JP4314133B2 - 光ピックアップ装置及びそれを搭載した光ディスクドライブ装置 - Google Patents
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Description
複数の光源を持つ光ピックアップ装置では、光学系の簡易化のために光学部品、とりわけ対物レンズやカップリングレンズを共通化する技術が開発されてきている。
光ピックアップ装置の光学系は、DVDホロユニット111、カップリングレンズ110、ビームスプリッタ121、対物レンズ142a,142bをこの順にほぼ一直線上に備える。一方、この直線からほぼ直角方向にCDホロユニット112、カップリングレンズ120をこの順にビームスプリッタ121に向かってほぼ一直線上に備えている。そして、対物レンズ142a,142bを駆動するアクチュエータ114を備える。
また、カップリングレンズ110,120はそれぞれの開口や、光源光束の最適な取り込み角度が異なるために、光源111L,112L毎に焦点距離の異なるレンズが採用される。
また、カップリングレンズ110,120を共通化すると、片方の光源についてカップリング効率が低下してディスク115a,115b面上のスポットパワーが低下してしまうという問題がある。
なお、通常の光ディスクシステムにおいては、例えば以下のようにRIMの設計目標値が決められている。
CD :15%
DVD :30%
Blu−ray/AOD:50%
また、上記特許文献2では、光源が1つしかなく、複数の光情報記録媒体に対応することができないという問題があった。
複数種類の光情報記録媒体に対応した複数の光源と、
該複数の光源に共通した複数群のレンズからなり、該複数群のレンズによって前記複数の光源のうちいずれかの光源からの発散光束を平行光とするカップリングレンズと、
該カップリングレンズにて平行光とされた光束の開口径を前記複数の光源に対応して変更しうる開口部と、
該開口部を通過した光束を前記複数の光源に対応したそれぞれの光情報記録媒体の記録面上に集光させる対物レンズとを備え、
前記開口部の開口径に応じて、前記複数群のレンズからなるカップリングレンズのうちの少なくとも1群のレンズを光軸方向に移動させて、記録と再生を行う前記光情報記録媒体ごとで要求される前記開口部における光軸中心部の光量に対する開口周辺部での光量比の目標値を満たしつつ前記光源からの発散光束を平行光とするレンズ移動手段を備えることを特徴とする。
前記カップリングレンズのうち少なくとも2群のレンズは、前記少なくとも2つの光源に対応した開口径に応じて各群のレンズを前記光軸方向に移動させる前記レンズ移動手段をそれぞれ備えることを特徴とする。
前記レンズ移動手段により、前記開口部の開口径に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向に移動させた後、
前記レンズ移動手段により、前記少なくとも2つの光源のそれぞれの波長に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向にさらに移動させることを特徴とする。
前記レンズ移動手段により、前記開口部の開口径に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向に移動させた後、
前記レンズ移動手段により、前記複数の記録面に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向にさらに移動させることを特徴とする。
前記レンズ移動手段により、前記開口部の開口径に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向に移動させた後、
前記レンズ移動手段により、前記光透過層の厚さ誤差に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向にさらに移動させることを特徴とする。
前記レンズ移動手段により、前記光源の波長変動に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向にさらに移動することを特徴とする。
なお、カップリングレンズ系(カップリングレンズ)3は、第1カップリングレンズ(1群のレンズ)31,第2カップリングレンズ(1群のレンズ)32,第2カップリングレンズ32を光軸方向aに駆動する1軸のアクチュエータ33などを備える。
また、アクチュエータ4は、アパーチャ(開口部)41a,41b、対物レンズ42a,42b、ホルダ43などを備え、対物レンズ42a,42bを駆動する。
同様に、第2ホログラムユニット12には、レーザ光源12Lと、ディスクからの反射光を回折して必要な信号を得るためのホログラム素子12h、各種信号を生成するための受光素子12pを備える。
なお、対物レンズ42aは2軸のアクチェータ4により、トラック信号やフォーカス信号に従ってサーボがかけられて常にディスクの動きに追従してDVD5a上に回折限界のスポットを集光する。
なお、対物レンズ42bは2軸のアクチェータ4により、トラック信号やフォーカス信号に従ってサーボがかけられて常にディスクの動きに追従してCD5b上に回折限界のスポットを集光する。
すなわち、一般に2つの薄肉レンズ系における合成焦点距離fは以下の式で与えられる。
1/f=1/f1+1/f2−d/(f1×f2) ・・・(1)
f1:第1カップリングレンズの焦点距離
f2:第2カップリングレンズの焦点距離
d:第1カップリングレンズと第2カップリングレンズとの間隔
従って、dを変えることによりfを変えることができる。
2つのレーザ光源11L,12Lについて、対物レンズ42a,42bの開口径φとRIM仕様を満足する発散光束の取り込み角度θが決まると、カップリングレンズ系3の焦点距離fは以下の式で与えられる。
f=φ/(2×sinθ) ・・・(2)
従って、(1),(2)式から各々のレーザ光源11L,12Lについて、最適なθの値から合成焦点距離fを求め、これより、第1カップリングレンズと第2カップリングレンズとの間隔dの値を求めて、第2カップリングレンズ32の移動すべき値を得ることができる。
カップリングレンズ系3からの光束が非平行光の場合にも、同様の計算式により上記第1カップリングレンズと第2カップリングレンズとの間隔dの値を求めることができる。
ここで1例として、AODとDVDの場合について、具体的な設計例を下記表1に示す。
従って(2)式からfa=3.9/(2×sin5°)=22.4mmが得られる。
θdvd= 〔{ln(Ra)/ln(Rb)}×θaod2〕1/2 ・・・(3)
この(3)式において、Ra=0.3,Rb=0.5,θdvd=6.6°とすると、(2)式からfb=17.0mmを得る。
また、(1)式において、f1=12mm,f2=−20mmとすると、合成焦点距離は、da=3mm、db=6mm付近で、それぞれfaとfbの値を得る。
カップリングレンズL1の厚みを2.0mm,カップリングレンズL2の厚みを1.2mmとし、それぞれのレンズの焦点距離をf1=12mm,f2=−20mmとすると、合成焦点距離は、da=1.5mm,db=4.5mm付近で、それぞれfa=22.4mm,fb=17.0mmとなった。
すなわち、カップリングレンズL1をカップリングレンズL2から遠ざける方向に3mm移動させることにより、それぞれの開口径に対するRIMの最小値を得て、条件を満足することができる。
すなわち、アクチュエータ4は、円盤状のホルダ43の厚み方向に2つの貫通孔を形成し、それぞれにアパーチャ41a,41bと対物レンズ42a,42bとを備える。そして、ホルダ43の中心に軸44を貫通させて、この軸44を回転中心として矢印のB方向に回転自在にする。また、ホルダ43の外周部には、コイル45を設ける。このコイル45は、例えばトラックコイルとフォーカスコイルの機能を備える。さらに、コイル45の外側には、コイル45と所定の間隙をもって近接してマグネット46を支持部48に設ける。そして、ホルダ43の下方には、立ち上げミラー47を設ける。
このように構成されたアクチュエータ4は図4(a)において、光束Aが立上げミラー47で反射して開口41aを経て対物レンズ42aに入射する。このアクチュエータ4はB方向に回転することにより、対物レンズ42a,42bの切替えと、トラッキングサーボ動作を行なう。
ホルダ43はさらに、コイル45とマグネット46との磁力により矢印のC方向に移動してフォーカスサーボ動作を行なう。
なお、本発明において、光学系のレーザ光源は2つに限定されるものではない。また、カップリングレンズ系のレンズ群は2つに限定されるものではない。
この光学系1aにおいては、ホログラム11hや受光素子11pは2つのレーザ光源11L1,11L2で共通である。そして、第1カップリングレンズ31、第2カップリングレンズ32をそれぞれ1軸アクチェータ34、33で光軸方向aに独立して駆動させることによって、2つのレーザ光源11L1,11L2についてそれぞれ最適なRIMとカップリング効率を得ることができるようになっている。このとき、2つのレーザ光源11L1,11L2の発光点距離は、数100μm以下となるようにする。
なお、この場合、図1における対物レンズ42a,42bは、片方の入射光束を発散光にしたり、レンズ面に回折格子を設けた回折レンズにすることにより共通化して対物レンズ42とする。その際には、アパーチャ41a,41bも波長選択性を持った波長フィルターや回折格子で共通化してアパーチャ41とする。
すなわち、対物レンズ42a,42bがレーザ光源11L,12Lに共通している。
また、2つのレーザ光源11L,12Lが、両者の発光点距離が数100μm以下となるように配設され、カップリングレンズ系3の第1カップリングレンズ31、第2カップリングレンズ32が、2つのレーザ光源11L,12Lの開口径に応じて光軸方向aに移動させる1軸アクチェータ(レンズ移動手段)34,33をそれぞれ備える。
従って、カップリングレンズ系3は光情報記録媒体5の各層の切替えの時に、この球面収差を補正するように第2カップリングレンズ32が移動されることにより、常に収差のない良好なスポットを得ることができる。
なお、光情報記録媒体5の記録面は2層に限定されるものではない。
すなわち、複数の光情報記録媒体のうち少なくとも1つの光情報記録媒体5は2つの記録面Lay0,Lay1に光透過層を有し、1軸アクチェータ(レンズ移動手段)33により、アパーチャ(開口部)41の開口径に応じて第1カップリングレンズ31、第2カップリングレンズ32のうちの少なくとも1群のレンズを光軸方向aに移動させた後、1軸アクチェータ33により、光透過層の厚さ誤差に応じて第1カップリングレンズ31、第2カップリングレンズ32のうちの少なくとも1群のレンズを光軸方向aにさらに移動させる。
なお、光情報記録媒体5の記録面は2層に限定されるものではない。
すなわち、1軸アクチェータ(レンズ移動手段)33により、アパーチャ(開口部)41の開口径に応じて第1カップリングレンズ31、第2カップリングレンズ32のうちの少なくとも1群のレンズを光軸方向aに移動させた後、1軸アクチェータ33により、レーザ光源11L,12Lの波長変動に応じて第1カップリングレンズ31、第2カップリングレンズ32のうちの少なくとも1群のレンズを光軸方向aにさらに移動する。
したがって、このような球面収差検出手段50により、カップリングレンズ系3の第1カップリングレンズ31または第2カップリングレンズ32を移動させて検出信号を0とすることにより、常にディスク面スポットに球面収差や色収差を発生させないようにすることができる。
すなわち、レーザ光源11L,12Lのうち少なくとも1つのレーザ光源に対応した球面収差検出手段50を備える。
この不具合を解決するには、カップリングレンズを色消しにするのが有効であり、特に図8に示すようにカップリングレンズ系3の固定側である、第1カップリングレンズ31´に貼り合せレンズを用いる。すなわち、カップリングレンズ系3の第1カップリングレンズ31´は、2つのレーザ光源11L,12Lのうち少なくとも1つ以上のレーザ光源からの光束を光情報記録媒体5の記録面上に集光して形成されるスポットの色収差を補正する色消しレンズである。
なお、この発明の光ピックアップ装置の光学系におけるレーザ光源は2つに限定されるものではない。
これにより、駆動部の重量を増やすことなく色収差をなくすことができる。なお、カップリングレンズ系3の第1カップリングレンズ31´以外の構成は、図1と同様であるので説明を省略する。
なお、固定レンズ11Sを設けるレーザ光源は11Lに限定されるものではない。また、ホログラムユニットは3つに限定されるものではない。
この図のその他の構成は図1と同様であるので、説明を省略する。
なお、光ディスクドライブ装置に上述の光ピックアップ装置を搭載した構成としてもよい。
2,21,22 ビームスプリッタ
3 カップリングレンズ系(カップリングレンズ)
31,31´,L1 第1カップリングレンズ(1群のレンズ)
32,L2 第2カップリングレンズ(1群のレンズ)
33,34 1軸アクチュエータ
4 アクチュエータ
41,41a,41b アパーチャ(開口部)
42,42a,42b 対物レンズ
43 ホルダ
44 軸
45 コイル
46 マグネット
47 立ち上げミラー
48 支持部
5 光情報記録媒体
5a DVD(光情報記録媒体)
5b CD(光情報記録媒体)
11,11´ 第1ホログラムユニット
11h,12h,13h ホログラム素子
11L,11L1,11L2,12L,13L レーザ光源(光源)
11p,12p,13p 受光素子
12 第2ホログラムユニット
13 第3ホログラムユニット
a 光軸方向
fa,fb 焦点距離
Lay0 第1層
Lay1 第2層
Claims (11)
- 光源からの光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させ、前記光情報記録媒体の記録と再生を行う光ピックアップ装置において、
複数種類の光情報記録媒体に対応した複数の光源と、
該複数の光源に共通した複数群のレンズからなり、該複数群のレンズによって前記複数の光源のうちいずれかの光源からの発散光束を平行光とするカップリングレンズと、
該カップリングレンズにて平行光とされた光束の開口径を前記複数の光源に対応して変更しうる開口部と、
該開口部を通過した光束を前記複数の光源に対応したそれぞれの光情報記録媒体の記録面上に集光させる対物レンズとを備え、
前記開口部の開口径に応じて、前記複数群のレンズからなるカップリングレンズのうちの少なくとも1群のレンズを光軸方向に移動させて、記録と再生を行う前記光情報記録媒体ごとで要求される前記開口部における光軸中心部の光量に対する開口周辺部での光量比の目標値を満たしつつ前記光源からの発散光束を平行光とするレンズ移動手段を備えることを特徴とする光ピックアップ装置。 - 前記対物レンズが前記複数の光源に共通していることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 前記複数の光源のうち少なくとも2つの光源が、両者の発光点距離が数100μm以下となるように配設され、
前記カップリングレンズのうち少なくとも2群のレンズは、前記少なくとも2つの光源に対応した開口径に応じて各群のレンズを前記光軸方向に移動させる前記レンズ移動手段をそれぞれ備えることを特徴とする請求項1または2に記載の光ピックアップ装置。 - 前記複数の光源のうち少なくとも2つの光源の波長が異なり、
前記レンズ移動手段により、前記開口部の開口径に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向に移動させた後、
前記レンズ移動手段により、前記少なくとも2つの光源のそれぞれの波長に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向にさらに移動させることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。 - 前記複数の光情報記録媒体のうち少なくとも1つの光情報記録媒体が複数の記録面を有するように層状に形成され、
前記レンズ移動手段により、前記開口部の開口径に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向に移動させた後、
前記レンズ移動手段により、前記複数の記録面に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向にさらに移動させることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。 - 前記複数の光情報記録媒体のうち少なくとも1つの光情報記録媒体は光透過層を有し、
前記レンズ移動手段により、前記開口部の開口径に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向に移動させた後、
前記レンズ移動手段により、前記光透過層の厚さ誤差に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向にさらに移動させることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。 - 前記レンズ移動手段により、前記開口部の開口径に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向に移動させた後、
前記レンズ移動手段により、前記光源の波長変動に応じて前記複数群のレンズのうちの少なくとも1群のレンズを前記光軸方向にさらに移動することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。 - 前記複数の光源のうち少なくとも1つの光源に対応した球面収差検出手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 前記カップリングレンズは、前記複数の光源のうち少なくとも1つ以上の光源からの光束を前記記録面上に集光して形成されるスポットの色収差を補正する色消しレンズであることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 前記複数の光源のうち少なくとも1つ以上の光源と、前記カップリングレンズとの光路に、前記光源からの光束の発散度を変更するレンズを備えることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 請求項1ないし10のいずれかに記載の光ピックアップ装置を搭載したことを特徴とする光ディスクドライブ装置。
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