JP4313486B2 - Retort laminated sealant film - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品等のレトルト用包装袋に用いられるレトルト用フィルムのヒートシール層として使用される積層シーラントフィルムに関するものである。特に、ハイレトルトと称される120乃至130℃の高温処理にも耐え得るレトルト用フィルムに使用される積層シーラントフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レトルト用包装袋に用いられるフィルムは、レトルト処理に耐え得る耐熱性を有していることが必要である。特に、レトルト処理時にヒートシール部より破袋を生ぜず、しかも、ヒートシール面同士が熱融着を生じさせないことが必要である。
そこで、レトルト用フィルムのヒートシール面の層には、融点の高いポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂が使用されてきた。特に、高温処理されるハイレトルト用フィルムのヒートシール面の層には、ポリプロピレン系樹脂が使用されてきた。
【0003】
しかし、ヒートシール面の層に用いる樹脂が、ポリプロピレンホモポリマーの場合は勿論、一般フィルム用のエチレン−プロピレン共重合体の場合でも、エチレン含有量の少ないエチレン−プロピレン共重合体では、低温ヒートシール性が劣り、高速で良好なるヒートシールを得ることは困難であった。
そこで、プロピレンに共重合させるエチレン等のα−オレフィンの含有量を多くしたり、ゴム成分を添加させたりする方法が採られてきた。しかし、一般の包装用袋に求められる低温ヒートシール性は改善されるが、レトルト用の包装袋に求められるヒートシール性の改善、例えば、レトルト処理時に破袋を生じさせることのないヒートシール性と、レトルト処理後の耐衝撃強度の向上等は期待する程には得られなかった。
【0004】
そこで、これらの問題点を解決するために、特開平9−150491号では、「ポリプロピレン系エラストマー100重量部に対しポリプロピレン系樹脂0〜150重量部からなる芯層と、芯層の少なくとも片面に積層され、かつポリプロピレン系樹脂30〜70重量部とポリプロピレン系エラストマー70〜30重量部との混合物からなるヒートシール層とで構成される。」の手段が講じられている。
しかし、該方法で得られたレトルト用フィルムで製袋されたレトルト用包装袋は、室温に放置していると該袋内面にブロッキングを生じ、商品の充填作業が困難であった。又、ブロッキングを防止すべくヒートシール層のプロピレン系エラストマーの添加量を少なくすると、低温でのヒートシール性や低温での衝撃強度が劣ってしまい、低温輸送時等に色々問題を生じていた。
【0005】
尚、レトルト処理された商品は、常温で保存・流通されるのが一般的である。しかし、レトルト処理されていない一般の類似商品と一緒に保存・流通されることが多いので、レトルト処理させた商品も低温で保存・流通されることがある。そこで、レトルト処理された包装体も、低温で保存・流通された際に破袋やピンホール等を発生させないことが必要である。即ち、レトルト用フィルムは、低温での耐衝撃性が必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐熱性や低温ヒートシールは勿論、低温での耐衝撃性や耐ブロッキング性の改善されたレトルト用包装袋に使用されるレトルト用フィルムを提供しようとするものである。更に具体的には、上記特性を有するレトルト用フィルムを得るために、ヒートシール層に使用される積層シーラントフィルムを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ヒートシール面となる層に、プロピレン系エラストマーとエチレン系エラストマーを添加させたポリプロピレン系樹脂組成物を用いることによりこれらの課題を解決した。即ち、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムは、ヒートシール面の層が、エチレン−プロピレンブロック共重合体からなるポリプロピレン系樹脂65乃至90重量%と、結晶性ポリプロピレン系樹脂からなるハードセグメントとゴム成分からなるソフトセグメントからなるプロピレン系エラストマー7乃至25重量%、更にエチレン含有量が60〜90モル%の範囲内でα−オレフィンの含有量が10〜40モル%の範囲内であるエチレン系エラストマー3乃至10重量%の樹脂組成物からなり、
芯層が、ポリプロピレン系樹脂0乃至60重量%と、プロピレン系エラストマー40乃至100重量%の樹脂組成物からなり、
ヒートシール面と反対側の面の層が、ポリプロピレン系樹脂からなる。
【0008】
【発明の実施態様】
本発明のレトルト用積層シーラントフィルムは、ヒートシール面の層が、ポリプロピレン系樹脂65乃至90重量%とプロピレン系エラストマー7乃至25重量%、更に、エチレン系エラストマー3乃至10重量%の樹脂組成物からなるようにする。
【0009】
まず、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムに用いられるポリプロピレン系樹脂としては、エチレン−プロピレン共重合体や、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等の共重合体が使用される。しかし、ポリプロピレンホモポリマーは、低温ヒートシール性や耐衝撃性に劣るので好ましくない。
ポリプロピレン系共重合体の中でも、特に、エチレン−プロピレン系ブロック共重合体は耐衝撃強度が良好で耐熱性に優れているので好ましい。例えば、エチレン含有量が3乃至10モル%のエチレン−プロピレンブロック共重合体等を挙げることが出来る。
尚、該エチレン−プロピレン系ブロック共重合体のメルトフローインデックスとしては、0.5乃至3.0g/10分が好適である。
【0010】
又、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムに用いられるプロピレン系エラストマーとしては、結晶性ポリプロピレン系樹脂からなるハードセグメントと、エチレン/プロピレンゴム等のゴム成分からなるソフトセグメントからなるものが用いられる。
そして、これらプロピレン系エラストマーは、ハード成分とソフト成分とを密閉型混合機や押出機を用いて溶融混練させることにより得ることが出来る。
また、最近では、ハード成分とソフト成分とを一つの重合プロセスで生成させる方法によっても得ることが出来る。
【0011】
例えば、前者の方法によって得られたプロピレン系エラストマーとしては、宇部興産(株)で製造されている商品名「CAP」が、後者の方法によって得られたプロピレン系エラストマーとしては、トクヤマ(株)で製造されている商品名「P.E.R」や、モンテル社で製造されている商品名「キャタロイ」等が挙げられる。
尚、本発明においては、これらどちらの方法によって得られたプロピレン系エラストマーでも使用することが出来る。
【0012】
更に、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムに用いられるエチレン系エラストマーとしては、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体であり、α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1,ペンテン−1ヘキセン−1等が挙げられるが、特に、ブテン−1との共重合体が好ましい。
そして、本発明に用いられるエチレン系エラストマーとしては、密度が、0.85〜0.91g/cm3、好ましくは、0.88〜0.90g/cm3のものである。
エチレン系エラストマーの密度がこの範囲よりも高くなると、低温ヒートシール性や低温での耐衝撃性の改良が十分でなく、密度がこの範囲よりも低くなると、耐熱性や耐ブロッキング性が低下する場合がある。
【0013】
尚、本発明に用いられるエチレン系エラストマーは、一般のフィルム用ポリエチレン系樹脂として使用されているエチレン−αオレフィン共重合体よりもα−オレフィンの共重合割合が多く、エチレン含有量が60〜90モル%の範囲内で、α−オレフィンの含有量が10〜40モル%の範囲内のものである。
この様なエチレン系エラストマーとしては、三井化学(株)で製造されている商品名「タフマー」等を挙げることができる。
【0014】
そして、本発明は、上記ポリプロピレン系樹脂が65乃至90重量%、上記プロピレン系エラストマーが7乃至25重量%、そして、上記エチレン系エラストマーが3乃至10重量%の樹脂組成物からなる層が、積層シーラントフィルムのヒートシール面に位置するように積層されている。
ポリプロピレン系樹脂の含有量が65重量%に満たないと、耐熱性が低下し、レトルト処理時にヒートシール部より破袋を生じたり、ヒートシール面同士が熱融着を生じたりし易くなる。又、90重量%を越えると、低温ヒートシール性が低下し、高速製袋や高速包装が困難になるばかりか、低温での耐衝撃性が低下する。
又、プロピレン系エラストマーが7重量%に満たないと、低温ヒートシール性や低温での耐衝撃性の改善がなされず、25重量%を越えると、耐熱性が低下してヒートシール面同士が熱融着を生じ易くなる。
更に、エチレン系エラストマーが3重量%に満たないと、低温での耐衝撃性を改善させることができず、しかも、ブロッキングを生じさせなくすることが困難になり、10重量%を越えると、耐熱性が低下してヒートシール面同士が熱融着を生じ易くなる。
【0015】
ヒートシール面の層の厚みとしては、5乃至30μmの範囲が好ましい。該層の厚みが5μmに満たないと、良好なるヒートシールが得られ難く、30μmを越えると、耐熱性が低下する場合がある。
尚、該層には、適宜、滑剤やアンチブロッキング剤、或いは、帯電防止剤や防曇剤、更には、酸化防止剤等の添加剤を加えることができる。
【0016】
本発明のレトルト用積層シーラントフィルムの具体的なフィルム構成としては、
ヒートシール面の層が、エチレン−プロピレンブロック共重合体からなるポリプロピレン系樹脂65乃至90重量%と、結晶性ポリプロピレン系樹脂からなるハードセグメントとゴム成分からなるソフトセグメントからなるプロピレン系エラストマー7乃至25重量%、更にエチレン含有量が60〜90モル%の範囲内でα−オレフィンの含有量が10〜40モル%の範囲内であるエチレン系エラストマー3乃至10重量%の樹脂組成物からなり、
芯層が、ポリプロピレン系樹脂0乃至60重量%と、プロピレン系エラストマー40乃至100重量%の樹脂組成物からなり、
ヒートシール面と反対側の面の層が、ポリプロピレン系樹脂からなる。
【0017】
まず、ヒートシール面の層には、前記したエチレン−プロピレンブロック共重合体からなるポリプロピレン系樹脂65乃至90重量%と、結晶性ポリプロピレン系樹脂からなるハードセグメントとゴム成分からなるソフトセグメントからなるプロピレン系エラストマー7乃至25重量%、更にエチレン含有量が60〜90モル%の範囲内でα−オレフィンの含有量が10〜40モル%の範囲内であるエチレン系エラストマー3乃至10重量%の樹脂組成物が使用される。
【0018】
次に、芯層に用いられるポリプロピレン系樹脂としては、ヒートシール面の層に好適に用いられるポリプロピレン系樹脂と同様な樹脂が好ましく、しかも、該ポリプロピレン系樹脂と同一の樹脂を用いるのが好ましい。
そして、該ポリプロピレン系樹脂の含有量は、60重量%を越えると低温での耐衝撃性が低下するので、60重量%以下が好ましい。
又、芯層に用いられるプロピレン系エラストマーとしては、ヒートシール面の層に好適に用いられるプロピレン系エラストマーと同様なエラストマーが好ましく、しかも、該プロピレン系エラストマーと同一のエラストマーを用いるのが好ましい。
そして、該プロピレン系エラストマーの含有量は、40重量%に満たないと低温での耐衝撃性の改善が見られないので、40重量%以上が好ましい。
【0019】
芯層の厚みとしては、20乃至90μmの範囲が好ましい。該層の厚みが20μmに満たないと低温での耐衝撃性が低下し、90μmを越えると耐熱性が低下する場合がある。
尚、該層には、適宜、帯電防止剤や防曇剤、或いは、酸化防止剤等の添加剤を加えることができる。
【0020】
ヒートシール面と反対側の面の層に用いられるポリプロピレン系樹脂としては、ヒートシール面の層に好適に用いられるポリプロピレン系樹脂と同様の樹脂が好ましく、しかも、該ポリプロピレン系樹脂と同一の樹脂を用いるのが好ましい。
そして、ヒートシール面と反対側の面の層厚みとしては、5乃至30μmの範囲が好ましい。該層の厚みが5μmに満たないと耐熱性が低下したり、コロナ放電等による表面処理が掛かり難くなったりし、30μmを越えると、低温での耐衝撃性が低下する場合がある。
【0021】
尚、ヒートシール面と反対側の面には、レトルト用基材フィルムを張り合わせるためにコロナ放電等による表面処理が施されるので、該層には、表面処理効果を低下させるようなエラストマーや滑剤等を添加させない方が好ましい。
その点、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムは、ヒートシール面と反対側の面の層がポリプロピレン系樹脂のみからなるようにすると好適である。
【0022】
本発明のレトルト用積層シーラントフィルムの厚みとしては、40乃至120μmが一般的である。そして、各層の厚みは、前記した如くであるが、各層の厚み構成比としては、ヒートシール面の層から5〜30:20〜90:5〜30が好ましい。
【0023】
本発明のレトルト用積層シーラントフィルムを製膜する方法としては、特に限定されるものではないが、次のような方法によって製膜することができる。
例えば、3台の押出機と3種3層のダイを用い、所定のフィルム構成になるように共押出して製膜する。尚、製膜方法としては、インフレーション方式、キャスト方式共に可能である。勿論、インフレーション方式による場合には、3種3層のサーキュラーダイを、キャスト方式による場合には、3種3層のTダイを用いることが必要である。
【0024】
【作用】
本発明のレトルト用積層シーラントフィルムは、ヒートシール面の層のプロピレン系樹脂にプロピレン系エラストマーとエチレン系エラストマーを添加させることにより、常温での耐衝撃性は勿論、低温での耐衝撃性を改善されている。これは、エチレン系エラストマーが低温での耐衝撃性にも優れているためと思われる。
又、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムは、ヒートシール面の層のプロピレン系樹脂にプロピレン系エラストマーとエチレン系エラストマーを添加させることにより、ヒートシール面同士の耐ブロッキング性が改良されている。これは、エチレン系エラストマーとプロピレン系樹脂、或いは、エチレン系エラストマーとプロピレン系エラストマーとの相溶性が十分でないために相分離を生じ、表面状態が粗面化してブロッキングを生じ難くしているものと思われる。
しかも、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムは、ヒートシール面と反対側の面の層に、プロピレン系樹脂のみを使用し、プロピレン系エラストマー等を添加させていないので、コロナ放電等により良好なる表面処理効果が得られる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例、及び、比較例を示し、本発明の内容をより具体的に説明する。
尚、本発明は、実施例によってのみ限定されるものでないことは当然である。
〔実施例1〕
3台の押出機と3種3層のサーキュラーダイを用い、ヒートシール面の層がエチレン−プロピレンブロック共重合体((株)グランドポリマー製 商品名「グランドポリプロ」 メルトフローインデックス1.0g/10分)80重量%と、プロピレン系エラストマー((株)トクヤマ製 商品名「P.E.R」 メルトフローインデックス1.5g/10分)15重量%と、エチレン系エラストマー(三井化学(株)製 商品名「タフマー」(エチレン−ブテン−1共重合体)メルトフローインデックス0.5g/10分)5重量%の樹脂組成物、芯層がヒートシール面の層に用いたエチレン−プロピレンブロック共重合体と同じエチレン−プロピレンブロック共重合体50重量%と、ヒートシール面の層に用いたプロピレン系エラストマーと同じプロピレン系エラストマー50重量%との樹脂組成物、そして、ヒートシール面と反対側の面の層がヒートシール面の層に用いたエチレン−プロピレンブロック共重合体と同じエチレン−プロピレンブロック共重合体からなるようにして、共押出インフレーション法によりレトルト用積層シーラントフィルムを製膜した。
製膜されたレトルト用積層シーラントフィルムは、厚みが60μmで、各層の厚み構成は、ヒートシール面の層から、10:40:10であった。
尚、共押出インフレーション法による製膜時、ヒートシール面と反対側の面の層がバブルの外面に、ヒートシール面の層がバブルの内面に位置するようにして製膜した。
【0026】
得られたレトルト用積層シーラントフィルムのヒートシール面と反対側の面にコロナ放電による表面処理を行った。
その結果、良好なる処理効果が得られ、しかも、経時による大幅な処理効果の低下も見られなかった。
該レトルト用積層シーラントフィルムの処理面に、アルミ箔(7μm)、2軸延伸ナイロンフィルム(15μm)、2軸延伸ポリエステルフィルムを順次張り合わせて、レトルト用フィルムを試作した。
得られたレトルト用フィルムを使用し、縦方向が220mm、横方向が300mmのレトルト用袋を製袋すると共に、該袋の中に飽和食塩水1000ccを充填して128℃、45分間のレトルト処理を行い、レトルト包装体を得た。
【0027】
その結果、得られたレトルト用袋は、袋内面にブロッキングを生じるようなこともなく、飽和食塩水の充填作業が容易であった。
勿論、低温ヒートシール性は良好で、容易に製袋加工や包装が行え、しかも、得られたヒートシール強度は良好であった。又、レトルト処理後に外観不良を生じるようなこともなく、良好なるレトルト包装体が得られた。
【0028】
更に、得られたレトルト包装体を、低温(−10℃)状態で、2メートルの高さから水平落下テストを行ったが、15回繰り返して落下させても破袋を生じるようなことはなかった。
【0029】
〔比較例1〕
実施例1と同様、3台の押出機と3種3層のサーキュラーダイを用い、ヒートシール面の層がエチレン−プロピレンブロック共重合体((株)グランドポリマー製 商品名「グランドポリプロ」 メルトフローインデックス1.0g/10分)80重量%と、プロピレン系エラストマー((株)トクヤマ製 商品名「P.E.R」 メルトフローインデックス1.5g/10分)20重量%の樹脂組成物、芯層とヒートシール面と反対側の面の層が実施例1のそれぞれの層と同じ樹脂組成物からなるようにして、共押出インフレーション法によりレトルト用積層シーラントフィルムを製膜した。
製膜されたレトルト用積層シーラントフィルムは、実施例1と同様、厚みが60μmで、各層の厚み構成は、ヒートシール面の層から、10:40:10であった。
尚、共押出インフレーション法による製膜時、ヒートシール面と反対側の面の層がバブルの外面に、ヒートシール面の層がバブルの内面に位置するようにして製膜した。
【0030】
得られたレトルト用積層シーラントフィルムのヒートシール面と反対側の面に、実施例1と同様、コロナ放電による表面処理を行った。
その結果、実施例1と同様、良好なる処理効果が得られ、しかも、経時による大幅な処理効果の低下も見られなかった。
該レトルト用積層シーラントフィルムの処理面に、実施例1と同様、アルミ箔(7μm)、2軸延伸ナイロンフィルム(15μm)、2軸延伸ポリエステルフィルムを順次張り合わせてレトルト用フィルムを試作した。
【0031】
得られたレトルト用フィルムを用いて、実施例1と同様、縦方向が220mm、横方向が300mmのレトルト用袋を製袋すると共に、該袋の中に飽和食塩水1000ccを充填して128℃、45分間のレトルト処理を行い、レトルト包装体を得た。
しかし、得られたレトルト用袋は、袋内面にブロッキングを生じ、飽和食塩水の充填作業が困難であった。
尚、低温ヒートシール性は、実施例1には劣るが、高速で製袋加工や包装が行え、しかも、得られたヒートシール強度は実用に耐え得るものであった。
又、得られたレトルト包装体は、外観不良もなかった。
【0032】
しかし、得られたレトルト包装体は、低温(−10℃)状態で、2メートルの高さから水平落下テストを行ったが、10回程度で破袋してしまった。
【0033】
【効果】
本発明のレトルト用積層シーラントフィルムを使用したレトルト用フィルムは、低温での衝撃性に優れているので、該フィルムで包装されたレトルト包装体は低温輸送しても破袋等を発生することがない。
又、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムを使用したレトルト用フィルムから製袋された袋は、袋内面にブロッキングが生じ難いので、商品をスムーズに充填させることができる。
勿論、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムを使用したレトルト用フィルムは、低温ヒートシール性に優れているので、高速で製袋加工や自動包装することが可能である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a laminated sealant film used as a heat seal layer of a retort film used in a retort packaging bag for food or the like. In particular, the present invention relates to a laminated sealant film used for a retort film that can withstand high temperature treatment at 120 to 130 ° C., which is called a high retort.
[0002]
[Prior art]
The film used for the packaging bag for retort needs to have heat resistance which can endure retort processing. In particular, it is necessary that no bag breakage occurs from the heat seal portion during retort treatment, and that the heat seal surfaces do not cause heat fusion.
Therefore, a polyethylene resin or a polypropylene resin having a high melting point has been used for the heat seal surface layer of the retort film. In particular, a polypropylene resin has been used for the layer of the heat seal surface of the high retort film that is processed at a high temperature.
[0003]
However, the resin used for the layer of the heat seal surface is not only a polypropylene homopolymer but also an ethylene-propylene copolymer for a general film. It was difficult to obtain a good heat seal at high speed because of poor properties.
Therefore, methods have been adopted in which the content of α-olefin such as ethylene to be copolymerized with propylene is increased or a rubber component is added. However, although the low temperature heat sealability required for general packaging bags is improved, the heat sealability required for retort packaging bags, for example, heat sealability that does not cause bag breakage during retort processing In addition, the improvement in impact strength after the retort treatment was not obtained as expected.
[0004]
In order to solve these problems, Japanese Patent Laid-Open No. 9-150491 discloses that “a core layer composed of 0 to 150 parts by weight of a polypropylene resin with respect to 100 parts by weight of a polypropylene elastomer, and laminated on at least one side of the core layer. And a heat seal layer composed of a mixture of 30 to 70 parts by weight of a polypropylene resin and 70 to 30 parts by weight of a polypropylene elastomer.
However, when the retort packaging bag made with the retort film obtained by this method is left at room temperature, the inner surface of the bag is blocked, and the product filling operation is difficult. Further, if the amount of the propylene elastomer added to the heat seal layer is reduced to prevent blocking, the heat sealability at low temperature and the impact strength at low temperature are inferior, causing various problems during transportation at low temperatures.
[0005]
In general, retort-treated products are stored and distributed at room temperature. However, since they are often stored and distributed together with general similar products that have not been retorted, retorted products may also be stored and distributed at low temperatures. Therefore, it is necessary that the retorted package does not generate broken bags or pinholes when stored and distributed at low temperatures. That is, the retort film must have impact resistance at low temperatures.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention intends to provide a retort film used for a retort packaging bag having improved heat resistance and low temperature heat sealing, as well as improved impact resistance and blocking resistance at low temperatures. More specifically, in order to obtain a retort film having the above characteristics, a laminated sealant film used for a heat seal layer is to be provided.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
This invention solved these subjects by using the polypropylene resin composition which added the propylene-type elastomer and the ethylene-type elastomer to the layer used as a heat seal surface. That is, in the laminated sealant film for retort of the present invention, the heat seal layer is composed of 65 to 90% by weight of a polypropylene resin composed of an ethylene-propylene block copolymer, a hard segment composed of a crystalline polypropylene resin, and a rubber component. 7 to 25% by weight of a propylene elastomer comprising a soft segment , and further an ethylene elastomer 3 having an ethylene content in the range of 60 to 90 mol% and an α-olefin content in the range of 10 to 40 mol% To 10% by weight of a resin composition ,
The core layer is composed of a resin composition of 0 to 60% by weight of polypropylene resin and 40 to 100% by weight of propylene elastomer,
The layer on the surface opposite to the heat seal surface is made of polypropylene resin.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the laminated sealant film for retort of the present invention, the heat seal layer is made of a resin composition having 65 to 90% by weight of polypropylene resin, 7 to 25% by weight of propylene elastomer, and 3 to 10% by weight of ethylene elastomer. To be.
[0009]
First, as a polypropylene resin used for the laminated sealant film for retort of the present invention, a copolymer such as an ethylene-propylene copolymer or an ethylene-propylene-butene copolymer is used. However, a polypropylene homopolymer is not preferable because it is inferior in low-temperature heat sealability and impact resistance.
Among polypropylene copolymers, ethylene-propylene block copolymers are particularly preferable because they have good impact strength and excellent heat resistance. Examples thereof include an ethylene-propylene block copolymer having an ethylene content of 3 to 10 mol%.
The melt flow index of the ethylene-propylene block copolymer is preferably 0.5 to 3.0 g / 10 min.
[0010]
Moreover, as a propylene-type elastomer used for the laminated sealant film for retort of this invention, what consists of a hard segment which consists of crystalline polypropylene resin, and a soft segment which consists of rubber components, such as ethylene / propylene rubber, is used.
And these propylene-type elastomers can be obtained by melt-kneading a hard component and a soft component using a closed mixer or an extruder.
Recently, it can also be obtained by a method in which a hard component and a soft component are produced by a single polymerization process.
[0011]
For example, as the propylene-based elastomer obtained by the former method, the trade name “CAP” manufactured by Ube Industries, Ltd., and as the propylene-based elastomer obtained by the latter method, Tokuyama Corp. Examples include the product name “PER” manufactured and the product name “Cataloy” manufactured by Montel.
In the present invention, a propylene-based elastomer obtained by either of these methods can be used.
[0012]
Furthermore, the ethylene elastomer used in the laminated sealant film for retort according to the present invention is a copolymer of ethylene and an α-olefin having 3 or more carbon atoms, and the α-olefin includes propylene, butene-1, and pentene. -1 hexene-1 and the like, and a copolymer with butene-1 is particularly preferable.
The ethylene-based elastomer used in the present invention has a density of 0.85 to 0.91 g / cm 3 , preferably 0.88 to 0.90 g / cm 3 .
When the density of ethylene-based elastomers is higher than this range, improvement in low-temperature heat sealability and impact resistance at low temperatures is not sufficient, and when the density is lower than this range, heat resistance and blocking resistance are reduced. There is.
[0013]
The ethylene elastomer used in the present invention has a higher α-olefin copolymerization ratio and an ethylene content of 60 to 90 than the ethylene-α olefin copolymer used as a general polyethylene resin for film. Within the range of mol%, the α-olefin content is within the range of 10 to 40 mol%.
As such an ethylene-based elastomer, a trade name “Tuffmer” manufactured by Mitsui Chemicals, Inc. can be exemplified.
[0014]
In the present invention, the polypropylene resin is 65 to 90% by weight, the propylene elastomer is 7 to 25% by weight, and the ethylene elastomer is 3 to 10% by weight. It is laminated so as to be located on the heat seal surface of the sealant film.
When the content of the polypropylene resin is less than 65% by weight, the heat resistance is lowered, and the bag is likely to be broken from the heat seal part during retort treatment, or the heat seal surfaces are likely to be heat-sealed. On the other hand, if it exceeds 90% by weight, the low-temperature heat-sealing property is lowered, and not only high-speed bag making or high-speed packaging becomes difficult, but also the low-temperature impact resistance is lowered.
If the propylene-based elastomer is less than 7% by weight, the low temperature heat sealability and impact resistance at low temperature are not improved. If the propylene elastomer exceeds 25% by weight, the heat resistance is lowered and the heat seal surfaces are heated. Fusing tends to occur.
Furthermore, if the amount of the ethylene-based elastomer is less than 3% by weight, the impact resistance at low temperatures cannot be improved, and it becomes difficult to prevent blocking. And the heat sealing surfaces are likely to be heat-sealed.
[0015]
The thickness of the heat seal surface layer is preferably in the range of 5 to 30 μm. If the thickness of the layer is less than 5 μm, it is difficult to obtain a good heat seal, and if it exceeds 30 μm, the heat resistance may be lowered.
In addition, an additive such as a lubricant, an antiblocking agent, an antistatic agent, an antifogging agent, and an antioxidant can be added to the layer as appropriate.
[0016]
As a specific film configuration of the laminated sealant film for retort of the present invention,
Propylene elastomers 7 to 25 in which the heat seal layer is composed of 65 to 90% by weight of a polypropylene resin composed of an ethylene-propylene block copolymer, a hard segment composed of a crystalline polypropylene resin, and a soft segment composed of a rubber component. A resin composition comprising 3 to 10% by weight of an ethylene elastomer having an ethylene content in the range of 60 to 90% by mole and an α-olefin content in the range of 10 to 40% by mole ,
The core layer is composed of a resin composition of 0 to 60% by weight of polypropylene resin and 40 to 100% by weight of propylene elastomer,
The layer on the surface opposite to the heat seal surface is made of polypropylene resin.
[0017]
First, the heat seal surface layer is composed of 65 to 90% by weight of a polypropylene resin composed of the above-described ethylene-propylene block copolymer, a propylene composed of a hard segment composed of a crystalline polypropylene resin and a soft segment composed of a rubber component. Resin composition of 3 to 10% by weight of an ethylene elastomer having a content of 7 to 25% by weight of an elastomer and an ethylene content of 60 to 90% by mole and an α-olefin content of 10 to 40% by mole Things are used.
[0018]
Next, as the polypropylene resin used for the core layer, a resin similar to the polypropylene resin suitably used for the heat seal surface layer is preferable, and the same resin as the polypropylene resin is preferably used.
And if content of this polypropylene resin exceeds 60 weight%, since the impact resistance in low temperature will fall, 60 weight% or less is preferable.
The propylene-based elastomer used for the core layer is preferably an elastomer similar to the propylene-based elastomer suitably used for the heat-sealing layer, and the same elastomer as the propylene-based elastomer is preferably used.
And since the improvement of impact resistance in low temperature is not seen if content of this propylene-type elastomer is less than 40 weight%, 40 weight% or more is preferable.
[0019]
The thickness of the core layer is preferably in the range of 20 to 90 μm. If the thickness of the layer is less than 20 μm, the impact resistance at low temperatures is lowered, and if it exceeds 90 μm, the heat resistance may be lowered.
In addition, an additive such as an antistatic agent, an antifogging agent, or an antioxidant can be appropriately added to the layer.
[0020]
The polypropylene resin used for the layer on the surface opposite to the heat seal surface is preferably the same resin as the polypropylene resin suitably used for the layer on the heat seal surface, and the same resin as the polypropylene resin is used. It is preferable to use it.
And as a layer thickness of the surface on the opposite side to a heat seal surface, the range of 5 thru | or 30 micrometers is preferable. If the thickness of the layer is less than 5 μm, the heat resistance is lowered or it is difficult to apply surface treatment by corona discharge or the like, and if it exceeds 30 μm, the impact resistance at low temperatures may be lowered.
[0021]
Since the surface opposite to the heat seal surface is subjected to a surface treatment by corona discharge or the like for laminating the retort base film, the layer has an elastomer or the like which reduces the surface treatment effect. It is preferable not to add a lubricant or the like.
In that respect, it is preferable that the laminated sealant film for retort of the present invention is such that the layer on the surface opposite to the heat seal surface is made of only a polypropylene resin.
[0022]
The thickness of the laminated sealant film for retort according to the present invention is generally 40 to 120 μm. And although the thickness of each layer is as above-mentioned, as a thickness structural ratio of each layer, 5-30: 20-90: 5-30 from the layer of a heat seal surface is preferable.
[0023]
Although it does not specifically limit as a method of forming the laminated sealant film for retorts of this invention, It can form by the following methods.
For example, three extruders and three types and three-layer dies are used to form a film by coextrusion so as to have a predetermined film configuration. As a film forming method, both an inflation method and a casting method are possible. Of course, in the case of the inflation method, it is necessary to use a type 3 and 3 layer circular die, and in the case of the cast method, it is necessary to use a type 3 and 3 layer T die.
[0024]
[Action]
The laminated sealant film for retort of the present invention improves the impact resistance at low temperature as well as at room temperature by adding propylene elastomer and ethylene elastomer to the propylene resin of the heat seal surface layer Has been. This is presumably because the ethylene-based elastomer has excellent impact resistance at low temperatures.
Further, in the laminated sealant film for retort of the present invention, the blocking resistance between the heat seal surfaces is improved by adding a propylene elastomer and an ethylene elastomer to the propylene resin of the heat seal surface layer. This is because the ethylene-based elastomer and the propylene-based resin, or the compatibility between the ethylene-based elastomer and the propylene-based elastomer is insufficient, causing phase separation, and the surface state is roughened to make blocking difficult. Seem.
In addition, the laminated sealant film for retort of the present invention uses only a propylene-based resin and does not add a propylene-based elastomer or the like to the layer on the side opposite to the heat-sealed surface, so that the surface is improved by corona discharge or the like. A processing effect is obtained.
[0025]
【Example】
Hereinafter, the content of the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples.
Of course, the present invention is not limited only to the embodiments.
[Example 1]
Using three extruders and three types of three-layer circular dies, the heat-sealed layer is an ethylene-propylene block copolymer (trade name “Grand Polypro” manufactured by Grand Polymer Co., Ltd.) Melt Flow Index 1.0 g / 10 Min) 80% by weight, propylene-based elastomer (trade name “PERR”, melt flow index 1.5 g / 10 min, manufactured by Tokuyama Corporation) 15% by weight, and ethylene-based elastomer (Mitsui Chemicals, Inc.) Trade name “Tuffmer” (ethylene-butene-1 copolymer) Melt flow index 0.5 g / 10 min) 5% by weight of resin composition, ethylene-propylene block copolymer used as a layer whose core layer is a heat seal surface 50% by weight of the same ethylene-propylene block copolymer as the coalescence and the same as the propylene elastomer used for the heat seal layer A resin composition comprising 50% by weight of a propylene-based elastomer, and a layer on the surface opposite to the heat seal surface is the same ethylene-propylene block copolymer as the ethylene-propylene block copolymer used for the heat seal surface layer In this way, a laminated sealant film for retort was formed by a coextrusion inflation method.
The formed laminated sealant film for retort had a thickness of 60 μm, and the thickness constitution of each layer was 10:40:10 from the layer of the heat seal surface.
During film formation by the coextrusion inflation method, the film was formed such that the layer on the surface opposite to the heat seal surface was positioned on the outer surface of the bubble and the layer on the heat seal surface was positioned on the inner surface of the bubble.
[0026]
Surface treatment by corona discharge was performed on the surface opposite to the heat seal surface of the obtained laminated sealant film for retort.
As a result, a good treatment effect was obtained, and no significant reduction in treatment effect over time was observed.
An aluminum foil (7 μm), a biaxially stretched nylon film (15 μm), and a biaxially stretched polyester film were sequentially laminated on the treated surface of the retort laminated sealant film to produce a retort film.
Using the obtained film for retort, making a bag for retort having a longitudinal direction of 220 mm and a transverse direction of 300 mm, filling the bag with 1000 cc of saturated saline, and retorting at 128 ° C. for 45 minutes And a retort package was obtained.
[0027]
As a result, the obtained retort pouch did not cause blocking on the inner surface of the pouch and was easily filled with saturated saline.
Of course, the low-temperature heat-sealing property was good, bag-making processing and packaging could be easily performed, and the obtained heat-sealing strength was good. In addition, an excellent retort package was obtained without causing appearance defects after the retort treatment.
[0028]
Further, the obtained retort packaging was subjected to a horizontal drop test from a height of 2 meters in a low temperature (−10 ° C.) state. However, even if it was dropped repeatedly 15 times, no bag breakage occurred. It was.
[0029]
[Comparative Example 1]
As in Example 1, three extruders and three types of three-layer circular dies were used, and the heat seal layer was an ethylene-propylene block copolymer (trade name “Grand Polypro”, manufactured by Grand Polymer Co., Ltd.) Melt Flow 80% by weight of an index 1.0 g / 10 min) and 20% by weight of a propylene-based elastomer (trade name “PERR” melt flow index 1.5 g / 10 min manufactured by Tokuyama Corporation), core A laminated sealant film for retort was formed by a coextrusion inflation method so that the layer and the layer on the opposite side of the heat seal surface were made of the same resin composition as each layer of Example 1.
The laminated sealant film for retort thus formed had a thickness of 60 μm as in Example 1, and the thickness configuration of each layer was 10:40:10 from the layer on the heat seal surface.
During film formation by the coextrusion inflation method, the film was formed such that the layer on the surface opposite to the heat seal surface was positioned on the outer surface of the bubble and the layer on the heat seal surface was positioned on the inner surface of the bubble.
[0030]
Similarly to Example 1, the surface treatment by corona discharge was performed on the surface opposite to the heat seal surface of the obtained laminated sealant film for retort.
As a result, as in Example 1, good treatment effects were obtained, and no significant reduction in treatment effect over time was observed.
In the same manner as in Example 1, an aluminum foil (7 μm), a biaxially stretched nylon film (15 μm), and a biaxially stretched polyester film were sequentially laminated on the treated surface of the retort laminated sealant film to produce a retort film.
[0031]
Using the obtained film for retort, as in Example 1, a bag for retort having a longitudinal direction of 220 mm and a horizontal direction of 300 mm was made, and the bag was filled with 1000 cc of saturated saline solution, and 128 ° C. The retort process for 45 minutes was performed and the retort packaging body was obtained.
However, the obtained retort pouch produced blocking on the inner surface of the pouch and was difficult to fill with saturated saline.
The low-temperature heat sealability is inferior to that of Example 1, but the bag making and packaging can be performed at a high speed, and the obtained heat seal strength can withstand practical use.
Moreover, the obtained retort package did not have a poor appearance.
[0032]
However, the obtained retort package was subjected to a horizontal drop test from a height of 2 meters in a low temperature (−10 ° C.) state, but the bag was broken about 10 times.
[0033]
【effect】
Since the retort film using the laminated sealant film for retort of the present invention has excellent impact properties at low temperatures, the retort package packaged with the film may generate broken bags even when transported at low temperatures. Absent.
Moreover, since the bag made from the retort film using the laminated sealant film for retort according to the present invention is less likely to be blocked on the inner surface of the bag, the product can be filled smoothly.
Of course, the film for retort using the laminated sealant film for retort according to the present invention is excellent in low-temperature heat sealability, and therefore can be made at a high speed and can be automatically packaged.
Claims (1)
芯層が、ポリプロピレン系樹脂0乃至60重量%と、プロピレン系エラストマー40乃至100重量%の樹脂組成物からなり、
ヒートシール面と反対側の面の層が、ポリプロピレン系樹脂からなる
ことを特徴とするレトルト用積層シーラントフィルム。Propylene elastomers 7 to 25 in which the heat seal layer is composed of 65 to 90% by weight of a polypropylene resin composed of an ethylene-propylene block copolymer, a hard segment composed of a crystalline polypropylene resin, and a soft segment composed of a rubber component. A resin composition comprising 3 to 10% by weight of an ethylene elastomer having an ethylene content in the range of 60 to 90% by mole and an α-olefin content in the range of 10 to 40% by mole ,
The core layer is composed of a resin composition of 0 to 60% by weight of polypropylene resin and 40 to 100% by weight of propylene elastomer,
A laminated sealant film for retort , wherein the layer on the surface opposite to the heat seal surface is made of a polypropylene resin .
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