JP4307797B2 - 装飾用粘着シートの製造方法 - Google Patents

装飾用粘着シートの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋内外で使用される装飾用粘着シートの製造方法及び白色トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、比較的柔軟な熱可塑性樹脂フィルム製基材の表面に粘着剤層が設けられた装飾用粘着シートは、例えば、屋外で使用される看板、広告塔、シャッター、ショーウィンドウ等に用いられる広告ステッカー類;自動車、二輪車等の車両やモーターボート等の船舶に用いられる装飾用ストライプステッカー類;交通標識、道路標識、案内板等に用いられる表示用ステッカー類、等の広範な用途に使用され、マーキングシート(マーキングフィルム)とも呼ばれている。
【0003】
このような装飾用粘着シートは製品の外観が重要視され、特に屋外装飾用の看板の場合、彩度の高い色を発現させることが要求される。彩度の高い色目を発現させるためには大きく分けて2種類の方法が知られている。
第一の方法は、透明着色フィルムに白色粘着剤を塗工して透明着色フィルムを透過した光が白色粘着剤層で反射することを利用して彩度を向上させる方法である(特開平5−108011号公報参照)。
第二の方法は、透明着色フィルムに更に白色フィルム層を積層し、透明着色フィルムを透過した光が白色フィルム層で反射することを利用して彩度を向上させる方法である。
これら2つの方法は、共に、装飾用粘着シートの製造方法として一般的で、良く使用されている。
【0004】
しかし、第一の方法のように白色粘着剤を使用する場合、粘着剤中に添加できる白色顔料の量には自ずと限界があるため、被着体の隠蔽性に限界があり、高い彩度が得られず、もし、限界を超えて白色顔料を添加すると必要とする粘着剤の物性を満足できなくなってしまうという問題点があった。
また第二の方法のようにフィルムを2層化するのは、彩度と隠蔽性を両立させる上で良い手法ではあるが、2種類のフィルムを製造し、これらを積層する必要があるため製造工程が増え、コスト高となる。また、2層化することによってフィルム厚さが厚くなるため、施工性が低下したりロール状で保管している最中に離型紙からフィルムが浮いてきて外観異常となる可能性があった。
結局、上述のように白色粘着剤層を設けることのみで、被着体の隠蔽性を満足させ得るような装飾用粘着シートの製造方法は、従来知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の装飾用粘着シートの製法における問題点に鑑み、白色粘着剤の塗工方法に着目して完成されたもので、その目的は、白色顔料が均一に分散した白色粘着剤層を有する優れた被着体隠蔽性を備えた装飾用粘着シートをコスト的に有利に製造する方法、及びこの製造方法に用いられる白色トナーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明は、白色顔料とガラス転移温度が−10℃以下のポリエステル系可塑剤とを均一に分散させて白色トナーを調製し、この白色トナーと粘着剤とを混合して得た白色粘着剤組成物によって、全光線透過率が3〜80%である着色フィルムの片面に、粘着剤100重量部に対して白色顔料が3〜150重量部含まれる白色粘着剤層を形成する装飾用粘着シートの製造方法を提供する。
【0007】
また、請求項2記載の本発明は、白色顔料とガラス転移温度が−10℃以下のポリエステル系可塑剤とが均一に分散されてなる請求項1記載の装飾用粘着シートの製造方法に用いられる白色トナーを提供する。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0008】
(着色フィルム)
本発明において、装飾用粘着シートの基材として用いられる着色フィルムは、全光線透過率が3〜80%であるものが用いられる。3%より低ければ下地に白層を配しても彩度が向上せず、一方、80%を越えると下地に白層を配しても十分な隠蔽性が得られないからである。
このような着色フィルムの材質としては、軟質塩化ビニル樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン等を挙げることができ、種々の物性とコスト等の総合的観点から軟質塩化ビニル樹脂が好ましく用いられる。
これらの樹脂に、従来より着色用として用いられている各種の顔料を配合し、各種成形方法により成形することにより、所望の色目を有する着色フィルムを得ることができる。
具体的には、生産性の高いカレンダー成形法や、例えば、溶媒に分散されたポリ塩化ビニルゾルを工程紙面に流延し、乾燥、キュアして得られるキャスティング成形法等を採用することができる。
【0009】
この着色フィルムの厚さは40〜120μmであることが実用上好ましい。40μm未満の場合はシートが薄すぎて引っ張り強度が弱くなり作業性に悪影響が生じ易い。120μmを越えるとシートが堅くなりこの場合も作業性に悪影響が生じ易い。
使用される塩化ビニル樹脂は、例えば、エマルジョン法もしくはマイクロサスペンジョン法によって重合され、粒子径0.3〜5.0μm、重合度1000〜5000のものが望ましいが、無論これらに限定されるものではない。
【0010】
上記顔料としては、レーキレッドC、ハンザイエロー等のアゾ系、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系、インダスレンブルー、ペリレンオレンジ等のスレン系、ローダミンレーキ、エオシンレーキ等の染料レーキ、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ、ジオキサンバイオレット、カドミニウムイエロー、クロムバーミリオン、カーボンブラック、酸化チタン等が挙げられる。
【0011】
また、必要に応じて可塑剤、熱安定剤、増量剤、紫外線吸収剤、溶剤などを添加してもよい。
上記可塑剤としては、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルへキシル、リン酸トリフェニル等のリン酸系可塑剤、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル等のフタル酸系可塑剤、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソノニル等のアジピン酸系可塑剤等が挙げられる。また、保留性、非移行性、耐油性などの性能を高めるためにポリエステル系の可塑剤を使用してもよい。この場合、後に詳述する白色粘着剤層を構成するポリエステル系可塑剤を用いると、非移行性を向上させることができる点等で好ましい。
【0012】
上記熱安定剤としては、例えばエポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ化植物油、エポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化テトラヒドロフタレート等のエポキシ化脂環式化合物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、エポキシ化ポリブタジエンの他、トリブチルホスファイト、トリイソオクチルホスファイト、等の有機系安定剤、Ba/Zn系安定剤、Ba/Pb系安定剤、Ca/Zn系安定剤等の金属系安定剤が挙げられる。中でもエポキシ化大豆油は熱安定剤の他、可塑剤としての作用も兼ね備えておりカレンダー成形上好適なものである。
【0013】
上記増量剤としては、例えば炭酸カルシウム、タルク( 塩素性ケイ酸マグネシウム) 、カオリン( ケイ酸アルミニウム) 、シリカ等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、サリチレート系、O−ヒドロキシベンゾフェノン系、O−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系のものが挙げられ、これらを高分子量化させたものは経時における安定性にも優れている。
【0014】
着色フィルム用樹脂として塩化ビニル樹脂を使用する場合、ゾル用の溶剤としては、常温で樹脂をわずかに膨潤し分散を助長する分散溶媒と、樹脂に対して不溶性でゾル粘度を下げ分散溶媒の膨潤性を抑制するための希釈溶媒を混合して用いるのが好ましい。その他、工業的な採算性を考慮して石油留分からなる混合溶剤を用いる場合もある。
分散溶媒としてはジイソブチルケトン(DIBK),メチルイソブチルケトン(MIBK)などのケトン系、酢酸ブチルのようなエステル系、グリコールエーテル類などが、希釈溶媒としてはパラフィン系、ナフテン系炭化水素、芳香族炭化水素、テルペンなどが用いられ、石油留分としてはソルベッソ、エクソール、アイソパー(エクソン化学社製) などが用いられる。
【0015】
(白色トナーの調製)
本発明においては、上記着色フィルムの片面に白色粘着剤組成物を塗工するに際し、先ず、白色顔料とガラス転移温度(Tg)が−10℃以下のポリエステル系可塑剤とを均一に分散させて白色トナーを調製する。尚、ポリエステル系可塑剤等の分野においては、ガラス転移温度を示す際に、俗に「凝固点」と称する場合がある。
【0016】
また、白色顔料とガラス転移温度が−10℃以下のポリエステル系可塑剤とが均一に分散されてなり、本発明の装飾用粘着シートの製造方法に用いられる白色トナーそのものも、本発明である。
【0017】
白色トナーの調製に用いる白色顔料としては、粘着剤の性能に影響を与えず、白色に着色し得るものであれば特に限定されない。例えば、酸化チタン、亜鉛華、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム等が挙げられ、着色力や隠蔽性の点で酸化チタンが好ましく用いられる。また、白色顔料の安定性、分散性、耐候性を向上させるために、顔料に有機処理、シリコーン処理、アルミナ処理など表面処理が施されていても良い。
【0018】
白色トナーの調製に用いるポリエステル系可塑剤は、Tgが−10℃以下であることを必要とする。Tgが−10℃を越えると、白色顔料とポリエステル系可塑剤とを混練する際、ポリエステル系可塑剤が流動性に欠けるようになるため、白色顔料を均一に分散することが困難だからである。
Tgが−10℃以下のポリエステル系可塑剤を用いることにより、後述するように、白色粘着剤の作用だけで被着体の隠蔽性を確保することができる十分な量の白色顔料をポリエステル系可塑剤に均一に分散させることができるようになる。
【0019】
また、上記ポリエステル系可塑剤のTgが高いと、白色粘着剤全体のTgも高くなり、低温時の粘着性が低下する。これにより例えば、寒冷地での施工性等に悪影響を及ぼす可能性がある。ポリエステル系可塑剤のTgが−10℃以下であれば、このような不具合が起こらない。
【0020】
上記ポリエステル系の可塑剤は、例えば上述のアジピン酸やフタル酸等の2塩基酸とグリコール類とのポリエステル化によって合成され、分子量が800〜4000程度のものが好ましく用いられる。グリコールの種類としては1,2 プロピレングリコール、1,3 ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール等が使用される。分子量は高級アルコールまたは脂肪酸等の末端封止剤で調整される。
【0021】
ポリエステル系可塑剤は、一般に、白色顔料100重量部に対して10〜150重量部の範囲で使用される。10重量部未満の場合、白色顔料とポリエステル系可塑剤の分散性が不十分になる。一方、150重量部を越えると、更に粘着剤を加えて得られる白色粘着剤組成物におけるポリエステル系可塑剤濃度が、不必要に高くなって白色粘着剤層の物性等に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0022】
白色顔料と上記ポリエステル系可塑剤とを均一に分散させて白色トナーを調製するには、ロールミルの使用が一般的であるが、ボールミルを使用して均一分散することも可能である。
白色トナーの平均粒径は、粒ゲージで評価した際に10μm以下であることが望ましい。白色トナーの平均粒径が10μmを越えると粘着剤に混ぜて白色粘着剤組成物とした際に、白色粘着剤層の厚さとの関係で外観不良を生じたり、十分な光拡散性が得られず、被着体表面の隠蔽性が不足して目的とする彩度の高い装飾用粘着シートが得られ難いからである。
【0023】
(白色粘着剤組成物の調製)
本発明の装飾用粘着シートの製造方法においては、白色顔料と上記ポリエステル系可塑剤とによって調製した白色トナーと粘着剤とを混合して白色粘着剤組成物を得る。
この場合、予め調製した白色トナーと溶剤とを混合してトナーを希釈した後、これを粘着剤溶液中に投入する方法が望ましいが、白色トナーを直接粘着剤溶液中に投入して攪拌する方法を採用してもよい。
但し、後者の場合、粘着剤溶液に白色トナーのみを投入すると固形分割合が高くなり粘着剤組成物溶液の粘度が高くなり、作業性や塗工性が悪くなる場合があるので一般に希釈用溶剤を併用して白色粘着剤組成物を調製する。
【0024】
希釈用の溶剤としては粘着剤溶液の溶剤と同じものを使用することが望ましい。一般的に芳香族、ケトン系、ポリエステル系等様々なものが使用可能で、具体的には、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、酢酸エチル等が挙げられる。
また、白色粘着剤組成物には、硬化剤を添加してもよい。
【0025】
白色粘着剤組成物で用いられる粘着剤としては、ゴム系、アクリル系、シリコーン系等の汎用粘着剤を用いることが可能である。そのなかでも耐候性やコストの面からアクリル系の粘着剤を用いることが望ましい。
また、耐候性をさらに向上させるために、粘着剤中に紫外線吸収剤を配合してもよい。添加部数としては粘着剤の樹脂分100重量部に対して1〜6重量部が望ましい。
【0026】
白色粘着剤層の厚さは20〜50μmとするのが好ましい。20μm未満では粘着物性や隠蔽性が十分に発揮できない可能性があり、また、50μmを越えるとコストと生産性の面から現実的ではない。
【0027】
また、粘着剤100重量部に対して白色顔料が3〜150重量部含まれる白色粘着剤層を形成するために、通常、上記白色粘着剤組成物調製の段階で、白色顔料は粘着剤100重量部に対して3〜150重量部配合する。
【0028】
(白色粘着剤層の形成)
また、本発明において上記着色フィルムの片面に白色粘着剤層を形成するには、通常、例えば両面にポリエチレン等がコーティングされた紙の片面にシリコーンにより離型処理が施された工程紙等の片面に上記粘着剤組成物を塗布し、必要により乾燥、キュアして粘着剤層とした後、着色フィルムを35〜45℃程度の加熱下で前記粘着剤層と重ね合わせ加圧して、粘着剤層を転写積層する方法が採用される。
また、場合によっては、着色フィルム上に上記粘着剤組成物を直接塗布し乾燥して粘着剤層を形成してもよい。
【0029】
(作用)
本発明の装飾用粘着シートの製造方法においては、先ず白色顔料とポリエステル系可塑剤とを分散させて白色トナーを調製することと、更にこの際、白色トナーの調製に用いるポリエステル系可塑剤のTgを−10℃以下にすることとが相俟って、白色トナーと粘着剤とを混合して得た白色粘着剤組成物中の白色顔料の充填量を増加させて、均一分散性を飛躍的に向上させることが可能となり、白色粘着剤層を設けることのみで、被着体の十分な隠蔽性を満足させることを可能とした。
また、白色粘着剤層全体のTgも高くすることがないので、寒冷地等での作業性も向上することができる。
【0030】
【実施例】
以下に本発明の実施例及び比較例について具体的に説明する。尚、本発明は下記実施例のみに限定されるものではない。
【0031】
本発明の実施例、比較例に共通で使用した厚さ50μmの着色フィルムは以下の材料を配合し、キャスティング法により作製した。全光線透過率は30%であった。
また、以下に、単に部とあるのは重量部を意味する。
[着色フィルム用原材料配合]
塩化ビニル樹脂(鐘淵化学社製,PSH−10) ・・・・・・・100部
ポリエステル系可塑剤(旭電化社製,P−300、分子量1800) 30部
黄色顔料(大日精化社製 VT−6420) ・・・・・・・ 4部
熱安定剤(旭電化社製,MARK AR551) ・・・・・・・ 5部
紫外線吸収剤(住友化学社製,スミソーブ140) ・・・・・・・ 1部
溶剤(エクソン化学社製,ソルベッソ100) ・・・・・・・ 60部
【0032】
(実施例1)
顆粒状白色顔料(酸化チタン)70部とポリエステル系可塑剤〔旭電化社製、P−300、分子量1800、Tg(ガラス転移温度)約−18℃〕30部を3本ロールミルで混合し白色トナーを作製した。
このトナー15部に対して溶剤(酢酸エチル)20部を混練し、均一分散させ、得られた白色溶液をアクリル系粘着剤(総研化学社製 SK1335)100重量部に投入し、ディゾルバーで均一になるまで攪拌し、白色粘着剤組成物溶液を得た。
この白色粘着剤溶液に硬化剤(綜研化学社製 M−5A)を5部配合して攪拌したものを、上質紙の両面に離型処理(ポリマー塗布)してなる離型紙(3)に塗工し、厚さ30μmの粘着剤層を得た。得られた粘着剤層と上記着色フィルム(1)を40℃の加熱下で前記粘着剤層と重ね合わせ加圧して、粘着剤層を転写積層し、図1に示すような着色フィルム(1)の片面に白色粘着剤層(2)が形成された、目的とする装飾用粘着シートのサンプルを得た。
【0033】
(実施例2)
白色トナーを作製する際、顆粒状白色顔料(酸化チタン)70部とポリエステル系可塑剤〔旭電化社製、PN160、Tg(ガラス転移温度)約−48℃〕30部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、装飾用粘着シートのサンプルを得た。
【0034】
(比較例1)
白色トナーを作製せずにその代わりに、顆粒状白色顔料(酸化チタン)15部をアクリル系粘着剤(総研化学社製 SK1335)100重量部に投入したこと以外は、実施例1と同様にして装飾用粘着シートのサンプルを得た。
(比較例2)
白色トナーを作製せずにその代わりに、顆粒状白色顔料(酸化チタン、但しTgが約100℃のアクリル系樹脂バインダーを含む)15部をアクリル系粘着剤(総研化学社製 SK1335)100重量部に投入したこと以外は、実施例1と同様にして装飾用粘着シートのサンプルを得た。
【0035】
〔評価〕
以上のサンプルに対して、以下に示す基準に基づいて評価を行った。
1)分散性評価:白色粘着剤溶液の分散性、均一性を評価
粒ゲージで10μm以上の粒子がない場合 ◎
粒ゲージで10μm以上の粒子が低い割合ながら有る場合 ○
粒ゲージで10μm以上の粒子が高い割合で有る場合 ×
2)作業時間 :白色トナーと粘着剤の混合を始めてから均一になるまでの時間
判定 20分以下 ○
20〜60分 △
60分を越える ×
3)外観 :粘着シート表面の外観を目視で確認した。
判定 外観良好 ○
不良部有り △
粒異物有り ×
4)彩度 :目視により、各実施例、比較例で得られた装飾用粘着シートと、粘着剤層を形成していない着色フィルムとを対比して、差異の有無をみた。
判定 彩度の向上が確実に認められた ◎
彩度の向上が僅かに認められた ○
彩度の向上が認められなかった ×
5)隠蔽性 :各実施例、比較例で得られた装飾用粘着シートを、白と黒のシートの上に置いて目視により、差異の有無をみた。
判定 差異が全く認められなかった ◎
差異が僅かに認められた ○
差異が明らかに認められた ×
【0036】
【表1】
Figure 0004307797
【0037】
【発明の効果】
本発明の装飾用粘着シートの製造方法は、上述の通り構成されており、白色顔料が均一に分散した白色粘着剤層を有することとなるので、本発明の製造方法によれば外観品質の良好な装飾用粘着シートを提供することができる。また、白色顔料の高充填が可能であり、十分な被着体隠蔽性を備えた装飾用粘着シートを提供することができる。
更に、彩度を向上させるために2層化する必要がないので、生産性高くコスト的に有利に提供することができるとともに、シートの厚さが薄くて済み、施工作業性が良好である。一方、寒冷地等での作業性も向上させることができる。
本発明の白色トナーは、上記装飾用粘着シートの製造方法に用いられて、上記効果を確実に奏し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装飾用粘着シートの製造方法により得られた装飾用粘着シートの一実施例を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1:着色フィルム
2:白色粘着剤層
3:離型紙

Claims (2)

  1. 白色顔料とガラス転移温度が−10℃以下のポリエステル系可塑剤とを均一に分散させて白色トナーを調製し、この白色トナーと粘着剤とを混合して得た白色粘着剤組成物によって、全光線透過率が3〜80%である着色フィルムの片面に、粘着剤100重量部に対して白色顔料が3〜150重量部含まれる白色粘着剤層を形成することを特徴とする装飾用粘着シートの製造方法。
  2. 白色粘着剤層の厚さが20〜50μmである請求項1記載の装飾用粘着シートの製造方法。
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