JP4312311B2 - バン型トラック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バン型トラックに関し、特にバン型トラックに搭載される荷箱のドアをはね上げるための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バン型トラックの荷箱ドアはね上げ装置として、はね上げ装置本体を荷箱の屋根側に配設したものが市販されている。
【0003】
また、バン型トラックの荷箱ドアとして、上部ドアと下部ドアが折り畳まれながらはね上がっていくタイプのものが市販されている。このバン型トラックにおいては、折畳み式荷箱ドアをはね上げるために、いわゆる滑車引き上げ機構が採用されている。この機構は、荷箱内部の上方に軸支された滑車と、滑車に縣回されたロープと、ロープの一端に取り付けられた下部ドアと、ロープの他端に取り付けられた操作用錘と、から構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、荷箱ドアのはね上げ装置本体が荷箱の屋根側に配設された上記従来のバン型トラックにおいては、装置の取付け及び調整に手間が掛かるという問題点がある。その第1の理由は、荷箱の屋根に昇って取付け作業を行う必要があるからである。その第2の理由は、荷箱の屋根は雨風除けの機能を果たせば十分であるため、その強度は比較的低く、屋根に装置本体を取付けるには十分な注意が必要であるからである。
【0005】
また、上部ドアと下部ドアが折り畳まれながらはね上がっていくタイプの上記従来のバン型トラックにおいては、滑車に過負荷が加わって滑車が破損したり、ロープが滑車から脱落したりする故障が生じやすいという問題点を有している。
【0006】
本発明の目的は、荷箱への取付けが容易であり頑健な荷箱ドアはね上げ装置及びそれを有するバン型トラックを提供することである。また、本発明の別の目的は、荷箱への取付けが容易であり頑健な折畳み式荷箱ドアのはね上げ装置及びそれを有するバン型トラックを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の視点において、前記荷箱の枠を形成する鳥居において鉛直方向に延在する柱部にその一端が枢着された第1のアームと、前記第1のアームの他端にその一端が相互回動可能に連結され、その他側が前記鳥居の柱部から前記荷箱ドアに亘り水平方向に沿って延在して前記荷箱ドア上に軸支されたリンク部材と、前記リンク部材の他端にその一端が相互回動可能に連結されたロッドと、前記ロッドの他端に対して支持された一方のばね支持部材と、前記荷箱ドア上に枢着され、前記一方のばね支持部材と対向する他方のばね支持部材と、前記一方のばね支持部材と前記他方のばね支持部材の間に介装され、前記荷箱ドア開閉時には前記ロッドの回動に伴って変位しながら前記鳥居の柱部と前記荷箱ドアとの間に付勢力を作用するばねと、を有し、前記荷箱ドアの閉止位置から所定の回動位置まで、前記リンク部材と前記ロッドの連結点と、前記他方のばね支持部材の枢軸とを結ぶ軸線より、前記リンク部材の回転軸が前記荷箱と反対側に位置すること、前記荷箱ドアの枢軸と、前記第1のアームと前記リンク部材の連結点とを結ぶ軸線より、前記第1のアームの枢着点が前記荷箱側に位置する、荷箱ドアはね上げ装置を提供する。
【0008】
この荷箱ドアはね上げ装置は、荷箱ドアの開放時、下記のように動作する。すなわち、荷箱ドアが回動操作されると、第1のアームとリンク部材とが開脚するよう回動する。そして、荷箱ドアの外面上において、ロッドが回動しつつストロークする。荷箱ドアが所定位置まで回動操作されると、ばねに蓄積されていたばね力が開放される。ばねは、荷箱ドアと鳥居柱部間に介在しており、鳥居柱部からのばね力反力によって荷箱ドアが独りでにはね上がっていく。
【0009】
この荷箱ドアはね上げ装置の主たる利点を下記に例示する。
(1)荷箱の屋根に取り付ける部材がなく、又第1のアームの取付位置を低くすることができるため、はね上げ装置の取付けが容易である;
(2)荷箱の屋根ではなく、荷箱ドアに対してばねを取り付けることができるため、ばね力(はね上げ力)の調整を楽な姿勢で行うことができる;
(3)はね上げ装置本体が荷箱ドアの外側に配設されているため、荷箱への荷物の積み下ろし時、荷箱内部と荷箱ドア内面の間に延在する部材がなく、荷物とはね上げ装置の各部材が干渉するおそれがない;
(4)ばねからはね上げ力を得ているため、はね上げ装置の構造が頑健である。
【0010】
本発明は、第2の視点において、荷箱に対して枢着された上部ドアと、上部ドアに対して枢着された下部ドアと、鳥居柱部にその一端が枢着された第1のアームと、第1のアームの他端にその一端が相互回動可能に連結され、その他側が鳥居柱部から上部ドアに亘り水平方向に沿って延在して上部ドア上に軸支されたリンク部材と、リンク部材の他端にその一端が相互回動可能に連結されたロッドと、ロッドの他端に対して支持された一方のばね支持部材と、上部ドア上に枢着され、一方のばね支持部材と対向する他方のばね支持部材と、一方のばね支持部材と他方のばね支持部材の間に介装され、荷箱ドア開閉時にはロッドの回動に伴って変位して鳥居の柱部と上部ドアとの間に付勢力を作用するばねと、鳥居柱部内部に形成され鉛直方向に延在する案内面と、下部ドアの先端に取り付けられ、荷箱ドアの開閉に伴って案内面上を摺動するコロと、前記下部ドアに取り付けられたブラケットと、前記ブラケットに形成された長穴と、前記長穴を介して、前記コロの支承軸と前記ブラケットを締結する締結部材と、前記ブラケットに形成された第1のねじ部と、前記支承軸上に形成された第2のねじ部と、前記第1及び前記第2のねじ部に螺合された調整ねじと、を有する荷箱ドアはね上げ装置を提供する。
【0011】
この折畳み式荷箱ドアはね上げ装置によれば、より省スペースで荷箱ドアをはね上げて荷箱ドアを全開することができる。
【0012】
また、この折畳み式荷箱ドアはね上げ装置においては、上記従来の滑車引き上げ機構とは異なり、上部ドアにはね上げ力が直接作用し、案内される下部ドアには上部ドアを介してはね上げ力が間接的に作用する。本発明者らは、このように、はね上げ力が直接作用する部材(上部ドア)と、案内される部材(下部ドア)とを別部材とした場合、下部ドアが十分に上昇しないという問題が発生することを見出した。本発明者らは、上記問題の原因を追求した結果、(1)下部ドアの方にははね上げ力が間接的に作用するため、特に、下部ドアの最大上昇位置近傍において、下部ドアに間接作用するはね上げ力が小さくなること、(2)荷箱ドアを分割して折畳み式とすることによって、不可避的に、寸法誤差や組立て誤差が大きくなること、及び(3)このような誤差に起因して、コロが、チャンネル状の柱部の内側に形成された案内面に対して過度に押圧されたり、案内面上から離脱する現象が発生する、という知見を得た。そこで、本発明者らは、さらに、鋭意研究を進めた結果、上記したコロの下部ドアに対する縦方向取付位置(初期状態においては上下方向取付位置)を調整する機構を設けることにより、上記問題を解決できることを見出したものである。
【0013】
本発明のその他の視点及び特徴は、各請求項に記載のとおりであり、その引用をもってその重複記載を省略する。よって、各請求項の各特徴は、ここに記載されているものとみなされる。また、従属項はそれぞれ、各独立項に記載された発明の原理に反しない限り、各独立項に適用され得、又従属項は他の従属項に適用され得る。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を説明する。
【0015】
本発明の荷箱ドアはね上げ装置はその好ましい実施の形態において、他方のばね支持部材上に、ロッド、一方のばね支持部材、ばね及び他方のばね支持部材を覆うカバーが取り付けられる。これによって、本発明による荷箱ドアはね上げ装置が取付けられたバン型トラックの外観が向上され、操作の安全性も向上される。
【0016】
本発明の荷箱ドアはね上げ装置はその好ましい実施の形態において、荷箱ドアにデッドポイントが設けられる。荷箱ドアは、このデッドポイントより荷箱ドア閉止側で閉まり勝手となり、このデッドポイントより荷箱ドア開放側では独りでにはね上がっていく。
【0017】
本発明の荷箱ドアはね上げ装置はその好ましい実施の形態において、ばね力の方向(ばね軸方向)とロッド主軸(長手)方向とが、荷箱ドアの回動位置にかかわらず常に一致するよう、ばねがロッドに連結保持される。これによって、ばね力が有効に活用され、大きなばね反力を得ることができる。
【0018】
本発明の荷箱ドアはね上げ装置はその好ましい実施の形態において、荷箱ドアの最大開度を規定するストッパを有する。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態に係る荷箱ドアはね上げ装置によれば、リンク部材において、鉛直方向に延在して第1のアーム部に相互回動可能に連結されたアーム部と、鳥居柱部から荷箱ドア上に亘って水平方向に延在して該アーム部と一体動作するシャフト部と、及び荷箱ドア上に軸支され該シャフト部と一体動作するスリーブ部のいずれか二以上が同一部材から形成される。
【0020】
本発明の荷箱ドアはね上げ装置はその好ましい実施の形態において、荷箱ドアが互いに枢支された上部ドアと下部ドアから構成され、この下部ドアの先端部に柱部内部の案内面と摺動して下部ドアを案内すると共に下部ドアの上昇を補助するコロが設けられ、さらに、荷箱ドア閉止位置においてこのコロを荷箱内側に向かって案内ないし付勢する手段を有する。好ましくは、この手段は、鳥居柱部の内側下部において、荷箱内側下方に向かって斜めに傾斜する傾斜面と、該傾斜面の下方に設けられ、対向面との間でコロを挟持可能に該対向面との幅が狭く形成された鉛直面とを備えたリブを有する。このような実施の形態によれば、下部ドアがコロを介して荷箱内側に付勢されることによって、下部ドアと荷箱の密着度が向上される。
【0021】
本発明の荷箱ドアはね上げ装置はその好ましい実施の形態において、本発明の原理に反しない限り、後述の実施例に例示されたようなリンク機構ないしばね力発生機構と機構学的に等価なリンク機構ないしばね力発生機構を用いることができる。例えば、圧縮ばねに代えて引張りばねを用いることができる。また、スリーブとロッド間に、荷箱ドア上に枢支されたレバーを連結することによって、他方のばね支持部材を荷箱ドア上に固定することができる。
【0022】
本発明による荷箱ドアはね上げ装置は、バン型トラックの荷箱の後部ドア又は側部ドアに適用され得る。本発明による荷箱ドアはね上げ装置は、あおりを備えたバン型トラックの荷箱ドアにも適用可能である。さらに、本発明によるはね上げ装置は、車両に搭載される荷箱のほか、定置されて用いられる荷箱、例えば、倉庫のドアに対しても適用可能である。
【0023】
【実施例】
以上説明した本発明の好ましい実施の形態をさらに明確化するために、以下図面を参照して、本発明の一実施例を説明する。
【0024】
[実施例1]
図1(A)及び図1(B)は本発明の実施例1に係る荷箱ドアはね上げ装置が適用されるバン型トラックの外観図であり、図1(A)は荷箱ドア閉止状態、図1(B)は荷箱ドア開放状態をそれぞれ示す。以下、このような一枚の荷箱ドアをはね上げるための、本発明の実施例1に係る荷箱ドアはね上げ装置を説明する。なお、この荷箱ドアはね上げ装置は、荷箱ドアの左右両側に対称に設けられているから、以下の説明においては一方の荷箱ドアはね上げ装置について説明するものとする。
【0025】
図2は本発明の実施例1に係る荷箱ドアはね上げ装置の側面図である。図3は図2の正面図である。図4は図2に示した装置からカバーを取り去った様子を示す側面図である。図5は図4の正面図である。図6は図4中のA−A断面図又はB−B断面図である。図7は図4中のC−C断面図である。図8は図5中のD−D断面図である。
【0026】
図2を参照すると、荷箱の枠を形成する鳥居は、水平方向に延在する梁部1aと、鉛直方向に延在する両側の柱部1bとから構成されている。梁部1a下面には、ゴムヒンジ3を介して荷箱ドア2の上端部上面が枢着されている。荷箱ドア2は枢軸3aを中心として回動する。また、荷箱ドア2の外面にはガセット12が当接し装着されている。
【0027】
一方、柱部1bに固定された三角プレート4には、ピン5を介して第1のアーム6,6の一端が枢着されている(図6参照)。第1のアーム6,6の他端には、ピン7を介して、鉛直方向に延在する第2のアーム(リンク部材のアーム部)8の一端が相互回動可能に連結されている(図6参照)。
【0028】
図3及び図4を参照すると、第2のアーム8の他端にはシャフト(リンク部材のシャフト部)9が固定ないし一体化されている。シャフト9は、柱部1bから荷箱ドア2に亘り水平方向に沿って延在している。
【0029】
図5及び図7を参照すると、シャフト9の他側外周面上にはT字状のスリーブ(リンク部材のスリーブ部)10の円筒部が嵌装されている。スリーブ10は、一側にこの円筒部、他側に円筒部外周面上に形成された二又部を備えている。スリーブ10円筒部は軸ピン11,11を介してシャフト9に固定ないし一体化されると共に、ガセット12上に設けられた軸受部材13,13を介し荷箱ドア2に対して軸支されている。スリーブ10の二又部には、ピン14を介して、ロッド15の一端が相互回動可能に連結されている。
【0030】
図5を参照すると、ロッド15の他端には、調整ナット16が螺合されている。調整ナット16上には一方のばね支持部材17が支持されている。一方、ガセット12の図5中下部に形成された三角プレート20,20には、門型状である他方のばね支持部材18の両端二又部がピン21,21を介してそれぞれ枢着されている(図8参照)。互いに対向する、一方のばね支持部材17の図5中上面と他方のばね支持部材18内面間に、ばね19が圧縮介装されている。ロッド15の他側は、ばね19内を挿通している。また、前記調整ナット16によって、ばね19の初期圧縮量を調整することができる。
【0031】
ここで、他方のばね支持部材18とロッド15とは、ばね19及び一方のばね支持部材17を介して間接的に連結され、他方のばね支持部材18の荷箱ドア2に対する枢軸(ピン21)は、ロッド15の主軸方向と交差し、荷箱ドア2開閉時、この枢軸(ピン21)はロッド15の主軸方向上を移動する。そして、ばね19が発揮するばね力の方向(ばね主軸方向)とロッド15の主軸(長手)方向が基本的に同軸上に位置するよう、一方及び他方のばね支持部材17,18が協同してばね19を保持している。
【0032】
ロッド15の中間部には他方のばね支持部材18の外面と対向して、ストッパ23が固定されている。荷箱ドア2開放時、ストッパ23は他方のばね支持部材18外面と当接し、これによって荷箱ドア2の最大開度が規定される。
【0033】
図2及び図5を参照すると、他方のばね支持部材18の図5中上端部及び中間部にはカバー取付プレート22,24がそれぞれ取り付けられている。カバー取付プレート22,24にはカバー25が締結されている。カバー25は、ロッド15、一方のばね支持部材17、ばね19及び他方のばね支持部材18を覆っている。荷箱ドア開閉時、カバー25は他方のばね支持部材18と共に回動することによって、カバー25とロッド15の干渉が防止されている。
【0034】
次に、この荷箱ドアはね上げ装置のデッドポイント構成を説明する。まず、ばね機構に関するデッドポイント構成を説明する。図4を参照すると、荷箱ドア2の閉止位置から所定の回動位置まで、スリーブ(リンク部材)10とロッド15の連結点(ピン14)と、他方のばね支持部材18の枢軸(ピン21)とを結ぶ軸線(すなわち、ロッド15主軸方向及びばね19のばね力方向)より、シャフト(リンク部材)9の回転軸が荷箱と反対側に位置するよう、ピン14、ピン21及びシャフト9回転軸の位置が設定されている。これによって、ばね機構のデッドポイントが形成され、すなわち、荷箱ドア2閉止位置からこのデッドポイントまでは、ピン14がピン21より遠ざかり、ばね19はさらに圧縮され、ばね19はシャフト9に、シャフト9を図4中反時計方向に回転させようとするモーメントを及ぼす。一方、このデッドポイントを超えると、ばね19は伸張して、シャフト9に、シャフト9を図4中時計方向に回転させようとするモーメントを及ぼす。
【0035】
次に、荷箱ドア2の枢軸3aを含むデッドポイント構成を説明する。図4を引き続き参照すると、枢軸3aと、第1のアーム6と第2のアーム(リンク部材のアーム部)8の連結点(ピン7)とを結ぶ軸線よりも、第1のアーム6の枢着点(ピン5)が荷箱側に位置するよう、枢軸3a、ピン7及びピン5の位置が設定されている。
【0036】
以上のデッドポイント構成により、荷箱ドア2は、デッドポイントより荷箱ドア2閉止側で閉まり勝手となり、別途設けられているロック機構による荷箱ドアロックを忘れた場合でも、走行中に荷箱ドア2が開放することが抑制され、安全性が向上されている。一方、デッドポイントより荷箱ドア2開放側では独りでにはね上がっていく。
【0037】
次に、この荷箱ドアはね上げ装置の動作を荷箱ドアを開放する場合について説明する。図9は図2に示したこの装置の動作図であり、カバーを取り去った状態を示している。まず、図2及び図4を参照して、操作者が、閉止位置にある荷箱ドア2を持ち上げると、ピン14がシャフト9の回りを図4中時計方向に回動する。荷箱ドア2がそのデッドポイントを超えて持ち上げられると、ばね19が伸張され、ばね19に蓄積されていた弾性エネルギーによって、ピン14はシャフト9の回りを図4中時計方向にさらに回動していく。続いて、図4及び図9を参照して、これに伴い、シャフト9も図4中時計方向に回転し、第2のアーム(リンク部材のアーム部)8と第1のアーム6が互いに開脚するよう第2のアーム8が上方へ引き上げられ、荷箱ドア2は、他方のばね支持部材17、ロッド15、スリーブ10、シャフト9、第2のアーム8及び第1のアーム6を介して、ばね19が柱部1bに作用するばね力の反力を受けて、独りでにはね上がっていく。
【0038】
図9を参照すると、ストッパ23が他方のばね支持部材18の外面に当接することによって、これ以上のロッド15の変位が阻止され、荷箱ドア2の最大開度が規定される。
【0039】
なお、荷箱ドア2を閉止する場合、操作者がデッドポイントを超えて、荷箱ドア2を閉止位置に向かって回動操作すると、荷箱ドア2は独りでに閉まっていく。
【0040】
[実施例2]
図10(A)及び図10(B)は本発明の実施例2に係る荷箱ドアはね上げ装置が適用されるバン型トラックの外観図であり、図10(A)は荷箱ドア閉止状態、図10(B)は荷箱ドア開放状態をそれぞれ示す。以下、このような折畳み式の荷箱ドアをはね上げるための、本発明の実施例2に係る荷箱ドアはね上げ装置を説明する。なお、この荷箱ドアはね上げ装置は、荷箱ドアの左右両側に対称に設けられているから、以下の説明においては一方の荷箱ドアはね上げ装置について説明するものとする。また、本実施例2の説明において、本実施例2と前記実施例1の共通点に関しては、記載の重複を避けるため、前記実施例1の記載を適宜参照することができるものとし、主として、本実施例2と前記実施例1の相違点について説明するものとする。
【0041】
図11は本発明の実施例2に係る荷箱ドアはね上げ装置の側断面図である。図12は図11の要部拡大側断面図である。図13(A)は図12に示したコロ位置調整機構の正面図、図13(B)は図13(A)の側面図、図13(C)は図13(A)の平面図である。
【0042】
図11を参照すると、荷箱ドアは、荷箱に対しゴムヒンジ3を介して枢着された上部ドア2aと、上部ドア2aにヒンジ30を介して枢着された下部ドア2bとから構成される。下部ドア2bの下端には、下部ドア2bを台枠に密着させるためのシール部材31が取り付けられている。荷箱ドアの開放時、上部ドア2a及び下部ドア2bは折り畳まれながら、枢軸3aを回動軸としてはね上がっていく。
【0043】
上部ドア2aと鳥居の柱部1b間には、前記実施例1と同様のはね上げ力発生機構が設けられている。例えば、シャフト9(図4参照)は上部ドア2a上に軸支され、ばね19(図4参照)は上部ドア2a上に位置している。
【0044】
次に、下部ドアの下端部(先端部)を案内しながら、下部ドアを下部ドアと上部ドアとが十分に折り畳まれた状態まで上昇させるための機構について説明する。
【0045】
図11及び図12を参照すると、チャンネル状の柱部1b内部には、鉛直方向に延在する案内面42(図15参照)が形成されている。一方、下部ドア2bの下端部には、コロ40の下部ドア2bに対する縦方向取付位置を調整するためのコロ位置調整機構32が取り付けられている。
【0046】
図12及び図13を参照すると、下部ドア2bの下端部には、ブラケット33が締結されている。ブラケット33の側部鉛直面には長穴34,34が形成され、ブラケット33には長穴34,34及び長穴34,34を挿通するボルト35,35を介して支承軸36が締結されている。さらに、ブラケット33上には、めねじ(第1のねじ部)が刻設された水平プレート部37が形成され、一方、支承軸36上にはめねじ(第2のねじ部)が刻設された凸部38が形成されている。水平プレート部37及び凸部38のめねじには、調整ねじ39が螺合されている。取付者は、支承軸36とブラケット33が完全に締結されていない状態で、調整ねじ39を回転操作することによって、長穴34,34とボルト35,35間の隙間分、コロ40の下部ドア2bに対する縦方向位置を調整することができる。
【0047】
また、柱部1bの下部1cには、対向面43(図15参照)に対向してリブ41が形成されている。リブ41の上部には、コロ40をリブ41下部(初期位置)に案内する傾斜面が形成されている。リブ41において傾斜面下方には、対向面43と一対の平行面をなする鉛直面が形成され、この鉛直面と対抗面43の間は幅が狭くされている。荷箱ドア閉止状態では、対向面43とリブ41の鉛直面間にコロ40が挟持される。このようなリブ41を設けたことにより、荷箱ドア閉止状態において、コロ40を介して下部ドア2bが荷箱内側に寄せられ、下部ドア2b左右両側に取り付けられたシール部材と左右の柱部1bとの密着度、及び下部ドア2b下端に取り付けられたシール部材31と台枠との密着度が増す。
【0048】
次に、この荷箱ドアはね上げ装置の動作を荷箱ドアを開放する場合について説明する。図14は図11に示した装置の動作図であり、カバーを取り去った状態を示している。まず、図11及び図4を参照して、操作者が、閉止位置にある下部ドア2bをデッドポイントを超えて持ち上げると、ばね19が伸張され、ばね19に蓄積されていた弾性エネルギーによって、ピン14はシャフト9の回りを図4中時計方向にさらに回動していく。図4、図11及び図14を参照すると、これに伴って、シャフト9も図4中時計方向に回転し、第2のアーム(リンク部材のアーム部)8と第1のアーム6が互いに開脚するよう第2のアーム8が上方へ引き上げられ、上部ドア2aは、ばね19が柱部1bに作用するばね力の反力を受けて、独りでにはね上がっていく。
【0049】
さらに、図15を参照して、このとき、下部ドア2bは、その下端部に取付けられたコロ40が柱部1b内の案内面42と摺動しながら上昇していく。ここで、コロ40の縦方向位置は、図14に示すように上部ドア2aと下部ドア2bが十分に折り畳まれ、すなわち、荷箱が十分に開放された状態になるまで、下部ドア2bが上昇可能に調整されている。換言すれば、コロ位置調整機構32を設けたことによって、荷箱ドア開放時、コロ40が案内面42及び対向面43に過度に押圧されたりすること、或いはコロ40が案内面42上から離脱して下部ドア2bの上昇方向に作用する力が小さくなることがいずれも防止され、この結果、下部ドア2bが十分に上昇しないという不具合が解消される。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、(1)荷箱への取付けが容易であって頑健な荷箱ドアはね上げ装置及びそれを有するバン型トラック、及び(2)荷箱への取付けが容易であって頑健な折畳み式荷箱ドアはね上げ装置及びそれを有するバン型トラックが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は本発明の実施例1に係る荷箱ドアはね上げ装置が適用されるバン型トラックの外観図であり、(A)は荷箱ドア閉止状態、(B)は荷箱ドア開放状態をそれぞれ示す。
【図2】本発明の実施例1に係る荷箱ドアはね上げ装置の側面図である。
【図3】図2の正面図である。
【図4】図2に示した装置からカバーを取り去った様子を示す側面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】図4中のA−A断面図又はB−B断面図である。
【図7】図4中のC−C断面図である。
【図8】図5中のD−D断面図である。
【図9】図2に示した装置の動作図であり、カバーを取り去った状態を示す。
【図10】(A)及び(B)は本発明の実施例2に係る荷箱ドアはね上げ装置が適用されるバン型トラックの外観図であり、(A)は荷箱ドア閉止状態、(B)は荷箱ドア開放状態をそれぞれ示す。
【図11】本発明の実施例2に係る荷箱ドアはね上げ装置の側断面図である。
【図12】図11の要部拡大側断面図である。
【図13】(A)は図12に示したコロ位置調整機構の正面図、(B)は(A)の側面図、(C)は(A)の平面図である。
【図14】図11に示した装置の動作図であり、カバーを取り去った状態を示す。
【図15】図14中のE−E断面図である。
【符号の説明】
1a 門柱の梁部
1b 門柱の柱部
1c 柱部の下部
2 荷箱ドア
2a 上部ドア
2b 下部ドア
3 ゴムヒンジ
3a 枢軸
4 三角プレート
5 ピン
6,6 第1のアーム
7 ピン
8 第2のアーム
9 シャフト
10 スリーブ
11 軸ピン
12 ガセット
13,13 軸受部材
14 ピン
15 ロッド
16 調整ナット
17 一方のばね支持部材
18 他方のばね支持部材
19 ばね
20 三角プレート
21 ピン
22 一方のカバー取付部材
23 ストッパ
24 他方のカバー取付部材
25 カバー
30 ヒンジ
31 シール部材
32 コロ位置調整機構
33 ブラケット
34,34 長穴
35,35 ボルト
36 支承軸
37 水平プレート部
38 凸部
39 コロ位置調整ねじ
40 コロ
41 リブ
42 案内面
43 対向面

Claims (4)

  1. バン型トラックの荷箱と、
    前記荷箱を開閉するための荷箱ドアと、
    前記荷箱の枠を形成する鳥居において鉛直方向に延在する柱部にその一端が枢着された第1のアームと、
    前記第1のアームの他端にその一端が相互回動可能に連結され、その他側が前記鳥居の柱部から前記荷箱ドアに亘り水平方向に沿って延在して前記荷箱ドア上に軸支されたリンク部材と、
    前記リンク部材の他端にその一端が相互回動可能に連結されたロッドと、
    前記ロッドの他端に対して支持された一方のばね支持部材と、
    前記荷箱ドア上に枢着され、前記一方のばね支持部材と対向する他方のばね支持部材と、
    前記一方のばね支持部材と前記他方のばね支持部材の間に介装され、前記荷箱ドア開閉時には前記ロッドの回動に伴って変位しながら前記鳥居の柱部と前記荷箱ドアとの間に付勢力を作用するばねと、
    を有し、
    前記荷箱ドアの閉止位置から所定の回動位置まで、前記リンク部材と前記ロッドの連結点と、前記他方のばね支持部材の枢軸とを結ぶ軸線より、前記リンク部材の回転軸が前記荷箱と反対側に位置すること、
    前記荷箱ドアの枢軸と、前記第1のアームと前記リンク部材の連結点とを結ぶ軸線より、前記第1のアームの枢着点が前記荷箱側に位置すること、
    を特徴とするバン型トラック。
  2. 前記リンク部材は、鉛直方向に延在して前記第1のアームの他端にその一端が相互回動可能に連結されたアーム部と、前記鳥居の柱部から前記荷箱ドアに亘り水平方向に沿って延在して前記アーム部の他端にその一側が固定ないし一体化されたシャフト部と、前記シャフト部の他側に嵌装されて一体化されると共に、前記荷箱ドア上に軸支されたスリーブ部と、を備えたことを特徴とする請求項1記載のバン型トラック。
  3. 前記他方のばね支持部材上に、前記ロッド、前記一方のばね支持部材、前記ばね及び該他方のばね支持部材を覆うカバーが取り付けられたことを特徴とする請求項1又は2記載のバン型トラック。
  4. バン型トラックの荷箱と、
    前記荷箱に対して枢着された上部ドアと、前記上部ドアに対して枢着された下部ドアと、を含み、該荷箱の開放時、該上部及び下部ドアが互いに折り畳まれながらはね上げられる荷箱ドアと、
    前記荷箱の枠を形成する鳥居において鉛直方向に延在する柱部にその一端が枢着された第1のアームと、
    前記第1のアームの他端にその一端が相互回動可能に連結され、その他側が前記鳥居の柱部から前記上部ドアに亘り水平方向に沿って延在して前記上部ドア上に軸支されたリンク部材と、
    前記リンク部材の他端にその一端が相互回動可能に連結されたロッドと、
    前記ロッドの他端に対して支持された一方のばね支持部材と、
    前記上部ドア上に枢着され、前記一方のばね支持部材と対向する他方のばね支持部材と、
    前記一方のばね支持部材と前記他方のばね支持部材の間に介装され、前記荷箱ドア開閉時には前記ロッドに伴って変位しながら前記鳥居の柱部と該上部ドアとの間に付勢力を作用するばねと、
    前記鳥居の柱部内部に形成され、鉛直方向に延在する案内面と、
    前記下部ドアの先端部に取り付けられ、前記荷箱ドアの開閉に伴って前記案内面上を摺動するコロと、
    前記下部ドアに取り付けられたブラケットと、
    前記ブラケットに形成された長穴と、
    前記長穴を介して、前記コロの支承軸と前記ブラケットを締結する締結部材と、
    前記ブラケットに形成された第1のねじ部と、
    前記支承軸上に形成された第2のねじ部と、
    前記第1及び前記第2のねじ部に螺合された調整ねじと、
    を有する、ことを特徴とするバン型トラック。
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