JP4311802B2 - 手術用拡大観察装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は術部を拡大観察しながら手術を行う際に用いる手術用拡大観察装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、術部を拡大観察しながら手術を行う際に術部と観察者の間に配置して用いられる小型の手術用拡大観察装置が、特公昭55−9217号公報において知られている。この手術用拡大観察装置は術者の頭部に装着して使用される。この手術用拡大観察装置には拡大下の照明光量不足を補う目的で光源が配設されている。
【0003】
これとは別に、特開昭63−210908号公報にはレンズ単独で拡大観察するようにした観察装置が提案されている。実際の手術に供ぜられる場面でこの観察装置は図示しない支持装置によって空間的に支持される。さらに、この種の手術作業を行うためには立体観察が必須であるため、上記観察装置のレンズは口径が比較的大きなものが使用される。
【0004】
一方、特開平3−205049号公報に開示されている手術用顕微鏡は術部を照明する光源を備え、術部を照明しながら拡大観察し、または撮影するようになっている。
【0005】
また、特開昭59−50418号公報にはテレビカメラによって撮影されるように構成した手術用顕微鏡の鏡体部が開示されている。そして、実際の手術に供ぜられる場面では手術用顕微鏡の鏡体部が術部の近くに配置されて使用される。
【0006】
さらに、特開平3−205049号公報には術部の汚染を防止する目的で、鏡体部をドレープによって完全に覆うようにしたものが提案されている。
【0007】
一般に、拡大観察用の光学系には凹または凸レンズなどの光学部材が用いられている(特開昭63−210908号公報)。さらに、観察部は光学部材と、これを支持する本体フレームとで構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特公昭55−9217号公報において知られる手術用拡大観察装置にあっては手術中、常に装置を術者の頭部に装着しておかなければならず、長時間に及ぶ手術では装置の重量によって術者に大きな疲労を招く。また、手術中は術部のみを観察しているわけではなく、例えば、術前のCTやMRIのモニター画面の像をしばしば観察する必要があるが、モニター画面を観察する場面では頭部から手術用拡大観察装置をその都度、着脱することを余儀なくされる。このため、本手術用拡大観察装置により術部を汚染しないように術者には大変な注意力が要求される。さらに、術部から長い距離をあけて拡大観察しているため、術者の頭部が多少動いただけでも視野を見失ったり、あるいは視野を安定させ難く、作業性が非常に悪い。
【0009】
これに対して上述した特開昭63−210908号公報に開示された観察装置では図示しない支持装置によって観察装置部を保持しながら使用するため、視野観察の安定性がよく、視野を見失ったり、視野が不安定になったりするような問題は回避される。しかし、比較的大きな口径のレンズを術部に近い位置に配置しなければならないため、術部を汚染しやすくなってしまう。
【0010】
一方、特開平3−205049号公報の手術用顕微鏡では術部を照明しながら拡大観察し、または撮影するために微細な手術、いわゆるマイクロサージャリーには大変に便利な装置であるが、実際には2倍から3倍の拡大で充分な手術も多くあり、こういった場面で使用する場合には大掛かり過ぎる装置と言わざるを得ない。しかも、大型な装置であるために手術室への移動に手間かかかる上、手術室内で必要以上に広く場所を取る。また、術部の汚染を防止するためのドレープも大きく複雑で、そのドレープの装着作業に手間がかかる。
【0011】
さらに、特開昭59−50418号公報に示される手術用顕微鏡にあってはその顕微鏡の鏡体部及び撮影装置が術部の近くに配置されるため、手術作業の邪魔となる。
【0012】
また、特開昭63−210908号公報に示される観察装置はレンズ単独で拡大観察するものであるため、レンズの口径を大きくした場合、そのレンズの厚みが増して大型化すると共に高重量化する。その結果、手術作業の邪魔になり、また、そのレンズを支持する支持装置が大掛かりなものとなる。
【0013】
さらに、特開昭63−210908号公報に示される観察装置はレンズとこれを支持するフレームによって構成されているが、これをガスなどで滅菌、消毒しようとした場合、その両者の連結部の隙間部分へのガス進入が不十分となる可能性があり、これを回避するためには長時間のガス滅菌処理が必要であり、高コスト化を招く。また、組み立て構造とするため、その部品そのものが高価になり、特に術者の滅菌作業を省略可能なディスポーサブル化することは困難である。
【0014】
本発明は上記課題に着目してなされたもので、その第1の目的は、視野観察の安定性が良く、しかも、術部の汚染を防止することができるようにした手術用拡大観察装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、例えば、術部の照明または撮影を含む2倍から3倍程度の拡大で充分な手術の場面でも簡便かつ安価に使用することが最適な手術用拡大観察装置を提供することである。
本発明の第3の目的は、レンズの口径を大きくした場合であっても、そのレンズの厚みが増さずに、レンズとそれを支持する支持装置の小型化と軽量化することができると共に、その手術作業が容易な手術用拡大観察装置を提供することである。
本発明の第4の目的は、術者の滅菌作業を省略可能なディスポーッサブル化を経済的に達成できる手術用拡大観察装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】
請求項1の発明は、術部と観察者の間に配置可能で術部拡大観察用の単一の光学系を含み、更に術部撮影用光学系及び術部照明用光学系のうち少なくとも一方の光学系を含む観察部と、上記観察部を空間的に支持すると共に、照明用光源からの光を導く照明用導光手段及び撮像素子に術部撮影光を導く撮影用導光手段のうち少なくとも一方の導光手段を含んだ支持部と、上記観察部を上記支持部とは別に予め滅菌消毒しておけるようにして上記支持部に上記観察部を着脱可能に連結可能であると共に、上記観察部を上記支持部に連結したとき、上記観察部の光学系をこの光学系に対応する上記支持部の導光手段に接続する接続部分を内蔵した連結部と、を具備したことを特徴とする手術用拡大観察装置である。
【0016】
請求項2の発明は、上記拡大観察用の単一の光学系をフレネルレンズで構成したことを特徴とする請求項1に記載の手術用拡大観察装置である。
【0017】
請求項3の発明は、上記観察部を単体のプラスチックで構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の手術用拡大観察装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る手術用拡大観察装置について説明する。
【0020】
(構成)
図1は手術用拡大観察装置を示し、同図中、1はその手術用拡大観察装置における観察部である。観察部1はフレーム2を有し、このフレーム2にはガラス製の術部拡大観察用のレンズ3,4が設けられている。術者はこの2枚のレンズ3,4を介して両眼で術部を拡大観察する。本発明ではこれを単一光学系と扱う。
【0021】
また、上記フレーム2の側壁には円柱形状をなした接続用突起5が配設され、この接続用突起5は側方に向けて突出している。この接続用突起5の周面には全周にわたり環状にV状の溝6が形成されている。この観察部1は使用に供される前に予め滅菌消毒が施される。
【0022】
図1中、7は手術用拡大観察装置における支持部であり、この支持部7によって上記観察部1を支持するようになっている。支持部7はベット固定部8、第1アーム9、第2アーム10、第3アーム11を順次連結した構成であり、具体的には上記べット固定部8は手術用ベット12の側壁に対して支持され、上記第1アーム9は上記ベット固定部8に対して鉛直な回転軸Aまわりに回転自在に接続され、上記第2アーム10は第1アーム9に対して紙面に垂直、つまり水平な回転軸Bまわりに回転自在に接続され、上記第3アーム11は第2アーム10に対して紙面に垂直で、水平な回転軸Cまわりに回転自在に接続されている。
【0023】
ここで、それぞれの部材が回転運動する際には摩擦力等による自立可能な適度な抵抗力を持たせており、移動操作後の位置にその抵抗力で、上記観察部1を支持した支持部7の姿勢を保持し得るようになっている。
【0024】
上記第3アーム11の先端部分には上記接続用突起5と係合する接続穴13が同軸的に形成されており、この接続穴13の内周には上記接続用突起5のV状の溝6に向けて突き出し、その溝6と組み合わせて、クリック動作を行う複数のボールクリック14が内蔵されている。従って、観察部1は支持部7に着脱自在であり、その支持部7により観察部1は術部と観察者の間の空間に入り込んで任意の空間位置に支持される。
【0025】
(作用)
手術用拡大観察装置を使用する場合、初めに使用者は、手術用ベット12に支持部7を固定する。次に、使用者は支持部7とは別に予め滅菌、消毒が施されて供給される観察部1を上記支持部7に接続する。このとき、観察部1の接続用突起5を支持部7の接続穴13に差し込むことにより装着する。つまり接続穴13に挿入された接続用突起5が、その接続穴13の底部に突き当たると同時に、V状の溝6にボールクリック14のボールが自動的に落ち込み係合する。これによって観察部1は支持部7に接続される。この接続作業は当然ながら清潔な使用者によって行われる。
【0026】
図1で示す如く、術者15は観察部1を移動させて、患者16と術者15の間の手術作業に最適な位置に観察部1を配置する作業を行う。この観察部1を移動させる操作に伴い、相応する動きが支持部7の各部に起きる。すなわち、支持部7の第1アーム9がベット固定部8に対して回転軸Aまわりに回転して動き、第2アーム10が第1アーム9に対して回転軸Bまわりに回転して動き、第3アーム11が第2アーム10に対して回転軸Cまわりに回転して動く。観察部1を所定の位置に移動させた後は各部材間に作用する前述の抵抗力によりその観察部1を位置させた位置に保持される。
【0027】
手術中、術部17はレンズ4、レンズ3を順に介して、術者15により観察される。その状態で、例えば、メス18で術部17を切開するなどの手術作業が行われる。手術後は前述と逆の手順及び作用で観察部1を支持部7から取り外す。
【0028】
(効果)
本実施形態によれば、使用する際に予め滅菌消毒が施された観察部1を支持部7に装着して使用に供される。このため、観察部1によって術部を汚染する虞がなく、術部を汚染しないように注意する術者の負担を大幅に軽減することができる。また、支持部7で観察部1を支持しながら観察部1を使用できるから視野が安定的に得られ、視野を見失うことがなく、作業性が良い。また、大型な装置である必要はないためにその取り扱いが簡便であり、手術室内で広い場所を占有しない。また、術部の汚染を防止するためにドレープを装着する場合にはその装着作業の手間がかからない。さらに、術部拡大観察用の単一光学系がガラス製のレンズ3,4で構成されているため、観察像が非常に鮮明である。
【0029】
[第2の実施形態]
図2を参照して、本発明の第2実施形態に係る手術用拡大観察装置について説明する。
【0030】
(構成)
図2中、19は第2実施形態に係る手術用拡大観察装置の観察部であり、この観察部19はフレーム20を有し、このフレーム20にはプラスチック製の術部拡大観察用の非球面レンズ21が組み込まれ、さらに撮影用対物レンズ22及び反射プリズム23から成る術部撮影用の光学系が組み込まれている。
【0031】
上記フレーム20の側壁には円筒形をなした接続用突起24が配設されており、この接続用突起24の外周にはその全周にわたり環状にV状の溝25が形成されている。そして、この接続用突起24を利用して支持部7の第3アーム11の端部に形成された接続穴26に差し込まれて着脱自在に装着されるようになっている。この接続穴26にはその内方に向けて弾性的に突き出し、上記V状の溝25と組み合わせてクリック動作を行うボールクリック27が内蔵されている。つまり、この接続形式は前述した第1実施形態のものと同様である。従って、観察部19は支持部7により空間的に支持することができる。
【0032】
上記接続用突起24は略筒状に形成され、その内孔には上記撮影用対物レンズ22及び反射プリズム23を含む術部撮影用の光学系が組み込まれている。
そして、この観察部19は使用者に供給される前に予め滅菌消毒が施される。
【0033】
また、上記支持部7における第3アーム11内には、上記術部撮影用の光学系に対向して、結像レンズ28から成る導光手段と、この導光手段を介して受けた像を撮影する撮像素子29が内蔵されている。本実施形態における支持部7はその第3アーム11の内部の構成を除き、上述した第1実施形態のそれと同一である。
【0034】
(作用)
第1実施形態と同様に初めに使用者は手術用ベット12に支持部7を固定するが、この固定に関する作用は第1実施形態の場合と同様なものであるためにその説明を省略する。
【0035】
次に、使用者は支持部7とは別に供される、予め滅菌、消毒が施された観察部19を支持部7に接続する。このとき、接続用突起24を接続穴26に挿入する。すると、挿入された接続用突起24が接続穴26の底部に突き当たると同時に、V状の溝25にボールクリック27のボールが自動的に落ち込み係合する。これによって観察部19は支持部7に接続される。この接続作業は当然ながら清潔な使用者によって行われる。
【0036】
そして、術者15は、第1実施形態と同様に観察部19を移動させ、患者16と術者15の間の手術作業に最適な位置に観察部19を配置する。観察部19の移動に伴い、ベット固定部8に対して第1アーム9が、第1アーム9に対して第2アーム10が、第2アーム10に対して第3アーム11がそれぞれ回転軸A,B,Cまわりに回転し、移動後は前述の抵抗力によりその位置に観察部19が保持される。
【0037】
手術中、術部17はレンズ21を介して術者15により観察される。その状態で、例えば術部17をメス18で切開するなどの、手術作業が行われる。術部17の様子は撮影用対物レンズ22を介した後、反射プリズム23で反射され、さらに、結像レンズ28によって撮像素子29に結像し、撮影される。そして、図示しないモニター画面に観察像を表示したり、あるいは公知の記録装置に記録させたりする。手術後は前述と逆の手順及び作用で観察部19を支持部7から取り外す。
【0038】
(効果)
本実施形態によれば、術部拡大観察用の単一光学系がプラスチック製の非球面レンズ21で構成されているため、観察部19が薄型にできる。その結果、観察部19と術部17との距離が広くとれるので、手術作業が行い易い。また、観察部19に撮影用対物レンズ22及び反射プリズム23から成る術部撮影用の光学系が、支持部7に結像レンズ28から成る導光手段、及び撮像素子29が内蔵されているため、術部17の様子を第3者が観察できたり、あるいは記録できたりする。
【0039】
ここで、結像レンズ28及び撮像素子29を支持部7の外に配置し、そこまで光学リレー系などを利用した導光手段で撮影光を導いても同様の効果が得られることは説明するまでもない。
【0040】
[第3実施形態]
図3を参照して、本発明の第3実施形態に係る手術用拡大観察装置について説明する。
【0041】
(構成)
図3中、30は本実施形態における観察部であり、この観察部30はフレーム31内にプラスチック製の術部拡大観察用のフレネルレンズ32と、オプティカルプラスチックファイバー33から成る術部照明用の光学系が内蔵されている。上記フレーム20には円柱形をなした接続用突起34が配設されており、この接続用突起34の外周には、その全周にわたり環状にV状の溝35が形成されている。そして、この接続用突起34を利用して支持部7の第3アーム11の端部に形成された接続穴36に差し込まれて着脱自在に装着されるようになっている。上述の観察部30は使用者に供される前に予め滅菌、消毒が施されるようになっている。
【0042】
本実施形態における支持部7は第3アーム11の内部構成を除き、第1実施形態のそれと同一であるため、その部分の図及び説明を省略する。上記第3アーム11の端部には上記接続用突起34と係合する接続穴36が形成されており、この接続穴36の内周に向け、上記V状の溝35と組み合わせてクリック動作を行うボールクリック37が内蔵されている。従って、観察部30は支持部7により空間的に支持される。
【0043】
また、第3アーム11内にはオプティカルファイバー38から成る導光手段が内蔵され、そのオプティカルファイバー38の一端側はその第3アーム11から導出され、光源装置39に接続されている。
【0044】
(作用)
第1実施形態と同様に初めに使用者は手術用ベット12に支持部7を固定するが、この固定に関する作用についての説明は省略する。次に、使用者は支持部7とは別に供給される、予め滅菌、消毒が施された観察部30を支持部7に接続するが、このとき、接続穴36に挿入された接続用突起34がその接続穴36の底部に突き当たると同時に、V状の溝35にボールクリック37のボールが落ち込み係合する。これによって観察部30は支持部7に接続される。この接続作業は当然ながら清潔な使用者によって行われる。
【0045】
また、第1実施形態と同様に、術者15は観察部30を移動させ、患者16と術者15の間の空間において手術作業に最適な位置に観察部30を配置する。観察部30の移動に伴い、ベット固定部8に対して第1アーム9が、第1アーム9に対して第2アーム10が、第2アーム10に対して第3アーム11がそれぞれ回転軸A、B、Cまわりに回転し、観察部30を移動後は前述の抵抗力によりその位置に保持される。
【0046】
手術中、術部17はレンズ32を介して術者15により観察される。その状態で、例えば術部17をメス18で切開するなどの、手術作業が行われる。また、術部17には光源装置39からの照明光が、オプティカルファイバー38、オプティカルプラスチックファイバー33を介して照射される。手術後は前述と逆の手順及び作用で観察部30を支持部7から取り外す。
【0047】
(効果)
本実施形態によれば、術部拡大観察用の単一光学系がプラスチック製のフレネルレンズ32で構成したので、観察部30がより薄型にでき、その結果、観察部19と術部17との距離がより広くとれるので、手術作業が行われ易い。
【0048】
また、観察部30にオプティカルプラスチックファイバー33から成る術部照明用の光学系が設けられ、支持部7にはオプティカルファイバー38から成る導光手段が内蔵されているため、光源装置39からの照明光を術部17へと導き照明することができる。さらに、観察部30に内蔵される光学部材、つまりフレネルレンズ32とオプティカルプラスチックファイバー33は共にプラスチック製のものであるために軽量であり、これを支持する支持部7への重量負担が軽減される。その結果、支持部7がシンプルな構成のものとすることができる。この点でも手術作業を容易に行うことができるようになる。
【0049】
[第4実施形態]
図4及び図5を参照して、本発明の第4実施形態に係る手術用拡大観察装置について説明する。
【0050】
(構成)
図4は本実施形態における観察部40の使用状態を示し、図5は患者16側から見た観察部40の状態を示す。観察部40はフレーム部分41を含めて単体のプラスチック部材であり、樹脂によりモールド成形して一体に形成したものである。この中には術部拡大観察用のフレネルレンズ領域42a、術部撮影及び術部照明用の反射プリズム領域42b、及び接続用突起部43が、一体に形成されている。この観察部40は使用に供される前に滅菌消毒が予め施される。
【0051】
本実施形態における支持部7は第3アーム11の内部構成を除き、上述した第1実施形態のそれと同一のため、図及び説明を省略する。第3アーム11の端部には、上記接続用突起部43と係合する接続穴44が形成されており、この接続穴44には接続穴44よりもやや内径が小さいOリング45が埋設されている。接続穴44に接続用突起部43を差し込んで係合させることにより、観察部40は支持部7に保持され、空間中に支持されるようになっている。
【0052】
また、第3アーム11内には投光レンズ46、オプティカルファイバー47から成る照明用の導光手段が内蔵され、その一端側は図示しない光源装置に接続されている。さらに、結像レンズ48から成る撮影用の導光手段、及び撮像素子49が内蔵されている。
【0053】
(作用)
第1実施形態と同様に、初めに使用者は手術用ベット12に支持部7を固定する。次に、使用者は支持部7とは別に提供される、予め滅菌、消毒が施された観察部40を支持部7に接続する。このとき、接続用突起部43を接続穴44に挿入すると、挿入された接続用突起部43はOリング45の弾性力により第3アーム11に保持され、これによって観察部40は支持部7に接続される。この接続作業は当然ながら清潔な使用者によって行われる。
【0054】
そして、第1実施形態と同様に術者15は観察部40を移動させ、患者16と術者15の間の手術作業に最適な位置に配置する。観察部40の移動に伴い、ベット固定部8に対して第1アーム9が、第1アーム9に対して第2アーム10が、第2アーム10に対して第3アーム11がそれぞれ回転軸A,B,Cまわりに回転し、移動後は前述の抵抗力によりその位置が保たれる。手術中、術部17はフレネルレンズ領域42aを介して術者15により観察される。その状態で、例えば術部17をメス18で切開するなどの、手術作業が行われる。
【0055】
また、術部17には図示しない光源装置からの照明光が、オプティカルファイバー47、投光レンズ46を介して、反射プリズム領域42bで反射され、照射される。さらに、術部17の様子は反射プリズム領域42bで反射され、結像レンズ48によって撮像素子49に結像し、図示しないモニター画面に表示されたり、あるいは公知の記録装置に記録される。手術後は、前述と逆の手順及び作用で観察部30を支持部7から取り外す。
【0056】
(効果)
本実施形態によれば、拡大観察用の単一光学系、術部撮影用光学系、術部照明用光学系が単体のプラスチック部材のフレネルレンズ領域42a、術部撮影用及び術部照明用の反射プリズム領域42bで構成されている上、接続用突起部43さえも同一部材に形成されているため、予め、滅菌、消毒作業が容易となる。 また、第2実施形態及び第3実施形態と同等の効果が得られることは説明するまでもない。
【0057】
<付記>
1.術部と観察者の間に配置可能で術部拡大観察用の単一光学系を含む観察部と、この観察部を空間的に支持する支持部とを具備し、上記観察部と支持部を着脱可能に連結すると共に、上記観察部は、支持部とは別に予め滅菌消毒しておけるようにしたことを特徴とする手術用拡大観察装置。
2.上記観察部に術部撮影用光学系及び術部照明用光学系のうち少なくとも一方を含むと共に、上記支持部に術部撮影用光学系からの光を撮像素子に導く導光手段及び光源からの光を上記術部照明用光学系に導く導光手段のうち少なくとも一方を含んだことを特徴とする第1項に記載の手術用拡大観察装置。
【0058】
3.上記拡大観察用の単一の光学系をフレネルレンズで構成したことを特徴とする第1項または第2項に記載の拡大観察装置。
4.上記観察部を単体のプラスチックで構成したことを特徴とする第1項、第2項または第3項に記載の拡大観察装置。
【0059】
5.上記観察部を単体のプラスチックで一体にモールド成形したことを特徴とする第1項、第2項または第3項に記載の拡大観察装置。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、視野観察の安定性が良いにも拘らず、術部の汚染を防止することができる手術用拡大観察装置を提供することができる。また、例えば、術部の照明または撮影を含む2倍から3倍程度の拡大で充分な手術の場面でも簡便に使用することができる最適な手術用拡大観察装置を提供することができる。
また、上記レンズの口径を大きくした場合であっても、そのレンズの厚みが増さず、レンズとそれを支持する支持装置の小型化と軽量化することができると共に、その手術作業が容易になる手術用拡大観察装置を提供することができる。 さらに、術者の滅菌作業を省略可能なディスポーッサブル化を経済的に達成できる手術用拡大観察装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る手術用拡大観察装置全体の使用状態の説明図。
【図2】第2実施形態に係る手術用拡大観察装置の観察部の使用状態の説明図。
【図3】第3実施形態に係る手術用拡大観察装置の観察部の使用状態の説明図。
【図4】第4実施形態に係る手術用拡大観察装置の観察部の使用状態の説明図。
【図5】第4実施形態に係る手術用拡大観察装置の観察部の平面図。
【符号の説明】
1…観察部、2…フレーム、3,4…術部拡大観察用レンズ、
5…接続用突起、7…支持部、13…接続穴、14…ボールクリック。

Claims (3)

  1. 術部と観察者の間に配置可能で術部拡大観察用の単一の光学系を含み、更に術部撮影用光学系及び術部照明用光学系のうち少なくとも一方の光学系を含む観察部と、
    上記観察部を空間的に支持すると共に、照明用光源からの光を導く照明用導光手段及び撮像素子に術部撮影光を導く撮影用導光手段のうち少なくとも一方の導光手段を含んだ支持部と、
    上記観察部を上記支持部とは別に予め滅菌消毒しておけるようにして上記支持部に上記観察部を着脱可能に連結可能であると共に、上記観察部を上記支持部に連結したとき、上記観察部の光学系をこの光学系に対応する上記支持部の導光手段に接続する接続部分を内蔵した連結部と、
    を具備したことを特徴とする手術用拡大観察装置。
  2. 上記拡大観察用の単一の光学系をフレネルレンズで構成したことを特徴とする請求項1に記載の手術用拡大観察装置。
  3. 上記観察部を単体のプラスチックで構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の手術用拡大観察装置。
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