JP4309100B2 - オーディオ信号処理 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる「サラウンド・システム」のような、複数の指向性チャネルを有するオーディオ・システムにおけるオーディオ信号処理に関し、更に特定すれば、指向性チャネル数よりも少ないまたは多いラウドスピーカ位置を有するオーディオ・システムに、複数の指向性チャネル・システムを適応させることが可能なオーディオ信号処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
背景技術として、サラウンド・サウンド・システムならびに米国特許第5,809,153号および第5,870,484号を引用する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の重要な目的は、マルチ・チャネル・オーディオ・システムにおける指向性チャネル処理のために改良したオーディオ信号処理システムを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、オーディオ・システムは、振幅を有する第1オーディオ信号および第2オーディオ信号を有する。オーディオ信号を処理する方法は、第1オーディオ信号を第1スペクトル・バンド(帯域)信号および第2スペクトル帯域信号に分割するステップと、第1スペクトル帯域信号を第1スケーリング係数でスケーリングし、第1信号部分を形成するステップであって、第1スケーリング係数が第2オーディオ信号の振幅に比例する、ステップと、第1スペクトル帯域信号を、第2スケーリング係数でスケーリングし、第2信号部分を形成するステップとを含む。
【0005】
本発明の別の態様では、オーディオ・システムは、第1オーディオ信号、第2オーディオ信号、および指向性ラウドスピーカ・ユニットを有する。オーディオ信号を処理する方法は、第1オーディオ信号を電気音響的および指向的に変換し、第1信号放射パターンを生成するステップと、第2オーディオ信号を電気音響的および指向的に変換し、第2信号放射パターンを生成するステップとを含み、第1信号放射パターンおよび第2信号放射パターンが、交互にそしてユーザ選択的に同様となりまたは異なるようになる。
【0006】
本発明の別の態様では、オーディオ・システムは、第1オーディオ信号、第2オーディオ信号、および人の頭部の寸法を近似する対応の波長を有する周波数において下限を有する周波数範囲に実質的に制限された第3オーディオ信号を有する。オーディオ・システムは、更に、指向性ラウドスピーカ・ユニット、および指向性ラウドスピーカ・ユニットとは別個のラウドスピーカ・ユニットを含む。オーディオ信号を処理する方法は、指向性ラウドスピーカ・ユニットによって第1オーディオ信号を電気音響的および指向的に変換し、第1放射パターンを生成するステップと、指向性ラウドスピーカ・ユニットによって、第2オーディオ信号を電気音響的および指向的に変換し、第2放射パターンを生成するステップと、別個のラウドスピーカ・ユニットによって、第3オーディオ信号を電気音響的に変換するステップとを含む。
【0007】
本発明の別の態様では、オーディオ・システムは、複数の指向性チャネルを有する複数のチャネルの各々にそれぞれ対応するオーディオ信号を処理する方法は、第1オーディオ信号を、第1オーディオ信号第1スペクトル帯域信号および第1オーディオ信号第2スペクトル帯域信号に分割するステップと、第1オーディオ信号第1スペクトル帯域信号を第1スケーリング係数によってスケーリングし、第1オーディオ信号第1スペクトル帯域第1部分信号を形成するステップと、第1スペクトル帯域信号を第2スケーリング係数でスケーリングし、第1オーディオ信号第1スペクトル帯域第2部分信号を形成するステップと、第2オーディオ信号を、第2オーディオ信号第1スペクトル帯域信号および第2オーディオ信号第2スペクトル帯域信号に分割するステップと、第2オーディオ信号第1スペクトル帯域信号を第3スケーリング係数でスケーリングし、第2オーディオ信号第1スペクトル帯域第1部分信号を形成するステップと、第2オーディオ信号第1スペクトル帯域信号を第4スケーリング係数でスケーリングし、第2オーディオ信号第1スペクトル帯域第2部分信号を形成するステップとを含む。
【0008】
本発明の別の態様では、オーディオ信号処理方法は、人の頭部と同様の周波数応答および時間遅延効果を有する第1フィルタによってオーディオ信号をフィルタ処理し、1回フィルタリング(フィルタ処理)したオーディオ信号を生成するステップを含む。この方法は、更に、1回フィルタ処理したオーディオ信号を、第2フィルタによってフィルタ処理するステップを含み、第2フィルタが、音波上において人の頭部の周波数および時間遅延効果と逆の周波数応答および時間遅延効果を有する。
【0009】
本発明の別の態様では、オーディオ・システムは、複数の指向性チャネル、第1オーディオ信号、および第2オーディオ信号を有し、第1および第2オーディオ信号が、通常の聴取位置にいるリスナ(聴取者)の同じ横側にある隣接指向性チャネルを表す。オーディオ信号を処理する方法は、第1オーディオ信号を第1スペクトル帯域信号および第2スペクトル帯域信号に分割するステップと、第1スペクトル帯域信号を第1時間可変(時変)算出スケーリング係数でスケーリングし、第1信号部分を形成するステップと、第1スペクトル帯域信号を、第2時間可変算出スケーリング係数でスケーリングし、第2信号部分を形成するステップとを含む。
【0010】
本発明の更に別の態様では、オーディオ・システムは、オーディオ信号、下限を有する周波数範囲内の音波を変換するように設計され構成された第1電気音響変換器(トランスデューサ)、および第1変換器の下限よりも低い第2変換器下限を有する周波数範囲において音波を変換するように設計され構成された第2電気音響変換器を有する。オーディオ信号を処理する方法は、オーディオ信号を、第1スペクトル帯域信号および第2スペクトル帯域信号に分割するステップと、第1スペクトル帯域信号を、第1スケーリング係数でスケーリングし、第1部分信号を形成するステップと、第1スペクトル帯域信号を、第2スケーリング係数でスケーリングし、第2部分信号を形成するステップと、第1部分信号を第1電気音響変換器に送信して変換するステップと、第2部分信号を第2電気音響変換器に送信して変換するステップとを含む。
【0011】
その他の特徴、目的、および利点は、以下の図面を参照した、以下の詳細な説明から明らかとなろう。
【0012】
【発明の実施の形態】
これより図面、特に図1aないし図1cを参照すると、本発明によるサラウンド・サウンド・オーディオ・ラウドスピーカ・ユニットの3種類の構成が上面図で示されている。図1aでは、各々2つの全範囲即ちフルレンジ(図2aないし図2cに関する説明において以下で定義する)音響ドライバを含む2つの指向性アレイが、リスナ14の前に配置されている。音響ドライバ11、12を含む第1アレイ10をリスナの左側に位置付け、音響ドライバ16、17を含む第2アレイ15をリスナの右側に位置付けることができる。図1bでは、各々2つのフルレンジ音響ドライバを含む2つの指向性アレイが、リスナ14の前に配置されている。音響ドライバ11、12を含む第1アレイ10をリスナの左側に位置付け、音響ドライバ16、17を含む第2アレイ15をリスナの右側に位置付けることができる。加えて、第1制限レンジ(図2aないし図2cに関する説明において以下で定義する)音響ドライバ22がリスナの左背後に配置され、第2制限レンジ音響ドライバ24がリスナの右背後に配置されている。図1cでは、各々2つのフルレンジ音響ドライバを含む2つの指向性アレイが、リスナ14の前に配置されている。音響ドライバ11、12を含む第1アレイ10をリスナの左側に位置付け、音響ドライバ16、17を含む第2アレイをリスナの右側に位置付けることができる。加えて、第1フルレンジ音響ドライバ28がリスナの左背後に配置され、第2制限レンジ音響ドライバ30がリスナの右背後に配置されている。別のサラウンド・サウンド・ラウドスピーカ・システムでは、リスナ14の直接前というように、更に別の位置にもラウドスピーカ・ユニットを有することができる。サラウンド・サウンド・システムは、ラウドスピーカ・ユニットのないリスナに対する方向(例えば、方向X)において、リスナが音源を知覚し得るように、音波を放射することができる。更に、サラウンド・サウンド・システムは、観察者に対して音源が移動しているように(例えば、方向Y−Y’)、リスナが知覚し得るように、音波を放射しようとすることもできる。
【0013】
図2aを参照すると、図1aないし図1cのラウドスピーカ・システムにオーディオ信号を供給するオーディオ信号処理システムのブロック図が示されている。オーディオ信号源32がデコーダ34に結合されており、このデコーダ34がオーディオ信号源からのオーディオ・ソースを複数のチャネルにデコードする。この場合、低周波効果(LFE:low frequency effects)チャネル、および低音(バス:bass)チャネル、ならびに左サラウンド(LS)チャネル、左(L)チャネル、左中央(LC)チャネル、右チャネル(RC)、および右サラウンド(RS)チャネル)を含む多数の指向性チャネルにデコードする。別のデコード・システムでは、異なる1組のチャネルを出力する場合もある。システムによっては、バス・システムを指向性チャネルに別個に分解せずに、代わりに指向性チャネルと組み合わせておく場合もある。別のシステムでは、RCおよびLCチャネルの代わりに、単一の中央(C)チャネルを設ける場合もあり、あるいは単一のサラウンド・チャネルを設ける場合もある。本発明によるオーディオ・システムは、信号処理をチャネルに適応させたり、または指向性チャネルをデコードして追加の指向性チャネルを生成することによって、指向性チャネルのあらゆる組み合わせとでも用いることができる。単一のCチャネルをRCチャネルおよびLCチャネルにデコードする方法を図2bに示す。CチャネルをLCチャネルおよびRCチャネルに分割し、LCおよびRCチャネルを、0.707のような係数でスケーリングする。同様に、単一のSチャネルをRSチャネルおよびLSチャネルにデコードする方法を図2cに示す。SチャネルをRSチャネルおよびLSチャネルに分割し、RSチャネルおよびLSチャネルを、0.707のような係数でスケーリングする。オーディオ入力信号がサラウンド・チャネルまたは複数のサラウンド・チャネルを有していない場合、既存のチャネルからサラウンド・チャネルを合成する方法が、いくつか知られている。または、サラウンド・チャネルを用いずにシステムを動作させてもよい。
【0014】
サラウンド・サウンド・システムによっては、低周波スペクトル成分を放射する低周波ユニット、および低周波ユニットが放射する周波数よりも高いスペクトル成分を放射する「衛星(サテライト)」ラウドスピーカ・ユニットを有する場合もある。低周波ユニットは、「サブウーハ」、「バス・ビン」(bass bin)等を含む多数の名称で呼ばれている。
【0015】
LFEチャネルおよびバス・チャネル双方を有するサラウンド・サウンド・システムでは、図2aに示すように、LFEおよびバス・チャネルを組み合わせ、低周波ユニットによって放射することができる。バス・チャネルの組み合わせを有していないサラウンド・システムでは、各指向性チャネルのバス部分を含む各指向性チャネルは、別個の指向性ラウドスピーカ・ユニットによって放射することができ、LFEのみが低周波ユニットによって放射される。更に別のサラウンド・システムでは、1つよりも多い低周波ユニットを有し、1つをバス周波数を放射するために用い、1つをLFEチャネルを放射するために用いることもできる。ここで用いる場合、「フルレンジ(full range)」とは、低周波ユニットが放射する周波数よりも高い周波数を有する可聴スペクトル成分のことを言う。オーディオ・システムが低周波ユニットを有していない場合、「フルレンジ」とは、可聴周波数スペクトル全体を言う。ここで用いる場合、「指向性チャネル」とは、特定の方向から来ると感じられる音波に変換することを意図するオーディオ信号を含むオーディオ・チャネルのことを言う。LFEチャネル、2つ以上の指向性チャネルからのバス信号を組み合わせたチャネルは、この明細書の目的上、指向性チャネルとは見なさない。
【0016】
指向性チャネルLC,L,LC,RC,R,RSは、指向性プロセッサ36によって処理され、出力信号ライン38a〜38fにおいて、オーディオ・システムの音響ドライバの出力オーディオ信号を生成する。指向性プロセッサ36によって出力される信号、および信号ライン40内の低周波ユニット信号は、更に、システム等化(EQ)およびダイナミック・レンジ制御回路42によって処理することができる(システムEQおよびダイナミック・レンジ制御回路は、オーディオ処理回路に典型的なエレメントの配置を例示するために示したのであり、本発明に関連する機能を実行する訳ではない。したがって、システムEQおよびダイナミック・レンジ制御回路42は、以降の図では示されておらず、その機能についてはこれ以上説明しない。本発明と密接に関係しない増幅器のような、その他のオーディオ処理エレメントについては、図示も説明もしない)。次に、指向性チャネルは音響ドライバに送信され、音波に変換される。「左前(LF)アレイ・ドライバF」と称する信号ライン38aを(図1aないし図1cの)アレイ10の音響ドライバ12に指向し、「左前(LF)アレイ・ドライバB」と称する信号ライン38bを(図1aないし図1cの)アレイ10の音響ドライバ11に指向し、「右前(RF)アレイ・ドライバA」と称する信号ライン38cを(図1aないし図1cの)アレイ15の音響ドライバ17に指向し、「右前(RF)アレイ・ドライバBと称する信号ライン38dを(図1aないし図1cの)アレイ15の音響ドライバ16に指向する。以下で説明するように、「左サラウンド(LS)ドライバ」と称する信号ライン38eを、図1bの制限範囲(レンジ)音響ドライバ22、または図1cの音響ドライバ28に指向する。同様に、以下で説明するように、「右サラウンド(RS)ドライバ」と称する信号ライン38fを図1bの音響ドライバ24、または図1cの音響ドライバ30に導出する。実施態様によっては、LS出力端子38eまたはRS出力端子38f、あるいは双方からの出力信号がない場合もある。別の実施態様では、LS出力端子38eまたはRS出力端子38fの一方または双方が完全にない場合もある。これについては、以下で説明する。
【0017】
これより図3ないし図6を参照すると、図1aないし図1cに示したようなサラウンド・サウンド・ラウドスピーカ・システムと共に用いるオーディオ指向性プロセッサ36のブロック図が4種類示されている。図3ないし図6は、LC,LS,Lチャネルに対する指向性プロセッサの部分を示す。実施態様の各々では、RC,RS,Rチャネルを処理するための鏡像がある。図3ないし図6において、同様の参照番号は、同様の機能を実行する同様のエレメントを示す。
【0018】
図3は、後方スピーカを有さない構成に対する指向性プロセッサ36の論理配列を示す。図3において、Lチャネルは、プレゼンテーション・モード・プロセッサ102およびレベル検出器44に結合されている。プレゼンテーション・モード・プロセッサ102の出力端子35には、L’が付され、加算器47に結合されている。プレゼンテーション・モード・プロセッサ102の動作については、図14に関する説明において以下で説明する。LSチャネルは、レベル検出器44および周波数スプリッタ46に結合されている。レベル検出器44は、前/後スケーラ48、前方頭部関連伝達関数(HRTF:head related transfer function)フィルタおよび後方HRTFフィルタに信号レベルを供給し、フィルタ係数を容易に計算できるようにする。これについては以下で説明する。周波数スプリッタ46は、信号を、スレッショルド周波数未満の信号を含む第1周波数帯と、スレッショルド周波数以上の信号を含む第2周波数帯とに分割する。スレッショルド周波数は、人の頭部の寸法を近似する波長に対応する周波数である。好適な周波数は2kHzであり、これは約6.8インチの波長に対応する。以降、スレッショルド周波数以上のサラウンド信号の部分を、「高周波サラウンド信号」と呼び、スレッショルド周波数未満のサラウンド信号の部分を「低周波サラウンド信号」と呼ぶ。低周波サラウンド信号は、図6に関する説明において説明するように、信号経路43を通じて加算器54に、あるいは加算器47に入力される。高周波サラウンド信号は、信号経路45を通じて前/後スケーラ48に入力され、前/後スケーラ48は、高周波サラウンド信号を「前」部および「後」部に分割する。その方法については、図7に関する説明において以下で説明する。高周波サラウンド信号の「前」部は、信号ライン49を通じて前方頭部関連伝達関数(HRTF)フィルタ50に送信され、ここで、図7に関する説明において以下で説明するように修正される。次に、修正された前高周波サラウンドは、任意に遅延52によって5msだけ遅延され、加算器54に入力される。高周波サラウンド信号の「後」部は、信号ライン51を通じて後方HRTFフィルタ56に送信され、ここで、図7に関する説明において以下で説明するように修正される。修正された後部は、次に、任意に遅延58によって10msだけ遅延され、前部および低周波サラウンド信号と共に加算器54において加算される。加算された前部、後部、および低周波サラウンド部は、前方スピーカ配置補償部60(図7および図8に関する説明に続いて以下で説明する)によって修正され、加算器47に入力されるので、加算器47において、Lチャネル、低周波サラウンド、および修正された高周波サラウンドが加算される。次に、加算器47の出力信号は、加算器57で代表される左/右バランス制御部によって調節することができ、次いで時間遅延61を介して減算的に加算器62に入力され、更に加算的に加算器58に入力される。LCチャネルは、プレゼンテーション・モード・プロセッサ102に結合されている。プレゼンテーション・モード・プロセッサ102の出力端子37は、LC’を付されており、加算的に加算器62に結合され、更に時間遅延64を介して減算的に加算器58に結合されている。加算器58の出力信号は、(図1および図2の)音響ドライバ11に送信される。加算器62の出力信号は、(図1および図2の)音響ドライバ12に送信される。必要であれば、時間遅延61、64の出力を0.631のような係数でスケーリングすると、指向性放射特性を改善することができる。時間遅延を用いた指向性放射については、米国特許第5,809,153号および第5,870,484号において論じられており、以下でも更に詳しく説明する。
【0019】
図4は、制限レンジ後方スピーカ、即ち、スレッショルド周波数以上の周波数を放射するように設計されたスピーカを有する構成のための指向性プロセッサ36を示す。図4の回路では、図3aの加算器54はない。代わりに、前方HRTFフィルタおよび任意の5ms遅延が、前方スピーカ配置補償部60を介して加算器47および後方HRTFフィルタに結合されており、更に任意の10ms遅延が後方スピーカ配置補償部66に結合されている。一方、後方スピーカ配置補償部66は、図1および図2の制限レンジ音響ドライバ22に結合されている。
【0020】
図5は、フルレンジ後方スピーカ、即ち、低周波ユニットによって放射される周波数以上の周波数の全可聴スペクトルを放射するように設計されたスピーカを有する構成のための指向性プロセッサ36を示す。図5の回路は図4の回路と類似しているが、周波数スプリッタ46の低周波サラウンド信号出力を、加算器70において、後方HRTFフィルタおよび任意の10ms遅延58の出力信号と加算し、フルレンジ音響ドライバ28に出力する。
【0021】
図6は、後方スピーカを用いずに、制限レンジ後方スピーカ、またはフルレンジ後方スピーカと共に用いることができる指向性プロセッサ36を示す。図6は、スイッチ68および加算器69を含み、スイッチ68が閉鎖位置にあるときに、低周波サラウンド信号が加算器70に指向されるように配置されている。スイッチ68が開放位置にある場合、低周波信号が加算器47に指向され、前方スピーカ・アレイから放射される。図6は、更に、スイッチ72および加算器73を含み、スイッチ72が開放位置にあるときに、加算器70からの出力信号が後方スピーカ配置補償部66に指向され、後方スピーカから放射されるように配置されている。スイッチ72が閉鎖位置にある場合、加算器70からの出力信号は加算器54に指向される。スイッチ72が開放位置にあり、スイッチ68が開放位置にある場合、図6の回路は図5の回路となる。スイッチ72が開放位置にあり、スイッチ68が閉鎖位置にある場合、図6の回路は図5の回路となる。スイッチ72が閉鎖位置にあり、スイッチ68が閉鎖位置にある場合、図6の回路は、(図6の実施形態におけるように、ライン43上の信号が加算器54に結合される効果は、図3の実施形態におけるように、ライン43上の信号が加算器54に直接接続される場合と機能的に等価であるので)、図3の回路となる。スイッチ72が閉鎖位置にあり、スイッチ68が開放位置にある場合、図6の回路は図3の回路となり、低周波サラウンド信号が加算器47に指向される。
【0022】
動作では、後方スピーカがある場合スイッチ72を開放位置に設定し、後方スピーカがない場合スイッチ72を閉鎖位置に設定する。スイッチ68は、制限レンジ後方スピーカに対しては開放位置に設定され、フルレンジ後方スピーカに対しては閉鎖位置に設定される。論理的に、スイッチ72を閉鎖位置に設定すると、スイッチ68の位置は無関係となるはずである。スイッチ72が閉鎖位置にある場合、スイッチ68の位置に応じて、前方スピーカ配置補償部の前または後で、低周波サラウンド信号を高周波サラウンド信号と加算することができることは、前述した。しかしながら、図7に関する説明において以下で説明するように、前方および後方スピーカ配置補償部は、スレッショルド周波数未満の周波数に対しては殆ど効果がないので、低周波サラウンドが、前方スピーカ配置補償部の前または後のどちらで高周波サラウンドと加算されても無関係である。代わりに、スイッチ68、72を連結し、スイッチ72が閉鎖位置にある場合、スイッチ68を自動的に開放または閉鎖位置に、所望通りに設定されるようにすることも可能である。
【0023】
実施形態の一例では、指向性プロセッサ36は、必要に応じてディジタル−アナログおよびアナログ−ディジタル変換器を用いて、命令を実行するディジタル信号プロセッサ(DSP)として実施する。別の実施形態では、指向性プロセッサ36は、DSP、アナログ回路エレメント、ならびに必要に応じてディジタル−アナログおよびアナログ−ディジタル変換器の組み合わせとして実施することも可能である。
【0024】
図7は、図3ないし図5の周波数スプリッタ46、前/後スケーラ48、前方HRTFフィルタ50、および後方HRTFフィルタ56を更に詳細に示す。周波数スプリッタ46は、ハイ・パス・フィルタ74および加算器76として実施されている。ハイ・パス・フィルタ74および加算器76は、ハイ・パス・フィルタを通過したLSチャネルが減算的にLSチャネル信号と結合され、低周波サラウンドがライン43上に出力されるように配置されている。ハイ・パス・フィルタ74は、直接信号ライン45に結合されているので、高周波サラウンドは信号ライン45に出力される。前/後スケーラは、加算器78および乗算器80として実施される。乗算器80は、LSチャネルおよびLチャネルにおける信号の相対的振幅に関係付けた係数によって、信号のスケーリングを行う。図7の実施形態では、この係数は次のようになる。
【0025】
【数1】
【0026】
加算器78および乗算器80は、スケーリング後の信号を、スケーリングされていない信号と減算的に結合され、信号ライン49上に出力されることにより、信号ライン49上の信号が、次の式によってスケーリングされた入力信号となるように配置されている。
【0027】
【数2】
【0028】
乗算器は、信号ライン51に直接結合されているので、信号ライン51上の信号が、
【0029】
【数3】
【0030】
| ̄LS|が0に近づくにつれて、信号ライン49に指向される入力信号の部分が1に近づき、信号ライン51に指向される信号の部分が0に近づくことがわかる。同様に、| ̄LS|が| ̄L|よりもかなり大きい場合、信号ライン49に指向される入力信号の部分が0に近づき、信号ライン51に指向される入力信号の部分が1に近づく。| ̄LS|および| ̄L|がほぼ等しい場合、信号ライン49に指向される入力信号の部分は、信号ライン51に指向される入力信号の部分にほぼ等しくなる。前/後スケーラの効果は、リスナに対する見かけ上の音源を配向(方向を決定)することである。| ̄L|が| ̄LS|よりも大きい場合、前方スピーカ・ユニットに導出される高周波信号の部分が大きくなり、見かけ上の音源は前方に向かう。| ̄LS|が| ̄L|よりも大きい場合、後方スピーカ・ユニットに指向される高周波サラウンド信号の部分が大きくなり(または、後方スピーカ・ユニットがない場合、後ろから来るように思われるように処理される)、見かけ上の音源は後方に向かう。| ̄LS|および| ̄L|が相対的に等しい場合、前方および後方ラウドスピーカ・ユニットに指向される高周波サラウンド信号の部分はほぼ等しくなり、見かけ上の音源は側方に向かう。図3ないし図6のレベル検出器44によって、値| ̄L|および| ̄LS|が乗算器80に得られるようになっている。以下のスケーリング係数は、実際上可能な限り頻繁に計算するとよい。
【0031】
【数4】
【0032】
【数5】
【0033】
一実施態様では、スケーリング係数は、5ミリ秒間隔で再計算する。
前方HRTFフィルタ50は、直列に順番に、乗算器82、頭部の周波数シェーディング効果を表す第1フィルタ84(以降頭部シェーディング・フィルタと呼ぶ)、頭部の回折経路遅延を表す第2フィルタ86(以降頭部回折経路遅延フィルタと呼ぶ)、耳介(pinna)の回折経路遅延を表す第3フィルタ88(以降耳介回折経路遅延フィルタと呼ぶ)、および加算器90として実施することができる。加算器90は、耳介回折経路遅延フィルタ88からの出力信号を、頭部回折経路遅延フィルタ86の出力、頭部周波数シェーディング・フィルタ84の出力、および前方HRTFフィルタ50の未乗算入力信号と加算する。後方HRTFフィルタ56は、直列に順番に、乗算器82、頭部周波数シェーディング・フィルタ84、耳介回折経路遅延フィルタ88、頭部回折経路遅延86、および耳介の後部表面の周波数シェーディング効果を表す第4フィルタ92(以降耳介後部周波数シェーディング・フィルタと呼ぶ)、ならびに加算器94として実施することができる。加算器94は、耳介後部周波数シェーディング・フィルタ92の出力、頭部回折経路遅延フィルタ86の出力、耳介回折経路遅延フィルタ88の出力、および後方HRTFフィルタ56の未乗算入力信号を加算する。一実施態様では、頭部回折経路遅延86から加算器94への信号に0.5倍のスケーリングを行い、耳介後部周波数シェーディング・フィルタ92から加算器94への信号に2倍のスケーリングを行う。
【0034】
頭部周波数シェーディング・フィルタ84は、−2.7kHzに単一の実極(real pole)がある一時ハイ・パス・フィルタとして実施し、頭部回折経路遅延フィルタ86は、−3.27kHzに4つの実極を有し、3.27kHzに4つのゼロ(zero)を有する四次全通過ネットワーク(all-pass network)として実施し、耳介回折遅延フィルタ88は、−7.7kHzに4つの実極を有する四次全通過ネットワークとして実施し、耳介後周波数シェーディング・フィルタ92は、−7.7kHzに単一の実極を有する一次ハイ・パス・フィルタとして実施する。乗算器82は、次の係数倍だけ、入力信号をスケーリングする。
【0035】
【数6】
【0036】
ここで、Yは| ̄L|および| ̄LS|の内大きい方である。値| ̄L|および| ̄LS|は、図3ないし図6のレベル検出器44によって、乗算器80に得られるようになっている。ここで用いる場合、「耳介」とは、p.1367 Gray's Anatomy, 38th Edition, Churchill Livingston 1995に示されているように、外耳の耳殻(auricle)部分のことを言う。「耳介後部」または「耳介の後部表面」は、ここで用いる場合、外耳の後部表面、または表1に示す補足資料1において矢印の方向から見た場合の外耳のことを言う。耳介は、全ての方向からのサウンドに対する音響面であり、一方後部耳介は、側部から後方までの範囲の方向からのサウンドのみに対する音響面である。
【0037】
図7に示し本明細書の関連部分に記載したフィルタ構成の代わりに、前述の特性以外の特性を有するフィルタ(直接電気接続のように、平坦な周波数応答を有するフィルタを含む)を用いることもできる。
【0038】
図8は、図3ないし図6の前方スピーカ配置補償部(補償器)60および後方スピーカ配置補償部66の目的を示す。前方スピーカ配置補償部は、前方HRTFフィルタ50が、第1の特定角度から放射された信号に対して作用するときに、前方HRTFフィルタ50の逆の効果を有するフィルタ、または一連のフィルタとして実施される。同様に、後方スピーカ配置補償部は、後方HRTFフィルタが、第2の特定角度から放射された信号に対して作用するときに、後方HRTFフィルタ56の逆の効果を有するフィルタ、または一連のフィルタとして実施される。
【0039】
図8は、説明の目的のために、図4の構成によるサウンド・システムを示す。所望の見かけ上の音源が点Zにある。これは、リスナ14に対して角度θで配向されている。図8における全角度は、水平面内にあり、これはリスナの耳管(ear canal)への入り口を含む。これらの角度の基準線は、リスナ14の耳管への入り口から等距離にある点を通過する線である。角度は、リスナ14の前から反時計回りに測定する。点Zに見かけ上の音源を配置するには、部分的に、図3ないし図5および図7の前/後スケーラ48によって行う。前/後スケーラは、後方スピーカ・ユニットよりも前方アレイ10に多くの高周波サラウンド信号を指向させ、見かけ上の音源がいくらか前方に来るようにする。更に、(図3ないし図6の)前方および後方HRTFフィルタ50、56によって、それぞれ、点Zにおける見かけ上の音源の配置を行う。前方および後方HRTFフィルタ50、56は、オーディオ信号を変化させ、前方アレイ10および制限レンジ音響ドライバ22によって信号が音波に変換されるときに、音波が点Zにおいて発生しリスナ14の頭部96および耳介98によって修正されたかのような周波数内容(コンテンツ)および位相関係を有するようにする。しかしながら、音波が実際に前方アレイ10および後方制限レンジ音響ドライバ22によって変換される場合、音波の周波数内容および位相関係は、リスナ14の物理的な頭部96および耳介98によって修正されるので、実際に耳管に到達する音波は、角度φ1にわたってリスナの頭部および耳介によって2回修正された周波数内容および位相関係を有することになる。前方スピーカ配置補償部60は、オーディオ信号を修正し、前方アレイ10によって変換されたときに、音波が、角度φ1に帰する周波数内容および位相関係の変化を有せず、オーディオ信号内に、角度θおよび角度φ1間の差に帰する周波数および位相関係の変化が残るようにする。次いで、音波が前方アレイ10によって変換され、リスナの頭部および耳介によって修正されると、耳管に到達する音波は、角度θにある音源からのサウンドとしての周波数内容および位相関係を有する。同様に、後方スピーカ配置補償部66は、オーディオ信号を修正し、後方制限レンジ音響ドライバ22によって変換されたときに、音波が角度φ2に帰する周波数内容および位相関係の変化を有せず、角度θおよび角度φ2間の差に帰する周波数および位相関係の変化が残るようにする。次いで、音波が後方制限レンジ音響ドライバ22によって変換されると、耳管に到達する音波は、角度θにある音源からのサウンドと同じ周波数内容および位相関係を有する。スピーカ構成が図3の構成である場合も、同じ説明が適用される。しかしながら、制限レンジ後方スピーカを有する構成は、前方および後方HRTFフィルタ50、56ならびに前方および後方スピーカ配置補償部60、66の全てが、例えば、2kHzの頭部の寸法を近似する波長に対応する周波数未満では、殆ど効果がないことを例示するために選択したのである。一実施形態では、角度φ1、φ2を測定してオーディオ・システムに入力し、正確な角度を用いてスピーカ配置補償部660、66が計算を行うようにする。角度φ1、φ2を測定する技法の1つでは、これらを物理的に測定する。第2実施形態では、スピーカ配置補償部は、角度φ1、φ2の予め選択された典型値(例えば、30度および150度)に設定する。この第2実施形態は、容認可能な結果を与えるが、スピーカ配置角度の実際の測定を必要とせず、スピーカ配置補償部60、66における計算よりもいくらか複雑さが少なくて済む。
【0040】
スピーカ配置補償部60、66は、それぞれ、前方および後方HRTFフィルタとは逆の効果を有するフィルタとして実施することができる。これは、以下の関係から得られる値を用いて、角度φ1、φ2に選択した値について評価される。
【0041】
【数7】
【0042】
【数8】
【0043】
前方HRTFフィルタ50および後方HRTFフィルタ56に、図7のフィルタ構成以外の何らかのフィルタ構成を用いる場合、前方スピーカ配置補償部60および後方スピーカ配置補償部66をそれに応じて修正すればよい。HRTFフィルタ50、56が平坦な周波数応答を有する場合、前方スピーカ配置補償部60および後方スピーカ配置補償部66を、平坦な周波数応答を有するフィルタ(直接電気接続等)と置換すればよい。
【0044】
これより図9を参照すると、本発明の別の特徴を例示するために、更に2つの音響ラウドスピーカ構成の一例が示されている。図9には、図1aないし図1cの音響ドライバ・アレイ10と同様の音響ドライバ・アレイ10があり、リスナ14から30度変位した地点に配置されている。加えて、図1ないし図1cの制限レンジ音響ドライバ22と同様の制限レンジ音響ドライバが、60度、90度、120度、および150度にあり、また図1aないし図1cのフルレンジ音響ドライバ28と同様のフルレンジ音響ドライバ28がある。制限レンジ音響ドライバを、それぞれ、22−60、22−80、22−120、22−150で示し、制限レンジ音響ドライバの角度位置を示す。図9における角度は全て、リスナ14の耳管への入り口を含む水平面内にある。これらの角度の基準線は、リスナの耳管への入り口から等距離にある点を通過する線である。リスナ14の左側にある音響ドライバ・ユニットに対する角度は、リスナの前にある基準線から反時計回り方向に測定する。リスナ14の右側にある音響ドライバ・ユニットに対する角度は、リスナの前にある基準線から時計回り方向に測定する。また、中央チャネル音響ドライバ・ユニット、または低周波ユニットのような、他の音響ドライバ・ユニットがあってもよい。これらはこの図には示されていない。
【0045】
図10は、図9のラウドスピーカ・システムにオーディオ信号を供給するオーディオ信号処理システムのブロック図を示す。オーディオ信号源32がデコーダ34に結合されており、デコーダは、オーディオ信号源からのオーディオ・ソースを複数のチャネル、この場合、低周波効果(LFE)チャネルおよびバス・チャネル、ならびに左(L)チャネル、左中央(LC)チャネルを含み、更に多数の左チャネルL60,L90、L120、LSを含む多数の指向性チャネルにデコードする。この場合、数値指示は、リスナに対するチャネルの、度を単位とする、角度変位に対応する。対応する右チャネルRC,R,R60,R90,R12,RSがある。残りの説明は、左チャネルを中心とする。何故なら、右チャネルは左チャネルと同様に処理することができるからである。左チャネル信号は、指向性プロセッサ36によって処理し、信号ライン38a上の低周波(LF)アレイ・ドライバ12のため、信号ライン38b上のLFアレイ・ドライバ11のため、信号ライン39a上のドライバ22−60Lまたはドライバ28−60Lのため、信号ライン39b上のドライバ22−90Lまたはドライバ28−90Lのため、信号ライン39c上のドライバ22−120Lまたは28−120Lのため、および信号ライン39d上のドライバ22−150Lまたはドライバ28−150Lのための出力信号を生成する。図2aの実施形態の場合と同様、信号ライン上の出力信号は、システムEQおよびダイナミック・レンジ・コントローラ42によって処理される。
【0046】
実施形態の一例では、指向性プロセッサ36は、ディジタル信号プロセッサ(DSP)として実装され、必要に応じてディジタル−アナログおよびアナログ−ディジタル変換器を用いて命令を実行する。別の実施形態では、指向性プロセッサ36は、DSP、アナログ回路エレメント、ならびに必要に応じてディジタル−アナログおよびアナログ−ディジタル変換器の組み合わせとして実装する。
【0047】
図11は、制限レンジ側方および後方音響ドライバを用いた実施態様について、図10の指向性プロセッサ36のブロック図を示す。指向性プロセッサは、5つの左指向性チャネルに対する入力を有する。5つの指向性チャネルは、2つのチャネルを有するオーディオ信号処理システムから形成することができる。2つのチャネルとは、例えば、30度で放射されるように設計された左(L)チャネルと、例えば、150度で放射されるように設計された左サラウンド(LS)チャネルである。LおよびLSチャネルは、米国特許出願第08/796285号の教示にしたがってデコードし、チャネルL90(90度で放射させるように意図した)を生成することができる。尚、この特許出願の内容は、この言及により本願にも援用されるものとする。次に、チャネルL、L90、およびチャネルL90、LSをデコードし、それぞれ、チャネルL60,L120を生成することができる。本発明は、これよりも少ない指向性チャネルまたは多い指向性チャネルの場合でも、等しく作用する。図10のオーディオ信号処理システムは、図3ないし図6のシステムのエレメントと類似しており、図3ないし図6の対応するエレメントと同様の機能を実行する数個のエレメントを有する。類似エレメントには、同様の参照番号を用いている。図3ないし図6のエレメントの内、本発明に密接に関係のない一部(乗算器57等)については、図11には示していない。鏡像オーディオ処理システムを作成し、左指向性チャネルに対応する右指向性チャネルを処理することも可能である。
【0048】
ここで図11を参照すると、チャネルL60,L90,L120,LSに対する入力端子がレベル検出器44に結合され、スケーラおよびHRTFフィルタのための測定を行う。チャネルLの入力端子は、プレゼンテーション・モード・プロセッサ102に結合されている。プレゼンテーション・モード・プロセッサ102の、L’で示す、出力端子35が、加算器47に結合されている。チャネルLCの入力端子が、プレゼンテーション・モード・プロセッサ102に結合されている。プレゼンテーション・モード・プロセッサ102の、LC’で示す、出力端子37が、時間遅延58を介して加算器58に減算的に結合され、更に加算器62に加算的に結合されている。チャネルL60におけるオーディオ信号は、周波数スプリッタ46aによって、低周波(LF)部分および高周波(HF)部分に分割される。LF部分は加算器47に入力される。チャネルL60におけるオーディオ信号のHF部分は、図7の論述における値| ̄L|および| ̄LS|に対して、値| ̄L|および| ̄L60|をそれぞれ用いて、前/後スケーラ48a(図3ないし図6および図7の前/後スケーラ48と同様)に入力される。前/後スケーラ48aは、チャネルL60におけるオーディオ信号のHF部分を「前」部分および「後」部分に分割する。チャネルL60におけるオーディオ信号のHF部分の前部分は、図7に関する説明における値| ̄L|および| ̄LS|に対して、値| ̄L|および| ̄L60|をそれぞれ用いて、前方HRTFフィルタ50a(図3ないし図6および図7の前方HRTFフィルタ50と同様)によって処理され、更にスピーカ配置補償部60a(図3ないし図6および図7のスピーカ配置補償部60と同様)によって、30度に対して計算され、加算器47に入力される。チャネルL60におけるオーディオ信号の後方部分は、図7に関する説明における値| ̄L|および| ̄LS|に対して、値| ̄L|および| ̄L60|をそれぞれ用いて、前方HRTFフィルタ50b(図3ないし図6および図7の前方HRTFフィルタ50と同様)によって処理され、更に図3ないし図6および図7のスピーカ配置補償部60と同様のスピーカ配置補償部60aによって、60度に対して計算され、加算器100−60に入力される。
【0049】
チャネルL90におけるオーディオ信号は、周波数スプリッタ46bによって、低周波(LF)部分および高周波(HF)部分に分割される。LF部分は、加算器47に入力される。チャネルL90におけるオーディオ信号のHF部分は、図7の論述における値| ̄L|および| ̄LS|に対して、値| ̄L60|および| ̄L90|をそれぞれ用いて、図3ないし図6および図7の前/後スケーラ48と同様の前/後スケーラ48bに入力される。前/後スケーラ48bは、チャネルL90におけるオーディオ信号のHF部分を、「前」部分および「後」部分に分割する。チャネルL90におけるオーディオ信号のHF部分の前部分は、図7に関する説明における値| ̄L|および| ̄LS|に対して、値| ̄L60|および| ̄L90|をそれぞれ用いて、前方HRTFフィルタ50c(図3ないし図6および図7の前方HRTFフィルタと同様)によって処理され、更にスピーカ配置補償部60bによって、60度に対して計算され、加算器100−60に入力される。チャネルL60におけるオーディオ信号の後部分は、図7に関する説明における値| ̄L|および| ̄LS|に対して、値| ̄L60|および| ̄L90|をそれぞれ用いて、前方HRTFフィルタ50d(図3ないし図6および図7の前方HRTFフィルタと同様)によって処理され、更にスピーカ配置補償部60d(図3ないし図6および図7のスピーカ配置補償部60と同様)によって、90度に対して計算され、加算器100−90に入力される。
【0050】
チャネルL120におけるオーディオ信号は、周波数スプリッタ46cによって、低周波(LF)部分および高周波(HF)部分に分割される。LF部分は、加算器47に入力される。チャネルL120におけるオーディオ信号のHF部分は、図7に関する説明における値| ̄L|および| ̄LS|に対して、値| ̄L90|および| ̄L120|をそれぞれ用いて、前/後スケーラ48c(図3ないし図6および図7の前/後スケーラ48と同様)に入力される。前/後スケーラ48cは、チャネルL120におけるオーディオ信号のHF部分を、「前」部分および「後」部分に分割する。チャネルL120におけるオーディオ信号のHF部分の前部分は、図7に関する説明における値| ̄L|および| ̄LS|に対して、値| ̄L90|および| ̄L120|をそれぞれ用いて、前方HRTFフィルタ50e(図3ないし図6および図7の前方HRTFフィルタ50と同様)によって処理され、更にスピーカ配置補償部60e(図3ないし図6および図7のスピーカ配置補償部60と同様)によって、90度に対して計算され、加算器100−90に入力される。チャネルL90におけるオーディオ信号の後部分は、図7に関する説明における値| ̄L|および| ̄LS|に対して、値| ̄L90|および| ̄L120|をそれぞれ用いて、後方HRTFフィルタ56a(図3ないし図6および図7の後方HRTFフィルタ56と同様)によって処理され、更にスピーカ配置補償部60f(図3ないし図6および図7のスピーカ配置補償部60と同様)によって、120度に対して計算され、加算器100−120に入力される。
【0051】
チャネルLSにおけるオーディオ信号は、周波数スプリッタ46dによって、低周波(LF)部分および高周波(HF)部分に分割される。LF部分は、加算器47に入力される。チャネルLSにおけるオーディオ信号のHF部分は、図7に関する説明における値| ̄L|および| ̄LS|に対して、値| ̄L120|および| ̄LS|をそれぞれ用いて、前/後スケーラ48d(図3ないし図6および図7の前/後スケーラ48と同様)に入力される。前/後スケーラ48dは、チャネルLSにおけるオーディオ信号のHF部分を、「前」部分および「後」部分に分割する。チャネルLSにおけるオーディオ信号のHF部分の前部分は、図7に関する説明における値| ̄L|および| ̄LS|に対して、値| ̄L120|および| ̄LS|をそれぞれ用いて、後方HRTFフィルタ56b(図3ないし図6および図7の後方HRTFフィルタ56と同様)によって処理され、更にスピーカ配置補償部60fg(図3ないし図6および図7のスピーカ配置補償部60と同様)によって、120度に対して計算され、加算器100−120に入力される。チャネルLSにおけるオーディオ信号の後部分は、後方HRTFフィルタ56c(図3ないし図6および図7の後方HRTFフィルタ56と同様)によって処理され、更にスピーカ配置補償部60h(図3ないし図6および図7のスピーカ配置補償部60と同様)によって、150度に対して計算される。
【0052】
加算器47の出力信号は、加算器58に加算的に送信され、更に時間遅延61を介して加算器62に減算的に送信される。加算器58の出力信号は、(スピーカ・アレイ10の)フルレンジ音響ドライバ11に送信され、音波に変換される。加算器62の出力信号は、フルレンジ音響ドライバ12に送信され、音波に変換される。時間遅延61は、加算器47において結合された信号の指向性放射を容易にする。加算器100−60、100−90、100−120、およびスピーカ配置補償部60hの出力信号は、それぞれ、制限レンジ音響ドライバ22−60、22−90、22−120、22−150に送信され、音波に変換される。
【0053】
図12は、フルレンジ側方音響ドライバおよび後方音響ドライバを有する実施態様について、図10の指向性プロセッサを示す。図12の実施態様は、図10の実施態様と同じ入力チャネルを有する。本発明は、これよりも少ない指向性チャネルとでも、または多い指向性チャネルとでも作用する。図10のオーディオ信号処理システムは、図3ないし図6のシステムのエレメントと類似し、図3ないし図6の対応するエレメントと同様の機能を実行するエレメントを数個有している。同様のエレメントには、同様の参照番号を用いる。鏡像オーディオ処理システムを作成し、左指向性チャネルに対応する右指向性チャネルを処理することも可能である。
【0054】
図12は、以下を除いて、図11と同様である。周波数スプリッタ46aからの低周波(LF)信号ラインが、加算器47の代わりに、加算器100−60に結合されている。周波数スプリッタ46bからのLF信号ラインが、加算器47の代わりに、加算器100−90に結合されている。周波数スプリッタ46cからのLF信号ラインが、加算器47の代わりに、加算器100−120に結合されている。周波数スプリッタ46dからのLF信号ラインが、加算器47の代わりに、加算器100−150に結合されている。加算器100−60、100−90、100−120、100−150の出力信号が、それぞれ、フルレンジ音響ドライバ28−60、28−90、28−120、28−150に送信され、音波に変換される。
【0055】
これより図13aないし図13cを参照すると、本発明の別の特徴を説明するための、オーディオ・システムのコンポーネントの一部が3種類の上面図で示されている。米国特許第5,809,153および第5,870,484号のような特許に記載されているように、音響ドライバのアレイおよび信号処理技法は、音波を指向的に放射するように設計することができる。同じ音波を2つの音響ドライバから減算的に(機能的には位相はずれと等価)、そして時間遅延させて放射することによって、音響出力が一方の軸(以降、主軸と呼ぶ)に沿って最大となり、音響出力が他の方向(以降、ヌル(null)軸と呼ぶ)で最小となるように、放射パターンを作成することができる。図13aないし図13cにおいて、音響ドライバ11、12を含むアレイ10が、図1aないし図1c、図2a、および図3ないし図6におけるオーディオ・システムにおけると同様に、配置されている。図3ないし図6の時間遅延64のパラメータは、信号が遅延されずに音響ドライバ12に送信され、更に遅延されて音響ドライバ11に送信され変換された結果、典型的な聴取位置にいるリスナ14に概略的に向かう方向104に主軸を有し、典型的な聴取位置にいるリスナ14から概略的に離れる方向106にヌル軸を有する放射パターン、および実線で示すような放射パターン105が得られるように設定する。図3ないし図6の時間遅延61のパラメータは、信号が遅延されずに音響ドライバ12に送信され、更に遅延されて音響ドライバ11に送信され変換された結果、典型的な聴取位置にいるリスナ14から概略的に離れる方向106に主軸を有し、典型的な聴取位置にいるリスナ14に概略的に向かう方向104にヌル軸を有する放射パターン、および実線で示すような放射パターン107が得られるように設定する。図13aでは、放射パターンが、方向104に主軸を有し、方向106にヌル軸を有するように、チャネルLCにおけるオーディオ信号が処理され放射され、更に、チャネルLおよびLSにおけるオーディオ信号は、これらが方向106に主軸を有するように、処理され放射される。図13bでは、放射パターンが、方向104に主軸を有し、方向106にヌル軸を有するように、チャネルLおよびLCにおけるオーディオ信号が処理され放射され、更に、チャネルLSにおけるオーディオ信号は、これが方向106に主軸を有し、方向104にヌル軸を有するように、処理され放射される。図13cでは、チャネルL、LC、Lsにおけるオーディオ信号は、これらが全て方向106に主軸を有し方向104にヌル軸を有するように処理され放射される。以降、放射パターン、主軸、およびヌル軸の組み合わせのことを、「プレゼンテーション・モード」と呼ぶ。一般に、図13aのプレゼンテーション・モードは、オーディオ・システムを家庭シアター・システムの一部として用いる場合に好ましいと言える。この場合、強い中央音像、および指向性チャネルに対して「広々とした(spacious)」感覚(広がり感)を有することが望ましい。図13bのプレゼンテーション・モードは、オーディオ・システムを用いて音楽を再生し、中央像がさほど重要ではない場合に好ましいと言える。図13cのプレゼンテーション・モードは、アレイ10を中央線に非常に接近して配置しなければならない(即ち、図8の角度φ1が小さい場合)状況にオーディオ・システムを配置する場合に好ましいと言える。以前の図のいくつかと同様、右側指向性チャネルを処理するために、鏡像オーディオ・システムがあってもよい。
【0056】
これより図14を参照すると、(図3ないし図5、図11および図12の)プレゼンテーション・モード・プロセッサ102が更に詳細に示されている。チャネルL入力が、加算的に加算器108に、そしてスイッチ110の一方側に接続されている。スイッチ110の他方側は、加算的に加算器112に、そして減算的に加算器108に接続されている。チャネルLCは、加算的に加算器112に接続されており、加算器112は、加算的に加算器116に、そしてスイッチ118の一方側に接続されている。スイッチ118の他方側は、加算的に加算器114に、そして減算的に加算器116に接続されている。加算器114は、L’を付した、端子35に接続されている。加算器116は、LC’を付した、端子37に接続されている。スイッチ110、118が開放位置または閉鎖位置のいずれにあるかに応じて、出力端子35(L’で示す)における信号は、チャネルLから入力された信号、チャネルL、LCからの結合入力信号、または無信号となることができる。スイッチ110、118が開放位置または閉鎖位置のいずれにあるかに応じて、出力端子37(LC’で示す)における信号は、チャネルLから入力された信号、チャネルL、LCからの結合入力信号、または無信号となることができる。
【0057】
これより、図3ないし図5のいずれかを参照する。端子35の出力信号は、加算器47において、サラウンド・チャネルの低周波部分と加算され、加算器58に送信される。加算器58は、音響ドライバ11に結合され、更に時間遅延61を介して加算器62に結合されている。加算器62は、音響ドライバ12に結合されている。端子37の出力信号は、加算器62に結合され、更に時間遅延64を介して加算器58に結合されている。したがって、端子35の出力は、左サラウンド(LS)信号の低周波(LF)部分と加算され、遅延されることなく、音響ドライバ11に送信され、更に遅延されて音響ドライバ12に送信される。端子37の出力は、遅延されずに音響ドライバ12に送信され、更に遅延されて音響ドライバ11に送信される。図13aないし図13cに関する説明において先に教示したように、時間遅延64のパラメータは、オーディオ信号が音響ドライバ12に遅延されずに送信され、遅延されて音響ドライバ11に送信され変換された結果、図13aおよび図13bの方向104に主軸を有する放射パターンが得られるように設定するとよい。同様に、図13aないし図13cに関する説明は、時間遅延61のパラメータは、オーディオ信号が音響ドライバ11に遅延されずに送信され、遅延されて音響ドライバ12に送信され変換された結果、図13aおよび図13bの方向に主軸を有する放射パターンが得られるように設定すればよいことを教示している。したがって、プレゼンテーション・モード・プロセッサ102のスイッチ110、118を「閉鎖」位置または「開放」位置に設定することによって、ユーザは図13aないし図13cのプレゼンテーション・モードを得ることができる。図14の回路の下にある表は、スイッチ110、118の「開放」位置および「閉鎖」位置の種々の組み合わせによる効果を示す。4つの組み合わせの各々について、この表は、チャネルL、LCのどちらを、L’、LC’で示す出力(それぞれ、端子35、37)に出力するか、どのチャネルを放射すると、方向104に主軸を、方向106にヌル軸を有する放射パターン、および方向106に主軸を、方向104にヌル軸を有する放射パターンを有するか、そして図13aないし図13cのどれが、スイッチの設定の組み合わせによって得られるかを示す。図3ないし図5、図13、および図14の実施態様において、サラウンド・チャネルLSの低周波部分は、常に、方向106が主軸となるように放射されている。また、スイッチ118が閉鎖位置にある場合、スイッチ110の位置には無関係に、図13cの放射パターンが得られる。
【0058】
図11および図12の実施態様では、プレゼンテーション・モード・プロセッサ102は、入力L,LCおよび出力端子35、37(それぞれ、L’、LC’で示す)上の信号に対して同じ効果を有する。
【0059】
以上の説明から、本発明の概念から逸脱することなく、ここに開示した具体的な装置および技法に対して種々の変更や発展も当業者には可能であることは明白である。したがって、本発明は、ここに開示した各々のそして全ての新規な特徴および新規な特徴の組み合わせを包含し、特許請求の範囲の精神および範囲によってのみ限定されるものとする。
【0060】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1a、図1b、および図1cは、本発明と共に用いるラウドスピーカ・ユニットの構成の概略図である。
【図2】図2aは、本発明を組み込んだオーディオ信号処理システムのブロック図である。図2bおよび図2cは、本発明にしたがって指向性チャネルを形成するオーディオ信号処理システムのブロック図である。
【図3】図3は、図2aのオーディオ信号処理システムにおいて用いる代わりの指向性プロセッサのブロック図である。
【図4】図4は、図2aのオーディオ信号処理システムにおいて用いる代わりの指向性プロセッサのブロック図である。
【図5】図5は、図2aのオーディオ信号処理システムにおいて用いる代わりの指向性プロセッサのブロック図である。
【図6】図6は、図2aのオーディオ信号処理システムにおいて用いる代わりの指向性プロセッサのブロック図である。
【図7】図7は、図3ないし図5の指向性プロセッサのコンポーネントの一部のブロック図である。
【図8】図8は、本発明の態様を説明する際に有用なラウドスピーカの構成の概略図である。
【図9】図9は、本発明の別の態様と共に用いるラウドスピーカ・ユニットの構成である。
【図10】図10は、本発明の別の態様を組み込んだオーディオ信号処理システムのブロック図である。
【図11】図11は、図10のオーディオ信号処理システムと共に用いる指向性プロセッサのブロック図である。
【図12】図12は、図10のオーディオ信号処理システムと共に用いる代わりの指向性プロセッサのブロック図である。
【図13】図13a、図13b、および図13cは、本発明の別の特徴を記載するための、オーディオ・システムのコンポーネントの一部の上面図である。
【図14】図14は、本発明にしたがって指向性チャネルを形成するための、図3ないし図6のコンポーネントのブロック図である。
【符号の説明】
10 第1アレイ
11、12 音響ドライバ
14 リスナ
16、17 音響ドライバ
15 第2アレイ
28 第1フルレンジ音響ドライバ
30 第2制限レンジ音響ドライバ
32 オーディオ信号源
34 デコーダ
36 指向性プロセッサ
42 システム等化(EQ)およびダイナミック・レンジ制御回路
Claims (21)
- 第1オーディオ信号および第2オーディオ信号を有し、前記第1および第2オーディオ信号が振幅を有するオーディオ・システムにおいて、前記オーディオ信号を処理する方法であって、
スレッショルド周波数を用いて前記第1オーディオ信号を第1スペクトル帯域信号および第2スペクトル帯域信号に分割するステップであって、前記スレッショルド周波数は人の頭部の寸法を近似する波長に対応する周波数である、ステップと、
前記第1スペクトル帯域信号を第1スケーリング係数でスケーリングし、第1信号部分を発生するステップであって、前記第1スケーリング係数が前記第2オーディオ信号の前記振幅に比例する、ステップと、
前記第1スペクトル帯域信号を第2スケーリング係数でスケーリングし、第2信号部分を発生するステップと、を含む方法。 - 請求項1記載のオーディオ信号処理方法において、前記第2スケーリング係数が、前記第1オーディオ信号の前記振幅に比例するオーディオ信号処理方法。
- 請求項1記載のオーディオ信号処理方法において、前記第1および第2オーディオ信号が、マルチチャネル・オーディオ・システムにおける指向性チャネルに関連付けられるオーディオ信号処理方法。
- 請求項3記載のオーディオ信号処理方法であって、更に、
前記第1信号部分を第1フィルタによってフィルタ処理し、フィルタ第1信号部分を生成するステップと、
前記第2信号部分を第2フィルタによってフィルタ処理し、フィルタ第2信号部分を生成するステップと、を含み、
前記第1フィルタおよび前記第2フィルタは、
仮想的な定位位置から耳までの周波数応答および時間遅延効果を有するフィルタ部と、
実際のスピーカの配置位置から耳までの周波数応答および時間遅延効果と逆の周波数応答および時間遅延効果を有するスピーカ配置補償部と、を含むオーディオ信号処理方法。 - 請求項4記載のオーディオ信号処理方法において、SF1/SF2=ampl2/ampl1であり、SF1は前記第1スケーリング係数、SF2は前記第2スケーリング係数、ampl1は前記第1オーディオ信号の前記振幅、およびampl2は前記第2オーディオ信号の前記振幅であるオーディオ信号処理方法。
- 請求項5記載のオーディオ信号処理方法において、前記第1フィルタおよび前記第2フィルタは、人の頭部と同様の周波数応答および時間遅延効果を有するフィルタ部を含むオーディオ信号処理方法。
- 請求項5記載のオーディオ信号処理方法であって、更に、前記フィルタ処理された第1信号部分を前記第2オーディオ信号と結合するステップを含むオーディオ信号処理方法。
- 請求項5記載のオーディオ信号処理方法であって、更に、前記フィルタ処理された第2信号部分を前記第2スペクトル帯域信号と結合するステップを含むオーディオ信号処理方法。
- 請求項5記載のオーディオ信号処理方法であって、更に、前記フィルタ処理された第1信号部分、前記フィルタ処理された第2信号部分、および前記第2スペクトル帯域信号を結合するステップを含むオーディオ信号処理方法。
- 請求項4記載のオーディオ信号処理方法であって、更に、前記フィルタ処理された第1信号部分を前記第2オーディオ信号と結合するステップを含むオーディオ信号処理方法。
- 請求項4記載のオーディオ信号処理方法であって、更に、前記フィルタ処理された第2信号部分を前記第2スペクトル帯域信号と結合するステップを含むオーディオ信号処理方法。
- 請求項4記載のオーディオ信号処理方法であって、更に、前記フィルタ処理された第1信号部分、前記フィルタ処理された第2信号部分、および前記第2スペクトル帯域信号を結合するステップを含むオーディオ信号処理方法。
- 請求項1記載のオーディオ信号処理方法において、SF1/SF2=ampl2/ampl1であり、SF1は前記第1スケーリング係数、SF2は前記第2スケーリング係数、ampl1は前記第1オーディオ信号の前記振幅、およびampl2は前記第2オーディオ信号の前記振幅であるオーディオ信号処理方法。
- 請求項1記載のオーディオ信号処理方法であって、更に、
前記第1信号部分を第1フィルタによってフィルタ処理し、フィルタ処理された第1信号部分を生成するステップと、
前記第2信号部分を第2フィルタによってフィルタ処理し、フィルタ処理された第2信号部分を生成するステップと、を含み、
前記第1フィルタおよび前記第2フィルタは、
仮想的な定位位置から耳までの周波数応答および時間遅延効果を有するフィルタ部と、
実際のスピーカの配置位置から耳までの周波数応答および時間遅延効果と逆の周波数応答および時間遅延効果を有するスピーカ配置補償部と、を含むオーディオ信号処理方法。 - 請求項14記載のオーディオ信号処理方法であって、更に、
前記フィルタ処理された第1信号部分を前記第2オーディオ信号と結合し、第1結合信号を生成するステップを含むオーディオ信号処理方法。 - 請求項15記載のオーディオ信号処理方法において、オーディオ・システムが指向性ラウドスピーカ・ユニットを含み、前記結合するステップが、更に、
前記第2スペクトル帯域および前記フィルタ処理された第2信号部分を結合し、前記第1結合信号が、前記フィルタ処理された第1信号部分、前記フィルタ処理された第2信号部分、前記第2スペクトル帯域、および第2オーディオ信号を含むようにするステップを含み、更に、
前記指向性ラウドスピーカ・ユニットによって、前記第1結合信号を電気音響的に変換するステップを含むオーディオ信号処理方法。 - 請求項15記載のオーディオ信号処理方法において、オーディオ・システムが指向性ラウドスピーカ・システムと、該指向性ラウドスピーカ・システムとは別個のラウドスピーカ・ユニットを含み、更に、
前記第2スペクトル帯域および前記フィルタ処理された第2信号部分を結合して、第2結合信号を生成するステップと、
前記ラウドスピーカ・ユニットによって、前記第2結合信号を電気音響的に変換するステップと、
前記指向性ラウドスピーカ・システムによって、前記第1結合信号を電気音響的に変換するステップと、を含むオーディオ信号処理方法。 - 請求項15記載のオーディオ信号処理方法において、オーディオ・システムが指向性ラウドスピーカ・システムと、該指向性ラウドスピーカ・システムとは別個のラウドスピーカ・ユニットを含み、前記別個のラウドスピーカ・ユニットが、前記第1スペクトル帯域におけるスペクトル成分の放射に実質的に限定されており、前記結合するステップが、更に、
前記第2スペクトル帯域信号を結合し、前記第1結合信号が、前記フィルタ処理された第1信号部分、前記第2スペクトル帯域信号、および前記第2オーディオ信号を含むようにするステップを含み、
前記方法が、更に、
前記指向性ラウドスピーカ・ユニットによって、前記第1結合信号を電気音響的に変換するステップと、
前記ラウドスピーカ・ユニットによって、前記フィルタ処理された第2信号部分を電気音響的に変換するステップと、を含むオーディオ信号処理方法。 - 請求項1記載のオーディオ信号処理方法において、前記第1スケーリング係数および前記第2スケーリング係数が、時間に関して可変であるオーディオ信号処理方法。
- 請求項1記載のオーディオ信号処理方法において、前記第1スケーリング係数および前記第2スケーリング係数の和が1であるオーディオ信号処理方法。
- 請求項1記載のオーディオ信号処理方法であって、更に、前記第1スペクトル帯域信号を、前記第2スペクトル帯域信号に対して時間的に遅延させるステップを含むオーディオ信号処理方法。
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