図4は本発明の実施例1における撮像装置の上面の構成を示す図であり、図5は同撮像装置の背面の構成を示す図である。
図4および図5において、1は撮像装置、2はファインダー観察用の接眼窓である。3はAE(自動露出)ロックボタン、4はAF(オートフォーカス)の測距点選択ボタンである。5は撮像装置1を縦位置に構えたときに使用する縦位置用AE(自動露出)ロックボタンで、AEロックボタン3と同一の機能を有する。
6は撮像装置1を縦位置に構えたときに使用する縦位置用の測距点選択ボタンで、測距点選択ボタン4と同一の機能を有する。
7は撮影操作を行うためのレリーズボタンであり、第1ストローク操作でSW1がオンし、第2ストローク操作でSW2がオンする構成となっている。
8はメイン電子ダイヤルで、他の操作ボタンと併用して、カメラに数値を入力したり、撮影モードを切り換えたりすることが可能となる。
9は撮影モード選択ボタン、10はAFモード選択ボタンである。11は測光モード選択ボタンで、調光補正ボタンも兼ねている。
12は撮影条件等を表示する外部表示機能を備えた液晶表示パネルからなる外部表示器である。なお、外部表示器12の表示内容については後述する。
13は外部液晶器12の裏面に設置されている不図示のバックライト照明装置をオン/オフするための表示パネル照明ボタンである。14は露出の補正を行うための露出補正ボタンである。
図5において、15は不図示のアイピースシャッターを駆動させるための、アイピースシャッターレバーである。このアイピースシャッターレバー15を時計回り方向に回動させることにより、不図示のアイピースシャッターが接眼窓2を覆い、接眼窓からの光の入射を防ぐことができる。
16は視度の調整を行うための、視度補正ダイヤルである。この視度補正ダイヤル16を回転させることにより、不図示の視度補正レンズが駆動し、視度調整を行うことができる。
17はメイン電子ダイヤル8と同様の機能を備えた、サブ電子ダイヤルである。撮影モード選択ボタン9とメイン電子ダイヤル8によりマニュアルモードが設定された時には、絞り値の入力設定、プログラムモード(P)・シャッター優先モード(Tv)・絞り優先モード(Av)においては測光した適正露出に対し、カメラの制御露光量を変更する露出補正量の入力設定を行うものである。
18はこのサブ電子ダイヤル17による入力機能をロックするダイヤルロックスイッチ、19は本撮像装置の全ての動作を禁止するメインスイッチである。
20は撮影された画像を表示する際や本撮像装置の設定状態などを表示するカラー液晶ディスプレイを有する表示部(以下、LCD)である。
なお、本実施例におけるLCD20は透過型液晶を用いているため、LCD20の駆動だけでは画像を視認することはできない。このため、その裏面には不図示のバックライト照明が設けられている。
21は画像を記録するための記録媒体が挿入されているメモリスロットを選択するためのメモリスロット選択ボタンである。メモリスロット選択ボタン21を押した後、サブ電子ダイヤル17を回転させることにより、記録媒体の選択を行うことができる。
22はカメラの初期設定を行う際に各種モードを選択するためのメニューボタンである。各モードを選択する時は、このメニューボタン22を押しながらサブ電子ダイヤル17を回転させて希望のモードを選択する。希望のモードが選択された時、メニューボタン22を離すと選択が完了する。その後、選択したモードの機能をオン/オフするためには、選択ボタン23を押しながらサブ電子ダイヤル17を回転してオン/オフのどちらかを選択後、選択ボタン23を離すことで選択が完了する。
24は記録媒体内に記録されている画像データ(画像ファイル)を、LCD20に表示させるためのディスプレイボタンである。ディスプレイボタン24を押しながらサブ電子ダイヤル17を回転させることで、画像ファイルが順次LCD20に表示され、希望の画像を選択した後ディスプレイボタン24を離すことで選択が完了し、LCD20に表示される。
25は記録媒体に記録されている画像ファイルを消去するための消去ボタンで、ディスプレイボタン23とサブ電子ダイヤル17にて画像を選択した後、消去ボタン25を押すことで、該画像データの消去が可能である。
26は撮影した画像ファイルの圧縮率や画像サイズなどを選択する記録画質選択ボタンである。メニューボタン22とサブ電子ダイヤル17とで画質変更モードを選択した後、この記録画質選択ボタン26とサブ電子ダイヤル17にて希望の圧縮率や画像サイズを選択し、記録画質選択ボタン26を離すことで選択が完了する。
27は予め不図示のメモリに記憶されているホワイトバランス調整値を選択するためのホワイトバランス選択ボタンである。メニューボタン22とサブ電子ダイヤル17とでホワイトバランス変更モードを選択した後、ホワイトバランス選択ボタン27とサブ電子ダイヤル17にて希望のホワイトバランス調整値を選択し、ホワイトバランス選択ボタン27を離すことで選択が完了する。
28はメモリスロットカバー開閉つまみで、このメモリスロットカバー開閉つまみ28を反時計回り方向に回すことで、メモリスロットカバー29が開放され、記録媒体の装着や中に収納されている記録媒体の取り外しを行うことが可能となる。
30はアクセスランプで、装着されている記録媒体に撮影した画像ファイルを書き込む時や、記録媒体に書き込まれた画像ファイルを読み出す場合など、記録媒体にアクセス中であるときに点滅する。
さらに、本撮像装置に搭載されたアクセスランプ30は、2つの異なる色での発光が可能である。これにより、2つの記録媒体が装着されているときは、アクセスしている記録媒体によってアクセスランプ30の色を変えることできるので、撮影者はどちらの記録媒体へアクセスしているかを確認することができる。
31は撮像装置1のグリップ部内に配置されている第1のメモリスロット(第1の媒体装着部)である。33は第1のメモリスロット31に装着されている第1の記録媒体を取り外すために操作される第1のカード取り外しボタンである。
32は、撮像装置1のグリップ部内に配置されている第2のメモリスロット(第2の媒体装着部)である。33は第2のメモリスロット32に装着されている第2の記録媒体を取り外すために操作される第2のカード取り外しボタンである。
35は本撮像装置を駆動するための電源電池である。なお、本実施例の撮像装置は、一眼レフタイプの撮像装置であり、後述する撮影レンズが不図示のマウントを介して装着されることにより、撮像が可能となる。
次に図6を用いて、外部表示器12の表示内容について説明する。図6において、12aは設定されている撮影モードを表示する指標であり、図6においてはマニュアルモード(M)が設定されている状態を表示している。
12bは、絞り値を表示する7セグメントであり、12cはシャッタースピードを表示する7セグメントである。
12dは撮影可能枚数を表示する7セグメントであり、12hは現在書き込みを行っているメモリカードを表示する指標である。
なお、本撮像装置においては、コンパクトフラッシュ(登録商標)(以下、CFとも記載する)とSDメモリカード(以下、SDとも記載する)の2種類のメモリカードの装着が可能であるように構成されている。また、コンパクトフラッシュ(登録商標)が装着されるメモリスロットには、マイクロドライブ(磁気記録媒体の一例)も装着可能である。そして、両方のメモリカードに対して同様の画像ファイルを同時に記録する「複数記録モード」(第2の記録動作)と、どちらか一方のメモリカードにだけ画像ファイルの記録を行う「通常記録モード」(第1の記録動作)とを備えている。
「複数記録モード」が選択されているときは、指標12hに「CF」・「SD」の両方を表示して、7セグメント12dには、記録できる容量が少ない方のメモリカードの撮影可能枚数を表示する。
また、「通常記録モード」が選択されているときには、指標12hに書き込みを行うメモリカードが表示される(「CF」・「SD」のどちらか一方が表示される)。また、そのとき、7セグメント12dには、選択されたメモリカードの撮影可能枚数が表示される。
12eはAFモードの状態を表示する指標であり、12fはドライブモードの状態を表示する指標である。12gは露出補正量をドットにて表示する指標であり、1ドットは1/3段を表している。12jは電源電池35の残り容量の目安を表示する指標であり、12kは測光モードの状態を表示する指標である。
図7には、本実施例の撮像装置の内部構成を示している。本実施例の撮像装置は、不図示のマウントを介して撮像装置1に装着された撮影レンズ150を駆動するレンズ駆動回路122、メカニカルシャッターユニット121、固体撮像素子100、アナログ信号処理回路101、A/D変換器102、メイン信号処理回路103、メモリ108、D/A変換器109、LCD20を駆動する外部映像表示回路110、圧縮/解凍回路112、メモリカード114,116を装着するメモリスロット113,115、コントロール回路120およびCPU(中央演算処理回路)117等から構成されている。なお、固体撮像素子100、アナログ信号処理回路101、A/D変換器102およびメイン信号処理回路103により、データ取得手段が、圧縮/解凍回路112およびCPU117により記録手段が、CPU117により設定手段が構成される。
143はメインスイッチ19の操作によってオン/オフされるメインスイッチであり、本撮像装置の全ての動作の作動・非作動を設定する。
142はダイヤルロックスイッチ18の操作によってオン/オフされるサブ電子ダイヤルスイッチであり、サブ電子ダイヤル17による入力機能を作動・非作動を設定する。
126はレリーズボタン7の第1ストローク操作によりオンする第1スイッチ(SW1)である。127はレリーズボタン7の第2ストローク操作によりオンする第2スイッチ(SW2)である。第1スイッチ126がオンされると、測光および合焦制御が行われ、第2スイッチ127がオンされるとレリーズ動作(撮像および記録動作)が開始される。
128はメイン電子ダイヤル8の回転に連動して信号を発生するメイン電子ダイヤルスイッチである。このメイン電子ダイヤルスイッチ128は、メイン電子ダイヤル8の回転で、例えば90°位相のずれた2ビットの信号をスイッチセンス回路に送る。これにより、メイン電子ダイヤル8の回転方向と回転クリック数が検出される。この回転方向と回転クリック数を検出することで、他の操作ボタンと併用して、CPU117に数値を入力したり、撮影モードを切り換えたりすることが可能となる。
129はサブ電子ダイヤル17の回転に連動して信号を発生するサブ電子ダイヤルスイッチである。このサブ電子ダイヤルスイッチ129は、サブ電子ダイヤル17の回転で、例えば90°位相のずれた2ビットの信号をスイッチセンス回路に送る。これにより、サブ電子ダイヤル17の回転方向と回転クリック数が検出される。この回転方向と回転クリック数を検出することで、他の操作ボタンと併用して、CPU117に数値を入力したり、撮影モードを切り換えたりすることが可能となる。
147はAEロックボタン3(又は縦位置用AEロックボタン5)を押し込むことによってオンするAE(自動露出)ロックスイッチである。148は測距点選択ボタン4(又は縦位置用測距点選択ボタン6)を押し込むことによってオンする測距点選択スイッチである。
149は撮影条件等を表示する外部表示機能を備えた外部表示器12を駆動する外部表示回路である。
LCD20を駆動して撮影画像を表示させる外部映像表示回路110には、画像の表示以外にメモリスロット選択ボタン21、メニューボタン22、選択ボタン23、ディスプレイボタン24の操作に応じて対応するメニュー・設定項目・選択項目等が表示される。
撮影レンズ150は、被写体像を撮像素子100の撮像面に結像させる。本実施例では、撮影レンズ150は、撮像装置1に着脱可能に構成されている。なお、図7では簡略化してあるが、撮影レンズ150は、1枚または複数枚のレンズで構成され、単一の焦点距離(固定焦点)のレンズでもよいし、ズームレンズやステップズームレンズ等のように焦点距離可変のレンズでもよい。また、本発明は、撮影レンズが撮像装置に一体的(着脱不可)に設けられた撮像装置にも適用することができる。
122は撮影レンズ150のフォーカス駆動やズーム駆動を行うためのレンズ駆動回路である。151は露出制御を行うための絞りである。123は絞り151を駆動するための絞り駆動回路である。
145は撮影モード選択ボタン9を押し込むことによってオンする撮影モード選択スイッチ、144はAFモード選択ボタン10を押し込むことによってオンするAFモード選択スイッチ、146は測光モード選択ボタン11を押し込むことによってオンする測光モード選択スイッチである。この測光モード選択スイッチ146は、調光補正スイッチも兼ねている。
例えば、撮影モード選択ボタン9を押しながらメイン電子ダイヤル8を回転させると、Tv優先→Av優先→マニアル→プログラム→Tv優先→Av優先→マニアル→プログラム…と撮影モードが変更され、撮影者の意図する撮影モードを設定することができる。
また、メイン電子ダイヤル8を逆回転させたときは、プログラム→マニアル→Av優先→Tv優先→プログラム→…とモードは変更される。また、撮影モード選択ボタン9とメイン電子ダイヤル8によりTv優先が撮影モードとして設定されている場合には、メイン電子ダイヤル8を回転させることにより撮影者の希望するTv値を設定することができる。また、撮影モード選択ボタン9とメイン電子ダイヤル8によりAv優先が撮影モードとして設定されている場合には、メイン電子ダイヤル8を回転させることにより撮影者の希望とするAv値を設定することができる。
測光モード選択ボタン11とAF選択モードボタン10を同時に押し込んだ状態でメイン電子ダイヤル8を操作すると、撮像時の撮像感度を変更することができる。
測光モード選択ボタン11と撮影モード選択ボタン9を同時に押し込んだ状態でメイン電子ダイヤル8を操作すると、単写・連写・セルフタイマーの何れかからドライブモードを選択することができる。
撮影モード選択ボタン9とAFモード選択ボタン10を同時に押し込んだ状態でメイン電子ダイヤル8を操作すると、AEB(オート露出ブラケット)撮影モードのブラケット段数を設定することができる。
139は表示パネル照明ボタン13を押し込むとオンする表示パネル照明スイッチである。この表示パネル照明スイッチ139がオンすると、外部表示器12のバックライト照明が行われ、暗闇でも表示内容を読み取り可能な状態にする。
138は露出補正ボタン14を押し込むとオンする露出補正スイッチである。この露出補正スイッチ138をオンした状態でメイン電子ダイヤル8を操作すると、露出補正値を設定することができる。
135はメモリスロットカバー29の開閉に応じてオン/オフするスロットカバー開閉検出スイッチである。130はメモリスロット選択ボタン21を押し込むとオンするスロット選択スイッチである。メモリスロット選択ボタン21を押し込み、スロット選択スイッチ130をオンさせた状態でサブ電子ダイヤル17を操作することによって、撮像により得られた画像データの保存先・再生データの取得先・データの管理先のメモリスロットを選択することができる。メモリスロット113には、メモリカード114が着脱自在に装着される。
136はスロット1カード検出スイッチで、メモリスロット113にメモリカード114が装着されたときにオンする。
メモリスロット115には、メモリカード116が着脱自在に装着される。137はスロット2カード検出スイッチで、メモリスロット115にメモリカード116が装着されたときにオンする。
メニュースイッチ131は、メニューボタン22を押し込むとオンするスイッチである。メニューボタン22を押し込み、メニュースイッチ131をオンし、サブ電子ダイヤル17を操作することで、設定項目を選択することができる。このときの設定項目の表示は、LCD20にて行われる。
SELECT(選択)スイッチ132は、選択ボタン23を押し込むとオンするスイッチである。選択ボタン23を押し込み、SELECT(選択)スイッチ132をオンさせ、サブ電子ダイヤル17を操作することで、メニューボタン22で選択した設定項目の設定値を変更することができる。このとき、設定項目の設定値の表示は、LCD20にて行われる。
ディスプレイスイッチ133は、ディスプレイボタン24を押し込むとオンするスイッチである。ディスプレイボタン24を押し込み、ディスプレイスイッチ133をオンさせると、LCD20にメモリカードに入っている画像が表示される。
消去スイッチ134は、消去ボタン25を押し込むとオンするスイッチである。LCD20に画像が表示されているときに消去ボタン25を押し込み、消去スイッチ134をオンさせると、表示されている画像データをメモリカード上から削除することができる。また、消去スイッチ134をオンさせたままの状態で保持すると、LCD20にメモリカードに保存された画像データを一括消去するかどうか問い合わせるメニューが表示される。このとき、サブ電子ダイヤル17を操作して、一括消去を選択し、消去ボタン25を解放して消去スイッチ134をオフさせると、メモリカード内の画像データを一括消去することができる。
124は測光回路で、不図示のフォーカシングスクリーンに結像された被写体像の輝度を、不図示の光学部材を介して測定する。この測光装置124の出力信号に基づいて露光時の露出制御が行われる。
125は焦点検出回路で、該焦点検出回路125の出力信号に基づいて撮影レンズ150のレンズ駆動回路122を制御し、撮影レンズ150にて焦点調節を行う。
121はメカニカルシャッターユニットで、被写体からの光束の撮像面への入射時間を機械的に制御する。このメカニカルシャッターユニット121は、ファインダー観察時には被写体光束を遮光し、撮影時にはレリーズ信号に応じて被写体光束の光路から退避して露光を開始させる先羽根群と、ファインダー観察時に被写体光束の光路から退避し、撮影時には先羽根群の走行(駆動)開始後の所定のタイミングで被写体光束を遮光する後羽根群とを有するフォーカルプレーンシャッターである。
100は固体撮像素子で、撮影レンズ150により結像した被写体像を光電変換して電気信号を出力する。この固体撮像素子100としては、2次元型撮像デバイスが用いられている。この撮像デバイスには、CCD型、CMOS型、CID型等、様々な形態があり、いずれの形態の撮像デバイスを採用してもよい。本実施例においては、光電変換素子(フォトセンサ)が2次元的に配置され、各フォトセンサで蓄積された信号電荷が垂直転送路および水平転送路を介して出力されるインターライン型CCD(電荷結合素子)の撮像素子が採用されている。
また、固体撮像素子100は、各フォトセンサに蓄積される電荷の蓄積時間(シャッター秒時)を制御する、いわゆる電子シャッター機能を有している。
撮影レンズ150を透過してきた被写体光束は、絞り駆動回路123によって駆動される絞り151とメカニカルシャッターユニット121とでその光量が調整され、固体撮像素子100上に投影結像される。このとき、固体撮像素子100は、コントロール回路120を介して電荷の蓄積時間が制御される。固体撮像素子100の受光面(撮像面)に結像した被写体像は、各フォトセンサで光の入射光量に応じた量の信号電荷に変換され、撮像出力信号として順次読み出された後、アナログ信号処理回路101に供給される。
アナログ信号処理回路101は、CDSクランプ回路やゲイン調整回路等を含み、固体撮像素子100から入力した撮像出力信号(アナログ電気信号)をコントロール回路120の制御に基づいて適宜処理する。
アナログ信号処理回路101から出力された信号は、A/D変換器102によってデジタル信号に変換された後、メイン信号処理回路103へ送られる。
メイン信号処理回路103は、ゲイン調整回路104、オフセット回路105、ヒストグラム生成回路107およびデジタル信号処理回路106等からなる。A/D変換器102から出力されたデータは、ゲイン調整回路104およびオフセット回路105を経由して、ヒストグラム生成回路107およびデジタル信号処理回路106へ送られる。
ヒストグラム生成回路107は、A/D変換器102から送られた1画面分のデータから信号レベルに対する撮像出力信号の積算値の分布を示すヒストグラムを作成する。そして、このヒストグラム演算に基づいてゲイン値やオフセット値が決定され、CPU117からコントロール回路120を介してゲインおよびオフセットが制御される。
このように、ゲインとオフセットのコントロールを経由した信号は、デジタル信号処理回路106に送られる。デジタル信号処理回路106は、輝度(Y)信号生成回路および色差(C)信号生成回路を含み、オフセット回路105から入力した信号をY/C信号処理する。そして、デジタル信号処理回路106でY/C信号処理された画像データは、メモリ108に一時記憶される。
このメモリ108に記憶された画像データはデコードされた後、D/A変換器109でアナログ信号に変換され、外部映像表示回路110に供給される。こうして、LCD20には、固体撮像素子100で捉えた映像が表示される。このLCD20には、レリーズボタン7の操作によりオンするレリーズスイッチ(SW2)127によって発せられる撮影開始信号に基づいて撮影した静止画が表示される。
なお、D/A変換器109でアナログ信号に変換された信号は、不図示のビデオ出力端子等から外部映像出力111として取り出すことができる。
また、撮影開始信号の入力に応じて取得された撮像画像データは、メモリ108から圧縮/解凍回路112に導かれ、ここで所定の形式(例えば、JPEG)に従って圧縮処理された後、記録媒体としてのメモリカード114もしくはメモリカード116に記録される。
なお、本実施例では、コンパクトフラッシュ(登録商標)、マイクロドライブ、SDメモリカードが記録媒体として用いられるが、スマートメディアやICカード等、種々の形態の記録媒体を使用していもよい。
メモリカード114もしくはメモリカード116に記録された画像データは、CPU117を介して読み出しが可能であり、該読み出された画像データは、圧縮/解凍回路112で解凍再生処理された後、メモリ108、D/A変換器109を介して外部映像表示回路110に出力され、LCD20に表示される。また、不図示のビデオ信号出力端子等に供給され、他の外部機器にも出力可能である。
CPU117は、該撮像装置内のコンピュータとしての機能を有し、測光回路124、焦点検出回路125、コントロール回路120、ヒストグラム生成回路107、デジタル信号処理回路106、メモリ108、メモリカード114、メモリカード116および各スイッチと接続されており、内蔵されたメモリに格納されたプログラムに従って、露出値や撮影レンズ150の焦点位置等の各種演算を行ったり、自動露光制御、オートフォーカス、オートストロボ、オートホワイトバランス等の制御を行ったり、後述する画像データの記録および再生制御を行ったりする。
また、CPU117は、レリーズボタン7やメイン電子ダイヤル8,サブ電子ダイヤル17,撮影モード選択ボタン9、AFモード選択ボタン10および測光モード選択ボタン11等の操作部から入力される各種信号に基づいて、対応する回路を制御する。特に、本実施例では、CPU117は、「通常記録モード」と「複数記録モード」の設定を自動的に行うために、該設定を制御する。このため、CPU117内には、記録モード設定制御のためのプログラムが格納されている。
測光回路124の出力信号は、CPU117に送られ、このCPU117において露光時間を示す露出制御値が算出される。そして、得られた露出制御値は、CPU117からコントロール回路120に送られ、該コントロール回路120を介して自動露光制御、オートストロボ、オートホワイトバランス等の制御が行われる。
温度センサ119は撮像装置1の温度を測定するセンサである。ブザー128は、主に撮影時の警告などに用いられる。
152はメモリカード114もしくはメモリカード116へのアクセス状態を表示するためのLEDであり、2色発光タイプとなっている。これは図2にて示されたアクセスランプ30に配置されている。
コントロール回路120は、CPU117から送られた露出制御値に基づいて固体撮像素子100の駆動回路を制御する。具体的には、電子シャッター制御モード時には、固体撮像素子100の電荷蓄積時間を、メカニカルシャッター制御モード時には、メカニカルシャッターユニット121の開閉タイミング等を制御する。また、露光時には、絞り駆動回路126を制御する。
次に、図2を用いて、本実施例の撮像装置における記録モード設定シーケンス(プログラム)について説明する。まず、CPU117は、ステップS101で、メモリスロット選択ボタン21が押し込まれ、スロット選択スイッチ130がオンしたかどうかを判別する。スロット選択スイッチ130がオンしていれば、ステップS102に進む。
スイッチS102では、メモリカードの装着状態の検出を行う。メモリカードの装着状態の検出は、スロット1カード検出スイッチ136、スロット2カード検出スイッチ137の状態を検出することによって行われる。スロット1カード検出スイッチ136がオンしていれば、メモリスロット113にメモリカード114が装着されている。また、スロット2カード検出スイッチ137がオンしていれば、メモリスロット115にメモリカード116が装着されている。本ステップでは、両方のカード検出スイッチ136,137がオンしていれば、「複数記録モード」の設定を許可し、ステップS103に進む。一方のカード検出スイッチしかオンしていなければ、「複数記録モード」の設定を禁止し、ステップS104に移行する。
ステップS103では、サブ電子ダイヤルステップ129の入力状況に応じて、「複数記録モード」もしくは「通常記録モード」を設定し、ステップS104でスロット選択スイッチ130がオフしているか否かを判別する。スロット選択スイッチ130がオフしていれば、本シーケンスを終了する。
次に、図3を用いて、本実施例の撮像装置における撮影シーケンスについて説明する。まず、CPU117は、ステップS200で、メインスイッチレバー19が操作された結果、メインステップ143がオンされると、撮像装置は撮影のためのスタンバイ状態になる。
次に、ステップS201において、レリーズボタン7の第1ストローク操作によってレリーズスイッチSW1(126)がオンになると、次のステップS202にて、測光回路124による測光を行うとともに、ステップS203にて、焦点検出回路125による焦点検出とを行う。そして、ステップS204では、ステップS203での焦点検出結果に基づいて撮影レンズ150におけるフォーカスレンズの駆動量を演算し、これをレンズ駆動回路122に送信することで、オートフォーカス駆動を行わせる。
次に、ステップS205では、ステップS202での測光結果に基づいて露出制御値を決定する。
次に、ステップS206では、レリーズボタン7の第2ストローク操作によってレリーズスイッチSW2(127)がオンすると、撮像動作に入る。すなわち、ステップS207では、CPU117はコントロール回路120に露出制御値を送る。コントロール回路120は、固体撮像素子100の電荷蓄積動作を開始させるとともに、ステップS208でメカニカルシャッターユニット121に先幕走行開始信号を出力し、先羽根群(先幕)の開放駆動を開始させる。次のステップS209では、固体撮像素子100への露光と該露光光の電荷蓄積が行われる。
そして、次のステップS210では、コントロール回路120は、先のステップS207でCPU117から送られた露出制御値に基づき決定したTv値に応じたタイミングでメカニカルシャッターユニット121に後幕走行開始信号を出力し、後羽根群の遮蔽駆動を開始させる。こうして、先羽根群と後羽根群による固体撮像素子100への露光動作を終了する。
メカニカルシャッターユニット121における後幕走行の終了後も、固体撮像素子100の電荷値蓄積動作を継続させる。この際、露光時に必要以上の光が入射することで発生するスミアの影響を除去するため、ステップS211では、固体撮像素子100の光電変換素子に蓄積された電荷信号を垂直転送CCDへ移す前に、垂直転送CCDに漏れ込んだスミア成分を読み出す(垂直転送)。そして、このスミア成分を掃き捨てた後、ステップS212へ進む。
ステップS212では、固体撮像素子100の電荷蓄積動作を終了させ、光電変換素子に蓄積された電荷信号を垂直転送CCDへ転送するとともに、電荷信号の読み出し動作である通常読み出しを行う。
次に、ステップS213では、所定の画像処理を行った後、次のステップS214で記録モードの最終設定を行う。この記録モードの最終設定については、後述する。
次に、ステップS215では、ステップS214で設定された記録モードの判別を行う。設定された記録モードが「通常記録モード」であれば、ステップS216に移行する。「複数記録モード」であれば、ステップS217へ移行する。
ステップS216では、メモリスロット選択ボタン21(スロット選択スイッチ130)とサブ電子ダイヤル17とで選択されたメモリカードに、先の撮像動作によって取得された画像データを記録する。これが「通常記録モード」での記録動作となる。
一方、ステップS217では、メモリカード114およびメモリカード116に、取得した画像データを同時もしくは順番に記録する。以上で撮像シーケンスが終了する。
次に、図1を用いて、図3のステップS214で行われる記録モードの最終設定シーケンスについて説明する。
まずステップS301では、CPU117は、図2の記録モード設定シーケンスで使用者によってマニュアル設定された記録モードの判別を行う。「通常記録モード」が設定されている場合はステップS302に移行し、「複数記録モード」が設定されている場合はステップS306に移行する。
ステップS302では、スロット1カード検出スイッチ136およびスロット2カード検出スイッチ137を通じてメモリカードの装着状態を確認する。この段階でメモリカードの装着状態の確認を行う理由は、使用者によって記録モードがマニュアル設定された後に、メモリカードの装着や取り外しが行われる可能性があるからである。
メモリカードが2つのメモリスロット113,115のうち一方だけに装着されていた場合はステップS303に進み、記録モードを「通常記録モード」に最終設定(確定)する。また、両方のスロット113,115にメモリカード114,116が装着されていた場合はステップS304に進む。
ステップS304では、両スロット113,115に取り付けられているメモリカード114,116の種類を比較する。
装着されているメモリカード114,116のうち一方が磁気記録媒体である場合は、ステップS309へ進む。装着されているメモリカードが両方とも電子記録式のものである場合は、ステップS305へ進み、記録モードを「通常記録モード」に最終設定(確定)する。
ステップS309では、記録モードを「複数記録モード」に最終設定(確定)する。
また、ステップS306では、ステップS302と同様にメモリカードの装着状態を確認する。メモリカードが2つのメモリスロット113,115のうち一方だけに装着されていた場合は、ステップS307に進み、ブザー118によって警告音を発する。なお、警告音に代えて又はこれとともに、LCD20又は外部表示器12に警告表示を行ってもよい。一方、両方のスロット113,115にメモリカード114,116が装着されていた場合はステップS308に進む。
ステップS308では、両スロット113,115に装着されているメモリカード114,116の容量および種類の比較を行う。装着されているメモリカード114,116のうち一方が磁気記録媒体である場合、若しくは両方のメモリカードがほぼ同一の記録容量(記録容量の差が所定量より小さい)を有する電子記録式のものである場合はステップS309へ進み、記録モードを「複数記録モード」に最終設定(確定)する。
また、装着されているメモリカード114,116が両方とも電子記録式であるが、記録容量が異なる(記録容量の差が所定量より大きい)場合は、ステップS310へ進む。ステップS310では、ステップS307と同様に、警告動作を行う。
以上説明したように、本実施例によれば、両方のメモリスロットにメモリカードが装着されていた場合にのみ、「複数記録モード」を設定可能とするので、一方のメモリスロットにしかメモリカードが装着されていないにもかかわらず、撮影者が間違えて「複数記録モード」をマニュアル設定し、これが確定してしまうことを未然に防止することができる。
また、例えば「複数記録モード」をマニュアル設定した後、両メモリスロットに装着されていたメモリカードのうち1つを取り外した場合には、警告動作を行うので、撮影者が意図して設定した「複数記録モード」が実行できないまま撮像が行われてしまうことを、確実に防止することができる。
また、「複数記録モード」がマニュアル設定されたが、2つのメモリカードの記録容量が異なることによって、「複数記録モード」での撮像を続けた結果、大きい記録容量のメモリカードにはまだ余裕があるのに、小さい記憶容量のメモリカードによって撮像回数が制限されるといった不具合を事前に撮影者に認識させることができる。
さらに、メモリカードとして、磁気記録媒体のように、電子記録式のものに比べてデータ保存の信頼性の低い記録媒体が使用されていた場合には、自動的に「複数記録モード」が設定されるので、画像データの喪失などの事故を未然に防ぐことができる。