JP4312897B2 - 耐熱性不織布及び電気絶縁用プレスボード - Google Patents

耐熱性不織布及び電気絶縁用プレスボード Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高耐熱性、低誘電率、低吸湿性、更に高温雰囲気下での強度に優れた耐熱性不織布及び該耐熱性不織布を用いた電気絶縁用プレスボードに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、長期にわたり、電力用変圧器、リアクターなどの高電圧、大電力用変電機器における内部絶縁材料として、木材パルプや木綿繊維から抄造された絶縁紙や、これらの紙を作る工程における乾燥前の湿紙を積層し、これを乾燥一体化して製造したプレスボードが広く使用されている。
【0003】
近年、電力需要の増大から、これらの電力用変圧器等は、益々高電圧化、大容量化される趨勢にある。これら高電圧、大電力用変電機器における内部絶縁の合理化及び高電圧化、大容量化にともなう機器寸法の大型化を軽減する観点から、プレスボードなどの内部絶縁材料に低誘電率化及び高耐熱性化が要求されている。木材繊維で作製されたプレスボードの誘電率は4.5、耐熱性はA種であり、十分でない為、木材繊維を使用せずに耐熱繊維を使用する試みが各所で提案されている。
【0004】
しかし、使用される耐熱繊維は比誘電率が低ければ良いというわけではなく、プレスボードの製造中あるいは使用中を通じてそれ自体が安定に保持されるには、高温雰囲気下においても耐熱繊維同士の結合性を有している必要がある。そこで、繊維同士の交絡を起こし易くするため、フィブリル化された耐熱繊維としてKEVLAR(デュポン社商標)あるいはTWARON(日本アラミド社商標)などの例が見られる。これらはパラ系芳香族ポリアミド樹脂からなる繊維で、それ自身あるいは他の耐熱繊維との相互間に接着性が無い為に、そのままでは高密度製造が不可能であることによる。
【0005】
それ自身あるいは耐熱繊維との相互間での接着性が認められる耐熱繊維として上市されているものにNOMEX(デュポン社商標)、CONEX(帝人社商標)があるが、これらはメタ系芳香族ポリアミド樹脂からなる繊維であり、それ自身あるいは他の耐熱繊維との相互間で接着性は見られるものの、高温雰囲気中での機械的強度が低い、吸湿性が高いという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、優れた高耐熱性、低誘電率、低吸湿性、更に高温下での強度(熱間強度)を有する耐熱性不織布、及び該耐熱性不織布を用いた電気絶縁用プレスボードを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、無機成分とポリアミドからなるハイブリッド繊維、詳しくはガラス又は粘土鉱物を含有するポリアミドからなるハイブリッド繊維と、155℃以上の耐熱性を有する耐熱繊維からなる不織布を加熱加圧して一体化した電気絶縁用プレスボードに関するものである。
【0008】
即ち、本発明は(1)水と水ガラスとジアミンモノマーとを含む水溶液相と、有機溶媒とアシル化したジカルボン酸モノマーとを含む有機溶液相とを接触させて得られる無機成分とポリアミドからなるハイブリッド繊維と、155℃以上においても安定な耐熱性繊維とから構成される耐熱性不織布と、(2)前記ハイブリッド繊維が、平均粒径が8〜300nm、アルカリ金属含有率が2重量%以下のガラス18〜65重量%をポリアミド中に均一に分散してなるハイブリッド繊維である(1)に記載の耐熱性不織布と、
【0009】
)ハイブリッド繊維のポリアミドが、ナイロン66であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の耐熱性不織布と、()ハイブリッド繊維のポリアミドが、ポリ(m−フェニレンイソフタラミド)であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の耐熱性不織布と、()155℃以上においても安定な耐熱性繊維100重量部に対するハイブリッド化されたハイブリッド繊維の量が10〜150重量部であることを特徴とする(1)〜()のいずれか一つに記載の耐熱性不織布と、
【0010】
)155℃以上においても安定な耐熱性繊維が、パラ系芳香族ポリアミド繊維であることを特徴とする(1)〜()のいずれか一つに記載の耐熱性不織布と、()155℃以上においても安定な耐熱性繊維が、メタ系芳香族ポリアミド繊維であることを特徴とする(1)〜()のいずれか一つに記載の耐熱性不織布と、()上記の(1)〜()のいずれか一つに記載の耐熱性不織布を用いた電気絶縁用プレスボードとを含むものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる無機成分とポリアミドからなるハイブリッド繊維(以下、単にハイブリッド繊維とも記す)とは、平均粒径が8〜300nm、アルカリ金属含有率が2重量%以下のガラス18〜65重量%をポリアミド中に均一に分散してなるハイブリッド繊維、又は芳香族ポリアミドに層状粘土鉱物8〜23重量%を層厚み方向に平均凝集厚み10nm以下で分散させてなるハイブリッド繊維を指す。
【0012】
平均粒径が8〜300nm、アルカリ金属含有率が2重量%以下のガラス18〜65重量%をポリアミド中に均一に分散させてなるハイブリッド繊維は、水と水ガラスとジアミンモノマーとを含む水溶液相(A)と、有機溶媒とアシル化したジカルボン酸モノマーとを含む有機溶液相(B)とを接触させて得られる。
【0013】
水溶液(A)と有機溶液(B)の接触により、その界面にて液中のモノマーが重縮合しポリアミドを与える。係る反応は、ショッテン−バウマン反応を有機ポリマー生成に応用したものであり、それぞれの相中の二官能性モノマーを重合させる、いわゆる界面重縮合反応である。
【0014】
この反応により、水溶液相(A)中のジアミンモノマーと、有機溶液相中(B)のアシル化したジカルボン酸モノマーから、ポリアミドが常温で殆ど瞬時に得られる。また、本反応は重縮合反応であるにもかかわらず、実質的に非平衡反応であり、両モノマーのモル比は生成有機ポリマーの重合度にあまり影響しない。従って、両モノマーのモル比の厳密な管理が不要である。
【0015】
アシル化したジカルボン酸モノマーとしては、塩化アジポイル、塩化アゼラオイル等の脂肪族ジカルボン酸二塩化物や、塩化イソフタロイル、塩化テレフタロイル、及びこれらの芳香族環の一個以上の水素をハロゲン、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基から選ばれる一種以上の基で置換された芳香族ジカルボン酸二塩化物が代表的な例として挙げられ、単独又は組み合わせた形で用いられて良い。
【0016】
また、ジアミンモノマーとしては、1,6−ジアミノヘキサン、1,10−ジアミノデカン、又は1,12−ジアミノドデカン、ビス−p−(アミノシクロヘキシル)メタン、ビス−p−(アミノシクロヘキシル)プロパン等の脂肪族ジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5’−ジアミノナフタレン、1,8−ジアミノナフタレン、2,3−ジアミノナフタレン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、及びこれらの芳香族環の一個以上の水素をハロゲン、ニトロ基、又はアルキル基で置換した芳香族ジアミンが代表例として挙げられ、単独又は組み合わせた形で用いられて良い。
【0017】
これらモノマーの組合せとしては、ナイロン66を与える塩化アジポイルと1,6−ジアミノヘキサンの組合せ、及びポリ(m−フェニレンイソフタラミド)を与える塩化イソフタロイルとm−フェニレンジアミンの組合せが好ましい。
【0018】
これら界面重縮合反応を行う際に、水溶液相(A)に水ガラスを共存させることにより、ポリアミドの生成及び、これへのガラスの均一なる導入を同時に行い、ハイブリッド繊維(C)を得るものである。水溶液相(A)と有機溶液相(B)との界面でのポリアミドの生成に伴い、反応系に存在する水ガラスが、常温かつ瞬時に生成ポリアミドのマトリックス中に均一に取り込まれる。
【0019】
ここでいう水ガラスは、アルカリ金属(M)と珪素と酸素を主な構成元素とし、一般にM2O・nSiO2の組成式を有するガラスであり、水に対する大きな溶解度のため普通のガラスと区別される。尚、わが国では上記の水ガラスを水に溶解せしめた溶液を、水ガラスと呼称することが多いが、本発明においては水分を含まないガラス成分自身を水ガラスと定義する。
【0020】
係る水ガラスとしては、Mがナトリウムもしくはカリウムといったアルカリ金属であることが好ましく、また水への溶解性に優れる点でnの範囲が1.2≦n≦4であることが好ましい。水ガラスを各種の酸による加水分解や、シリル化といった前処理を一切必要とせずに、直接使用出来ることも本発明の特長の一つである。
【0021】
水溶液相(A)と有機溶液相(B)とは、予め別々に調製される。水溶液相(A)中の水ガラスの濃度は4〜100g/L(L=リットル)の範囲が好ましい。水ガラス濃度が4g/L未満であると、ポリアミドへの十分な量の複合化が行われず、100g/Lを超えると後述のアルカリ金属除去が不十分となる不具合を生ずる。複合体中のガラス分率は、水ガラスの濃度を調製することにより容易に制御でき上記濃度範囲から5〜65重量%とすることが可能で、なかでもガラス含量18〜65重量%の複合体は高耐熱材料として特に有用である。18%未満では無機成分導入の効果が曖昧で、65%を超えると脆弱化をまねく。
【0022】
水溶液相(A)中のジアミンモノマーの濃度としては、重縮合反応を十分に進行させる観点から、0.01〜5モル/Lの濃度範囲が好ましい。水溶液相(A)は、水ガラス及びジアミンモノマーを水に添加して得られ、添加の順序は特に制限されないが、水ガラスの添加に際しては、予め水ガラスを水に溶解せしめた水溶液を用いることも可能である。
【0023】
例えば、日本工業規格(JIS K1408−1950)に記載の水ガラス1号、2号、3号、4号といった予め水に溶解せしめた水ガラス(M2O・nSiO2の組成式においてMがナトリウムであり、1.2≦n≦4である)を使用することが出来る。
【0024】
モノマーの重縮合反応を十分に促進させる目的で、水酸化ナトリウム等の酸受容体及び/又はラウリル硫酸ナトリウム等の界面活性剤が添加されてもよい。酸受容体は反応により放出されるプロトンを中和し、また界面活性剤はモノマー間の接触効率を上昇させ反応を促進する。ただし、酸受容体、界面活性剤を用いなくともポリアミドの生成は十分に行える場合が多い。尚、水ガラス自身も塩基性であり、酸受容体としての作用も有する。
【0025】
各成分の水へ溶解は室温にて行うことが可能である。得られた水溶液相(A)は均一透明であることが好ましい。また、有機溶液相(B)に使用す有機溶媒としては、一般的に界面重縮合に使用される、例えばトルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、2−ブタノンを代表的例として挙げることが出来る。
【0026】
有機溶液相(A)中のアシル化したジカルボン酸モノマーの濃度としては、重縮合反応が十分に進行すれば特に制限されないが、0.01〜5モル/Lの濃度範囲が好ましい。
これら溶液相の調製法は、特に限定されるものではないが、例えば常温で溶媒中に上述の成分を添加、攪拌すれば良い。この際、各成分は予め該溶媒に溶解し溶液状態とした形で添加しても良い。水溶液相と有機溶液相はともに均一透明であることが好ましい。次いで、得られた水溶液相と有機溶液相を接触させて反応を行う。
【0027】
重縮合反応の速度が速いため、反応を−5℃〜40℃の範囲でおこなうことが可能で、特に加熱設備を必要とせずに常温で反応を行うことが出来る。係る反応は静止系又は撹拌系にておこなうことが可能である。静止系においては、水溶液相(A)と有機溶液相(B)の界面にて生成するハイブリッドを糸状に引きながら連続的に紡糸することが可能であり、紡糸後の長尺の繊維を機械的に裁断して、抄紙可能なハイブリッド繊維(C)が得られる。
【0028】
静止系にて得た繊維長は後述の撹拌にて得たそれより通常大であり、強度に優れるペーパーを与えるが、いったん紡糸されたハイブリッド繊維(C)は強靱であるが故に、強い裁断力が要求され、例えば高速で回転する金属刃等の適用が望ましい。本発明によるハイブリッド繊維(C)はガラスが均一に導入されているため、機械的裁断が純ポリアミドに比し容易であるといった製法上の利点を有する。
【0029】
撹拌系においては水溶液相(A)と有機溶液相(B)の一方又は両方を撹拌しながら、片方の成分を一度に、もしくは滴下にて添加するが、この際、撹拌・裁断能のある撹拌翼を用いると静止系に比し反応時間が短く、例えば2分程度に設定できる利点がある
【0030】
但し、撹拌系においてポリマー生成反応と裁断とを同時に、裁断効率の強すぎる条件にて行うと、繊維長が短くその抄紙性を損なう恐れがあるため、条件設定には注意を要する。本法ではパルプ長を任意に設定でき、例えば、150〜10000μmの範囲で繊維長を調節することが容易で、なかでも200〜8000μmの範囲が良い抄紙性を与える。
【0031】
いずれも場合においても、裁断の前後に適宜未反応モノマーや副生成物を完全に除去する目的で有機溶媒や水で洗浄する工程を導入しても良く、例えば先ずアセトン洗浄し、次いで水洗した後に裁断することも可能である。
【0032】
尚、モノマー種や溶媒種、その他の共存成分により生成ハイブリッドが必ずしも繊維状とならず、微粉体等の形状で得られる場合もあるが、生成ポリアミド成分の良溶媒中にいったん溶解させ、ついで水等の凝固浴に剪断応力作用下にて再凝固すると上記性状のハイブリッド繊維が得られる。
【0033】
係る良溶媒への溶解は完全でなくとも繊維状物が得られれば差し支えない。溶解時に、ハイブリッド繊維と共に、そのポリアミド成分と同一の分子構造をもつ純ポリアミドを共に溶解させると繊維状物を得やすい。
【0034】
いずれの場合も、界面反応時には水溶液相(A)に存在する水ガラスが、生成ポリアミドに均一に取り込まれるが、本発明の特長のひとつは、水ガラスのポリアミドへの複合化に伴い、化1及び化2に示すような、水ガラスの加水分解及び脱水縮合が進行し、アリカリ金属成分の極めて少ない良質なガラスとして繊維中に取り込まれることである。
【0035】
【化1】
Figure 0004312897
【0036】
【化2】
Figure 0004312897
【0037】
ここでいうハイブリッド繊維(C)中のガラス分率の測定は、このものを空気中で600℃以上の温度にて焼成することによりポリアミド成分を除去して灰分を測定することにより行える。灰分(重量%)は合成時の水溶液相(A)中の水ガラス濃度等の条件を設定することにより制御することが可能である。一般に、高い水ガラス濃度は高い灰分を与え、前述のごとくガラス分率を5〜65重量%に制御可能である。
【0038】
焼成後の灰は焼成前と同一の形状を保ち、このことは無機成分であるガラスがポリアミドマトリックスに均一に分布していることを示す。ガラスの均一なる微分散は耐熱性及び常温での強度等の機械的特性の向上に極めて効果的である。ガラスの分散状態の具体的評価は、マイクロトームで切断した超薄切片試料の透過型電子顕微鏡写真の高倍率観察を行い、100個程度の分散体の平均値として得ることが出来る。
【0039】
ハイブリッド繊維(C)中のガラスは8〜300nmの粒径をもつ球状微粒子として存在し、十分な耐熱性、機械的特性の発現する8〜160nmの粒径とすることが容易である。複合体中でのガラスとポリアミドとの接着性は非常に良好である。
ハイブリッド繊維(C)中のガラス中のアルカリ金属量は、原料水ガラスのそれに比し低減されることは既に述べたが、具体的には複合体のガラス中のアルカリ金属量が2重量%未満である複合体を得ることが可能となる。係るガラス中のアルカリ金属量(重量%)は、原子吸光分析に代表されるフレーム分光法にて求まる複合体中のアルカリ金属量と灰分との比から求めることが出来る。
【0040】
アルカリ金属の除去された割合で換算すると、例えば、水ガラスの濃度条件を4〜100g/dLとすることにより、ガラス中のアルカリ金属を93%以上除去することが可能である。更に該濃度条件を7〜40g/dLに限定するとアルカリ金属を98%以上除去できる。前者の条件ではガラス中のアルカリ金属量を2重量%以下、後者の条件では1重量%以下とすることが可能である。
【0041】
次に、本発明で用いる芳香族ポリアミドに層状粘土鉱物8〜23重量%を層厚み方向の平均凝集厚み10nm以下で分散させてなるハイブリッド繊維について説明する。このものは、芳香族ポリアミド(D)、特定種の層状粘土鉱物(E)、有機溶媒(F)からなる溶液から、有機溶媒(F)を除去する方法により得られる、芳香族ポリアミド中に層状粘土鉱物(E)が分子レベルで分散したハイブリッド繊維(G)を指す。
【0042】
ここでいう芳香族ポリアミドとは、繰り返し単位が
−NH−Ph−NHCO−Ph−CO−
又は
−NH−Ph−X−Ph−NHCO−Ph−CO−
又は
−NH−Ph−CO−
で構成されるものを指す。[式中、−Ph−は、m−フェニレン基、p−フェニレン基、又はこれらの一個以上の水素をハロゲン、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基から選ばれる一種以上の基で置換されたもの、-X-は-O-、-CH2-、-SO2-、-CO-から選ばれる一種以上の基を表す]
【0043】
上記の芳香族ポリアミド(D)のなかでも、脂肪族鎖を全く有さない全芳香族ポリアミドが好ましい。芳香族ポリアミド(D)は、添加金属塩を用いずにアミド系の有機溶媒に溶解することが必須であり、その代表例としてポリ(m−フェニレンイソフタラミド)を挙げることができる。
【0044】
また、本発明で用いる層状粘土鉱物の基本をなす骨格層としては、スメクタイトと称される一群の粘土鉱物の骨格構造をもつものが挙げられ、スメクタイトにはヘクトライト、モンモリロナイト、マグネシアンモンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ソーコナイトが含まれ、なかでもヘクトライトが好ましい。
【0045】
粘土鉱物の一次粒子の結晶学的XY方向の粒径(層厚み(Z軸方向)に垂直な方向の最大長さ)は5nm〜100nmであることが好ましい。これらの骨格層は構成金属の置換により陰電荷を有しているが、その電荷密度は骨格のケイ素原子1個につき0.2〜0.4個であることが好ましい。層間には骨格層の陰電荷を補う形で陽イオンが存在するが、陽イオンとしては芳香族ポリアミドへの分子レベルでの十分な分散性を与え得る観点から、メチルトリオクチルアンモニウムイオンが挙げられる。
【0046】
本発明の製法では、上記の芳香族ポリアミド(D)と層状粘土鉱物(E)が共に有機溶媒(F)に溶解してなる溶液を先ず調製する。ここで用いる有機溶媒(F)としてはアミド系の溶媒、即ちアミド基もしくはアミド基の一個以上の水素をメチル基、エチル基等のアルキル基で置換した常温で液状の化合物をさし、その代表例としてN−メチル−2−ピロリジノン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素などが挙げられ、これらは層状粘土鉱物(E)と十分に相互作用して相溶性を有し、単独もしくは組み合わせて用いられて良い。
【0047】
係る溶液の調製方法は、透明な溶液が得られれば特に限定されないが、芳香族ポリアミド(D)もしくは層状粘土鉱物(E)を溶解した溶液に、残りの成分を添加する方法、両者を同時に溶解する方法が挙げられる。系の撹拌により効率的な溶解が行える。溶解時の温度としては0〜150℃の範囲が挙げられる。溶液中の芳香族ポリアミド(D)濃度は特に限定されないが、例えば1重量%以上で行え、好ましくは3〜20重量%、更に好ましくは5〜12重量%の範囲が挙げられる。
【0048】
また層状粘土鉱物(E)の濃度はその固形分中、即ち(E)/[(E)+(D)]×100で示されるの重量分率を1〜60%、好ましくは8〜23%とする条件が挙げられ、得られた溶液は少なくとも層状粘土鉱物(E)が完全に溶解している必要があり、更に芳香族ポリアミド(D)も完全に溶解し均一透明な外観を有することが好ましい。該重量分率が8%未満では無機成分導入の効果が必ずしも顕著でなく、23%を超えるとハイブリッド繊維(G)が脆弱化してくる。
【0049】
一般に粘土鉱物等の無機巨大分子は有機溶媒への親和性に乏しく、溶媒に分散はしても、相溶し完全に溶解するものは極めて稀であるが、本発明においては、有機溶媒(F)中で層状粘土鉱物(E)の層間がへき開して完全に溶解することが特徴的である。層状粘土鉱物(E)自身の濃度としては有機溶媒(F)中の濃度が8%以下であれば完全に溶解し均一透明な溶液を与え得る。
【0050】
温度と濃度条件設定にあたっては、芳香族ポリアミド(D)が析出やゲル化を起こさないよう留意することが望ましい。例えば100℃以上の高温条件は不可逆的ゲル化を引き起こし易いので注意を要する。溶解操作は窒素等の不活性ガス雰囲気下で行われて良い。
次いで、得られた溶液を水などの凝固浴中に、剪断作用の働く条件下で注ぐことにより粘土鉱物が分子レベルで分散した複合体の繊維が得られ、パルプ長は任意に設定でき、例えば、150〜10000μmの範囲で繊維長を調節することが容易で、なかでも200〜8000μmの範囲が良い抄紙性を与える。
【0051】
上述の分子レベルでの分散とは、層状粘土鉱物(E)の層厚み方向の平均凝集厚みが10nm以下であることを意味し、更に好ましくは4nm以下である。また、層厚み方向と垂直な方向の径は、粘土鉱物の一次粒子の結晶学的XY方向の粒径と同一であることが好ましい。粘土鉱物の分散で問題になるのは分子間相互作用の働く、層厚み方向における分散性である。係る高分散した粘土鉱物の層厚み方向の平均凝集径は、マイクロトームで切断した超薄切片試料の透過型電子顕微鏡写真図の高倍率観察を行い、100個程度の分散体の平均値として得ることが出来る。
【0052】
本発明においては、155℃以上においても安定な耐熱性繊維と無機成分とポリアミドからなるハイブリッド繊維からなる不織布を加熱加圧することでハイブリッド繊維がバインダー繊維の機能を果たし、155℃以上においても安定な耐熱性繊維、例えばパラ系芳香族ポリアミド繊維間を強固に接着することでプレスボードの強度が発現するが、通常のメタ系芳香族ポリアミド繊維を用いた場合よりも、特に高温下での優れた強度特性が得られる。
【0053】
例えば、前記の耐熱繊維として市販されているNOMEXやCONEXに用いられるメタ系芳香族ポリアミドであるポリ(m−フェニレンイソフタラミド)は約280℃にガラス転移温度を有するため、これを越える温度域では必然的に機械的に脆弱な挙動を示すが、本発明のハイブリッド繊維では無機成分の微分散効果によりこうした挙動が抑えられ、優れた耐熱性が発現される。
【0054】
又、ハイブリッド繊維中に微細に分散した無機成分の効果により、プレスボードの低吸湿化と耐圧縮性の向上が可能となる。例えば、吸湿性に関しては3.1%以下の吸湿率が好ましい。
【0055】
本発明の電気絶縁用プレスボードは、155℃以上においても安定な耐熱性繊維、例えばパラ系芳香族ポリアミド繊維とハイブリッド繊維とを混合した水性スラリーを湿式抄造して得られた不織布を所定枚数積層し、加熱加圧することで一体化して製造される。155℃以上においても安定な耐熱性繊維、例えばパラ系芳香族ポリアミド繊維100重量部に対してハイブリッド繊維を10〜150重量部で混合することが好ましく、10〜80重量部で混合することがより好ましい。
【0056】
加熱温度はハイブリッド繊維が軟化・溶融して接着性を示す温度とする必要があり、かつ、155℃以上においても安定な耐熱性繊維及びハイブリッド繊維の分解温度よりも低い温度とする必要がある。圧力は得られるプレスボードの密度に応じて適宜決定される。
155℃以上においても安定な耐熱性繊維としては、パラ系芳香族ポリアミド繊維、メタ系芳香族ポリアミド繊維の他に、芳香族ポリエステル繊維、PBO繊維なども使用可能である。
【0057】
【実施例】
以下に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、元より本発明はこれらに限定されるものではない。
【0058】
(製造例1)
水ガラスの水溶液(キシダ化学株式会社製、ケイ酸ナトリウム溶液(3号)組成式、Na2O・3.1SiO2、水分=60重量%)30gと、1,6−ジアミノヘキサン4.64gとに、室温で蒸留水を加えながら撹拌し、均一透明な300mLの水溶液相を調製した。また、アジポイルジクロライド7.32gに室温でトルエンを加えて撹拌し、均一透明な200mLの有機溶液相を調製した。
【0059】
次いで1Lの容量のビーカーに水溶液相を入れ、25℃でIKA製撹拌装置ウルトラタラックス50N−W80SMKを3000回転/分で撹拌しながら有機溶液相を一度に加えた。混合溶液から直ちに白色の複合体ペーストが析出し、そのまま2分間撹拌を続けた。
【0060】
得られた複合体をアセトン、次いで蒸留水で洗浄した後、OSTERIZER製ブレンダー瓶中にて水共存下に金属刃を10000回転/分で撹拌させて裁断し、ガラス分率が60重量%である、ガラスとポリアミドの複合体のハイブリッド繊維(SL−60)を得た。透過型電子顕微鏡観察からは、SL−60中にガラス成分が直径約10nmの球状のガラス微粒子として存在することが確認された。
【0061】
(製造例2)
水ガラス溶液(キシダ化学株式会社製、ケイ酸ナトリウム溶液(3号)組成式Na2O・3.1SiO2、水分=60重量%)300重量部と、m−フェニレンジアミン43.2重量部とに、室温で蒸留水を加えながら撹拌し、均一透明な水ガラス濃度=100g/Lである1200mLの水溶液を調製した。別に塩化イソフタロイル81.2重量部に室温でテトラヒドロフランを加えて撹拌し、均一透明な1200mLの有機溶液を調製した。
【0062】
次いでブレンダー瓶に水溶液を入れ、付属の撹拌翼を毎分20000回転で撹拌しながら、25℃にて有機溶液相を一度に混合した。溶液から直ちに白色の複合体が分離生成し、2分間撹拌を続けた。得られた複合体を濾別したのち、沸騰アセトン、次いで蒸留水で洗浄し、引き続き真空中80℃で乾燥して白色で粉末状のガラスとポリ(m−フェニレンイソフタラミド)との均一な複合物の粉末172重量部を得た。複合物中のガラス含有量は50重量%で、ガラス中のナトリウム量は0.35重量%(ナトリウム除去率=97%)であった。
【0063】
次いで、125重量部の上記複合物の粉末と175重量部のポリ(m−フェニレンイソフタラミド)の粉末とを、窒素雰囲気下、室温で撹拌下にある3200mLのN−メチル−2−ピロリジノンに添加後更に撹拌を続けながら30分で60℃まで昇温させ、その温度で120分撹拌を行い混合液を得た。
【0064】
混合液中のポリ(m−フェニレンイソフタラミド)の総濃度は7重量%である。得られた混合液を、撹拌下にある大量の水中(室温)に注いで得た沈殿物を水洗して、ガラス含有量が20重量%である、ガラスとポリアミドの複合体のハイブリッド繊維(SR−20)を得た。SR−20中に平均直径約250nmのガラスが存在していた。
【0065】
(製造例3)
10重量部のポリ(m−フェニレンイソフタラミド)[濃硫酸溶液中30℃にて求めたインヘレント粘度=1.74dL/g]及び2.5重量部の層間にメチルトリオクチルアンモニウムイオンを有するヘクトライト[組成式:[CH3(C8173N]0.33(Mg2.67Li0.33)Si410(OH)2]を140重量部のN−メチル−2−ピロリジノンに65℃で完全に溶解させて得た均一透明溶液を、10000回転で激しく撹拌されている高速ブレンダー中の1Lの水中に注いだ。
【0066】
得られた沈殿物を繰り返し水洗して、ヘクトライト含量が20重量%の、ヘクトライトとポリアミドの複合体のハイブリッド繊維(CR−20)を得た。透過型電子顕微鏡観察からは、CR−20中にはヘクトライトが、その層厚み方向の平均凝集厚みが3nm以下で分散していることが確認された。
【0067】
(実施例1)
絶乾60g相当量のパラ系芳香族ポリアミド繊維(帝人社製 商品名テクノーラ。繊維長3mm)と、無機成分と芳香族ポリアミドからなるハイブリッド繊維として製造例1にて得たハイブリッド繊維(SL−60)絶乾26g相当量を水2000ml中に分散させ、パルプ離解機にて約10分間離解処理してスラリーとなし、水を加えながら濃度が0.5%のスラリーを得た。得られたパラ系芳香族ポリアミド繊維/ハイブリッド繊維スラリーより、米坪量約85g/m2に設定した湿紙を抄造し、この湿紙を140℃で加熱加圧し、本発明の耐熱性不織布を得た。
【0068】
(実施例2)
パラ系芳香族ポリアミド繊維(商品名テクノーラ。繊維長3mm)を絶乾54g相当量と、無機成分と芳香族ポリアミドからなるハイブリッド繊維として製造例2で得たハイブリッド繊維(SR−20)を絶乾23g相当量とした以外は実施例1と全く同様にして耐熱性不織布を得た。
【0069】
(実施例3)
パラ系芳香族ポリアミド繊維を絶乾55g相当量と、無機成分と芳香族ポリアミドからなるハイブリッド繊維として、製造例3にて得たハイブリッド繊維(CR−20)を絶乾23g相当量とした以外は実施例1と全く同様にして耐熱性不織布を得た。
【0070】
(実施例4)
パラ系芳香族ポリアミド繊維を絶乾30g相当量とし、ハイブリッド繊維(CR−20)を絶乾44g相当量とした以外は実施例1と全く同様にして耐熱性不織布を得た。
【0071】
(実施例5)
フィブリル形状のパラ系芳香族ポリアミド繊維(日本アラミド社製 商品名トワロン1097。濾水度600ml、平均繊維長1.4mm)を絶乾40g相当量、パラ系芳香族ポリアミド繊維(帝人社製 商品名テクノーラ。繊維長3mm)を絶乾30g相当量、ハイブリッド繊維(SL−60)を絶乾30g相当量とした以外は実施例1と全く同様にして耐熱性不織布を得た。得られた耐熱性不織布を5枚積層した後、温度330℃、線圧300kgf/cm、スピード1m/分の条件下でキャレンダー処理することにより、プレスボードを得た。
【0072】
(実施例6)
実施例5において、ハイブリッド繊維をCR−20とした以外は実施例5と全く同様にしてプレスボードを得た。
【0073】
(比較例1)
絶乾50g相当量のメタ系芳香族ポリアミドフィブリッド(帝人社製 商品名コーネックス。ろ水度110ml)と絶乾20g相当量のメタ系芳香族ポリアミド繊維(商品名コーネックス 単糸繊度5デニール、繊維長5mm)を水2000ml中に分散させ、パルプ離解機にて約10分間離解処理してスラリーとなし、水を加えながら濃度が0.5%のスラリーを得た。
得られたコーネックスフィブリド/コーネックス繊維スラリーより、米坪量約78g/m2に設定した湿紙を抄造し、140℃で加熱加圧し、不織布を得た。
【0074】
(比較例2)
比較例1で得られた不織布を5枚積層した後、温度200℃、圧力40kgf/cm2の条件下で約10分間加熱加圧してプレス後、圧力一定のまま温度を約30℃まで冷却することによりプレスボードを得た。
実施例及び比較例で得た各種不織布及びプレスボードの特性を表1に、プレスボードの比誘電率を表2に示す。特性の評価法は下記のとおり。
【0075】
(1)厚さ:マイクロメータを用いてJIS−C2111−5.2により測定した。
(2)密度:JIS−C2111−18−1に従って測定した。
(3)比誘電率:JIS−C2111−18に準じ、絶縁紙測定用電極(日新電機製)を使用して測定した。
【0076】
(4)引張試験:定速伸長型引張試験器を用いJIS−C2111−7により測定した。引張試験は常態強度と加熱強度を測定した。常態強度では温度20℃、湿度50%の条件で、加熱強度では温度180℃で測定を行った。
(5)耐熱性:JEC−6151により推定される特性を示す。155℃、2万時間での強度半減期に相当する加速試験を400℃、30分間の加熱後の引張試験にて行い、引張試験での強度低下から、155℃、2万時間での耐熱性を推測した。155℃、2万時間以上の耐熱性を有すると推測されるものを○、無いものを×とした。
(6)吸湿率:JIS−C2111−8により、温度20℃、湿度65%の状態に2日間置いた後、測定した。
【0077】
【表1】
Figure 0004312897
【0078】
【表2】
Figure 0004312897
【0079】
【発明の効果】
本発明は、155℃以上においても安定な耐熱性繊維とハイブリッド繊維を交絡させることで、従来の耐熱性不織布及びプレスボードと比較して、優れた比誘電率、耐熱性、低吸湿性、強度等を有する耐熱性不織布、及び該耐熱性不織布を用いた電気絶縁用プレスボードを提供することができる。

Claims (8)

  1. 水と水ガラスとジアミンモノマーとを含む水溶液相と、有機溶媒とアシル化したジカルボン酸モノマーとを含む有機溶液相とを接触させて得られる無機成分とポリアミドからなるハイブリッド繊維と、155℃以上においても安定な耐熱性繊維とから構成される耐熱性不織布。
  2. 前記ハイブリッド繊維が、平均粒径が8〜300nm、アルカリ金属含有率が2重量%以下のガラス18〜65重量%をポリアミド中に均一に分散してなるハイブリッド繊維である請求項1に記載の耐熱性不織布。
  3. ハイブリッド繊維のポリアミドが、ナイロン66であることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐熱性不織布。
  4. ハイブリッド繊維のポリアミドが、ポリ(m−フェニレンイソフタラミド)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐熱性不織布。
  5. 155℃以上においても安定な耐熱性繊維100重量部に対するハイブリッド繊維の量が10〜150重量部であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の耐熱性不織布。
  6. 155℃以上においても安定な耐熱性繊維が、パラ系芳香族ポリアミド繊維であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の耐熱性不織布。
  7. 155℃以上においても安定な耐熱性繊維が、メタ系芳香族ポリアミド繊維であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の耐熱性不織布。
  8. 請求項1〜のいずれか一つに記載の耐熱性不織布を用いた電気絶縁用プレスボード。
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