JP4310182B2 - 補強用不織基布 - Google Patents
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Description
高強度繊維シートとしては、ガラス繊維糸で保形されたシートが知られている(例えば、特許文献1、図2、特許文献2)。
なお、融点差は、生産性を考慮すると5℃以上、好ましくは20℃以上である。
オレフィン系樹脂の中で、好ましくは、いわゆる狭義のポリオレフィン樹脂、すなわち、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のオレフィン類の単独重合体あるいは共重合体である。狭義のポリオレフィン樹脂は、吸湿性が極めて低いためである。多層フィルムにおける層間接着性およびコスト面を考慮すれば、さらに好ましくは、高融点層として高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)及び低融点層として低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)の組合せである。さらに、多層フィルムの両面側に強化繊維糸が位置する場合も考慮すれば、LDPE/HDPE/LDPEの3層フィルムが特に好ましい。
保形のシート状態は、複数本の強化繊維糸が一方向に引き揃えられてなる一軸強化繊維シート状であってもよい。また、保形のシート状態は、強化繊維糸を縦方向に引き揃えたタテ糸シートと、強化繊維糸を横方向に引き揃えたヨコ糸シートとを積層してなるニ軸強化繊維糸シート状であってもよい。さらに、保形のシート状態は、シートの長手方向を0°として、0°方向に強化繊維糸を引き揃えた糸シート、+α°および―α°(0<α<90)方向に強化繊維糸を引き揃えた糸シート、およびさらに0°方向および/または、90°方向に強化繊維糸を引き揃えた糸シートを積層した多軸強化繊維糸シート状であってもよい。強化繊維糸を引き揃える態様は、一定間隔であってもよいし、密であってよい。
(1)一軸強化繊維かならる補強用不織基布の製造方法および製造装置
(i)左右両側で一対の耳糸を連続的に供給する装置と、多層フィルムを連続的に供給し、上記1対の耳糸間に蛇行状に掛け渡して進行させる装置と、蛇行状の多層フィルムの上面および下面に多数本の強化繊維糸のタテ糸を連続的に供給し整経して合わせる装置と、タテ糸と多層フィルムとが積層された後に、加熱加圧することで多層フィルムの低融点層を溶融し、タテ糸と熱融着により、多層フィルムを貼り合わせ、貼り合わせた不織基布を巻き取る装置から少なくとも構成される補強用不織基布製造装置、および該製造装置が履行する製造方法。
(i)左右両側で一対の耳糸を連続的に供給する装置と、多層フィルムと強化繊維糸を交互にヨコ方向に連続的に供給し、上記1対の耳糸間に蛇行状に掛け渡して進行させる装置と、蛇行状の多層フィルムおよび強化繊維糸の上面および下面に、多数本の強化繊維糸のタテ糸を連続的に供給する装置と、多層フィルムを第2のタテ方向フィルムとして連続的に供給する装置と、上記の強化繊維糸のタテ糸の上部または下部のどちらかに、重なるように配置し、整経し供給してタテ糸とヨコ糸を積層した直後に、加熱加圧することで、タテ方向とヨコ方向に使用した多層フィルム同士を熱融着させると共に、多層フィルムと強化繊維糸とも熱融着させ、貼り合わせた不織基布を巻き取る装置から少なくとも構成される補強用不織基布製造装置、および該製造装置が履行する製造方法。
(ii)左右両側で一対の耳糸を連続的に供給する装置と、ヨコ糸として、強化繊維糸を連続的に供給し、上記1対の耳糸間に蛇行状に掛け渡して進行させる装置と、蛇行状のヨコ糸の上面および下面に多数本の強化繊維糸のタテ糸を連続的に供給し整経して合わせる装置と、上下に、多層フィルムによる、一定間隔で引き揃えたタテ方向フィルム状群とヨコ方向フィルム状群を積層して形成した、メッシュ状のシートを送り出す装置と、タテ糸とヨコ糸が積層された直後に、上部もしくは下部から、もしくは上下両方から、多層フィルムによるメッシュ状のシートを挿入し、加熱加圧することで多層フィルムによるメッシュ状のシートを溶融し、タテ糸と熱融着により、ヨコ糸を貼り合わせた不織基布を巻き取る装置から少なくとも構成される補強用不織基布製造装置、および該製造装置が履行する製造方法。
補助フィルムとして、オレフィン系熱融着多層フィルム(ダイヤテックス社製)を用いた。この補助フィルムは、高融点層が融点135℃の高密度ポリエチレン樹脂、低融点層が融点115℃の低密度ポリエチレン樹脂であり、幅が1.2mm、厚みが55μm、比重が0.9である。多層構造としては、LDPE/HDPE/LDPEの3層構造多層フィルムである。
上記補助フィルムを用い、タテ方向の上部フィルムを2cmピッチで引き揃えたフィルム群1と、下部フィルムを上部フィルム1のフィルム間にフィルムが位置するように2cmピッチで引き揃えた下部フィルム群2と、その間に1cmピッチで横方向に同じフィルムを引き揃えたフィルム群3を挟み込むようにメッシュ状に配置した。このメッシュ状体を、上下電熱ロールを用い、上ロールの温度を115℃、下ロールの温度を80℃、ニップ圧力を1.0kg/cmにし、ライン速度1m/分で熱融着し、巻き取りロール6に巻き取り、メッシュを得た。
ガラスメッシュ 16g/m2
熱融着多層フィルムメッシュ 11g/m2
図3に示したガラスメッシュ製造装置で下記のようにガラスメッシュを製造した。
縦糸としてガラス繊維糸(太さ:300デニール、比重:2.54)を用い、縦方向の上糸を1cmピッチで引き揃えた糸条群31と、下糸を上糸と重なるようにに1cmピッチで引き揃えた糸条群32と、その間に1cmピッチで横方向にガラス繊維糸(太さ:600デニール、比重:2.54)を引き揃えた糸条群33を挟み込むようにメッシュ状に配置した。
縦方向に強化繊維として、カーボン繊維糸(三菱レイヨン社製「パイロフィル®」)を用いる。当該カーボン繊維糸を、12Kで糸幅が約6mmの糸を5mmピッチで縦方向に引き揃えて、隙間の無いようにシート状にしたカーボン繊維糸シート51を供給した。このカーボン繊維糸シートの下から、前記のガラス繊維糸よりなるメッシュ54をシート面に沿わせて挿入し、上下に配置した加熱ロール52、53間をS字状に通し、ニップ条件:30kg/40cm、上下ロール温度:150℃、ライン速度:1m/分で、本発明の補強用不織基布を得た。
強化繊維として、カーボン繊維糸(三菱レイヨン社製「パイロフィル®」)12Kを糸幅が約20mmに開繊した糸を用いた。この糸を用い、縦方向の上糸として4cmピッチで引き揃えた上層糸条群と、下糸を上糸の糸間に糸が位置するために1/2ピッチずれて積層されるように、4cmピッチで引き揃えた下層糸条群を形成した。
上下2層のタテ糸糸状間に1cmピッチで横方向に引き揃えた補助フィルムを挿入し配置した。次に、上ロールに外層がステンレスの電熱ロールを、下ロールに大きさが同一で、外層が耐熱シリコンゴムの電熱ロールを配置し、上ロールの温度を100℃、下ロールの温度を115℃、ニップ圧力を1.0kg/cmにし、ライン速度1m/分で補助フィルムの熱融着により目止めした、1方向強化繊維補強用不織基布を得た。
ガラスメッシュ使用 (メッシュ使用) 57g/m2(比較例1)
熱融着多層フィルム使用 (メッシュ使用) 51g/m2(実施例1)
4、5加熱ロール
6 巻き取りロール
21 カーボン繊維糸シート
22、23 伝熱ロール
24 熱融着多層フィルムメッシュ
25 巻き取りロール
31、32、33 糸状群
34、35 ゴムロール
36 樹脂浴槽
51 カーボン繊維糸シート
52、53 加熱ロール
54 ガラス繊維糸メッシュ
55 巻き取りロール
71 高融点層
72 低融点層
81 補助フィルム
82、83 強化繊維糸
Claims (10)
- 強化繊維糸を補助フィルムで加熱圧着しシート状に保形してなる補強用不織基布であって、強化繊維糸が、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維または鋼繊維であり、無撚りで且つ扁平な形態のマルチフィラメントからなり、補助フィルムが、融点差のある少なくとも2層以上のポリオレフィン樹脂層を含む多層フィルムで構成されていることを特徴とする補強用不織基布。
- 融点差のある少なくとも2層以上のポリオレフィン樹脂層において、高融点層が高密度ポリエチレン樹脂からなり、低融点層が低密度ポリエチレン樹脂から成る請求項1記載の補強用不織基布。
- 強化繊維糸をタテ方向の糸条群とし、補助フィルムをヨコ方向にフィルム状群とし、2層以上積層してなる請求項1または請求項2に記載の補強用不織基布。
- 強化繊維糸を、一定間隔を有するタテ糸方向の糸状群として上下2層で構成し、フィルム状群をその上下間に位置する、3層構成であって、上層糸状群の糸状間に下層糸状群の糸が位置するよう、下層を1/2ピッチずらして積層することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の補強用不織基布。
- 補助フィルムが、融点差のある少なくとも2層以上のポリオレフィン樹脂層を含む多層フィルムを少なくともタテ方向に用いたメッシュ構造フィルムとして、構成されていることを特徴とする、請求項1〜4いずれかに記載の補強用不織基布。
- シート状保形が熱融着で行われている、請求項1〜5いずれかに記載の補強用不織基布。
- 強化繊維糸が開繊糸であることを特徴とする、請求項1〜6いずれかに記載の補強用不織基布。
- 強化繊維糸が複数本一方向に引き揃えられてなることを特徴とする、請求項1〜7いずれかに記載の補強用不織基布。
- 強化繊維糸が、強化繊維糸をタテ方向に引き揃えたタテ糸シートと、強化繊維糸を横方向に引き揃えたヨコ糸シートからなる2軸強化繊維糸シートを形成していることを特徴とする、請求項1〜7いずれかに記載の補強用不織基布。
- 強化繊維糸が、シートの長手方向を0°として、0°方向に強化繊維糸を引き揃えた糸シート、+α°および−α°(0<α<90)方向に強化繊維糸を引き揃えた糸シート、およびさらに0°方向および/または、90°方向に強化繊維糸を引き揃えた糸シートからなる多軸強化繊維糸シートを形成していることを特徴とする、請求項1〜7いずれかに記載の補強用不織基布。
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