JP4308374B2 - 化学量の二次元分布測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、測定対象である様々な化学量、例えば溶液の異なる複数の位置におけるpHの化学量の二次元分布測定装置に関する。
【0002】
【0003】
【従来の技術】
本願出願人は、化学現象における化学量を電荷に変換することにより、電荷特有の取扱いを行い、電荷特有の定量化を行うようにした技術を開発し、これを特許出願している〔特願平9−157716号(特開平10−332423号)〕。
【0004】
上記特許出願においては、センサとして、化学量に感応する複数の化学センサ(単位センサ)とこれらの複数の単位センサで生じた信号電荷を転送する複数のCCD(電荷結合素子)とからなる半導体センサを用いている。
【0005】
図7は、化学量の二次元分布測定装置における半導体センサの上面の構成を概略的に示す図である。この図において、1は半導体センサで、化学量に感応する複数の単位センサ2からなる。各単位センサ2の上面は、測定対象である化学量に対して感応する膜で覆われており、化学量に応じた膜電位を感応膜と半導体との界面に生じ、この電位の変化を利用して前記化学量の大きさを電荷信号に変換するもので、矢印Vで示す方向に、例えば10個の単位センサ2を設けて、センサ列3を構成し、このセンサ列3を前記矢印Vと直交する矢印Hで示す方向に例えば5列配置してなるものである。
【0006】
4は各単位センサ2において発生した電荷信号を転送するための電荷転送部で、複数のCCD4Cからそれぞれ構成される複数の垂直CCD4Vおよび一つの水平CCD4Hとからなる。6は水平CCD4Hからの信号を出力する出力部である。
【0007】
図8は、前記半導体センサ1の基本的な構造を示すもので、この図において、7は例えばp型Si(シリコン)よりなる半導体基板で、厚さ500μm程度である。
【0008】
前記半導体基板7には、チャンネルストッパ8、電荷供給部9、電荷注入調節部10、電荷変換部としてのセンシング部11、障壁部12、電荷転送部4を構成するCCD4C、フローティングディフュージョン13、リセットゲート14、リセットドレイン15、MOS構造の出力トランジスタ16が形成されている。
【0009】
そして、電荷供給部9、電荷注入調節部10、センシング部11および障壁部12の各部材によって一つの単位センサ2が形成されており、センシング部11は、後に詳しく説明するように、化学量の大きさに対応して深さを変化するように構成されたポテンシャル井戸からなる。また、フローティングディフュージョン13、リセットゲート14、リセットドレイン15および出力トランジスタ16の各部材によって出力部6が形成されている。
【0010】
そして、前記単位センサ2を、図7に示すように、X,Y方向に二次元的に配置してアレイ化することにより、複数点の情報を同時に取り込み、電荷転送部4および出力部13によって、複数点の信号を秩序よく処理することができる。
【0011】
ここで、上記単位センサ2の測定原理について、図9に示した電位図を参照しながら説明する。測定に際しては、電荷供給部9、障壁部12およびリセットゲート14にパルス電圧を印加する一方、フローティングディフュージョン13を除く他の電極に直流電圧を印加する。
【0012】
ところで、通常、p型半導体を用いたMOS構造においては、金属電極に正の電圧を加えることによって、その電圧に応じて絶縁膜と半導体の界面に空乏層が形成されることが知られている。そこで、この現象を用いて、図9に示すように、半導体−絶縁膜界面近傍での電位状態を作るのである。
【0013】
状態1においては、図9(A)に示すように、電荷供給部9の電位は高く(矢印方向が高い)設定されており、センシング部11には電荷17は注入されていない。
【0014】
状態2においては、同図(B)に示すように、電荷供給部9の電位を下げることによって、センシング部11に電荷17を注入する。
【0015】
状態3においては、同図(C)に示すように、電荷供給部9の電位を上げることによって、電荷注入調節部10によってすりきられた電荷17がセンシング部11に蓄積される。
【0016】
状態4においては、同図(D)に示すように、障壁部12の電位を上げることによって、センシング部11に蓄積された電荷17をフローティングディフュージョン13に転送する。
【0017】
状態5においては、同図(E)に示すように、センシング部11の電荷17が全てフローティングディフュージョン13に転送されてから障壁部12を閉じ、電荷の流入を止める。この段階で、フローティングディフュージョン13の電位は転送されてきた電荷17の量で決まるので、この電位をMOS構造の出力トランジスタ16のゲート部に入力し、この出力トランジスタ16のドレイン電流をソースフォロア回路で測定する。
【0018】
状態6においては、同図(F)に示すように、フローティングディフュージョン13の電位を読み取った後、リセットゲート14をオンし、リセットドレイン15の電位にリセットする。このリセットにより、再び状態1と同じ状態に戻る。つまり、状態1〜状態6の動作を繰り返すことにより、電荷を外に出力することができる。
【0019】
上記構成の化学量の二次元分布測定装置によれば、異なる複数の位置における現象を同時に測定することができる。化学量を電荷に変換しているので、複数のCCD4Cからなる電荷転送部4を用いることにより化学量の一次元分布または二次元分布を容易に画像化することができる。さらに、複数点の情報を表す電荷を蓄積することにより微弱な信号の増幅が可能であるから、現象の微小な変化をも確実に把握することができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造の化学量の二次元分布測定装置においては、図7に例示したように、一つのセンサ列3に対して一つの垂直CCD4Vを対応させるように設けているので、化学量のセンシングに直接寄与しないCCD4C部分の面積が大きくならざるを得ず、これが高密度でセンシングを行う上で大きな障害となっていた。
【0021】
この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、化学量を高密度でセンシングすることのできる化学量の二次元分布測定装置を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明では、半導体基板上に測定対象である化学量の大きさに対応して深さを変化するように構成されたポテンシャル井戸に電荷を注入して、前記化学量をこのポテンシャル井戸の大きさに応じた電荷に変換し、変換された電荷をすりきって、そのすりきられた電荷をポテンシャル井戸に蓄積させる化学センサとしての単位センサを二次元的に複数配置するとともに、前記化学量に感応するこれら複数の単位センサそれぞれのポテンシャル井戸に蓄積された電荷を順次転送する複数のCCDからなる化学量の二次元分布測定装置であって、
複数のCCDを一列に配置してなる一つのCCD列の両側にそれぞれ、複数の単位センサからなるセンサ列を一列ずつ配置し、前記一列のCCD列によってその両側に設けられるセンサ列における単位センサの電荷を順次転送するように構成され、
さらに、前記単位センサは、
ポテンシャル井戸からなるセンシング部と、
ポテンシャル井戸に電荷を注入する電荷供給部と、
その注入により化学量がポテンシャル井戸の大きさに応じて変換された電荷をすりきって、そのすりきられた電荷をポテンシャル井戸に蓄積させる電荷注入調節部と、
ポテンシャル井戸の信号を読み取るためポテンシャル井戸に蓄積された電荷をCCDに転送し、CCDに送られた電荷を出力アンプに転送する障壁部とを含み、
また、各単位センサの上面は化学量に対して感応する感応膜で覆われており、
一つのCCD列の左右両側の同一行に設けた単位センサはCCDを中心にして対称的に形成され、かつ、これら単位センサにおける電荷供給部、電荷注入調節部、障壁部およびセンシング部はCCDを中心にしてそれぞれ左右対称に形成されている一方、
前記センシング部のうち、一方のセンシング部によってセンシングを行い、これによって蓄積された電荷をCCDによって転送し、さらに出力アンプに転送し、その後、他方のセンシング部によってセンシングを行い、これによって蓄積された電荷をCCDによって転送し、さらに出力アンプに転送するようにしている。
また、この発明は別の観点から、半導体基板上に測定対象である化学量の大きさに対応して深さを変化するように構成されたポテンシャル井戸に電荷を注入して、前記化学量をこのポテンシャル井戸の大きさに応じた電荷に変換し、変換された電荷をすりきって、そのすりきられた電荷をポテンシャル井戸に蓄積させる化学センサとしての単位センサを二次元的に複数配置するとともに、前記化学量に感応するこれら複数の単位センサそれぞれのポテンシャル井戸に蓄積された電荷を順次転送する複数のCCDからなる化学量の二次元分布測定装置であって、
複数のCCDを一列に配置してなる一つのCCD列の両側にそれぞれ、複数の単位センサからなるセンサ列を一列ずつ配置し、前記一列のCCD列によってその両側に設けられるセンサ列における単位センサの電荷を順次転送するように構成され、
さらに、前記単位センサは、
ポテンシャル井戸からなるセンシング部と、
ポテンシャル井戸に電荷を注入する電荷供給部と、
その注入により化学量がポテンシャル井戸の大きさに応じて変換された電荷をすりきって、そのすりきられた電荷をポテンシャル井戸に蓄積させる電荷注入調節部と、
ポテンシャル井戸の信号を読み取るためポテンシャル井戸に蓄積された電荷をCCDに転送し、CCDに送られた電荷を出力アンプに転送する障壁部とを含み、
また、各単位センサの上面は化学量に対して感応する感応膜で覆われており、
一つのCCD列の左右両側の同一行に設けた単位センサはCCDを中心にして対称的に形成され、かつ、これら単位センサにおける電荷供給部、電荷注入調節部、障壁部およびセンシング部はCCDを中心にしてそれぞれ左右対称に形成されている一方、
前記センシング部が同時にセンシングを行い、これによって前記センシング部に蓄積された電荷を順次転送し、左右いずれか一方の単位センサに形成されている障壁部は閉じた状態で他方の単位センサに形成されているセンシング部の信号をCCDで読み取るように構成されていることを特徴とする化学量の二次元分布測定装置を提供する。
【0023】
上記構成の化学量の二次元分布測定装置においては、化学量のセンシングに直接寄与しないCCDの占める面積を減ずることができ、複数の単位センサを高密度で集積して配置できるので、化学量を高密度でセンシングすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。まず、図1は、この発明の化学量を測定する装置における半導体センサ18の平面的な構成を示すもので、例えば、pHの二次元分布を測定するpH二次元分布装置である。この図に示す半導体センサ18が図7に示した半導体センサ1と大きく異なる点は、複数のCCD4Cを一列に配置してなる一つのCCD列4Vの両側にそれぞれ、複数の単位センサ2からなるセンサ列3を一列ずつ配置し、前記一列のCCD列4Vによってその両側に設けられるセンサ列3における単位センサ2の電荷を順次転送するようにしたことである。以下、図2〜図6を参照しながら詳細に説明する。
【0025】
まず、図2は、前記半導体センサ18の要部を示す縦断面図で、p型シリコン基板7の中央に形成されるCCD4Cを中心にして対称的に、pHに感応する単位センサ2A,2Bが形成されており、図3においては単位センサ2A,2Bの主たる構成部材であるセンシング部も左右対称11A,11Bに形成されている。そして、図3に示すように、電荷供給部、電荷注入調節部、障壁部なども前記CCD4Cを中心にして対称的に形成されている。すなわち、同図において、符号9A,9Bは電荷供給部、10A,10Bは電荷注入調節部、12A,12Bは障壁部である。なお、図2において、10a,10bは電荷注入調節部電極、12a,12bは障壁部電極である。これらの電極10a,10b,12a,12bは、ポリシリコンよりなり、これを酸化した後、Si3 N4 やTa2 O5 などを用いてpHに感応するセンシング部2A,2Bを形成するのである。
【0026】
上記構成の半導体センサ18の動作を説明する。今、CCD4Cの左右のセンシング部11A,11Bが同時にセンシングを行うものとする。この場合、CCD4Cの左右に設けられる障壁部12A,12Bの開閉のタイミングがポイントになる。つまり、左右の障壁部12A,12Bが同じタイミングで開くと、左右のセンシング部11A,11Bの出力が混じり合ってしまう。これを防ぐには、例えば、左のセンシング部11Aの信号をCCD4Cで読み取る場合、右の障壁部12Bは閉じ、逆に、右のセンシング部11Bの信号をCCD4Cで読み取る場合には、左の障壁部12Aは閉じるようにするのである。これを、図3に示した電位図を用いて説明する。
【0027】
状態1においては、図3(A)に示すように、電荷供給部9A,9Bにそれぞれプラスの電圧(矢印方向がプラス)を印加する。このとき、センシング部11A,11Bには電荷17A,17Bは供給されていない。
【0028】
状態2においては、同図(B)に示すように、電荷供給部9A,9Bの電位を0近くまで下げることによって、センシング部11A,11Bに電荷17A,17Bを注入する。
【0029】
状態3においては、同図(C)に示すように、電荷供給部9A,9Bの電位を電荷注入調節部10A,10Bの電位以上にして、電荷注入調節部10A,10Bによって電荷をすりきらせ、すりきられた電荷17a,17bがセンシング部11A,11Bに蓄積される。
【0030】
状態4においては、同図(D)に示すように、左側のセンシング部11Aの信号を読み取るため、左側の障壁部12Aのみ電位をプラスにし、センシング部11Aに蓄積されている電荷17aをCCD4Cに転送する。
【0031】
状態5においては、同図(E)に示すように、左側の障壁部12Aの電位を下げ、CCD4Cに送られた電荷17aを出力アンプに転送する。
【0032】
状態6においては、同図(F)に示すように、右側のセンシング部11Bの信号を読み取るため、右側の障壁部12Bのみ電位をプラスにし、センシング部11Bに蓄積されている電荷17bをCCD4Cに転送する。
【0033】
状態7においては、同図(G)に示すように、右側の障壁部12Bの電位を下げ、CCD4Cに送られた電荷17bを出力アンプに転送する。
【0034】
上記状態1〜状態7の動作を繰り返すことにより、CCD4Cの左右にそれぞれ設けられたセンシング部11A,11Bの信号を混じり合わせることなく、出力アンプに転送することができる。
【0035】
上述の説明では、左右のセンシング部11A,11Bが同時にセンシングを行い、このセンシングによって各センシング部11A,11Bに蓄積された電荷を順次転送するようにしていたが、これに代えて、いずれか一方のセンシング部、例えば左側のセンシング部11Aによってセンシングを行い、これによって蓄積された電荷をCCD4Cによって転送し、さらに出力アンプに転送し、その後、右側のセンシング部11Bによってセンシングを行い、これによって蓄積された電荷をCCD4Cによって転送し、さらに出力アンプに転送するようにしてもよい。このようにした場合、センシング部11A,11Bに電荷が蓄積される時間が短いので、蓄積されている時間内の信号のロスが少なくなり、より精度の高いセンシングを行うことができる。
【0036】
そして、前記CCD4Cの駆動方式は、4相駆動、3相駆動、2相駆動、1相駆動など各種の方式があるが、このいずれを用いてもよい。
【0037】
上記構成のpH二次元分布装置装置によれば、溶液の異なる複数の位置におけるpHを同時に測定することができる。そして、同時に測定したpHを電荷に変換しているので、この電荷信号をCCDなどの技術を用いることにより、pHの二次元分布を容易に画像化することができる。
【0038】
次に、上記装置を製造する標準プロセスを、図4〜図6を参照しながら説明する。このプロセスはあくまでも一例であり、また、このプロセスで製作したデバイスは、surface channel(表面チャンネル)の電荷転送方式を用いるものである。
【0039】
(1)まず、抵抗率が10Ωcm程度のp型Siウェーハ21を、酸化炉を用いて1100℃で45分程度酸化を行い、上面に1000Å程度の酸化膜(フィールド酸化膜)22を形成する(図4(A)参照)。
【0040】
(2)次いで、チャンネルストッパ8を形成する(図4(B)参照)。このチャンネルストッパ8の形成方法は、前記酸化膜22の上面にSi3 N4 膜23を堆積する。次に、Si3 N4 膜23の上面にレジストを塗布し、チャンネルストッパ8を形成する部分のレジストのみを除去し、その部分のSi3 N4 膜23および酸化膜22をエッチングによって除去し、その箇所にボロン(B)を1×1013/cm2 イオン注入して、拡散させる。このボロンの拡散方法は、例えば固体の拡散源をウェーハ21とともに1100℃で15分プレデポジションし、その後、ボロンガラスを除去した後、1140℃で1時間程度ドライブイン酸化し、10分程度窒素ガス雰囲気中でアニールする。
【0041】
(3)前記チャンネルストッパ8を形成した状態で、1100℃で200分間ウェット酸化を行うことにより、チャンネルストッパ8のみ選択的に酸化され、酸化膜24が形成される。このウェット酸化の後、Si3 N4 膜23をエッチングにより除去する(図4(C)参照)。
【0042】
(4)次いで、始めに形成した酸化膜22をエッチングし、1000℃で80分間ドライ酸化を行い、ゲート酸化膜25を形成する(図4(D)参照)。
【0043】
(5)前記ゲート酸化膜25の上面にポリシリコン26を3000Åの厚みに堆積し、Pドープを施す(1000℃、20分、ドライブイン20分)(図5(A)参照)。
【0044】
(6)前記ポリシリコン層26のパターニングを行い、1000℃、45分でドライ酸化を施す(図5(B)参照)。27は導電部である。
【0045】
前記ドライ酸化の後、ポリシリコン28を4000Åの厚みに堆積し、Pドープを施す(1000℃、20分、ドライブイン20分)(図5(C)参照)。
【0046】
前記ポリシリコン層28のパターニングを行い、1000℃、45分でドライ酸化を施す(図5(D)参照)。29は導電部である。
【0047】
次いで、レジスト30をパターニングすることにより、選択的にイオン注入(100keV、5×1015/cm2 )を行って、ソース、ドレインなどのn拡散層31を形成する(図6(A)参照)。
【0048】
前記レジスト30を剥離し、Si3 N4 膜よりなるpH感応膜32を堆積する(図6(B)参照)。
【0049】
各電極、拡散層に電圧を印加するため、pH感応膜32や酸化膜25にコンタクトホール33を形成する(図6(C)参照)。
【0050】
アルミニウムをスパッタ装置でスパッタして、コンタクトホール33を導体化するとともに、パターニングを行う(図6(D)参照)。34は導電部である。
【0051】
上記構成のpH二次元分布装置装置によれば、溶液の異なる複数の位置におけるpHを同時に測定することができる。そして、同時に測定したpHを電荷に変換しているので、この電荷信号をCCDなどの技術を用いることにより、pHの二次元分布を容易に画像化することができる。
【0052】
【発明の効果】
この発明の化学量の二次元分布測定装置においては、化学量のセンシングに直接寄与しないCCDの占める面積を減ずるようにして、複数の単位センサを高密度で集積して配置しているので、化学量を高密度でセンシングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の化学量を測定する装置における半導体センサの平面構成を概略的に示す図である。
【図2】 前記半導体センサの要部を示す縦断面図である。
【図3】 前記半導体センサにおける測定原理を説明するための図である。
【図4】 前記半導体センサの製造プロセスの一例を、図5および図6とともに示す図である。
【図5】 前記半導体センサの製造プロセスの一例を、図4および図6とともに示す図である。
【図6】 前記半導体センサの製造プロセスの一例を、図4および図5とともに示す図である。
【図7】 従来の化学量を測定する装置における半導体センサの平面構成を概略的に示す図である。
【図8】 前記半導体センサの縦断面図である。
【図9】 前記半導体センサにおける測定原理を説明するための図である。
【符号の説明】
2,2A,2B…単位センサ、3…センサ列、7…半導体基板、11,11A,11B…ポテンシャル井戸、4C…CCD、4V…CCD列。
Claims (2)
- 半導体基板上に測定対象である化学量の大きさに対応して深さを変化するように構成されたポテンシャル井戸に電荷を注入して、前記化学量をこのポテンシャル井戸の大きさに応じた電荷に変換し、変換された電荷をすりきって、そのすりきられた電荷をポテンシャル井戸に蓄積させる化学センサとしての単位センサを二次元的に複数配置するとともに、前記化学量に感応するこれら複数の単位センサそれぞれのポテンシャル井戸に蓄積された電荷を順次転送する複数のCCDからなる化学量の二次元分布測定装置であって、
複数のCCDを一列に配置してなる一つのCCD列の両側にそれぞれ、複数の単位センサからなるセンサ列を一列ずつ配置し、前記一列のCCD列によってその両側に設けられるセンサ列における単位センサの電荷を順次転送するように構成され、
さらに、前記単位センサは、
ポテンシャル井戸からなるセンシング部と、
ポテンシャル井戸に電荷を注入する電荷供給部と、
その注入により化学量がポテンシャル井戸の大きさに応じて変換された電荷をすりきって、そのすりきられた電荷をポテンシャル井戸に蓄積させる電荷注入調節部と、
ポテンシャル井戸の信号を読み取るためポテンシャル井戸に蓄積された電荷をCCDに転送し、CCDに送られた電荷を出力アンプに転送する障壁部とを含み、
また、各単位センサの上面は化学量に対して感応する感応膜で覆われており、
一つのCCD列の左右両側の同一行に設けた単位センサはCCDを中心にして対称的に形成され、かつ、これら単位センサにおける電荷供給部、電荷注入調節部、障壁部およびセンシング部はCCDを中心にしてそれぞれ左右対称に形成されている一方、
前記センシング部のうち、一方のセンシング部によってセンシングを行い、これによって蓄積された電荷をCCDによって転送し、さらに出力アンプに転送し、その後、他方のセンシング部によってセンシングを行い、これによって蓄積された電荷をCCDによって転送し、さらに出力アンプに転送するように構成されていることを特徴とする化学量の二次元分布測定装置。 - 半導体基板上に測定対象である化学量の大きさに対応して深さを変化するように構成されたポテンシャル井戸に電荷を注入して、前記化学量をこのポテンシャル井戸の大きさに応じた電荷に変換し、変換された電荷をすりきって、そのすりきられた電荷をポテンシャル井戸に蓄積させる化学センサとしての単位センサを二次元的に複数配置するとともに、前記化学量に感応するこれら複数の単位センサそれぞれのポテンシャル井戸に蓄積された電荷を順次転送する複数のCCDからなる化学量の二次元分布測定装置であって、
複数のCCDを一列に配置してなる一つのCCD列の両側にそれぞれ、複数の単位センサからなるセンサ列を一列ずつ配置し、前記一列のCCD列によってその両側に設けられるセンサ列における単位センサの電荷を順次転送するように構成され、
さらに、前記単位センサは、
ポテンシャル井戸からなるセンシング部と、
ポテンシャル井戸に電荷を注入する電荷供給部と、
その注入により化学量がポテンシャル井戸の大きさに応じて変換された電荷をすりきって、そのすりきられた電荷をポテンシャル井戸に蓄積させる電荷注入調節部と、
ポテンシャル井戸の信号を読み取るためポテンシャル井戸に蓄積された電荷をCCDに転送し、CCDに送られた電荷を出力アンプに転送する障壁部とを含み、
また、各単位センサの上面は化学量に対して感応する感応膜で覆われており、
一つのCCD列の左右両側の同一行に設けた単位センサはCCDを中心にして対称的に形成され、かつ、これら単位センサにおける電荷供給部、電荷注入調節部、障壁部およびセンシング部はCCDを中心にしてそれぞれ左右対称に形成されている一方、
前記センシング部が同時にセンシングを行い、これによって前記センシング部に蓄積された電荷を順次転送し、左右いずれか一方の単位センサに形成されている障壁部は閉じた状態で他方の単位センサに形成されているセンシング部の信号をCCDで読み取るように構成されていることを特徴とする化学量の二次元分布測定装置。
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