JP2001294825A - 装飾用粘着シートの製造方法 - Google Patents

装飾用粘着シートの製造方法

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JP2001294825A
JP2001294825A JP2000113888A JP2000113888A JP2001294825A JP 2001294825 A JP2001294825 A JP 2001294825A JP 2000113888 A JP2000113888 A JP 2000113888A JP 2000113888 A JP2000113888 A JP 2000113888A JP 2001294825 A JP2001294825 A JP 2001294825A
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sensitive adhesive
pressure
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thermoplastic resin
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JP2000113888A
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Katsuhiro Nagao
功弘 長尾
Kenji Asada
健次 麻田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材層の表面にフッ素系樹脂層が形成されて
なり、優れた耐候性や耐汚染性を有する装飾用粘着シー
トの新規な製造方法を提供する。 【解決手段】 離型面を有する支持体の離型面上にフッ
素系樹脂層を形成した後、この上にフッ素系樹脂を除く
熱可塑性樹脂層を形成し、さらに熱可塑性樹脂層の上に
粘着剤層を積層することを特徴とする装飾用粘着シート
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋内用及び屋外用
として好適な装飾用粘着シート(装飾用粘着フィルムも
包含する)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】装飾用粘着シートは、一般に塩化ビニル
系樹脂シートのような熱可塑性樹脂シートを基材層と
し、この基材層に対し、用途や目的に応じて顔料を練り
込んで着色したり、印刷や塗装を施した後、基材層の片
面に用途や目的に応じて適当な感圧接着剤(粘着剤)や
感熱接着剤を塗工して粘接着剤層を形成し、さらに必要
に応じて粘接着剤層を保護するために離型紙等の離型材
層を積層して構成されており、使用にあたっては、この
離型材層を剥離して所定の箇所に貼り付ける方法で用い
られる。
【0003】この装飾用粘着シートは、屋内のみならず
屋外で使用されることも多いため、優れた耐候性や耐汚
染性を有することが要求される。
【0004】従来、装飾用粘着シートの耐候性を高める
方法として、例えば、着色された基材層中における紫外
線吸収剤や光安定剤の添加量を多くする方法や、高級グ
レードの紫外線吸収剤や光安定剤を使用する方法、高級
グレードの顔料を使用する方法等が一般的に行われてい
る。
【0005】しかし、紫外線吸収剤や光安定剤の添加量
を多くすると、耐候性は向上するものの、装飾用粘着シ
ートが好ましくない着色を起こしたり、経時的に紫外線
吸収剤や光安定剤が装飾用粘着シートの表面にブリード
アウトして、表面を汚染したり、装飾機能や外観を損ね
るという問題点がある。また、高級グレードの紫外線吸
収剤や光安定剤を使用したり、高級グレードの顔料を使
用すると、必然的にコスト高になるという問題点があ
る。さらに、これらの方法では、装飾用粘着シートの表
層に熱可塑性樹脂が露出しているため、耐候性や耐汚染
性の劇的な向上には至らないという本質的な問題点があ
る。
【0006】これらの問題点に対応するため、装飾用粘
着シートの表層に耐候性に優れるフッ素系樹脂をコーテ
ィングする方法や、例えば特許第2669675号公報
に開示されているように、フッ化ビニリデン系樹脂10
0〜50重量部とメタクリル酸エステル系樹脂0〜50
重量部とを主成分とするフィルムもしくはシートを装飾
用粘着シートの表層に例えば熱ラミネート法により積層
する方法、或いは、装飾用粘着シートを被着体上に貼り
付けた後に全体をオーバーレイフィルムで被覆する方法
等が行われている。
【0007】しかし、装飾用粘着シートの表層にフッ素
系樹脂をコーティングする方法の場合、基材層として用
いられる熱可塑性樹脂層の表面状態が均一でないとフッ
素系樹脂の塗工面も均一にならないという問題点や、熱
可塑性樹脂層にフッ素系樹脂を強固に密着させるために
は十分な加熱が必要であるが、もし予め粘着剤層が形成
された熱可塑性樹脂層を用いると、十分な加熱が出来な
いという問題点、或いは、もしフッ素系樹脂の塗工工程
で不具合が生じると、基材層として用いられる熱可塑性
樹脂層そのものも全て不良品となり、多大なロスが発生
する等の問題点がある。
【0008】また、装飾用粘着シートの表層にフッ素系
樹脂フィルムもしくはシートを積層する方法の場合、耐
候性や耐汚染性の向上効果は大きいものの、装飾用粘着
シート全体の厚みが厚くなるため、施工性が低下した
り、大幅なコスト高になるという問題点がある。
【0009】さらに、装飾用粘着シートを被着体上に貼
り付けた後に全体をオーバーレイフィルムで被覆する方
法の場合、耐候性や耐汚染性は効果的に向上するもの
の、装飾用粘着シート以外の部分もオーバーレイフィル
ムで被覆することになるので無駄が多いという問題点
や、空気の混入や皺の発生がないようにオーバーレイフ
ィルムを施工することが難しいという問題点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点に鑑み、基材層の表面にフッ素系樹脂層が形成さ
れてなり、優れた耐候性や耐汚染性を有する装飾用粘着
シートの新規な製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の装飾用粘着シー
トの製造方法は、離型面を有する支持体の離型面上にフ
ッ素系樹脂層を形成した後、この上にフッ素系樹脂を除
く熱可塑性樹脂層を形成し、さらに熱可塑性樹脂層の上
に粘着剤層を積層することを特徴とする。
【0012】本発明で用いられる離型面を有する支持体
とは、所謂離型材のことであり、例えば、シリコーン樹
脂系離型剤や長鎖アルキル基ペンダント型グラフトポリ
マー系離型剤等により、紙やプラスチックフィルム等の
片面もしくは両面に離型処理を施して得られる離型紙や
離型フィルム等が挙げられるが、なかでも耐熱性の良好
な離型紙が好適に用いられる。
【0013】本発明で用いられるフッ素系樹脂とは、エ
チレンの水素原子の1個以上がフッ素原子によって置換
された単量体を単独重合もしくは共重合して得られる熱
可塑性樹脂であり、例えば、テトラフルオロエチレン、
トリフルオロクロルエチレン、ヘキサフルオロプロピレ
ン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のフッ素系単量
体の単独重合体もしくは共重合体等が挙げられる。これ
らのフッ素系樹脂は、単独で用いられても良いし、2種
類以上が併用されても良い。
【0014】離型面を有する支持体の離型面上へフッ素
系樹脂層を形成する方法としては、例えば、離型面を有
する支持体の離型面に上記フッ素系樹脂の溶液もしくは
分散液を通常の塗工方法で塗工し、好ましくは加熱乾燥
や加熱架橋を行うことにより、所望のフッ素系樹脂層を
形成することが出来る。尚、上記フッ素系樹脂の溶液も
しくは分散液にはフッ素系樹脂用の架橋剤が添加されて
いても良い。
【0015】上記フッ素系樹脂層は、その厚みが1〜2
0μmであることが好ましい。フッ素系樹脂層の厚みが
1μm未満であると、装飾用粘着シートの耐候性や耐汚
染性が十分に向上しないことがあり、逆にフッ素系樹脂
層の厚みが20μmを超えると、後述する熱可塑性樹脂
層に対する追従性が低下したり、コスト高となることが
ある。
【0016】本発明で用いられるフッ素系樹脂を除く熱
可塑性樹脂(以下、単に「熱可塑性樹脂」と略記する)
としては、例えば、塩化ビニル樹脂(PVC)、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−メチルメタク
リレート共重合体、塩化ビニリデン樹脂等の塩化ビニル
系樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリブチレ
ンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂;ポリエ
チレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系
樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリアミド系樹脂等が挙げ
られるが、なかでも塩化ビニル系樹脂が好適に用いら
れ、なかでもPVCがより好適に用いられる。また、こ
れらの熱可塑性樹脂は、単独で用いられても良いし、2
種類以上が併用されても良い。
【0017】熱可塑性樹脂としてPVCを用いる場合、
乳化重合や懸濁重合によって得られる粒子径0.3〜5
μm程度、重合度1000〜5000程度のものが好適
に用いられる。これらのPVCは、単独で用いられても
良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0018】上記PVCは、有機溶剤中に溶解された溶
液状や有機溶剤中に分散された所謂PVCゾル状とさ
れ、これらの溶液中もしくはPVCゾル中に、本発明の
課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、P
VCを可塑化するための可塑剤、PVCを着色するため
の顔料、増量剤(充填剤)、熱安定剤、紫外線吸収剤、
酸化防止剤(老化防止剤)、消泡剤、帯電防止剤等の各
種添加剤の1種もしくは2種以上が添加されてなるPV
C組成物(熱可塑性樹脂組成物)として用いられる。
【0019】PVCを溶解するための有機溶剤として
は、例えば、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、
ニトロベンゼン等が挙げられる。これらの有機溶剤は、
単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても
良い。
【0020】また、PVCを分散するための有機溶剤と
しては、常温でPVCを僅かに膨潤させ分散を助長し得
る分散溶剤と、PVCに対する溶解能を有せずPVCゾ
ルの粘度を下げ、分散溶剤の膨潤性を抑制し得る希釈溶
剤とを混合して用いることが好ましい。また、コスト面
を考慮して、石油留分からなる混合溶剤を併用しても良
い。
【0021】分散溶剤としては、例えば、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン
等のケトン類;酢酸エチルや酢酸ブチル等の酢酸エステ
ル類;グリコールエーテル類等が挙げられる。これらの
分散溶剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が
併用されても良い。
【0022】また、希釈溶剤としては、例えば、パラフ
ィン系炭化水素、ナフテン系炭化水素、芳香族系炭化水
素、テルペン系炭化水素等が挙げられる。これらの希釈
溶剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用
されても良い。
【0023】さらに、石油留分からなる混合溶剤として
は、例えば、商品名「ソルベッソ」シリーズ、「エクソ
ール」シリーズ、「アイソパー」シリーズ(以上、エク
ソン化学社製)等が挙げられる。これらの石油留分から
なる混合溶剤は、単独で用いられても良いし、2種類以
上が併用されても良い。
【0024】PVCを可塑化するための可塑剤として
は、例えば、リン酸トリブチル、リン酸トリ2−エチル
へキシル、リン酸トリフェニル等のリン酸系可塑剤;フ
タル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ2−エ
チルヘキシル、フタル酸ジイソノニル等のフタル酸系可
塑剤;アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジn−ヘキシ
ル、アジピン酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイ
ソノニル等のアジピン酸系可塑剤等が挙げられる。これ
らの可塑剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上
が併用されても良い。
【0025】PVCを着色するための顔料としては、例
えば、レーキレッドC、ハンザイエロー等のアゾ系顔
料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等
のフタロシアニン系顔料;インダスレンブルー、ペリレ
ンオレンジ等のスレン系顔料;ローダミンレーキ、エオ
シンレーキ等のレーキ系顔料;キナクリドンレッド、キ
ナクリドンマゼンタ、ジオキサンバイオレット、カドミ
ニウムイエロー、クロムバーミリオン、カーボンブラッ
ク、酸化チタン等が挙げられる。これらの顔料は、単独
で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。
【0026】増量剤(充填剤)としては、例えば、炭酸
カルシウム、タルク(含水ケイ酸マグネシウム)、カオ
リン(含水ケイ酸アルミニウム)、クレー、シリカ等の
無機充填剤が挙げられる。これらの増量剤(充填剤)
は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用され
ても良い。
【0027】熱安定剤としては、例えば、エポキシ化大
豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ化植物油;エポ
キシ化脂肪酸エステル、エポキシ化テトラヒドロフタレ
ート等のエポキシ化脂環式化合物;ビスフェノールAジ
グリシジルエーテル、エポキシ化ポリブタジエン等のエ
ポキシ系オリゴマー;トリブチルホスファイト、トリイ
ソオクチルホスファイト等の有機系熱安定剤;Ba/Z
n系熱安定剤、Ba/Pb系熱安定剤、Ca/Zn系熱
安定剤等の金属系熱安定剤等が挙げられるが、なかでも
熱安定剤としての機能と可塑剤としての機能を兼備する
エポキシ化大豆油が好適に用いられる。これらの熱安定
剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用さ
れても良い。
【0028】紫外線吸収剤としては、例えば、サリチレ
ート系紫外線吸収剤、o−ヒドロキシベンゾフェノン系
紫外線吸収剤、o−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤、並びに、これらの高分子量化物等
が挙げられるが、なかでも経時での安定性に優れる上記
高分子量化物が好適に用いられる。これらの紫外線吸収
剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用さ
れても良い。
【0029】PVC組成物(熱可塑性樹脂組成物)の作
製方法は、特別なものではなく、通常の攪拌混練機を用
いて、PVCの有機溶剤溶液もしくはPVCゾル(PV
Cの有機溶剤分散液)を準備し、これに必要に応じて添
加される上記各種添加剤の1種もしくは2種以上の各所
定量を添加して、均一に攪拌混練することにより、所望
のPVC組成物(熱可塑性樹脂組成物)を得ることが出
来る。
【0030】離型面を有する支持体の離型面上へ形成さ
れた前記フッ素系樹脂層の上に熱可塑性樹脂層を形成す
る方法としては、例えば、熱可塑性樹脂組成物として例
えば上記PVC組成物を用い、フッ素系樹脂層の上にP
VC組成物を通常の塗工方法で塗工し、好ましくは加熱
乾燥を行って、熱可塑性樹脂層を形成する方法や、予め
離型面を有する支持体の離型面にPVC組成物(熱可塑
性樹脂組成物)を流延し、乾燥や養生を行って、PVC
組成物(熱可塑性樹脂組成物)のキャスティング成形フ
ィルムを作製し、このキャスティング成形フィルムをフ
ッ素系樹脂層へ積層する方法、或いは、予め有機溶剤を
含有しないPVC組成物(熱可塑性樹脂組成物)を準備
し、これのカレンダー成形を行って、PVC組成物(熱
可塑性樹脂組成物)のカレンダー成形フィルムを作製
し、このカレンダー成形フィルムをフッ素系樹脂層へ積
層する方法等が挙げられ、これらのいずれの方法が採用
されても良い。
【0031】上記熱可塑性樹脂層は、その厚みが40〜
120μmであることが好ましい。熱可塑性樹脂層の厚
みが40μm未満であると、装飾用粘着シートの引張強
度や引裂強度が弱くなって、施工時の作業性が損なわれ
ることがあり、逆に熱可塑性樹脂層の厚みが120μm
を超えると、装飾用粘着シートの柔軟性や形状追従性が
不十分となって、同じく施工時の作業性が損なわれるこ
とがある。
【0032】本発明で用いられる粘着剤としては、例え
ば、アクリル樹脂系粘着剤、天然ゴムや合成ゴム等のゴ
ム系粘着剤、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体やスチレン−イソプレン−スチレンブロック共
重合体並びにこれらの水素添加物等のブロック共重合体
系粘着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体系粘着剤、ポ
リビニルエーテル樹脂系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着
剤等が挙げられるが、なかでも耐候性や耐久性に優れ、
取り扱い時の汚れも少ないアクリル樹脂系粘着剤が好適
に用いられる。
【0033】上記粘着剤の形態は、例えば、溶剤型粘着
剤、エマルジョン型粘着剤、ホットメルト型粘着剤、反
応型粘着剤、光重合可能なモノマー型粘着剤等のいずれ
の形態であっても良い。
【0034】また、これらの粘着剤には、本発明の課題
達成を阻害しない範囲で必要に応じて、ポリイソシアネ
ート系化合物やアジリジン系化合物、金属キレート系化
合物等の架橋剤や、粘着性付与剤、カップリング剤、増
量剤(充填剤)、顔料、軟化剤、可塑剤、界面活性剤、
熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤(老化防止剤)、
消泡剤、難燃剤、帯電防止剤等の各種添加剤の1種もし
くは2種以上が添加されていても良い。
【0035】上記各種添加剤のなかでも、装飾用粘着シ
ートの耐候性をさらに向上させるために、粘着剤の樹脂
分100重量部に対し、紫外線吸収剤1〜6重量部を添
加することが好ましい。
【0036】前記熱可塑性樹脂層の上に粘着剤層を形成
する方法としては、例えば、熱可塑性樹脂層の上に通常
の塗工方法で粘着剤を直接的に塗工し、必要に応じて乾
燥や冷却、光照射等の工程を経て、粘着剤層を形成する
直接塗工方式や、離型面を有する支持体の離型面に通常
の塗工方法で粘着剤を塗工し、必要に応じて乾燥や冷
却、光照射等の工程を経て、予め粘着剤層を形成してお
き、この粘着剤層を熱可塑性樹脂層と積層して熱可塑性
樹脂層上に粘着剤層を形成する転写方式等が挙げられる
が、熱可塑性樹脂層への好ましくない影響がなく、作業
性も良好な転写方式を採用することが好ましい。尚、転
写方式で用いられる離型面を有する支持体は、前記フッ
素系樹脂層を形成する際に用いられる離型面を有する支
持体と同種のものであっても良いし、異種のものであっ
ても良い。
【0037】上記粘着剤層は、その厚みが10〜50μ
mであることが好ましい。粘着剤層の厚みが10μm未
満であると、装飾用粘着シートの被着体に対する密着性
が不十分となることがあり、逆に粘着剤層の厚みが50
μmを超えると、装飾用粘着シート端部からの粘着剤の
染み出しによる汚染等の問題が生じ易くなる。
【0038】こうして形成された粘着剤層は、離型面を
有する支持体の離型面と積層され、保護される。粘着剤
層の形成が前記転写方式による場合、粘着剤層を形成す
る際に用いられた離型面を有する支持体がそのまま粘着
剤層を保護する。尚、粘着剤層の保護用に用いられる離
型面を有する支持体は、前記フッ素系樹脂層を形成する
際に用いられる離型面を有する支持体や上記転写方式に
より粘着剤層を形成する際に用いられる離型面を有する
支持体と同種のものであっても良いし、異種のものであ
っても良い。
【0039】次に、本発明による装飾用粘着シートの製
造方法の工程の一例について図面を参照して説明する。
図1は本発明の製造方法で得られる装飾用粘着シートの
一例を示す断面図であり、図2は本発明の製造方法で得
られる装飾用粘着シートの半製品の一例を示す断面図で
ある。
【0040】本発明の製造方法においては、図2に示す
ように、先ず離型面を有する支持体の離型面に前記フッ
素系樹脂の溶液もしくは分散液を乾燥後の厚みが1〜2
0μm程度となるように通常の塗工方法で塗工し、好ま
しくは50〜150℃程度の温度で3〜15分間程度の
加熱乾燥を行って、離型面を有する支持体の離型面上に
フッ素系樹脂層を形成する。次いで、このフッ素系樹脂
層の上に前記熱可塑性樹脂組成物を乾燥後の厚みが40
〜120μm程度となるように通常の塗工方法で塗工
し、好ましくは50〜150℃程度の温度で3〜15分
間程度の加熱乾燥を行って、フッ素系樹脂層の上に熱可
塑性樹脂層を形成する。
【0041】また別途、離型面を有する支持体の離型面
に前記粘着剤を乾燥後の厚みが10〜50μm程度とな
るように通常の塗工方法で塗工し、必要に応じて、常温
乾燥もしくは加熱乾燥、自然冷却もしくは強制冷却、或
いは、光照射等を行って、離型面を有する支持体の離型
面上に粘着剤層を形成する。次いで、この粘着剤層を上
記熱可塑性樹脂層の上に例えば30〜70℃程度の温度
で加熱ラミネートして積層し、粘着剤層を熱可塑性樹脂
層上へ転写することにより、熱可塑性樹脂層の上に粘着
剤層を形成した後、巻き取って、所望の装飾用粘着シー
トを得ることが出来る。上記転写方式の場合、粘着剤層
を形成する際に用いられた離型面を有する支持体がその
まま粘着剤層の保護用支持体として機能する。
【0042】こうして得られる装飾用粘着シートは、図
1に示すように、熱可塑性樹脂層を基材層とし、この熱
可塑性樹脂層の一方の面(外面)にフッ素系樹脂層が形
成され、この熱可塑性樹脂層の他方の面(内面:被着体
側の面)に粘着剤層が形成された構成を有する。
【0043】本発明の製造方法で得られる装飾用粘着シ
ートは、外面に均一なフッ素系樹脂層が形成されている
ので、優れた耐候性や耐汚染性を発現する。また、熱可
塑性樹脂層上へのフッ素系樹脂層の形成は、熱可塑性樹
脂層へフッ素系樹脂をコーティングする方法や熱可塑性
樹脂層へフッ素系樹脂フィルムもしくはシートを熱ラミ
ネートする方法で行われるのではなく、離型面を有する
支持体の離型面上に先にフッ素系樹脂層を形成した後、
この上に熱可塑性樹脂層を形成する方法で行われるの
で、フッ素系樹脂層の厚みは均一なものとなり、製造工
程上のトラブルも少なく、施工性やコスト面でも有利な
装飾用粘着シートとなる。さらに、上記フッ素系樹脂層
そのものが優れた耐候性や耐汚染性を有するので、熱可
塑性樹脂層中へ紫外線吸収剤や光安定剤を多量に添加す
る必要がなく、高級グレードの紫外線吸収剤や光安定剤
或いは顔料を用いる必要もないので、この点からも耐汚
染性やコスト面で有利になる。
【0044】また、粘着剤層用の粘着剤として、特に耐
候性や耐久性に優れるアクリル樹脂系粘着剤を用いるこ
とにより、各種被着体に対する優れた密着性を発現し得
る装飾用粘着シートとなる。
【0045】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は
「重量部」を意味する。
【0046】本実施例においては以下に示す原材料を用
いた。 1.フッ素系樹脂組成物 フッ素系樹脂溶液(商品名「LF400」、旭硝子社
製)100部に対し、架橋剤(商品名「MFA−9
0」、旭化成工業社製)15部を添加したもの 2.PVC組成物‥‥下記組成からなるPVCゾル PVC(商品名「PSH−10」、鐘淵化学工業社製) 100部 ポリエステル系可塑剤(商品名「P−300」、旭電化工業社製) 30部 黄色顔料(商品名「VT−6420」、大日精化工業社製) 20部 熱安定剤(商品名「MARK AR551」、旭電化工業社製) 5部 紫外線吸収剤(商品名「スミソーブ140」、住友化学工業社製) 1部 有機溶剤(商品名「ソルベッソ100」、エクソン化学社製) 60部 3.粘着剤 アクリル樹脂系溶剤型粘着剤(商品名「SK133
5」、綜研化学社製)100部に対し、架橋剤(商品名
「M−5A」、綜研化学社製)5部を添加したもの
【0047】(実施例)離型面を有する支持体の離型面
に上記フッ素系樹脂組成物を乾燥後の厚みが5μmとな
るように塗工し、130℃で7分間の加熱乾燥及び加熱
架橋を行って、フッ素系樹脂層を形成した。次いで、こ
のフッ素系樹脂層の上に、上記PVC組成物(PVCゾ
ル)を乾燥後の厚みが50μmとなるように塗工し、加
熱乾燥を行って、PVC層(熱可塑性樹脂層)を形成し
た。
【0048】また別途、両面ポリラミ上質紙(離型面を
有する支持体)の離型面に前記粘着剤を乾燥後の厚みが
30μmとなるように塗工し、加熱乾燥及び加熱架橋を
行って、粘着剤層を形成した。次いで、この粘着剤層を
上記PVC層(熱可塑性樹脂層)に40℃の加熱下で熱
ラミネートし、粘着剤層をPVC層(熱可塑性樹脂層)
上に転写する方式で装飾用粘着シートを製造した。
【0049】(比較例)先にPVC層(熱可塑性樹脂
層)を形成した後、その一方の面に粘着剤層を転写し、
この粘着剤層付きPVC層(熱可塑性樹脂層)の粘着剤
層が転写されていない方の面にフッ素系樹脂組成物を直
接的に塗工したこと以外は実施例の場合と同様にして、
装飾用粘着シートを製造した。
【0050】実施例及び比較例で得られた装飾用粘着シ
ートの性能(耐候性、密着性)を以下の方法で評価
した。その結果は表1に示した。
【0051】耐候性:JIS A−1415「プラス
チック建築材料の促進暴露試験方法」に準拠して、サン
シャインウエザーメーターで5000時間暴露した後の
装飾用粘着シートの外観を目視で観察し、下記判定基準
により耐候性を評価した。 〔判定基準〕 ○‥‥装飾用粘着シートの変色や退色は認められなかっ
た △‥‥装飾用粘着シートが一部退色していた ×‥‥装飾用粘着シートが完全に退色していた
【0052】密着性:JIS K−5400「塗料一
般試験方法」に準拠して、装飾用粘着シートの碁盤目試
験を行い、フッ素系樹脂層とPVC層との密着性を下記
判定基準により評価した。尚、碁盤目試験は、サンシャ
インウエザーメーター暴露前の装飾用粘着シートとサン
シャインウエザーメーターで5000時間暴露した後の
装飾用粘着シートの両方について行った。 〔判定基準〕 ○‥‥0〜2マスの剥がれ ×‥‥3マス以上の剥がれ
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の製造方法に
よれば、フッ素系樹脂層を最外層に有し優れた耐候性や
耐汚染性を示すと共に、フッ素系樹脂層と基材層との密
着性に優れた、施工性も良好な装飾用粘着シートを生産
性良くコスト面でも有利に得ることが出来る。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法で得られる装飾用粘着シート
の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の製造方法で得られる装飾用粘着シート
の半製品の一例を示す断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/00 B32B 27/00 M 33/00 33/00 // B32B 27/30 27/30 D Fターム(参考) 4D075 AE03 CA32 CA34 DA03 DB18 DB54 EA17 EA35 EB10 EB12 EB13 EB15 EB16 EB17 EB22 EB35 EB38 EB39 EB42 EB52 EB57 4F100 AK01C AK15 AK17B AK25G AK41 AK41H AR00D AT00A BA04 BA07 BA10A BA10B BA10D CA04 CA05 CA07 CA13 CB05 DG10 EC04 EH46 GB07 HB00 JB16C JK06 JL06 JL09 JL13D JL14A 4J004 AA05 AA07 AA08 AA09 AA10 AA11 CA01 CA02 CB03 CC03 CD05 CD06 DA01 DA02 DA03 DB02 DB03 FA01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離型面を有する支持体の離型面上にフッ
    素系樹脂層を形成した後、この上にフッ素系樹脂を除く
    熱可塑性樹脂層を形成し、さらに熱可塑性樹脂層の上に
    粘着剤層を積層することを特徴とする装飾用粘着シート
    の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005014607A (ja) * 2003-06-06 2005-01-20 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 化粧フィルム
JP2007076252A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Ricoh Co Ltd 積層体及び感熱性粘着材料

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