JP4310178B2 - 黒鉛シートおよび電磁波遮蔽材 - Google Patents
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本発明は、上記のごとく電磁波遮蔽性能が高い黒鉛を素材とする黒鉛シートおよび電磁波遮蔽材に関する。
従来例2〜4のシートは、金属や樹脂によって形成された可撓性を有するシートに黒鉛を素材とする黒鉛シートを貼り合わせることによって形成された複合シートである。黒鉛シートは高い電磁波遮蔽性や導電性は有している一方、その強度が弱く可撓性も低いものであるが、従来例2〜4の複合シートでは、可撓性を有するシートによって黒鉛シートの強度と可撓性を補うことができるから、黒鉛シートの高い電磁波遮蔽性や導電性を保ちつつ、破損しにくく可撓性を有するシートを製造することができる。
また、従来例2〜4の複合シートは接着剤によって対象物に貼り付けて使用するが、通常、接着剤は熱伝導性が低いため、接着剤によって対象物からの熱の放出が妨げられてしまう。このため、複合シートを貼り付けたことによって対象物の放熱性が悪化し、対象物が高温となってしまう可能性がある。すると、従来例2〜4の複合シートを貼付けた対象が電子機器等であれば、高温となると故障が発生したり、誤作動を引き起こすおそれがある。
さらに、接着剤が導電性を有していない場合には、複合シートと対象物との界面に静電気が蓄積される可能性がある。接着剤として黒鉛粉末や金属粉末等の導電性の高い物質が混合されたものを使用すれば、上記問題を改善できる可能性はあるが、このような接着剤はそれ自体の価格が高いため、その接着剤を使用することによって複合シートの製造コストが高くなるし、接着剤から分離した黒鉛粉末等の粉塵が発生すれば電気回路のショート等が生じる可能性がある。
第2発明の黒鉛シートは、第1発明において、前記接着剤層の引き剥がし粘着力が、1〜5N/20mmであることを特徴とする。
第3発明の黒鉛シートは、第1または第2発明において、前記接着部が、可撓性を有する素材によって形成された可撓性素材層を備えていることを特徴とする。
第4発明の黒鉛シートは、第1,2または第3発明において、前記接着部が、接着テープであり、該接着テープの背面に、前記黒鉛層が形成されていることを特徴とする。
第5発明の黒鉛シートは、第4発明において、前記接着テープと前記黒鉛層との間に、両者を結合させる結合部が設けられており、該結合部が、両面テープであることを特徴とする。
第6発明の電磁波遮蔽材は、請求項1、2、3、4または5記載の黒鉛シートからなることを特徴とする。
第2発明によれば、接着剤の引き剥がし粘着力を最適に調整しているから、シートを対象物に着脱可能に取り付けることができる。よって、黒鉛シートの貼り直しを容易にすることができるから、黒鉛シートを対象物に取り付ける作業の作業性を向上することができるし、貼り直しの際に対象物が破損することを防ぐことができるし、しかも黒鉛シートの再利用も可能である。
第3発明によれば、可撓性素材層によってシート自体の強度を強くすることができ、かつ可撓性も高くすることができるから、シートを種々の場所や対象物に取り付けることができる。
第4発明によれば、接着部を接着テープとしたので、シートの製造を容易にすることができ、しかも、製造コストを低く抑えることができる。
第5発明によれば、両面テープを介して黒鉛層と接着テープが結合されているから、両者の結合力を強くすることができる。よって、シートを貼り付けた対象物の使用中に、黒鉛層が接着テープからはがれることを防ぐことができ、長期間安定して電磁波遮蔽性を保つことができる。
第6発明によれば、電磁波遮蔽材料を貼り付ければ、貼り付けられた対象物から放出される電磁波を黒鉛層によって遮蔽することができるし、貼り付けられた対象物を電磁波が透過することを黒鉛層によって防ぐことができる。
本発明の黒鉛シートは、黒鉛を主材料とする黒鉛層を有するシートであって、黒鉛層によって電磁波を遮蔽することができるものである。
本発明の黒鉛シートは、例えば、パソコンや携帯電話等のCPUや、各種電子機器のケース等に取り付けて、電磁波遮蔽部材として使用することができるものであるが、以下には代表としてCPUに取り付けて使用する場合を説明する。
黒鉛層2は、膨張黒鉛からなる黒鉛を主材料としたものである。この黒鉛層2は、膨張黒鉛からなる黒鉛だけで形成されたものでもよいし、膨張黒鉛からなる黒鉛と各種の繊維やウィスカー、セラミックス粉末、充填材、樹脂、添加剤等を、1種または2種以上を混合して形成されたものでもよく、本発明の目的を逸脱しない黒鉛層2、つまり所望の電磁波遮蔽性を維持できる黒鉛層2を形成することができるのであれば、黒鉛層2を構成する素材は、特に限定はない。
なお、黒鉛層2の主材料となる黒鉛は膨張黒鉛に限られず、他の物質と混合することによって膨張黒鉛からなる黒鉛を主材料とした黒鉛層2と同程度の可撓性や電磁波遮蔽性を有する黒鉛層を形成できるものであれば、特に限定はない。
接着テープ6はポリエチレンやポリプロピレン等の可撓性を有する素材によって形成された本体シート6aと、その本体シート6aの表面に形成された接着剤層6bとから構成されたものである。接着剤層6bは、例えば天然ゴムや合成ゴム等を素材とする接着剤によって形成されている。この接着剤層6bは、その引き剥がし粘着力が、テンシロン型試験装置を用いてJIS ZO237:2000に従い90度引き剥がし粘着力を測定した場合において、1〜5N/20mmとなるように調整されている。
一方、両面テープ7は、不織布や和紙等の可撓性を有する素材によって形成された本体シート7aと、その本体シート7aの両面に形成された接着剤層7b ,7cとから構成されたものである。接着剤層7b ,7cは、例えば天然ゴムや合成ゴム等を素材とする接着剤によって形成されており、その引き剥がし粘着力が、テンシロン型試験装置を用いてJIS ZO237:2000に従い90度引き剥がし粘着力を測定した場合において、6〜20N/20mmとなるように調整されている。
しかも、黒鉛層2が黒鉛を主材料としているから、電磁波の遮蔽性を高くすることができる。
さらになお、接着テープ6や両面テープ7の厚さは特に限定はなく、黒鉛シート1を使用する対象に応じて最適な厚さとすればよいが、パソコン等のCPUに貼付けて使用する場合には、各テープの厚さを0.2mm以下とすれば、黒鉛シート1が占有するスペース小さくすることができるので、好適である。
さらになお、黒鉛層2自体の強度および可撓性を有している場合には、黒鉛層2の表面に直接上記のごとき接着剤層を設けてもよい。
このため、貫通孔1hが設けられている部分は、CPUの外面が黒鉛シート1によって被覆されておらず、貫通孔1h内の空気、つまり、CPUと黒鉛層2との間の空気に接触することになる。すると、CPUが発生する熱や静電気を、貫通孔1h内の空気を介して黒鉛層2に伝達・拡散させることができ、この黒鉛層2から大気中に伝達・拡散させることができる。
よって、黒鉛シート1を電子機器やコンピュータ等のCPUに貼り付けても、これらの機器やCPUが熱や静電気の影響によって損傷したり誤動作したりすることを防ぐことができる。
なお、貫通孔1hは、その孔径が1〜10mmであって、黒鉛シート1の1cm2あたりの孔面積が0.3〜0.8cm2となるようにすれば、熱拡散性や静電気拡散性を維持しつつ、黒鉛シート1の取扱い性、例えばCPU等への着脱性やシート強度等を向上させることができるので好適である。
2 黒鉛層
5 接着部
6 接着テープ
6b 接着剤層
7 両面テープ
Claims (6)
- 黒鉛を含有する黒鉛層を備えたシートであって、
該シートが、前記黒鉛層を対象物に取り付けるための接着部を備えており、
該接着部が、
その表面に接着剤層を備えており、
該シートには、
その厚さ方向に沿って前記接着部は貫通するが、前記黒鉛層は貫通しないように、複数の貫通孔が形成されている
ことを特徴とする黒鉛シート。 - 前記接着剤層の引き剥がし粘着力が、1〜5N/20mmである
ことを特徴とする請求項1記載の黒鉛シート。 - 前記接着部が、可撓性を有する素材によって形成された可撓性素材層を備えている
ことを特徴とする請求項1または2記載の黒鉛シート。 - 前記接着部が、接着テープであり、
該接着テープの背面に、前記黒鉛層が形成されている
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の黒鉛シート。 - 前記接着テープと前記黒鉛層との間に、両者を結合させる結合部が設けられており、
該結合部が、両面テープである
ことを特徴とする請求項4記載の黒鉛シート。 - 請求項1、2、3、4または5記載の黒鉛シートからなる
ことを特徴とする電磁波遮蔽材。
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