成る(consisting of)」または「から本質的に成る(consisting essentially of)」などのより限定する用語を用いて記載される場合がある。従って、物質、成分、またはプロセス工程を列挙するいずれの任意の実施形態についても、本技術は、そのような物質、成分、もしくはプロセスから成るかまたは本質的にそれらから成り、追加の物質、成分、もしくはプロセスは除外し(から成る、の場合)、および実施形態の重要な特性に影響を与える追加の物質、成分、もしくはプロセスは除外し(から本質的に成る、の場合)、それは、そのような追加の物質、成分、もしくはプロセスが本出願中に明白に列挙されていない場合であってもそうである実施形態も特に含むものである。例えば、要素A、B、およびCを列挙する組成物またはプロセスの列挙は、A、B、およびCから成り、および本質的にそれらから成り、本技術分野にて列挙され得る要素Dを除外し、それは、要素Dが本明細書にて除外されるものとして明白に記載されていない場合であってもそうである実施形態を特に想定するものである。さらに、本明細書で用いられる場合、列挙される物質または成分「から本質的に成る」の用語は、列挙される物質または成分「から成る」実施形態を想定するものである。
本明細書で言及される場合、特に断りのない限り、範囲は、終点を含めたものであり、すべての個別の値、および全範囲の中のさらに分割された範囲の開示を含むものである。従って、例えば、「AからB」または「約Aから約B」の範囲は、AおよびBを含めたものである。特定のパラメータ(温度、分子量、重量パーセントなど)に対する値および値の範囲の開示は、本発明において有用であるその他の値および値の範囲を除外するものではない。任意のパラメータに対する2つ以上の具体的に例示された値は、そのパラメータに対する請求され得る値の範囲の終点を定めるものであり得ることが想定される。例えば、パラメータXが、本明細書にて、値Aを有するとして例示され、また値Zを有するとしても例示される場合、パラメータXは、約Aから約Zまでの値の範囲を有し得ることが想定される。同様に、あるパラメータに対する値の2つ以上の範囲の開示は(そのような範囲が、包含(nested)、重複、または別個であっても)、開示される範囲の終点を用いて請求される可能性のある、値に対する範囲の考え得るすべての組み合わせを含むことが想定される。例えば、パラメータXが本明細書にて1〜10、または2〜9、または3〜8の範囲内の値を有するとして例示される場合、パラメータXは、1〜9、1〜8、1〜3、1〜2、2〜10、2〜8、2〜3、3〜10、および3〜9を含む値のその他の範囲を有し得ることも想定される。

Claims (48)

  1. 整形外科用複合材料であって、前記複合材料は
    a)セラミックを含む第一の相;および、
    b)非再吸収性ポリマーを含む第二の相;
    を含み、
    c)前記第一および第二の相の各々は、
    i)相互接続支柱構造体を有し;および、
    ii)前記複合材料全体を通して実質的に連続的であることを特徴とする、整形外科用複合材料。
  2. 前記ポリマーが、PEEKを含む、請求項1に記載の整形外科用複合材料。
  3. 前記PEEKが、カーボン強化されている、請求項2に記載の整形外科用複合材料。
  4. 前記セラミックが、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、およびこれらの混合物から成る群より選択される、請求項1に記載の整形外科用複合材料。
  5. 前記第一の相、前記第二の相、またはこれらの両方が、サンゴ状構造を有する、請求項1に記載の整形外科用複合材料。
  6. 前記第一の相が、サンゴ状構造を有し、リン酸カルシウムで被覆された炭酸カルシウムを含む、請求項5に記載の整形外科用複合材料。
  7. 前記非再吸収性ポリマーが、前記第二の相がロストサンゴ状構造(lost-coralline structure)を有するように、前記第一の相の前記サンゴ状構造に導入される、請求項1に記載の整形外科用複合材料。
  8. 前記複合材料が、生体活性材料をさらに含む、請求項1に記載の整形外科用複合材料。
  9. 前記生体活性材料が、ペプチド、サイトカイン、抗菌剤、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される、請求項8に記載の整形外科用複合材料。
  10. 請求項1に記載の整形外科用複合材料を含む整形外科用インプラント。
  11. a)前記整形外科用複合材料を含むコア;および、
    b)前記コアの表面上の前記非再吸収性ポリマーを含む多孔性層;
    を含む、請求項10に記載の整形外科用インプラント。
  12. 前記多孔性層が、約0.1mmから約1mmの深さである、請求項11に記載の整形外科用インプラント。
  13. 生体活性材料が前記多孔性層に導入される、請求項11に記載の整形外科用インプラント。
  14. 前記非再吸収性ポリマーを含む非多孔性成分をさらに含み、前記非多孔性成分は、前記複合材料の表面に隣接する、請求項10に記載の整形外科用インプラント。
  15. 前記非多孔性成分が、前記非再吸収性ポリマーから本質的に成る、請求項14に記載の整形外科用インプラント。
  16. 前記複合材料が、第一の面、および前記第一の面に相対する第二の面を有し、前記複合材料の前記表面が、前記第一および第二の面を繋げる前記非再吸収性ポリマーのポストを定める、請求項14に記載の整形外科用インプラント。
  17. 複数の非多孔性成分を含む、請求項14に記載の整形外科用インプラント。
  18. a)前記複合材料を含むコアであって、前記コアは、外部表面を有する、コア;
    b)前記非再吸収性ポリマーを含み、前記コアの前記外部表面と隣接する多孔性層;ならびに、
    c)前記非再吸収性ポリマーから本質的に成る非多孔性成分;
    を含み、
    前記非多孔性成分は、前記コアの表面、前記多孔性層、またはその両方と隣接する、
    請求項10に記載の整形外科用インプラント。
  19. シート、ブロック、ウェッジ、シリンダー、スクリュー、釘、アンカー、タック、ワイヤ、ピン、頸部スペーサー、腰椎スペーサー、脊椎ケージ、骨プレート、関節接合用表面(articulating surfaces)、骨切除術用ウェッジ(osteotomy wedges)、不良である足関節全固定の置換用スペーサー(spacers for replacing failed total ankle arthrodesis)、部分欠損修復用シリンダー(cylinders for segmental defect repair)、下顎スペーサー、頭蓋顔面スペーサー、および指骨スペーサーから成る群より選択される、請求項10に記載の整形外科用インプラント。
  20. 請求項10に記載の整形外科用インプラントを移植することを含む、骨欠陥を治療する方法。
  21. 相互接続チャネルを含むロストサンゴ状多孔性構造を有する非再吸収性ポリマーを含む骨移植構造体。
  22. 前記ポリマーが、PEEKを含む、請求項21に記載の骨移植構造体。
  23. 前記相互接続チャネルの1以上の表面を被覆するセラミックをさらに含む、請求項21に記載の骨移植構造体。
  24. 前記セラミックが、リン酸カルシウムを含む、請求項23に記載の骨移植構造体。
  25. 生体活性材料をさらに含む、請求項21に記載の骨移植構造体。
  26. 請求項21に記載の骨移植構造体を含む、整形外科用インプラント。
  27. a)請求項21に記載の骨移植構造体を含む第一の成分;および、
    b)前記非再吸収性ポリマーを含む第二の非多孔性成分であって、前記第二の成分は、前記第一の成分の表面に隣接する、第二の非多孔性成分、
    を含む、請求項26に記載の整形外科用インプラント。
  28. 前記第二の非多孔性成分が、前記非再吸収性ポリマーから本質的に成る、請求項27に記載の整形外科用インプラント。
  29. 複数の第二の非多孔性成分を含む、請求項27に記載の整形外科用インプラント。
  30. 複数の相互接続チャネルを有する多孔性セラミック体に、非再吸収性ポリマーを導入することを含む、整形外科用複合材料を作製する方法。
  31. 前記複合材料が、
    a)前記セラミックを含む第一の相;
    b)前記非再吸収性ポリマーを含む第二の相;
    を含み、および、
    c)前記第一および第二の相は、前記複合材料全体を通して実質的に連続的である、
    請求項30に記載の整形外科用複合材料を作製する方法。
  32. 前記非再吸収性ポリマーが、PEEKを含む、請求項30に記載の整形外科コンポジットを作製する方法。
  33. 前記セラミックが、サンゴ状構造を有する、請求項30に記載の整形外科用複合材料を作製する方法。
  34. 前記セラミック物質の少なくとも一部分を溶解することをさらに含む、請求項30に記載の整形外科用複合材料を作製する方法。
  35. 前記セラミック物質が、本質的に完全に溶解され、それによって、前記複合材料が、多孔性ポリマーから本質的に成る、請求項34に記載の整形外科用複合材料を作製する方法。
  36. 前記セラミック物質が、部分的に溶解される、請求項34に記載の整形外科用複合材料を作製する方法。
  37. 前記溶解が、前記複合材料の表面にて、約0.1から約1mmの深さまで前記セラミック物質を除去する、請求項36に記載の整形外科用複合材料を作製する方法。
  38. 前記非再吸収性ポリマーが、PEEKであり、前記セラミックが、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、およびそれらの混合物から成る群より選択される、請求項34に記載の整形外科用複合材料を作製する方法。
  39. 前記多孔性セラミック体が、サンゴ状構造を有し、それによって、前記骨移植複合材料が、ロストサンゴ状多孔性ポリマー構造を含む、請求項30に記載の整形外科用複合材料を作製する方法。
  40. 前記多孔性セラミック体が、炭酸カルシウムを含み、前記チャネルの1以上が、リン酸カルシウムによって被覆されている、請求項39に記載の整形外科用複合材料を作製する方法。
  41. 前記複合材料の表面にて前記炭酸カルシウムを溶解することをさらに含み、その結果、リン酸カルシウムの被覆を有する相互接続チャネルを含む多孔性ポリマー構造が前記表面に得られる、請求項40に記載の方法。
  42. 前記溶解の後に、生体活性材料を導入することをさらに含む、請求項34に記載の方法。
  43. 前記セラミック体の外部表面を、前記非再吸収性ポリマーで被覆することをさらに含む、請求項30に記載の方法。
  44. 前記導入が、前記ポリマーを前記多孔性セラミック体へ注入し、前記相互接続チャネルの1以上を実質的に充填することを含む、請求項30に記載の整形外科用複合材料を作製する方法。
  45. 請求項44に記載の方法に従って作製された複合材料を含むインプラントを作製するための方法であって、
    (a)前記インプラントは、前記複合材料、および前記非再吸収性ポリマーを含む第二の非多孔性成分を含み、
    (b)前記第二の成分は、前記第一の成分の表面と隣接しており、前記注入は、前記セラミック体を金型内へ配置することを含み、
    (c)前記多孔性セラミック体は、前記金型内の前記セラミック体の外部の空隙部を定め、および、
    (d)導入は、前記非再吸収性ポリマーを前記金型へ注入し、それによって、前記空隙部、および前記多孔性セラミック体の1つ以上のチャネルを実質的に充填することを含む、
    インプラントを作製するための方法。
  46. 前記配置が、前記セラミック体の外部表面に形成される空洞を形成することを含む、請求項45に記載の方法。
  47. 前記セラミック体が、第一の面、および前記第一の面に相対する第二の面を含み、前記空隙部が、前記第一の面を前記第二の面へ繋げる、前記セラミック体中に形成された経路を含み、前記経路は、前記相互接続チャネルの横軸寸法よりも少なくとも10倍大きい横軸寸法を有する、請求項45に記載の方法。
  48. 前記複合材料が、前記第一の面から前記第二の面まで伸び、前記注入の過程で前記経路中に形成された非再吸収性ポリマーのポストを含む、請求項46に記載の方法。
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