JP4309626B2 - 吸水材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造コストが安価で、且つ優れた生分解性、血液、尿などの体液に対して優れた吸収性能を有する吸水材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
吸水材は、自重の数十倍から数千倍の水を吸水できる樹脂であり、例えばアクリル系吸水材などが知られている。これらの吸水材は、その高い吸水性から広く使い捨て衛生用品に使用されている。しかし、これまでの吸水材は分解性がなく、それを含む衛生用品の処理方法に問題があった。また、血液に対する吸収性能(吸収速度、繰返し吸収能、吸収量等)が不充分であった。
【0003】
生分解性を有する吸水材としては、例えばポリエチレンオキシド架橋体(特開平6−157795号公報等)、ポリビニルアルコール架橋体、カルボキシメチルセルロース架橋体(米国特許4650716号)、アルギン酸架橋体、澱粉架橋体(特開昭55−15634号公報)、ポリアミノ酸架橋体(特開平7−224163号公報、特開平7−309943号公報、特開平8−59820号公報、特開平8−504219号公報、特開平9−169840号公報など)、ガラクトマンナン−金属イオン架橋体(特開平8−59891号公報、特公平3−66321号公報、特開昭56−97450号公報)などが知られている。
【0004】
ところで、これらの生分解性を有する吸水材を非生分解性の合成高分子系吸水材と比較した場合、生分解性を有する吸水材の方が製造コストが高い、吸水性能が低い、吸水後のゲル強度が弱いなどの問題があり実用化には至っていない。そこで、本発明者らはガラクトマンナンとホウ素及びホウ素以外の三価以上の多価金属イオンからなる吸水材が生分解があり、吸水性能、吸水後のゲル強度が優れていることを報告した(特開2002−37924号、特願2001−359302号、特願2001−072127号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に用いられる吸水材に求められる性能としては、一価以上のカチオンを含む尿、血液、経血、汗等の体液、さらに泥水、海水、河川水などの環境中の液体を大量に、かつ速やかに吸収し、保液することが要求される。
【0006】
本発明者らが提案した上記のガラクトマンナンとホウ素及びホウ素以外の三価以上の多価金属イオンからなる吸水材は、極めて有意義なものである。しかしながら、上記したガラクトマンナンとホウ素及びホウ素以外の三価以上の多価金属イオンからなる吸水材の生産性は非常に低く、コストもかかるため、直接尿や血液を吸収するようなおむつ、生理用品などの衛生材料や、医療用の外科用血液吸収物品、手術用廃液処理材などの医用材料に使用するには不適切であった。
【0007】
上記吸水材の製造方法は、水にガラクトマンナンを溶解、膨潤させガラクトマンナンのゾルを作製する工程、ガラクトマンナンゾルにホウ素及びホウ素以外の三価以上の多価金属イオンを添加してガラクトマンナン架橋ゲルを形成する工程及びガラクトマンナン架橋ゲルを脱水、乾燥する工程からなっている。上記吸水材の製造方法における生産性を高める方法としては、ガラクトマンナンゾルの高濃度化が非常に有効な手段である。しかし、ガラクトマンナンの高い増粘作用のために固形分濃度を高めることは困難であり、結果として吸水材の生産性を低くしてしまっている。
【0008】
例えば、高濃度のガラクトマンナンゾルを得る方法として、分子量の低いガラクトマンナンを用いたり、あるいは任意の割合で水と親水性有機溶媒を混合し、その混合溶媒中にガラクトマンナンを添加し、膨潤させるといった方法が考えられる。しかしながら、分子量の低いガラクトマンナンを用いると固形分の高濃度化は可能となるもののゲル強度の低下が生じ、滑りが発生するなどゲルの風合いを悪化させてしまう。また、水と親水性有機溶媒との混合溶媒中にガラクトマンナンを添加すると親水性有機溶媒が存在することにより膨潤が抑制され、固形分の高濃度化が可能となるが、一方で吸水性能の低下を引き起こすため、吸水材の使用量を増加させる必要があり、経済的でない。
【0009】
本発明の目的は、生分解性を有し、血液、尿等の体液の吸収性能に優れ、製造コストの安価な吸水材の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、a)ホウ素及びホウ素以外の三価以上の多価金属イオン及び界面活性剤を含む水溶液を調製し、b)該水溶液にガラクトマンナンを添加し、ガラクトマンナンを架橋させると同時に水で膨潤、水和させてゲル化し、c)得られたガラクトマンナン架橋体を親水性揮発性溶媒と接触させて脱水した後、d)乾燥することを特徴とする吸水材の製造方法を要旨とするものである。
本発明において、好ましくは、b)工程のガラクトマンナンの固形分濃度が10〜40質量%であるものであり、また好ましくは、b)工程により得られた固形物又はc)工程により得られた固形物を、さらに表面架橋剤により処理するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるa)工程で用いられるホウ素以外の三価以上の多価金属イオンとしては、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、イットリウム、セリウムなどが挙げられるが、安価で安全性が高いことからチタン、ジルコニウムが最も好ましい。使用する架橋剤としてはこれらからなる群の1種だけでもよいが、2種以上を使用してもよい。ホウ素イオン、チタンイオン及びジルコニウムイオンなどの形態としては特に限定せず、ガラクトマンナンの有する官能基と反応しうる官能基を2個以上有する化合物であれば特に制限はないが、好ましくは親水性、より好ましくは水溶性の金属塩である。
【0012】
チタニウム塩としては、チタニウム ジイソプロポキシド ビスアセチルアミネート、チタニウム テトラ−2−エチルヘキソキシド、チタニウム テトライソプロポキシド、チタニウム ジ−n−ブトキシ ビストリエタノールアミネート、チタニウム イソプロポキシオクチレン グリコレート、チタニウム ジイソプロポキシ ビストリエタノールアミネート、Tyzor131(デュポン社製)、TyzorGBA(デュポン社製)、塩化チタンが例示される。
【0013】
ジルコニウム塩としては、炭酸ジルコニルアンモニウム、塩化ジルコニウム、ナトリウムジルコニウムラクテート、オキシ酢酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、ジルコニウム モノアセチルアセトネート、ジルコニウムノルマルブチレート、ジルコニウムノルマルプロピレートが例示される。
【0014】
架橋剤の添加濃度としては、ホウ素に関してはガラクトマンナン重量1kg当たり10〜2,000ミリモルが好ましく、50〜1,000ミリモルが特に好ましい。ホウ素以外の三価以上の多価金属イオンに関しては、金属イオンの種類やその形態によって適宜異なるが、ガラクトマンナン重量1kg当たり概ね1〜300ミリモルが好ましく、10〜150ミリモルが特に好ましい。
【0015】
本発明におけるa)工程で用いられる界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤では、混合脂肪酸ナトリウム石けん、半硬化牛脂脂肪酸ナトリウム石けん、ステアリン酸ナトリウム石けん、オレイン酸カリウム石けん、ヒマシ油カリウム石けん等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、高級アルコール硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルナフタレンスルホン酸塩;ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルスルホコハク酸塩;アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリム等のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩;アルキルリン酸カリウム等のアルキルリン酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキル(またはアルキルアリル)硫酸エステル塩;特殊反応型アニオン界面活性剤;特殊カルボン酸型界面活性剤;β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、特殊芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩等のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;特殊ポリカルボン酸型高分子界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル等がある。
【0016】
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル;ポリオキシエチレン誘導体;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンジステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル;グリセロールモノステアレート、グリセロールモノオレエート、自己乳化型グリセロールモノステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルアミン;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;アルキルアルカノールアミド等がある。
【0017】
カチオン性界面活性剤および両面界面活性剤としては、ココナットアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩;ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のアルキルベタイン;ラウリルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイドがあるが、水溶性で、高い発泡性を有するものがより好ましい。
【0018】
ガラクトマンナンに対する界面活性剤の添加量は、界面活性剤にもよるが、ガラクトマンナン100質量部に対して界面活性剤0.05〜20質量部であり、好ましくは0.1〜10質量部、特に好ましくは1〜5質量部である。ガラクトマンナンに対する界面活性剤の添加量が0.05質量部未満の場合、血液吸収特性の改善効果が不十分となる。一方、界面活性剤の添加量が20質量部を超えると、血液吸収速度の改善効果は認められるが、血液吸収量が低下してくる。
【0019】
本発明のb)工程では、上記で得られた水溶液にガラクトマンナンを添加しガラクトマンナンを架橋する。本発明で用いられるガラクトマンナン類とは、D−マンノース主鎖にD−ガラクトース側鎖を持つ多糖類で、グアガム、ローカストビーンガム、タラガム、カシアガム等が知られている。例えば、グアガムの製造方法としては、グア豆の種子から胚乳部分(スプリット)を取り出した後に、湿潤状態で加熱し、ガラクトマンナンをα化(糊化)させ、スプリットをすり潰し、熱風乾燥したあと、破砕する方法などが知られている。本発明で用いられるグアガムとは、このような天然のグアガムだけでなく、これらをガラクトシダーゼやマンノシダーゼなどの酵素で処理することにより得られた酵素処理物、及び化学薬品によりカルボキシル基、ヒドロキシアルキル基、硫酸基、リン酸基などを導入したガラクトマンナン誘導体も含むが、安価であることから未修飾グアガムが好ましい。また必要に応じて、カラギーナン、キサンタンガム、寒天、ペクチン、アルギン酸、タラガントガム、プルラン、ジェランガム、タマリンドシードガム、カードラン、アラビアガム、グルコマンナン、デンプン、セルロース、キチン、キトサン、ヒアルロン酸などのグアガム以外の天然多糖類を混合してもよい。
【0020】
ガラクトマンナンは食品部門(乳製品、アイスクリーム、調味料、ソース、飲料等)において広く用いられている多糖類であり、増粘剤や安定剤として使用されていることからも、安全性の高い材料であると言える。
【0021】
本発明で用いられるガラクトマンナンの分子量は、1万以上が好ましく、より好ましくは5万以上である。分子量が1万未満の場合は金属イオンで架橋してもゲルを形成しないので不適当である。
【0022】
b)工程においてガラクトマンナンを添加する量としては、固形分濃度が10〜40質量%であることが好ましく、15〜25質量%がより好ましい。10質量%未満では製造コストの上昇を招くだけでなく、血液に対しての吸収速度及び繰返し吸収能が低下する。40質量%を超えると吸水量が低下するため、好ましくない。
【0023】
b)工程を行う際の温度は特に限定されないが、反応を促進させるためにも5〜100℃が好ましく、55〜80℃がさらに好ましい。
【0024】
架橋が進むに従いゲルのpHが変化するが、ゲルの最終的なpHは5〜13が好ましく、7〜10がさらに好ましい。このためpHがこの範囲外にある場合は、適宜水酸化ナトリウムや塩酸などを添加してゲルpHを調整すればよい。特にガラクトマンナンは強酸の存在下で加水分解されて低分子化するため、酸性の架橋剤液を用いる場合は架橋剤添加と同時或いは直後にpH調整を行う必要がある。またこのような架橋剤を用いる場合は、加水分解反応速度を遅くするためにできるだけガラクトマンナンゲルを冷却してから添加したほうがよい。冷却温度は1〜10℃の範囲である。ガラクトマンナンが低分子化すると吸水後のゲルの風合いが悪化(滑りが発生)しやすいので、出来るだけ回避することが望ましい。
【0025】
本発明におけるc)工程は、前記工程b)で得られたガラクトマンナン架橋態と親水性揮発性有機溶媒を接触させ、ゲル中の一部又は全部の水分を溶媒中に脱水させ、固形物内の水分を溶媒に置換する工程である。ここで使用する親水性揮発性有機溶媒は特に制限されないが、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール等の低級アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等を挙げることができるが、コストや安全性の面からメタノール、エタノール、iso−プロピルアルコールなどの低級アルコール類が好ましい。
【0026】
該親水性揮発性有機溶媒の使用量は、容量として、ガラクトマンナンからなる架橋ゲル中の水分に対して0.5〜5倍量の使用が好ましく、1〜2.5倍量が特に好ましい。使用量がゲル中の水分に対して0.5倍量未満の場合は、ゲル中の水分の親水性有機溶媒との置換が不十分であり、吸水量、吸水速度が低下する場合がある。また5倍量を超える量を用いても使用量に見合った効果は得られず、コストの上昇を招くだけであり、工業的に好ましくない。
【0027】
親水性揮発性有機溶媒と接触させた後に得られる固形物の形状は特に限定されるものではないが、使用する目的に合わせて種々の形状とすることができる。例えば、顆粒状、フレーク状、シート状、粉末状、断片状、薄片状、棒状、線状などである。例えば顆粒状、粉末状固形物を得る場合は、ゲルを親水性揮発性有機溶媒と接触させると同時に破砕すればよい。破砕する混合装置としては、剪断力の大きいものが好ましいが、通常の混合機、捏和機を用いることができる。例えば円筒型混合機、二重壁円錐型混合機、高速攪拌型混合機、V字型混合機、リボン型混合機、スクリュー型混合機、流動型炉ロータリーデスク型混合機、気流型混合機、双腕型ニーダー、内部混合機、粉砕型ニーダー、回転式混合機、スクリュー型押出機等である。
【0028】
また得られる固形物を繊維状にする場合は、ゲルを適切なノズル径の紡糸機により連続的に繊維状ゲルを吐出させてから親水性揮発性有機溶媒に接触させればよい。さらに固形物をフィルム状にする場合は適切な支持体上にゲルを適度な厚さに塗布、コーティングし、次いで親水性揮発性有機溶媒と接触させればよい。
【0029】
有機溶媒でゲル中の水分を置換した後、固形物を回収する方法としては、濾過、デカンテーション、遠心分離などの公知の方法により、固形物と含水親水性揮発性溶媒とを分離し、固形分を回収すればよい。
【0030】
本発明におけるd)工程において、前記工程c)で回収された固形物を乾燥する方法としては、乾燥後の吸水能、吸水速度、吸水後のゲル強度を低下させるような方法でなければいかなる乾燥方法でも限定されるものではないが、例えば常温乾燥、加熱乾燥や凍結乾燥、減圧乾燥、真空乾燥があるが、好ましくは経済的な30〜100℃での加熱乾燥である。加熱乾燥では装置内を風が循環しないものでもよいが、速やかな乾燥を行うためには発生させた熱風が装置内を循環する熱風循環式乾燥機、流動床式乾燥機などが好ましい。
【0031】
本発明の製造方法においては、工程c)により得られる固形物又は工程d)により得られる固形物を、表面架橋剤により処理することが好ましい。
ここで用いられる表面架橋剤としては、上述した三価以上の多価金属イオンを含む金属塩の他に、ガラクトマンナンの有する官能基と反応しうる官能基を2個以上有する化合物であり、親水性、より好ましくは水溶性の化合物が挙げられる。このようなものの具体例としては、グルタルアルデヒド、グリオキサール等の如き多価アルデヒド類;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、等の如き多価グリシジル化合物類;二塩化エタン、テトラメチレンクロロブロマイド、ジブロモプロパン、ジブロモブタン等の如き多価ハロゲン化物類、エピクロルヒドリン、α−メチルクロルヒドリン等の如きハロエポキシ化合物類を例示することができる。
【0032】
固形物に対する表面架橋剤の使用量は、固形物および表面架橋剤の組み合わせ等にもよるが、乾燥状態の吸水材100質量部に対して0.01〜5質量部の範囲内、より好ましくは0.05〜3質量部の範囲内とすればよい。上記の範囲内で表面架橋剤を用いることにより、尿や汗、経血等の体液(水性液体)に対する吸水特性をさらに一層向上させることができる。
【0033】
表面架橋剤の使用量が0.01質量部未満では、吸水材としての表面近傍の架橋密度をほとんど高めることができない。また、表面架橋剤の使用量が5質量部より多い場合には、該表面架橋剤が過剰となり、不経済であるとともに、架橋密度を適正な値に制御することが困難となるおそれがある。
【0034】
固形物を表面架橋剤を用いて処理する際の処理方法は、特に限定されるものではない。例えば、工程c)又はd)において固形物を回収後、回収物と表面架橋剤とを無溶媒で混合する方法、シクロヘキサンやペンタン等の疎水性溶媒に回収物を分散させた後、表面架橋剤を混合する方法、親水性溶媒に表面架橋剤を溶解もしくは分散させた後、該溶液もしくは分散液を回収物に噴霧あるいは滴下して混合する方法等が挙げられる。なお、上記親水性溶媒としては、水、または水と水に可溶な前記工程c)で述べた親水性揮発性有機溶媒との混合物が好適である。
【0035】
本発明の吸水材の製造方法では、さらに、必要に応じて、消臭剤、香料、各種の無機粉末、顔料、染料、抗菌剤、発泡剤、親水性短繊維、可塑剤、粘着剤、肥料、酸化剤、還元剤、水、塩類等を添加し、これにより、吸水材に種々の機能を付与してもよい。
【0036】
ここで用いられる無機粉末としては、水性液体等に対して不活性な物質、例えば、各種の無機化合物の微粒子、粘土鉱物の微粒子等が挙げられる。該無機粉体は、水に対して適度な親和性を有し、かつ、水に不溶もしくは難溶であるものが好ましい。具体的には、例えば、二酸化珪素や酸化チタン等の金属酸化物、天然ゼオライトや合製ゼオライト等の珪酸(塩)、カオリン、タルク、クレー、ベントナイト等が挙げられる。このうち、二酸化珪素および珪酸(塩)がより好ましく、コールターカウンター法により測定された平均粒子径が200μm以下の二酸化珪素および珪酸(塩)がさらに好ましい。
【0037】
ここでの無機粉末の使用量は、吸水材および無機粉体の組み合わせ等にもよるが、ガラクトマンナン100質量部に対し0.001〜10質量部の範囲内、より好ましくは0.01〜5質量部の範囲内とすればよい。吸水材と無機粉体との混合方法は、特に限定されるものではなく、例えばドライブレンド法、湿式混合法等を採用できるが、ドライブレンド法を採用するのが好ましい。
【0038】
本発明の製造方法により得られた吸水材は、血液や尿、汗、膿、胃液、唾液、鼻分泌粘液などの体液を吸収することを目的とした吸水物品、例えば、子供用紙オムツ、大人用紙オムツ、生理用ナプキン、タンポン、パンティーライナー、生理用シーツ、失禁用パッド、携帯用トイレ、携帯用汚物処理袋、動物用屎尿処理剤、医療用手当材、創傷被覆材、肉や魚などの鮮度保持材、さらには家畜の飼料添加物等に使用することができる。また体液だけでなく、泥水や海水、河川水などを吸水することを目的とした建材や土壌保水材、汚泥固化剤、止水材、パッキング材、ゲル水嚢等の土木建築用資材、保冷材等の食品用物品、油水分離材、結露防止材などの各種産業用物品、植物や土壌等の保水材、種子被覆材等の農園芸用物品などに好適に用いることができる。
【0039】
【実施例】
以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例で得られた吸水材の血液に対する吸収速度、吸収量、および吸水量は以下のようにして測定した。
【0040】
[血液吸収速度の測定法]
φ60mmのシャーレに吸水材0.5gをシャーレ底面全体に均一に撒布し、馬血(抗凝固剤ヘパリン含有;ジャパン・ラム社製)2.5gを中央に2秒間で滴下し、吸収が完了(血液が吸収されることを目視で確認)するまでの時間を測定して1回目の吸収速度とする。1回目の吸収速度測定終了時から10分後に、再度馬血2.5gを滴下し、吸収が完了するまでの時間を測定して2回目の吸収速度とする。
【0041】
[血液吸収量の測定法]
250メッシュのナイロン網で作製したティーバッグ(縦20cm、横10cm)に、吸水材1.00gを入れ、馬血(抗凝固剤ヘパリン含有;ジャパン・ラム社製)300ml中に60分間浸漬して吸収させた後、15分間吊して液切りしてから増加質量を測定して血液吸収量とする。
【0042】
[9%生理食塩水吸水量]
吸水量の測定は、ティーバッグ法にて0.9質量%塩化ナトリウム水溶液を用いて行った。すなわち、255メッシュのナイロン製ティーバッグに吸水材1gを入れ、1Lの0.9質量%塩化ナトリウム水溶液にティーバッグを60分間浸し、ティーバッグを引き上げ、10分間水切りを行った後、その重量を測定した。吸水材の吸水量は、60分間水に浸した吸水材が入っていないティーバッグの重量をブランクとし、吸水して膨潤した吸水材が入ったティーバッグの重量から、膨潤前の吸水材の重量とブランクの重量を減じた値を、膨潤前の吸水材の重量で除した値を吸水量(g/g吸水材)とした。
【0043】
実施例1
グアガム100質量部に対して2質量部の界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウムを純水100mlにあらかじめ溶解させた後、該水溶液に架橋剤;炭酸ジルコニルアンモニウム(ニューテックス社製 ジルコゾールAC−7)をジルコニウムイオン換算量としてグアガム重量1kg当たり50ミリモル、0.5Mの四ホウ酸ナトリウム水溶液をホウ素イオン換算量としてグアガム重量1kg当たり100ミリモルになるようにそれぞれ攪拌しながら添加した。
次に上記水溶液にグアガム粉末(三栄薬品貿易社製)を固形分濃度10質量%になるように攪拌しながら添加し、膨潤・架橋させた。得られた水和物をステンレストレイに約2cm厚となるように広げ、水分が飛ばないようにラップをかけた後、80℃を保持した状態で60分間、熱風乾燥機中で加熱し、その後室温まで冷却し、架橋ゲルを得た。
【0044】
次にゲル中に含まれる水100mlをエタノール100mlで置換し、ブレンダーで破砕した。エタノールで脱水された固形物にチタニウム ジイソプロポキシ ビストリエタノールアミネート(三菱ガス化学社製 TEAT)溶液をチタンイオン換算量としてグアガム重量1kg当たり50ミリモルになるように添加し、水/エタノール混合溶液(水/エタノール=50/50)中75℃で2時間加熱し、ゲル粒子表面を架橋した。濾過後、反応物をエタノール50mlで2回洗浄、吸引濾過し、その固形分を80℃で10時間真空乾燥し、吸水材を得た。
得られた吸水材について、血液吸収速度、血液吸収量、及び吸水量の測定結果を表1に示した。
【0045】
実施例2
グアガム100質量部に対して2質量部の界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウムを純水100mlにあらかじめ溶解させた後、該水溶液に架橋剤;炭酸ジルコニルアンモニウム(ニューテックス社製 ジルコゾールAC−7)をジルコニウムイオン換算量としてグアガム重量1kg当たり50ミリモル、0.5Mの四ホウ酸ナトリウム水溶液をホウ素イオン換算量としてグアガム重量1kg当たり100ミリモルになるようにそれぞれ攪拌しながら添加した。
次に上記水溶液にグアガム粉末(三栄薬品貿易社製)を固形分濃度18質量%になるように攪拌しながら添加し、膨潤・架橋させた。得られた水和物をステンレストレイに約2cm厚となるように広げ、水分が飛ばないようにラップをかけた後、80℃を保持した状態で60分間、熱風乾燥機中で加熱し、その後室温まで冷却し、架橋ゲルを得た。
【0046】
次にゲル中に含まれる水100mlをエタノール100mlで置換し、ブレンダーで破砕した。エタノールで脱水された固形物にチタニウム ジイソプロポキシ ビストリエタノールアミネート(三菱ガス化学社製 TEAT)溶液をチタンイオン換算量としてグアガム重量1kg当たり50ミリモルになるように添加し、水/エタノール混合溶液(水/エタノール=50/50)中75℃で2時間加熱し、ゲル粒子表面を架橋した。濾過後、反応物をエタノール50mlで2回洗浄、吸引濾過し、その固形分を80℃で10時間真空乾燥し、吸水材を得た。
得られた吸水材について、血液吸収速度、血液吸収量、及び吸水量の測定結果を表1に示した。
【0047】
実施例3
グアガム100質量部に対して2質量部の界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウムを純水100mlにあらかじめ溶解させた後、該水溶液に架橋剤;炭酸ジルコニルアンモニウム(ニューテックス社製 ジルコゾールAC−7)をジルコニウムイオン換算量としてグアガム重量1kg当たり50ミリモル、0.5Mの四ホウ酸ナトリウム水溶液をホウ素イオン換算量としてグアガム重量1kg当たり100ミリモルになるようにそれぞれ攪拌しながら添加した。
次に上記水溶液にグアガム粉末(三栄薬品貿易社製)を固形分濃度25質量%になるように攪拌しながら添加し、膨潤・架橋させた。得られた水和物をステンレストレイに約2cm厚となるように広げ、水分が飛ばないようにラップをかけた後、80℃を保持した状態で60分間、熱風乾燥機中で加熱し、その後室温まで冷却し、架橋ゲルを得た。
【0048】
次にゲル中に含まれる水100mlをエタノール100mlで置換し、ブレンダーで破砕した。エタノールで脱水された固形物にチタニウム ジイソプロポキシ ビストリエタノールアミネート(三菱ガス化学社製 TEAT)溶液をチタンイオン換算量としてグアガム重量1kg当たり50ミリモルになるように添加し、水/エタノール混合溶液(水/エタノール=50/50)中75℃で2時間加熱し、ゲル粒子表面を架橋した。濾過後、反応物をエタノール50mlで2回洗浄、吸引濾過し、その固形分を80℃で10時間真空乾燥し、吸水材を得た。
得られた吸水材について、血液吸収速度、血液吸収量、及び吸水量の測定結果を表1に示した。
【0049】
実施例4
グアガム100質量部に対して2質量部の界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル(三洋化成工業社製 エマルミンNL−90)を純水100mlにあらかじめ溶解させた後、該水溶液に架橋剤;炭酸ジルコニルアンモニウム(ニューテックス社製 ジルコゾールAC−7)をジルコニウムイオン換算量としてグアガム重量1kg当たり50ミリモル、0.5Mの四ホウ酸ナトリウム水溶液をホウ素イオン換算量としてグアガム重量1kg当たり100ミリモルになるようにそれぞれ攪拌しながら添加した。
次に上記水溶液にグアガム粉末(三栄薬品貿易社製)を固形分濃度25質量%になるように攪拌しながら添加し、膨潤・架橋させた。得られた水和物をステンレストレイに約2cm厚となるように広げ、水分が飛ばないようにラップをかけた後、80℃を保持した状態で60分間、熱風乾燥機中で加熱し、その後室温まで冷却し、架橋ゲルを得た。
【0050】
次にゲル中に含まれる水100mlをエタノール100mlで置換し、ブレンダーで破砕した。エタノールで脱水された固形物にチタニウム ジイソプロポキシ ビストリエタノールアミネート(三菱ガス化学社製 TEAT)溶液をチタンイオン換算量としてグアガム重量1kg当たり50ミリモルになるように添加し、水/エタノール混合溶液(水/エタノール=50/50)中75℃で2時間加熱し、ゲル粒子表面を架橋した。濾過後、反応物をエタノール50mlで2回洗浄、吸引濾過し、その固形分を80℃で10時間真空乾燥し、吸水材を得た。
得られた吸水材について、血液吸収速度、血液吸収量、及び吸水量の測定結果を表1に示した。
【0051】
比較例1
グアガム100質量部に対して2質量部の界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウムを純水100mlにあらかじめ溶解させた後、該水溶液に架橋剤;炭酸ジルコニルアンモニウム(ニューテックス社製 ジルコゾールAC−7)をジルコニウムイオン換算量としてグアガム重量1kg当たり50ミリモル、0.5Mの四ホウ酸ナトリウム水溶液をホウ素イオン換算量としてグアガム重量1kg当たり100ミリモルになるようにそれぞれ攪拌しながら添加した。
次に上記水溶液にグアガム粉末(三栄薬品貿易社製)を固形分濃度2質量%になるように攪拌しながら添加し、膨潤・架橋させた。得られた水和物をステンレストレイに約2cm厚となるように広げ、水分が飛ばないようにラップをかけた後、80℃を保持した状態で60分間、熱風乾燥機中で加熱し、その後室温まで冷却し、架橋ゲルを得た。
【0052】
次にゲル中に含まれる水100mlをエタノール100mlで置換し、ブレンダーで破砕した。エタノールで脱水された固形物にチタニウム ジイソプロポキシ ビストリエタノールアミネート(三菱ガス化学社製 TEAT)溶液をチタンイオン換算量としてグアガム重量1kg当たり50ミリモルになるように添加し、水/エタノール混合溶液(水/エタノール=50/50)中75℃で2時間加熱し、ゲル粒子表面を架橋した。濾過後、反応物をエタノール50mlで2回洗浄、吸引濾過し、その固形分を80℃で10時間真空乾燥し、吸水材を得た。
得られた吸水材について、血液吸収速度、血液吸収量、及び吸水量の測定結果を表1に示した。
【0053】
比較例2
架橋剤;炭酸ジルコニルアンモニウム(ニューテックス社製 ジルコゾールAC−7)をジルコニウムイオン換算量としてグアガム重量1kg当たり50ミリモル、0.5Mの四ホウ酸ナトリウム水溶液をホウ素イオン換算量としてグアガム重量1kg当たり100ミリモルになるようにそれぞれ純水100mlに攪拌しながら添加した。
次に上記水溶液にグアガム粉末(三栄薬品貿易社製)を固形分濃度10質量%になるように攪拌しながら添加し、膨潤・架橋させた。得られた水和物をステンレストレイに約2cm厚となるように広げ、水分が飛ばないようにラップをかけた後、80℃を保持した状態で60分間、熱風乾燥機中で加熱し、その後室温まで冷却し、架橋ゲルを得た。
【0054】
次にゲル中に含まれる水100mlをエタノール100mlで置換し、ブレンダーで破砕した。エタノールで脱水された固形物にチタニウム ジイソプロポキシ ビストリエタノールアミネート(三菱ガス化学社製 TEAT)溶液をチタンイオン換算量としてグアガム重量1kg当たり50ミリモルになるように添加し、水/エタノール混合溶液(水/エタノール=50/50)中75℃で2時間加熱し、ゲル粒子表面を架橋した。濾過後、反応物をエタノール50mlで2回洗浄、吸引濾過し、その固形分を80℃で10時間真空乾燥し、吸水材を得た。
得られた吸水材について、血液吸収速度、血液吸収量、及び吸水量の測定結果を表1に示した。
【0055】
比較例3
グアガム粉末(三栄薬品貿易社製)を固形分濃度25質量%となるように純水100mlに攪拌しながら添加したところ、粘性が著しく増大し十分な攪拌・混練ができず、大量のママコが発生した。よって、吸水材を作製することができなかった。
【0056】
【表1】
【0057】
表1からも明らかなように、比較例1は固形分濃度を2質量%とした以外はすべて実施例1〜3と同様にして作製したものであるが、繰返し吸収性能が劣っていることがわかる。また、比較例2は界面活性剤を添加しなかった以外はすべて実施例1と同様にして作製したものであるが、吸収速度および繰返し吸収性能、吸収量の全てが低下していることがわかる。比較例3では固形分濃度25%のゲルを従来の製造方法で作製しようとしたが作製することができなかった。
以上のことから本発明の製造方法によって得られる吸水材は優れた吸収性能を有しており、且つ生産効率を向上させることができることがわかる。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、血液、尿などの体液に対して優れた吸収性能を有し、且つ安全性の高い吸水材が効率良く低コストで製造できるので、医療用手当材、創傷被覆材、生理用品や紙おむつ等の衛生材料分野をはじめとして、動物用屎尿処理材、飼料添加剤、農園芸用分野、鮮度保持等の食品分野、結露防止や保冷材等の産業分野等、吸水や保水を必要とする種々の用途に好適に利用できる。
Claims (3)
- a)ホウ素及びホウ素以外の三価以上の多価金属イオン及び界面活性剤を含む水溶液を調製し、b)該水溶液にガラクトマンナンを添加し、ガラクトマンナンを架橋させると同時に水で膨潤、水和させてゲル化し、c)得られたガラクトマンナン架橋体を親水性揮発性溶媒と接触させて脱水した後、d)乾燥する、ことにより吸水材を得ることを特徴とする吸水材の製造方法。
- b)工程のガラクトマンナンの固形分濃度が10〜40質量%であることを特徴とする請求項1記載の吸水材の製造方法。
- c)工程により得られた固形物又はd)工程により得られた固形物を、表面架橋剤により処理することを特徴とする請求項1又は2記載の吸水材の製造方法。
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