JP4313079B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタに関し、特にインクジェット記録ヘッドを走査させつつインクを吐出し、画像を形成するインクジェットプリンタの絶対位置マークの検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置においては主走査のエンコーダに関しては、キャリッジ速度ムラによるノズルごとの色ずれ対策や定速度領域外での印字等のムラの無い印字タイミングを生成する工夫がなされている(例えば、特許文献1参照)。
また、主走査の位置ズレを防止するために、エンコーダのリニアスケールを読み取るセンサを複数個設けることにより、スケールのピッチ誤差を吸収することは知られており(例えば、特許文献2参照)、さらに、ホームポジションの位置補正について考慮されている技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。さらに、エンコーダフィルムの汚れ等による位置情報の狂いを解消するために、エンコーダの非検出部分を検出し、その部分の位置カウントをマスクして、飛ばした分を演算して補間することも知られており(例えば、特許文献4および5参照)、また、主走査方向の位置をエンコーダパルスの変動に影響されないように制御することも知られている(例えば、特許文献6参照)。
特許文献1においては、主走査のエンコーダに関して、キャリッジ速度ムラによるノズルごとの色ずれ対策や定速度領域外での印字等のムラの無い印字タイミングを生成する工夫がなされているが、絶対位置の精度に関しては考慮されていない。
特許文献2においては、主走査の位置ズレを防止するために、エンコーダのリニアスケールを読み取るセンサを複数個設けることにより、スケールのピッチ誤差を吸収するよう工夫はされているが、センサ追加により部品増加になり、コストアップになる。またエンコーダパルスにノイズが乗ったことで発生する位置情報のズレに対しては考慮されていない。
特許文献3においては、ホームポジションの位置補正について考慮されているが、印刷路上での位置ズレについては考慮されていない。
【0003】
特許文献4および5においては、エンコーダフィルムの汚れ等による位置情報の狂いを解消するために、エンコーダの非検出部分を検出し、その部分の位置カウントをマスクして、飛ばした分を演算して補間していたが、積算される位置カウントの誤差を補正することは考慮されていない。
特許文献6においては、主走査方向の位置をエンコーダパルスの変動に影響されないように制御に工夫がなされているが、エンコーダパルス周期測定に基づいた仮想的な位置情報にすぎず、絶対位置に対しては誤差を含んでいる。
また、主走査方向のキャリッジ位置精度を向上させるために、キャリッジが移動することによりエンコーダから出力されるパルス信号に定期的(定速走行時)に通常と異なる周期のパルスを出力するように透明エンコーダフィルムの印刷パターンに、一定間隔ごとに通常と異なる幅のスリットを設け、そのマークを検知する手段としては速度測定用の周期測定部を兼用し、検知に基づきその時点の主走査位置カウンタの値を所定の下位ビットでクリアすることにより誤差を補正することが研究されている。
【0004】
しかしながら絶対位置マークが幅を変えただけのスリットであるため、一定速度でキャリッジが移動しているときは異なる周期として検出できるが、マーク上でキャリッジの速度変化が生じた場合は通常エンコーダパルス周期も変化するため、マークが検出できない(あるいはマークでないところをマークと誤検知する)可能性がある。
また位置カウンタの補正方法も下位ビットの0クリアであるので、もしカウンタ値がマイナス方向に誤差を含んでいたときは正しく補正できないだけでなく逆に大きくズレを生じることになる。
さらに、主走査方向のキャリッジ位置精度を向上させるために、キャリッジが移動することによりエンコーダから出力されるパルス信号に定期的(定速走行時)に通常と異なる周期のパルスを出力するように透明エンコーダフィルムの印刷パターンに、一定間隔ごとに通常と異なる幅のスリットのパターンを設け、そのマークを検知する手段としては速度測定用の周期測定部を兼用し、検知に基づきその時点の主走査位置カウンタの値を全ビット書きかえて、正しい絶対位置情報に補正することも研究されている。
しかしながら、キャリッジの往復移動による双方向印刷時について考慮されておらず、往路、復路で制御を別にする必要があるのに加え、絶対位置情報自体が狂う可能性もあった。
【特許文献1】
特開2000−015794公報
【特許文献2】
特開2001−205795公報
【特許文献3】
特開2001−205795公報
【特許文献4】
特開2002−225374公報
【特許文献5】
特開2002−267495公報
【特許文献6】
特開平09−254480号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
インクジェット方式による印字装置において、キャリッジを移動してキャリッジ内のヘッドに設けられたノズルよりインクを吐出し、記録媒体に画像を形成するさいに主走査方向(キャリッジ移動方向)の現在のノズルの位置をリニアエンコーダより得られるパルスをカウントすることにより得て、それを元にインクの印射タイミングを生成して制御を行うのが一般的である。
このリニアエンコーダからのパルス信号はキャリッジ移動方向に設けられた透明エンコーダフィルムに印刷されたスリットパターンを光学的に読み取った情報から生成されたりする。
このエンコーダパルスをカウントすることによりキャリッジの現在位置を知ることができる。しかしながら、このパルスにはノイズによるカウントミスで位置情報には誤差が出ることがある。
印字はノズルからインクを記録媒体に吐出して(以下印射と呼ぶ)できたドットから文字や図形が形成されるが、そのインク吐出するタイミングはこの位置情報に基づいている。すなわち位置情報に誤差が含まれるとその分印射位置のズレにつながり、最終的に文字や画像に乱れが生じることになる。
また、高速印字に対応するために、最近では益々キャリッジの移動速度も高くなる傾向にあるが、速度が高くなる分、このノイズによる誤差も増える傾向になる。
【0006】
図12は従来の絶対位置マークと挿入したエンコーダフィルムのパターンについて位置補正タイミングを往路に関して示すタイミングパルス波形図である。図13は従来の絶対位置マークと位置補正タイミングを復路に関して示すタイミングパルス波形図である。
ベースは一定ピッチ、一定幅のスリットが設けられているが、一定間隔に異なる幅のスリットパターンが挿入されている。例えば位置カウンタが16ビットで構成されているとすると、8ビット単位(下位8ビットが全て0の位置)とかである。この異なる幅のスリットを絶対位置マークと呼ぶ。
ベースの通常ピッチのスリットに一定間隔で細いスリットと広いスリットの組合せパターンが設けてある。図では細(c)−広(f)−細(e)の3のスリットで構成されている。
このフィルムを使ったエンコーダから出力される波形はその下に示すようになる。キャリッジの速度変化によりエンコーダパルス周期が変わる場合でも、このマークのパターンに示すような、加速(細)−減速(広)−加速(細)という動作がスリット単位で起こることはモータの応答性からあり得ない幅にしてある。
しかしながら、キャリッジの移動方向が双方向に動きながら印刷する場合は、図の例のスリットパターンでは入力されるパルス周期のパターンがキャリッジ移動の往路と復路で異なってくる(図12、図13)。図12を往路の場合とする。入力されるパルスは図のようになり、この絶対位置マークを検出するには図のパルス周期の異なる3周期(図で網掛け部)のパターンでマーク検出することになる。
ところが、図13に示すように復路の場合にはエンコーダフィルムパターンは反転した形に走査され、入力されるエンコーダパルスは図のようになる。この場合の絶対位置マークの検出には周期の異なる4周期のパルスのパターンでマーク検出することになる。
このように、双方向印刷において往路と復路で認識パターンが異なると、常にキャリッジの移動方向を意識する必要があり、それによって比較するパターンも切り換える必要があった。
【0007】
従来、キャリッジが移動することによりエンコーダから出力されるパルス信号に定期的(定速走行時)に通常と異なる周期のパルスを出力するように透明エンコーダフィルムの印刷パターンに、一定間隔ごとに通常と異なる幅のスリットパターン(以下、絶対位置マークと呼ぶ)を設ける。
その絶対位置マークを検出してその絶対位置情報を元に、積算の通常パルスの位置カウント値を補正することによって、位置情報の精度を上げるようにしている。絶対位置マークの検出に速度計測用のエンコーダパルス周期測定部を兼用で使用する構成であるため、スリットパターンの幅を変えた絶対位置マークではマーク部分にキャリッジが来たときにキャリッジに速度変化が生じた場合、誤検出する場合がある。
そのため、キャリッジ移動方向に設けられた透明エンコーダフィルムの印刷パターンに、一定間隔ごとに複数の幅のスリットの組合せパターン(以下、絶対位置マークと呼ぶ)を設け、そのマークを検出することにより絶対位置を補正するようにしている。
しかしながら、近年印刷速度の向上を目途として、キャリッジの往復での印字が一般的である。上記従来の絶対位置マークは逆方向にキャリッジが動いた場合が考慮されておらず、パターン認識を別制御とする必要があった。
往路、復路の絶対位置マークパルスを同一にした場合のマーク検出後の主走査位置情報を補正するために、絶対位置マークのカウントを往路、復路で別に行う必要がある。
双方向印刷において、キャリッジが往路から復路に移動方向を切り換えるさいに、絶対位置マーク近辺にて方向転換した場合において、絶対位置マークカウンタが正しくカウントアップ、ダウンして絶対位置情報を維持、確保できることが必要である。
そこで本発明は上記の問題点を解決するために、キャリッジ移動の往路と復路で同一制御により検出でき、ソフトウェア制御負荷を増やすことなく補正でき、絶対位置マークカウンタが正しくカウントアップおよび、カウントダウンして絶対位置情報を維持、確保できるインクジェットプリンタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明では、インクジェット記録ヘッドを双方向に走査させつつインクを吐出し、画像を形成するインクジェットプリンタにおいて、前記インクジェット記録ヘッドを搭載したキャリッジの位置検出を行うために、該キャリッジ移動方向にエンコーダフィルムを備え、キャリッジが、エンコーダフィルム上に印刷されたパターンを読み取ってキャリッジの位置を検出する検出部を備え、前記エンコーダフィルム上に印刷されたパターンが、所定間隔ごとに絶対位置マークを備えると共に、前記検出部が絶対位置マークを読み取った場合にキャリッジの位置検出結果を補正するように構成され、前記絶対位置マークが、エンコーダフィルムのパターンを構成する通常ピッチのスリット上に設けられ、通常ピッチのスリット上に設けられた絶対位置マークが、複数の幅を有するスリットの組合せパターンで構成され、組合せパターンで構成された絶対位置マークが、キャリッジの往路と復路で同じ内容となるように設けられたことを特徴とする。
請求項2の発明では、上記において、前記絶対位置マークをカウントして前記キャリッジの往復位置を検出するためのアップ/ダウン機能を有する絶対位置マークカウンタと、既存のエンコーダパルスカウンタからの方向検出結果により、前記絶対位置マークカウンタをアップカウント若しくはダウンカウントの何れを行うかを選択する制御部とを備えたこと特徴とする。
請求項3の発明では、上記において、前記絶対位置マークを検出する絶対位置マーク検出部を備え、前記キャリッジの速度が予め設定した速度以下になった場合、前記絶対位置マーク検出部の信号をマスクして、前記絶対位置マークの検出を行わないことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明によるインクジェットプリンタを示す外観図である。インクジェット記録ヘッド1は、ヘッド走査方向(以下主走査方向と呼ぶ)にノズル列(図示せず)を有し、インクタンク(図示せず)が一体または別体に構成され、一体の場合はインクジェット記録ヘッド1とともにキャリッジ2に搭載されている。
また、キャリッジ2は移動モータ3によってタイミングベルト4を介してガイドレール5に沿って矢印AおよびB方向に往復移動する。一方、キャリッジ2の移動に対する同期を図るために同期信号発生手段(図示せず)が内装されている。
これは光学式エンコーダで透明フィルム上に例えば180ドット/インチ(dpi)や360dpiに相当する記録ピッチ密度でスリットが描かれ、さらに一定間隔で幅の異なるスリットが描かれたリニアエンコーダ6を装置本体に固定している。
前記リニアエンコーダ6のスリットを検出するためにフォトインタラプタなどからなる検出部7をキャリッジ2に搭載して、キャリッジ2の移動による位置検出を可能にしている。
また、検出部7本体にはフォトインタラプタからの出力信号を外部に引き出すための図示しないフレキシブルプリント基板が接続されており図示しない回路部に接続している。給送ローラ10は被記録材11を挟持し、被記録材11をD方向に給送するものである。
給送ローラ10によって給送された被記録材11はプラテンローラ8に巻回し、F方向に送られる。また、インクジェット記録ヘッド1とプラテンローラ8に巻回した被記録材11の間隙は一定である。インクジェット記録ヘッド1はガイドレール5に沿ってGまで移動すると、ヘッドクリーニング手段12と対向し、インク吐出ノズルのクリーニングや保管時のキャップがされる。
インクジェット記録ヘッド1には、ノズル列が複数列、或る間隔をおいて配列され、各ノズルから各色のインクを吐出させ、カラー印字を実現する。ガイドレール5に沿って1回移動すると記録幅dの書き込みが終了する。
【0010】
図2はリニアエンコーダの出力するパルスを示すタイミング波形図である。図において上方部分Mが前述の透明フィルム上のスリットであり、光学的に読み取ることにより下方部分Nのパルス信号が出力されるが、図のように90度位相のずれた信号も同時に出力される(それぞれA相、B相と呼ぶ)。
これはキャリッジ2の走行方向が往復動作の往路か復路かを検出するために使用される。通常はA相のパルスのエッジを検出して、インクの吐出タイミングを生成し、印射を行う。
図3はキャリッジの双方向印刷時のリニアエンコーダからの出力を示すパルス波形図である。図には往路時主走査エンコーダ入力Oおよび復路時主走査エンコーダ入力Pが示してある。通常、B相の出力はA相から1/4周期ずれて出力され、往路、復路でそれぞれ図に示すように出力される。
その場合に、1例としてはA相パルスの立ち上がりエッジにおいてB相をサンプルして、そのレベルによって往路および復路を判別することができるようになっている。
図4は本発明によるインクジェットプリンタの印字装置の実施の形態を示すブロック構成図である。印字装置10には、絶対位置マークを設けた透明スケールフィルム12を設けたリニアエンコーダ11と、その出力パルスを受信するエンコーダパルス受信部13とが示されている。
エンコーダパルス受信部13は、周期測定部14、絶対位置マーク検出マスク生成部15、速度結果ロード制御部16、キャリッジ方向検出部17、絶対位置マーク判定部18、絶対位置マークカウンタ(絶対位置マークアップ/ダウンカウンタ)19、絶対位置ロード制御部20を含んでいる。
印字装置1は、さらに、エンコーダ受信部パルス13からのトリガでカウント、位置補正を行う主走査位置カウンタ21、周期測定結果を反映する主走査周期レジスタ22、主走査位置21のカウンタ値から印字タイミングを生成する印字タイミング生成部23、印字タイミングから印字動作を制御するヘッド制御部24、キャリッジ移動制御を行う主走査モータ制御部25を含んでいる。
【0011】
図5は正常なエンコーダパルスが入力されている印字例を示すパルス波形図である。図6はエンコーダパルスにノイズが乗った誤印字例を示すパルス波形図である。図5および図6を用いてノイズによる不具合事例を説明する。
図5においてノイズの影響がない場合で正常なエンコーダパルスが入力される。このときキャリッジの位置を示す主走査位置カウンタ21の値は、パルスのエッジに同期してカウントアップされる。このカウンタ値を位置情報ベースとして、指定の位置に指定のドット(滴の色、サイズ)を印射するための印射トリガ信号が生成され、その信号に基づき印射が行われている。
この図では連続して印射が行われ、ドットは等間隔に記録媒体に印射されている。この後、キャリッジ移動が継続されればエンコーダパルス入力も入力されるので主走査位置カウンタ21の値はカウントアップを続け位置情報は積算されていく。
図6では、エンコーダパルスにノイズが乗った場合のパルス波形例を示す。図で示すように2ヶ所a、bにパルスノイズが乗っている。この場合、エンコーダパルス受信部13でノイズ除去制御を設けたりするが、パルス幅によっては除去しきれない場合もある。
このときの主走査位置カウンタ21の動きとしては図のようにパルスノイズのエッジをエンコーダパルスのエッジと誤認識して、カウントアップされている。必然的にその後の印射トリガ信号も誤動作することになり余計な印射が行われている(図で網掛けのドットがノイズにより余計に印射されたドットを示す)。
さらに、主走査位置カウンタ21の値はこのノイズ分のズレを含んだまま積算されていくので、この走査の後になるほどノイズが発生する度に位置ズレ量も増加することになる。
【0012】
図7は本発明の絶対位置マークと位置補正タイミングの例を示すパルス波形図である。図ではエンコーダフィルムパターンにおける、(主走査方向の長さが一定のスリットを主走査方向の間隔が一定となるように配列してなる)ベースの通常ピッチのスリット上に、主走査方向の一定間隔ごとに絶対位置マークが挿入されている(即ち、光学的に読み取り可能に絶対位置マークが印刷されている)。この絶対位置マークは、細いスリットc、fや広いスリットeなどの主走査方向の長さが異なる複数のスリットを交互に配列した組合せパターンとされており、この絶対位置マークのスリットパターンは、主走査方向に反転しても同じ形状(内容)となるように、主走査方向の中央部を通り透明スケールフィルム12の面に沿って主走査方向と直交する方向へ延びる中心線で線対称となるように構成されている。
このパターンによると、入力されるエンコーダパルスと、マーク検知に要するパルス周期は図のようになる。以上のことは双方向印刷におけるキャリッジ移動の往路と復路で対称形パターンにより同じ内容になることがわかる。したがって、往路、復路とも同じ制御によりマーク検出することができるようになる。
絶対位置マークによる位置補正の方法について説明する。図7において上から4段目の波形が絶対位置マーク検知信号で、3段目のエンコーダパルス周期から絶対位置マーク判定部18(図4)により絶対位置マークを検出した後、絶対位置マーク検知信号を出力する。
この検知信号を絶対位置マークアップ/ダウンカウンタ19でカウントするのであるが、このとき、主走査リニアエンコーダ11からのB相入力からキャリッジの移動方向を検知している信号が5段目に示す信号で、これは図3に示した方式で前述したように方向情報を得ているものである。
【0013】
図8は本発明の接待位置マーク検出タイミング例を示すパルス波形図である。図には往路時26および復路時27を示している。往路時26においてエンコーダパルスのA相、B相は図のようになり、A相の立ち上がりエッジでB相のレベルをサンプリングした結果がキャリッジ方向信号になる。
ここで、絶対位置マークのパルス部ではキャリッジ方向信号が反転することが分る。マーク検知ポイントは図の位置になるので、キャリッジ方向信号の反転が解除されるタイミングと前後するクリティカルな関係になる。そこでマーク検知から数基本クロック分絶対位置マーク検知信号をシフトして出力するようにする。
出力された絶対位置マーク検知信号がアクティブ(図ではハイレベル)のとき、キャリッジ方向信号の有効部分をサンプルできるようにする。
復路時27においても同様に絶対位置マーク検知信号を出力する。図7に戻って、絶対位置マーク検知信号により絶対位置マークアップ/ダウンカウンタ19をカウントすることになるが、このとき5段目に示す前述のキャリッジ方向信号の論理によりアップカウントかダウンカウントかを選択する。
【0014】
図7では絶対位置マークは1000カウント毎に挿入してあり、絶対位置マークアップ/ダウンカウンタ19は1000ずつカウントアップまたはダウンする。
絶対位置ロード制御部20によって絶対位置マーク検知信号から絶対位置マークストローブ信号を生成する(フリップフロップで絶対位置マークカウント後にシフトする)。
図7において最下段に主走査位置カウンタ21の動きを表すが、網掛けした値の部分がノイズ等により誤作動した、あるいは誤作動によるズレを含んだ誤った位置カウント値である。
そして上記絶対位置マークストローブ信号により絶対位置マークアップ/ダウンカウンタ19の値を主走査位置カウンタ21(図4)にロードする。図によると1回目の補正ではn(またはm)という値が主走査位置カウンタ21にロードされ5カウント分のズレが補正されている。
このように往路時26、復路時27においても同じ制御により絶対位置マークによりズレを正しく補正することができる。
【0015】
図9はキャリッジが往路移動から復路移動に方向転換する瞬間の状態を示すパルス波形図である。図9では双方向印刷時の往路→復路へのキャリッジ方向転換時の制御について説明する。
1段目の波形がエンコーダパルスA相でちょうど絶対位置マークを過ぎてからキャリッジが方向転換した状態で、絶対位置マークが折り返して2つ並んだ状態である。
そのときのエンコーダパルスB相は3段目の波形のようになり、A相、B相の波形からキャリッジ方向信号は6段目の波形のようになる。ところが絶対位置マーク検出は、前述したように、図9の絶対位置マーク例のパターンでは3周期をもって絶対位置マークを検出するので、最後の1周期が折り返した絶対位置マークのパルスで短くなっており、往路側の絶対位置マークは検出できない可能性がある。
復路側の絶対位置マークは3周期分揃っていて検出できるので、絶対位置マーク検知信号は5段目に示すように復路側の絶対位置マークの検出のみとなる。キャリッジの方向転換位置によりさまざまなパターンが考えられるが、本例のように往路側と復路側のどちらか一方のみ絶対位置マークが検出できた場合に、絶対位置マークアップ/ダウンカウンタ19の値が1カウント分狂うことになる。
したがって往路側、復路側とも絶対位置マークを検出できないか、両方検出できた場合は絶対位置マークアップ/ダウンカウンタ19がプラスマイナスで相殺されて絶対位置マークアップ/ダウンカウンタ19の値が狂うことはない。
【0016】
図10は絶対位置マーク検出キャンセルの制御例を示すパルス波形図である。上段の波形がエンコーダパルスA相であり、キャリッジが方向転換している状態を示している。キャリッジが折り返すさいには、当然、キャリッジの移動速度を段々遅くし、折り返し時は瞬間的には止まり、逆方向に加速していく。
エンコーダパルス上では減速はパルス周期が大きくなり、加速は逆に周期が小さくなっていくことを利用して、通常この周期を測定してキャリッジの移動速度を管理、制御している。
ここであらかじめ設定した速度を下回った時点で下段に示す絶対位置マーク検出マスク信号をアクティブ(図ではハイ)にし、またその速度を上回ったら非アクティブにする制御である。この絶対位置マーク検出マスク信号は、絶対位置マーク判定部18(図4)に入力され、アクティブ状態では絶対位置マーク検出を行わない制御を行う。
【0017】
図11は絶対位置カウントマスク制御例を示す状態遷移図である。図11において、定数βが絶対位置検出マスクのスレッシュを示す速度値(周期)である。α1、2、3は絶対位置マークの3パルスの周期比率を示している。
周期カウント制御を説明すると、アイドル(S20)からエンコーダパルスエッジを検出し周期カウンタを初期化し(S1)、マーク判定1に遷移する(S2)。エンコーダパルスエッジを検出し(S3)、ここでtn/tn−1<α1、そして主走査周期レジスタ22(図4)を更新し(S4)、周期カウンタを初期化する(S5)。
マーク判定1からエンコーダパルスエッジを検出し(S6)、ここでtn/tn−1>α1、マーク判定2に遷移する(S7)。周期カウントを行い(S8)、エンコーダパルスエッジを検出し(S9)、ここでtn/tn−1<α2、主走査周期レジスタ22を更新する(S4)。
マーク判定2(S7)からエンコーダパルスエッジを検出し(S10)、ここでtn/tn−1>α2、マーク判定3に遷移する(S11)。周期カウントを行い(S12)、エンコーダパルスエッジを検出し(S13)、ここでtn/tn−1<α3、主走査周期レジスタ22を更新する(S4)。
マーク判定3(S11)からエンコーダパルスエッジを検出し(S14)、ここでtn/tn−1>α3、マーク判定1に遷移する(S2)。これからエンコーダパルスエッジ、m>βを検出し、絶対位置マークカウントマスク信号をオン(アクティブ)にする(S17)。
方向転換を検出し(S16)、周期カウントを行い(S15)、エンコーダパルスエッジ、m<βを検出し、絶対位置マークカウントマスク信号をオフ(非アクティブ)にする(S19)。そしてマーク判定1に遷移して(S2)、アイドル(S20)に戻る。
この制御によって、キャリッジの往路から復路への折り返し時に重なる絶対位置マークを無視することができ、正しい絶対位置マークアップ/ダウンカウンタ19(図4)の値を維持することができる。
本発明は以上のような構成および動作であり、双方向印刷に対応したキャリッジ走行に対して同一制御により物理的な絶対位置を、回路や部品を追加することなく、1つのエンコーダで読み取ることができる。
よってエンコーダパルス波形にノイズが乗って位置情報にズレが生じても、定期的に補正するのでズレ量が積算されることがなく、主走査の後端でも誤差を最低限に抑えることができるのでキャリッジの位置精度が上がり、印字品質向上と高解像度化に対応するシステムを構築することができる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1によれば、双方向印刷に対応したキャリッジ走行に対して同一制御により物理的な絶対位置を回路や部品を追加することなく1つのエンコーダで読み取ることができる。
またキャリッジが往復移動することによりエンコーダから出力されるパルス信号に定期的(定速走行時)に異なる周期のパルスの組合せパターンを往路、復路ともに同じパターンで出力することができる。
請求項2によれば、キャリッジの移動方向を制御CPUが意識することなく絶対位置マークカウンタ値を更新するので、CPU負荷増加による印刷速度低下を防ぎ、往復印刷動作においても片方向印刷と同じ制御で定期的に位置補正を行うことができる。
請求項3によれば、絶対位置マーク間隔が狭くなり、連続して入力されても、キャリッジ方向情報を正しく認識することができるので絶対位置マークアップ/ダウンカウンタが正しくカウントアップ、ダウンして絶対位置情報を維持、確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインクジェットプリンタを示す外観図である。
【図2】リニアエンコーダの出力するパルスを示すタイミング波形図である。
【図3】キャリッジの双方向印刷時のリニアエンコーダからの出力を示すパルス波形図である。
【図4】本発明によるインクジェットプリンタの印字装置の実施の形態を示すブロック構成図である。
【図5】正常なエンコーダパルスが入力されている印字例を示すパルス波形図である。
【図6】エンコーダパルスにノイズが乗った誤印字例を示すパルス波形図である。
【図7】本発明の絶対位置マークと位置補正タイミングの例を示すパルス波形図である。
【図8】本発明の接待位置マーク検出タイミング例を示すパルス波形図である。
【図9】キャリッジが往路移動から復路移動に方向転換する瞬間の状態を示すパルス波形図である。
【図10】絶対位置マーク検出キャンセルの制御例を示すパルス波形図である。
【図11】絶対位置カウントマスク制御例を示す状態遷移図である。
【図12】従来の絶対位置マークと挿入したエンコーダフィルムのパターンについて位置補正タイミングを往路に関して示すタイミングパルス波形図である。
【図13】従来の絶対位置マークと位置補正タイミングを復路に関して示すタイミングパルス波形図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録ヘッド
2 キャリッジ
6 リニアエンコーダ
7 スリット検出部
18 絶対位置マーク判定部(絶対位置マーク検出部)
19 絶対位置マークカウンタ(絶対位置マークアップ/ダウンカウンタ)
20 制御部(絶対位置ロード制御部)
M 透明エンコーダフィルム
c スリット(細)(絶対位置マーク)
f スリット(広)(絶対位置マーク)
e スリット(細)(絶対位置マーク)

Claims (3)

  1. インクジェット記録ヘッドを双方向に走査させつつインクを吐出し、画像を形成するインクジェットプリンタにおいて、
    前記インクジェット記録ヘッドを搭載したキャリッジの位置検出を行うために、該キャリッジ移動方向にエンコーダフィルムを備え、
    キャリッジが、エンコーダフィルム上に印刷されたパターンを読み取ってキャリッジの位置を検出する検出部を備え、
    前記エンコーダフィルム上に印刷されたパターンが、所定間隔ごとに絶対位置マークを備えると共に、
    前記検出部が絶対位置マークを読み取った場合にキャリッジの位置検出結果を補正するように構成され、
    前記絶対位置マークが、エンコーダフィルムのパターンを構成する通常ピッチのスリット上に設けられ、
    通常ピッチのスリット上に設けられた絶対位置マークが、複数の幅を有するスリットの組合せパターンで構成され、
    組合せパターンで構成された絶対位置マークが、キャリッジの往路と復路で同じ内容となるように構成されたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記絶対位置マークをカウントして前記キャリッジの往復位置を検出するためのアップ/ダウン機能を有する絶対位置マークカウンタと、既存のエンコーダパルスカウンタからの方向検出結果により、前記絶対位置マークカウンタをアップカウント若しくはダウンカウントの何れを行うかを選択する制御部とを備えたこと特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記絶対位置マークを検出する絶対位置マーク検出部を備え、前記キャリッジの速度が予め設定した速度以下になった場合、前記絶対位置マーク検出部の信号をマスクして、前記絶対位置マークの検出を行わないことを特徴とする請求項1または請求項2記載のインクジェットプリンタ。
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