JP4308735B2 - 半導体回路 - Google Patents
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Description
この半導体装置は、LSIを構成するロジックコア部10、入出力部20及び時計用クロックカウンタ(以下、「RTC」という)30と、外付け回路である信号生成部40、スイッチ制御部50、電源スイッチ60及び電源70とで構成されている。
(1) スイッチ制御部50によって電源スイッチ60を制御して、電源電圧VDDIO,VDDCOREを供給する。電源電圧VDDRTC,VDDEXは、初期の電源投入時以外は、常時供給されている。この時、信号生成部40から出力されるリセット信号RSTとマスク信号MSKは、共に“L”である。
(2) 電源安定後に、信号生成部40により、リセットとマスクを解除する。リセット信号RSTが“H”になると、ロジックコア部10のリセット状態が解除され、CPU11の動作が開始する。また、ロジックコア部10からRTC30に出力されるマスク信号mskも“H”となる。
(3) RTC30のRTCコア部31に対するマスク解除は、2段のフリップフロップによる同期回路34があるため、ロジックコア部10から与えられるマスク信号mskが“H”になってから、32kHzのクロック信号CLKの2クロックサイクル後に解除される。
(4) CPU11からバックアップエリアRTC30へのアクセスが可能になる。
(1) 信号生成部40により、リセット信号RSTとマスク信号MSKを、共に“L”にする。
(2) RTC30のRTCコア部31に対するマスク設定は、2段のフリップフロップ回路34があるため、ロジックコア部10から与えられるマスク信号mskが“L”になってから、32kHzのクロック信号CLKの2クロックサイクル後に設定される。
(3) スイッチ制御部50によって電源スイッチ60を制御して、電源電圧VDDIO,VDDCOREの供給を停止する。なお、電源電圧VDDRTC,VDDEXは、常時供給されている。
(A) 入出力部20におけるマスク信号MSK用のバッファ22は、図1に示すように、一般的には2つのインバータ22a,22bを縦続接続して構成されている。また、ロジックコア部10におけるバッファ15も、2つのインバータ15a,15bを縦続接続して構成されている。
(B) 電源遮断前にマスク信号MSKを“L”にした状態では、インバータ22a,15aの出力側のレベルは“H”、インバータ22b,15bの出力側のレベルは“L”であり、RTC30に与えられるマスク信号mskは“L”となっている。
(C) 異電源間のインタフェースでは、入力側の直近にESD対策用の保護ダイオード(例えば、保護ダイオード17,36,36)を入れる必要があるが、この保護ダイオードがあるために電源を遮断する際には、バックアップエリアからの出力信号O−RTCを“L”に設定しておく必要がある。もし、“H”のままで電源を遮断した場合、保護ダイオードの電源電圧VDDCORE側が接地電圧GNDになるため、この保護ダイオードが順方向となって、電源電圧VDDCORE側へ電流が流れる。電流が流れるとバックアップエリアから電源が供給され、電源遮断状態に移行できないという問題を引き起こす。
(D) マスク信号mskは、マスクされた状態(“L”)から電源投入・遮断が行われた際にひげ状の信号によってマスクが解除されないように、同期回路34において32kHzのクロック信号CLKで短いパルス信号を除去するようにしている。クロック信号CLKは、CPU11からアクセスするためのバスクロック(図示していない)には同期していないため、RTC30内部でマスクが完了したタイミングをCPU11側で正確に知ることができない。従って、マスクが完了していない状態で電源を遮断すると、RTC30で貫通電流が発生する問題や、RTC30内の図示しないレジスタが書き換わってしまう問題が発生する。また、マスクが解除されていない状態でCPU11からレジスタにアクセスすると書き込みができず、読み出してもマスクによる固定値しか読み出せないという問題が発生する。
(E) 保護ダイオードがある場合でマスク設定がされる前に電源が遮断されたり、電源遮断中にマスク信号mskが“H”と認識された場合に、バックアップエリアからの出力信号O−RTCが“H”の場合には、保護ダイオードを介して電流が流れてしまい、電源遮断状態に移行できないという問題を引き起こす。
(I) 電源投入時の動作
(1) スイッチ51がオンにされると、抵抗52で“L”にプルダウンされていた制御信号CONとポート23aへの入力が“H”に吊り上げられる。制御信号CONが“H”になることで、電源電圧VDDIO,VDDCOREの供給が開始される。なお、電源電圧VDDRTCは、初期の電源投入時以外は、常時供給されている。この時点では、リセット信号RSTによってマスクレジスタ19がリセットされ、マスク信号MSKは“L”となっている。従って、RTC30Aのラッチ回路33Aの出力信号は“L”である。
(2) 電源電圧VDDIO,VDDCOREが供給されてから安定した時点で、信号生成部40Aから出力されるリセット信号RSTが“H”となり、リセット状態が解除される。これにより、CPU11の動作が開始する。
(3) 一定時間後に、CPU11からポート制御部13にアクセスしてポート23aに“H”を検出すると、CPU11はスイッチ51が押されたと認識し、ポート制御部13に対してポート23aを出力モードに切り替えると共に、“H”を出力するように設定する。これにより、スイッチ51がオフになっても、制御信号CONは“H”となり、電源スイッチ60はオンの状態を保持する。一方、一定時間後にCPU11がコート23aの“L”を検出した場合には、電源がオフであると認識するため、電源遮断の動作が開始される。
(4) CPU11からマスクレジスタ19にアクセスして、マスク信号MSKを“H”(マスク解除)に設定する。マスク信号MSKが“H”になると、RTC30Aに与えられるマスク信号mskが“H”になり、ラッチ回路33Aを介して同期回路34に与えられる。なお、ラッチ回路33Aの入力側に接続された抵抗33cは、抵抗値を大きく設定されているので、“H”のマスク信号mskに対する影響はない。マスク信号mskは、同期回路34においてクロック信号CLKで同期され、マスク信号mskrとしてANDゲート35に与えられる。これにより、RTC30へのアクセスが許可され、ロジックコア部10Aから与えられる入力信号I−RTCはRTCコア部31に入力される。
(II) 電源遮断時の動作
(1) スイッチ53がオンにされると、抵抗54で“L”にされていたポート23bへの入力が“H”に吊り上げられる。CPU11からポート制御部13にアクセスしてポート23bに一定時間“H”を検出すると、CPU11はスイッチ53が押されたと認識し、電源遮断動作を開始する。なお、ポート23bに“H”を検出してから一定時間以内に“L”を検出したときには、電源遮断動作は行わずに通常動作を継続する。
(2) CPU11からマスクレジスタ19にアクセスして、マスク信号MSKを“L”(マスク設定)にする。マスク信号MSKが“L”になると、RTC30Aに与えられるマスク信号mskが“L”になり、ラッチ回路33Aを介して同期回路34に与えられる。なお、ラッチ回路33Aのインバータ33aの出力信号は“H”になるので、トランジスタ33dはオンとなり、このインバータ33aの入力側は接地電位GNDに接続されて“L”に固定される。マスク信号は、同期回路34においてクロック信号CLKで同期され、ANDゲート35に与えられる。これにより、ロジックコア部10Aから与えられる入力信号I−RTCはマスクされ、RTC30へのアクセスは禁止される。
(3) RTC30のマスクが完了したら、CPU11からポート制御部13にアクセスしてポート23aを“L”にする。ポート23aが“L”になると、電源スイッチ60がオフとなり、電源電圧VDDIO,VDDCOREの供給が遮断される。これにより、信号生成部40Aの電源供給も遮断されるので、リセット信号RSTも“L”となる。RTC30Aの電源電圧VDDRTCは供給されており、ラッチ回路33Aでは、“L”を保持したまま変化しない。この電源遮断の過渡期にマスク信号mskが一時的に“H”になったとしても、ラッチ回路33Aはその“H”のレベルを保持することはないので、バッファ15へ電流が流れることはない。
(a) スイッチ制御部50Aの構成は説明を簡素化するための一例であり、スイッチ51,53を直接操作せずに各種の状態に応じて、スイッチを制御したりCPU11に状態を伝えるように構成することができる。
(b) RTC30A内の同期回路34は省略することができる。
実施例1の(I)で説明したように、電源が投入されてCPU11からマスクが解除され、マスクレジスタ19から出力されるマスク信号MSKが“H”になった後、CPU11から状態試験レジスタ300に対して“0”以外の任意の値を書き込む。更に、CPU11から状態試験レジスタ300の内容を読み出し、書き込んだ任意の値が読み出されれば、マスクが解除されていると判定することができる。もしもマスクが解除されていなければ、ANDゲート36から出力される出力信号O−RTCは“L”となるので、読み出された値は“0”となる。
このRTCコア部31Bは、図3中のRTCコア部31に代えて設けられるもので、時計や計時機構として使用される複数のRTCレジスタ301、状態試験レジスタ302及びアクセス制御レジスタ303を有している。状態試験レジスタ302は、実施例3における状態試験レジスタ300と同様に、ロジックコア部10Bから任意のデータを読み書きすることができるレジスタであるが、マスク信号mskrが“H”から“L”に変化するとリセットされ、その値が“0”となるように構成されている。また、アクセス制御レジスタ303は、ロジックコア部10Bからのアクセスに対して、アドレス信号ADに拘らず、必ず状態試験レジスタ302の内容をロジックコア部10Bに出力する状態を設定するためのレジスタである。これらのレジスタ301〜303のデータ入力端子は、ロジックコア部10Bから書き込みデータWDが与えられる書き込みデータバスに接続されている。
マスクを解除する場合、図1のCPU11からマスクレジスタ19にアクセスして、マスク信号MSKを“H”にセットする。マスク信号MSKは、マスク信号mskとして図3のRTC30Bに入力され、同期回路34によってクロック信号CLKに同期された後、ANDゲート35,38のマスクを解除する。CPU11では、図5の状態試験レジスタ302に0以外の任意の値を書き込んで、直ちに読み出すことを繰り返す。状態試験レジスタ302から読み出した値が、書き込んだ値に一致した時点で、実際にRTCコア部31Bのマスクが解除されと判定する。その後、アクセス制御レジスタ303の内容を“L”に設定する。これにより、アドレス信号ADに従って、RTCレジスタ301と状態試験レジスタ302のデータを読み出すことが可能になる。
11 CPU
18,36,37 保護ダイオード
19 マスクレジスタ
20A 入出力部
30A,30B,30C RTC
31,31A,31B RTCコア部
33A ラッチ回路
35,38 ANDゲート
300,302 状態試験レジスタ
303 アクセス制御レジスタ
304 アドレスレジスタ
305 セレクタ
Claims (4)
- 待機時に電源の供給が停止されるパワーオフエリア及び待機時でも電源が供給されるバックアップエリアを有する集積回路と、該集積回路への電源の供給を制御するスイッチ手段とを備えた半導体回路において、
前記パワーオフエリアに、通常動作時にはハイレベルのマスク信号が設定され、待機状態に移行する前にロウレベルのマスク信号が設定されるレジスタを設けると共に、
前記バックアップエリアに、待機状態に移行した後には該マスク信号のレベルをロウレベルに保持するラッチ回路、及び該ラッチ回路にロウレベルが保持されているときに、前記パワーオフエリアからの入力信号をロウレベルに固定するマスク回路を設けたことを特徴とする半導体回路。 - 前記マスク回路は、前記ラッチ回路にロウレベルが保持されているときに、前記パワーオフエリアからの入力信号と共に該パワーオフエリアへの出力信号をロウレベルに固定することを特徴とする請求項1記載の半導体回路。
- 前記パワーオフエリアから前記バックアップエリアとの間の入出力信号の状態を調べるために、該バックアップエリアに、該パワーオフエリアから読み出しができる状態試験レジスタを設けたことを特徴とする請求項1または2記載の半導体回路。
- 前記パワーオフエリアから前記バックアップエリアとの間の入出力信号の状態を調べるために、該バックアップエリアに、
前記パワーオフエリアからアドレスを指定してデータの読み書きが可能で、前記ラッチ回路にロウレベルが保持されたときには該データがロウレベルにリセットされる状態試験レジスタと、
前記パワーオフエリアから前記バックアップエリア内のレジスタに対する読み出しの禁止または許可を設定できるアクセス制御レジスタと、
前記アクセス制御レジスタに読み出しの禁止が設定されたときには、前記パワーオフエリアから指定された読み出しアドレスに拘らず、前記状態試験レジスタのデータを出力するセレクタとを、
設けたことを特徴とする請求項1または2記載の半導体回路。
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